JP2007144365A - セラミックスハニカムフィルタ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フィルタ内に溜まったスートの燃焼による熱応力に対する耐久性を向上でき、ハンドリング等の作業時におけるフィルタへの外力に対する耐久性を向上することができるセラミックスハニカムフィルタ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 複数個のセラミックスハニカムセグメント2を接合材7により接合して形成されるセラミックスハニカムフィルタ1であって、前記接合材7は前記セラミックスハニカムセグメント2の接合面の全長にわたって形成され、該セラミックスハニカムセグメント2の接合面の少なくとも一部について、一方又は両方の端部の接合強度が前記セラミックスハニカムセグメント2の中央部の接合強度より小さい。
【選択図】 図3

Description

本発明は、セラミックスハニカムフィルタ及びその製造方法、特にディーゼルパティキュレートフィルタとして車両に用いられるセラミックスハニカムフィルタ及びその製造方法に関する。
主にディーゼルエンジンから排出される排ガスには未燃カーボンやSOF(可溶有機成分)等の未燃成分(スート)が含まれ、近年その有害性が指摘されてきた。このため、環境規制が厳しくなり、ディーゼルエンジン車には排出基準が設けられるようになった。このスートを減らす方法として、エンジンの燃料改善に加えて主にセラミックス製フィルタを排気管内部に設置し、スートを物理的に除去する方法が一般に採用されている。このフィルタはハニカム形状をし、複数のガス流路を上流側と下流側で互い違いに封止することによりフィルタ機能を発揮している。
このようなセラミックスハニカムフィルタはディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)と呼ばれる。このフィルタを構成するセラミック材質の特性により、円筒状の一体品の場合と、より耐久性を向上させた分割品(セグメント)を接着した接合品が用いられている。
すなわち、車両等のエンジンからの排ガスを浄化するためにDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)が用いられ、このDPFには炭化ケイ素質、窒化ケイ素質等の非酸化物又はコーディライト等の酸化物からなるセラミックスハニカムフィルタが用いられる。
セラミックスハニカムフィルタ(以下、フィルタと略す)には、車両での運転中、未燃のスートが堆積するが、それとともにガス通過による圧損が上昇する。一般にはフィルタをエンジンから取外すことなく、フィルタの入口温度を上昇させることによりスートをフィルタ内で燃焼させて再生する。これにより、圧損はほぼ初期の値に戻すことができ、車両を連続して運転させることができる。
すなわち、フィルタの使用に伴い排ガス中のすす等のスートがフィルタ内に溜まっていく。したがって、フィルタ効率を向上させるために排ガス温度を高くする(例えば500℃〜1000℃)等してこのスートを燃焼させることが必要である。
しかし、フィルタに過大な量のスートが堆積し、それが短時間に燃焼した場合は局部的に異常な高温になることがある。これにより内部に熱応力が発生してフィルタにクラックが生じる。したがってスートが捕集されないままフィルタ下流に流れ込み、悪い状態のものはリーク量が規定の環境基準を超え、車両が走行できないこともある。
すなわち、高温処理によるスートの燃焼で、フィルタ内部の局所的な異常な高温の発生に起因する熱応力によりフィルタのクラック(割れ)等の原因となる。特に、1つの成形体で大きなサイズのフィルタを形成した場合、熱応力が大きくなるため、クラックの発生は顕著となる。そこで、複数のセラミックスハニカムセグメントを接合してフィルタを構成することにより、熱応力に強いフィルタが提案されている。
このような燃焼時に発生する熱応力に対する耐久性を向上させるために、セラミックのハニカムを一般にほぼ正方形に分割し、それを接着した接合品が開発されている(例えば特許文献1)。この特許文献1に記載のハニカムフィルタは、炭化ケイ素部材同士を接着する充填材層が、炭化ケイ素部材の全長にわたって形成されているものである。しかし、フィルタの使用に伴い、スートの燃焼を行うと、フィルタの下流側端部が特に局所的に高温になるため、フィルタ下流側端部と中央部にかかる熱応力は異なってくる。一方、スート燃焼後の冷却時には、フィルタ上流側端部が中央部より低温になるため、上流側端部は、中央部に比べて熱応力が大きくなる。したがって、フィルタの両端部は中央部に比べて熱応力をさらに逃がさなければならない。特許文献1のハニカムフィルタは、このようなフィルタの両端部と中央部の熱応力の違いを考慮したものではなく、確実にクラックの発生を防止することはできない。
