JP2007134821A - 印刷媒体処理装置の制御方法及び印刷媒体処理装置 - Google Patents
印刷媒体処理装置の制御方法及び印刷媒体処理装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007134821A JP2007134821A JP2005324005A JP2005324005A JP2007134821A JP 2007134821 A JP2007134821 A JP 2007134821A JP 2005324005 A JP2005324005 A JP 2005324005A JP 2005324005 A JP2005324005 A JP 2005324005A JP 2007134821 A JP2007134821 A JP 2007134821A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic ink
- print medium
- printing
- processing apparatus
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Printers Characterized By Their Purpose (AREA)
- Facsimiles In General (AREA)
Abstract
【課題】磁気インク情報の読み取りが正常に行われた印刷媒体と読み取りが正常に行われなかった印刷媒体を容易に識別し、信頼性の高い印刷媒体処理を行うとともに、印刷媒体処理の効率性を高めてさらなる高速化を可能にする。
【解決手段】本発明の印刷媒体処理装置の制御方法は、小切手Sを搬送路P1に沿って搬送する搬送制御部106と、搬送制御部106によって搬送された小切手Sに印刷された磁気インク文字を読み取るMICR13と、小切手Sに印刷を行う印刷ヘッド19と、を備えた印刷媒体処理システム50の制御方法であって、MICR13によって磁気インク文字を読み取る磁気インク読取工程(ステップS2)と、ステップS2が正常に行われたか否かを判断する判断工程(ステップS4)と、ステップS4によりステップSが正常に行われたと判断した場合に印刷ヘッド19によって小切手Sに印刷を行う印刷工程(ステップS9)を有する。
【選択図】図8
【解決手段】本発明の印刷媒体処理装置の制御方法は、小切手Sを搬送路P1に沿って搬送する搬送制御部106と、搬送制御部106によって搬送された小切手Sに印刷された磁気インク文字を読み取るMICR13と、小切手Sに印刷を行う印刷ヘッド19と、を備えた印刷媒体処理システム50の制御方法であって、MICR13によって磁気インク文字を読み取る磁気インク読取工程(ステップS2)と、ステップS2が正常に行われたか否かを判断する判断工程(ステップS4)と、ステップS4によりステップSが正常に行われたと判断した場合に印刷ヘッド19によって小切手Sに印刷を行う印刷工程(ステップS9)を有する。
【選択図】図8
Description
本発明は、印刷媒体に記載された磁気インクの情報の読み取り及び印刷等の複数の機能を備えた印刷媒体処理装置における印刷媒体処理装置の制御方法及び印刷媒体処理装置に関する。
従来、ロール紙等の連続紙上に印字を行い、レシート、入場券、その他の発行券等を発行するロール紙プリンタや、小切手、パーソナルチェック用紙等のスリップ紙を搬送路に沿って搬送しながら印刷を行うスリッププリンタが広く用いられている。また、これらのプリンタの中には、連続紙への印刷機能とスリップ紙の印刷機能を兼ね備えるとともに、スリップ紙に印刷された磁気インク文字や画像を読み取ることが可能な複合機型のプリンタもある。
一般に、磁気インクの情報(磁気インク文字)の読み取りはMICR(Magnetic Ink Character Reader)によって行われ、画像の読み取りはイメージスキャナ等の画像読み取り装置によって行われている。これらの読み取り装置は搬送路に面して設けられ、各読み取り装置の読み取り位置にスリップ紙等が搬送されたときに読み取り処理が行われるように構成されている。また、搬送路の最下流には印刷ヘッドが設けられ、各読み取り処理が行われた後に、印刷処理が行われるように構成されている。
このような複合機型のプリンタに、磁気インク文字が記載された小切手の処理を行わせると、まず搬送路の最上流に設けられたイメージスキャナによって小切手に印刷された画像が読み取られ、次にMICRによって小切手に印刷された磁気インク文字が読み取られた後に印刷ヘッドによって印刷が行われる。
また、MICRによる磁気インク文字の読み取り結果に応じて、小切手の有効あるいは無効を判断する機能を持たせ、無効の場合には印刷処理を行わず排出処理を行わせるように構成された複合機型のプリンタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上述した複合機型のプリンタが有する小切手の有効あるいは無効を判断する機能は、小切手に印刷された磁気インク文字がMICRによって正常に読み取られることを前提とした機能であり、正常に読み取られた磁気文字データが小切手の情報として有効であるか無効であるかを判断している。すなわち、特許文献1に記載された複合機型のプリンタはMICRヘッドによる磁気インク文字の読み取りが正常に行われなかった場合の処理が想定されていない。
例えば、折り曲げられた小切手や、磁気インク文字が印刷された領域が汚れている小切手等の場合には、MICRが磁気インク文字自体を読み取れないことがある。このような場合には小切手の有効あるいは無効を判断することもできず、搬送された全ての小切手に対して印刷処理を行い、正確な小切手処理を行うことができなかった。
また、磁気インク文字の読み取りが正常に行われなかった小切手と読み取りが正常に行われた小切手の識別をするためには、プリンタに接続されたホストコンピュータのログを参照して、読み取り結果をチェックしなければならない。そのため、プリンタによる小切手処理以外にユーザによるログの参照作業が必要なため、一連の小切手処理が煩雑となっている状況にある。
そこで本発明は、磁気インク読取装置による磁気インクの情報の読み取りが正常に行われた印刷媒体と読み取りが正常に行われなかった印刷媒体を容易に識別し、信頼性の高い印刷媒体処理を行うとともに、印刷媒体処理の効率性を高めてさらなる高速化を可能にする印刷媒体処理装置の制御方法及び印刷媒体処理装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決することのできる本発明に係る印刷媒体処理装置の制御方法は、印刷媒体を搬送路に沿って搬送する搬送手段と、前記搬送路に面して設けられ前記印刷媒体に記載された磁気インクの情報を読み取る磁気インク読取装置と、前記搬送路に面して設けられ前記印刷媒体に印刷を行う印刷ヘッドと、を備えた印刷媒体処理装置の制御方法であって、前記磁気インク読取装置によって前記磁気インクの情報を読み取る磁気インク読取工程と、前記磁気インク読取工程が正常に行われたか否かを判断する判断工程と、前記判断工程で前記磁気インク読取工程が正常に行われたと判断した場合に前記印刷ヘッドによって前記印刷媒体に印刷を行う印刷工程と、を有することを特徴としている。
