JP2007136446A - プラズマ溶射装置及びその電極 - Google Patents

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Abstract

【課題】コーティング材のプラズマ溶射技術を改善する。
【解決手段】プラズマ溶射装置として、コーティング材を溶射するためのプラズマ流を形成するためのプラズマ室領域201と、プラズマ室領域201に繋がったのど(スロート)領域202とを備え、そののど領域202は、端部表面203と軸線方向の穴部204を有し、軸線方向の穴部204は、のど領域202の長軸線210にほぼ沿って形成され、非円形の横断面形状をしてなり、上記端部表面203における軸線方向の穴部204は、プラズマ流を放出するためのものとした構成のプラズマ溶射装置である。軸線方向の穴部204は、のど領域202の長軸線210にほぼ沿って形成された多くの溝206を有していてもよい。これにより、プラズマ流は、プラズマ流が軸線方向の穴204から放出される前に線条化した流れにされる。プラズマ流は、それが軸線方向の穴部204から放出された後、粒子放出輪郭の全角度が約50°以下の角度を有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、一般的にはプラズマ溶射に関し、特に、コーティング材のプラズマ溶射を改善するプラズマ溶射法とその実施装置及び同装置用の電極に関する。
プラズマ溶射は、所要のコーティングを行うためにプラズマ溶射装置によってターゲット表面上にコーティング材を吹き付ける工程である。従来のプラズマ溶射装置においては、陰極まわりに誘引される渦ガス流が、注入されたコーティング材をその陽極からの放出後に、遠心力でプラズマ流から噴出させてしまうので、ターゲット表面に塗布されるコーティング材の量が減少することになる。幾つかのプラズマ溶射装置の場合には、陽極から放出されるプラズマ流は、粒子放出輪郭の全角度は、90°より大きな角度を有している。そのような装置においては、結果的に溶射工程における付着効率は、25%以下となることもある。したがって、従来のプラズマ溶射装置においては、コーティング材の付着効率が低いため、処理時間が長くなり、かつコーティング材を浪費することによりコストが増加してしまう。
さらに、従来のプラズマ溶射装置は、消耗品の損耗度が大きく、プラズマを発生させる高エネルギーの直流(DC)アークと絶えず接触することによる損耗部品の交換を頻繁に行なわなければならないという問題もある。
そこで、付着効率が向上され、かつ長い耐用寿命を有したプラズマ溶射プロセス及び装置が要望されている。本発明は、これらの要望を満たすと共に、他の利点も提供せんとするものである。
本発明によるプラズマ溶射装置の陽極は、該陽極内部のプラズマ流を線条の流れにするために、横断面形状が非円形の穴部を軸方向に設けている。これにより、陽極から放出された後のプラズマ流の流れを線条化することで、プラズマ流の粒子放出輪郭の全角度は小さくなる。したがって、付着効率が高く、処理時間の短いプラズマ溶射装置を得ることができる。渦巻状の流れから線条の流れへの移行によって生じるプラズマ乱流は、プラズマを形成するために使用される高エネルギーのDCアークによって引き起こされる陽極損耗を軽減し、その結果、陽極の耐用寿命を長期化することができる。
一実施形態によれば、本発明のプラズマ溶射装置は、形成されたプラズマを保持するプラズマ室領域、及びプラズマ室領域に接続したのど(throat)領域を備えている。こののど領域は、端部表面と軸線方向の穴部を備えている。軸線方向の穴部は、のど領域の長軸にほぼ沿った方向に形成されており、横断面形状が非円形となっている。端部表面における軸線方向の穴部は、プラズマ流を放出するためのものである。
別の実施形態によれば、本発明のプラズマ溶射装置は、端部表面と軸線方向の穴部とを備えたのど領域を備えている。軸線方向の穴部は、のど領域内に該のど領域の長軸にほぼ沿った方向に形成されている。軸線方向の穴部は、複数の溝を有している。その少なくとも一部は、のど領域の長軸に沿った方向に形成されている。端部表面における軸線方向の穴部は、プラズマ流を放出するためのものである。
