JP2007141135A - 情報処理装置、検索方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ネットワークと接続された情報処理装置1であって、ユーザが利用した情報資源を特定するデータをユーザごとに関連付けて記憶した履歴DB220と、各データの重要度を算出する履歴管理制御部330と、特定のユーザに関連付けられた各データの重要度および他のユーザに関連付けられた各データの重要度に基づいて前記特定のユーザと前記他のユーザの類似度を算出する類似度計算制御部350と、この類似度計算制御部350により算出された類似度に応じて他のユーザの情報を前記特定のユーザに提供する通知制御部360とを設けた。
【選択図】 図1
Description
また、さらに、他のユーザに関連付けられたデータのうち前記特定のユーザに関連付けられたデータと重複しないデータを前記特定のユーザに提供するようにしてもよい。これは、すなわち、他のユーザが利用した情報資源であって特定のユーザが利用したことがないものを特定するデータを提供するものである。
また、他のユーザのうち前記特定のユーザにより指定されたデータと関連付けられて前記記憶部に記憶されたユーザの情報のみを提供するようにしてもよい。
また、前記類似度に応じて前記特定ユーザによる他のユーザの情報へのアクセスを制限するようにしてもよい。
なお、本発明においては、ユーザが利用したすべての情報資源をそれぞれ特定するデータを対象として類似度を算出してもよいが、有限の情報資源をそれぞれ特定するデータを対象として類似度を算出しても良く、さらには、この有限の情報資源を特定するデータを前記記憶部に登録する登録手段を備えていても良い。
また、特定のユーザと他のユーザとの類似度が高くなれば、当該他のユーザが利用した情報資源であって、当該特定のユーザが利用していないものを特定するデータは、当該特定のユーザにとっても関心のある新たな情報資源を特定するデータとなることが期待できる。
また、本発明における記憶された各データに与えられる重み、すなわち重要度を、各データの希少性と利用回数とに基づいて算出することにより、より限られたユーザがより頻繁に訪問する情報資源を特定するデータを重視して、類似度をより高い精度で算出することができる。
本実施の形態では、ユーザからの紹介要求に対し、このユーザに似た者を紹介する情報処理装置について説明する。ここでは、本発明におけるネットワークをインターネット、情報資源をWebサイト、情報資源を特定するデータをURLとし、情報資源の利用回数をこのURLにより特定されるWebサイトの訪問回数とする。
図1に示すように、情報処理装置1は、ネットワークI/F100と記憶部200と制御部300とから構成されている。
ネットワークI/Fは、インターネットに接続するインターフェースである。
認証DB210は、認証IDごとにユーザIDとパスワードと仮登録とを関連付けた認証データが記憶されたデータベースである。認証IDは、認証データの識別子である。ユーザIDは、情報処理装置1のサービスを利用するユーザを識別する識別子である。パスワードは、情報処理装置1のサービスを利用するためのキーである。仮登録は、このユーザが仮の登録であるかを示すものである。
図2は、認証DB210のデータ構造を表した図である。この図2に示すように、例えばユーザID“A”のパスワードは、“ccttn”であり、仮登録“NO”なのでユーザID“A”は、登録されたユーザ(以下、「登録ユーザ」という。)であることがわかる。
図3に、履歴DB220のデータ構造の一例を示す。ここに示すように、各ユーザを特定するユーザID(「A」,「B」,「C」)ごとに、各ユーザが利用したWebサイトのURLが記憶されている。さらに、各ユーザに関連づけられたURLごとに、各URLの当該ユーザによる利用回数VUF(Visited URL Frequency)と、各Webサイトを利用したユーザの数、すなわちお気に入りリストにおける各URLの出現頻度(回数)BF(Bookmark Frequency)と、各URLの希少性、すなわち、各URLにより特定されるWebサイトを利用するユーザがどれだけ限られていることを表す特徴化係数IBF(Inverse Bookmark Frequency)と、この特徴化係数IBFと利用回数VUFとから算出される、ユーザごとの各URLの重要度Wとが関連付けて記憶されている。
