JP2007136955A - 成型用型の洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】導電性を有する型面に凹凸のある微細な成型用パターンが形成された成型用型の前記型面に付着している金属微粒子や樹脂粉などの汚れ物質を、電気化学的洗浄により、短時間に確実に除去することができるようにした、成型用型の洗浄方法を提供すること。
【解決手段】型面に微細な成型用パターンを有するとともに該型面が導電性を有する材料からなる成型用型の前記型面に付着している汚れ物質を除去する成型用型の洗浄方法であって、洗浄溶液を介して前記成型用型型面と対向電極間に通電するとともに、前記洗浄溶液と通じた溶液中に配置された基準電極を基準電位とする前記成型用型型面の電位が所定電位以上となるように前記基準電極と前記成型用型型面間の電位を制御する。
【選択図】なし

Description

本発明は、高密度光記録媒体やマイクロ光学素子などにおける微細構造の製造に用いられる成型用型の洗浄方法に関し、凹凸のある微細な成型用パターンが形成された成型用型型面に付着している金属微粒子や樹脂付着物などの汚れ物質を、電気化学的洗浄により除去するようにした、成型用型の洗浄方法に関するものである。
近年、高密度光記録媒体やマイクロ光学素子などにおける微細構造を製造するための新しい技術として、ナノインプリント技術やホットエンボシング技術が注目されている。これらの技術は、型面に微細な成型用凹凸パターンが形成された成型用型を用いて、金属,ガラス,樹脂などの相手側材料に微細構造を成型するようにしたものである。
例えば、光情報記録媒体の製造においては、微細な成型用凹凸パターンを有する成型用型である金型にポリカーボネート樹脂等を射出し、成型用凹凸パターンを転写する工程がある。この転写成形工程を繰返し行うと、金型に樹脂付着物が残存し、凹凸パターン情報が不鮮明になって転写成形不良を生じる。このため、どのような金型であっても、適当回数毎もしくは適当時間毎にその型面を洗浄する必要がある。
従来、金型の洗浄は、物理的な洗浄方法として、作業者がブラシ等の清掃具と有機溶剤等の溶媒を使って洗浄を行うことや、金型を温水等の入った浴槽に浸して、超音波振動を作用させて洗浄を行うが一般的である。
また、化学的な洗浄方法として、金型型面近傍で発生させた酸素プラズマやオゾンを型面に噴射して、化学的な作用により金型型面の洗浄を行うこと(特許文献1:特開2005−111775号公報)や、フォトレジスト等の特定の付着成分に対して化学的に作用する除去剤とプロセスによって金型型面の洗浄を行うこと(特許文献2:特開2005−109423号公報)が知られている。
特開2005−111775号公報(第2頁) 特開2005−109423号公報(第2−3頁)
しかし、前述した物理的洗浄方法では、成型用型である金型の型面に形成されている微細な凹凸部分に入り込んで付着した汚れ物質を、短時間のうちにほぼ完全に除去することは困難である。無理に除去しようとしてブラッシングや超音波振動を激しい条件に設定すると、高価な金型を逆に傷つけてしまう。
また、前述した化学的洗浄方法では、酸素プラズマやオゾンを発生させるプロセス自体が低効率なうえに、金型型面の微細な凹凸部分に入り込んで付着した汚れ物質に対して酸素プラズマやオゾンをピンポイントにて噴射することはできないので、さらに低効率なプロセスである。また、フォトレジスト除去剤等の特定薬剤を用いるものでは、金型材質と汚れ物質に依存した薬剤の選定、汚れの再付着防止、薬剤処理まで含めると高コストで環境負荷も大きくなってしまう。
そこで本発明の課題は、導電性を有する型面に凹凸のある微細な成型用パターンが形成された成型用型の前記型面に付着している金属微粒子や樹脂粉などの汚れ物質を、電気化学的洗浄により、短時間に確実に除去することができるようにした、成型用型の洗浄方法を提供することにある。
前記の課題を解決するために、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
請求項1の発明は、型面に微細な成型用パターンを有するとともに該型面が導電性を有する材料からなる成型用型の前記型面に付着している汚れ物質を除去する成型用型の洗浄方法であって、洗浄溶液を介して前記成型用型型面と対向電極間に通電するとともに、前記洗浄溶液と通じた溶液中に配置された基準電極を基準電位とする前記成型用型型面の電位が所定電位以上となるように前記基準電極と前記成型用型型面間の電位を制御することを特徴とする成型用型の洗浄方法である。