ハニカムセグメントを接合層を介して接合するハニカム構造体が特許文献2に記載されている。このハニカム構造体は、燃焼時にセグメントに発生する歪みを吸収するための接合材に要求される物性値を規定するものである。しかし、このハニカム構造体も特許文献1と同様に、フィルタの両端部と中央部の熱応力の違いを考慮したものではなく、確実にクラックの発生を防止することはできない。また、特許文献2に記載の接合材のヤング率は、ハニカムセグメントのヤング率に対し、1/100以下にする必要があり、現実にはそのような低いヤング率の材料を選定することは困難なため、クラックを防ぐ効果が十分に発揮されない。特に気孔率の大きなハニカムの場合、ヤング率は低く、接合材のヤング率を下げることはいっそう困難である。また、特許文献2には熱応力を緩和させるための方策として、接合材の強度を下げることが提案されているが、ハニカムセグメントに発生する応力を緩和する目的で接合材の強度を低くしすぎると、構造体としての全体の強度が低下することがあり、ハンドリング時や運転時の振動により接合部分が損傷することがある。特に気孔率の大きいハニカムの場合は強度が低いため、接合材の強度はさらに低くしなければならず、現実には実現は困難である。
フィルタの一部の接合を行わないことによりセグメントに発生する歪みを開放させるハニカム構造体が特許文献3に開示されている。このハニカム構造体は、ハニカム部材を接合する接合部材が、ハニカム部材の両端部において形成されず、空隙をフィルタ端面に露出するものである。しかし、このハニカム構造体では、ハニカム部材間に未接合部が形成されるため、ハンドリング時、あるいは外周部分の機械加工時、あるいはエンジンに組込むために金属性の容器に装着するときの外圧によりハニカム部材が損傷することがある。
特開2001−170426号公報 特開2001−19106号公報 特開2002−60729号公報
本発明は、フィルタ内に溜まったスートの燃焼による熱応力に対する耐久性を向上でき、ハンドリング等の作業時におけるフィルタへの外力に対する耐久性を向上することができるセラミックスハニカムフィルタ及びその製造方法の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、複数個のセラミックスハニカムセグメントを接合材により接合して形成されるセラミックスハニカムフィルタであって、前記接合材は前記セラミックスハニカムセグメントの接合面の全長にわたって形成され、該セラミックスハニカムセグメントの接合面の少なくとも一部について、一方又は両方の端部の接合強度が前記セラミックスハニカムセグメントの中央部の接合強度より小さいことを特徴とするセラミックスハニカムフィルタを提供する。
請求項2の発明では、前記セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部における前記接合材と前記セラミックスハニカムセグメントの間に、空隙層が備わることを特徴としている。
請求項3の発明では、前記セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部における前記接合材と前記セラミックスハニカムセグメントの間に、接合強度を弱めるための処理材が備わることを特徴としている。
請求項4の発明では、前記空隙層及び前記処理材は、前記接合材の片面にのみ形成されることを特徴としている。
請求項5の発明では、前記処理材は、平均粒子直径が2μm〜1mmの剛体粒子からなることを特徴としている。
請求項6の発明では、前記処理材の厚みは5μm〜500μmであることを特徴としている。
請求項7の発明では、前記処理材には有機物が含まれることを特徴としている。
請求項8の発明では、前記セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部における接合材の強度が、中央部の接合材の強度より低いことを特徴としている。
請求項9の発明では、前記セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部における接合強度は、前記セラミックスハニカムセグメントの中央部の接合強度の1/3以下であることを特徴としている。
さらに、請求項10の発明では、複数個のセラミックスハニカムセグメントを接合材により接合して形成されるセラミックスハニカムフィルタであって、前記セラミックスハニカムセグメントの少なくとも一側面全面にわたって第1の接合材が形成され、前記セラミックスハニカムセグメントの少なくとも他の一側面全面にわたって前記接合材と異なる接合強度の第2の接合材が形成されることを特徴とするセラミックスハニカムフィルタを提供する。
さらに、請求項11の発明では、複数個のセラミックスハニカムセグメントを接合材により接合するセラミックスハニカムフィルタの製造方法において、前記セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部にフィルムを貼付けた後、前記接合材を前記セラミックスハニカムセグメントの側面全長にわたって塗布し、前記セラミックスハニカムセグメントを接合した後、前記フィルムを焼却することを特徴とするセラミックスハニカムフィルタの製造方法を提供する。
さらに、請求項12の発明では、複数個のセラミックスハニカムセグメントを接合材により接合するセラミックスハニカムフィルタの製造方法において、前記セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部に接合機能を持たない処理材を形成した後、前記接合材を前記セラミックスハニカムセグメントの側面全長にわたって塗布することを特徴とするセラミックスハニカムフィルタの製造方法を提供する。
さらに、請求項13の発明では、複数個のセラミックスハニカムセグメントを接合材により接合するセラミックスハニカムフィルタの製造方法において、前記セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部に接合強度の低い接合材を塗布し、中央部には接合強度の高い接合材を塗布することを特徴とするセラミックスハニカムフィルタの製造方法を提供する。
