JP2007138954A - 内燃機関の制御方法及び制御装置,内燃機関の吸気制御装置。 - Google Patents

内燃機関の制御方法及び制御装置,内燃機関の吸気制御装置。 Download PDF

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稔 大須賀
Yoko Nakayama
容子 中山
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Abstract

【課題】
各シリンダ(気筒)毎に要求される空気量を正確に供給し、燃料量を各シリンダ(気筒)毎に制御することで、各シリンダ毎の出力トルクを正確に制御し、各シリンダ(気筒)毎のトルクむらが、内燃機関全体の出力トルクを低下させリーンバーン制御,超リーンバーン制御,筒内燃料噴射制御等の燃費向上あるいはエミッション改善を図る。
【解決手段】
主吸気管から分岐した各分岐管にアクセルの操作量に応じて、開閉制御されるスロットル弁を設け、各シリンダ(気筒)の吸気ポートにアクセルの操作量に応じて吸入空気量を制御する吸気弁を設置することにより各シリンダ毎の吸入空気量を制御する。
【選択図】図24

Description

本発明はアクセルの操作量に応じてシリンダへ供給される空気の量が調整可能な内燃機関の制御装置及び制御方法に関する。
また、本発明は内燃機関そのものにも関する。
この様な内燃機関においては従来、スロットル弁と呼ばれる空気量制御弁が、主吸気管に配設され、このスロットル弁を例えばアクセルの踏み込み量に応じて開閉制御し、その下流で各シリンダ(気筒)に接続された分岐管に分流していた。
特開平1−271634号公報等で知られる内燃機関の制御装置では、上記に加えて、クランク角センサで検出した気筒毎の出力トルクの差を除去するように燃料噴射量を調節し、かつ筒内圧力センサで検出された圧力の変動に応じて燃料噴射量を補正している。
上記の従来技術では、スロットル弁から各シリンダ(気筒)までの空気通路長が長くて、スロットル弁の制御による空気量の変化に遅れが生じ、各シリンダ(気筒)毎に最適な空気量が得られないという問題があった。また各シリンダ(気筒)に接続される分岐管の夫々の長さが異なったり、形状が異なったりして、各シリンダ(気筒)に均一に空気を分配できないという問題もあった。
そして、この様に各シリンダ(気筒)毎に要求される空気量を正確に供給できないため、燃料量を各シリンダ(気筒)毎に制御しても、各シリンダ毎の出力トルクを正確には制御できなかった。
その結果、各シリンダ(気筒)毎のトルクむらが、内燃機関全体の出力トルクを低下させリーンバーン制御,超リーンバーン制御,筒内燃料噴射制御等の燃費向上策あるいはエミッション改善策に限界を与えていた。
特開平1−271634号公報
本発明は、この様な課題を解決するために提案されたもので、第1の目的は、内燃機関の各シリンダ(気筒)毎に、吸入空気量を制御できる様にする点にある。
第2の目的は、内燃機関の各シリンダ(気筒)毎の出力トルクを制御できるようにする点にある。
第3の目的は、空気量制御弁と各シリンダ(気筒)間のポンピングロスを低減する点、および/または各分岐管形状の相異に伴う空気の分配の不均一さを解消する点にある。
第4の目的は、アクセルの操作量(例えば踏み込み量)に応じて各シリンダへの供給空気量がより正確に制御できる様にする点にある。
第5の目的は、排気ガス還流システム(EGRシステム)を備えた内燃機関のEGR制御量を正確に制御できる様にする点にある。
上記第1の目的は、主吸気管から分岐した各分岐管若しくは、各シリンダ(気筒)の吸気ポートにアクセルの操作量に応じて吸入空気量を制御する空気量制御弁を設置することにより達成される。
第2の目的は、各シリンダに対応して吸入空気量を制御する空気制御弁を設け、この空気制御弁の開度を各シリンダ毎の要求出力トルクに応じて補正することによって達成される。
第3の目的は、各シリンダの吸気ポートを開閉する吸気弁の開閉タイミングあるいはストロークを制御して、各シリンダ毎の吸入空気量を制御することにより達成される。