請求項2の発明は、請求項1記載の成型用型の洗浄方法において、前記基準電極を基準電位とする成型用型型面の電位を所定の電位範囲で走査し、該所定電位範囲において前記成型用型型面の汚れ物質に対応する特定電位での成型用型型面に流れる電流値の増減に基づいて成型用型洗浄の終了を検知することを特徴とする成型用型の洗浄方法である。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の成型用型の洗浄方法において、前記基準電極を基準電位とする前記成型用型型面の電位が±2V以上となるように前記基準電極と前記成型用型型面間の電位を制御することを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項3記載の成型用型の洗浄方法において、前記成型用型の型面が10−3Ω・cm以下の抵抗率を有する材質から構成されており、前記成型用型の型面に1mA/cm〜10A/cmの電流密度で通電することを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項4記載の成型用型の洗浄方法において、前記洗浄溶液は、導電率が10−3S/cm以上、pHが1〜3であることを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の成型用型の洗浄方法において、前記洗浄溶液は、塩酸、硫酸及び硝酸から選択される少なくとも1種を含む強酸溶液であることを特徴とするものである。
請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の成型用型の洗浄方法において、前記成型用型の型面の材質が、導電性炭素材料からなるものであることを特徴とするものである。
請求項8の発明は、請求項7記載の成型用型の洗浄方法において、前記導電性炭素材料は、ドーパントをドープした導電性ダイヤモンド、又はドーパントをドープしたダイヤモンドライクカーボンであることを特徴とするものである。
本発明の成型用型の洗浄方法によると、導電性を有する型面に微細な成型用凹凸パターンが形成された成型用型の前記型面に付着している汚れ物質を除去するに際し、洗浄溶液を介して成型用型型面と対向電極間に通電すると、成型用型型面と対向電極間における電位の変化は一様ではなく、成型用型型面の極近傍(電気二重層領域)と対向電極の極近傍にて電位が大きく変化する。この成型用型型面の極近傍での電位の大きな変化、及び、洗浄溶液に含まれるあるいは成型用型型面で生成する化学種の物理的及び化学的作用によって、成型用型型面に付着している金属微粒子や樹脂粉などの汚れ物質が除去される。さらに、前記洗浄溶液と通じた溶液中に配置された基準電極を基準電位とする成型用型型面の電位が所定電位以上となるように基準電極と成型用型型面間の電位を制御することにより、洗浄溶液中に生成させた次亜塩素酸や活性酸化種の作用によって、樹脂粉などの有機物の分解除去が促進されることで、成型用型型面に付着している金属微粒子や樹脂粉などの汚れ物質を短時間に確実に除去することができる。これにより、次回の洗浄までの成型用型の使用回数を伸ばすことができる。
また、本発明の成型用型の洗浄方法によると、洗浄の進行に伴う適宜の時期において、成型用型型面の電位を前記所定電位以上とする制御に代えて、成型用型型面の電位を所定の電位範囲で走査し、該所定電位範囲において成型用型型面の汚れ物質に対応する特定電位での成型用型型面に流れる電流値の増減を監視することにより、汚れ物質が除去されたことを検知することができる。これにより、成型用型洗浄の終了を遅延なく検知することができ、不必要に長く電力を供給するという無駄をなくして効率的に洗浄を行うことができる。
本発明による成型用型の洗浄方法は、型面に微細な成型用パターンを有するとともに該型面が導電性を有する材料からなる成型用型の前記型面に付着している汚れ物質を除去する成型用型の洗浄方法であって、前記成型用型を作用電極にした電気化学セルを構成し、洗浄溶液を介して成型用型型面と対向電極(電気化学セルの対極)間に通電するとともに、基準電極(電気化学セルの参照電極)を基準電位とする前記成型用型型面の電位が所定電位以上となるように前記基準電極と前記成型用型型面間の電位を制御するようにしたものである。
