JP2007145630A - 小容量オゾン発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラス誘電体内に導電部を設けた電極部を一定の間隔を置いて平行に設定し、かつ片持ち保持の構成による放電形式とし、また設置される場所の気温下で非通電時の温度からごく僅かな温度上昇で所望の小容量のオゾンを発生させ、硝酸の発生を極力抑制した電極部の構造の改良により飛躍的に寿命を長寿命化しうる小容量オゾン発生装置を得る。
【解決手段】小容量オゾン発生装置は、一対のガラス誘電体1a、1b内に導電部2a、2bを設けて一対の電極部2A、2Bを形成し、ガラス誘電体1a、1b外周面間の距離及び導電部2a、2bの対向面間の距離を、それぞれ印加される電圧に対応し、かつ電極部2A、2Bの温度上昇が数度以内となる所定距離に離隔して設定する。
【選択図】図1

Description

この発明は、トイレ、ゴミ置き場、一般家庭、病院、ホテルなどの除菌や消臭、グリーストラップや浄化槽等の曝気などに幅広く使用される小容量オゾン発生装置に関する。
一般的なオゾン発生装置は主として産業用として利用されることが多く、300mg/H以上のオゾン発生量のものが一般的であるが、これより小容量(1〜100mg/H程度)のオゾン発生装置も多くの分野で使用されており、例えばトイレ、ゴミ置き場、一般家庭、病院、ホテルなどの除菌や消臭、グリースストラップや浄化槽などへの曝気などに幅広く使用されている。かかる小容量オゾン発生装置のオゾン発生方式は、紫外線ランプ方式と放電方式に大別されるが、小容量オゾン発生装置では紫外線ランプ方式が主流である。しかし、紫外線ランプ方式のオゾン発生装置は、連続使用すると寿命が約3000〜8000時間と短く、頻繁な交換が必要となる。
これに対して、放電方式のオゾン発生装置は、手入れをして放電が続くようにすれば紫外線ランプ方式の約5〜10倍の寿命があるとされ、紫外線ランプ方式より遥かに寿命が長いという長所がある。しかし、放電方式のオゾン発生装置は、オゾンが大気中の窒素と反応してNOxを生成し、空気中の水分(湿度)に再反応して硝酸(NHO)となる。そして、放電部の発生温度が上昇するとNOxの発生量も増大し、湿度が高い場所では硝酸も大量に発生する。硝酸は乾燥すると粉状となり、誘電体外周に付着してオゾン発生能力を低下させ、さらに硝酸が蓄積すると電極の間隙を埋め、放電不能となりオゾンの発生が停止する。従って、小容量オゾン発生装置は、必ず一定期間毎の手入れが必要であり、この点は、空気原料でオゾンを発生させる容量の大きい産業用オゾン発生装置も同様である。
放電方式のオゾン発生装置に使用される方式を構造的な面から分類すると、沿面放電方式と無声放電方式がある。沿面放電方式は、平面状の電極をセラミックなどの誘電体の片側面に配置し、反対側面に線状電極を配置し、線状電極の端部に置いてカマボコ状の放電を行い、オゾンを発生する方式である。この沿面放電方式は、電極が腐食劣化することや、線状電極から金属性不純物が発生するという難点がある。又、この方式は、高温になり易く、数十秒の放電で60℃以上の高温になる。オゾンの発生体が高温になると、NOxの生成量が増加し、硝酸が蓄積して放電不能となる。
無声放電方式は、2本の電極をガラスやセラミック等の誘電体で覆い、その間隙で放電する仕組みであるが、オゾンの発生効率を上げるため電極間の放電空間を短い構造とするのが主流である。しかし、放電空間を短くすると、電流の大小に拘らず温度が上昇し易くなり、これもまた数十秒の放電で60℃以上の高温になる原因となる。高温の放電によりオゾンを発生させると、硝酸の発生だけでなく、温度による電極や誘電体の劣化も早くなり、オゾン発生装置の寿命が極端に短くなる。