第4の目的は、アクセルの操作量に応じて、開閉制御されるスロットル弁を各分岐管あるいは吸気ポートに設置することにより達成される。
第5の目的は、各分岐管を通って逆流する空気の量を含めて各分岐管に流れる空気量を検出可能な、逆流検知型空気量センサを設け、このセンサの出力により、各シリンダの吸気ポートに設けた吸気弁の開閉タイミングを制御することにより達成できる。
以上のように本発明によれば、各シリンダ(気筒)毎に空気量を正確に制御できるので、リーンバーン,超リーンバーン制御を行っても排気中のエミッションを悪化することがない。
また、各シリンダ(気筒)毎の出力トルクがより正確に制御できるので、エンジンのトータル出力が向上する。
更に、空気量制御弁とシリンダ間の空気通路におけるポンピングロスを低減できる。
さらにエンジンからの内部EGRを含む逆流を検出する逆流検出空気量センサを設けてその信号に基づき、吸気弁の開閉時期を制御すれば、内部EGRを精度よく制御することができる。
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に本発明の構成を示す。空気は空気量検出センサ7,スロットル弁10,分岐管
11,吸気弁16を介して、エンジン13へ吸入される。空気量はスロットル弁10の開度,吸気弁16の開度を変化させることによって制御できる。空気量は空気量検出センサ7によって計量される。必要に応じて、吸気管内圧力センサ31,筒内圧力センサ42によって、吸気管,気筒内の圧力をそれぞれ検出する。吸気弁はたとえば電磁ソレノイド
18,19へ駆動回路30より電圧を印加することによって可動部22が電磁力の作用によって動き、それにつながった吸気弁16が開閉動作する。排気弁17についても同様な作用をする。燃料は筒内に直接燃料を噴射できるインジェクタ1より供給される。インジェクタ1は駆動回路32によって駆動される。スロットル弁10はモータ9によって開閉動作し、その開度はスロットルセンサ8により検出される。アクセル開度αはアクセル開度センサ74によって検出され、少なくともアクセル開度センサ信号に基づき、吸排気弁が制御される。制御装置12は上記センサの信号に基づき、絞弁,吸排気弁などを制御する。分岐管11は、主吸気管から分岐し、各シリンダの吸気ポートに空気を送る通路である。
図2に示すようにエンジン回転数が低く、エンジントルクが小さい運転域では燃費向上を図るため、空燃比が40のような超リーンバーン運転をする。エンジンのトルクが大きくなるに従い、空燃比が40より小さい(例えば20〜30)リーンバーンにEGRを加えた制御、さらにエンジントルクが大きくなるとストイキ空燃比にEGRを加わえる。さらに出力が大きくなるに従い、ストイキ及びストイキより濃い空燃比に設定する。EGRにより、燃焼温度を低下させると共に燃費,NOx排出量を低減する。
図3に本発明の基本構成を示す。空気量検出センサ7の信号に基づき、制御装置12は空気量制御弁(可変吸気弁)機構40を制御し、エンジンの回転角センサ33,筒内圧力センサ42の信号によってエンジンの出力トルクを検出し、フィードバック制御する。
本実施例においては、各分岐管11に、空気流量を制御する空気制御弁としてのスロットル弁10を設け、このスロットル弁10をアクセルの操作量(踏み込み量)に応じて制御する場合、吸気弁16は機械的カム機構で制御されても良い。
また、吸気弁16を電磁的に駆動する場合でも、吸気弁16を単にON−OFF弁として制御し、空気量制御を専ら、スロットル弁10に任せることができる。
逆に低負荷低速運転領域では、スロットル弁10をアクセルの操作量に関係なく全開とし、吸気弁16のストロークおよび/または開閉タイミングをアクセルの操作量の関数として制御しても良い。
更に、吸気弁16のストロークおよび/または開閉タイミングを機関の全運転領域に亘って制御する場合は、図25に示すシステムのようにスロットル弁10はなくても良い。