また、上記課題を解決することのできる本発明に係る印刷媒体処理装置は、印刷媒体を搬送路に沿って搬送する搬送手段と、前記搬送路に面して設けられ前記印刷媒体に記載された磁気インクの情報を読み取る磁気インク読取装置と、前記搬送路に面して設けられ前記印刷媒体に印刷を行う印刷ヘッドと、前記磁気インク読取装置による前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われたか否かを判断する制御部と、前記制御部が前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われたと判断した場合に、前記印刷ヘッドに前記印刷媒体への印刷を行わせる印刷制御部と、を備えていることを特徴としている。
また、上記課題を解決することのできる本発明に係る印刷媒体処理装置は、印刷媒体を搬送路に沿って搬送する搬送手段と、前記搬送路に面して設けられ前記印刷媒体に記載された磁気インクの情報を読み取る磁気インク読取装置と、前記搬送路に面して設けられ前記印刷媒体に印刷を行う印刷ヘッドと、前記磁気インク読取装置による前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われたか否かを判断する制御部と、前記制御部が前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われたと判断した場合に、前記印刷ヘッドに前記印刷媒体への印刷を行わせる印刷制御部と、を備えていることを特徴としている。
上記構成の印刷媒体処理装置の制御方法及び印刷媒体処理装置によれば、磁気インクの情報の読み取りが正常に行われたか否かを判断するので、判断した後の動作を、読み取りが正常に行われた場合と正常に行われなかった場合によって分けることができる。そして、読み取りが正常に行われた場合に印刷媒体に印刷を行うため、読み取りが正常に行われなかった場合の印刷媒体と容易に識別することが可能である。
また、上記構成の印刷媒体処理装置の制御方法において、前記判断工程で前記磁気インク読取工程が正常に行われなかったと判断した場合に、前記印刷ヘッドによる印刷を行わないことが好ましい。
また、上記構成の印刷媒体処理装置において、前記印刷制御部は、前記制御部が前記磁気インク読取装置による前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われなかったと判断した場合に前記印刷ヘッドによる動作を行わないように設定されていることが好ましい。
また、上記構成の印刷媒体処理装置において、前記印刷制御部は、前記制御部が前記磁気インク読取装置による前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われなかったと判断した場合に前記印刷ヘッドによる動作を行わないように設定されていることが好ましい。
このような構成によれば、磁気インクの情報の読み取りが正常に行われた場合には印刷ヘッドにより印刷処理された印刷媒体を得ることになり、読み取りが正常に行われなかった場合には印刷処理されない印刷媒体を得ることになるため、読み取りが正常に行われた印刷媒体と、読み取りが正常に行われなかった印刷媒体とが搬送路の終端で混ざってしまっても容易に識別することが可能である。
また、上記構成の印刷媒体処理装置の制御方法において、前記判断工程で前記磁気インク読取工程が正常に行われなかったと判断した場合に、前記磁気インク読取工程が正常に行われた場合に行う印刷とは異なる印刷を行うことが好ましい。
また、上記構成の印刷媒体処理装置において、前記印刷制御部は、前記制御部が前記磁気インク読取装置による前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われなかったと判断した場合に前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われた場合に行う印刷とは異なる印刷を前記印刷ヘッドに行わせるように設定されていることが好ましい。
また、上記構成の印刷媒体処理装置において、前記印刷制御部は、前記制御部が前記磁気インク読取装置による前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われなかったと判断した場合に前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われた場合に行う印刷とは異なる印刷を前記印刷ヘッドに行わせるように設定されていることが好ましい。
このような構成によれば、読み取りが正常に行われた印刷媒体と、読み取りが正常に行われなかった印刷媒体の識別ができるだけでなく、磁気インクの読み取りが正常に行われなかったことが印刷内容によっていつでも識別することができるので、一度も磁気インク読取装置による読み取りが行われていない印刷媒体との識別も容易に行うことが可能である。なお、読み取りが正常に行われた場合に行う印刷とは異なる印刷としては、印刷する文字が異なるものや、印刷するインクの色が異なるものが挙げられる。
また、上記構成の印刷媒体処理装置の制御方法において、前記判断工程で前記磁気インク読取工程が正常に行われたと判断した場合に第1の色で印刷を行い、前記判断工程で前記磁気インク読取工程が正常に行われなかったと判断した場合に第2の色で印刷を行うことが好ましい。
また、上記構成の印刷媒体処理装置において、前記印刷制御部は、前記制御部が前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われたと判断した場合に第1の色で印刷を前記印刷ヘッドに行わせ、前記制御部が前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われなかったと判断した場合に第2の色で印刷を前記印刷ヘッドに行わせるように設定されていることが好ましい。
また、上記構成の印刷媒体処理装置において、前記印刷制御部は、前記制御部が前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われたと判断した場合に第1の色で印刷を前記印刷ヘッドに行わせ、前記制御部が前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われなかったと判断した場合に第2の色で印刷を前記印刷ヘッドに行わせるように設定されていることが好ましい。
このような構成によれば、磁気インクの情報の読み取りの正否に応じて印刷に使用する色を使い分けるため、磁気インクの読み取りが正常に行われなかった印刷媒体をさらに容易に識別することが可能である。
また、上記構成の印刷媒体処理装置の制御方法において、前記磁気インク読取工程を終えたときに、前記印刷媒体の搬送方向の先端が前記印刷ヘッドによる印刷開始位置よりも前記搬送路の上流側に位置するように、前記印刷ヘッドを移動させることが好ましい。
また、上記構成の印刷媒体処理装置において、前記磁気インク読取装置による読取位置から前記印刷ヘッドによる印刷開始位置までの搬送長さは、前記印刷媒体の搬送方向の長さより長いことが好ましい。
また、上記構成の印刷媒体処理装置において、前記磁気インク読取装置による読取位置から前記印刷ヘッドによる印刷開始位置までの搬送長さは、前記印刷媒体の搬送方向の長さより長いことが好ましい。
このような構成によれば、磁気インク読取装置による読み取り工程が終了しない限り印刷ヘッドによる印刷開始位置に印刷媒体が搬送されることがないので、読み取り工程による読み取りの正否を判断してから、印刷媒体に対する印刷ヘッドの動作を決定することができる。すなわち、印刷媒体処理の信頼性が向上する。
また、上記構成の印刷媒体処理装置の制御方法において、前記印刷媒体の画像を読み取る画像読取装置が前記搬送路に面して設けられ、前記画像読取装置による画像の読み取りが正常に行われたと判断し、かつ前記判断工程で前記磁気インク読取工程が正常に行われたと判断した場合に、前記印刷媒体に印刷を行うことが好ましい。
