以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、明細書または図面に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、明細書または図面に記載されていることを確認するためのものである。従って、明細書または図面中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
本発明の第1の側面の出力制御システムは、複数のコンテンツが表示されるディスプレイに対して、出力対象のコンテンツを出力する制御を行う複数の出力制御装置(例えば、図2のテレビジョン受像機31−1乃至31−4)からなる出力制御システム(図2のマルチテレビジョン装置21)において、前記出力制御装置は、ユーザの操作に基づいて、自己の出力対象のコンテンツに対するユーザの興味の状況を示す状況情報を取得する情報取得手段(例えば、図3の信号解析部52)と、前記情報取得手段により取得された自己の前記状況情報を、他の出力制御装置に送信する情報送信手段(例えば、図3のデータ通信部61)と、前記自己の状況情報と、前記他の出力制御装置から送信されてくる前記他の状況情報に基づいて、自己がマスタ装置であるか否かを判定するマスタ装置判定手段(例えば、図3のデータ解析部53)と、前記マスタ装置判定手段による判定結果に応じて、前記自己の出力対象のコンテンツに対して処理を行うコンテンツ処理手段(例えば、図3の信号処理部55)とを備える。
前記出力制御装置は、前記マスタ装置判定手段により自己がマスタ装置であると判定された場合、前記他の出力制御装置における前記コンテンツ処理手段による処理を指示するコマンドを、前記他の出力制御装置に送信するコマンド送信手段(例えば、図3のコマンド送信部62)とをさらに備え、前記コンテンツ処理手段は、前記マスタ装置判定手段により自己がマスタ装置ではないと判定された場合、前記自己の出力対象のコンテンツに対して、マスタ装置であると判定された前記他の出力制御装置から送信されてくる前記コマンドに応じた処理を行うことができる。
前記出力制御装置は、前記マスタ装置判定手段により自己がマスタ装置であると判定された場合、前記自己の出力対象のコンテンツを、前記他の出力制御装置に送信するコンテンツ送信手段(例えば、図10のデータ送信モジュール131)をさらに備えることができる。
前記情報取得手段(例えば、図4の視聴割合算出モジュール82)は、ユーザが音声出力を指示する操作に基づき、所定の時間のうちの、前記自己の出力対象のコンテンツがユーザにより音声出力対象とされた時間の割合を算出することにより、前記自己の出力対象のコンテンツに対するユーザの興味の状況を示す状況情報を取得することができる。
前記情報取得手段(例えば、図10のコマンド解析モジュール111)は、ユーザによる、前記複数のコンテンツのうちの前記自己の出力対象のコンテンツを選択する操作、および前記自己の出力対象のコンテンツを音声出力対象とする操作に基づいて、前記自己の出力対象のコンテンツに対するユーザの興味の状況を示す状況情報を取得することができる。
前記ディスプレイは、複数のコンテンツをそれぞれ表示する複数のディスプレイ(例えば、図4のテレビジョン受像機31−1乃至31−4が有する図3のディスプレイ56)で構成されることができる。
本発明の第1の側面の出力制御方法は、複数のコンテンツが表示されるディスプレイに対して、出力対象のコンテンツを出力する制御を行う複数の出力制御装置からなる出力制御システムの出力制御方法において、前記出力制御装置の出力制御方法は、ユーザの操作に基づいて、自己の出力対象のコンテンツに対するユーザの興味の状況を示す状況情報を取得する情報取得ステップ(例えば、図5のステップS11)と、前記情報取得ステップの処理により取得された自己の前記状況情報を、他の出力制御装置に送信する情報送信ステップ(例えば、図5のステップS12)と、前記自己の状況情報と、前記他の出力制御装置から送信されてくる前記他の状況情報に基づいて、自己がマスタ装置であるか否かを判定するマスタ装置判定ステップ(例えば、図5のステップS14)と、前記マスタ装置判定ステップの処理による判定結果に応じて、前記自己の出力対象のコンテンツに対して処理を行うコンテンツ処理ステップ(例えば、図5のステップS16,S19,またはS20)とを含む。
本発明の第2の側面の出力制御装置は、複数の出力制御装置からなる出力制御システムを構成し、複数のコンテンツが表示されるディスプレイに対して、前記複数のコンテンツのうち、出力対象のコンテンツを出力する制御を行う出力制御装置において、ユーザの操作に基づいて、自己の出力対象のコンテンツに対するユーザの興味の状況を示す状況情報を取得する情報取得手段(例えば、図3の信号解析部52)と、前記情報取得手段により取得された自己の前記状況情報を、他の出力制御装置に送信する情報送信手段(例えば、図3のデータ通信部61)と、前記自己の状況情報と、前記他の出力制御装置から送信されてくる前記他の状況情報に基づいて、自己がマスタ装置であるか否かを判定するマスタ装置判定手段(例えば、図3のデータ解析部53)と、前記マスタ装置判定手段による判定結果に応じて、前記自己の出力対象のコンテンツに対して処理を行うコンテンツ処理手段(例えば、図3の信号処理部55)とを備える。
本発明の第2の側面の出力制御方法は、複数の出力制御装置からなる出力制御システムを構成し、複数のコンテンツが表示されるディスプレイに対して、前記複数のコンテンツのうち、出力対象のコンテンツを出力する制御を行う出力制御装置の出力制御方法において、ユーザの操作に基づいて、自己の出力対象のコンテンツに対するユーザの興味の状況を示す状況情報を取得する情報取得ステップ(例えば、図5のステップS11)と、前記情報取得ステップの処理により取得された自己の前記状況情報を、他の出力制御装置に送信する情報送信ステップ(例えば、図5のステップS12)と、前記自己の状況情報と、前記他の出力制御装置から送信されてくる前記他の状況情報に基づいて、自己がマスタ装置であるか否かを判定するマスタ装置判定ステップ(例えば、図5のステップS14)と、前記マスタ装置判定ステップの処理による判定結果に応じて、前記自己の出力対象のコンテンツに対して処理を行うコンテンツ処理ステップ(例えば、図5のステップS16,S19,またはS20)とを含む。
