JP2004047362A - タンディシュ内溶鋼加熱用プラズマトーチ - Google Patents

タンディシュ内溶鋼加熱用プラズマトーチ Download PDF

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JP2004047362A JP2002205671A JP2002205671A JP2004047362A JP 2004047362 A JP2004047362 A JP 2004047362A JP 2002205671 A JP2002205671 A JP 2002205671A JP 2002205671 A JP2002205671 A JP 2002205671A JP 2004047362 A JP2004047362 A JP 2004047362A
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市川 馨
Satoshi Yamada
山田 智
Katsushi Kaneko
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Abstract

【課題】タンディシュ内溶鋼加熱用プラズマトーチであって、安定したプラズマアークを維持できるタンディシュ内溶鋼のプラズマ加熱装置用のプラズマトーチを提供する。
【解決手段】タンディシュ内の溶鋼をプラズマアークにより加熱するプラズマトーチにおいて、カソード電極および/またはアノード電極と外筒ノズルとの間に円環状の絶縁体のプラズマ作動ガスインジェクターを配設し、該インジェクターの円環部にトーチ先端方向にねじり角度が20〜60度である通孔を複数配置したことを特徴とするタンディシュ内溶鋼加熱用プラズマトーチ。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移行型プラズマトーチの発生するアークの安定化装置に関するものであり、物体のプラズマ加熱、プラズマ処理等に利用するために用いられ、特にタンディシュ内に収納された溶鋼をプラズマトーチから発生するプラズマアークによって加熱を行う連続鋳造用タンディシュ内溶鋼のプラズマ加熱装置に使用するプラズマトーチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プラズマアークの安定化方法としては、一般にプラズマアークの外周を冷却し、プラズマアークを熱収縮させるという方法が採用されており、図1に示されるように、プラズマアーク1の外周に電極2と外筒ノズル3の間から供給されるプラズマ作動ガス4を吹きつけ、プラズマアーク1の外周を冷却している。
【0003】
従来のプラズマアーク1の外周にプラズマ作動ガス4を吹きつける方法では、電極2と外筒ノズル3の間から供給するガス4によるプラズマアーク1の熱収縮が、外筒ノズル3近傍でしか起こらず、電極間距離を長くした場合、外筒ノズル3から離れた位置でのプラズマアークが不安定となり消弧しやすくなる問題があった。
【0004】
そこで、従来よりプラズマ作動ガス4を積極的に旋回流として外筒ノズル3と電極2の間に流すことにより、発生したプラズマアーク1を軸方向に旋回させることで、外筒ノズル3から下方に伸ばすことによってプラズマアークを安定化させようとする試みがなされている。
【0005】
一般的には、プラズマ作動ガス流量の増加やプラズマ電流値の増加させると共に、さらにプラズマアーク1を積極的に収縮させて安定化させる方法として、例えば特開平5−36493号公報に開示があるように、電磁力を作用させてプラズマアークを収縮させることもなされてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、単にプラズマ作動ガスを旋回させるだけでは安定的にプラズマアークを維持できず、かえってプラズマアークを不安定にさせてしまい、偏向アークの発生や電極の損耗が大きくなり、電極寿命が低下する恐れがあった。
【0007】