上記一般的な従来の放電方式の小容量オゾン発生装置の一例として、特許文献1に「低温プラズマ発生体」が開示されている。この公報による無声放電方式の小容量オゾン発生装置は、特に導電体の高湿空気中又は水中への露出の際に、導電体の静電容量の変化により誘電体の絶縁抵抗の低下を招き、導電体への共存ガス(シリコンガス、アンモニア等)の付着により放電不良が生じ、オゾンの発生を妨げる原因となるため、これを改善する対策として、誘電体で導電体を被覆する手段について、耐久性に問題があるとの理由からガラスに替わる誘電体の代替材料を用い、かつ高湿空気中又は水中での安定した放電が可能な機械強度を備え、乾燥空気中とは異なる高湿空気中や水中での放電を可能とする放電体を得ることを目的としている。
このため、この公報の「低温プラズマ発生体」は、一対の棒状導電体の電極を筒状セラミックス誘電体に設けた長尺方向の貫通孔に挿入し、ガラス又は無機系もしくは有機系接着剤で導電体及び誘電体の両端を封止体で一体に接合、封止し、上記一対の電極をセラミックス誘電体において線接触の状態で接合した構成としている。この場合、それぞれの導電体へ電源を供給するリード線を片方の封止体に設けたものと、リード線を対向する封止体からそれぞれ反対方向に設けたものとが示されている。又、もう1つの構成として、複数の棒状導電体を板状セラミックス誘電体の面方向に所定間隔で設けた長尺方向の貫通孔に挿入し、ガラス又は無機系及び誘電体両端を一体に接合、封止した電極群を構成し、この電極群の隣り合う棒状導電体のほぼ中間に当たるセラミックス誘電体の面上に導電体の長尺方向の溝を設けたものを開示している。
しかし、一般的に平行して隣接する電極を設けた構成の小容量オゾン発生装置では、誘電体間の距離は0.5mm程度、両電極の対向面間の距離は1.02mm程度である。このため、上記距離、隙間以下では高圧トランスの電圧、電流、周波数の値の如何に拘らず、放電開始直後から温度は急激に上昇する。また、上記特許文献1のいずれの構成の低温プラズマ発生体でも、放電体は互いに線接触状に接して、あるいは一体に形成されているため、放電開始後に温度の急激な上昇が必ず発生する。高温の放電作用でオゾンを発生させると、硝酸の発生だけでなく温度による電極や誘電体の劣化も早くなり、結局オゾン発生装置の寿命は極端に短くなる。
また、上記特許文献1の電極、誘電体の構成では、棒状導電体と棒状又は板状セラミックス誘電体とが互いに密着せずに若干の隙間を設けることにより放電による導電体の酸化を防止し、導電体の寿命を延ばすことができるとされているが、高温の放電作用下では寿命を延ばすことに対してそれほどの効果は期待できない。また、誘電体の外周には硝酸の粉末が付着するが、誘電体はセラミックで形成されているためその外周は一様に粗面であり、従って付着した粉末を頻繁に取り除く必要性があるが、外周面が粗面であるため粉末を完全に取り除くことが艱難であり、さらに電極の両端を封止体で接合、封止しているため誘電体の対向面間に付着した粉末を取り除くことが困難である。
小容量オゾン発生装置のもう1つの例として、特許文献2の「オゾン発生体の浄化方法及び浄化装置」が公知である。この公報の浄化装置は、アンモニアガスを含む悪臭ガスが存在する環境で無声放電方式のオゾン発生体が使用できるように、オゾン発生体の稼働中、放電面に付着又は成長した放電阻害物、特に硝酸アンモニウムを電極から取り除くため、導電体の外周をセラミックスの誘電体で被覆した正負一対の放電電極を所定距離に離して設け、両電極に昇圧回路から高電圧を印加し、主としてセラミックス誘電体の対向する放電面の放電間隙に、放電によるプラズマ状態を創生して空気中の酸素からオゾンを生成するようにオゾン発生体を構成している。