そして、本発明による成型用型の洗浄方法は、基準電極を基準電位とする成型用型型面の電位Eが±2V以上となるようにすることにより、前述したように、洗浄溶液中に生成させた次亜塩素酸や活性酸化種(オゾン,水酸基)の作用によって、樹脂粉などの有機物の分解除去を促進することができる。この場合、制御される成型用型型面の電位Eが±2Vを下回ると、有機物分解除去促進効果が十分に得られない。一方、成型用型型面の電位Eが±3.5Vを超えると、必要以上の電流が流れることになり、電力効率の点から好ましくない。なお、電位Eが±2V以上とは、電位の絶対値が2以上という意味であり、−2V以下、2V以上であることを指す。
本発明の適用対象となる成型用型の型面の材質としては、導電性炭素材料が挙げられる。導電性炭素材料は、機械的な特性に優れて成型用型の型面材質に適するとともに、電気化学的に安定であり(不溶性)、また、基準電極を基準電位とする成型用型型面の電位Eを±2V以上と大きくとりやすいため、本発明のような電気化学的洗浄を行うのに適している。
このような導電性炭素材料としては、ナノインプリント技術やホットエンボシング技術で用いられる成型用型において微細な成型用凹凸パターンが形成しやすいことから、ドーパントをドープした気相合成による導電性ダイヤモンド、又はドーパントをドープした気相合成によるダイヤモンドライクカーボンが挙げられる。
本発明による成型用型の洗浄方法では、成型用型型面からの汚れの除去量が電流量と直接的に正の相関にあることなどから、成型用型型面に流す電流密度の範囲は、1mA/cm〜10A/cmがよい。この範囲より低電流密度では、洗浄速度が小さすぎて実用的でない。また、この範囲より高い電流密度では、成型用型自体が加熱されて破壊するおそれが高まり、好ましくない。
また、本発明による成型用型の洗浄方法では、前記電流密度の点から、成型用型型面が前記導電性炭素材料を含めて10−3Ω・cm以下の抵抗率を有する材質から構成されていること、洗浄溶液の導電率が10−3S/cm以上であることがよい。成型用型型面を構成する材質の抵抗率が10−3Ω・cmを上回ると電圧を印加しても洗浄溶液を介してうまく通電できないのでよくない。なお、この抵抗率の下限値については、10−6Ω・cm程度であるが、物質(合金等を含む)固有の値として定まるものである。また、洗浄溶液の導電率が10−3S/cmを下回ると、電圧を印加してもうまく通電できなかったり、あるいは洗浄溶液が加熱されてしまったりするのでよくない。なお、洗浄溶液の導電率の上限値については、特に制限はなく大きければ大きいほど好ましいが、通常は10S/cm程度が上限である。
また、本発明による成型用型の洗浄方法では、洗浄溶液は、前述したように導電率が10−3S/cm以上であるとともに、pHが1〜3であることがよい。洗浄溶液のpHが1〜3の範囲を満たすようにすることで、多くの金属が洗浄溶液中でイオン化しやすく、一旦除去された金属微粒子の成型用型型面への再付着を防止する高い再付着防止効果を得ることができる。このような洗浄溶液としては、塩酸、硫酸及び硝酸から選択される少なくとも1種を含む強酸溶液を挙げることができる。
図1は本発明の成型用型の洗浄方法を実施するための洗浄装置の一例の概略構成を示す図である。
図1に示すように、洗浄装置には、内部が洗浄溶液2で満たされた洗浄槽1が備えられている。洗浄溶液2は、導電率が10−3S/cm以上、pHが1〜3の溶液が用いられ、例えば、純水に硫酸と塩酸とを混合してなる強酸溶液が用いられる。
そして、洗浄溶液2中には、型面に微細な成型用パターンが形成され該型面が導電性を有する材料からなる被洗浄物である成型用型3が作用電極として浸漬されるとともに、成型用型3に対向配置して白金からなる対向電極(対極)4が浸漬されている。対向電極4の材質は、通電過程において対向電極材質が洗浄溶液2中に溶出して成型用型3の型面にメッキされるように析出することを避けるために、電気化学的に貴な材質である金、白金などが望ましい。
また、洗浄槽1内には、洗浄溶液2を攪拌するための攪拌装置5が配置されている。また、洗浄槽1には、洗浄溶液2中の残存酸素を追い出して除去するために、洗浄溶液2中に窒素を導入する窒素導入管6が設けられている。