以下、ユーザを特定するユーザID、URL、当該ユーザによる当該URLの利用回数VUF、当該URLの出現頻度BF、特徴化係数IBF、重要度Wからなるデータの組を「履歴データ」と呼ぶことにし、本実施の形態においては各履歴データを識別するためにそれぞれ履歴IDが付与されている。
なお、本実施の形態においては、特徴化係数IBFと重要度Wの算出にあたっては、自然言語処理の手法の一つであるTF−IDF法を応用して、特徴化係数IBFおよび重要度Wを算出するものとし、その詳細については、後述する「2−3 履歴データ更新動作」および「3−1−1 類似ユーザ選択」において説明する。
なお、上述したデータベースは、図2および3が示すようなレコードが新規・変更・削除・読み取り等ができるものであればよく、例えば市販されたデータベースソフト、csvまたはXML等を用いて作成してもよいし、例えば、認証DB210の場合、ユーザIDとパスワードとをコード化し、認証IDごとにユーザIDおよびパスワードを示すフラグを属性とするレコードの集合を管理する等、データベースを正規化したものでもよい。
認証管理制御部310は、紹介サービスを受けたいと希望するユーザを認証DB210に登録するものである。認証管理制御部310は、ユーザから登録要求を受け付けると、このユーザの登録要求を認証DB210に記憶させる。
履歴管理制御部330は、本発明における登録手段および重要度計算手段に相当する。すなわち、履歴管理制御部330は、登録ユーザにより指定されたURLを「お気に入りリスト」の一部として履歴DB220に追加登録するとともに、各URLの「お気に入りリスト」における出現頻度BFおよび特徴化係数IBFを計算し、履歴DB220に記憶させる。また、ユーザがWebサイトを利用するたびに、利用回数VUFをインクリメントするとともに、特徴化係数IBFと利用回数VUFとから、当該ユーザにおける当該URLの重要度Wを計算する。なお、IBFおよびWの計算方法については、後述する「2−3 履歴データ更新動作」にて説明する。
なお、紹介サービスとしては、登録ユーザに対して通知する情報に応じて、後述する「類似ユーザ検索」および、「推奨URL紹介」等、複数種類を用意することができ、紹介要求受付制御部340は、これらのサービスのなかからユーザに1つまたは複数のサービスを選択させるようにしてもよい。
なお、各制御部がユーザとやり取りする技術として、例えばCGI(Common Gateway Interface)やASP(Active Server Pages)等のサーバ処理によりデータベースの更新や通知等を行うものとする。
本動作は、要求ユーザが登録ユーザとなるための手続動作である。
ここでは、認証管理制御部310は、Webサーバ機能を備えて認証登録サイトを管理しているものとし、要求ユーザはインターネットを用いて認証登録サイトにアクセスし、認証登録を行うものとする。
まず、要求ユーザは、ブラウザに対し紹介サービスの認証登録サイトの新規登録ページにアクセスするよう指示する(S101)と、ブラウザは、認証管理制御部310にある認証登録サイトの新規登録ページにアクセスする(S102)。アクセスを受け付けた認証管理制御部310は、新規登録ページをブラウザに返信し(S103)、新規登録ページがユーザに表示される。要求ユーザは、新規登録ページにユーザIDおよびパスワードからなるユーザ情報を入力する(S104)。そして、要求ユーザは、このユーザ情報を認証登録制御部310に送信するようブラウザを制御する(S105)。
要求ユーザは、メール受信後、本登録のURLにアクセスする(S108、S109)と、認証管理制御部310は、先に入力されたユーザ情報を認証DB210に本登録する(S110)。その結果、図2のユーザID“C”の場合、仮登録であったユーザID“C”の仮登録を“NO”に変更される。認証管理制御部310は、本登録完了の通知をブラウザに返信する(S111)。ブラウザは、本登録が完了したことを要求ユーザに表示する(S112)。