また、上記構成の印刷媒体処理装置において、前記搬送路に面して設けられ前記印刷媒体の画像を読み取る画像読取装置を有し、前記制御部は、前記画像読取装置による画像の読み取りが正常に行われたか否かを判断するように設定され、前記印刷制御部は、前記制御部が前記画像読取装置による画像の読み取りが正常に行われたと判断し、かつ前記制御部が前記磁気インク読取装置による前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われたと判断した場合に、前記印刷ヘッドに前記印刷媒体への印刷を行わせることが好ましい。
また、上記構成の印刷媒体処理装置において、前記搬送路に面して設けられ前記印刷媒体の画像を読み取る画像読取装置を有し、前記制御部は、前記画像読取装置による画像の読み取りが正常に行われたか否かを判断するように設定され、前記印刷制御部は、前記制御部が前記画像読取装置による画像の読み取りが正常に行われたと判断し、かつ前記制御部が前記磁気インク読取装置による前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われたと判断した場合に、前記印刷ヘッドに前記印刷媒体への印刷を行わせることが好ましい。
このような構成によれば、画像の読み取りと磁気インクの読み取りとが共に正常に行われた場合の印刷媒体と、それ以外の場合の印刷媒体を識別し、共に正常な場合のみ印刷ヘッドによる印刷を行うため、より信頼性の高い印刷媒体処理を行うことが可能である。
本発明の印刷媒体処理装置の制御方法及び印刷媒体処理装置によれば、磁気インク読取装置による磁気インクの情報の読み取りが正常に行われた印刷媒体と読み取りが正常に行われなかった印刷媒体をユーザが容易に識別できるため、煩雑な仕分け作業などを行わずに効率性及び信頼性の高い印刷媒体処理を行うことができる。
以下、本発明に係る印刷媒体処理装置の制御方法及び印刷媒体処理装置の実施形態の例について図面を参照して説明する。
なお、本実施形態では、印刷媒体処理装置として、ホストコンピュータと、ホストコンピュータと通信可能に接続された複合処理装置とによって構成される印刷媒体処理システムを例に挙げ、その構造及び制御動作について具体的に説明する。
なお、本実施形態では、印刷媒体処理装置として、ホストコンピュータと、ホストコンピュータと通信可能に接続された複合処理装置とによって構成される印刷媒体処理システムを例に挙げ、その構造及び制御動作について具体的に説明する。
本実施形態における複合処理装置の内部構造について図1〜図4を用いて説明する。図1は本発明に係る一実施形態の複合処理装置を示す斜視図であり、図2は図1に示した複合処理装置の上面図であり、図3は図1に示した複合処理装置における用紙搬送路を示す模式図であり、図4は図1に示した複合処理装置の内部構造を示す上面から見た模式図である。
本実施形態の複合処理装置1は、図1〜図4に示すように、給紙部であるASF(Auto Sheet Feeder:オートシートフィーダ)3に装填される小切手Sを筐体1aに形成された用紙搬送路P1に沿って搬送しながら、小切手S上の両面画像の読み取り、小切手S上の磁気インク文字の読み取り、及び小切手Sへの裏書き印刷を実行可能に構成されている。また、複合処理装置1は、カード挿入口20から挿入されるカードCを筐体1aに形成された用紙搬送路P2に沿って搬送しながら、カードC上の両面画像の読み取りを実行可能に構成されている。
また、この複合処理装置1は、筐体1aにおいて用紙搬送路P1に囲まれた中央部に設けられたロール紙カバー30の下部にロール紙を収納するロール紙収納部30a(図4参照)が設けられている。ロール紙収納部30aに収納されたロール紙は、キャリッジ14によって印刷可能である。印刷されたロール紙は、ロール紙排出口31から複合処理装置1の外部に排出される。
さらに、複合処理装置1は、図2に示すように用紙搬送路P1の下流側直線部分の上方に開口したバリデーション挿入口40からバリデーション紙を挿入可能に構成されており、このバリデーション紙に対しても印刷を実行可能に構成されている。
すなわち、本実施形態の複合処理装置1は、画像読取機能及び磁気インク文字読取機能を備え、小切手S、ロール紙及びバリデーション紙への印刷が可能な複合型多機能プリンタである。
(ホストコンピュータ及び複合処理装置の内部構造)
まず、複合処理装置1の具体的な構造について説明する。
図3に示すように、小切手Sを搬送する用紙搬送路P1は、略U字型形状を有しており、またカードCを搬送する用紙搬送路P2は、剛性を有するカードCを搬送可能なように直線形状を有している。
まず、複合処理装置1の具体的な構造について説明する。
図3に示すように、小切手Sを搬送する用紙搬送路P1は、略U字型形状を有しており、またカードCを搬送する用紙搬送路P2は、剛性を有するカードCを搬送可能なように直線形状を有している。
用紙搬送路P1と用紙搬送路P2は、用紙搬送路P1のU字形状の底の部分に相当する部位で共通となっている。以下の説明では、この共通の部位を中間搬送路Mと呼ぶこととする。この中間搬送路Mには、各種読取装置が設けられている。図2に示すように、この用紙搬送路P1のうち中間搬送路Mの上方は、筐体1aの一部を構成する搬送路カバー1bによって覆われている。この搬送路カバー1bは、中間搬送路Mに沿って配置される各種読取装置を外部から覆い隠すことにより保護している。
用紙搬送路P1は、図3に示すように、外側ガイド2aと内側ガイド2bとの間に画成された搬送部2cによって構成されており、この搬送部2cに沿って小切手Sは搬送される。図2及び図4に示すように用紙搬送路P1の上流側には、複数の小切手Sを装填可能なASF3が設けられている。小切手Sは、図4の矢印Aの方向からASF3を介して用紙搬送路P1に挿入され、ASF3に装填された複数の小切手Sは、一枚ずつ分離されて用紙搬送路P1内に送り出される。
用紙搬送路P1には、小切手Sの搬送を行う搬送手段として、中間搬送路Mの上流側に用紙搬送ローラ6と、中間搬送路M中に中間搬送ローラ16と、中間搬送路Mの下流側に第2搬送ローラ7が設けられている。用紙搬送ローラ6は、駆動ローラ6aと、用紙搬送路P1を介して駆動ローラ6aに対向配置された押し付けローラ6bとを有している。また、第2搬送ローラ7は、駆動ローラ7aと、用紙搬送路P1を介して駆動ローラ7aに対向配置された押し付けローラ7bとを有している。
また、中間搬送ローラ16は、図4に示すように、用紙搬送路P1の下方に配置された下部押えローラ16bと、下部押えローラ16bの上方に配置された上部押えローラ16aと、中間搬送路Mを介して上部押えローラ16a及び下部押えローラ16bと対向配置された駆動ローラ17とを有している。
また、中間搬送ローラ16は、図4に示すように、用紙搬送路P1の下方に配置された下部押えローラ16bと、下部押えローラ16bの上方に配置された上部押えローラ16aと、中間搬送路Mを介して上部押えローラ16a及び下部押えローラ16bと対向配置された駆動ローラ17とを有している。
ASF3から用紙搬送路P1内に送り出された小切手Sは、図4に示すように、用紙搬送ローラ6、中間搬送ローラ16、ならびに第2搬送ローラ7によって中間搬送路M内を搬送され、矢印Bの方向へ排出口4から排出される。ここで、中間搬送ローラ16に関しては、小切手Sの幅(高さ)が所定長さより短ければ、下部押えローラ16bと駆動ローラ17が小切手Sの搬送に寄与し、一方小切手Sの幅が所定長さ以上であれば上部押えローラ16aと下部押えローラ16bの双方と駆動ローラ17によって小切手Sは搬送される。
