JP2007146278A - 金型用鋼 - Google Patents

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Abstract

【課題】 優れた靭性、および被切削性と硬さを有し、かつ研磨仕上性および耐摩耗性を兼備した、金型用鋼を提供する。
【解決手段】 質量%で、C:0.10〜0.25%、Si:1.00%以下、Mn:2.00%以下、Ni:0.60〜1.50%、Cr:1.00%を超え2.50%以下、MoとWは単独または複合でMo+1/2W:1.00%以下、V:0.03〜0.15%、Cu:0.50〜2.00%、S:0.05%以下を含有し、Alは0.10%以下、Nは0.06%以下、Oは0.005%以下に規制され、残部はFeおよび不可避的不純物からなる組成の鋼であって、組織は下部ベイナイトを主体とし、硬さが34〜45HRCの金型用鋼である。好ましくは、上記の質量%にて、Ni+1.2Cuの値が1.30〜2.70でありかつ、60C+1.5Si+Ni+6Cr+2(Mo+1/2W)+20V+0.2Cuの値が21.00〜28.70である。
【選択図】図1

Description

本発明は、極めて優れた靭性、および被切削性と硬さを有し、かつ優れた研磨仕上性および耐摩耗性をも兼備した、主としてプラスチック成形に使用される金型用鋼に関するものである。
プラスチック成形金型用鋼としては、
(1)鏡面仕上性が良く、ピンホールやその他微細ピットの発生傾向が小さいこと、
(2)シボ加工性が良いこと、
(3)耐食、耐発錆性が良いこと、
(4)強度、耐摩耗性、靭性が良いこと、
(5)被切削性が良いこと、
などが要求される。
従来、プラスチック成形用金型用鋼には、SCM440などの中C−Mn−Cr−Mo−Fe系が使用されていたが、上記要求が高まり、なかでも近年においては、製作納期の短縮が特に重要な顧客要求として強く提起されている。この要求に応えて加工工数を低減する目的から、例えば低C−Mn−Cr−Mo−S−Fe系(特許文献1参照)や、これに焼入性を補うためにNiを添加した鋼(特許文献2参照)などが、さらにS無添加でCuを含有させて被切削性を改良した鋼など(特許文献3,4参照)が一般に使用されている。
また、鏡面加工性、被切削性および溶接性を同時に改善するため低C−Mn−Cr−Mo−低S−低Al−低O系の鋼(特許文献5参照)がある。更に、基地組織および析出物の適切な組合せ、そして熱処理において30HRC程度に硬さを調整することにより、Sなどの快削元素を多量に添加しなくても極めて優れた被切削性を保持するとともに、優れた耐発錆性、耐摩耗性、研磨仕上性を有する低C−Mn−Cr−Mo(W)−V−Cu−Fe合金系、あるいは低C−Mn−Ni−Cr−Mo(W)−V−Cu−Fe合金系を基本成分とした鋼(特許文献6)を提案している。
近年、プラスチックの強度、耐摩耗性、耐熱性の改善のため、ガラス繊維や炭素繊維等を添加したエンジニアリングプラスチック材が広く使用されている。そして、それに伴ってプラスチック成形金型材においても、耐摩耗性、靭性、被切削性などの要求が厳しくなっている。そこで、AlとNiの金属間化合物を析出させるとともに、Cuを微細析出させることによって40HRCの硬さレベルで靭性、被切削性とも優れた低C−Mn−Ni−Cr−Mo−Cu−Al系の鋼(特許文献7参照)が提案されている。また、金型寿命の延長化のため、さらに靭性の高い下部ベイナイト組織に調製した低C−Mn−Ni−(Mo,W)−Cu−Al系のプラスチック成形プリハードン鋼(特許文献8参照)を提案している。
特開昭48−093518号公報 特開昭52−065557号公報 特開昭58−067850号公報 特開昭60−204869号公報 特開平03−115523号公報 特開平07−062491号公報 特開平02−182860号公報 特開平07−278737号公報