そして、オゾンを発生させている間に放電面に生成する硝酸アンモニウムをファンによる空冷手段で抑制し、一定時間の運転により生成した硝酸アンモニウムの付着によりオゾンの発生が停止する程になるとファンを停止させ、制御回路の指令により電極への印加電圧を高くして硝酸アンモニウムの分解温度210℃以上に放電面の温度を高くし、これにより硝酸アンモニウムを分解して電極を再生するように構成している。従って、この文献2ではセラミックス誘電体の外周面に硝酸アンモニウムが生成されることを前提としている。
上記特許文献2のオゾン発生体は、電極の放電面間を所定距離離して設け、放電による温度上昇を空冷手段により抑制し、硝酸アンモニウムの生成を少なくするとしているが、放電による温度上昇を抑制する手段として電極構造自体を改良したものではない。又、電極部への電源コードは、電極部の陰極部と陽極部の外端の互いに対抗する位置に離して接続された形式とし、導電部の径を誘電体の内径と略同径に設定しているが、これは片側端に両電極への電源コードを接続すると電源コード間の距離が接近するため、電極部外での放電作用で焼損するからであり、このような形態とするのが小容量オゾン発生装置では一般的である。
上記構造の小容量オゾン発生装置では、電極部の両端を封止部材で封止するようにしているため、硝酸が付着した場合、掃除をすることが困難であり、セラミック誘電体の表面は粗面であるため硝酸を取り除くことは益々困難である。又、電極部を支持する手段については何ら示されていないが、一般には二点支持形式であり、このため支持手段に対して電極を着脱することが困難で、かつ掃除が完全には出来ないため硝酸が短期間に付着、蓄積する。このような問題は、特許文献1でも同様である。
特開平8−185955号公報 特開平10−155886号公報
この発明は、上記の問題に留意して、ガラス誘電体内に導電部を設けた電極部を一定の間隔を置いて平行に設定し、かつ片持ち保持の構成による放電形式とし、また設置される場所の気温下で非通電時の温度からごく僅かな温度上昇で所望の小容量のオゾンを発生させ、硝酸の発生を極力抑制した電極部の構造の改良により飛躍的に寿命を長寿命化しうる小容量オゾン発生装置を提供することを課題とする。
この発明は、上記の問題を解決する手段として、所定長さの中空円筒状の一対のガラス誘電体内にそれぞれ細線の導電部を設けて一対の電極部を形成し、電極部のガラス誘電体外周面間の距離及び導電部の対向面間の距離を、それぞれ印加される電圧に対応し、かつ電極部の温度上昇が数度以内となる所定距離に離隔して設定すると共に、電極部の片端を支持する保持部を設け、電極部の他端を自由端とし、導電部長さを保持部から露出するガラス誘電体長さより短く設定して保持部端までの空間部に導電部からのリード線をガラス誘電体内周に沿って配置し、このリード線を互いに最も離隔される位置で保持部を貫通するように外部へ導出して形成した小容量オゾン発生装置の構成としたのである。
上記の構成としたこの発明の小容量オゾン発生装置は、ガラス誘電体内に導電部を挿入して電極部を形成し、この電極部を保持部で片持ち状に保持することにより装置全体を対象機器に対して着脱自在とし、電極部の他端を自由端としたから、極僅かでも硝酸の粉末がガラス誘電体の外周に付着しても、装置の保持部を対象機器から一方向に引き抜くだけで外すことが出来、従って保持部を引き抜いた状態でガラス誘電体の表面から粉末を容易に取り除くことが出来、掃除が簡単と成る。従って、常に付着物を取り除いた状態で放電作用を正常な状態で行うことが出来る。
又、導電部からリード線をガラス誘電体の内周に沿って互いの距離を離して外部に導出することが出来るため、保持部の外端面から外に出た位置で放電作用により外部リード線間の焼損が生じるということがなくなる。さらに、従来の平行な一対の電極部を有する無声放電式の小容量オゾン発生装置では、一対の電極部の誘電体と誘電体間及び導電部と導電部間の距離が、印加される数Kvの電圧に対応する適切な距離にそれぞれ設定されていないため、放電開始後数秒程度の短時間内に急激な温度上昇で60℃以上になることを回避できなかったのに対して、この発明の小容量オゾン発生装置では温度上昇が殆ど生じない。