なお、本動作では、仮登録を経てから本登録を行う仕様で説明したが、仮登録を経ずにS106の時点で本登録を行う仕様としてもよい。
また、S104では、要求ユーザにユーザIDおよびパスワードを入力させたが、要求ユーザのプロフィール等の情報も入力させるようにし、情報処理装置1は、ユーザIDごとにこのプロフィールを管理するようにしてもよい。このようにすれば、紹介時にこのプロフィールを用いてより詳しく被紹介者について紹介することが可能となる。また、S107ではメールを用いて通知したが、ブラウザに本登録のURLを表示させるようにしてもよい。
本動作は、登録ユーザによる履歴DB220へのURL登録(いわゆる「お気に入りリスト登録」)および履歴データの更新に関する。
本実施の形態では、履歴管理制御部330は、Webサーバ機能を備え、認証サイト、お気に入りリスト登録サイトおよび履歴更新サイトを管理しているものとし、ユーザはインターネットを用いて各サイトにアクセスし、履歴登録を行うものとする。
以下に、本動作を「2−1 認証動作」と「2−2 お気に入りリスト登録動作」と「2−3 履歴データ更新動作」の順に説明する。
本動作は、ユーザが紹介サービスを利用できる登録ユーザであるかを認証する動作である。
図5は、認証動作の一例を示すシーケンス図である。
まず、ユーザはブラウザに対し認証サイトを指定し(S201)、ブラウザを介して履歴管理制御部330が管理する認証サイトにアクセスする(S202)。アクセスを受け付けた認証制御部320は、認証に必要な情報(認証情報)の入力フォームをブラウザに表示させ、ユーザに対し認証情報の入力をうながす(S203)。ここでいう認証情報は、認証DB210を用いた認証に必要なユーザIDおよびパスワードである。ユーザは、入力フォームに認証情報を入力し(S204)、ブラウザを介してこの認証情報を認証制御部320に送信する(S205)。
同じユーザIDおよびパスワードが認証DB210に存在する場合、認証制御部320は、ブラウザを介して(S207)、このユーザを登録ユーザと認証したことをユーザに通知する(S208)。ただし、このとき仮登録が“YES”であれば、認証制御部320は、本登録をするようユーザに通知する。
以上のフローにより、紹介サービスを利用しようとする要求ユーザが登録ユーザであるかどうかを認証することができる。登録ユーザと認証された後は、情報処理装置1は、この要求ユーザを特定することができる。
なお、認証制御部320は、認証を行った後、認証済みを意味する情報をクッキーに記憶させ、次に認証を行う際、認証制御部320が、クッキーの情報を確認することで認証を行うようにすれば、認証動作を行うたびにユーザによる認証情報の入力操作を省略することができる。
本動作は、登録ユーザ自身のお気に入りリストとして新規なURLを登録する動作である。この新規なURLは登録ユーザのユーザIDと関連付けて履歴DB210に記憶される。
図6は、お気に入りリスト登録動作の一例を示すシーケンス図である。
履歴管理制御部330は、送信されたURLを受信すると、その登録ユーザのお気に入りリストにこのURLを追加して、履歴DB220に記憶させる(S306)。
以上により、登録ユーザは、要求ユーザ自身の任意操作で任意の一般Webサイトをお気に入りリストに登録することができる。
なお、S309における通知から後述する「2−3 履歴更新動作」におけるS506のように、登録ユーザが続けてこのURLに関する履歴データの更新を行えるようにしてもよい。また、ここでは、紹介サービスの協力者等が運営する一般Webサイトに対する履歴データ登録としたが、例えば、ブラウザで一般的に利用されるブックマークに任意のWebサイトを登録した場合に自動的にS305〜S307までの動作を行うように機能を拡張(プラグイン)したブラウザを用いてもお気に入りリスト登録を行うことができる。このブラウザを用いれば、登録ユーザは、さらに、上述した一般Webサイト以外のWebサイトのURLもお気に入りリストに登録することができる。