前述の低C−Mn−Cr−Mo−S−Fe系、あるいは低C−Mn−Ni−Cr−Mo−S−Fe系のプラスチック成形用鋼は、例えばそれで最大長さが2m程度の大形の金型を製造した場合、硫化物等の偏析により研磨仕上性、耐摩耗性および靭性などが劣化するため、十分な型寿命が得られない問題があった。また、特許文献3に開示される、S無添加の低C−Mn−Cr−Cu−Fe系の鋼は、焼入焼戻しにおける軟化抵抗が小さく、550℃前後において窒化処理した場合などには硬さの低下が見られる。特許文献4に開示される低C−Mn−Ni−Cr−Mo(1/2W)−Cu−Fe系の鋼は、Cが低いため十分な析出強化が得られず、必ずしも満足できるものではなかった。
特許文献5に開示される低C−Mn−Cr−Mo−低S−低Al−低O系の鋼では、母材の硬さを30HRC程度まで下げることで被切削性を改善しているため、非金属介在物の生成を抑制して鏡面性を高めているものの、硬さが低く、研磨仕上性、耐摩耗性が満足できるものではなかった。特許文献6に開示される低C−Mn−Cr−Mo(W)−V−Cu−Fe合金系、あるいは低C−Mn−Ni−Cr−Mo(W)−V−Cu−Fe合金系を基本成分とした鋼は、大型の金型を製造した場合においても、上記プラスチック成形金型用鋼の諸要求を満たし、かつCr、Mo(1/2W)、Cu、およびVによる十分な析出強化により、極めて優れた強度と被切削性を有するものである。しかしながら、エンジニアリングプラスチック材が広く使用されるのに伴って、研磨仕上性、耐摩耗性が必ずしも満足できるものではなくなってきた。
さらに、特許文献7に開示される低C−Mn−Ni−Cr−Mo−Cu−Al系の鋼では、AlとNiの金属間化合物を析出させるとともに、Cuを微細析出させることによって40HRCの硬さレベルを確保し、Cを低く規定することで均一な上部ベイナイト組織に調製することにより、優れた被切削性を有しているが、反面、十分な靭性が得られない問題があった。特許文献8に開示される、低C−Mn−Ni−(Mo,W)−Cu−Al系のプラスチック成形プリハードン鋼は、被切削性を向上するために必須の組織と考えられていた上部ベイナイト組織ではなく、下部ベイナイト組織に調製することによって被切削性と靭性を兼ね備えたものである。しかしながら最近は、金型の使用コスト削減の要求が極めて高く、従来の金型の性能を維持したまま、金型寿命の延長化を行う必要が生じてきており、靭性が必ずしも満足できるものではなくなってきた。
本発明の目的は、上述した要求に鑑み、これまでの金型の性能を維持しつつ、金型等の工具寿命の延長化が達成できる、極めて優れた靭性、および被切削性と硬さを有することを特徴とし、かつ優れた研磨仕上性および耐摩耗性を兼備し、主としてプラスチック成形に使用される金型用鋼を提供することである。
本発明者は、組成および組織と、被切削性および靭性、研磨仕上性との関係を詳細に検討したところ、組成の適切な組合せ、特に、
(1)NiとCuを相互調整することで、被切削性を向上するためには必須の組織と
考えられていた上部ベイナイト組織ではなく、下部ベイナイト組織に調製する
ことと、
(2)40HRCの硬さレベルで靭性と被切削性を兼備するためには必須の強化機構
と考えられていたAlとNiの金属間化合物の析出強化およびCuの析出強化
を採用するのではなく、Cr、Mo(1/2W)、Cu、およびVの最適調整
による析出強化を採用することで、
極めて優れた靭性、および被切削性と硬さを有し、かつ優れた研磨仕上性および耐摩耗性をも兼備する、主としてプラスチック成形に使用して最適な金型用鋼を見出した。
すなわち本発明は、質量%で、C:0.10〜0.25%、Si:1.00%以下、Mn:2.00%以下、Ni:0.60〜1.50%、Cr:1.00%を超え2.50%以下、MoとWは単独または複合でMo+1/2W:1.00%以下、V:0.03〜0.15%、Cu:0.50〜2.00%、S:0.05%以下を含有し、Alは0.10%以下、Nは0.06%以下、Oは0.005%以下に規制され、残部はFeおよび不可避的不純物からなる組成の鋼であって、組織は下部ベイナイトを主体とし、硬さが34〜45HRCであることを特徴とする金型用鋼である。