また、その場合、スロットル弁10をトラクションコントロール用の制御弁として使用することもできる。即ちアクセルの操作量に応じた空気量制御は吸気弁16で行い、車輪のスリップ発生時にアクセルの操作量に関係なく、即ち吸気弁16の制御状態に関係なくスロットル弁10を閉じて、エンジンの出力トルクを抑制し、車輪の空転を防止する。従ってこの場合はスロットル弁10は通常時に全開位置をとる絞弁となる。
図4に燃料噴射タイミングと吸気の充填効率を示す。充填効率が大きいほど効率よく空気量を吸入できたことになる。吸気弁を開くタイミングがマイナス5度で、燃料噴射タイミングを変化させると、燃料噴射タイミングが約150度で効率が最大になる。これは噴射された燃料により吸入空気が冷却され空気の密度が上がり、多くの空気を吸入できるようになったためである。図5(a)に示すように吸気上死点付近で燃料を噴射するとインジェクタ1より噴射された燃料噴霧3がピストンキャビティ3aに衝突し、ピストン6の上面で蒸発が行われる。このため、燃料の気化熱はピストンを冷却するのに使われる。一方、図5(b)に示すようにピストン6が下がったタイミングで燃料を噴射すると吸気弁から流入する空気60によって燃料が気化されるため、気化熱は空気の冷却に使われることになる。このため、吸入時の充填効率が向上する。図4に示したように、吸気弁16を開く時期を遅くすると、吸気弁16を通る空気の流入も遅くなるので、それに連動して燃料噴射時期を制御することによって充填効率を高く、保つことができる。
図6に吸気弁の開くタイミングと充填効率を高く保つための燃料噴射時期の関係の一例を示す。吸気弁開タイミングを遅くするに従い、燃料噴射時期を遅くすることによって充填効率を高く保てる。
図7に電磁式可変吸気弁の構成の一例を示す。図7(a)のようにソレノイド18,
19に電圧が印加されない場合、吸気弁16はアマチュア22を介して、ばね24,23によって、中立状態に支えられている。ソレノイド18,19の周囲にはボビン71,
73を介して、ヨーク75,76に収められる。その周囲はカバー28によって固定されている。図7(b)のようにソレノイド19に電圧が加えられるとアマチュア22は引き上げられ、吸気弁16が開く。第7図(c)のようにソレノイド19への電圧の印加を止め、ソレノイド18に電圧が加えられるとばね41の力及びソレノイド18の電磁力によって吸気弁が閉じる。
図8に弁リフト,ソレノイド18,19へ加える電圧の制御例を示す。ソレノイド19に電圧を加え、ソレノイド18に電圧を加えずに弁を閉動作とさせ、弁を開くときには、ソレノイド18に電圧を加え、ソレノイド19への電圧の印加を止める。このようにソレノイドへの電圧の印加を制御することによって弁の開閉を高速に制御することができる。
図9に電圧の他の制御方法を示す。弁を開く場合、ソレノイド18に電圧を印加すると共にソレノイド19への電圧を印加しているとは逆に加えてソレノイド19での電磁力を速くなくすようにする。これによって、弁を開く時間を短縮することができる。一方、バルブを閉じる場合も同様にソレノイド18に負の電圧を加えて弁が速く閉じるようにする。
図10(a)に弁を速く開くための電圧を加える方法を示す。比較的ソレノイドの電気抵抗を小さくし、ソレノイドに加えるピーク電流Ip,保持電流Icを制御する。短時間にピーク電流を大きく与えることによって弁の応答性を向上すると共に、ソレノイドの発熱を抑える。図10(b)に示すようにソレノイド18は電磁力を速く小さくするために負の方向に電圧を加え、かつピーク,ホールド制御をする。
図11に本発明による気筒別トルク制御方法を示す。従来の場合、アクセル開度センサ74により、吸気管の集合部(通常はサージタンクとエアークリーナとの間の1乃至2本の主吸気管)に取付けられた1つ乃至は2つスロットル弁10を制御し、エンジン13に吸入される空気量を制御する。本発明ではアクセル開度センサ信号に基づき、各気筒に配置された吸気弁16を制御し、エンジンへ吸入される空気量を気筒別に制御する。