さらに、電磁力を作用させる場合にも、磁石や電流路をプラズマトーチ内に配置させなければならず、複雑な形状になってしまい、冷却構造も含め、やはり長時間安定的にプラズマアークを維持させることは困難であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の問題点を解決するためになされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1)タンディシュ内の溶鋼をプラズマアークにより加熱するプラズマトーチにおいて、カソード電極および/またはアノード電極と外筒ノズルとの間に円環状の絶縁体のプラズマ作動ガスインジェクターを配設し、該インジェクターの円環部にトーチ先端方向にねじり角度が20〜60度である通孔を複数配置したことを特徴とするタンディシュ内溶鋼加熱用プラズマトーチである。
(2)プラズマ作動ガスインジェクターに少なくとも8個以上の通孔を配置することを特徴とする前記(1)記載のタンディシュ内溶鋼加熱用プラズマトーチである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて説明する。図2は、本発明のプラズマトーチの先端部付近の断面図を示しており、従来技術と同様に内部に電極2があり、その外周に外筒ノズル3を配置し、電極2と外筒ノズル3間に、円環状の絶縁体のプラズマ作動ガスインジェクター6を介して、プラズマ作動ガス4としてアルゴンガスを通して電極先端より噴き出すようにした構造である。このプラズマ作動ガス4がプラズマ化して、電極2の先端にと溶鋼5の間に、プラズマアーク1を発生するのである。
【0010】
図3に、プラズマ作動ガスインジェクター6の構造を示す。図3(a)は、図2のA−A線の断面図であり、外筒ノズル3内側から電極2の先端に向け、プラズマ作動ガス4が通気できるように通孔7が複数配置(一例として、4つの通孔を配置した場合)している。さらに、図3(b)は、プラズマ作動ガスインジェクター6を図2のB方向から見た側面透視図であり、通孔7をねじり角αをもってトーチ先端方向に螺旋状に配置しており、これによってプラズマ作動ガス4がトーチ先端に向かって旋回流を発生させるのである。
【0011】
但し、本発明者らが鋭意検討した結果、前記のように単に旋回させたのでは、必ずしも電極2から発生するプラズマアーク1が安定せず、トーチ先端方向にねじり角度に適正範囲があることを見出したのである。図4にトーチ先端方向のねじり角度αと電極からのプラズマアーク長の関係を示す。ここでプラズマ作動ガスインジェクター6は、長さ40mm、外径(外筒ノズル3内径と同じ)45mm、その内径(電極外径と同じ)40mm、プラズマの条件としてアーク電流5000A、電圧300V、さらに、プラズマ作動ガスはArを使用してその流量を0.2m/min一定として行い、通孔の個数は8個で行った。
【0012】
図4に示すように、ねじり角度αが20〜60度の間では、アーク長が300mm以上で安定するのに対し、ねじり角度αが20度未満では、アーク長が200mm以下になることが判明した。一方、ねじり角度αが60度超では、逆に最大300mm以上になる場合もあるが、アーク長が不安定で最小値も200mm以下になる場合もあった。この原因としては、ねじり角度αが小さすぎると、プラズマ作動ガスインジェクター出側におけるプラズマ作動ガスのトーチ軸方向への速度成分に比べ、旋回(回転)方向の速度成分が大きすぎるため、電極付近でプラズマ作動ガスが逆に乱れてしまい、安定的なプラズマアーク長は短くなるものと推定される。また一方、ねじり角度αが大きすぎるとプラズマ作動ガスのトーチ軸方向への速度成分は大きくなるが、トーチ軸方向への速度成分に比べ旋回(回転)方向の速度成分が小さくなりすぎ、旋回流が発生しにくくなり、安定的なプラズマアーク長は長くなる場合もあるが不安定となり、そのバラツキが大きくなるものと推定される。特にこの傾向は交流電流のプラズマトーチと直流電流のプラズマの場合は、カソードトーチよりもアノードトーチに強くみられる。従って、ねじり角度αとしては20〜60度が適正範囲であると言える。
【0013】
次にプラズマ作動ガスインジェクター通孔7の個数の検討を行った。即ち、通孔の数が増加する程、逆に通孔1個あたりの断面積が小さくなるが、これによってプラズマ作動ガスインジェクター出側から吐出するプラズマ作動ガスの噴流発達状態が異なる可能性が高く、これによってプラズマアークへの影響が大きいと考えたからである。
【0014】
図5は、ねじり角度αが40度一定の条件で、プラズマ作動ガスインジェクター6は長さ40mm、外径(外筒ノズル3内径と同じ)45mm、その内径(電極外径と同じ)40mmの場合に、通孔数を2個〜20個まで変化させた場合のプラズマアーク長を調査した結果を示す。前記以外は前記図4に示す「ねじれ角度」の評価の場合と同じ条件で行った。