好ましくは、上記の成分組成(質量%)で、式1:[%Ni]+1.2[%Cu]の値が1.30〜2.70で、かつ、式2:60[%C]+1.5[%Si]+[%Ni]+6[%Cr]+2[%Mo+1/2%W(単独または複合)]+20[%V]+0.2[%Cu]の値が21.00〜28.70を満たす金型用鋼である。さらに好ましくは、MoとWは単独または複合で、Mo+1/2W:0.10〜1.00%である。あるいはさらに、S:0.003〜0.05%である。
本発明の金型用鋼においては、Al:0.05%以下、O:0.001%を超え0.005%以下、Ni:0.60〜1.20%、Cu:0.60〜1.50%、C:0.13〜0.20%、Cr:1.40〜2.20%のうちからの一条件、あるいは一条件以上を満たすことが好ましい。
本発明であれば、組成の適切な組合せ、特にNiとCuの相互調整による組織の最適化と、Cr、Mo(1/2W)、Cu、およびVの最適化による析出強化機構の採用によって、Sなどの快削元素を多量に添加しなくても、極めて優れた靭性、および被切削性と硬さを有し、優れた研磨仕上性および耐摩耗性をも兼備できる。また、大型の金型の場合に問題となる偏析も、S量の適正化(硫化物の均一分散化)により著しく軽減できる。本発明の金型用鋼は、焼戻し軟化抵抗が大きいので、その作業面に窒化処理をしても硬さの低下が少ない。また、十分な強度と耐摩耗性を有するので、特に大型のプラスチック金型などに適用して、大きな効果を発揮する。
本発明の根幹をなす特徴の一つは、低C−Mn−Ni−Cr−Mo(W)−V−Cu−Fe合金系の鋼を基本成分として、それらの構成元素量、特にはNiとCu量の関係を最適に調整することで、組織を下部ベイナイト組織としたことである。そして、これに加えては、Cr、Mo(1/2W)、Cu、およびV量の最適化による析出強化機構を採用することで、Sなどの快削元素を多量に添加しなくても、極めて優れた靭性、および被切削性と硬さ、そして優れた研磨仕上性および耐摩耗性をも兼備できたことにある。
上述したように、従来の低C−Mn−Cr−Mo(W)−V−Cu−Fe合金系、あるいは低C−Mn−Ni−Cr−Mo(W)−V−Cu−Fe合金系や、低C−Mn−Ni−Cr−Mo−Cu−Al系の鋼は、被切削性を確保するために上部ベイナイト組織に調製されていた。しかし、上部ベイナイト組織は、被切削性の優れた組織ではあるが、反面靭性の低い組織であり、靭性を確保するためには30HRC程度の硬さに調製する必要があった。そこで、本発明者は、組成の適切な組合せ、特にNiとCuを相互調整することで、組織を下部ベイナイトに調製する手法を採用した。
従来の金型用鋼の場合、組織は上部ベイナイトへの調整が狙いであったところ、その狙い組織とするためには、製造時の熱処理工程にシビアな管理が必要であった。つまり、冷却速度の細かなコントロールが不可欠で、かつ多大な熱処理工数が掛かるという、欠点を有していた。しかし、本発明鋼は、その成分組成が適切に調整されているので、狙いとする下部ベイナイト組織を達成するための熱処理工程は、その管理の難易度が大幅に改善されている。つまり、熱間加工後の冷却速度が空冷以上の直接焼入れであっても、下部ベイナイト組織を得ることは可能である。
なお一般的に、鋼組織におけるベイナイトとは、オーステナイトを冷却した時に生ずる変態生成物の一つであり、パーライト生成温度とマルテンサイト生成温度との中間の温度範囲で生ずるものを言う。そして、顕微鏡的には、パーライト変態温度近くで生じたものは羽毛状、マルテンサイト生成温度近くで生じたものは、針状を示し、前者を上部ベイナイト、後者を下部ベイナイトと言っている。本発明で規定する下部ベイナイト組織は、たとえば、具体的には図1に示す組織である。そして、その比較のために、従来鋼のマルテンサイト組織(図2;低C−Mn−Ni−Cr−Mo(W)−Fe合金)、上部ベイナイト組織(図3;低C−Mn−Ni−Cr−Mo(W)−V−Cu−Fe合金)、上部ベイナイト組織(図4;低C−Mn−Ni−Cr−Mo−Cu−Al−Fe合金)を示しておく。