また、別の実施形態によれば、本発明によるプラズマ溶射装置用の電極は、プラズマ室領域、及びプラズマ室領域に接続したのど領域を含むものである。のど領域は、端部表面と軸線方向の穴部を備えている。軸線方向の穴部は、のど領域の長軸にほぼ沿って形成されている。軸線方向の穴部は、プラズマ流を放出するためのものである。軸線方向の穴部は、プラズマ流が軸線方向の穴部を出る前に、プラズマ流を線条化した流れにするような少なくとも一つの横断面形状を有している。
本発明の更なる特徴及び利点は、以下の説明において詳述するが、その一部は、説明から自明となろうし、また、発明の実施によって理解されるかもしれない。発明の諸目的及び他の利点は、添付された図面だけでなく記載された説明及び請求項において特に指摘された構造によっても理解及び実現がなされるであろう。
上述した全般的内容及び後述する詳細な内容は共に、代表的なものであり、また解説的なものである。さらに、請求項に係る発明を説明することを意図したものである。
以下に述べる多数の実施形態の説明及び多数の具体的な詳細内容は、本発明について十分な理解が得られるように記載するものである。しかしながら、本発明がこれらの実施形態の詳細のうちの一部によっても実行し得ることは、当業者なら自明であろう。他の実施例において、周知の構造及び技術は、本発明をいたずらに不明瞭にしないように、詳細には示されていない。
さて、図1に示すように、本発明の一実施形態によるプラズマ溶射装置100は、陽極101のような第1の電極と、陰極102のような第2の電極とを有している。圧力調節されたガス103、例えば水素(H)、アルゴン(Ar)、窒素(N)、ヘリウム(He)或はそれらのいくつかを組合せたようなガスは、陰極102のまわりを通り、陽極101を通り抜けていく。高エネルギーのDCアークが、陰極102と陽極101との間で形成される。上記アークによる抵抗加熱は、不活性ガス103を極限温度まで上昇させて解離させると共にイオン化させてプラズマ104を形成する。具体的には、陽極101は、軸線方向の穴部110を有している。この軸線方向の穴部110は、以下に詳述するように、該軸線方向の穴部110の少なくとも一部に沿ってほぼ直線的に流れるプラズマ流107を生じさせるものである。高速度で高温のプラズマ流107は、陽極101から放出される。粉末状のコーティング材106は、外付けの粉末注入器105によってプラズマ流107に注入される。そして、そこでコーティング材106は、急速に加熱され、かつ高速度に加速される。融解された、又は加熱されて柔らかくなったコーティング材106は、プラズマ流107によってターゲット109の表面へ運ばれ、そこで急速に冷えて所望の被覆108を形成する。
陽極101がプラズマ流107を線条化した流れにするように設計されているため、プラズマ溶射装置100内で誘発される不活性ガス103の渦巻流は、プラズマ104が陽極101の軸線方向の穴部110を通過するように十分に縮小される。プラズマ流107の流れの線条化によって、注入されたコーティング材106は、密集輪郭内に封じ込め、プラズマ流107内において同材が陽極101から離れるにつれ遠心力で放出されるのを低減させ、その結果、粒子放出輪郭の全角度θ120が従来のプラズマ溶射装置よりも実質的に小さくなる。粒子放出輪郭の全角度θ120が小さいため、プラズマ流107中のコーティング材106の濃度が増加し、以ってプラズマ溶射装置100の付着効率が向上する。
本発明の一態様によれば、プラズマ流107の粒子放出輪郭の全角度θ120は約90°未満である。本発明の別の態様によれば、プラズマ流107の粒子放出輪郭の全角度θは、約50°未満である。そして、一実施形態によれば、粒子の放出輪郭の全角度120は、0°と90°の間であればいかなる角度であってもよい。
別の実施形態においては、図1に表示されている陰極及び陽極は、逆にしてもよい。さらに、別の実施形態では、コーティング材の粉末注入器は、陽極101又はプラズマ溶射装置100内に設けられてもよい。
ここで、図2を参照して、本発明の一態様による陽極101を具体的に説明する。陽極101は、プラズマを形成するためのプラズマ室領域201、及びプラズマ室領域201に一体的に接続したのど(throat)領域202を含んでいる。プラズマ室領域201は、外側面290及び内側面292を有している。外側面290は、円筒状となっている。また、内側面292は、円錐形となっている。内側面292と第1の端部294と第2の端部296とに囲まれて室298が形成されている。本発明は、図2に示されているようなプラズマ室領域201の形状に限定されず、本発明のプラズマ室領域は、各種の形状及び構成であってもよい。