これは、小容量オゾン発生装置が一対のガラス誘電体間の距離、及び一対の導電部間の距離が、それぞれ印加される電圧に対応して、かつ電極部の温度上昇が数度以内となる所定距離に離隔して設定されているからであり、このためそれぞれの電極部が設置されている場所での非通電時の温度状態から殆ど上昇しない極僅かな範囲内の温度上昇で、かつ必要なオゾン容量を得ることが出来る。従って、この発明の小容量オゾン発生装置では、数時間の連続運転を行っても極僅かな温度上昇しか生じることはなく、このため硝酸が発生することも殆どなくなる。その結果、硝酸の付着物を掃除する必要も少なくなり、安価で長寿命の小容量オゾン発生装置が得られる。
この発明は、上記のように、所定長さの中空円筒状の一対のガラス誘電体内にそれぞれ細線の導電部を設けて一対の電極部を形成し、電極部のガラス誘電体外周面間の距離及び導電部の対向面間の距離を、それぞれ印加される電圧に対応して、かつ電極部の温度上昇が数度以内となる所定距離に離隔して設定すると共に、電極部の片端を支持する保持部を設け、導電部からのリード線をガラス誘電体内周に沿って配置し、このリード線を互いに最も離隔される位置で保持部を貫通するように外部へ導出して形成したから、設置される場所の気温下で非通電時の温度からごく僅かな温度上昇で所望の小容量のオゾンを発生させ、硝酸の発生を極力抑制した電極部の構造の改良により安価でかつ飛躍的に寿命を長寿命化した小容量オゾン発生装置を得ることが出来るという利点が得られる。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は実施形態の小容量オゾン発生装置の(a)外観斜視図,(b)主断面図である。この実施形態の小容量オゾン発生装置Aは、所定長さの中空円筒状の一対のガラス管の誘電体1a、1b内にそれぞれ細線の導電部2a、2bを設けて一対の電極部2A、2Bを形成し、電極部2A、2Bの誘電体1a、1bの外周面間を所定距離に離隔して設定すると共に、電極部2A、2Bの片端を保持部3で片持ち保持し、プラグイン形式の小容量オゾン発生装置として形成している。プラグイン形式とは、この小容量オゾン発生装置Aを設置する対象機器の箱の側壁又は対象スペースの支持板に設けた孔に保持部3を挿入して片持ち状に保持できるようにした形式である。一対のガラス誘電体1a、1bは互いに平行に、かつそれぞれの両端を密封されて設けられており、上記電極部2A、2Bの導電部2a、2bの長さは誘電体1a、1b長さより短く設定している。
即ち、図示の例では、導電部2a、2bは細いSUS導体を、石英ガラスを用いたガラス誘電体1a、1bの保持部3から露出した所定長さ部分の略中間位置に短い所定長さSで螺旋状に巻いたコイルスプリングにより導電部を成すように挿入されている。導電部2a、2bをコイルスプリングとしたのは、石英ガラス管は製造上、外径及び内径の公差が大きく、管内に挿入するSUS導電部をその内径と同径の棒状導電部とすると、導電部を内径に密着して挿入できない場合があり、製造が困難となるからであり、コイルスプリングとすることにより導電部を内径に密着挿入できるようにするためである。
そして、保持部3までの空間部に導電部2a、2bからのリード線2al、2blを誘電体1a、1b内周に沿って配置し、このリード線2al、2blが保持部3の外端手前まで延びたガラス誘電体1a、1bの内端を貫通する位置で互いの平行間距離が最も離れた位置で外部へ導出し、電極部2A、2Bの他端は自由端として形成している。なお、保持部3はこの例では硬質のプラスチック材が用いられている。導出された各導電部2a、2bは保持部3の外端に設けたネジ穴にねじ込まれた接続端子6a、6bに接続され、この接続端子6a、6bを介して電源コード4a、4bが接続されている。4ah、4bhは、電源コード4a、4bの被覆部である。