また、本発明の下部ベイナイト組織の「主体」とすることの意味であるが、該組織を得るための熱処理(冷却)過程においては、鋼中には多少の成分ムラ、温度ムラの発生により、結果としての組織ムラの発生を勘定してのことである。すなわち、下部ベイナイト組織中に混じる、多少の上部ベイナイト組織、マルテンサイト組織などであるが、その他の混入要因も含め、本発明の場合、図1に従う観察視野(×600倍)において、70(面積%)以上の下部ベイナイト組織が確保されれば問題ない。好ましくは、75(面積%)以上、更に望ましくは、80(面積%)以上である。図1は、下部ベイナイトが80%に制御された、実質、下部ベイナイト組織の鋼である。
さらに、本発明では、Sの適切な抑制とCu添加により、硫化物の均一分散化の促進を狙っている。本発明鋼は、その焼入れにより均一な下部ベイナイト組織を生成する。そして、550℃以上の高温焼戻しで34〜45HRCの硬さに調整することにより、Fe−Cu固溶体およびCr,Mo(W)、V炭化物を析出させる。さらに、これらを凝集させることにより、高い強度を付与すると共に、適度に脆化を起こさせ、基地自体に極めて良好な被切削性を付与するのである。したがって、通常、鋼に快削性を付与する手段として多量に添加されるSを少量に限定しても、極めて優れた被切削性を得ることができる。本発明鋼は、Sを添加する場合であっても、0.05%以下とできることから、硫化物の偏析に起因した、溶接時のピンホール発生や放電加工面の肌荒れ、さらには研磨仕上性、耐摩耗性および靭性の劣化等の諸問題を回避でき、Cr、Mo、W、CuあるいはさらにNiの含有とあいまって優れた耐食性、耐発錆性が得られる。
この通り、本発明鋼は、基地自体に良好な被削性を付与したことから、Sを低減した点にも特徴を有する。そして、本発明鋼におけるMoとWは、単独または複合で含有するところ、Mo量は、1/2W量との間で等価の効果を有する。そして、本発明のMoおよびWは、焼入れ焼戻し時の軟化抵抗を高め、さらに金型表面のFe−Cr酸化皮膜、またはCr酸化皮膜中に固溶して、皮膜を強化し、金型の耐食性を向上させるのに重要な元素である。
本発明鋼は、34〜45HRCの硬さのプリハードン状態(一般には、焼入れ後、550℃以上の焼戻しによる状態)で供給され、そのまま型彫加工の後、研磨仕上を施して使用されるものである。つまり、上記の調質状態において、良好な被切削性、優れた研磨仕上性を有しており、型彫加工後の熱処理を要しない。また、本発明鋼は、Sなどの快削元素の低減を図っているため、適用する金型の大型化に伴う著しい偏析発生を心配する必要がない。よって、本発明鋼は、小物用の金型だけでなく、特にサイズの大きい金型、例えば一辺の最大長さが2000mm程度の金型に適用してこそ、大きな効果を発揮し、へたり、摩耗の懸念を要せず、長寿命を与えることが可能である。
以下、本発明鋼の成分限定の理由について述べる。
Cは、焼入れ組織を被切削性の良好な下部ベイナイト組織に保ち、かつ焼戻しにおいては、Cr、Mo(W)、V炭化物の析出による強化をもたらすために必要な、基本的添加元素である。多すぎると基地をマルテンサイト組織化して被切削性を減じ、かつ過度の炭化物を形成して被切削性を低下させるので、0.25%以下とする。一方、低すぎるとフェライトの析出を招くので、0.10%以上とする。好ましくは、0.13%〜0.20%とする。
Siは、金型使用時の雰囲気に対する耐食性を高める元素であるが、多すぎるとフェライトの生成をまねくので、1.00%以下とする。また、Siを低減すると機械的特性の異方性が軽減され、また縞状偏析が低減されて、優れた鏡面加工性が得られるため、好ましくは0.60%以下とする。なお、上記の耐食性を付与するにおいては、0.10%以上、さらには0.20%以上の添加を行うことが好ましい。