請求項1の発明によれば、セラミックスハニカムセグメントの接合面全長にわたる接合材の一方又は両方の端部の接合材による接合強度が中央部の接合強度より小さいため、スートの燃焼におけるフィルタ端部が局所的に高温になっても、その熱応力を逃がしてクラックの発生を防止できる。また、フィルタは中央部において確実に接合材により接合されて所定の接合強度が保持されるので、スートの燃焼処理やフィルタ製造時、運転時の機械的外力によりフィルタが分離することはない。また、接合材はセラミックスハニカムセグメントの全長にわたって形成されるため、セラミックスハニカムセグメント間には必ず接合材が介装される。したがって、フィルタのハンドリング等でフィルタに外力が加わっても、フィルタの変形は制限されるので、このような作業時にフィルタが破損することを防止できる。
請求項2の発明によれば、セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部における接合材とセラミックスハニカムセグメントの間に、空隙層が備わるため、スートの燃焼処理で特に大きくなるフィルタ端部の熱応力を逃がすことができ、クラックの発生を防止できる。
請求項3の発明によれば、セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部における接合材とセラミックスハニカムセグメントの間に、接合強度を弱めるための処理材が備わるため、スートの燃焼処理で特に大きくなるフィルタ端部の熱応力を逃がすことができ、クラックの発生を防止できる。
請求項4の発明によれば、空隙層及び処理材は、接合材の片面にのみ形成される。すなわち、接合材は一方の片面においてセラミックスハニカムセグメントと空隙層または処理材を介するように形成され、他方の片面で確実にセラミックスハニカムセグメントに接着する。これにより、セラミックスハニカムセグメント接合後の機械加工時あるいはハンドリング時、又はエンジン実装時において、接合材の片面(空隙層又は処理材を介する側の面)での接合強度が低下しても反対側の面で強い接合強度を保つことができるので、接合材が接合層で分離・脱落することはない。
請求項5の発明によれば、処理材は、平均粒子直径(以下、平均粒径と略す)が2μm〜1mmのセラミック粒子であるため、接合材とセラミックスハニカムセグメントとの間で一種のコロのような働きをして熱応力を緩和し、スート燃焼処理におけるクラックの発生を防止できる。例えば、セラミック粒子の平均粒径が2μm未満であると、セラミックスハニカムフィルタの使用時に、処理材と接合材とセラミックスハニカムセグメントとがスート燃焼時の高温処理中に結合(焼結)してしまい、フィルタの熱応力による破損を防止する効果が低下する。これらの接合強度がセラミックスハニカムセグメントの強度より高くなる場合は、フィルタ自体を破損してしまうため好ましくない。すなわち、高温処理により、接合材とセラミックスハニカムセグメントとを前記セラミックス粒子が結合して接合強度が高くなってしまい、熱応力の緩和ができなくなってしまい、熱応力によってセラミックスハニカムセグメント自体にクラックが生じることになり、好ましくない。また、平均粒径が1mmを超えると、セラミックスハニカムセグメント表面に形成される処理材が1mm以上となり、さらにその上に接合材が形成されるため、処理材と接合材で形成されるセラミックスハニカムセグメントの接合層が厚くなる。これにより、セラミックスハニカムフィルタとしてフィルタに寄与しない部分が多くなり、フィルタのろ過面積が減少し圧力損失が上昇するため好ましくない。
請求項6の発明によれば、処理材の厚みは5μm〜500μmであるため、スート燃焼処理におけるクラックの発生を防止できる。処理材の厚みが5μm未満であると接合材の一部がこの処理材からセラミックスハニカムセグメントまで染込み、処理材と接合材とセラミックスハニカムセグメントとが一体化され、処理材と接合材で形成される接合層の強度を十分に低下させることができなくなるため好ましくない。また、処理材の厚みが500μmを超えると、接合強度は十分に低下するが、セラミックスハニカムフィルタの運転中の振動等により容易に剥離してしまい、場合によって接合層が脱落するため好ましくない。
請求項7の発明によれば、処理材には有機物が含まれる。このように、あらかじめ処理材に有機物を含めることにより、その有機物の消失する温度以下では、少なくともフィルタ下流端部の接合層の部分でも、高い接合強度を有することになり、接合作業後に行われる機械加工による応力や衝撃に耐え、製品のハンドリングが容易となる。すなわち、処理材に有機物を含めることによりフィルタ製造のための加工時にセラミックスハニカムセグメント同士がしっかりと接合するため、製造時にフィルタが破損することを防止できる。この有機物は、フィルタ製造工程で一般的に行われる600℃〜700℃の温度でセラミックスハニカムフィルタと金属製容器間の膨張性セラミックファイバーの熱処理により消失する。したがって、フィルタ使用時には有機物のない接合強度の低い接合層を形成できる。
請求項8の発明によれば、フィルタ端部の接合材の接合強度が中央部の接合強度より低いので、スート燃焼時に特に大きくなるフィルタ端部の熱応力を緩和でき、フィルタの破損を防止できる。