本発明の第2の側面のプログラムは、複数の出力制御装置からなる出力制御システムを構成する出力制御装置に、複数のコンテンツが表示されるディスプレイに対して、前記複数のコンテンツのうち、出力対象のコンテンツを出力する制御を行う処理を行わせるプログラムであって、ユーザの操作に基づいて、自己の出力対象のコンテンツに対するユーザの興味の状況を示す状況情報を取得する情報取得ステップ(例えば、図5のステップS11)と、前記情報取得ステップの処理により取得された自己の前記状況情報を、他の出力制御装置に送信する情報送信ステップ(例えば、図5のステップS12)と、前記自己の状況情報と、前記他の出力制御装置から送信されてくる前記他の状況情報に基づいて、自己がマスタ装置であるか否かを判定するマスタ装置判定ステップ(例えば、図5のステップS14)と、前記マスタ装置判定ステップの処理による判定結果に応じて、前記自己の出力対象のコンテンツに対して処理を行うコンテンツ処理ステップ(例えば、図5のステップS16,S19,またはS20)とを含む。
以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図2は、本発明を適用したマルチテレビジョンシステムの一実施の形態の構成を示す図である。
図2に示されるマルチテレビジョンシステムは、複数のテレビジョン受像機31−1乃至31−4からなるマルチテレビジョン装置21と、ユーザの操作に応じたコマンド(以下、ユーザコマンドと称する)を光信号として、マルチテレビジョン装置21に対して発光するリモートコントローラ22により構成される。
マルチテレビジョン装置21は、横×縦の台数が、例えば、2×2の4台であるテレビジョン受像機31−1乃至31−4と、リモートコントローラ22より発せられるユーザコマンドが光信号に変換された光を受光する受光部32により構成されている。
受光部32は、リモートコントローラ22より発せられるユーザコマンドが光信号に変換された光を受光し、受光したユーザコマンドを、テレビジョン受像機31−1乃至31−4にそれぞれ送信する。
テレビジョン受像機31−1乃至31−4は、個別にチューナ、ディスプレイ、およびスピーカなどを備えており、図示せぬアンテナを介して受信された放送信号のうち、受光部32を介して受信されるユーザコマンドに応じたチャンネルのコンテンツを受信し、受信したコンテンツの画像や音声を出力する。
なお、テレビジョン受像機31−1乃至31−4は、一般に使用される単独のテレビジョン受像機として機能することもできる。以下、テレビジョン受像機31−1乃至31−4を個々に区別する必要がない場合、単にテレビジョン受像機31とも称する。
テレビジョン受像機31−1乃至31−4は、受光部32を介して受信されるユーザコマンドに応じて、それぞれが受信した異なるコンテンツの画像や音声を出力したり、1つのテレビジョン受像機31で受信されたコンテンツの画像や音声をそのまま個々のディスプレイに出力したり、または、1つのテレビジョン受像機31で受信されたコンテンツの画像を拡大して、1つの画像として4つのディスプレイに出力する。
なお、このマルチテレビジョンシステムにおいては、各テレビジョン受像機31のディスプレイに異なるコンテンツの映像が出力されている場合、ユーザが、リモートコントローラ22を操作することで、音声を出力するコンテンツ(が表示されるテレビジョン受像機31)や、視聴を所望する1または複数のコンテンツ(が表示されるテレビジョン受像機31)などが選択される。
また、テレビジョン受像機31−1乃至31−4は、相互に通信ができるよう、赤外線、イーサネット(登録商標)、または、Bluetooth(商標)などの無線や有線のネットワーク(通信路)33で相互に接続されている。
したがって、ユーザが上述したコンテンツの選択を行った場合、テレビジョン受像機31−1乃至31−4は、受光部32を介して受信される、上述したように、ユーザが音声を出力するコンテンツや視聴を所望するコンテンツを選択したことに対応するユーザコマンドなどに基づき、各表示対象のコンテンツに対するユーザの興味の状況を示す状況情報を取得して、取得した状況情報を、相互に送信しあうことで、他のテレビジョン受像機31の状況情報を取得することができる。
そして、テレビジョン受像機31−1乃至31−4は、それぞれ、取得された自己と他の状況情報に基づいて、マルチテレビジョン装置21における自己の役割を判定し、各表示対象のコンテンツに画像または音声の処理を行い、処理されたコンテンツを、個々のディスプレイやスピーカに出力する。
すなわち、テレビジョン受像機31−1乃至31−4は、自己の状況情報と、マルチテレビジョン装置21を構成するすべてのテレビジョン受像機31−1乃至31−4と相互に送受信して得られる他の状況情報とに基づいて、それぞれ、自律的に、マルチテレビジョン装置21における自己の役割として、すなわち、自己が他のテレビジョン受像機31に対してコマンドを送信するマスタ装置であるか、あるいは、マスタ装置からのコマンドを受信するスレーブ装置であるかを判定する。
そして、自己がマスタ装置であると判定したテレビジョン受像機31−1は、他のテレビジョン受像機31−2乃至31−4に対して、それぞれのテレビジョン受像機31−2乃至31−4が表示対象とするコンテンツの画像処理または音声処理用のコマンドを送信するとともに、自己の表示対象のコンテンツに所定の処理を行い、ディスプレイやスピーカから出力する。
一方、自己がスレーブ装置であると判定したテレビジョン受像機31−2乃至31−4は、マスタ装置であるテレビジョン受像機31−1からのコマンドに応じて、表示対象のコンテンツの画像処理または音声処理を行い、画像処理または音声処理が行われたコンテンツを、ディスプレイやスピーカから出力する。
リモートコントローラ12は、マルチテレビジョン装置21に対して音量や選局などを指示するための複数の操作ボタンと、ユーザの操作ボタンの操作に応じて、入力されたユーザコマンドを、マルチテレビジョン装置21に対して光信号にして発するための発光部が備えられている。
なお、図2においては、マルチテレビジョン装置21は、水平方向に2個、垂直方向に2個の合計4個のテレビジョン受像機31から構成される例について説明するものとするが、テレビジョン受像機31の個数はそれ以外の個数であっても良い。また、複数のテレビジョン受像機31の配置方法についても、2個×2個以外の配置方法であっても良い。
図3は、テレビジョン受像機31の構成例を示している。
図3に示されるテレビジョン受像機31は、チューナ51、信号解析部52、データ解析部53、通信部54、信号処理部55、ディスプレイ56、およびスピーカ57により構成されている。
受光部32により受信されるリモートコントローラ22からのユーザコマンドは、チューナ51および信号解析部52に入力される。
チューナ51は、チャンネル変更を指示するユーザコマンドが入力されると、図示せぬアンテナを介して受信される放送信号から、ユーザコマンド(ユーザの選局)に応じたチャンネルの番組(コンテンツ)を取得し、取得したコンテンツの画像データと音声データを、信号解析部52および信号処理部55に出力する。