のど領域202は、外壁面280と、端部表面203と、軸線方向の穴部204を有している。外壁面280は、ここでは円筒状で示す。しかし、それは、どのような形状でも良く、例えば、断面が長方形、多角形、楕円、又は不規則な形状であってもよい。軸線方向の穴部204は、第1の端部230と第2の端部240とを有し、のど領域202の長軸210にほぼ沿ってのど領域202内に形成されている。そして、横断面が非円形となっている。ここで、軸線方向の穴部204の第1の端部230は、プラズマ室領域201の第2の端部296である。軸線方向の穴部204の第2の端部240は、のど領域202の端部表面203にある。第2の端部240、又は端部表面203における軸線方向の穴部204は、プラズマ流を放出するためのものである。本発明の一実施形態によれば、軸線方向の穴部204は、穴部でも、開口部でも、又は通路部分であってもよい。
ここで、長軸210は、のど領域202の中心線にほぼ沿って位置している。別の実施形態では、長軸210が中心線から離れていてもよい。さらに、別の実施形態では、長軸210は、端面203にほぼ垂直であっても、又は垂直でなくてもよい。別の実施形態によれば、のど領域202は、プラズマ室領域201に一体的に接続されていなくてもよく、また、のど領域202は、プラズマ室領域201に直接又は間接的につながれていてもよい。
本発明の別の態様によれば、軸線方向の穴部204は、のど領域202の長軸210にほぼ沿って形成された複数の溝206を有している。溝206は、図2に示されるように軸線方向の穴部204の全長にわたって、又は軸線方向の穴部204の長さの一部分だけに形成されていてもよい。例えば、溝206は、点Aから点Bまでに延設、形成されてもよい。この場合、 点Aが、第1の端部230と第2の端部240の間の点であり、点Bは第2の端部240である。溝206は、ブローチ(穴ぐり器)、フライス工具、旋盤、或はその他の機械加工手段等を使用して形成される。溝206の作用、大きさ、数及び配置は、プラズマ溶射装置に要求される具体的なプロセスによって変わる。
本発明の別の実施形態によれば、軸線方向の穴部204は、プラズマ流が第2の端部240において軸線方向の穴部204から放出される前に、プラズマ流を線条化した流れにするような横断面形状を有している。プラズマ流の流れを線条化することで、プラズマ溶射装置内で誘起されるガスの渦巻流を減少させ、以下に詳述するように、プラズマ溶射装置の付着効率を改善することができる。
一実施形態によれば、陽極101は、銅(Cu)又はタングステン(W)を含んで構成される。別の実施形態によれば、陽極101は、長さLが約63.5ミリメートル(約2.5インチ)であり、外径Dが約40.6ミリメートル(約1.6インチ)である。
図3には、プラズマ流を線条化した流れにするのに好適な軸線方向の穴部204の様々な横断面形状が示されている。一態様によれば、図3(a)は、横断面形状311がほぼ直線的な複数の溝321によって規定された軸線方向の穴部331を有する電極301を示している。溝321は、電極301ののど領域の長軸にほぼ沿って軸線方向の穴部331の側面に形成される。本発明の別の態様によれば、図3(b)は、横断面形状312がほぼV字形の複数の溝322によって規定された軸線方向の穴部332を有する電極302を示している。溝322は、電極302ののど領域の長軸にほぼ沿って軸線方向の穴部332の側面に形成される。図3(b)に示されているように、本発明の電極302は、矩形状の横断面形状を有する電極に限定されず、種々の形状の電極が適用可能である。
図3(c)及び(d)に示されているように、本発明は、複数の溝を有する軸線方向の穴部に限定されない。さらに、本発明の別の態様によれば、図3(c)に示すように、電極303は、プラズマ流を線条化した流れにするために三枚のほぼ円形の葉(lobe)の形状を重複(オーバーラップ)させたような横断面形状313を有する軸線方向の穴部333を備えたものである。さらに、本発明の別の態様によれば、図3(d)に示すように、電極304は、プラズマ流を線条化した流れにするために四枚のほぼ円形の葉形状をオーバーラップさせたような横断面形状314を有する軸線方向の穴部334を備えたものである。
図3(a)〜(d)は、本発明の軸線方向の穴部として可能な多数の横断面形状のうち、わずかなものを示したにすぎない。本発明の軸線方向の穴部の横断面形状として、プラズマ流を線条化した流れにするのにふさわしいいくつかの非円形の形状があり得ることは、当業者にとっては自明である。本発明の一態様によれば、非円形の横断面形状は、軸線方向の穴部の全長にわたって形成されてもよく、又は軸線方向の穴部の長さの一部分だけに形成されてもよい。