請求項9の発明によれば、セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部における接合材による接合強度は、セラミックスハニカムセグメントの中央部の接合強度の1/3以下であるため、スート燃焼時にフィルタ端部が高温になっても、容易に剥がれる等して熱応力を逃がすことができ、クラックの発生を防止できる。せん断強度が1/3を超えると、優先的に接合面が壊れずに、セラミックスハニカムセグメントが壊れることがあり好ましくない。
請求項10の発明によれば、セラミックスハニカムセグメントの少なくとも一側面において他の一側面と異なる接合強度の接合材が形成されるので、セラミックスハニカムセグメントは接合強度の低い接合面を有することとなり、スート燃焼時に特に大きくなるフィルタ端部の熱応力を緩和でき、フィルタの破損を防止できる。
請求項11の発明によれば、セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部に焼却可能なフィルムを貼付けた後、接合材をセラミックスハニカムセグメントの側面全長にわたって塗布し、セラミックスハニカムセグメントを接合した後、フィルムを焼却するため、フィルタの端部にフィルム焼却による空隙層が形成される。したがって、フィルタ端部における接合強度は中央部よりも弱くなり、スートの燃焼処理で特に大きくなるフィルタ端部の熱応力を逃がすことができ、クラックの発生を防止できる。
請求項12の発明によれば、セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部に接合機能を持たない剛体粒子等を含む処理材を形成した後、接合材をセラミックスハニカムセグメントの側面全長にわたって塗布するため、フィルタ端部においてセラミックスハニカムセグメント同士の接合強度が弱くなる。したがって、フィルタ端部における接合強度は中央部よりも弱くなり、スートの燃焼処理で特に大きくなるフィルタ端部の熱応力を逃がすことができ、クラックの発生を防止できる。
請求項13の発明によれば、セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部に接合強度の低い接合材を塗布し、中央部は接合強度の高い接合材を塗布するため、スートの燃焼処理で特に大きくなるフィルタ端部の熱応力を逃がしてクラックの発生を防止できる。
以下ではディーゼルエンジンに用いられるセラミックスハニカムフィルタ、すなわちDPFを例にして説明するが、本発明に係るセラミックスハニカムフィルタは、ディーゼル用途に限定されるものではなく、その他の排ガス源、例えばガソリンやガス燃料の燃焼排ガス、石炭やごみ等の固体燃焼排ガスの処理用に用いられるフィルタについても適用できる。
図1は本発明に係るセラミックスハニカムフィルタの概略図であり、図2はその断面図、図3は長手方向の断面図である。
図示したように、セラミックスハニカムフィルタ1は複数個(図では12個)のセラミックスハニカムセグメント2を接合層3を介して接合し、円筒状に加工されて形成される。窒化ケイ素質のセラミックスハニカムセグメント2の外形は56mm×56mm×152mm、気孔率65%、平均細孔径20μmの多孔質材料で、6.45cmあたりのセル数は300個、壁の厚みは0.3mmである。セラミックスハニカムセグメント2は金属シリコンに水、有機系結合材、有機系造孔材、無機系造孔材を所定の配合で混合し、押出成形機で成形する。これを、マイクロ波乾燥機、熱風乾燥機により、水分を乾燥させた後に、セルの片面からおよそ5mmの深さで一つおきに同種材料で封止する。反対面は異なるセルを封止する。その後、有機バインダーを熱分解させるために脱脂工程を経て、窒素中で窒化焼成処理を行う。
すなわち、セラミックスハニカムセグメント2は断面が矩形(正方形又は長方形)の柱体であり、両端面を貫通する多数のセル4を有し、断面(端面)が格子状に形成される。したがって、セラミックスハニカムセグメント2の両端面は多数のセル4により格子のハニカム状に開口する。このセル4には、セラミックスハニカムセグメント2の両端面(上流側と下流側)が千鳥格子状に閉塞されるように封止材5が充填される。この封止材5は上流側と下流側の両端面で異なるセル4に形成される。したがって、上流側が封止されたセル4は下流側が開口し、上流側が開口したセル4は下流側が封止される。これにより、排ガスは上流側が開口したセル4に流入し、途中で隣のセルとの境界部の焼成体からなる多孔質のフィルタを通って隣のセル4に移り、下流側が開口したセル4から浄化空気が排出される。
このようにしてできたセラミックスハニカムセグメント2にあらかじめ接合強度を下げるための処理材6が塗布される。処理材7はフジミインコーポレイテッド製の平均粒径が11μmのSiC粒子(GC1000)を、質量で水70に対し30加えたスラリー状である。セラミックスハニカムセグメント2の両端部から所定の範囲を約100μmの厚みで塗布し、常温で乾燥した。接合材6は、質量でSiC粉末35、コロイダルシリカ15、樹脂中空球9、粘土1、無機繊維27、水13を入れてよく撹拌して製作した。これをセラミックスハニカムセグメント2に全面的に塗布をして、圧力をかけて接合層の厚みを1mm〜2mmにして接合した。接合はセラミックスハニカムセグメントを12個接合し、その後、約200℃の乾燥炉に入れ、乾燥させた後、全周を直径φ144mmになるように円筒研削盤で機械加工した。その後外周面に接合材を塗りこんで再び乾燥してセラミックスハニカムフィルタ1を製作した。