本実施の形態において、履歴データは、お気に入りリスト、すなわち、履歴DB220にユーザIDと関連付けて記憶されたURLに対し、そのユーザIDで特定される登録ユーザが該当URLで特定されるサイトを訪問した回数VUF、お気に入りリストにおける当該URLの出現頻度(すなわち、当該URLをお気に入りリストに登録している登録ユーザの数)BF、当該URLの希少性を示す特徴化係数IBF、当該URLに与えられる重み、すなわち、当該URLの重要度Wとからなり、各登録ユーザが上記サイトを訪問するごとに履歴管理制御部330により更新される。
本実施の形態においては、まず、履歴管理制御部330は、履歴DB220に記憶された各URLの出現頻度BFを計算する(S401)。具体的には、履歴DB220に記憶されたURLのうち、同じものがいくつあるかをカウントし、その値をBFとして、各URLに対応づけて記憶させる。例えば、図3に示す例においては、URL“http://bbb.net”は、履歴ID“1”と“7”に関連して記憶されているので、このURLに対するBFは、“2”となる。
特徴化係数IBFは、URLの希少性、すなわち、お気に入りリスト全体の中で、このURLで特定されるサイトを利用する登録ユーザがどれだけ限られているかを表す値であり、そのサイトを利用する登録ユーザが少なければ少ないほど、大きな値となるように式を選ぶ。本実施の形態では、自然言語処理の手法の1つであるTF−IDF法で通常用いられる式を応用し、次のようにIBFを計算する。
まず、履歴管理制御部330は、全てのお気に入りリストに登録されたユーザの数を計算し、この値をNとする。図3に示す例においては、ユーザID“A”、“B”、“C”の3通りなので“N=3”となる。そして、このNと上述した出現頻度(各URLを利用するユーザ数)BFとから式(1)に示す式により、特徴化係数IBFが求められる。
例えば、図3におけるID“1”に関連付けられたURL“http://bbb.net”に対する特徴化係数IBF(“http://bbb.net”)は、Nが“3”、BF(“http://bbb.net”)が“2”なので“1.405465112”となる。
なお、ここでは底を自然対数eとしたが、他の底(正の実数)を用いて重み付けの強弱を任意に設定してよい。
一般に、任意のユーザをj、URLをiで表すと、ユーザ(j)にとっての任意のURL(i)の重要度W(i、j)は、以下の式(2)で表わすことができる。
履歴管理制御部330は、上述したBF、IBFおよび重要度Wを履歴DB220に記憶させる(S404)。
なお、利用回数の更新方法については、後述する。
以上の「2−3 履歴データ更新動作」を登録ユーザがお気に入りリスト登録されたURLにより特定されるサイトを利用するたびに行えばよいが、その他にも例えば、時間、日または週単位で、予め定期的にを行うようにしてもよいし、紹介サービス利用時に行うようにしてもよい。
本実施の形態においては、次のようにして、登録ユーザが自身のお気に入りリストに登録したURLで特定されたWebサイトを訪問するたびに、履歴データにおける当該ユーザによるURLの利用回数VUFを1つ増やしている。
まず、登録ユーザは、ブラウザに対し、任意のWebサイトを指定し(S501)、ブラウザを介してそのWebサイトにアクセスする(S502)。ここで、本実施の形態においては、この任意のWebサイトは、例えば紹介サービスの協力者等が運営するサイトであって、そのHTMLに履歴DB220の利用回数VUFを更新するCGIが埋め込まれた、いわゆる一般Webサイトであるとする。具体的には、一般Webサイトが表示するHTMLには、例えば<img src=http://情報処理装置1/画像CGI>等が埋め込まれており、この一般Webサイトにアクセスがあると、画像CGIが起動するようになっている(S503)。この画像CGIは、登録ユーザのユーザIDおよび一般WebサイトのURLから特定される履歴データの利用回数VUFの更新を履歴管理制御部330に行わせる(S504)。
履歴管理制御部330は、この利用回数の更新に伴い、履歴DB220の履歴データに対して、上述した「2−3 履歴データ更新動作」を行い、最終的に重要度Wを計算する。