ここで、図4を参照して、本発明の別の実施形態によるプラズマ溶射装置用の電極303をより詳細に説明する。電極303は、プラズマ室領域401と同プラズマ室領域401に接続されたのど領域402とを含んでいる。のど領域402は、端部表面403及び軸線方向の穴部404を有している。軸線方向の穴部404は、第1の端部430と第2の端部440とを有し、のど領域402の長軸にほぼ沿ってのど領域402内に形成されており、非円形の横断面形状313を有している。軸線方向の穴部の第1の端部430は、プラズマ室領域401に繋がっている。また、第2の端部440は、端部表面403にある。第2の端部440(又は端部表面403)における軸線方向の穴部404は、プラズマ流を放出するためのものである。
本発明の一態様によれば、電極303は、電極303の内部及び/又は回りの部分で図示省略の冷却液の流れによって冷却されてもよい。冷却液は、水や、エチレングリコールと水の混合物や、又は他の適当な冷却液であってもよい。
本発明の別の態様によれば、軸線方向の穴部404は、プラズマ流が軸線方向の穴部404から放出される前にプラズマ流を線条化した流れにするために、ほぼ円形の複数の葉形状部406をオーバーラップさせた非円形の横断面形状313を有している。
ここで、図5は、本発明の一実施形態によるプラズマ溶射装置の軸線方向の穴部の代表例の形状を示している。軸線方向の穴部510は、第1の端部530と第2の端部540とを有している。第1の端部530は、プラズマ室領域に直接的或は間接的に繋がれていてもよい。第2の端部540は、プラズマ流が放出されるプラズマ溶射装置ののど領域の端部表面にあってもよい。さらに、軸線方向の穴部510は、長軸520にほぼ沿って第1の円錐部512と、円筒状部514と、第2の円錐部516を有していてもよい。
上記実施形態によれば、第1の端部530における軸線方向の穴部510の直径は、約25.4ミリメートル(約1インチ)であればよく、また円筒状部514における軸線方向の穴部510の直径は、約7.9ミリメートル(約5/16インチ)であればよく、また第2の端部540における軸線方向の穴部の直径は、約19.1ミリメートル(約3/4インチ)であればよい。さらに、軸線方向の穴部510の長さは、約63.5ミリメートル(約2.5インチ)であればよい。
ここで、図6は、本発明の一実施形態による軸線方向の穴部の他の例を示している。軸線方向の穴部550は、溝555によって画成されるような非円形の横断面形状を有している。さらに、軸線方向の穴部550は、第1の端部560と、第2の端部580と、第1の端部560と第2の端部580と間の二つの領域590及び592とを有している。領域590内では、溝555は、長軸570と平行ではないが、領域592内では、溝555は、長軸570とほぼ平行に配設される。別の実施形態では、軸線方向の穴部550は、例えば、既述のような葉形状を重複(オーバーラップ)させたような他の非円形の横断面形状を有していてもよい。
本発明は、図2及び図5に示されている軸線方向の穴部の形状に限定されない。また、軸線方向の穴部の横断面の大きさ、形状は、軸線方向の穴部に沿って変わってもよい。例えば、本発明の一態様によれば、いずれかの位置における軸線方向の穴部の横断面の大きさは、軸線方向の穴部に沿った他の位置における軸線方向の穴部の横断面の大きさと異なっていてもよい。本発明の別の態様によれば、いずれかの位置における軸線方向の穴部の横断面形状が、軸線方向の穴部に沿った他の位置における軸線方向の穴部の横断面形状と異なっていてもよい。さらに、本発明の別の態様によれば、横断面形状及び/又は横断面の大きさは、軸線方向の穴部の一部分、或は軸線方向の穴部の全長に沿って連続的に変化してもよい。さらに、本発明の別の態様によれば、横断面形状及び/又は横断面の大きさは、軸線方向の穴部に沿った1以上の位置で不連続に、ないし不意に変化してもよい。