すなわち、セラミックスハニカムセグメント2の端部外周面には処理材6が塗布され、その上から接合材7が塗布される。セラミックスハニカムセグメント2はこの処理材6と接合材7からなる接合層3を介して接合される。なお、接合層3を形成するセラミックスハニカムセグメント2の面を接合面といい、断面が矩形状のセラミックスハニカムセグメントの場合、通常は4つの接合面がある。したがって、処理材6により、セラミックスハニカムセグメント2の端部の接合強度が中央部の接合強度より小さくなる。このため、スートがフィルタ内に堆積した場合にスート燃焼の際にフィルタ端部が局所的に高温になっても、その熱応力を逃がすことができ、セラミックスハニカムセグメント2のクラックの発生を防止できる。また、セラミックスハニカムフィルタ1は中央部において確実に接合材7により接合されるため、スートの燃焼処理やハンドリングでの車両への実装によりフィルタ1が分離することはない。また、接合材7はセラミックスハニカムセグメント2の全長にわたって形成されるため、セラミックスハニカムセグメント2間には必ず接合材7が介装される。したがって、フィルタ1のハンドリング等でフィルタ1に外力が加わっても、セラミックスハニカムセグメント2同士が干渉することはなく、このような作業時にフィルタ1が破損することを防止できる。
なお、スート燃焼時に高温になりやすいフィルタ1の下流側の端部のみに処理材6を形成してもよい。このように一方の端部のみに処理材6を塗布しても、スート燃焼時の熱応力を緩和して、セラミックスハニカムセグメント2のクラックの発生を防止できる。また、セラミックスハニカムセグメント2の端部の接合強度は、中央部に比べて1/3以下、好ましくは1/5以下であることが好ましい。このような強度にすることにより、セラミックスハニカムフィルタ1に温度差が発生したときに過大な熱応力が発生しないように接合面が容易に剥がれるからである。セラミックスハニカムセグメント2の端部の接合強度が中央部の1/3を超えると、優先的に接合面が壊れずに、セラミックスハニカムセグメント2が壊れることがあり好ましくない。
また、処理材6は、平均粒径が2μm〜1mmのセラミック粒子等の剛体粒子である。セラミック粒子の平均粒径が2μmを下回ると、セラミックスハニカムフィルタ1の使用時に、処理材6と接合材7とセラミックスハニカムセグメント2とがスート燃焼時の高温処理中に結合してしまい、フィルタの熱応力による破損を防止する効果が低下する。これらの接合強度がセラミックスハニカムセグメント2の強度より高くなる場合は、フィルタ自体を破損してしまうため好ましくない。すなわち、高温処理により接合材とセラミックスハニカムセグメント2の接合強度が高くなってしまい、熱応力の緩和ができなくなり、熱応力によってセラミックスハニカムセグメント2自体にクラックが生じることになり、好ましくない。また、平均粒径が1mmを超えると、セラミックスハニカムセグメント2表面に形成される処理材6が1mm以上となり、さらにその上に接合材7が形成されるため、処理材6と接合材7で形成されるセラミックスハニカムセグメント2の接合層3が厚くなる。これにより、セラミックスハニカムフィルタ1としてフィルタに寄与しない部分が多くなり、フィルタのろ過面積が減少し圧力損失が上昇するため好ましくない。
また、塗布する処理材6の厚みは5μm〜500μmである。処理材6の厚みが5μm未満であると接合材7の一部がこの処理材6からセラミックスハニカムセグメント2まで染込み、処理材6と接合材7とセラミックスハニカムセグメント2とが一体化され、処理材6と接合材7で形成される接合層3の強度を十分に低下させることができなくなるため好ましくない。また、処理材6の厚みが500μmを超えると、接合強度は十分に低下するが、セラミックスハニカムフィルタ1の運転中の振動等により容易に剥離してしまい、場合によって接合層が脱落するため好ましくない。
また、後述する例(図10、図11)のように、処理材6は接合材7の片面にのみ形成してもよい。すなわち、接合材7は一方の片面においてセラミックスハニカムセグメント2と処理材6を介して接し、他方の片面では直接セラミックスハニカムセグメント2同士を確実に接着する。これにより、セラミックスハニカムセグメント2接合後の機械加工時あるいはハンドリング時、又はエンジン実装時において、接合材の片側では接合強度を保つことができるので、接合材が分離・脱落することはない。
また、処理材6に有機物(不図示)を含め、これをセラミックスハニカムセグメント2に塗布してもよい。あらかじめ処理材6に有機物を含めることにより、その有機物の消失する温度以下では、少なくともフィルタ下流端部の接合層3の部分でも、高い接合強度を有することになり、接合作業後に行われる機械加工による応力や衝撃に耐え、製品のハンドリングが容易となる。すなわち、処理材6に有機物を含めることによりフィルタ製造のための加工時にセラミックスハニカムセグメント2同士が強固に接合するため、製造時にフィルタが破損することを防止できる。この有機物は、フィルタ製造工程で一般的に行われる600℃〜700℃の温度でセラミックスハニカムフィルタ1と金属製容器間の膨張性セラミックファイバーの熱処理により消失する。したがって、フィルタ使用時には有機物のない接合強度の低い接合層を形成できる。