なお、図3においては、信号解析部52および信号処理部55に入力される画像データや音声データとしては、チューナ51からのコンテンツの画像データおよび音声データしか示されていないが、テレビジョン受像機31に接続されるカムコーダや録画再生装置などからコンテンツの画像データや音声データも入力される。
信号解析部52は、受光部32から入力されるユーザコマンド、または、チューナ51などから入力されるコンテンツの画像データ、もしくは音声データに基づいて、自己の表示対象のコンテンツに対するユーザの興味の状況を示す状況情報やそのコンテンツに関するデータなどを取得し、それらを、データ解析部53および通信部54のデータ通信部61に出力する。
データ解析部53には、信号解析部52からの自己の状況情報やデータと、他のディスプレイ装置31の信号解析部52により得られ、データ通信部61により送信されてくる他のディスプレイ装置31の状況情報やデータとが入力される。
データ解析部53は、自己と他のディスプレイ装置31の状況情報を解析することで、自己が、他のテレビジョン受像機31に対してコマンドを送信するマスタ装置であるか、あるいは、マスタ装置からのコマンドを受信するスレーブ装置であるかを判定し、自己が、他のテレビジョン受像機31に対してコマンドを送信するマスタ装置であると判定した場合、信号処理部55が行う処理を制御するとともに、他のディスプレイ装置31における処理を制御するコマンドを生成し、生成したコマンドなどを、コマンド送信部62に出力する。
通信部54は、機能的に、データ通信部61およびコマンド送信部62により構成され、ネットワーク33を介して、他のテレビジョン受像機31に、情報(データ)やコマンドなどを送信する。
データ通信部61は、信号解析部52により得られた自己の状況情報やデータなどを、ネットワーク33を介して、他のテレビジョン受像機31に送信する。
コマンド送信部62には、自己がマスタ装置であった場合のみ、データ解析部53からコマンドが入力される。したがって、コマンド送信部62は、自己がマスタ装置であった場合のみ、データ解析部53からのコマンドなどを、ネットワーク33を介して、他のテレビジョン受像機31に送信する。
自己がマスタ装置である場合、信号処理部55は、チューナ51からのコンテンツの画像データおよび音声データを、データ解析部53の制御に応じた処理を行い、コンテンツの画像を、ディスプレイ56に表示させ、コンテンツの音声をスピーカ57から出力させる。
自己がマスタ装置でない場合、信号処理部55には、チューナ51からのコンテンツの画像データおよび音声データの他に、ネットワーク31を介して、他のテレビジョン受像機31からのコマンドが入力される。信号処理部55は、チューナ51からのコンテンツの画像データおよび音声データを、他のテレビジョン受像機31からのコマンドに応じた処理を行い、コンテンツの画像を、ディスプレイ56に表示させ、コンテンツの音声をスピーカ57から出力させる。
ディスプレイ56は、信号処理部55からのコンテンツの画像データに対応する画像を表示する。スピーカ57は、信号処理部55からのコンテンツの音声データに対応する音声を出力する。
図4は、図3のテレビジョン受像機31により実現される機能の第1の実施の形態の構成例を示している。
図4に示される機能ブロックは、ユーザコマンド受信モジュール81、視聴割合算出モジュール82、視聴割合比較モジュール83、送信コマンド決定モジュール84、輝度値算出モジュール85、通信モジュール86、コマンド受信モジュール87、画像処理モジュール88、および音声処理モジュール89により構成される。
ユーザコマンド受信モジュール81は、受光部32からのユーザコマンドを受信し、ユーザコマンドに基づき、ユーザにより自己のテレビジョン受像機31の出音が選択されているか否か、すなわち、ユーザによる自己のテレビジョン受像機31の音声の選択が、消音であるか出音であるかを解析し、その解析結果を、視聴割合算出モジュール82に供給する。
視聴割合算出モジュール82は、ユーザコマンド受信モジュール81からの解析結果に基づいて、表示対象のコンテンツに対するユーザの興味の状況を示す状況情報(図4の例の場合、視聴割合情報)を求める。すなわち、図4の例においては、表示対象のコンテンツが視聴者の興味があるコンテンツであるか否かが、音声を出力した総時間によって判定される。
具体的には、視聴割合算出モジュール82は、ユーザコマンド受信モジュール81からの解析結果に基づいて、例えば、自己が表示対象とするコンテンツに対しての、直近5分間での音声出力時間の割合を算出し、算出結果を、自己のテレビジョン受像機31の視聴割合情報として、視聴割合比較モジュール83および情報送信モジュール91に供給する。
視聴割合比較モジュール83は、他のテレビジョン受像機31からネットワーク33を介して送信されてくる他のテレビジョン受像機31の視聴割合情報と、視聴割合算出モジュール82により算出された自己の視聴割合情報に基づいて、自己が、他のテレビジョン受像機31に対してコマンドを送信するマスタ装置であるか、あるいは、マスタ装置からのコマンドを受信するスレーブ装置であるかを判定し、判定結果に応じて、送信コマンド決定モジュール84と輝度値データ送信モジュール93の機能を制御する。
すなわち、視聴割合比較モジュール83は、自己と他の視聴割合を比較することで、視聴割合が一番大きなテレビジョン受像機31が視聴者の興味を一番引くコンテンツを出力しているものを、マスタ装置であると判定する。
視聴割合比較モジュール83は、自己が、他のテレビジョン受像機31に対してコマンドを送信するマスタ装置であると判定した場合、さらに、自己の視聴割合を、予め設定されている閾値とも比較し、その比較結果に応じて、送信コマンド決定モジュール84と輝度値データ送信モジュール93に、オン(on)信号を出力し、送信コマンド決定モジュール84と輝度値データ送信モジュール93の機能を開始させる。
例えば、自己の視聴割合が閾値より少なく、自己の視聴割合が、他のすべてのテレビジョン受像機31の視聴割合と大差がない場合、視聴割合比較モジュール83は、ユーザの興味は、どのコンテンツにも一様にあると判定し、送信コマンド決定モジュール84と輝度値データ送信モジュール93にオフ(off)信号を出力し、送信コマンド決定モジュール84と輝度値データ送信モジュール93の機能を停止(禁止)させる。
自己の視聴割合が閾値より少なく、自己の視聴割合と同程度の視聴割合のテレビジョン受像機31が他にいくつかある場合、視聴割合比較モジュール83は、送信コマンド決定モジュール84と輝度値データ送信モジュール93にオン(on)信号を出力し、送信コマンド決定モジュール84と輝度値データ送信モジュール93の機能を開始させるが、同程度の視聴割合のテレビジョン受像機31には、コマンドやデータを送信させない。