一方、用紙搬送路P2は、図3及び図4に示すように、中間搬送路Mと、その両端に連通するカード挿入口20およびカード逆転路21とから構成されている。
上部押えローラ16aは、用紙搬送路P2の基準高さL2よりも上方に取り付けられており、中間搬送路M内に搬送されたカードCは、この上部押えローラ16aと駆動ローラ17によって中間搬送路M内を搬送される。
カード逆転路21は、図3に示すように中間搬送路Mの左側延長線に沿って形成された直線ガイド21a、21bによって形成されている。このカード逆転路21の端部21c近傍には、正逆転搬送ローラ22が設けられている。この正逆転搬送ローラ22は、中間搬送路Mから搬送されたカードCを所定長さカード逆転路21の端部21cから張り出させるように搬送し、そして端部21cから張り出したカードCを再度中間搬送路Mに搬送する。
このように、本実施形態における複合処理装置1は、小切手SをU字型の用紙搬送路P1に搬送し、カードCを、直線状の用紙搬送路P2に搬送するように構成されている。
次に、中間搬送路Mに配置された各種読取装置について小切手読取処理を例に挙げて説明する。まず、中間搬送路Mに配置された各種読取装置によって実際に読み取られる印刷媒体の一つである小切手Sの構成について説明する。
図5は、本実施形態における複合処理装置1の印刷媒体の一つである小切手Sの構成を示した図であり、(a)は小切手Sの表面図、(b)は小切手Sの裏面印刷の一例を示した図、(c)は小切手Sの裏面印刷の他の例を示した図である。
図5は、本実施形態における複合処理装置1の印刷媒体の一つである小切手Sの構成を示した図であり、(a)は小切手Sの表面図、(b)は小切手Sの裏面印刷の一例を示した図、(c)は小切手Sの裏面印刷の他の例を示した図である。
小切手Sは長方形をしており、その表面の下端縁に沿って磁気インク文字が印刷された磁気インク文字記録領域71が形成されており、ここには小切手Sの口座番号などの情報が記載されている。また、小切手Sの表面には、支払い先、日付、金額等の表書き事項が印刷された表書き領域72が形成されている。これに対して、小切手Sの裏面74における上側の隅には、買い物客の認証番号、日付、使用金額等といった、小切手を受け取る店舗側等にとって必要な裏書き事項が印刷された裏書き領域73が形成されている。さらに小切手Sの裏面74には、磁気インク文字の読み取り、画像の読み取りが正常に行われた場合に所定の印刷事項を印刷する裏面印刷領域75が形成されている。
中間搬送路Mには、画像読み取りを行う用紙の画像読取装置11および第2の画像読取装置12がそれぞれ中間搬送路Mの両側に搬送方向にずれた状態で設置されている。用紙の画像読取装置11および第2の画像読取装置12は、それぞれCIS(Contact Image Sensor)タイプのスキャナである。
用紙の画像読取装置11および第2の画像読取装置12は、中間搬送路Mを搬送される小切手SまたはカードCの一面に光を照射し、小切手SまたはカードC上で反射した光を複数の受光素子(光電変換素子)を介して受光し、受光した光を電気信号に変換して1ライン分の画像を取得する。本実施形態では、用紙の画像読取装置11は小切手Sの裏面画像を、第2の画像読取装置12は小切手Sの表面画像を、1ラインずつ順次読み取ることにより、小切手Sの二次元画像を取得する。
駆動ローラ17の下方には、磁気インク文字を読み取る磁気インク文字読取装置(以下、MICR(Magnetic Ink Character Reader)という。)13が設置されている。MICR13は、小切手Sの表面に印刷された磁気インク文字を読みとるためのセンサである。このMICR13は、中間搬送路Mを介してMICR13に対向配置された押付レバーによって小切手SがMICR13の表面に押し付けられた状態で読み取りを実行する。本実施形態では、小切手Sの口座番号などの情報が磁気インク文字で印刷された磁気インク文字記録領域71を読み取るように構成されている。
また、第2搬送ローラ7と排出ローラ8との間であって、用紙搬送路P1に沿った直線領域には、キャリッジ14が用紙搬送路P1の直線部分に沿って移動可能に配置されている。キャリッジ14には、インクを吐出する複数のインクノズルを有する印刷ヘッド19が設けられており、ホストコンピュータ110からの指示に応じて印刷ヘッド19の複数のインクノズルからインクを吐出することにより、小切手Sへの裏書、バリデーション紙への印刷、またはロール紙への印刷を実行する。
次に、キャリッジ14と、画像読取装置11,12、及びMICR13、との位置関係について図6を参照して説明する。
キャリッジ14は、用紙搬送路P1の搬送方向の直線部位と平行に設けられたガイド軸30に沿って移動可能範囲L3内で移動し、印刷ヘッド19の複数のインクノズルからインクを吐出することにより、小切手Sの裏面に印刷を行う。なお、図6では、キャリッジ14が印刷開始位置19aにある状態を示しているが、キャリッジ14の待機位置(ホームポジション)は別の位置に設定されている。また、小切手Sに対して印刷を行う際には、キャリッジ14が印刷開始位置19aに位置したまま小切手Sを所定の搬送速度で搬送する場合と、小切手Sが用紙搬送路P1の搬送方向の直線部位に位置した状態でキャリッジ14が所定の移動速度で移動する場合がある。本実施形態では、キャリッジ14が印刷開始位置19aに位置したままの状態で印刷を行う場合について説明する。
キャリッジ14は、用紙搬送路P1の搬送方向の直線部位と平行に設けられたガイド軸30に沿って移動可能範囲L3内で移動し、印刷ヘッド19の複数のインクノズルからインクを吐出することにより、小切手Sの裏面に印刷を行う。なお、図6では、キャリッジ14が印刷開始位置19aにある状態を示しているが、キャリッジ14の待機位置(ホームポジション)は別の位置に設定されている。また、小切手Sに対して印刷を行う際には、キャリッジ14が印刷開始位置19aに位置したまま小切手Sを所定の搬送速度で搬送する場合と、小切手Sが用紙搬送路P1の搬送方向の直線部位に位置した状態でキャリッジ14が所定の移動速度で移動する場合がある。本実施形態では、キャリッジ14が印刷開始位置19aに位置したままの状態で印刷を行う場合について説明する。
本実施形態では、小切手Sの搬送方向の長さをL1とし、画像読取装置11,12よりも下流側に配置されたMICR13の読取開始位置13bからMICR13よりも更に下流側に配置された印刷ヘッド19の印刷開始位置19aまでの搬送長さをL2とすると、L1<L2となるように構成されている。もしくは、MICR13による読み取りが終わったときにL1<L2となるようにキャリッジ14を移動させる。
このように構成することによって、MICR13による読み取りが終了しない限り印刷ヘッド19による印刷開始位置19aに小切手Sが搬送されることがないので、ホストコンピュータ110の制御部111がMICR13による読み取りが正常に行われたか否かを判断する前に小切手Sに印刷を行うことがない。このため、信頼性が高く、高速処理が可能な印刷媒体処理システム50を提供することができる。
また、印刷ヘッド19による小切手Sへの印刷領域を限定すれば搬送長さL2の設定を変更することが可能である。例えば、小切手Sの非印刷領域の長さをlとすると、L1-l<L2を満たす範囲であれば、搬送長さL2を短く設定することができる。したがって、小切手Sの搬送時間、すなわち小切手処理時間を短縮させることで、小切手処理の高速化を図ることが可能である。
