JP2007137231A - 動力出力装置およびその制御方法並びに車両 - Google Patents

動力出力装置およびその制御方法並びに車両 Download PDF

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Abstract

【課題】二次電池などの蓄電装置の入力制限の範囲内および機器の使用制限範囲内で駆動軸に要求される要求駆動力により近い駆動力を出力する。
【解決手段】バッテリの充放電電力(Ib・Vb)がその入力制限Win未満になるときには、エンジンとモータMG1とを含む回転系にエネルギを蓄えることにより充放電電力が入力制限Win未満となるのを抑制することができないときであって、モータ温度Tmg1,Tmg2のいずれもが閾値Tmgref未満であり且つインバータ温度Tinv1,Tinv2のいずれもが閾値Tinvref未満であるときに、インバータのスイッチング素子のスイッチングの周波数(キャリア周波数)を通常の周波数より高い周波数とする(S200〜S260)。これにより、インバータによるエネルギ消費を大きくして、充放電電力が入力制限Win未満となるのを抑制することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、動力出力装置およびその制御方法並びに車両に関する。
従来、この種の動力出力装置としては、電池の蓄電量と電池の温度とに基づいて電池を充電する充電電力の上限値を設定し、その範囲内で制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、電池の充電電力が設定された上限値を超えないよう二つの電動機を制御している。
特開2003−219510号公報
一般に動力出力装置では、駆動軸に要求される要求駆動力を可能な範囲で駆動軸に出力しようとする。そして、駆動力の出力に対する制限要因の一つとしてバッテリの入出力制限が用いられ、この制限要因の範囲内で駆動力を出力するために、内燃機関を含む回転系のエネルギ(回転数を増減することにより入出力されるエネルギ)をも用いることが行なわれている。このように、バッテリの入出力制限の範囲内でより大きな駆動力を出力することが大きな課題の一つとされている。
本発明の動力出力装置およびその制御方法並びに車両は、二次電池などの蓄電装置の入力制限の範囲内で駆動軸に要求される要求駆動力により近い駆動力を出力することを目的の一つとする。また、本発明の動力出力装置およびその制御方法並びに車両は、機器の使用制限範囲内で駆動軸に要求される要求駆動力により近い駆動力を出力することを目的の一つとする。
本発明の動力出力装置およびその制御方法並びに車両は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
内燃機関と、
前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、電力と動力の入出力を伴って前記出力軸と前記駆動軸とに動力を入出力する電力動力入出力手段と、
複数のスイッチング素子をスイッチングすることにより前記電力動力入出力手段を駆動する第1駆動手段と、
前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
複数のスイッチング素子をスイッチングすることにより前記電動機を駆動する第2駆動手段と、
前記第1駆動手段を介して前記電力動力入出力手段と電力のやりとりが可能で前記第2駆動手段を介して前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
前記蓄電手段を充電する電力の上限値である入力制限を設定する入力制限設定手段と、
前記蓄電手段を充電する充電電力を検出する充電電力検出手段と、
前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
前記内燃機関の回転数変化を伴って前記設定された要求駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関を運転制御すると共に前記第1駆動手段および前記第2駆動手段のスイッチング素子の通常の周波数を用いたスイッチングを伴って前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御し、該制御の最中に前記検出された充電電力が前記設定された入力制限を超えるときには前記第1駆動手段および/または前記第2駆動手段のスイッチング素子の前記通常の周波数より高い周波数を用いたスイッチングを伴って前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の動力出力装置では、内燃機関の回転数変化を伴って駆動軸に要求される要求駆動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関を運転制御すると共に第1駆動手段と第2駆動手段のスイッチング素子の通常の周波数を用いたスイッチングを伴って電力動力入出力手段と電動機とを制御する。そして、こうした制御の最中に蓄電手段を充電する充電電力が蓄電手段を充電する電力の上限値である入力制限を超えるときには第1駆動手段や第2駆動手段のスイッチング素子の周波数を通常の周波数より高い周波数を用いてスイッチングを行なって電力動力入出力手段と電動機とを制御する。スイッチング素子の周波数を高くすることにより、第1駆動手段や第2駆動手段での電力消費を大きくし、これにより、駆動軸に出力する駆動力の変更を小さくして蓄電手段の充電電力が入力制限を超えるのを抑制するのである。この結果、蓄電手段の入力制限の範囲内で駆動軸に要求される要求駆動力により近い駆動力を出力することができる。
こうした本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記設定された入力制限の範囲内で前記設定された要求駆動力が前記駆動軸に出力されるよう制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、入力制限を超える充電電力による蓄電手段の充電を抑制することができ、蓄電手段の劣化を抑制することができる。