図12に本発明の構成を示す。アクセル開度センサ74の信号,車速,変速段位置などより目標エンジントルクを演算する。目標エンジントルクに応じて、目標空気量を求め、吸気弁リフト(ストローク),開閉時期(タイミング)を計算する。この吸気弁リフト,開閉時期を目標として、可変吸気弁機構40を制御し、エンジン13への気筒別の空気量を制御する。吸気弁位置は吸気弁位置センサ76によって検出し、目標の吸気弁位置,目標タイミングで開閉制御されているのがフィードバック制御する。エンジン13に吸入される空気量はエアーフロメータ7によって各気筒毎の空気量を検出し、目標の空気量となっているか比較し、フィードバック制御する。さらにエンジンの出力トルクをクランク角センサ33又は筒内圧力センサ42で検出し、目標エンジントルクになっているのか比較し、フィードバック制御する。筒内圧力センサ42を用いた場合は吸気弁16が閉じた後の筒内圧力から気筒内の空気量を検出できるので、エアーフロメータを排除することもできる。
図13(a)に吸気行程の気筒内空気の流入状況を示す。空気60が吸気弁を通して吸入される。図13(b)のように圧縮初期まで吸気弁16が開いていると排気行程で気筒内に残留していた排気が分岐管に逆流し、内部EGRとして作用する。気筒内の圧力が高い時期に吸気弁16が開くほど分岐管11への逆流が多くなり、内部EGRが多くなる。
図14に逆流検知エアーフロメータ7の信号を示す。各気筒の吸気行程に同期して気筒内に吸入される空気量及び逆流量が検出される。エンジンに吸入される空気量はQ1−
Q2として求めることができる。逆流量は内部EGR量と相関がある。
図15に空気量制御のブロック図を示す。逆流検知エアーフロメータ7での空気量信号にセンサの遅れ、吸気管での遅れのモデルで補正し、各気筒に吸入される空気量を演算する。演算結果を目標空気量と比較し、吸気弁リフト又は吸気弁開閉時期を制御する。これによって気筒別に空気量を制御することができる。
図16に逆流検知エアーフロメータ信号Q2/Q1と内部EGR率の関係を示す。Q2/Q1が大きいほど逆流が多く、内部EGRが多くなる。Q2/Q1に基づき内部EGRを制御することができる。
図17にフローチャートの一例を示す。アクセル開度,車速,変速段位置より目標エンジントルクを計算する。さらにエンジン回転数を読み込み、目標エンジントルク,エンジン回転数から目標空燃比のマップ,目標EGR量マップを検索する。これらより、目標空気量を求め、吸気弁リフト,開閉時期を計算する。この吸気弁リフト,開閉時期を目標として、可変吸気弁機構40を制御し、エンジン13への気筒別の空気量を制御する。吸気弁位置は吸気弁位置センサ76によって検出し、目標の吸気弁位置,タイミングで開閉制御されているのかフィードバック制御する。エンジンに吸入される空気量はエアーフロメータ7によって各気筒毎の空気量を検出し、目標の空気量となっているか比較し、フィードバック制御する。この空気量より目標空燃比となる燃料量を計算し、燃料噴射パルス幅,燃料噴射時期を計算する。さらに目標EGR量を内部EGR量,外部EGR量を計算する。逆流検出エアーフロセンサ又は筒内圧力センサ信号により内部EGR量を検出し、目標EGR量と比較し、目標値とずれていれば吸気弁開閉時期を制御する。さらに内部EGRで足らない分について、外部EGRバルブにより制御することもできる。さらにエンジンの出力トルクをクランク角センサ又は筒内圧力センサで検出し、目標エンジントルクになっているのか比較し、フィードバック制御する。筒内圧力センサ42を用いた場合は吸気弁16が閉じた後の筒内圧力から気筒内の空気量を検出できるので、エアーフロメータ7を排除することもできる。
図18に空気量制御のブロック図の他の例を示す。筒内圧力センサ42により圧縮行程の2つ以上の時期の圧力を検出し、気筒別の空気量を演算する。演算結果を目標空気量と比較し、吸気弁リフト又は吸気弁開閉時期を制御する。これによって気筒別に空気量を制御することができる。
図19に排気弁17閉時の筒内圧力と内部EGR率の関係を示す。排気弁17閉時の筒内圧力、特に吸気弁が開く直前の圧力を検出することによって残留排気を検出することができる。すなわち、筒内の圧力が高いほど、同じ容積に対して、残留排気の量が多くなるが大きいほど逆流が多く、内部EGRが多くなる。Q2/Q1に基づき内部EGRを制御することができる。41は排気機構を示す。