Mnは、本発明鋼の下部ベイナイト焼入性を高め、またフェライトの生成を抑制し、適度の焼入れ、焼戻し硬さを与える元素である。しかし、多すぎると下部ベイナイト組織を維持するための熱処理管理が厳しくなり、マルテンサイト変態化を促進させ、また基地の粘さを上げて被切削性を低下させるので、2.00%以下とする。なお、上記の焼入性を付与するにおいては、1.00%以上、さらには1.20%以上の添加を行うことが好ましい。
Crは、焼戻し処理において微細炭化物を析出、凝集させ、本発明鋼の強度を形成するために添加される。また、本発明鋼の耐食性を高め、また研磨加工時あるいは金型保管時の発錆を抑制する。更には、窒化処理を行う場合には、窒化層の硬さを高める効果を有する。しかし、多すぎると下部ベイナイト組織を微細化させる作用から、マルテンサイト変態化を促進し、基地の粘さを上げて被切削性を低下させる。また、低すぎると上記添加の効果が得られないので、その範囲は1.00%を超え2.50%以下とした。好ましくは1.40〜2.20%、更に好ましくは1.60〜2.00%である。
ここで前述のように、金型の強度を向上させるためには、Crを多目に添加すれば良いが、Cr量が多くなる程、被切削性は低下することから、Cr添加には限度がある。よって、Crの添加にのみ頼らない手法にて、金型の強度を向上させる必要がある。また、金型に窒化処理を施して使用することを考えると、550℃以上の焼戻し軟化抵抗性を保証する必要があり、この点においてはCr添加のみでは不十分である。そこで、本発明鋼においては、上記の両課題を解決するための、MoやWの含有が重要となる。
本発明のMo、Wは、焼戻し処理時に微細炭化物を析出、凝集させて、本発明鋼の強度を向上し、焼入れ焼戻しにおいての軟化抵抗を大きくすることから、単独または複合で含有する。さらには、MoやWの一部は、金型表面の酸化皮膜中に一部固溶することで、金型使用中の、例えばプラスチックから発生する腐食性ガスに対しての耐食性を向上する作用効果もある。本用途の場合、多量の含有は必要なく、多すぎると被切削性の低下を招くので、Mo+1/2Wで1.00%以下とした。好ましくは、0.10〜1.00%である。さらに好ましくは、0.10〜0.70%である。
Vは、焼戻し軟化抵抗を高めると共に、結晶粒の粗大化を抑制して、靭性の向上に寄与する。また、硬質の炭化物を微細に形成して、耐摩耗性を向上させる効果がある。このためには少なくとも、0.03%以上を必要とするが、多すぎると被切削性の低下を招くので、0.15%以下とした。好ましくは、0.05〜0.12%である。
Cuは、本発明鋼の焼戻し処理において、Fe−Cu固溶体を析出、凝集させる。そして特筆すべきは、後述のNiとの適切な添加量の調整により、組織を下部ベイナイトに制御する。これら固溶体の析出・凝固と、下部ベイナイトへの組織制御とが相まって、本発明鋼には優れた被切削性が付与される。また、Cuは、優れた耐食性をもたらす効果もあり、0.50%以上とすることが重要である。多すぎると熱間加工性を低下させ、組織のマルテンサイト変態化にも働いて、かえって被切削性を低下させるので、2.00%以下とする。好ましくは、0.60〜1.50%である。
Niは、本発明鋼の下部ベイナイト焼入性を高め、またフェライトの生成を抑制するための元素である。そして、上記の通りの、Cuとの適切な添加量の調整による、下部ベイナイトへの組織制御に重要な元素であって、本発明鋼に優れた被切削性を付与するためには、0.60%以上とする。多すぎると下部ベイナイト組織を過度に微細化させ、マルテンサイト変態化を促進し、基地の粘さを上げて被切削性を低下させるので、1.50%以下とする。好ましくは、1.20%以下とする。
Sは、非金属介在物MnSとして存在させることで、被切削性の向上に大きな効果がある。しかし、多量のMnSの存在は、溶接時のピンホール発生、研磨工程でのピンホール発生、放電加工面の肌荒れなど、型加工時の弊害だけでなく、発錆の起点にもなり、機械的性質の異方性を助長するなど、金型自体の性能を低下させる要因となる。特に大型の金型では、MnSの偏析による上記弊害が顕著となる。したがって、上記の効果を得るにおいては0.003%以上の含有が好ましくはあるが、これらの問題を抑制するために、多くても0.05%以下に限定する必要がある。