自己の視聴割合が閾値以上の場合、ユーザの興味は、完全にマスタ装置が表示対象とするコンテンツにあると判定し、視聴割合比較モジュール83は、送信コマンド決定モジュール84と輝度値データ送信モジュール93の動作を開始させ、送信コマンド決定モジュール84を制御し、他のテレビジョン受像機31に対して、コンテンツの画像の解像度や輝度を下げるコマンドを送信させる。
なお、このとき、視聴割合比較モジュール83は、図4の例においては、その制御を示す矢印の図示が省略されているが、自己の画像処理モジュール88および音声モジュール89の処理も制御する。
視聴割合比較モジュール83は、自己が、他のテレビジョン受像機31に対してコマンドを送信するマスタ装置ではない(すなわち、自己が、スレーブ装置である)と判定した場合、送信コマンド決定モジュール84と輝度値データ送信モジュール93にオフ(off)信号を出力し、送信コマンド決定モジュール84と輝度値データ送信モジュール93の機能を停止(禁止)させる。
送信コマンド決定モジュール84は、視聴割合比較モジュール83の制御のもと、他のテレビジョン受像機31を選択し、選択した他のテレビジョン受像機31のマルチテレビジョン装置21における配置位置や、視聴割合に応じて、選択したテレビジョン受像機31に送信するコマンドを決定し、コマンド送信モジュール93を制御し、決定したコマンドを、選択したテレビジョン受像機31に送信させる。
チューナ51などからのコンテンツの画像データは、輝度値算出モジュール85および画像処理モジュール88に入力される。
輝度値算出モジュール85は、チューナ51などから入力されるコンテンツの画像データに基づいて、対応する画像の輝度値(具体的には、コンテンツの画像の全画素の輝度の平均値)を算出し、その輝度値データを、輝度値データ送信モジュール93および画像処理モジュール88に出力する。
通信モジュール86は、情報送信モジュール91、コマンド送信モジュール92、および輝度値データ送信モジュール93により構成される。
情報送信モジュール91は、視聴割合算出モジュール82からの視聴割合情報を、ネットワーク33を介して、他のすべてのテレビジョン受像機31に送信する。
コマンド送信モジュール92は、送信コマンド決定モジュール84により決定されたコマンドを、ネットワーク33を介して、対応する他のテレビジョン受像機31に送信する。すなわち、コマンド送信モジュール92は、視聴割合比較モジュール83が、自己が、他のテレビジョン受像機31に対してコマンドを送信するマスタ装置であると判定し、送信コマンド決定モジュール84の機能を開始させた場合にのみ、他のテレビジョン受像機31に、対応するコマンドを送信する。
輝度値データ送信モジュール93は、視聴割合比較モジュール83の制御に応じて、輝度値算出モジュール85からの輝度値データを、ネットワーク33を介して、対応する他のテレビジョン受像機31に送信する。すなわち、輝度値データ送信モジュール93も、視聴割合比較モジュール83が、自己が、他のテレビジョン受像機31に対してコマンドを送信するマスタ装置であると判定し、輝度値データ送信モジュール93の機能を開始させた場合にのみ、他のテレビジョン受像機31に輝度値データを送信する。
コマンド受信モジュール87は、マスタ装置であるテレビジョン受像機31(以下、単にマスタ装置とも称する)からネットワーク33を介して送信されてくるコマンドを受信し、受信したコマンドを、画像処理モジュール88および音声処理モジュール89に供給する。
スレーブ装置であるテレビジョン受像機31(以下、スレーブ装置とも称する)の画像処理モジュール88には、チューナ51などからのコンテンツの画像データ、輝度値算出モジュール85からの輝度値データ、コマンド受信モジュール87により受信されたマスタ装置からのコマンド、およびマスタ装置からネットワーク33を介して送信されてくるマスタ装置の輝度値データが入力される。
画像処理モジュール88は、入力されるマスタ装置からのコマンドに応じ、マスタ装置の輝度値データと自己の輝度値データなどを用いて、コンテンツの画像データの画像処理を行う。そして、画像処理モジュール88は、画像処理を行った画像データに対応するコンテンツの画像を、ディスプレイ56に表示させる。
一方、マスタ装置の画像処理モジュール88には、他のテレビジョン受像機31からのコマンドおよび輝度値データが入力されないので、画像処理モジュール88は、視聴割合比較モジュール83の制御のもと、コンテンツの画像データに対応する画像を、ディスプレイ56に表示させる。なお、視聴割合比較モジュール83の制御により、マスタ装置に出力されるコンテンツにも、視聴割合に応じた画像処理を行わせることもできる。
スレーブ装置の音声処理モジュール89には、チューナ51などからのコンテンツの音声データ、コマンド受信モジュール87により受信されたマスタ装置からのコマンドが入力される。音声処理モジュール89は、マスタ装置からのコマンドに応じて、コンテンツの音声データの音声処理を行い、音声処理を行った音声データに対応するコンテンツの音声を、スピーカ57から出力させたり、コンテンツの音声データのスピーカ57からの出力を停止させる。
一方、マスタ装置の音声処理モジュール89には、他のテレビジョン受像機31からのコマンドが入力されないので、音声処理モジュール89は、視聴割合比較モジュール83の制御のもと、コンテンツの音声データに対応する音声を、スピーカ57から出力させる。なお、視聴割合比較モジュール83の制御により、マスタ装置に出力されるコンテンツにも、視聴割合に応じた音声処理を行わせることもできる。
次に、図5のフローチャートを参照して、図4のテレビジョン受像機31による複数コンテンツ出力制御処理の例を説明する。
ユーザがリモートコントローラ22を操作して、複数コンテンツの視聴を指示することで、マルチテレビジョン装置21において、この複数コンテンツ出力制御処理が開始され、各テレビジョン受像機31において、ユーザの選局に応じたチャンネルの放送信号からコンテンツが取得され、取得されたコンテンツの映像がディスプレイ56に表示される。
例えば、ユーザは、リモートコントローラ22を操作することで、どのテレビジョン受像機31のディスプレイ56に表示されているコンテンツの音声を出力するかを選択する。リモートコントローラ22は、ユーザの操作に対応するユーザコマンドを、マルチテレビジョン装置21に対して光信号にして発する。受光部32は、リモートコントローラ22からのユーザコマンドを受信し、各テレビジョン受像機31に送信する。