図20に本発明の効果の一例を示す。従来は吸気管の形状,エンジンの劣化などによって気筒毎の空気量のばらつきが生じることがある。この場合、各気筒の燃料噴射量を調整して、各気筒のエンジントルクが等しくなるようにするので、各気筒毎に空燃比のばらつきが生ずる。図21に示したように空燃比が変化するとNOxやHC,COなどの排気成分が多く排出されたりし、さらに三元触媒の浄化効率の高い点からずれてしまい、一層有害排気成分が排出される場合がある。各気筒の空燃比を等しく制御すると、気筒毎のエンジントルクが異なってしまい、運転性が悪化する。本発明では各分岐管に設けたスロットル弁10および/または可変吸気バルブ16によって気筒毎の空気量を独立に制御できるので、吸気管形状,エンジンの劣化によらず、各気筒の空気量を等しく制御できる。これによって、各気筒の空燃比を等しくした条件で各気筒のエンジントルクを制御することができるので、排気,運転性を両立することができる。
図22に加速時の空気量の制御例を示す。アクセルを踏むと、気筒別の空気量を制御していない場合、全気筒の空気量が増加し、車体の加速度が大きくなりすぎ、駆動軸のねじれ振動により、振動が生ずる。これは運転者に不快感を与える。例えば点火時期を制御してエンジンの出力を制御する方法があるが、排気,燃費が悪化したりする。気筒別に空気量を制御した場合はエンジンの車体加速度変動が小さくなるように気筒毎の空気量および燃料量を制御することにエンジンの出力を制御できる。主吸気管に設けたスロットル弁での空気量制御に比べて、主吸気管での空気給送遅れがなく、可変吸気弁によって気筒内の空気量,筒内噴射インジェクタによって燃料量を制御できるので、気筒別,気筒毎の制御が可能である。
図23にブロック図を示す。エンジンの回転数をクランク角センサで検出し、気筒別のトルクを演算する。この値が目標トルクとなっているか比較し、吸気弁リフト,吸気弁開閉時期を制御する。過渡条件では目標トルクを種々設定することによってドライバの好みに応じた加速感も実現できる。
図24に本発明を一体型吸気系に適用した例を示す。本実施例の一体型吸気系11はエアークリーナ61,エアーフロセンサ7,スロットル弁10,スロットル弁制御用モータ10Aをサージタンク63に一体化したものである。本発明の可変吸気弁16,スロットル弁10を付加することによって、従来の主吸気管部のスロットル弁がなくなり、各気筒独立に空気量を制御できるので、吸気管形状を調整して空気量を等分配する必要がなくなり、吸気系の設計の自由度が高まり、吸気系のコンパクト化が容易になる。尚、62は吸気長制御弁で、エンジンの運転状態に応じて破線の如く切換え、吸気長を長くしたり短くしたり制御する。
従来はスロットル弁が各分岐管の集合部の上流の主吸気管に配置され、エンジンに吸入される空気量を制御している。しかし、軽量化のため、吸気管を小さくすることによる吸気管形状の制約やエンジンの劣化により、各シリンダ(気筒)毎に要求される空気量が異なる問題が生ずる。
本発明の実施例では、各分岐管に設けた空気量制御弁(スロットル弁10か、各吸気ポートに設けた吸気弁16のいずれかあるいは双方)をアクセルの操作量(例えば、踏み込み量)に応じて制御することにより、シリンダ毎に吸入空気量を正確に調整できる。また空気量を制御する弁体とシリンダとの間の距離が短くできるので、吸気通路形状の相違による空気量のばらつきやポンプロスを少なくできる。
従来のシリンダ毎トルク制御では燃料噴射量によって各シリンダの出力トルク差を補正しているので、シリンダ(気筒)毎の空燃比にばらつきが生ずる。このため、エンジンから排出される排気が悪化し、また触媒効率の低い点で使用することになり、排気が十分に浄化できない。このため、各気筒毎の空気量を等しくするため、吸気管形状に制約が生じ、小型化の妨げとなっている。