Alは、通常、溶製時の脱酸元素として用いられるが、本発明の鋼状態においては、その鋼中に存在するAlが鏡面加工性を低下させるので、0.10%以下に規制する必要がある。好ましくは0.05%以下であり、より好ましくは0.01%以下、そして更に好ましくは、0.002%以下である。
O(酸素)は、鋼中において酸化物を形成する元素であり、冷間塑性加工性および磨き性を著しく劣化させる要因となる。特に本発明においては、上記のAlの形成を抑えることが重要であることから、上限を0.005%とする。好ましくは、0.003%以下である。なお、磨き性の向上にとっては、更に低く、例えば0.001%以下にまで規制管理することも望ましい条件ではあるが、Alの低減を狙う本発明においては既に低量管理のされたAlに加えて、O量そのものの低量管理までは特に厳しく求めない。よって、0.001%を超えることは十分に許容されるものでもある。
Nは、鋼中において窒化物を形成する元素である。窒化物は過多に形成されると、金型の靭性、被削性および磨き性を著しく劣化する。したがって、鋼中のNを低く規制することは好ましく、本発明では0.06%以下に規定する。望ましくは、0.02%以下、更に望ましくは、0.005%以下である。
そして、本発明鋼においては、その狙いである下部ベイナイト主体の組織の実現と、被切削性および靭性を高いレベルで兼備させるには、そのために有効な更なる狭成分領域が存在し、本発明では、それを明確化したところにも大きな特徴がある。すなわち、上述した本発明の基本成分の範囲で、さらに検討を進めた結果、質量%で、式1:[%Ni]+1.2[%Cu]の値が1.30〜2.70で、かつ、式2:60[%C]+1.5[%Si]+[%Ni]+6[%Cr]+2[%Mo+1/2%W(単独または複合)]+20[%V]+0.2[%Cu]の値が21.00〜28.70を満たす狭領域であることを見いだした。
詳しく説明すると、本発明鋼は、下部ベイナイトが主体の組織を狙いとしているところを、式1:[%Ni]+1.2[%Cu]の値が1.30未満ではフェライトや上部ベイナイトが生成し易く、この値が2.70より大きい場合は過度に微細化された下部ベイナイトやマルテンサイトが生成し易くなるからである。そしてさらには、式1の値が1.30〜2.70を満足したとしても、式2:60[%C]+1.5[%Si]+[%Ni]+6[%Cr]+2[%Mo+1/2%W(単独または複合)]+20[%V]+0.2[%Cu]の値が21.00未満では硬さが出難く、あるいは靭性が低くなり易く、この値が28.70より大きい場合は被切削性が悪く、あるいは靭性が低くなり易いからである。
本発明においては、上述の作用効果を損なわない範囲として、更なる靭性改善元素や被切削性改善元素の添加が可能である。例えば、靱性改善元素としては、Nb:0.5%以下(好ましくは0.01〜0.1%)、Ti:0.15%以下、Zr:0.15%以下、Ta:0.15%以下のうちの、いずれか1種以上を添加することができる。被削性改善元素としては、Zr:0.003〜0.2%、Ca:0.0005〜0.01%、Pb:0.03〜0.2%、Se:0.03〜0.2%、Te:0.01〜0.15%、Bi:0.01〜0.2%、In:0.005〜0.5%、Ce:0.01〜0.1%のうちの、いずれか1種以上を添加することができる。更に、Y、La、Nd、Smおよびその他のREM元素を、全体で0.0005〜0.3%含有させることもできる。