【0015】
図5に示すように、プラズマ作動ガスインジェクターの通孔の個数が増加するにつれ、プラズマアーク長が長くなるが、特に、通孔が8個以上になるとプラズマアーク長は400mm以上となり安定的になることが判る。これは、通孔1個当たりの断面積が小さくなるにつれ、プラズマ作動ガスインジェクター出側から吐出するプラズマ作動ガスの噴流の「コア部」は減衰しにくくなるために、トーチ先端部でも旋回流が安定的に形成られるものと推定される。但し、通孔数が多くなり過ぎると通孔1個当たりの断面積が小さくなり、通孔部での圧力損失が大きくなり過ぎ、吐出するプラズマ作動ガス流速が低下して旋回流が小さくなりプラズマアークが不安定になるため、孔数は多くても20個以下が好ましいと考える。
なお、プラズマ作動ガスインジェクターの通孔の形状として断面が円形でも、矩形でも構わない。ガスインジェクターの通孔部は、図6(a)〜(b)に示すように横断面が外側に凸形状あるいは、内側に凸形状の方が、通孔部の断面積を多くすることが出来るため、より好ましい。
【0016】
【実施例】
本発明の効果を検証するために、実機タンディッシュ内溶鋼の加熱を行い、トーチの寿命を比較した。
使用タンディッシュでは溶鋼容量最大70tタンディッシュで2ストランドの連鋳機を用いて行い、タンディッシュ内で鋳型に注入する浸漬ノズル直上部にプラズマトーチを配置して溶鋼加熱を行った。使用したプラズマ加熱装置はアノード電極とカソード電極の2つのトーチを用いて加熱を行うツイントーチタイプを用いた。表1にプラズマ作動ガスインジェクター条件(ねじり角と通孔数)と共にその結果(トーチの使用時間)を示す。
【表1】
Figure 2004047362
従来例(No.1〜3)に比べ、本発明例(No.4〜6)では、特にアノードトーチの電極損耗は軽減され、大幅に寿命が延び、本発明が優れた効果を発揮することが判る。
【0017】
【発明の効果】
本発明のプラズマトーチを使用することで、簡単な構造でプラズマアークの安定性の向上、及び電極の長寿命化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のプラズマトーチの断面図である。
【図2】本発明のプラズマトーチの断面図である。
【図3】(a)は、図2のプラズマ作動ガスインジェクターのA−A断面図、
(b)は、図2のプラズマ作動ガスインジェクターのB方向から見た側面透視図である。
【図4】トーチ先端方向のねじり角度αと電極からのプラズマアーク長との関係を示す図である。
【図5】プラズマ作動ガスインジェクターの通孔数を2個〜20個まで変化させた場合の通孔数とプラズマアーク長との関係を示す図である。
【図6】(a),(b)は、本発明のガスインジェクターの通孔部の別の形態(断面)を示す図である。
【符号の説明】
1…プラズマアーク
2…電極
3…外筒ノズル
4…プラズマ作動ガス
5…溶鋼
6…プラズマ作動ガスインジェクター
7…通孔
α…ねじり角

Claims (2)

  1. タンディシュ内の溶鋼をプラズマアークにより加熱するプラズマトーチにおいて、カソード電極および/またはアノード電極と外筒ノズルとの間に円環状の絶縁体のプラズマ作動ガスインジェクターを配設し、該インジェクターの円環部にトーチ先端方向にねじり角度が20〜60度である通孔を複数配置したことを特徴とするタンディシュ内溶鋼加熱用プラズマトーチ。
  2. プラズマ作動ガスインジェクターに少なくとも8個以上の通孔を配置することを特徴とする請求項1記載のタンディシュ内溶鋼加熱用プラズマトーチ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002307160A (ja) * 2001-04-11 2002-10-22 Nippon Steel Corp 移行型プラズマ加熱用陽極
KR100633376B1 (ko) 2004-05-31 2006-10-16 홍영기 플라즈마 아크 토오치의 양전극
KR100706435B1 (ko) 2005-11-19 2007-04-10 현대자동차주식회사 마이크로파 플라즈마 발생장치를 이용한 자동차용 유리의발수 코팅 전처리방법

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