また、燃費向上のために筒内噴射エンジンによって超リーンバーン運転することが有効である。このようなエンジンではスロットル弁をできる限り開くことによってポンピング損失を低下させている。しかし、リーンバーンでは三元触媒が使えないため、リーン運転時でのNOxの低減が必要となる。NOxの低減には触媒の開発と共にEGRが有効である。特に筒内噴射では多くのEGRを付加することが可能であること及びスロットル弁を開いた運転のため、吸気管内の圧力が大気圧力に近づき、排気と吸気との差圧が小さくなることのために、EGRのための排気管と吸気管をつなぐ配管やEGRの制御弁が大きくなるという問題がある。このため、吸排気弁の開閉弁時期を調整し、内部EGRを制御し、NOxを低減する手法が検討されている。しかし、開閉時期をマップ制御し、内部EGR量を制御しているので、精度のよい内部EGR制御が難しい。
本発明の実施例によれば気筒毎の空気量,燃料量を独立に制御しているので、排気のエミッションを悪化することなく気筒別にエンジントルクを制御することが可能となる。また内部EGR量の制御精度を向上することができる。
本実施例ではエンジンの気筒別のトルク検出手段と気筒別のトルクを制御するための空気量,燃料量制御手段を有し、各シリンダに吸入される空気量を各シリンダ毎に制御するための空気量制御弁を各吸気ポート上流に設け、アクセル開度に応じてこの空気量制御弁を変化させ、空気量を制御することによって、エンジンの出力トルクを制御する。さらにシリンダ毎の吸入空気量を逆流検知空気流量センサで検出し、その出力信号で空気量制御弁の開閉状態をフィードバック制御することによって空気量制御弁による空気量制御精度を向上することができる。
またエンジンからの内部EGRを含む逆流を検出する逆流検出空気量センサの信号に基づき、吸気弁の開閉時期を制御することによってより正確なEGR制御が達成される。内燃機関において燃費が向上しない要因の1つは低中負荷域で依然としてポンピング損失が残っていることであり、2つ目は高負荷時に空燃比を理論空燃比より過濃に設定するためである。本実施例では低中負荷時のポンピング損失を大幅に低減しつつ、高負荷時に空燃比をリーンに設定してもノッキングの発生を抑制することができる。
以上のように本実施例によれば、各シリンダ(気筒)毎に空気量を正確に制御できるので、リーンバーン,超リーンバーン制御を行っても排気中のエミッションを悪化することがない。
また、各シリンダ(気筒)毎の出力トルクがより正確に制御できるので、エンジンのトータル出力が向上する。
更に、空気量制御弁とシリンダ間の空気通路におけるポンピングロスを低減できる。
さらにエンジンからの内部EGRを含む逆流を検出する逆流検出空気量センサを設けてその信号に基づき、吸気弁の開閉時期を制御すれば、内部EGRを精度よく制御することができる。
本発明のシステム図。 内燃機関の空燃比マップ。 本発明の原理を説明する為のブロック図。 燃料噴射時期,吸気弁開時期と充填効率との関係を示す図面。 充填効率向上の動作を説明する為の図面。 充填効率を最大にするための吸気バルブ開タイミングと燃料噴射タイミングとの関係を示すグラフ。 可変バルブの構成とその動作を説明する為の図面。 可変バルブの駆動方法を説明する為のタイムチャート。 可変バルブの別の駆動方法を説明する為の図面。 可変バルブの更に別の駆動方法を説明する為の図面。 本発明と従来技術を比較説明する為の図面。 本発明の一実施例のブロック図。 本発明の一実施例の動作を説明する為の図面。 逆流検知型エアーフロメータの信号波形を示す図面。 本発明の別の実施例のブロック図。 エアーフロメータの信号と内部EGR率との関係を説明する為の図面。 本発明の一実施例のフローチャート。 本発明の更に別の実施例のブロック図。 シリンダ内圧力信号と内部EGR率との関係を説明する為の図面。 本発明と従来例の気筒毎の空気量,空燃比の状態を説明する為の図面。 本発明を用いた場合の排気組成を説明する為の図面。 本発明を過渡制御に用いた時の効果を説明する為の図面。 本発明の更に他の実施例を示すブロック図。 本発明を一体型吸気系へ適用した実施例を説明する為の図面。 本発明の別の実施例を示すシステム図である。