また、本発明の動力出力装置において、前記第1駆動手段および/または前記第2駆動手段の温度である駆動手段温度を検出する駆動手段温度検出手段を備え、前記制御手段は、前記検出された駆動手段温度が所定の駆動手段温度以上のときには、前記検出された充電電力が前記設定された入力制限を超えるときでも前記通常の周波数を用いたスイッチングを伴って前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、第1駆動手段や第2駆動手段が高温になることによって生じる破損を抑制することができる。即ち、機器の使用制限範囲内で駆動軸に要求される要求駆動力により近い駆動力を出力することができる。
さらに、本発明の動力出力装置において、前記電力動力入出力手段および/または前記電動機の温度である機器温度を検出する機器温度検出手段を備え、前記制御手段は、前記検出された機器温度が所定の機器温度以上のときには、前記検出された充電電力が前記設定された入力制限を超えるときでも前記通常の周波数を用いたスイッチングを伴って前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、電力動力入出力手段や電動機が高温になることによって生じる破損を抑制することができる。即ち、機器の使用制限範囲内で駆動軸に要求される要求駆動力により近い駆動力を出力することができる。
あるいは、本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記内燃機関の回転数の増減により入出力される動力を用いて前記設定された要求駆動力が前記駆動軸に出力されるよう制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関を含む回転系の回転数を増減することにより入出力されるエネルギを用いて駆動軸に要求駆動力を出力することができる。
また、本発明の動力出力装置において、前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と回転軸との3軸を有し該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記回転軸に動力を入出力する発電機と、を備える手段であるものとすることもできる。
本発明の車両は、上述のいずれかの態様の本発明の動力出力装置、即ち、基本的には、駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、内燃機関と、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され電力と動力の入出力を伴って前記出力軸と前記駆動軸とに動力を入出力する電力動力入出力手段と、複数のスイッチング素子をスイッチングすることにより前記電力動力入出力手段を駆動する第1駆動手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、複数のスイッチング素子をスイッチングすることにより前記電動機を駆動する第2駆動手段と、前記第1駆動手段を介して前記電力動力入出力手段と電力のやりとりが可能で前記第2駆動手段を介して前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、前記蓄電手段を充電する電力の上限値である入力制限を設定する入力制限設定手段と、前記蓄電手段を充電する充電電力を検出する充電電力検出手段と、前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、前記内燃機関の回転数変化を伴って前記設定された要求駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関を運転制御すると共に前記第1駆動手段および前記第2駆動手段のスイッチング素子の通常の周波数を用いたスイッチングを伴って前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御し、該制御の最中に前記検出された充電電力が前記設定された入力制限を超えるときには前記第1駆動手段および/または前記第2駆動手段のスイッチング素子の前記通常の周波数より高い周波数を用いたスイッチングを伴って前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する制御手段と、を備える動力出力装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に連結されてなるものとすることもできる。
この本発明の車両では、上述のいずれかの態様の本発明の動力出力装置を搭載するから、本発明の動力出力装置が奏する効果、例えば、駆動軸に出力する駆動力の変更を小さくして蓄電手段の充電電力が入力制限を超えるのを抑制することができる効果や蓄電手段の入力制限の範囲内で駆動軸に要求される要求駆動力により近い駆動力を出力することができる効果、機器の使用制限範囲内で駆動軸に要求される要求駆動力により近い駆動力を出力することができる効果などと同様な効果を奏することができる。
本発明の動力出力装置の制御方法は、
内燃機関と、前記内燃機関の出力軸と駆動軸とに接続されて電力と動力の入出力を伴って前記出力軸と前記駆動軸とに動力を入出力する電力動力入出力手段と、複数のスイッチング素子をスイッチングすることにより前記電力動力入出力手段を駆動する第1駆動手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、複数のスイッチング素子をスイッチングすることにより前記電動機を駆動する第2駆動手段と、前記第1駆動手段を介して前記電力動力入出力手段と電力のやりとりが可能で前記第2駆動手段を介して前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