ここで、図7(a)及び(b)は、本発明の一実施形態の処理速度、及び付着効率についての効果を総括的に示したグラフ図である。図7(a)及び(b)、及び表1に要約された解析は、円筒状管の形をしたターゲットに対して、本発明の一態様によるプラズマ流を線条化した流れにする陽極を用いて溶射したものである。プラズマ溶射装置によって溶射される粉末のコーティング材は、170〜325メッシュのアルミニウムを8重量%含む100〜140メッシュのシリコン粉末とした。また、従来のプラズマ流を線条化した流れにはしない陽極を使用して、一つの円筒状管の周面を全長にわたって9mmのコーティング材で被覆した。このプロセスでは、12.62時間を要し、上記管に対して28,116グラムのコーティング材を施すのに119,789グラムの粉末のコーティング材を消費した。このとき、付着効率は、23.47%である。本発明の一実施形態による上記プラズマ流を線条化した流れにする線条化型の陽極を備えたプラズマ溶射装置を使用すると、別の円筒状管のターゲットに対して同様の9mmのコーティングはたったの9.25時間だけで施された。このプロセスでは、上記管に対して28,418グラムのコーティング材を施すのにほんの79,370グラムの粉末のコーティング材が消費されただけである。このときの付着効率は、35.8%であった。
同様に、別の円筒状管のターゲットの周面にてその全長にわたって6mmのコーティングを施すと、従来の線条化型ではない陽極を備えたプラズマ溶射装置では、平均して、8.5時間を要し、約75,000グラムの粉末のコーティング材を消費するが、他方、付着効率が35.8%の本発明の一実施形態による上記線条化型の陽極を備えたプラズマ溶射装置では、わずか6.23時間しか必要とせず、同じタスクを実現するためにほんの48,150グラムの粉末のコーティング材を消費したに過ぎないのである。
本発明の一実施形態によれば、プラズマ流を線条化した流れにする軸線方向の穴部と、上記線条化型の陽極のプラズマ室領域との交点においてプラズマ乱流が増加するため、上記陽極の損耗は、従来の線条化型ではない陽極の損耗よりも明らかに少ない。プラズマがサイクロンのような流れから線条化した流れに変化することよって生じるこの流れの乱れは、線条化型の陽極と陰極との間に形成される高エネルギーのDCアークが、該線条化型の陽極の特定の領域又は範囲に集中するのを防止する作用をし、これにより線条化型の陽極は、従来の線条化型でない陽極より損耗が著しく少ない。これにより、上記線条化型の陽極の耐用時間ないし寿命を伸ばすことが可能となる。本発明の一態様による上記線条化型の陽極においては、該線条化型の陽極を使用して、79,370gのコーティング材を溶射した後に明らかになった損耗は、従来の陽極を使用して119,789gのコーティング材のプラズマ溶射をした後に明らかになった損耗の25%〜50%程度であった。
本発明が様々な図及び実施形態を参照して特に説明されているが、これらは説明を目的とするだけであり、発明の範囲を制限するものとして受け止めるべきでないことは理解されよう。また、発明を実施するために他の多くの方法を実行することができる。さらに、発明を実施するために、当業者によって発明の技術的思想及び範囲から外れずに多くの変更及び修正がなされてもよい。
本発明の一実施形態によるプラズマ溶射装置の概ほぼ構成を示す断面図である。 本発明の一態様によるプラズマ溶射装置の要部を示す斜視図である。 本発明の様々な態様によるプラズマ溶射装置の要部を示す断面図である。 本発明の別の実施形態によるプラズマ溶射装置の要部を示す斜視図である。 本発明の様々な実施形態によるプラズマ溶射装置の軸線方向の穴部を示す斜視図である。 上記軸線方向の穴部の変形例を示す斜視図である。 本発明のさらに別の態様によるプラズマ溶射装置の性能を従来のプラズマ溶射装置と比較して示した説明図である。
符号の説明
100…プラズマ溶射装置
101…陽極(第1の電極)
102…陰極(第2の電極)
104…プラズマ
107…プラズマ流
110,204,331,332,333,334,404,510,550…軸線方向の穴部
120…全粒子パターン角度
201,401…プラズマ室領域
202,402…のど領域
203,403…端面
206,321,322,555…溝
210,570…長軸線
230,430,530,560…第1の端部
240,440,540,580…第2の端部
301,302,303,304…電極
311,312,313,314…横断面形状

Claims (20)

  1. プラズマを形成,保持するためのプラズマ室領域と、
    前記プラズマ室領域に繋がるのど(スロート)領域とを備え、
    該のど領域は、端部表面と該のど領域の延設軸線にほぼ沿う方向に形成した穴部とを有すると共に該穴部は横断面形状が非円形を成し、前記端部表面で前記穴部がプラズマ流を放出するように構成されていることを特徴とするプラズマ溶射装置。