最初に、30kg高周波真空溶解炉にて、表1の、残部Feおよび不可避的不純物で構成される成分組成を有する、各種の供試鋼を溶解し、溶製した(本発明の式1,2の値については、後述の表2に示す)。そして、これらの供試鋼を50mm×100mmの角棒に鍛伸後、熱処理を施し、下記の評価に供した。熱処理は、所定の硬さを得るように、900℃のオーステナイト領域まで加熱して1時間保持してから、実用鋼塊を想定した冷却速度で冷却し、その後、焼戻しとして520℃から590℃の適正温度で1時間加熱後、空冷した。
被削性の評価は、ドリル加工試験を実施した。すなわち、高速度鋼製のφ2mmドリルで、切削速度が15m/min、送り速度が120mm/min、加工孔深さが20mmの加工条件にて、50個の孔を加工した後での、工具外周面刃の最大摩耗幅を測定したものである。
靭性の評価は、2mmUノッチ試験片(JIS3号試験片)を用いての、シャルピー衝撃試験を実施し、室温でのシャルピー衝撃値を測定した。
磨き性の評価は、50mm角の評価面の試料を採ってから、上記の熱処理条件による焼入れ焼戻しを施して硬さを調整した後、グラインダ→ペーパ→ダイヤモンドコンパウンド方式にて鏡面仕上げを行った。そして、10倍の拡大鏡を用いて微細なピット発生個数をカウントし、ピット数が6個未満のものを◎、6〜10個のものを○、11〜20個のものを△、それ以上のものを×とした。以上の結果を、表2に示す。なお、表2には同時に示している各試料の組織であるが、試料No.16〜18を除いては、その他の試料の有する組織は、表2に記した相が90面積%以上の実質単相組織であった。
(本発明鋼について)
本発明の成分組成を満たす試料No.1〜12は、式1かつ式2の値が本発明の好ましい規定範囲をも満足しているので、本発明の硬さを満足した、実質下部ベイナイトの単相組織からなる金型用鋼である。これらの被切削性は、工具外周面刃の最大摩耗幅が0.16mm以下の最良の結果となっている。さらに、靭性は、約60J/cm以上で非常に良好な結果であり、磨き性も良好である。
(比較鋼について)
本発明の成分範囲よりCが少ない試料No.13は、式1の値も1.30未満であるため、上部ベイナイト組織を有し、硬さが低いので被切削性および靭性が良好であるが、反面磨き性が必ずしも十分ではない。Siが多い試料No.14および、Niが少ない試料No.16、そしてCrが少ない試料No.18は、式1かつ式2の値も本発明の好ましい規定範囲を満足していないため、本発明の硬さを満足するものの、フェライト組織であるか、あるいは上部ベイナイト組織に5面積%以上のフェライトが混合するため、被切削性および磨き性がやや劣っている。
Sが0.05%を超える試料No.15は、本発明の硬さを満足した下部ベイナイト組織であって、硫化物系の非金属介在物が多く含まれるため被切削性も最良ではあるが、反面、式2の値が28.70よりも大きいこともあって、靭性が劣る。そして、硫化物は基地に比べて非常に軟らかく、研磨時にはそこからピットが発生しやすくなり、磨き性も劣る。Niが多い試料No.17は、式1の値も2.70より大きいため、過度に微細化された下部ベイナイトに、一部マルテンサイト(約60面積%)が混合した組織を有し、磨き性が良好でかつ、靭性もある程度の良好値ではあるが、被切削性がやや劣っている。
本発明の成分範囲よりCrが多く、かつ多量のNを含有する試料No.19は、過度に微細なマルテンサイト組織である。そして、Moが多く、かつ多量のOを含有する試料No.20は、実質下部ベイナイトの単相組織ではあるものの、式2の値が28.70よりも大きいことや炭化物が多い組織であるため、両試料共に被切削性がやや劣る。更に、これらの試料は、試料No.19が過多の窒化物を含み、試料No.20が過多の酸化物を含むため磨き性が著しく劣っている。
試料No.21〜24は、実質下部ベイナイトの単相組織ではある。しかし、本発明の成分範囲よりVが少ない試料No.21は、式2の値も21.00未満であるため、硬さがやや低く、そのため被切削性は良好であるが磨き性がやや劣っている。一方、Vが多い試料No.22は、式1かつ式2の値も本発明の好ましい規定範囲を満足しておらず、さらには炭化物が多いので、被切削性がやや劣っている。また、Cuが多い試料No.23は、式1の値も2.70より大きく、組織こそ過度に微細化された下部ベイナイトを保ってはいるが、やはり被切削性がやや劣っている。Alが多い試料No.24は、式1かつ式2の値が本発明の好ましい規定範囲を満足してはいるものの、AlとNiの金属間化合物の析出強化を生じて靭性が低下している。窒化物も多い傾向にあり、磨き性はやや劣っている。