前記内燃機関の回転数変化を伴って駆動軸に要求される要求駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関を運転制御すると共に前記第1駆動手段および前記第2駆動手段のスイッチング素子の通常の周波数を用いたスイッチングを伴って前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御し、該制御の最中に前記蓄電手段を充電する充電電力が該蓄電手段を充電する電力の上限値である入力制限を超えるときには前記第1駆動手段および/または前記第2駆動手段のスイッチング素子の前記通常の周波数より高い周波数を用いたスイッチングを伴って前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する
ことを特徴とする。
この本発明の動力出力装置の制御方法では、内燃機関の回転数変化を伴って駆動軸に要求される要求駆動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関を運転制御すると共に第1駆動手段と第2駆動手段のスイッチング素子の通常の周波数を用いたスイッチングを伴って電力動力入出力手段と電動機とを制御する。そして、こうした制御の最中に蓄電手段を充電する充電電力が蓄電手段を充電する電力の上限値である入力制限を超えるときには第1駆動手段や第2駆動手段のスイッチング素子の周波数を通常の周波数より高い周波数を用いてスイッチングを行なって電力動力入出力手段と電動機とを制御する。スイッチング素子の周波数を高くすることにより、第1駆動手段や第2駆動手段での電力消費を大きくし、これにより、駆動軸に出力する駆動力の変更を最小限として蓄電手段の充電電力が入力制限を超えるのを抑制するのである。この結果、蓄電装置の入力制限の範囲内で駆動軸に要求される要求駆動力により近い駆動力を出力することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流,モータMG1,MG2に取り付けられた温度センサ46a,46bからのモータ温度Tmg1,Tmg2,インバータ41,42に取り付けられた温度センサ47a,47bからのインバータ温度Tinv1,Tinv2などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された電圧センサ51aからの電池電圧Vb,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた電流センサ51bからの充放電電流Ib,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51cからの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作について説明する。図2は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,エンジン22の回転数Ne,モータ温度Tmg1,Tmg2,インバータ温度Tinv1,Tinv2,電池電圧Vb,充放電電流Ib,バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、エンジン22の回転数Neはクランクシャフト26に取り付けられた図示しないクランクポジションセンサからの信号に基づいて計算されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。また、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。モータ温度Tmg1,Tmg2やインバータ温度Tinv1,Tinv2は、温度センサ46a,46bや温度センサ47a,47bにより検出されるモータ温度Tmg1,Tmg2やインバータ温度Tinv1,Tinv2をモータECU40から通信により入力するものとした。電池電圧Vbや充放電電流Ibは、電圧センサ51aや電流センサ51bにより検出される電池電圧Vbや充放電電流IbをバッテリECU52から通信により入力するものとした。バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、温度センサ51により検出されたバッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*とエンジン22に要求される要求パワーPe*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図3に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ることによって求めることができる。充放電要求パワーPb*の符号をバッテリ50を放電するときを正とすれば、要求パワーPe*は、充放電要求パワーPb*にマイナス1を乗じたものを加えたものとして計算される。
続いて、設定した要求パワーPe*に基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS120)。ここで、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて設定される。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図4に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定すると、モータMG1から出力するトルクTm1が駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用するトルクとモータMG2から出力するトルクTm2がリングギヤ軸32aに作用するトルクとの和が要求トルクTr*に一致する条件である次式(1)と、モータMG1による発電電力(消費電力)とモータMG2による消費電力(発電電力)の和がバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内となる条件である式(2)と、をトルクTm1について解いてトルク制限Tm1min,Tm1maxに置き換えて