なお、S504において、受信したURLが履歴DB220に存在しない場合、その旨を要求ユーザに通知し、このURLをお気に入りリストに登録する場合は、上述した「お気に入りリスト登録動作」を行う。
なお、上述した「2−2 お気に入りリスト登録動作」を行わず、「2−3 履歴更新動作」のS506において、履歴管理制御部330は、未登録の履歴データの場合はこれを新規の履歴データとして追加するようにしてもよい。また、ここでは画像CGIを用いたが、一般Webサイトにアクセスすると同時に一般WebサイトのURLおよび要求ユーザのユーザIDを履歴管理制御部330に送信し、これで特定される履歴データを履歴管理制御部330に更新させるよう拡張(プラグイン)したブラウザを用いてもよい。また、ここでは、アクセス時に自動で履歴データを更新するとしたが、更新するか否かをユーザに判断させるようにしてもよい。
紹介サービスは、特定の登録ユーザに対して、Webサイトの利用状況から趣味・嗜好が類似していると思われる他のユーザの情報を提供するサービスである。
本実施の形態においては、このサービスを要求する登録ユーザ(以下、「要求ユーザ」という。)と他の登録ユーザとの類似度を計算し、得られた類似度に応じて他の登録ユーザの情報を提供している。
以下、「3−1 類似度の計算」、「3−2 ユーザ情報の提供」の順に説明する。
2のユーザ間の類似度は、類似度計算制御部350により、重要度Wに基づいて次のようにして計算される。
図9は、類似度の計算手順の一例を示すフローチャートである。
図9が示すように、類似度計算制御部350は、まず、履歴DB220から要求ユーザにおける要求ユーザIDのBV(Bookmark Vector)を作成する(S601)。BVは、ユーザIDごとに得られ、お気に入りリストに登録されたURLに対する重要度をURL順に並べたベクトルである。例えば、図3のユーザID“A”におけるBVは、
(W(“http://aaa.net”)、W(“http://bbb.net”)、W(“http://ccc.net”)、W(“http://ddd.net”)、W(“http://eee.net”))=(0、4.216395、14.05465、2.81093、0)
となる。要求ユーザIDにおけるBVを要求BVという。
次に、類似度の計算手順について説明する。
まず、類似度とは、任意のベクトルの近さを表すものである。ここでは、TF−IDF法で通常用いられる式を応用して計算する。
類似度計算制御部350は、要求BVおよび任意BVにおける各URLの重要度の積の和(要求BVと任意BVの内積)を計算する。例えば、図3のユーザID“A”とユーザID“B”とのBVの内積は、
BVの内積=(ユーザID“A”のBV)・(ユーザID“B”のBV)
=(0、4.216395、14.05465、2.81093、0)・(6.295837、0、11.24372、2.81093、0)
=165.9279
となる。
2ノルム=(02+3.5282742+11.760912+2.3521832+02)1/2
=14.9403
となる。
類似度計算制御部350は、こうして計算した要求BVおよび任意BVそれぞれの2ノルムにおける積を計算する。
類似度は、要求BVおよび任意BVの内積を規格化した値、すなわち(要求BVと任意BVの内積)/(要求BVの2ノルム×任意BVの2ノルム)で表せる。ここでの類似度の計算式をまとめると、式(3)のようになる。
このように、類似度計算制御部350は、要求BVと任意BVとの類似度を計算する(S604)。そして、類似度計算制御部350は、同様にして、要求ユーザIDと他の全ての任意ユーザIDにおける類似度を計算する(S605)。図10は、図3におけるユーザID“A”の全ての類似度を計算した結果を示す図である。
以下に、算出された類似度に応じて他のユーザの情報を要求ユーザに提供するにあたっての提供の仕方について説明する。
本実施の形態においては、通知制御部360は、例えば、要求ユーザに対し、類似度の高いものから順に他のユーザの情報を提供する。