(従来鋼について)
従来鋼No.25〜29の中には、本発明の式1かつ式2の、好ましい成分範囲を満足したものはないが、本発明の基本となる成分範囲よりCが多く、VとCuが少ない試料No.25は、本発明の硬さを満足しているが、マルテンサイト組織であるため、靭性および磨き性は良いが被切削性が劣っている。Cuが少ない試料No.26および、Niが少ない試料No.27は、本発明の硬さを満足して磨き性が良いが、上部ベイナイト組織であるため靭性がやや劣り、被切削性が劣っている。
本発明の成分範囲よりNiとCuが少ない試料No.28は、上部ベイナイト組織ではあるが、硬さが低いために被切削性および靭性が良好である。しかし反面、磨き性が必ずしも十分ではない。NiとAlが多く、かつCrが少ない試料No.29は、本発明の硬さを満足した上部ベイナイト組織であり、かつAlとNiの金属間化合物の析出強化およびCuの析出強化を採用したものであるため、被切削性および磨き性が最良であるが、反面、靭性が著しく劣っている。
従来のプラスチック成形用プリハードン鋼にはない優れた靭性を有した本発明鋼は、金型などの加工に伴う熱応力によっても割れが発生し難く、より精密な金型加工を行うのに特に適したものとなる。
本発明の金型用鋼の代表的な金属ミクロ組織写真の一例である。 従来の金型用鋼の代表的な金属ミクロ組織写真の一例である。 従来の金型用鋼の代表的な金属ミクロ組織写真の一例である。 従来の金型用鋼の代表的な金属ミクロ組織写真の一例である。

Claims (7)

  1. 質量%で、C:0.10〜0.25%、Si:1.00%以下、Mn:2.00%以下、Ni:0.60〜1.50%、Cr:1.00%を超え2.50%以下、MoとWは単独または複合でMo+1/2W:1.00%以下、V:0.03〜0.15%、Cu:0.50〜2.00%、S:0.05%以下を含有し、Alは0.10%以下、Nは0.06%以下、Oは0.005%以下に規制され、残部はFeおよび不可避的不純物からなる組成の鋼であって、組織は下部ベイナイトを主体とし、硬さが34〜45HRCであることを特徴とする金型用鋼。
  2. 質量%で、式1:[%Ni]+1.2[%Cu]の値が1.30〜2.70で、かつ、式2:60[%C]+1.5[%Si]+[%Ni]+6[%Cr]+2[%Mo+1/2%W(単独または複合)]+20[%V]+0.2[%Cu]の値が21.00〜28.70であることを特徴とする請求項1に記載の金型用鋼。
  3. 質量%で、MoとWは単独または複合で、Mo+1/2W:0.10〜1.00%であることを特徴とする請求項1または2に記載の金型用鋼。
  4. 質量%で、S:0.003〜0.05%であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の金型用鋼。
  5. 質量%で、Al:0.05%以下、O:0.001%を超え0.005%以下であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の金型用鋼。
  6. 質量%で、Ni:0.60〜1.20%、Cu:0.60〜1.50%であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の金型用鋼。
  7. 質量%で、C:0.13〜0.20%、Cr:1.40〜2.20%であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の金型用鋼。
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