テレビジョン受像機31のユーザコマンド受信モジュール81は、受光部32からのユーザコマンドを受信し、ユーザによる自己のテレビジョン受像機31の音声の選択が、消音であるか出音であるかを解析し、その解析結果を、視聴割合算出モジュール82に供給する。
なお、ユーザコマンド受信モジュール81は、受光部32からのユーザコマンドを受信しない場合であっても、最も近い過去に受信された音声の選択に対応するユーザコマンドに基づいて、ユーザによる自己のテレビジョン受像機31の音声の選択が、消音であるか出音であるかを解析し、その解析結果を、視聴割合算出モジュール82に供給する。
複数コンテンツ出力制御処理が開始されると、視聴割合算出モジュール82は、ステップS11において、ユーザコマンド受信モジュール81からの解析結果に基づいて、例えば、自己が表示対象とするコンテンツに対しての、直近5分間での音声出力時間の割合を算出し、その算出結果を、自己のテレビジョン受像機31の視聴割合情報として、視聴割合比較モジュール83および情報送信モジュール91に供給する。
ステップS12において、情報送信モジュール91は、視聴割合算出モジュール82からの視聴割合情報を、ネットワーク33を介して、他のすべてのテレビジョン受像機31に送信する。
ステップS13において、視聴割合比較モジュール83は、他のテレビジョン受像機31からネットワーク33を介して送信されてくる他のテレビジョン受像機31の視聴割合情報と、視聴割合算出モジュール82により算出された自己の視聴割合情報に基づいて、自己と他の視聴割合を比較し、ステップS14において、その比較結果に基づいて、自己が、他のテレビジョン受像機31に対してコマンドを送信するマスタ装置であるか否かを判定する。
自己の視聴割合が他の視聴割合よりも大きい場合、ステップS14において、自己がマスタ装置であると判定され、処理は、ステップS15に進み、テレビジョン受像機31の対応する各モジュールは、ステップS15およびS16において、マスタ装置としての処理を実行する。
すなわち、ステップS15において、マスタ装置としてのコマンド送信処理が実行され、ステップS16において、視聴割合比較モジュール83の制御のもと、画像処理モジュール88および音声処理モジュール89により、ディスプレイ56およびスピーカ57に対して、表示対象のコンテンツが出力される。
ステップS15のコマンド送信処理は、図6のフローチャートを参照して詳しく後述するが、このコマンド送信処理により、マスタ装置のテレビジョン受像機31が表示対象とするコンテンツの画像の輝度値が算出され、その輝度値データが、他のテレビジョン受像機31に送信されるとともに、マスタ装置の視聴割合と閾値との比較結果などに応じて、他のテレビジョン受像機31に対して、画像処理を指示するコマンドが送信される。
そして、ステップS16において、画像処理モジュール88は、チューナ51などからのコンテンツの画像データに対応する画像を、ディスプレイ56に表示し、音声処理モジュール89は、チューナ51などからのコンテンツの音声データに対応する音声を、スピーカ57から出力する。
一方、ステップS14において、自己がマスタ装置ではない(すなわち、自己がスレーブ装置である)と判定された場合、処理は、ステップS17に進み、テレビジョン受像機31の各モジュールは、ステップS17乃至S20において、スレーブ装置としての処理を実行する。
具体的には、輝度値算出モジュール85は、ステップS17において、チューナ51などから入力されているコンテンツの画像データを用いて、コンテンツの画像の輝度値を算出し、その輝度値データを、輝度値データ送信モジュール93および画像処理モジュール88に出力する。ただし、この場合、テレビジョン受像機31は、マスタ装置ではないので、輝度値データ送信モジュール93は、他のテレビジョン受像機31に輝度値データの送信を行わない。
一方、マスタ装置であるテレビジョン受像機31は、後述する図6のステップS42において、マスタ装置のコンテンツの画像の輝度値データを送信するとともに、ステップS46,S47,またはS52において、マスタ装置の視聴割合と閾値との比較結果などに応じたコマンドを送信してくる。
マスタ装置であるテレビジョン受像機31からの輝度値データは、画像処理モジュール88に受信され、マスタ装置であるテレビジョン受像機31からのコマンドは、コマンド受信モジュール87に受信される。
コマンド受信モジュール87は、ステップS18において、マスタ装置(他のテレビジョン受像機31)からのコマンドを受信したか否かを判定し、マスタ装置からのコマンドを受信したと判定した場合、受信したコマンドを、画像処理モジュール88および音声処理モジュール89に供給する。
ステップS19において、画像処理モジュール88および音声処理モジュール89は、コマンドに応じて、表示対象のコンテンツの画像および音声を処理し、ディスプレイ56およびスピーカ57に対して、処理したコンテンツを出力させる。
例えば、後述する図6のステップS46において、マスタ装置より、マスタ装置に表示される画像よりも不明瞭になるように画像処理させるコマンド(すなわち、画像の解像度を下げ、その輝度値を、マスタ装置に表示される画像の輝度値以下にさせるコマンド)が送信されてきた場合、画像処理モジュール88は、そのコマンドに応じ、表示対象のコンテンツの画像に対して、解像度を下げるとともに、マスタ装置から受信された輝度値データを用いて、ステップS17で算出した輝度値を、マスタ装置の画像の輝度値以下にする画像処理を行い、画像処理を行ったコンテンツの画像を、ディスプレイ56に表示する。
また、例えば、後述する図6のステップS46において、マスタ装置より、音声を出力させないコマンドが送信されてきた場合、音声処理モジュール89は、そのコマンドに応じ、コンテンツの音声の出力を禁止する。
一方、ステップS18において、マスタ装置(他のテレビジョン受像機31)からのコマンドを受信していないと判定された場合、ステップS20において、画像処理モジュール88および音声処理モジュール89は、表示対象のコンテンツを出力させる。
すなわち、例えば、後述する図6のステップS49またはS51においてyesと判定された場合、他のテレビジョン受像機31はコマンドを送信してこないので、ステップS20において、画像処理モジュール88は、チューナ51などからのコンテンツの画像データに対応する画像を、コマンドに応じた処理を行うことなく、ディスプレイ56に表示し、音声処理モジュール89は、チューナ51などからのコンテンツの音声データに対応する音声を、コマンドに応じた処理を行うことなく、スピーカ57から出力する。
ステップS16,S19,またはS20においてコンテンツが出力された後、処理は、ステップS21に進む。