次に、用紙搬送路P1に設けられた用紙検出器について説明する。
用紙搬送路P1には、ASF検出器(給紙部検出器)9と、TOF(Top Of Form)検出器10と、バリデーション検出器26と、排出検出器28の4つの用紙検出器が設けられている。これらの検出器9,10,26,28は、たとえば光学式の用紙検出器であり、それぞれ検出器前面における用紙の有無を検出可能に構成されている。
用紙搬送路P1には、ASF検出器(給紙部検出器)9と、TOF(Top Of Form)検出器10と、バリデーション検出器26と、排出検出器28の4つの用紙検出器が設けられている。これらの検出器9,10,26,28は、たとえば光学式の用紙検出器であり、それぞれ検出器前面における用紙の有無を検出可能に構成されている。
ASF検出器9は、ASF3の排出口近傍に設けられており、ASF3から送り出される小切手Sを検出する。TOF検出器10は、ASF3と画像読取装置11の中間部位に設けられており、画像読取装置11に送り込まれる小切手Sを検出する。
バリデーション検出器26は、第2搬送ローラ7の下流側の直線部位に設けられており、第2搬送ローラ7から排出口4に向かって送り出される小切手Sを検出するとともに、バリデーション挿入口40から挿入されるバリデーション紙の挿入の有無を検出可能に構成されている。排出検出器28は、排出口4近傍に設けられており、排出口4から排出される小切手Sを検出する。
また、用紙搬送路P2には、カードCを検出するカード検出器25が設けられている。カード検出器25は、カード挿入口20近傍に設けられており、カード挿入口20から挿入されるカードCを検出する。
次に、本実施形態の印刷媒体処理システムにおける小切手Sへの印刷制御処理について説明する。図7は、本実施形態の印刷媒体処理システム50の制御ブロック図である。
印刷媒体処理システム50は、ホストコンピュータ110と、ホストコンピュータ110と通信可能に接続された複合処理装置1とによって構成されている。ホストコンピュータ110は、制御中枢である制御部111を備え、印刷媒体処理システム50の全体動作を制御する。本実施形態において、制御部111は複合処理装置1から送信された磁気インク文字データ及び画像データを解析し、MICR13及び画像読取装置11,12による読み取りが正常に行われたか否かを判断する。そして、判断結果に応じたコマンドを生成し、複合処理装置1へコマンドを送信する。
本実施形態の複合処理装置1は、主として、CPU101、RAM102、フラッシュROM103、磁気インク文字読取制御部104、印刷制御部105、搬送制御部106、用紙検出器制御部107、画像読取制御部108及び通信インタフェース109とを備えており、これらはバス100を介して互いにデータ通信可能に接続されている。
CPU101は、複合処理装置1の制御中枢であり、ホストコンピュータ110からのコマンドに応じてフラッシュROM103内に記憶されたファームウェアを実行することにより、複合処理装置1の全体動作を制御する。
RAM102は、複合処理装置1の一時記憶領域として設けられた揮発性メモリであり、CPU101の演算におけるデータバッファ,ホストコンピュータ110から送信される各種コマンドが一時保存される受信バッファ、画像読取装置11,12に読み取られる画像データやMICR13によって読み取られた磁気インク文字データを一時保存する画像データバッファ、印刷データが保存される印刷バッファとして機能する。
フラッシュROM103は、複合処理装置1のデータ記憶領域として設けられたデータ書換可能な不揮発性メモリであり、主としてCPU101が動作するためのファームウェアと複合処理装置1に関する各種設定値が保存されている。先述の通り、CPU101は、このフラッシュROM103内に保存されたファームウェアを、同フラッシュROM103内に保存された各種設定値を参照しながら実行することにより複合処理装置1の制御を行う。
磁気インク文字読取制御部104は、MICR13の駆動制御を行うドライバである。具体的には、CPU101からの指示に応じてMICR13に出力される読取用サンプリングパルスの生成、MICR13によって読み取られた磁気インク文字のデジタル信号をRAM102に転送する。これにより、RAM102には、小切手Sに印刷された磁気インク文字データが生成される。生成された磁気インク文字データはホストコンピュータ110へ順次送信され、制御部111が正常に読み取られたデータであるか否かを判断する。
印刷制御部105は、キャリッジ14及び印刷ヘッド19の駆動制御を行うドライバである。この印刷制御部105は、具体的には、印刷データに応じてキャリッジ14を駆動しながら印刷ヘッド19を駆動して、印刷ヘッド19から小切手S,ロール紙またはバリデーション紙に対してインクを吐出させて該当する印刷媒体上に画像を形成する。本実施形態においては、ホストコンピュータ110の制御部111が、MICR13及び画像読取装置11,12による小切手Sの画像領域72,73の読み取りが正常に行われたか否かを判断し、判断結果に応じて生成され複合処理装置1に送信されたコマンドに従って印刷動作を行うように構成されている。
搬送制御部106は、小切手S,カードC,ロール紙及びバリデーション紙の搬送を制御するドライバである。搬送制御部106は、小切手Sの場合、ステッピングモータ(図示省略)を駆動してASF3及び各種搬送ローラ6,7,16等を回転させ小切手Sを用紙搬送路P1に沿って搬送する。また、カードCの場合には、同じくステッピングモータを駆動して中間搬送ローラ16や正逆転搬送ローラ22を駆動し、カードCを用紙搬送路P2に沿って搬送する。
用紙検出器制御部107は、ASF検出器9,TOF検出器10,バリデーション検出器26,排出検出器28等を駆動する検出器ドライバである。この用紙検出器107は、具体的には、各用紙検出器9,10,26,28に出力される用紙検出用サンプリングパルスの生成等を行う。
画像読取制御部108は、画像読取装置11及び画像読取装置12の読取制御を行う画像読取用ドライバである。この画像読取制御部108は、各画像読取装置11,12に読取用のトリガー信号を出力するとともに、各画像読取装置11,12中の各受光素子によって生成された電気信号をAD変換するとともに、1ラインずつバッファして、このバッファされた1ライン分のデジタル信号をRAM102に転送する。これにより、RAM102には、小切手SやカードCの二次元画像データが生成される。生成された画像データはホストコンピュータ110へ送信され、制御部111が正常に読み取られた画像データか否かを判断される。
通信インタフェース109は、ホストコンピュータ110との通信を行う通信制御部であり、USBインタフェース,シリアルインタフェース等により構成されている。ホストコンピュータ110から送信された各種コマンドは、この通信インタフェース109を介してRAM102に転送され、またCPU101により生成されたステータス信号(複合処理装置1の状態を示す信号)や、磁気インク文字データ、画像データはこの通信インタフェース109を介してホストコンピュータ110に送信される。
以下、図8を参照しながら、本実施形態の印刷媒体処理装置の制御方法及び印刷媒体処理装置により行われる印刷制御処理の第一の形態について説明する。図8は、印刷媒体処理システム50における小切手Sへの印刷制御処理の第一の形態を示すフローチャートである。