得られる式(3),(4)によりトルク制限Tm1min,Tm1maxを計算すると共に(ステップS130)、エンジン22の回転数Neを目標回転数Ne*とするためのフィードバックの関係式としての式(5)によりモータMG1の仮モータトルクTm1tmpを計算し(ステップS140)、計算した仮モータトルクTm1tmpを計算したトルク制限Tm1min,Tm1maxの範囲で制限して得られる値をモータMG1のトルク指令Tm1*として設定する(ステップS150)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図5に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1からトルクTm1を出力したときにこのトルク出力によりリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。式(1)中のρは動力分配統合機構30のギヤ比(サンギヤ31の歯数/リングギヤ32の歯数)であり、式(5)中のk1は比例項のゲインであり、同式(5)中のk2は積分項のゲインである。
-Tm1/ρ+Tm2・Gr=Tr* (1)
Win≦Tm1・Nm1+Tm2・Nm2≦Wout (2)
Tm1min=(Gr・Win-Tr*・Nm2)/(Gr・Nm1+Nm2/ρ) (3)
Tm1max=(Gr・Wout-Tr*・Nm2)/(Gr・Nm1+Nm2/ρ) (4)
Tm1tmp=k1・(Ne*-Ne)+k2・∫(Ne*-Ne)dt (5)
いま、ステップS140で計算した仮モータトルクTm1tmpがトルク制限Tm1min,Tm1maxの範囲内であるとしてモータMG1のトルク指令Tm1*が設定された場合を考える。この場合、モータMG1のトルク指令Tm1*はエンジン22の回転数Neを目標回転数Ne*にするよう設定されたトルクとなるから、このトルク指令Tm1*をモータMG1から出力することにより、エンジン22を目標回転数Ne*で回転するよう運転することができる。次に、計算した仮モータトルクTm1tmpがトルク制限Tm1min,Tm1maxの範囲外となることによりトルク制限Tm1min,Tm1maxで制限されることによりモータMG1のトルク指令Tm1*が設定された場合を考える。この場合、モータMG1のトルク指令Tm1*はエンジン22の回転数Neを目標回転数Ne*にするよう設定されたトルクとは異なるトルクとなるため、このトルク指令Tm1*をモータMG1から出力すると、エンジン22は目標回転数Ne*とは異なる回転数で運転することになる。仮モータトルクTm1tmpがトルク制限Tm1minで制限されてトルク制限Tm1minがトルク指令Tm1*として設定されたときには、図5の共線図におけるトルクTm1の大きさが小さくされるから、エンジン22の回転数Neは目標回転数Ne*を超えて増加することになり、仮モータトルクTm1tmpがトルク制限Tm1maxで制限されてトルク制限Tm1maxがトルク指令Tm1*として設定されたときには、図5の共線図におけるトルクTm1の大きさが大きくされるから、エンジン22の回転数Neは目標回転数Ne*を超えて減少する。実施例では、このようにエンジン22の回転数Neを目標回転数Ne*を超えて増減することにより、エンジン22とモータMG1とを含む回転系からエネルギを取り出したり逆にエネルギを蓄えたりしてリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力しようとするのである。
続いて、設定したモータMG1のトルク指令Tm1*を上述の式(5)の左辺のTm1tmpに置き換えて逆算することにより得られる目標回転数Ne*を逆算回転数Nebとして求め(ステップS160)、計算した逆算回転数Nebをエンジン22の上下限回転数Nemin,Nemaxと比較し(ステップS170)、逆算回転数Nebが下限回転数Nemin未満のときにはエンジン22の回転数Neが下限回転数Neminとなるよう上述の式(5)の目標回転数Ne*を下限回転数Neminに置き換えた式を用いてモータMG1のトルク指令Tm1*を再設定し(ステップS180)、逆算回転数Nebが上限回転数Nemaxを超えているときにはエンジン22の回転数Neが上限回転数Nemaxとなるよう上述の式(5)の目標回転数Ne*を上限回転数Nemaxに置き換えた式を用いてモータMG1のトルク指令Tm1*を再設定する(ステップS190)。ここで、逆算回転数Nebは、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力すると共にバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内となるよう計算したトルク指令Tm1*をモータMG1から出力したときにエンジン22の回転数Neの目標値となる回転数となる。また、エンジン22の上下限回転数Nemin,Nemaxは、実施例ではエンジン22の性能上の上限回転数と下限回転数を用いた。従って、逆算回転数Nebが上下限回転数Nemin,Nemaxの範囲内であるときには、エンジン22の回転数Neを上下限回転数Nemin,Nemaxの範囲とすると共にバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内でエンジン22とモータMG1とを含む回転系とのエネルギの入出力を伴ってリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力することが可能であると判断することができ、逆算回転数Nebが上下限回転数Nemin,Nemaxの範囲外であるときには、エンジン22の回転数Neを上下限回転数Nemin,Nemaxの範囲とすると共にバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内でエンジン22とモータMG1とを含む回転系とのエネルギの入出力を伴ってもリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力することは可能でないと判断することができる。このように、可能でないと判断されたときには、エンジン22の回転数Neが上下限回転数Nemin,Nemaxの範囲内となるようモータMG1のトルク指令Tm1*を再設定するのである。