ステップS21において、ユーザコマンド受信モジュール81は、リモートコントローラ22から受信されるユーザコマンドに基づいて、複数コンテンツの視聴を終了するか否かを判定する。
例えば、ユーザは、リモートコントローラ22を操作することで、複数画面を用いての1つのコンテンツの視聴を指示する。リモートコントローラ22は、ユーザの操作に対応するユーザコマンドを、マルチテレビジョン装置21に対して光信号にして発する。受光部32は、リモートコントローラ22からのユーザコマンドを受信し、各テレビジョン受像機31に送信する。
テレビジョン受像機31のユーザコマンド受信モジュール81は、受光部32からのこのユーザコマンドを受信した場合、複数コンテンツの視聴を終了すると判定し、複数コンテンツ出力制御処理は、終了される。
また、ステップS21において、複数コンテンツの視聴をまだ終了しないと判定された場合、処理は、ステップS11に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
次に、図6のフローチャートを参照して、図5のステップS15のコマンド送信処理を説明する。なお、このコマンド送信処理は、図5のステップS14においてマスタ装置であると判定された図4のテレビジョン受像機31により実行される。
輝度値算出モジュール85は、ステップS41において、チューナ51などから入力されているコンテンツの画像データを用いて、コンテンツの画像の輝度値を算出し、その輝度値データを、輝度値データ送信モジュール93および画像処理モジュール88に出力する。輝度値データ送信モジュール93は、ステップS42において、輝度値算出モジュール85からの輝度値データを、ネットワーク33を介して、すべての他のテレビジョン受像機31に送信する。
ステップS43において、さらに、視聴割合比較モジュール83は、自己の視聴割合が予め設定されている閾値以上であるか否かを判定する。
ステップS43において、自己の視聴割合が予め設定されている閾値以上であると判定された場合、ステップS44において、送信コマンド決定モジュール84は、マルチテレビジョン装置21を構成するテレビジョン受像機31のうち、1つのテレビジョン受像機31を選択し、ステップS45において、選択したテレビジョン受像機31が、自己(マスタ装置)の周囲のテレビジョン受像機31であるか否かを判定する。
ここで、図7を参照して、周囲のテレビジョン受像機について説明する。
図7の例においては、マルチテレビジョン装置21が横×縦の台数が、例えば、5×5の25台であるテレビジョン受像機31−1乃至31−25で構成されており、そのうち、左から2番目、上から2段目に配置されているテレビジョン受像機31−7がマスタ装置である場合が示されている。
この場合、マスタ装置の周囲のテレビジョン受像機31とは、図7の例においてハッチが付されている、マスタ装置の8周囲に位置するテレビジョン受像機31のことであり、具体的には、マスタ装置の左上に配置されるテレビジョン受像機31−1、マスタ装置の真上に配置されるテレビジョン受像機31−2、マスタ装置の右上に配置されるテレビジョン受像機31−3、マスタ装置の左横に配置されるテレビジョン受像機31−6、マスタ装置の右横に配置されるテレビジョン受像機31−8、マスタ装置の左下に配置されるテレビジョン受像機31−11、マスタ装置の真下に配置されるテレビジョン受像機31−12、およびマスタ装置の右下に配置されるテレビジョン受像機31−13を示す。
したがって、図7の例の場合、テレビジョン受像機31−1乃至31−25のうちの、テレビジョン受像機31−4、31−5、31−9、31−10、31−14、31−15乃至31−25は、マスタ装置の周囲以外のテレビジョン受像機31となる。
図6に戻って、選択したテレビジョン受像機31が、例えば、図7のテレビジョン受像機31−1の場合、ステップS45において、選択したテレビジョン受像機31が、自己の周囲のテレビジョン受像機31であると判定され、送信コマンド決定モジュール84は、ステップS46において、マスタ装置に表示される画像よりも不明瞭になるように画像処理させるコマンドを、選択したテレビジョン受像機31(図7のテレビジョン受像機31−1)に送信する。
具体的には、送信コマンド決定モジュール84は、コマンド送信モジュール92を制御し、選択したテレビジョン受像機31が表示する画像の解像度を下げ、その輝度値を、マスタ装置に表示される画像の輝度値以下にさせるコマンドを、選択したテレビジョン受像機31に送信させる。
一方、選択したテレビジョン受像機31が、例えば、図7のテレビジョン受像機31−19の場合、ステップS45において、選択したテレビジョン受像機31が、自己の周囲以外のテレビジョン受像機31であると判定され、送信コマンド決定モジュール84は、ステップS47において、解像度を下げるコマンドを、選択したテレビジョン受像機31(図7のテレビジョン受像機31−19)に送信させる。
これにより、マスタ装置の8周囲に配置されるテレビジョン受像機31のディスプレイ56に表示される画像の解像度は、マスタ装置の解像度よりも粗く表示され、その輝度値は、マスタ装置の画素の輝度値よりも暗く表示される。
また、マスタ装置の8周囲以外に配置される他のテレビジョン受像機31のディスプレイ56に表示される画像の解像度は、マスタ装置の解像度よりも粗く表示される。
したがって、マスタ装置の8周囲に配置されるテレビジョン受像機31の中央に位置するマスタ装置であるテレビジョン受像機31−7のディスプレイ56に表示されるコンテンツの画像は、その8周囲のディスプレイ56に表示されるコンテンツよりも、明るく、目立つので、ユーザにとって見やすいものとなる。
なお、上述したステップS45の処理を省き、マスタ装置以外のテレビジョン受像機31すべてに対して、解像度を下げ、その輝度値を、マスタ装置に表示される画像の輝度値以下にさせるコマンドを送信させるようにすることもできる。
ステップS46またはS47の処理の後、ステップS48において、送信コマンド決定モジュール84は、すべてのテレビジョン受像機31にコマンドを送信したか否かを判定する。ステップS48において、すべてのテレビジョン受像機31に、まだコマンドを送信していないと判定された場合、処理は、ステップS44に戻り、次のテレビジョン受像機31についての処理が繰り返される。
ステップS48において、すべてのテレビジョン受像機31に、コマンドを送信したと判定された場合、コマンド送信処理は終了され、処理は、図5のステップS15に戻り、ステップS16に進む。