図4は本発明に係る別のセラミックスハニカムフィルタの長手方向断面図であり、図5は図4のA−A断面図、図6は図4のB−B断面図である。
図示したように、フィルタ1の両端部に中央部よりも接合強度の低い接合材を塗布し接合してもよい。図中、端部の接合材10は、中央部の接合材7より接合強度が低い。例えば、両端部にSic粉末が33、コロイダルシリカ15、樹脂中空球12、粘土1、無機繊維26、水13の質量割合からなる処理材10を塗布し、中央部には前述の処理材7を塗布して接合し、それぞれ接合材7,10とする例が挙げられる。
図7は本発明に係るさらに別のセラミックスハニカムフィルタの長手方向断面図であり、図8は図7のC−C断面図である。また、図7のD−D断面図は図6に示す図と同一である。
図示したように、セラミックスハニカムセグメント2の少なくとも一側面全面に同一接合強度の接合材7を塗布し、少なくとも他の一側面について接合材7より接合強度の弱い接合材10を塗布してもよい。すなわち、このセラミックスハニカムセグメント2は、接合面の少なくとも一部について、一方又は両方の端部の接合強度を弱くすることにより、熱応力を緩和する機能を選択的に付与できる。
本発明に係るセラミックスハニカムフィルタ1を用いて、以下のような試験を行った。この試験は、セラミックスハニカムフィルタ1の周囲に熱膨張製セラミックスファイバーマットを巻いて、金属製容器に装てんした後に排気量2000ccの欧州EURO3排ガス規格に適合したディーゼルエンジンの排ガス系統に設置し、あらかじめ所定のスート量をフィルタ内に堆積させたあと、ポストインジェクションとその後のアイドリング効果によりセラミックスハニカムフィルタ内でスートの燃焼を発生させ、熱応力を調べたものである。ここで、ポストインジェクションとは、排ガス温度を上昇させてスートを燃焼させるために過剰な燃料をエンジン内に噴射することである。
試験では、あらかじめ保持させるスートの量とポストインジェクションによる到達温度により、アイドリング時の内部の最高温度をある程度管理できる。同じサンプルで、セラミックスハニカムフィルタ内部の最高温度が低いほうから試験をし、初めてクラックが生じた内部の最高温度と、その一回前の内部の最高温度を記録した。
Figure 2007144365
この結果、処理材を塗布しなかったもの(試験1)に比べて、処理材を塗布したもの(試験2〜5)はより高温まで燃焼させても窒化ケイ素のハニカムセグメントにはクラックは生じなかった。ただし、両端面から70mm塗布したもの(試験4)は、試験ではクラックを生じることはなかったが、試験終了後に金属容器から取外したときに接合部から破損した。処理材の塗布が端面から50mmまでのもの(試験2,3,5)は、機械加工及びハンドリング、膨張製セラミックスファイバーの処理を行っても破損することはなかった。
処理材を塗布しなかった試験1では、588℃においてフィルタ下流側の端面を横切るようなクラックが発生した。処理材をフィルタ両端面から30mm(試験2)、50mm(試験3)、70mm(試験4)塗布した試験では、それぞれ1050℃、1020℃、1030℃においてフィルタ下流側の端面に外周から約10mmのクラックが発生した。処理材をフィルタ両端面から10mm塗布した試験5では、650℃においてフィルタ下流側の端面に外周から約20mmのクラックが発生した。
この試験では、50mmまで処理材を塗布したセラミックスハニカムフィルタがもっとも高温まで耐えることができたが、その塗布範囲については、セラミックスハニカムフィルタの使用される条件により、最適長さを決めるべきものであって、限定されるものではない。
図9は本発明に係るセラミックスハニカムフィルタのせん断強度の測定状態を示す概略図である。
セラミックスハニカムフィルタ1のせん断強度の測定は、図示したように、フィルタ1を構成するセラミックスハニカムセグメント2の両端を保持部材8にて保持し、これに接合されたセグメント2を上部から矢印D方向に押圧してその強度を測って行った。このときのセグメント2は、56mm×56mm×152mmの2本のセグメントのどちらか一方の一面に、処理材を全面に約100μmの厚みで塗布した上に接合材を塗布し、200℃で乾燥した後行った。なお、本発明の接合強度としては、せん断強度以外の引張強度等で評価してもよい。また、接合強度は、接合界面で剥離する場合の強度、又は接合材自体が破壊する場合の強度のいずれかを問わない。
Figure 2007144365
処理材の塗布がなく熱処理温度が200℃の場合(試験11)、せん断強度は300KPaであった。この値は、熱膨張製セラミックスファイバーの処理を行う温度である650℃で処理をしてもせん断強度は300KPaのまま変化はなかった(試験12)。これに対し、処理材を塗布した場合、そのせん断強度は熱処理温度が200℃でも650℃でも30KPaとなり、塗布しない場合に比べて1/10となった(試験13,14)。次に、処理材として、SiCを30%、中央理科工業製リカボンドCS−101を14%、残りを水とよく撹拌し、この処理材を塗布したものの接合後200℃乾燥後のせん断強度は250KPaであった(試験15)。これと同じ処理材を塗布して650℃で加熱処理したもののせん断強度はリカボンドを入れない処理材を塗布した場合と同じ30KPaであった(試験16)。