上記ガラス誘電体1a、1bと導電部2a、2bは、プラグ状に、かつ多段状に形成した保持部3の小径部3a、中径部3b、大径部3cの厚み方向の小孔内に挿入されているが、ガラス誘電体1a、1bは大径部3cの外端の少し手前まで挿入され、その両端はシリコンの封止部材1at、1bt、及び1as、1bsで封止されており、大径部3c外端との間にも保持部3と同じ材質のプラスチック材の充填材7が挿入固定されている。保持部3の大径部3cの外周溝にはOリング5が嵌合され、誘電体1a、1bの先端は保持部3の小孔に挿通されて保持されている。上記中径部3bは、この小容量オゾン発生装置Aを装着する対象機器に挿入して保持固定する際に対象機器側に設けられる穴に嵌合して保持される嵌合部として設けられている。
また、導電部2a、2bの外周のガラス誘電体1a、1bの対向面間の距離d、導電部2a、2bの距離d´は、(b)図に示すように、電極部2A、2B間の放電時に、所定電圧に対応する距離で、かつ放電による温度上昇を伴わないが、放電作用によりオゾンを生成し得る距離に設定される。距離d、d’は、小容量オゾン発生装置Aを装着する対象物に必要な容量に対応して設定される。そして、導電部2a、2bのリード線2al、2bl間の距離lは、保持部3の大径部3cの外端面の手前で終わるガラス誘電体1a、1bの端からリード線2al、2blを導出した位置で相互の放電により被覆部が焼損しない距離に設定される。この距離lは、一般には1000Vに対して1mm以上の距離が必要であり、それ以下の距離であれば誘電体から外れた位置でアーク放電が起こり焼損する。従って、この焼損を起こさない距離とする必要がある。
図2に上記小容量オゾン発生装置Aの電極部2A、2Bに電源を供給する電源回路を示す。図示のように、商用電源10(100V)からの交流電力を昇圧トランス11により5000〜8000V程の高電圧に変換し、かつこの高電圧をインバーターを用いた高周波パルス発生器12により10数μsのパルス周期の高周波パルス電圧に変換して電極部2A、2Bの導電部2a、2bに供給するように構成されている。電源コード4a、4bの接続される電極部2A、2Bの一方が陽極、他方が陰極となる。上記電源回路の電圧Vとパルス周期tμ秒は、これに対応する電極部2A、2Bの誘電体1a、1b間の距離、導電部2a、2bの距離に対応して設定される。
上記の構成としたこの実施形態の小容量オゾン発生装置Aは、一対の電極部2A、2Bの誘電体1a、1bに電源コード4a、4bから高周波パルス電圧の電源を供給することにより無声放電を行い、極僅かな範囲の温度上昇でオゾンを発生させることが出来る。一般にこの実施形態のような平行な一対の電極部2A、2Bを有し、両電極に数Kv〜10数Kvの高電圧を印加して無声放電により電離作用で誘電体1a、1b周辺の空気中の酸素を分解してオゾンを発生させる方式では、誘電体1a、1b間の距離d、及び導電部2a、2b間の距離d′は所定の距離以上離す必要がある。
距離d、d′が0又は0に近い値では放電開始後短時間内で温度上昇が急激となり、連続運転では数日乃至数週間で誘電体1a、1bの外周に硝酸の粉末が付着し、この粉末を取り除かない限りオゾンの発生が停止する。又、上述した高電圧5〜8Kv(10〜15μs)の印加電圧の作用下では両電極間の距離d’は2mm以上、その外周の誘電体外面間の隙間dは0.5mm以上離して設ける必要があり、このように設定された電圧に対応する所定距離以下ではアーク放電(空中放電)が起り、放電開始後数秒の短時間で60℃以上となる急激な温度上昇が生じる。但し、必要以上に距離d、d’を離すと放電作用が低下し、必要なオゾンの発生が得られなくなる。つまり、距離d、d’の値には温度上昇を伴わず、かつ最も有効に無声放電によりオゾンを発生し得る所定距離範囲が存在する。