一方、ステップS43において、自己の視聴割合が予め設定されている閾値以上ではないと判定された場合、ステップS49において、視聴割合比較モジュール83は、マルチテレビジョン装置21を構成するすべてのテレビジョン受像機31も、マスタ装置と同程度の視聴割合であるか否かを判定する。
ここで、図8を参照して、テレビジョン受像機の視聴割合について説明する。
図8の例においては、マルチテレビジョン装置21が横×縦の台数が、例えば、2×2の4台であるテレビジョン受像機31−1乃至31−4で構成されており、そのうち、左から2番目、上から2段目に配置されているテレビジョン受像機31−4がマスタ装置である場合が示されている。
また、図8の各テレビジョン受像機31−1乃至31−4に示される数値は、各テレビジョン受像機31において算出された視聴割合を示している。すなわち、テレビジョン受像機31−1における視聴割合は、0.05であり、テレビジョン受像機31−2における視聴割合は、0.30であり、テレビジョン受像機31−3における視聴割合は、0.30であり、マスタ装置であるテレビジョン受像機31−4における視聴割合は、0.35である。
このとき、テレビジョン受像機31−2および31−3と、テレビジョン受像機31−4の視聴割合は、0.05の差しかないため、同程度の視聴割合であるとされるが、テレビジョン受像機31−1と、テレビジョン受像機31−4の視聴割合は、0.30の差があるので、同程度の視聴割合ではないとされる。なお、同程度であるか否かを判別する差の基準値は、変更可能である。
したがって、図8の例の場合には、図6のステップS49において、マルチテレビジョン装置21を構成するすべてのテレビジョン受像機31が、マスタ装置と同程度の視聴割合ではないと判定され、処理は、ステップS50に進む。
ステップS50において、送信コマンド決定モジュール84は、マルチテレビジョン装置21を構成するテレビジョン受像機31のうち、1つのテレビジョン受像機31を選択し、ステップS51において、選択したテレビジョン受像機31が、マスタ装置と同程度の視聴割合のテレビジョン受像機31であるか否かを判定する。
選択したテレビジョン受像機31が、例えば、図8のテレビジョン受像機31−1であった場合、ステップS51において、マスタ装置と同程度の視聴割合のテレビジョン受像機31ではないと判定され、処理は、ステップS52に進み、送信コマンド決定モジュール84は、コマンド送信モジュール92を制御し、選択したテレビジョン受像機31が表示する画像の解像度を下げ、その輝度値を、マスタ装置に表示される画像の輝度値以下にさせるコマンドを、選択したテレビジョン受像機31(図8のテレビジョン受像機31−1)に送信させる。
また、選択したテレビジョン受像機31が、例えば、図8のテレビジョン受像機31−2であった場合、ステップS51において、マスタ装置と同程度の視聴割合のテレビジョン受像機31であると判定され、処理は、ステップS52をスキップし、ステップS53に進む。すなわち、同程度の視聴割合であると判定された他のテレビジョン受像機31には、コマンドは送信されない。
ステップS53において、送信コマンド決定モジュール84は、すべてのテレビジョン受像機31に対する処理が終了したか否かを判定する。ステップS53において、すべてのテレビジョン受像機31に対する処理が終了していないと判定された場合、処理は、ステップS50に戻り、次のテレビジョン受像機31についての処理が繰り返される。
ステップS53において、すべてのテレビジョン受像機31に対する処理が終了したと判定された場合、コマンド送信処理は終了され、処理は、図5のステップS15に戻り、ステップS16に進む。
一方、ステップS49において、マルチテレビジョン装置21を構成するすべてのテレビジョン受像機31が、マスタ装置と同程度の視聴割合であると判定された場合、処理は、ステップS50乃至S53をスキップし、コマンド送信処理は終了され、処理は、図5のステップS15に戻り、ステップS16に進む。
すなわち、この場合も、同程度の視聴割合のテレビジョン受像機31には、コマンドは送信されない。
以上のように、図4のテレビジョン受像機31で構成される図2のマルチテレビジョン装置21においては、複数のコンテンツを複数のディスプレイで視聴する場合に、各テレビジョン受像機31における表示対象のコンテンツ固有の情報である、コンテンツに対するユーザの興味の状況を示す状況情報としての、視聴割合情報が送受信されることで、テレビジョン受像機31それぞれが行う機能が各自で判定され、判定結果に応じた処理が、コンテンツに行われて、出力される。
すなわち、送受信された自己と他の視聴割合情報に基づいて、自己がマスタ装置であるか否かが、各テレビジョン受像機31で判定され、自己がマスタ装置であると判定したテレビジョン受像機31は、自己のコンテンツを表示させるとともに、他のテレビジョン受像機31に、自己のコンテンツの輝度値データと、自己のコンテンツが見やすくなるように、他のコンテンツを処理させるコマンドを送信する。
また、自己がスレーブ装置であると判定したテレビジョン受像機31は、他のテレビジョン受像機31(マスタ装置)からの輝度値データとコマンドを受信し、輝度値データを用いて、コマンドに応じた処理を、自己のコンテンツに行い、そのコンテンツを出力する。
これにより、図9に示されるように、マスタ装置であるテレビジョン受像機31−1に表示されるコンテンツ、すなわち、ユーザが主に視聴していたコンテンツ以外のコンテンツ(テレビジョン受像機31−2乃至31−4に表示されるコンテンツ)の画像の解像度や輝度値が低く表示されるので、テレビジョン受像機31−1に表示されるコンテンツの解像度や輝度値は、ユーザに対して、高く表示されて見える。したがって、ユーザは、ユーザが主に視聴していたコンテンツに対して、注目しやすくなる。
図9の例においては、マルチテレビジョン装置21が横×縦の台数が、例えば、2×2の4台であるテレビジョン受像機31−1乃至31−4で構成されており、そのうち、左から1番目で、上から1段目に配置されているテレビジョン受像機31−1がマスタ装置である場合が示されている。
この場合、マスタ装置以外のテレビジョン受像機31−2乃至31−4に表示されるコンテンツの画像の輝度値や解像度が、低くなるように画像処理されているので、もともとコンテンツが有する解像度および輝度値で表示されるマスタ装置(テレビジョン受像機31−1)のコンテンツは、テレビジョン受像機31−2乃至31−4に表示される他のコンテンツと較べて、結果的に、常に一番明るく、かつ、高解像度に表示される。
これにより、ユーザは、興味のあるコンテンツを集中して視聴することができるとともに、意識をすれば、他のコンテンツも時折見ることができるので、複数コンテンツの情報を効率よく取得することができる。