次に、充放電電流Ibと電池電圧Vbとの積、即ちバッテリ50を充放電する充放電電力Pbをバッテリ50の入力制限Winと比較し(ステップS200)、充放電電力Pbが入力制限Win以上のときにはインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチングの周波数(キャリア周波数)を通常の周波数となるよう設定し(ステップS210)、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと設定したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tm2min,Tm2maxを次式(6)および式(7)により計算すると共に(ステップS270)、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(8)により計算し(ステップS280)、計算したトルク制限Tm2min,Tm2maxで仮モータトルクTm2tmpを制限した値としてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS290)。このようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力する要求トルクTr*を、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限したトルクとして設定することができる。なお、式(8)は、前述した図5の共線図から容易に導き出すことができる。上述したように、逆算回転数Nebが上下限回転数Nemin,Nemaxの範囲内であるときには、エンジン22の回転数Neを上下限回転数Nemin,Nemaxの範囲とすると共にバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内でリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力することが可能であるため、仮モータトルクTm2tmpがトルク制限Tm2min,Tm2maxによって制限されることなく仮モータトルクTm2tmpがモータMG2のトルク指令Tm2*に設定されることになる。従って、逆算回転数Nebが上下限回転数Nemin,Nemaxの範囲内であるときには、仮モータトルクTm2tmpをそのままモータMG2のトルク指令Tm2*に設定する処理としてもよい。
Tmin=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (6)
Tmax=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (7)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (8)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS300)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、設定されたキャリア周波数を用いてトルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
ステップS200で、充放電電力Pb(Ib・Vb)がバッテリ50の入力制限Win未満のときには、エンジン22の回転数Neが上限回転数Nemaxから電力調整用回転数ΔNを減じた値より大きいか否かを判定し(ステップS220)、エンジン22の回転数Neがこの値以下のときには、設定されているトルク指令Tm1*から電力調整用トルクΔTを減じた値をモータMG1のトルク指令Tm1*として再設定し(ステップS230)、ステップS270以降の処理を実行して駆動制御ルーチンを終了する。ここで、電力調整用回転数ΔNは、エンジン22とモータMG1とを含む回転系からエネルギを取り出したり逆にエネルギを蓄えたりするのに実効のある最小の回転数近傍の回転数として設定されるものであり、100rpmや300rpm,500rpmなどを用いることができる。また、電力調整用トルクΔTは、エンジン22の回転数Neを電力調整用回転数ΔNだけ急変させるのに必要なトルクとして設定されており、実験などにより定めることができる。従って、エンジン22の回転数Neが上限回転数Nemaxから電力調整用回転数ΔNを減じた値以下のときにトルク指令Tm1*を電力調整用トルクΔTだけ小さなトルクに再設定することにより、エンジン22の回転数Neを急増させ、エンジン22とモータMG1とを含む回転系にエネルギを蓄え、これにより、充放電電力Pbが入力制限Win未満となるのを抑制するのである。
ステップS200で充放電電力Pb(Ib・Vb)がバッテリ50の入力制限Win未満であると判定され、且つ、ステップS220でエンジン22の回転数Neが上限回転数Nemaxから電力調整用回転数ΔNを減じた値より大きいと判定されたときには、エンジン22とモータMG1とを含む回転系にエネルギを蓄えることにより充放電電力Pbが入力制限Win未満となるのを抑制することはできないと判断し、モータ温度Tmg1,Tmg2が閾値Tmgref未満であるか否かを判定すると共に(ステップS240)、インバータ温度Tinv1,Tinv2が閾値Tinvref未満であるか否かを判定する(ステップS250)。ここで、閾値Tmgrefは、モータMG1やモータMG2の駆動制限が行なわれる上限温度より若干低い温度として設定されており、モータMG1やモータMG2の特性により定めることができる。また、閾値Tinvrefは、インバータ41,42の作動が保証される上限温度より若干低い温度として設定されており、インバータ41,42の特性により定めることができる。モータ温度Tmg1,Tmg2のいずれもが閾値Tmgref未満であり、且つ、インバータ温度Tinv1,Tinv2のいずれもが閾値Tinvref未満であるときには、インバータ41,42のスイッチング素子のスイッチングの周波数(キャリア周波数)を通常の周波数より高い周波数となるよう設定し(ステップS260)、ステップS270以降の処理を実行して駆動制御ルーチンを終了する。このように、キャリア周波数を設定すると、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は設定された通常の周波数より高い周波数のキャリア周波数を用いてトルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なうから、インバータ41,42によるエネルギ消費を大きくすることができる。実施例では、インバータ41,42のエネルギ消費を大きくすることにより、充放電電力Pbが入力制限Win未満となるのを抑制するのである。