  2. 前記軸線方向の穴は、前記のど領域の少なくとも一部にほぼ長軸線に沿って形成された複数の溝を含むことを特徴とする請求項1記載のプラズマ溶射装置。
  3. 前記複数の溝は、ほぼ直線溝をなしていることを特徴とする請求項2記載のプラズマ溶射装置。
  4. 前記軸線方向の穴部は、横断面が複数のほぼ円形の葉形状をオーバーラップ式に重複させた形状をなしていることを特徴とする請求項1記載のプラズマ溶射装置。
  5. 前記オーバーラップしたほぼ円形の葉形の枚数は、三枚であることを特徴とする請求項4記載のプラズマ溶射装置。
  6. 前記穴部の横断面が非円形部分は、前記軸線方向の穴部の少なくとも一部に沿って延設されていることを特徴とする請求項1記載のプラズマ溶射装置。
  7. 前記軸線方向の穴部に沿ったいずれかの位置における該軸線方向の穴部の横断面の大きさは、該軸線方向の穴部に沿った他の位置における軸線方向の穴の横断面の大きさと異なることを特徴とする請求項1記載のプラズマ溶射装置。
  8. 前記軸線方向の穴部に沿ったいずれかの位置における該軸線方向の穴部の非円形横断面の形状は、該軸線方向の穴部に沿った他の位置における軸線方向の穴部の非円形横断面の形状と異なることを特徴とする請求項1記載のプラズマ溶射装置。
  9. 前記プラズマ流は、該プラズマ流が前記軸線方向の穴部から放出される前に線条化した流れに形成されることを特徴とする請求項1記載のプラズマ溶射装置。
  10. 前記プラズマを形成するための高エネルギーのDCアークは、プラズマ流を線条化した流れに形成することにより発生するプラズマ中の乱流によってプラズマ溶射装置の一部の損耗を減少させる構成とされたことを特徴とする請求項1記載のプラズマ溶射装置。
  11. 前記プラズマ流は、前記軸線方向の穴部から放出された後、約50°以下の粒子放出輪郭の全角度を有することを特徴とする請求項1記載のプラズマ溶射装置。
  12. 第1の電極と第2の電極とを備え、前記第2の電極が前記プラズマ室領域とのど領域とを含むことを特徴とする請求項1記載のプラズマ溶射装置。
  13. 端部表面と軸線方向の穴部とを有して該端部表面の軸線方向の穴からプラズマ流を放出するのど(スロート)領域を備えており、
    前記軸線方向の穴部は、前記のど領域の長軸線にほぼ沿って該のど領域内に形成されて複数の溝を有し、該複数の溝の一部分は前記のど領域の長軸線に沿って形成されたことを特徴とするプラズマ溶射装置。
  14. 前記複数の溝は、ほぼ直線溝をなしていることを特徴とする請求項13記載のプラズマ溶射装置。
  15. 前記複数の溝における前記一部分は、前記端部表面まで延設されていることを特徴とする請求項13記載のプラズマ溶射装置。
  16. 前記プラズマ流は、該プラズマ流が軸線方向の穴部から放出される前に線条化した流れに形成されることを特徴とする請求項13記載のプラズマ溶射装置。
  17. プラズマ室領域と、
    前記プラズマ室領域に繋がったのど(スロート)領域と、
    からなるプラズマ溶射装置用の電極であって、
    前記のど領域は、端部表面と、前記のど領域の長軸線にほぼ沿って形成されてプラズマ流を放出する軸線方向の穴部とを有し、該軸線方向の穴部は、その軸線方向の穴部からのプラズマ流放出前に該プラズマ流を線条化した流れにする形状の横断面形状を少なくとも具有するように形成したことを特徴とするプラズマ溶射装置用の電極。
  18. 前記軸線方向の穴部は、該軸線方向の穴部の壁面に形成された複数の溝を具備し、該複数の溝の少なくとも一部分が前記のど領域の長軸線にほぼ平行に形成されていることを特徴とする請求項17記載のプラズマ溶射装置用の電極。
  19. 前記軸線方向の穴部は、横断面が複数のほぼ円形の葉形状をオーバーラップ式に重複させた形状をなしていることを特徴とする請求項17記載のプラズマ溶射装置用の電極。
  20. 前記軸線方向の穴部は、前記プラズマ室領域に繋がった第1の端部と前記端部表面に位置する第2の端部とを具備し、前記プラズマ流を線条化した流れにする横断面形状は、少なくとも前記第1の端部と第2の端部との間の一位置から第2の端部にまで亘っていることを特徴とする請求項17記載のプラズマ溶射装置用の電極。
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