図11は、類似ユーザ検索サービスの処理手順の一例を示すシーケンス図である。
まず、要求ユーザは、ブラウザに対し、類似ユーザ検索のサイトを指定し(S701)、本実施の形態にかかる情報処理装置1に置かれた類似ユーザ検索サイトにアクセスする(S702)。
すると、情報処理装置1は、履歴DB220を参照して(S703)、要求ユーザと他の登録ユーザとの類似度を上述した計算手順にしたがって計算し、通知制御部360の制御の下で、類似度の高い順に他のユーザのユーザIDをブラウザに表示させる(S704、S705)。
本実施の形態にかかる情報処理装置1によれば、ユーザが利用したWebサイトを特定するURLを記憶して、これをユーザごとに管理し、その結果に基づいて、記憶された各URLに重みを付けた上でユーザ間の趣味・嗜好の類似の度合いを表す類似度を算出することで、商品を購入したり、特定のサイトを訪問したりすることを前提とすることなく、要求ユーザと似た他のユーザの情報を通知することができる。
また、類似度の大きさに応じて字の大きさや色等を変えて表示するようにしてもよい。
さらに、情報処理装置1に、ユーザのプロフィールやコメント等を記憶するプロフィールDB(図示せず)を設け、このプロフィールDB230にこのユーザIDに対するユーザのプロフィールやコメント等がある場合は、要求ユーザにこれらのプロフィール情報を通知するようにしてもよい。図12にプロフィールDBのデータ構造の一例を示す。
また、他のユーザのうち、要求ユーザにより指定されたURLをお気に入りリストに登録している他のユーザのみを通知するようにしてもよい。
通知制御部360は、次に述べるように、履歴DB220において他のユーザに関連付けられたURLのうち、要求ユーザに関連付けられたURLと重複しないURLを要求ユーザに通知するようにしてもよい。
図13は、推奨URL紹介サービスの処理手順の一例を示すシーケンス図である。
まず、要求ユーザは、ブラウザを介して情報処理装置1に対して推奨URLを要求する(S801、S802)。
すると、情報処理装置1は、履歴DB220を参照して(S803)、要求ユーザと他の登録ユーザとの類似度を上述した計算手順にしたがって計算するとともに、要求ユーザと他のユーザとの間で、それぞれお気に入りリストに登録されたURLの差分を求め、他のユーザのお気に入りリストのうち要求ユーザのお気に入りリストにはないURLを通知する(S804、S805)。
例えば、図3に示すユーザID“A”を要求ユーザIDとし、ユーザID“B”を他のユーザIDとすると、ユーザID“A”にはユーザID“B”のお気に入りリストのうちユーザID“A”のお気に入りリストにはないURL“http://aaa.net”が通知される。
これは、すなわち、他のユーザが利用したWebサイトであって、要求ユーザが利用したことがないものを特定するURLを通知するものである。このようなURLにより特定されるWebサイトは、要求ユーザと他のユーザとの類似度が高くなれば、要求ユーザにとっても関心のある新たな情報資源となることが期待できる。
さらに、これらのURLをお気に入りリストにもつ他のユーザのユーザIDや、要求ユーザとこの他のユーザとの類似度を要求ユーザに通知するようにしてもよい。
上述した「類似ユーザ検索」および「推奨URL紹介」では、情報処理装置1の履歴DB220に記憶された情報を要求ユーザに提供するものとして説明したが、本発明においては、要求ユーザに対する情報の提供、すなわち他のユーザに関する情報やサービスへのアクセスを類似度に応じて制御できればよく、必ずしも要求ユーザに提供する情報やサービスを履歴DB220や情報処理装置1自身が備えていなくてもよい。
類似度に応じたアクセス制御としては、例えば、あるユーザが他のユーザとのチャットや、他のユーザが管理する個人Webサイトへのアクセスまたは他のユーザのプロフィール等に対するアクセスを要求したときに、アクセスを要求する上記ユーザと上記他のユーザとが上述した情報処理装置の登録ユーザであれば、両者間の類似度を計算して、得られた類似度に応じて上記他のユーザに関する様々な情報やサービスへのアクセスを制限することが考えられる。