なお、モータ温度Tmg1,Tmg2いずれかが閾値Tmgref以上であったり、インバータ温度Tinv1,Tinv2のいずれかが閾値Tinvref以上であるときには、インバータ41,42のスイッチング素子のスイッチングの周波数(キャリア周波数)を通常の周波数となるよう設定し(ステップS210)、ステップS270以降の処理を実行して駆動制御ルーチンを終了する。インバータ41,42によるエネルギ消費を大きくすることによってそれ以上の温度になるのを抑制するためである。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、バッテリ50の充放電電力Pbがその入力制限Win未満になるときには、インバータ41,42のスイッチング素子のスイッチングの周波数(キャリア周波数)を通常の周波数より高い周波数として制御することにより、インバータ41,42によるエネルギ消費を大きくして、充放電電力Pbが入力制限Win未満となるのを抑制することができる。しかも、こうしたキャリア周波数を高くする制御は、エンジン22とモータMG1とを含む回転系にエネルギを蓄えることにより充放電電力Pbが入力制限Win未満となるのを抑制することができないときに行なうから、車両のエネルギ効率を高く保持することができる。また、こうしたキャリア周波数を高くする制御は、モータ温度Tmg1,Tmg2のいずれもが閾値Tmgref未満であり且つインバータ温度Tinv1,Tinv2のいずれもが閾値Tinvref未満であるときにだけ行なうから、モータMG1,MG2が高温になって駆動制限されたり、インバータ41,42が高温になって作動制限されるのを抑制することができる。もとより、要求トルクTr*をバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力して走行することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、バッテリ50の充放電電力Pbがその入力制限Win未満になるときにキャリア周波数を高くする制御を、モータ温度Tmg1,Tmg2のいずれもが閾値Tmgref未満であり且つインバータ温度Tinv1,Tinv2のいずれもが閾値Tinvref未満であるときにだけ行なうものとしたが、モータMG1系のモータ温度Tmg1,インバータ温度Tinv1のいずれもが閾値未満であるがモータMG2系のモータ温度Tmg1,インバータ温度Tinv1のいずれかが閾値以上のときには、インバータ41のキャリア周波数だけを高くするものとしてもよく、逆にモータMG1系のモータ温度Tmg1,インバータ温度Tinv1のいずれかが閾値以上であるがモータMG2系のモータ温度Tmg1,インバータ温度Tinv1のいずれもが閾値未満のときには、インバータ42のキャリア周波数だけを高くするものとしてもよい。また、モータ温度Tmg1,Tmg2に拘わらず、インバータ温度Tinv1,Tinv2だけに基づいてキャリア周波数を高くするものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20では、バッテリ50の充放電電力Pbがその入力制限Win未満になるときにキャリア周波数を高くする制御を、エンジン22とモータMG1とを含む回転系にエネルギを蓄えることにより充放電電力Pbが入力制限Win未満となるのを抑制することができないときに行なうものとしたが、エンジン22とモータMG1とを含む回転系にエネルギを蓄えることができるか否かに拘わらずにキャリア周波数を高くするものとしても差し支えない。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図6の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図6における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図7の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
また、こうしたハイブリッド自動車に適用するものに限定されるものではなく、自動車以外の車両や船舶,航空機などの移動体に搭載される動力出力装置の形態や建設設備などの移動しない設備に組み込まれた動力出力装置の形態としても構わない。さらに、こうした動力出力装置の制御方法の形態としてもよい。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、動力出力装置や車両の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定する様子を示す説明図である。 動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、46a,46b 温度センサ、47a,47b 温度センサ、50 バッテリ、51a 電圧センサ、51b 電流センサ、51c 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (8)

  1. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    内燃機関と、