Claims (13)

  1. アクセル装置、
    アクセルの操作量を検出するアクセルセンサ、
    アクセルセンサの出力に応じて制御信号を発生する制御回路、
    内燃機関の各シリンダの吸気ポートに設けられた吸気弁、
    前記制御回路から出力される制御信号に応じて前記吸気弁の開閉タイミングおよび/またはストロークを制御するアクチュエータ、
    とを有することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. アクセルの操作量に応じてエンジンの吸排気弁の少なくとも一方の開閉タイミングおよび/またはストロークを制御することを特徴とする内燃機関の制御方法。
  3. 内燃機関の各シリンダ毎に要求される要求空気量を求めるステップ、求められた要求空気量に応じて吸気弁の開閉タイミングおよび/またはストロークを制御するステップ、
    とを有する内燃機関の制御方法。
  4. シリンダの吸気ポートを開閉制御する吸気弁を備えた内燃機関において、前記吸気弁の開閉状態がアクセル操作量の関数として定義されている内燃機関。
  5. アクセル開度に応じて機関の出力トルクを制御するものにおいて、
    前記出力トルクが前記機関の吸気弁の開閉状態に応じて制御されることを特徴とする内燃機関の制御方法。
  6. 請求項5において、
    さらに吸気量を検出するセンサを設け、このセンサの出力信号で前記吸気弁の開閉状態をフィードバック制御するようにした内燃機関の制御方法。
  7. 請求項5において、
    さらにシリンダ内圧力を検出する筒内圧センサを設け、このセンサの出力信号で前記吸気弁の開閉状態をフィードバック制御するようにした内燃機関の制御方法。
  8. さらに機関の回転トルクを検出するトルクセンサを設け、このセンサの出力信号で前記吸気弁の開閉状態をフィードバック制御するようにした内燃機関の制御方法。
  9. シリンダの吸気ポートを開閉制御する吸気弁とシリンダに吸入される空気量を検出する空気量センサとを備えた内燃機関において、
    前記吸気弁の開閉状態がアクセルの操作量と前記空気量センサの出力信号との関数として定義されている内燃機関。
  10. シリンダの吸気ポートから空気を吸入して駆動される内燃機関の制御装置において、
    アクセルの操作量に応じて各シリンダに吸入される空気量を制御するための空気量制御弁が各分岐通路および/または各吸気ポートに設けられたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  11. 機関のシリンダ毎の出力トルクを制御するものにおいて、前記シリンダ毎の吸入空気量を制御して前記シリンダ毎の出力トルクを制御することを特徴とする内燃機関の制御方法。
  12. 各シリンダの吸気ポートを開閉する吸気弁、
    この吸気弁を電気的に駆動する電動アクチュエータ、
    この電動アクチュエータの制御信号を発生する制御回路を有するものにおいて、
    前記制御回路は、アクセルの操作量に応じて前記電動アクチュエータの制御信号を出力することを特徴とする内燃機関の可変吸気弁機構。
  13. 各シリンダの吸気ポートに接続され各シリンダに空気を給送する分岐管、
    この分岐管の上流に接続され、これら分岐管に、空気を導く主吸気管、
    この主吸気管に配設され、各分岐管を逆流して来る逆流空気の量も含め各分岐管毎に流れる空気量を計測可能な逆流検知型空気流量センサ、
    及び、機関の出力トルクを測定するトルク測定装置、
    アクセルの操作量に応じて、前記各分岐管毎に当該分岐管を通って流れる空気量を制御する空気量制御弁、を有し、
    前記トルク測定装置の出力の変動に応じて前記空気量制御弁の開度を補正して分岐管を流れる空気量を調整する空気量制御弁開度補正装置、とからなることを特徴とする内燃機関のトルク制御装置。
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