図示の小容量オゾン発生装置Aでは、ガラス誘電体1a、1bの内径3.4mm、外径5.0mm、電極の導電部2a、2bとして0.45mmのステンレス線を用い、導電部2a、2bの長さS=1〜100mm、d=0.5mm以上、d′=2.1mm以上とし、かつリード線2al、2blの間隔l=8.0mmと設定している。このような寸法関係に誘電体1a、1b、導電部2a、2bを設定することにより電極部2A、2Bに電圧5〜8Kv、パルス幅10〜15μsの高周波パルス電圧を印加し、送風なしの状態で1時間連続運転しても電極部2A、2Bの温度は、外気の温度+1℃以内の極僅かな温度上昇の範囲で所定量のオゾンが発生した。
印加電圧V,パルス発生周期、オゾン発生量との関係を以下に記す。
印加電圧 パルス発生周期 オゾン発生量
5300V 12μs 5mg/h
8000V 12μs 10mg/h
そして、上記オゾン発生量10mg/hの条件下で1時間の連続運転をしても室温27.3℃→ガラス管表面温度28.2℃の温度上昇であった。
なお、上記の条件で設定されたこの実施形態の小容量オゾン発生装置Aは、導電部2a、2bの長さSを上記所定の長さに設定して測定されたものであるが、オゾン発生量は長さSを変化させることによりその容量を容易に変化させることが出来る。但し、印加電圧を変化させることによっても容量を変化させることが出来るが、印加電圧は小容量オゾン発生装置Aをどのような用途に使用するかによって設定され、従ってオゾンの発生容量は上記2つのパラメータを適宜な値に設定することにより適切に対応させることが出来る。
上記のようにこの実施形態の小容量オゾン発生装置Aは、温度上昇を殆ど伴わないため、硝酸がガラス誘電体1a、1bの外周に付着、蓄積することが殆どなく、長期の運転をしても安定した作動が得られ、付着した硝酸の粉末を取り除くための頻繁な掃除を必要とせず、長寿命の小容量オゾン発生装置として作動する。導電部2a、2bはガラス誘電体1a、1bの内周に密着して挿入されているため、導電部2a、2bの酸化が防止され、効率のよい放電作用により温度上昇が極僅かでオゾンを連続して発生させることが出来る。
図3A、図3Bに小容量オゾン発生装置Aを小容量の曝気用に用いる場合の設置形状の外観図を示す。図3Aの小容量オゾン発生装置Aは、オゾン発生量が2〜8l/minの曝気用で、円筒体8に曝気用の短管9a、9bを設けている。図3Bは20〜100l/minの曝気用で、円筒体8’に短管9’を設けている。図4は送風機取付型である。用途ごとの必要オゾン発生量は次の通りである。
・人がいる部屋(ホテル、病院、喫煙所など) 1〜5mg/h
・トイレなど 5〜10mg/h
・ゴミ置き場など 10〜30mg/h
・グリーストラップなど 30〜50mg/h
なお、図4の送風機取付型の小容量オゾン発生装置Aは、一面が開放状の箱型ケースの側壁に設けた孔に取り付けられ、送風機からの風が電極部2A、2Bに対して直交する方向に設置されている。この形式の装置では、箱型ケースから送り出されたオゾンが送風機の吸引側へ回り、送風機が常にオゾンに曝されて腐食するなどの故障原因を生ずることがなく、送風機やその電源部をオゾンによる影響から遮断することが出来る。このため、小容量オゾン発生装置A及び関連する部材の耐久性を格段に向上させて、安価で長寿命の装置を得ることが出来る。