このとき、情報やサービスは、情報処理装置1が提供するように構成してもよいが、別個の装置によって提供することも可能である。このような類似度に応じたアクセス制限は、ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)を利用した情報提供サービスや、特定のWebサイトに残されたいわゆる「あしあと」(当該Webサイトを訪問したことを示す情報)に基づいて当該ユーザが公開する個人Webサイト、ブログ、コミュニティまたは掲示板等に対するアクセス制限に利用することができる。
Claims (10)
- ネットワークと接続された情報処理装置であって、
ユーザが利用した情報資源を特定するデータをユーザごとに関連付けて記憶した記憶部と、
各データの重要度を算出する重要度算出手段と、
特定のユーザに関連付けられた各データの重要度および他のユーザに関連付けられた各データの重要度に基づいて前記特定のユーザと前記他のユーザの類似度を算出する類似度算出手段と、
この類似度算出手段により算出された類似度に応じて他のユーザの情報を前記特定のユーザに提供する提供手段と
を備えたことを特徴とする情報処理装置。 - 請求項1に記載された情報処理装置において、
前記提供手段は、他のユーザの情報に加えて、前記類似度算出手段で算出された類似度の情報を提供する
ことを特徴とする情報処理装置。 - 請求項1または2に記載された情報処理装置において、
前記提供手段は、さらに、他のユーザに関連付けられたデータのうち前記特定のユーザに関連付けられたデータと重複しないデータを前記特定のユーザに提供する
ことを特徴とする情報処理装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1つに記載された情報処理装置において、
前記提供手段は、他のユーザのうち前記特定のユーザにより指定されたデータと関連付けられて前記記憶部に記憶されたユーザの情報のみを提供する
ことを特徴とする情報処理装置。 - 請求項1乃至4のいずれか1つに記載された情報処理装置において、
前記提供手段は、前記類似度に応じて前記特定のユーザによる他のユーザの情報へのアクセスを制限することを特徴とする情報処理装置。 - 請求項1乃至5のいずれか1つに記載された情報処理装置において、
前記記憶部は、さらに前記データにより特定される前記情報資源を前記ユーザが利用した利用回数を前記ユーザごとに関連付けて記憶し、
前記重要度は、前記データの希少性を表す特徴化係数と前記利用回数とから算出される
ことを特徴とする情報処理装置。 - 請求項1乃至6のいずれか1つに記載された情報処理装置において、さらに、
前記ユーザから前記データの登録を受け付け、前記登録を受けた前記ユーザと前記データとを前記記憶部に登録する登録手段を備えた
ことを特徴とする情報処理装置。 - 請求項1乃至7のいずれか1つに記載された情報処理装置において、
前記情報資源を特定するデータはURLである
ことを特徴とする情報処理装置。 - ユーザが利用した情報資源を特定するデータをユーザごとに関連付けて記憶する記憶ステップと、
各データの重要度を算出する重要度算出ステップと、
特定のユーザに関連付けられた各データの重要度および他のユーザに関連付けられた各データの重要度に基づいて前記特定のユーザと前記他のユーザの類似度を算出する類似度算出ステップと、
前記類似度に基づいて他のユーザを検索する検索ステップと
を有することを特徴とする検索方法。 - コンピューターに、
ユーザが利用した情報資源を特定するデータをユーザごとに関連付けて記憶する記憶ステップと、
各データの重要度を算出する重要度算出ステップと、
特定のユーザに関連付けられた各データの重要度および他のユーザに関連付けられた各データの重要度に基づいて前記特定のユーザと前記他のユーザの類似度を算出する類似度算出ステップと、
前記類似度に基づいて他のユーザを検索する検索ステップと
を実行させることを特徴とするプログラム。
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