小切手Sが、MICR13の読取開始位置13aまで搬送されると(ステップS1:Yes)磁気インク文字読取制御部104がMICR13を駆動させ小切手Sの磁気インク文字記録領域71に印刷された磁気インク文字を読み取る磁気インク読み取り工程を行う(ステップS2)。読み取られた情報をデジタル信号に順次変換し、変換された磁気インク文字データを通信インタフェース109を介してホストコンピュータ110に送信する(ステップS3)。
ホストコンピュータ110の制御部111は、受信した磁気インク文字データが認識できるか否かを判断して、MICR13による磁気インク文字の読み取りが正常に行われたか否かを判断する判断工程を行う(ステップS4)。正常に行われたと判断すると印刷コマンドを生成し(ステップS5)、複合処理装置1へ送信する(ステップS7)。一方、MICR13による読み取りが正常に行われなかったと判断すると(ステップS4:No)排出コマンドを生成し(ステップS6)、複合処理装置1へ送信する(ステップS7)。なお、MICR13による読み取り自体が行えずにステップS2あるいはステップS3でデータが生成されない場合も、ステップS6による排出コマンドの生成が行われる。
印刷制御部105は、受信したコマンドが印刷コマンドであるか否かを判断し(ステップS8)、印刷コマンドであると判断すると図5(b)に示すように裏面印刷領域75に日付や通し番号等の通常の印刷を行う印刷工程を行い(ステップS9)、搬送制御部106が小切手Sを排出口4へ排出させる(ステップS10)。一方、受信したコマンドが印刷コマンドでない(排出コマンドである)と判断すると(ステップS8:No)、小切手Sに印刷を行うことなく搬送制御部106が小切手Sを排出口4へ排出させる(ステップS10)。
このように、印刷制御処理の第一の形態によれば、制御部111が磁気インクの読み取りが正常に行われたか否かを判断している。そして、読み取りが正常に行われた場合には小切手Sの裏面に通常の印刷を行い、正常に行われなかったときには印刷を行わないのでユーザは小切手Sへの印刷の有無をチェックするだけで磁気インクの読み取りが正常に行われなかった小切手Sを容易に識別することができ、信頼性の高い小切手処理を行うことができる。また、従来のようにユーザはホストコンピュータ110のログを参照する作業を必要としないので、一連の小切手処理の高速化を図ることが可能である。
次に、図9を参照しながら、印刷制御処理の第二の形態について説明する。図9は、印刷媒体処理システム50における小切手Sへの印刷制御処理の第二の形態を示すフローチャートである。
小切手Sが、MICR13の読取開始位置13aまで搬送されると(ステップS21:Yes)、磁気インク文字読取制御部104がMICR13を駆動させ小切手Sの磁気インク文字記録領域71に印刷された磁気インク文字を読み取る磁気インク読み取り工程を行う(ステップS22)。読み取られた情報をデジタル信号に順次変換し、変換された磁気インク文字データを通信インタフェース109を介してホストコンピュータ110に送信する(ステップS23)。
ホストコンピュータ110の制御部111は、受信した磁気インク文字データが認識できるか否かを判断して、MICR13による磁気インク文字の読み取りが正常に行われたか否かを判断する判断工程を行い(ステップS24)、正常に行われたと判断すると黒字印刷コマンドを生成し(ステップS25)、複合処理装置1へ送信する(ステップS7)。一方、MICR13による読み取りが正常に行われなかったと判断すると(ステップS4:No)赤字印刷コマンドを生成し(ステップS26)、複合処理装置1へ送信する(ステップS27)。なお、MICR13による読み取り自体が行えずにステップS22あるいはステップS23でデータが生成されない場合も、ステップS26による赤字印刷コマンドの生成が行われる。
印刷制御部105は、受信したコマンドが黒字印刷コマンドであるか否かを判断し(ステップS29)、黒字印刷コマンドであると判断すると図5(b)に示すように裏面印刷領域75に日付や通し番号等の通常の印刷を第1の色としての黒色インクによって行う印刷工程を行い(ステップS30)、搬送制御部106が小切手Sを排出口4へ排出させる(ステップS32)。一方、受信したコマンドが黒字印刷コマンドでない(赤字印刷コマンドである)と判断すると(ステップS28:No)、図5(c)に示すように裏面印刷領域75に「NG」等の通常の印刷と異なる印刷を第2の色としての赤色インクによって行い(ステップS31)、搬送制御部106が小切手Sを排出口4へ排出する(ステップS32)。
なお、この第二の形態における「NG」印刷は赤字によって行われるように設定されているが、黒字による「NG」印刷を行うように設定してもよい。また、印刷色は黒と赤に限られるものではなく、識別しやすい色であれば他の色を採用してもよい。
このように、印刷制御処理の第二の形態によれば、読み取りが正常に行われた小切手Sには日付や通し番号等の通常の印刷が行われ、読み取りが正常に行われなかった小切手Sには「NG」印刷が行われるので、ユーザは印刷文字の内容をチェックするだけで容易に小切手Sの識別を行うことが可能である。さらに、赤字の印刷は黒字の印刷に比べてより目立つので文字内容のチェックをするまでもなく、印刷色から直感的に磁気インクの読み取りが正常に行われなかった小切手Sを識別することも可能である。
次に、図10を参照しながら、印刷制御装置の第三の形態について説明する。図10は、印刷媒体処理システム50における小切手Sへの印刷制御処理の第三の形態を示すフローチャートである。
小切手Sが、画像読取装置11,12の読取開始位置まで搬送されると(ステップS41:Yes)、画像読取制御部108が画像読取装置11,12を駆動させ小切手Sの裏面画像、表面画像を読み取る(ステップS42)。読み取られた情報をデジタル信号に順次変換し、変換された画像データを通信インタフェース109を介してホストコンピュータ110に送信する(ステップS43)。
次に、小切手Sが、MICR13の読取開始位置13aまで搬送されると(ステップS44:Yes)、磁気インク文字読取制御部104がMICR13を駆動させ小切手Sの磁気インク文字記録領域71に印刷された磁気インク文字を読み取る磁気インク読み取り工程を行う(ステップS45)。読み取られた情報をデジタル信号に順次変換し、変換された磁気インク文字データを通信インタフェース109を介してホストコンピュータ110に送信する(ステップS46)。
ホストコンピュータ110の制御部111は、受信した磁気インク文字データが認識できるか否かを判断して、MICR13による磁気インク文字の読み取りが正常に行われたか否かを判断する判断工程を行い(ステップS47)、正常に行われたと判断すると(ステップS47:Yes)、画像読取装置11,12による画像の読み取りが正常に行われたか否かを判断する(ステップS48)。なお、ステップS48における判断は、画像読取装置11,12により画像データが取得できたか否かで判断すればよいが、受信した画像データを制御部111が予め有する小切手Sの認証番号、支払い先及び日付等の情報と対比して、画像の読み取りが正常に行われたか否かを判断してもよい。
制御部111は、画像読取装置11,12による画像の読み取りが正常に行われたと判断すると(ステップS48:Yes)、黒字印刷コマンドを生成し(ステップS49)、複合処理装置1へ送信する(ステップS50)。一方、画像読取装置11,12による画像の読み取りが正常に行われなかったと判断すると(ステップS48:No)、赤字印刷コマンドを生成し(ステップS51)、複合処理装置1へ送信する(ステップS50)。また、MICR13による読み取りが正常に行われなかったと判断すると(ステップS47:No)排出コマンドを生成し(ステップS52)、複合処理装置1へ送信する(ステップS50)。