処理材を塗布した後のせん断強度は、低いほどセラミックスハニカムセグメントに発生する応力を低減できるが、低すぎると運転中に接合材が剥離脱落するおそれがあるため、その可能性を低減するために、有機物に加えて処理材にシリカゾル(日産化学株式会社製「スノーテックスN」)等の無機系結合材を混ぜて、熱処理後のせん断強度を上げてもよい(試験17,18)。シリカゾル入りで200℃の熱処理をしたものは、せん断強度は250KPaであり(試験17)、650℃では80KPaであった(試験18)。すなわち、このようにすればスート燃焼中の高温処理での熱応力を緩和しつつ、高温処理終了後も十分な接合強度を保つことができる。処理材を塗布したものは(試験13〜18)、いずれにおいても機械加工中に接合してあるセラミックスハニカムセグメントが剥離する等の問題はおきなかった。接合強度を低くした接合材を全面に塗布し、処理材を使用しなかったもの(試験19,20)は、せん断強度は100KPaであり、通常の接合材に比べて低い接合強度を示した。
図10は本発明に係るさらに別のセラミックスハニカムフィルタの断面図であり、図11はその長手方向の断面図である。
このセラミックスハニカムフィルタ1は、接合材7とセラミックスハニカムセグメント2との間に空隙層9が備わるものである。この空隙層9は、接合材7をセラミックスハニカムセグメント2に塗布する前に厚み5μmのポリエチレンシートをセグメント2に貼り付けたものである。ポリエチレンシートは、フィルタ製造の熱処理工程で消失し、ここに空隙層9が形成される。なお、このような空隙層を形成するためのフィルムを消失させるために別工程で焼却処理を行ってもよい。また、図では接合材7の片面にのみ空隙層9が形成されたフィルタを示した。このようにすれば、接合材7は一方の片面においてセラミックスハニカムセグメント2と空隙層9を介して相対向し、他方の片面で確実にセラミックスハニカムセグメント2に接着する。したがって、セラミックスハニカムセグメント接合後の機械加工時あるいはハンドリング時、又はエンジン実装時において、接合材7の空隙層側の面での接合強度が低下しても反対側の面で強い接合強度を保つことができる。上述した処理材6を用いたフィルタ1においても、このように接合材7の片面にのみ形成する構成としてもよい。空隙層9を形成したフィルタ1においても、処理材6を塗布したフィルタ1とほぼ同等の耐熱応力性を示すことが確認された。
図12は本発明に係るさらに別のセラミックスハニカムフィルタの長手方向断面図であり、図13はそのA−A断面図、図14はそのB−B断面図である。
図示したように、このセラミックスハニカムフィルタ1は、セラミックスハニカムセグメント2の接合面の周辺部のみに処理材6を形成したものである。これにより、セラミックスハニカムセグメント2の接合面の少なくとも一部について、両端部の接合強度が中央部の接合強度よりも小さくなる。なお、処理材6はセラミックスハニカムセグメント2の一方の端部にのみ形成してもよいし、処理材の代わりに空隙層を形成して接合強度を小さくしてもよい。その他の構成、作用、効果は図2、図3と同様である。
図15は本発明に係るセラミックスハニカムフィルタの製造方法を示すフローチャートである。
ステップS1
Si粉末等のセラミックス粉末、造孔材、助剤等からなる原料を用意し、これらの原料を混ぜ合わせて混練して坏土に調整する。
ステップS2
混練した原料を押出成形する。この押出成形によりセルを有する成形体が形成される。
ステップS3
押出成形により形成された成形体のマイクロ波乾燥を行う。この乾燥は、熱風や誘電加熱により行ってもよい。
ステップS4
成形体端面の目封じを行う。この目封じは、成形体端面のセルを封止材で塞いで千鳥格子状にするものである。
ステップS5
脱脂工程を行う。この脱脂工程は、有機バインダーを熱分解させるためである。
ステップS6
成形体の焼成を行う。この焼成は窒素中での窒化焼成処理である。これにより、略四角柱のセラミックスハニカムセグメントが形成される。
この後、上述した処理材を用いる場合と空隙層を形成する場合とで工程が異なる。
ステップT7(空隙層を形成する場合)
セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部に焼却可能なフィルムを貼付ける。このフィルムは例えばポリプロピレン、ポリエチレン等の有機系のシートあるいはフィルム、マスキングテープ等が挙げられる。
ステップU7(処理材を用いる場合)
セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部に接合機能を持たない処理材を塗布する。
ステップV7(中央部と端部で異なる接合材を使用する場合)
セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部に接合強度の低い接合材を塗布する。
ステップS8
接合材を塗布する。この接合材は、セラミックスハニカムセグメントの側面全長にわたって塗布する。
ステップV8
セラミックスハニカムセグメントの中央部に接合強度の高い接合材を塗布する。
ステップS9
セラミックスハニカムセグメント同士を接合する。
ステップS10
接合された複数個のセラミックスハニカムセグメントを200℃で熱処理する。
ステップS11
接合された複数個のセラミックスハニカムセグメントを円柱状に切削し、表面を研磨して加工する。
ステップS12
外周面に接合材を塗る。
ステップS13
接合材を塗った外周面にマットを巻いてキャンニングする。このマットとしては、熱膨張製セラミックファイバーマットを用いる。
ステップS14