さらに、洗浄装置には、内部が塩化カリウム溶液からなる電解液8で満たされた基準電極槽7が備えられている。そして、例えば銀−塩化銀電極からなる基準電極(参照電極)9が、基準電極槽7内の電解液8と基準電極9内の電解液との間でイオンの移動が自在な状態で設けられている。また、洗浄槽1と基準電極槽7との間には、洗浄溶液2内と電解液8内との間でイオンの移動が自在なように、内部が例えば塩化カリウム溶液で満たされた塩橋10が設けられている。なお、塩橋は使用せず、洗浄槽中に成型用型、対向電極及び基準電極を配置した構造とすることもできる。
そして、成型用型3、対向電極4及び基準電極9は、成型用型3型面と対向電極4間に通電するとともに、基準電極9を基準電位とする成型用型3型面の電位Eを定められた範囲内で任意の値に設定できるように、ポテンシオスタット11に接続されている。このポテンシオスタット11には、成型用型洗浄の終了を検知するなどのために、基準電極9を基準電位とする成型用型3型面の電位Eを定められた範囲内で任意に走査(掃引)できるように、ポテンシャルスイーパー12が接続されている。また、ポテンシオスタット11には、成型用型3型面に流れる電流をモニターなどするためのX−Yレコーダ13が接続されている。このように、導電性を有する型面に微細な成型用パターンが形成された成型用型3を作用電極とした洗浄装置(電気化学セル)が構成されている。
図1に示す前記の洗浄装置を用いて、型面に汚れ物質が付着している成型用型の洗浄を行い、その清浄効果を評価した。
一方の表面に図2に示す凹凸のある微細な成型用パターンを加工した単結晶シリコンを基材とし、該表面の全面にホウ素をドープした厚み3μmの導電性ダイヤモンド薄膜を気相合成して型面とした大きさ20mm角の成型用型を必要個数作製した。前記導電性ダイヤモンド薄膜の抵抗率は、1×10−3Ω・cmであった。微細な成型用パターンは、図2に示すように、一辺が10μmで高さ15μmの四角錐形凸部を多数配列したものである。同様に、一方の表面に図2に示す凹凸のある微細な成型用パターンを加工した単結晶シリコンを基材とし、該表面の全面にタングステンをドープした厚み1μmのダイヤモンドライクカーボン(DLC)薄膜を気相合成して型面とした大きさ20mm角の成型用型を必要個数作製した。前記DLC薄膜の抵抗率は、1×10−3Ω・cmであった。
このような成型用型を用いたホットエンボシング技術により、石英ガラスやアクリル表面に凹凸のある微細な成型用パターンを転写できる。しかし、転写工程を繰り返すと、成型用型型面に石英粉、あるいは樹脂粉が付着する。このように型面に汚れ物質である石英粉、あるいは樹脂粉が付着した試験No.1,No.3の本発明例の成型用型と、型面に石英粉、あるいは樹脂粉が付着した試験No.2,No.4の比較例の成型用型とについて、それぞれ複数個ずつ洗浄を行い、その清浄効果を評価した。
洗浄溶液2は、純水に硫酸と塩酸とを混合してなる強酸溶液を用いた。洗浄溶液2の導電率は、試験No.1とNo.2では1.0S/cm、試験No.3とNo.4では0.1S/cmであった。その他の洗浄条件を表1に示す。成型用型型面と対向電極4間の測定された電位差(直流)は、時間とともに(洗浄の進行とともに)変化したが、概ね5V前後であった。そして、攪拌装置5によって洗浄溶液2を攪拌するとともに、図示しない超音波装置により超音波振動を洗浄溶液2に重畳しながら、通電を5分間継続して洗浄を行った。清浄効果の評価を表1に示す。
Figure 2007136955
表1から分かるように、試験No.2とNo.4の比較例では、基準電極9を基準電位とする成型用型型面の電位Eが±2V以上という本発明で規定する条件から外れているために、5分間の洗浄では十分に汚れ物質を除去できなかった。これに対して試験No.1とNo.3の本発明例では、成型用型型面の凹部部分に入り込んでいる汚れ物質である石英粉、あるいは樹脂粉を比較例に比べて短時間に確実に除去することができ、その結果、表1に示すように、成型用型の使用回数を伸ばすことができた。
型面に図2に示す凹凸のある微細な成型用パターンを有するとともに該型面に導電性ダイヤモンド薄膜が成膜された成型用型を作製し、図1に示す洗浄装置を用いて、前記型面にアルミニウム微粒子及び亜鉛微粒子が付着したこの成型用型の洗浄を行った。洗浄溶液2は、純水に硝酸と塩酸とを混合してなる強酸溶液を用いた。基準電極9を基準電位とする成型用型型面の電位Eが2.5Vとなるように設定した。