なお、磁気インク文字の読み取りが正常に行われたか否かを判断するステップS47と、画像の読み取りが正常に行われたか否かを判断するステップS48とは、処理の順序を逆に置換しても構わない。また、MICR13による読み取り自体が行えずにステップS45あるいはステップS46でデータが生成されない場合や、画像読取装置11,12による画像の読み取り自体が行えずにステップS42あるいはステップS43でデータが生成されない場合も、ステップS51あるいはステップS52の処理が行われる。
印刷制御部105は、受信したコマンドが黒字印刷コマンドであるか否かを判断し(ステップS53)、黒字印刷コマンドであると判断すると図5(b)に示すように裏面印刷領域75に日付や通し番号等の通常の印刷を黒字インクによって行う印刷工程を行い(ステップS54)、搬送制御部106が小切手Sを排出口4へ排出させる(ステップS55)。一方、受信したコマンドが黒字印刷コマンドでないと判断すると(ステップS53:No)、受信したコマンドが赤字印刷コマンドであるか否かをさらに判断し(ステップS56)、赤字印刷コマンドであると判断すると図5(b)に示すように裏面印刷領域75に「NG」等の通常の印刷と異なる印刷を赤字インクによって行い(ステップS57)、搬送制御部106が小切手Sを排出口4へ排出する(ステップS55)。また、受信したコマンドが赤字印刷コマンドでない(排出コマンドである)と判断すると(ステップS56:No)、小切手Sに印刷することなく搬送制御部106が小切手Sを排出口4へ排出させる(ステップS55)。
なお、この第三の形態における「NG」印刷は赤字によって行われるように設定されているが、黒字による「NG」印刷を行うように設定してもよい。また、印刷色は黒と赤に限られるものではなく、識別しやすい色であれば他の色を採用してもよい。
このように、印刷制御処理の第三の形態によれば、小切手Sの裏面及び表面の画像の読み取りと磁気インク文字記録領域71に印刷された磁気インク文字の読み取りとが共に正常に行われた場合の小切手Sと、磁気インク文字の読み取りは正常に行われたが画像の読み取りが正常に行われなかった小切手Sと、磁気インク文字の読み取りが正常に行われなかった小切手Sと、によってそれぞれ異なる印刷処理あるいは排出処理を行うため、容易に3種類の小切手を識別することができ、より信頼性の高い小切手処理を行うことが可能である。
なお、ホストコンピュータ110において、磁気インク文字の読み取りが正常に行われなかった場合や画像の読み取りが正常に行われなかった場合に再度小切手Sの処理を行わせる設定がなされている場合に、再読み取りの際に印刷される文字が最初の印刷文字と重なってしまうことが考えられる。そのため、2回目以降の読み取りの際には、裏面印刷領域75の中で印刷する位置を変更すると良い。
また、上記実施形態においては、印刷媒体処理装置の一実施形態として、ホストコンピュータ110と、ホストコンピュータ110と通信可能に接続された複合処理装置1とによって構成される印刷媒体処理システム50として説明したが、例えば、磁気インク文字読取が正常に行われたか否かを判断する機能を複合処理装置1の磁気インク文字読取制御部104に持たせ、画像読み取りが正常に行われたか否かを判断する機能を画像読取制御部108に持たせるように構成すれば、複合処理装置1単体でも本発明に係る印刷媒体処理装置の制御方法及び印刷媒体処理装置を提供することが可能である。
1:複合処理装置、11,12:画像読取装置、13:MICR、14:キャリッジ、19:印刷ヘッド、50:印刷媒体処理システム、71:MICR記録領域、72:表書き領域、73:裏書き領域、74:小切手の裏面、104:磁気インク文字読取制御部、105:印刷制御部、108:画像読取制御部、110:ホストコンピュータ、S:小切手、P1,P2:用紙搬送路
Claims (12)
- 印刷媒体を搬送路に沿って搬送する搬送手段と、
前記搬送路に面して設けられ前記印刷媒体に記載された磁気インクの情報を読み取る磁気インク読取装置と、
前記搬送路に面して設けられ前記印刷媒体に印刷を行う印刷ヘッドと、を備えた印刷媒体処理装置の制御方法であって、
前記磁気インク読取装置によって前記磁気インクの情報を読み取る磁気インク読取工程と、
前記磁気インク読取工程が正常に行われたか否かを判断する判断工程と、
前記判断工程で前記磁気インク読取工程が正常に行われたと判断した場合に前記印刷ヘッドによって前記印刷媒体に印刷を行う印刷工程と、を有することを特徴とする印刷媒体処理装置の制御方法。 - 請求項1に記載の印刷媒体処理装置の制御方法であって、
前記判断工程で前記磁気インク読取工程が正常に行われなかったと判断した場合に、前記印刷ヘッドによる印刷を行わないことを特徴とする印刷媒体処理装置の制御方法。 - 請求項1に記載の印刷媒体処理装置の制御方法であって、
前記判断工程で前記磁気インク読取工程が正常に行われなかったと判断した場合に、前記磁気インク読取工程が正常に行われた場合に行う印刷とは異なる印刷を行うことを特徴とする印刷媒体処理装置の制御方法。 - 請求項3に記載の印刷媒体処理装置の制御方法であって、
前記判断工程で前記磁気インク読取工程が正常に行われたと判断した場合に第1の色で印刷を行い、前記判断工程で前記磁気インク読取工程が正常に行われなかったと判断した場合に第2の色で印刷を行うことを特徴とする印刷媒体処理装置の制御方法。 - 請求項1から4の何れか一項に記載の印刷媒体処理装置の制御方法であって、
前記磁気インク読取工程を終えたときに、前記印刷媒体の搬送方向の先端が前記印刷ヘッドによる印刷開始位置よりも前記搬送路の上流側に位置するように、前記印刷ヘッドを移動させることを特徴とする印刷媒体処理装置の制御方法。 - 請求項1から5の何れか一項に記載の印刷媒体処理装置の制御方法であって、
前記印刷媒体の画像を読み取る画像読取装置が前記搬送路に面して設けられ、
前記画像読取装置による画像の読み取りが正常に行われたと判断し、かつ前記判断工程で前記磁気インク読取工程が正常に行われたと判断した場合に、前記印刷媒体に印刷を行うことを特徴とする印刷媒体処理装置の制御方法。 - 印刷媒体を搬送路に沿って搬送する搬送手段と、
前記搬送路に面して設けられ前記印刷媒体に記載された磁気インクの情報を読み取る磁気インク読取装置と、
前記搬送路に面して設けられ前記印刷媒体に印刷を行う印刷ヘッドと、
前記磁気インク読取装置による前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われたか否かを判断する制御部と、
前記制御部が前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われたと判断した場合に、前記印刷ヘッドに前記印刷媒体への印刷を行わせる印刷制御部と、を備えていることを特徴とする印刷媒体処理装置。 - 請求項7に記載の印刷媒体処理装置であって、
前記印刷制御部は、前記制御部が前記磁気インク読取装置による前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われなかったと判断した場合に前記印刷ヘッドによる動作を行わないように設定されていることを特徴とする印刷媒体処理装置。 - 請求項7に記載の印刷媒体処理装置であって、