650℃で熱処理をする。これにより、セラミックスハニカムフィルタが形成される。
本発明は、セラミックスハニカムフィルタに適用できる。
本発明に係るセラミックスハニカムフィルタの概略図。 本発明に係るセラミックスハニカムフィルタの断面図。 本発明に係るセラミックスハニカムフィルタの長手方向の断面図。 本発明に係る別のセラミックスハニカムフィルタの長手方向の断面図。 図4のA−A断面図。 図4のB−B断面図。 本発明に係るさらに別のセラミックスハニカムフィルタの断面図。 図7のC−C断面図。 本発明に係るセラミックスハニカムフィルタのせん断強度の測定状態を示す概略図。 本発明に係るさらに別のセラミックスハニカムフィルタの断面図。 本発明に係るさらに別のセラミックスハニカムフィルタの長手方向の断面図。 本発明に係るさらに別のセラミックスハニカムフィルタの長手方向断面図。 図12のA−A断面図。 図12のB−B断面図。 本発明に係るセラミックスハニカムフィルタの製造方法を示すフローチャート。
符号の説明
1:セラミックスハニカムフィルタ、2:セラミックスハニカムセグメント、3:接合層、4:セル、5:封止材、6:処理材、7:接合材、8:保持部材、9:空隙層、10:接合強度の低い接合材

Claims (13)

  1. 複数個のセラミックスハニカムセグメントを接合材により接合して形成されるセラミックスハニカムフィルタであって、
    前記接合材は前記セラミックスハニカムセグメントの接合面の全長にわたって形成され、
    該セラミックスハニカムセグメントの接合面の少なくとも一部について、一方又は両方の端部の接合強度が前記セラミックスハニカムセグメントの中央部の接合強度より小さいことを特徴とするセラミックスハニカムフィルタ。
  2. 前記セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部における前記接合材と前記セラミックスハニカムセグメントの間に、空隙層が備わる請求項1に記載のセラミックスハニカムフィルタ。
  3. 前記セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部における前記接合材と前記セラミックスハニカムセグメントの間に、接合強度を弱めるための処理材が備わる請求項1に記載のセラミックスハニカムフィルタ。
  4. 前記空隙層及び前記処理材は、前記接合材の片面にのみ形成される請求項2又は3に記載のセラミックスハニカムフィルタ。
  5. 前記処理材は、平均粒子直径が2μm〜1mmの剛体粒子からなる請求項3又は4に記載のセラミックスハニカムフィルタ。
  6. 前記処理材の厚みは5μm〜500μmである請求項3〜5のいずれかに記載のセラミックスハニカムフィルタ。
  7. 前記処理材には有機物が含まれる請求項3〜6のいずれかに記載のセラミックスハニカムフィルタ。
  8. 前記セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部における接合材の強度が、中央部の接合材の強度より低い請求項1〜7のいずれかに記載のセラミックスハニカムフィルタ。
  9. 前記セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部における接合強度は、前記セラミックスハニカムセグメントの中央部の接合強度の1/3以下である請求項1〜8のいずれかに記載のセラミックスハニカムフィルタ。
  10. 複数個のセラミックスハニカムセグメントを接合材により接合して形成されるセラミックスハニカムフィルタであって、
    前記セラミックスハニカムセグメントの少なくとも一側面全面にわたって第1の接合材が形成され、
    前記セラミックスハニカムセグメントの少なくとも他の一側面全面にわたって前記接合材と異なる接合強度の第2の接合材が形成されることを特徴とするセラミックスハニカムフィルタ。
  11. 複数個のセラミックスハニカムセグメントを接合材により接合するセラミックスハニカムフィルタの製造方法において、
    前記セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部にフィルムを貼付けた後、前記接合材を前記セラミックスハニカムセグメントの側面全長にわたって塗布し、
    前記セラミックスハニカムセグメントを接合した後、前記フィルムを焼却することを特徴とするセラミックスハニカムフィルタの製造方法。
  12. 複数個のセラミックスハニカムセグメントを接合材により接合するセラミックスハニカムフィルタの製造方法において、
    前記セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部に接合機能を持たない処理材を形成した後、前記接合材を前記セラミックスハニカムセグメントの側面全長にわたって塗布することを特徴とするセラミックスハニカムフィルタの製造方法。
  13. 複数個のセラミックスハニカムセグメントを接合材により接合するセラミックスハニカムフィルタの製造方法において、
    前記セラミックスハニカムセグメントの一方又は両方の端部に接合強度の低い接合材を塗布し、中央部には接合強度の高い接合材を塗布することを特徴とするセラミックスハニカムフィルタの製造方法。
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