又、プラグイン形式の保持部を採用しているため、取外し、掃除、再装着が簡単であり、少しでも硝酸が付着すれば装置を取り外して掃除すればよい。この場合、ガラス誘電体1a、1bの表面は円滑であり、かつ片持ち形式であり、ガラス誘電体1a、1bの先端を自由端としているため、掃除する際に自由端側へ付着物を引き剥がすことにより、ガラス誘電体1a、1bから完全に付着物を取り除くことが出来る。
図5に上記実施形態の小容量オゾン発生装置Aの誘電体1a、1b、導電部2a、2b、電極部2A、2B、保持部3の形状と同一とし、導電部2a、2bの距離Sを(a)〜(e)のように変化させるとした場合のオゾン発生量を測定した測定結果を下記に示す。
距離S オゾン発生量(高濃度〜低濃度)
30mm 53.0mg/h〜20.9mg/h
10mm 12.5mg/h〜9.5mg/h
5 mm 7.7 mg/h〜4.4mg/h
3 mm 4.4 mg/h〜2.9mg/h
1.5mm 1.0 mg/h〜0.2mg/h
但し、いずれの場合も送風機によるエアー量は200l/minである。
上記測定は外気温度(室内)が約27℃の状態で測定されたが、いずれの場合も電極部2A、2Bのガラス誘電体1a、1bの温度上昇は数℃の範囲であった。測定値から所定目的に適合するオゾン発生容量の小容量オゾン発生装置を導電部2a、2bの長さSを適正に設定することにより容易に形成することができる。
実施形態の小容量オゾン発生装置の(a)外観斜視図、(b)(a)の矢視B-Bの断面図 同上装置の電源供給回路の(a)ブロック図、(b)高周波パルス電圧の作動説明図 小容量オゾン発生装置の使用例の説明図(オゾン発生量2〜8l/min) 小容量オゾン発生装置の使用例の説明図(オゾン発生量20〜100l/min) 送風機取付型の小容量オゾン発生装置の(a)正面図、(b)部分断面側面図 実施例の小容量オゾン発生装置の導電部長さの異なる場合の測定結果の説明図
符号の説明
1a、1b 誘電体
2a、2b 導電部
2al、2bl リード線
2A、2B 電極部
3 保持部
3a 小径部
3b 中径部
3c 大径部
4a、4b 電源コード
5 Oリング
6a、6b 接続端子

Claims (4)

  1. 所定長さの中空円筒状の一対のガラス誘電体1a、1b内にそれぞれ細線の導電部2a、2bを設けて一対の電極部2A、2Bを形成し、電極部2A、2Bのガラス誘電体1a、1b外周面間の距離及び導電部2a、2bの対向面間の距離を、それぞれ印加される電圧に対応し、かつ電極部2A、2Bの温度上昇が数度以内となる所定距離に離隔して設定すると共に、電極部2A、2Bの片端を支持する保持部3を設け、電極部2A、2Bの他端を自由端とし、導電部2a、2b長さを保持部3から露出するガラス誘電体1a、1b長さより短く設定して保持部3端までの空間部に導電部2a、2bからのリード線2al、2blをガラス誘電体1a、1b内周に沿って配置し、このリード線2al、2blを互いに最も離隔される位置で保持部3を貫通するように外部へ導出して形成した小容量オゾン発生装置。
  2. 前記ガラス誘電体1a、1b外周面間の所定距離を無声放電による電極部2A、2Bの温度上昇が数℃の範囲内となる距離に設定したことを特徴とする請求項1に記載の小容量オゾン発生装置。
  3. 前記導電部2a、2bを細線の線条材でコイルスプリングとして形成し、ガラス誘電体1a、1bの内径にコイルスプリングの外周を密着するように挿入したことを特徴とする請求項1又は2に記載の小容量オゾン発生装置。
  4. 前記保持部3を径が段状に変化する多段異径状に形成し、その所定段部を対象機器又はスペースの支持部、支持板に設けられた孔に挿入して着脱自在に装着できるようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の小容量オゾン発生装置。
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