前記印刷制御部は、前記制御部が前記磁気インク読取装置による前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われなかったと判断した場合に前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われた場合に行う印刷とは異なる印刷を前記印刷ヘッドに行わせるように設定されていることを特徴とする印刷媒体処理装置。 - 請求項9に記載の印刷媒体処理装置であって、
前記印刷制御部は、前記制御部が前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われたと判断した場合に第1の色で印刷を前記印刷ヘッドに行わせ、前記制御部が前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われなかったと判断した場合に第2の色で印刷を前記印刷ヘッドに行わせるように設定されていることを特徴とする印刷媒体処理装置。 - 請求項7から10の何れか一項に記載の印刷媒体処理装置であって、
前記磁気インク読取装置による読取位置から前記印刷ヘッドによる印刷開始位置までの搬送長さは、前記印刷媒体の搬送方向の長さより長いことを特徴とする印刷媒体処理装置。 - 請求項7から11の何れか一項に記載の印刷媒体処理装置であって、
前記搬送路に面して設けられ前記印刷媒体の画像を読み取る画像読取装置を有し、
前記制御部は、前記画像読取装置による画像の読み取りが正常に行われたか否かを判断するように設定され、
前記印刷制御部は、前記制御部が前記画像読取装置による画像の読み取りが正常に行われたと判断し、かつ前記制御部が前記磁気インク読取装置による前記磁気インクの情報の読み取りが正常に行われたと判断した場合に、前記印刷ヘッドに前記印刷媒体への印刷を行わせることを特徴とする印刷媒体処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005324005A JP2007134821A (ja) | 2005-11-08 | 2005-11-08 | 印刷媒体処理装置の制御方法及び印刷媒体処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005324005A JP2007134821A (ja) | 2005-11-08 | 2005-11-08 | 印刷媒体処理装置の制御方法及び印刷媒体処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007134821A true JP2007134821A (ja) | 2007-05-31 |
Family
ID=38156137
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005324005A Pending JP2007134821A (ja) | 2005-11-08 | 2005-11-08 | 印刷媒体処理装置の制御方法及び印刷媒体処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007134821A (ja) |
-
2005
- 2005-11-08 JP JP2005324005A patent/JP2007134821A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100603093B1 (ko) | 수표 처리 장치, 수표 처리 장치용 호스트 컴퓨터, 수표 처리 시스템 및 수표 처리 방법 | |
US9189696B2 (en) | Recording device and control method for a recording device | |
US8564850B2 (en) | Optical reading device, control method for an optical reading device, and storage medium | |
US8382102B2 (en) | Transportation alignment device, control method for a transportation alignment device, and recording device | |
US8573591B2 (en) | Optical reader, control method of optical reader, and computer-readable recording medium that shortened first transport distance of medium | |
US8493635B2 (en) | Optical reading device, control method for an optical reading device, and computer-readable recording medium storing a control program for an optical reading device | |
US8246262B2 (en) | Print media processing apparatus and media transportation control method for the same | |
US8964195B2 (en) | Recording device for detecting the length of a recording medium, a control device, a control method for a recording device and a recording medium | |
JP2007137035A (ja) | 印刷媒体処理装置の制御方法及び印刷媒体処理装置 | |
JP4867446B2 (ja) | 印刷媒体処理装置、そのジャム検出方法及び印刷媒体処理方法 | |
JP4314174B2 (ja) | 記録装置及び該装置における記録媒体の搬送制御方法 | |
JP2012029121A (ja) | 読取システム、画像取得装置、光学読取装置、画像取得装置の制御方法、及び、プログラム | |
JP2012025078A (ja) | 情報読取印刷装置、情報読取印刷装置の制御方法及び制御プログラム | |
US8955663B2 (en) | Media processing device, check processing device, and method of controlling a media processing device | |
JP2007283553A (ja) | 印刷媒体処理装置の制御方法及び印刷媒体処理装置 | |
JP2007134821A (ja) | 印刷媒体処理装置の制御方法及び印刷媒体処理装置 | |
JP2014046459A (ja) | 電子機器、および電子機器の制御方法 | |
CN211467915U (zh) | 印刷装置 | |
CN211467914U (zh) | 印刷装置 | |
JP2005288994A (ja) | プリンタ及び用紙種別確認方法 | |
JP2011244243A (ja) | 光学読取手段、光学読取装置、および、これらを備えた複合処理装置 | |
JP2005288995A (ja) | プリンタ及び用紙有無確認方法 | |
JP2007137034A (ja) | 印刷媒体処理装置の制御方法及び印刷媒体処理装置 | |
JP2007288371A (ja) | 単票用紙読取装置、単票用紙読取装置の制御方法 | |
JP2011146834A (ja) | 光学読取装置、光学読取装置の制御方法、及び、プログラム |