そして、洗浄開始から適宜の時間が経過するごとに(例えば1分おきに)、ポテンシャルスイーパー12により、基準電極9を基準電位とする成型用型型面の電位を0.0Vから−1.0Vの範囲で走査した。このときの電位走査速度は、25mV/sとした。特に、0.0V〜−0.1V(アルミニウムの酸化還元電位に対応)、及び−0.7V〜−0.85V(亜鉛の酸化還元電位に対応)の電位範囲における成型用型型面に流れる電流値をX−Yレコーダ13でモニターしながら、洗浄処理を進めた。
洗浄開始当初、他の電位範囲(−0.1V〜−0.7V)での成型用型型面に流れる電流密度が15mA/cmでほぼ一定であったのに対し、0.0V〜−0.1Vの電位範囲では25mA/cm、−0.7V〜−0.85Vの電位範囲では35mA/cmという大きな値の電流密度が得られた。
そして、洗浄が進行してゆくと、0.0V〜−0.1V及び−0.7V〜−0.85Vの電位範囲における電流密度ピークは小さくなり、成型用型型面に流れる電流密度は、最終的には0.0Vから−1.0Vの範囲でほぼ一定の値(ほぼ15mA/cm)になった。このことから、成型用型型面からアルミニウム微粒子及び亜鉛微粒子が除去されたことが確認できた。このように、成型用型洗浄の終了を遅延なく検知することができ、不必要に長く電力を供給するという無駄をなくして効率的に洗浄を行うことができる。
本発明の成型用型の洗浄方法を実施するための洗浄装置の一例の概略構成を示す図である。 本発明に係る成型用型の型面の微細な成型用パターンの一例を示す顕微鏡写真をスケッチした図である。
符号の説明
1…洗浄槽
2…洗浄溶液
3…成型用型
4…対向電極
5…攪拌装置
6…窒素導入管
7…基準電極槽
8…電解液
9…基準電極
10…塩橋
11…ポテンシオスタット
12…ポテンシャルスイーパー
13…X−Yレコーダ

Claims (8)

  1. 型面に微細な成型用パターンを有するとともに該型面が導電性を有する材料からなる成型用型の前記型面に付着している汚れ物質を除去する成型用型の洗浄方法であって、洗浄溶液を介して前記成型用型型面と対向電極間に通電するとともに、前記洗浄溶液と通じた溶液中に配置された基準電極を基準電位とする前記成型用型型面の電位が所定電位以上となるように前記基準電極と前記成型用型型面間の電位を制御することを特徴とする成型用型の洗浄方法。
  2. 請求項1記載の成型用型の洗浄方法において、前記基準電極を基準電位とする成型用型型面の電位を所定の電位範囲で走査し、該所定電位範囲において前記成型用型型面の汚れ物質に対応する特定電位での成型用型型面に流れる電流値の増減に基づいて成型用型洗浄の終了を検知することを特徴とする成型用型の洗浄方法。
  3. 前記基準電極を基準電位とする前記成型用型型面の電位が±2V以上となるように前記基準電極と前記成型用型型面間の電位を制御することを特徴とする請求項1又は2記載の成型用型の洗浄方法。
  4. 前記成型用型の型面が10−3Ω・cm以下の抵抗率を有する材質から構成されており、前記成型用型の型面に1mA/cm〜10A/cmの電流密度で通電することを特徴とする請求項3記載の成型用型の洗浄方法。
  5. 前記洗浄溶液は、導電率が10−3S/cm以上、pHが1〜3であることを特徴とする請求項4記載の成型用型の洗浄方法。
  6. 前記洗浄溶液は、塩酸、硫酸及び硝酸から選択される少なくとも1種を含む強酸溶液であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の成型用型の洗浄方法。
  7. 前記成型用型の型面の材質が、導電性炭素材料からなるものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の成型用型の洗浄方法。
  8. 前記導電性炭素材料は、ドーパントをドープした導電性ダイヤモンド、又はドーパントをドープしたダイヤモンドライクカーボンであることを特徴とする請求項7記載の成型用型の洗浄方法。
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JP2014051051A (ja) * 2012-09-07 2014-03-20 Toshiba Corp モールド洗浄装置及びモールド洗浄方法

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