    前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、電力と動力の入出力を伴って前記出力軸と前記駆動軸とに動力を入出力する電力動力入出力手段と、
    複数のスイッチング素子をスイッチングすることにより前記電力動力入出力手段を駆動する第1駆動手段と、
    前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
    複数のスイッチング素子をスイッチングすることにより前記電動機を駆動する第2駆動手段と、
    前記第1駆動手段を介して前記電力動力入出力手段と電力のやりとりが可能で前記第2駆動手段を介して前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
    前記蓄電手段を充電する電力の上限値である入力制限を設定する入力制限設定手段と、
    前記蓄電手段を充電する充電電力を検出する充電電力検出手段と、
    前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    前記内燃機関の回転数変化を伴って前記設定された要求駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関を運転制御すると共に前記第1駆動手段および前記第2駆動手段のスイッチング素子の通常の周波数を用いたスイッチングを伴って前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御し、該制御の最中に前記検出された充電電力が前記設定された入力制限を超えるときには前記第1駆動手段および/または前記第2駆動手段のスイッチング素子の前記通常の周波数より高い周波数を用いたスイッチングを伴って前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する制御手段と、
    を備える動力出力装置。
  2. 前記制御手段は、前記設定された入力制限の範囲内で前記設定された要求駆動力が前記駆動軸に出力されるよう制御する手段である請求項1記載の動力出力装置。
  3. 請求項1または2記載の動力出力装置であって、
    前記第1駆動手段および/または前記第2駆動手段の温度である駆動手段温度を検出する駆動手段温度検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記検出された駆動手段温度が所定の駆動手段温度以上のときには、前記検出された充電電力が前記設定された入力制限を超えるときでも前記通常の周波数を用いたスイッチングを伴って前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する手段である
    動力出力装置。
  4. 請求項1ないし3いずれか記載の動力出力装置であって、
    前記電力動力入出力手段および/または前記電動機の温度である機器温度を検出する機器温度検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記検出された機器温度が所定の機器温度以上のときには、前記検出された充電電力が前記設定された入力制限を超えるときでも前記通常の周波数を用いたスイッチングを伴って前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する手段である
    動力出力装置。
  5. 前記制御手段は、前記内燃機関の回転数の増減により入出力される動力を用いて前記設定された要求駆動力が前記駆動軸に出力されるよう制御する手段である請求項1ないし4いずれか記載の動力出力装置。
  6. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と回転軸との3軸を有し該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記回転軸に動力を入出力する発電機と、を備える手段である請求項1ないし5いずれか記載の動力出力装置。
  7. 請求項1ないし6いずれか記載の動力出力装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に連結されてなる車両。
  8. 内燃機関と、前記内燃機関の出力軸と駆動軸とに接続されて電力と動力の入出力を伴って前記出力軸と前記駆動軸とに動力を入出力する電力動力入出力手段と、複数のスイッチング素子をスイッチングすることにより前記電力動力入出力手段を駆動する第1駆動手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、複数のスイッチング素子をスイッチングすることにより前記電動機を駆動する第2駆動手段と、前記第1駆動手段を介して前記電力動力入出力手段と電力のやりとりが可能で前記第2駆動手段を介して前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
    前記内燃機関の回転数変化を伴って駆動軸に要求される要求駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関を運転制御すると共に前記第1駆動手段および前記第2駆動手段のスイッチング素子の通常の周波数を用いたスイッチングを伴って前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御し、該制御の最中に前記蓄電手段を充電する充電電力が該蓄電手段を充電する電力の上限値である入力制限を超えるときには前記第1駆動手段および/または前記第2駆動手段のスイッチング素子の前記通常の周波数より高い周波数を用いたスイッチングを伴って前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する
    ことを特徴とする動力出力装置の制御方法。
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