図10は、図3のテレビジョン受像機31により実現される機能の第2の実施の形態の構成例を示している。
図10に示される機能ブロックは、コマンド解析モジュール111、通信モジュール112、ズーム情報算出モジュール113、マスタ通信モジュール114、および信号処理モジュール115により構成される。
図10の例において、チューナ51などからのコンテンツの画像データおよび音声データは、マスタ通信モジュール114および信号処理モジュール115にそれぞれ入力される。
コマンド解析モジュール111は、受光部32からのユーザコマンドを受信し、ユーザによる自己のテレビジョン受像機31のコンテンツの視聴が選択されているか否かを解析し、その解析結果を、表示対象のコンテンツに対するユーザの興味の状況を示す状況情報(図4の例の場合、アクティブ情報(すなわち、ユーザにより自己のテレビジョン受像機31のコンテンツの視聴が選択されているか否かの状態を示す情報))として、通信モジュール112およびズーム情報算出モジュール113に出力する。以下、ユーザにより視聴が選択されている状態のコンテンツを、アクティブ状態のコンテンツとも称する。
また、さらに、コマンド解析モジュール111は、ユーザによる自己のテレビジョン受像機31のコンテンツの音声の選択が、消音であるか出音であるかを解析し、その音声選択の情報も、通信モジュール112およびズーム情報算出モジュール113に出力する。
通信モジュール112は、コマンド解析モジュール111からのアクティブ情報と音声選択の情報を、ネットワーク33を介して、他のすべてのテレビジョン受像機31に送信する。
ズーム情報算出モジュール113は、コマンド解析モジュール111からの自己のアクティブ情報および音声選択の情報に基づいて、自己が、他のテレビジョン受像機31に対してコマンドを送信するマスタ装置であるか、あるいは、マスタ装置からのコマンドを受信するスレーブ装置であるかを判定し、判定結果に応じて、マスタ通信モジュール114の機能を制御するとともに、信号処理モジュール115の処理を制御する。
すなわち、図10の例においては、ズーム情報算出モジュール113は、自己のアクティブ情報および音声選択情報に基づき、自己のコンテンツの視聴が選択されているアクティブ状態であり、かつ、自己のコンテンツの音声が出音であるものを、視聴が選択されているコンテンツを表示するテレビジョン受像機の中でも、視聴者の興味を一番引くコンテンツを出力しているもの、すなわち、マスタ装置であると判定する。
また、ズーム情報算出モジュール113は、前回の判定時の結果を記憶するメモリ(図示せぬ)と、連続数カウンタ121を内蔵しており、自己が、他のテレビジョン受像機31に対してコマンドを送信するマスタ装置であると判定した場合、前回も(すなわち、前回の判定時においても)マスタ装置であったか否かを判定し、判定結果に応じて連続数カウンタ121の値を操作するとともに、マスタ通信モジュール114にオン(on)信号を出力し、マスタ通信モジュール114の機能を開始させるとともに、信号処理モジュール115の処理を制御する。
すなわち、前回もマスタ装置であったと判定された場合、連続数カウンタ121の値tは、1加算され、前回はマスタ装置ではなかったと判定された場合、連続数カウンタ121の値tはリセットされる。
さらに、ズーム情報算出モジュール113は、ネットワーク33を介して送信されてくる他のテレビジョン受像機31のアクティブ情報と音声選択の情報を取得する。そして、ズーム情報算出モジュール113は、連続数カウンタ121の値tと、他のテレビジョン受像機31のアクティブ情報に基づいて、周囲のテレビジョン受像機31のディスプレイ56に渡って、自己のコンテンツの画像をズーム(拡大)表示させるためのズーム情報を算出する。
すなわち、ズーム情報算出モジュール113は、自己のコンテンツの画像をズーム表示させるためのズーム率と、周囲のテレビジョン受像機31のディスプレイ56毎に、周囲のテレビジョン受像機31の配置に応じて、画像のどの位置からズーム表示させるのかを示すズーム位置を算出し、算出したズーム率とズーム位置で、マスタ装置の画像をズーム表示させるコマンドを、コマンド送信モジュール132に出力するとともに、自己が表示する部分の、画像のズーム率およびズーム位置を、画像処理モジュール141に供給し、画像のズーム表示を制御する。
また、ズーム情報算出モジュール113は、例えば、他のテレビジョン受像機31の音声ではなく、マスタ装置の音声を出力させるコマンドをコマンド送信モジュール132に出力する。なお、このとき、周囲のテレビジョン受像機31のディスプレイ56毎に、周囲のテレビジョン受像機31の配置に応じて、左右の音声バランスを算出して、音源位置を、マスタ装置の位置に置くようにするコマンドを送信させることも可能である。
一方、ズーム情報算出モジュール113は、自己が、他のテレビジョン受像機31に対してコマンドを送信するマスタ装置ではないと判定した場合、マスタ通信モジュール114にオフ(off)信号を出力し、マスタ通信モジュール114の機能を停止(禁止)させる。なお、このとき、ズーム情報算出モジュール113は、画像処理モジュール141の処理は制御しない。
マスタ通信モジュール114は、データ送信モジュール131とコマンド送信モジュール132により構成され、その機能は、ズーム情報算出モジュール113により制御される。
データ送信モジュール131は、ズーム情報算出モジュール113の制御のもと、チューナ51などからのコンテンツの画像データおよび音声データを、ネットワーク33を介して、他のすべてのテレビジョン受像機31に送信する。すなわち、マスタ装置でない場合には、データ送信モジュール131は、機能が開始されないので、コンテンツの画像データおよび音声データの他のテレビジョン受像機31への送信は行われない。
コマンド送信モジュール132は、ズーム情報算出モジュール113の制御のもと、ズーム情報算出モジュール113により算出されたズーム率とズーム位置で、マスタ装置の画像をズーム表示させるコマンドを、ネットワーク33を介して、他のすべてのテレビジョン受像機31に送信する。
信号処理モジュール115は、画像処理モジュール141と音声処理モジュール142により構成される。
スレーブ装置の画像処理モジュール141には、チューナ51などからのコンテンツの画像データ、およびマスタ装置からネットワーク33を介して送信されてくるコマンドと、マスタ装置の画像データが入力される。
画像処理モジュール141は、マスタ装置からのコマンドに応じて、マスタ装置の画像データと自己の画像データに対して画像処理を行い、画像処理を行った画像データを重畳し、重畳した画像データに対応する画像を、ディスプレイ56に表示させる。
すなわち、画像処理モジュール141は、マスタ装置の画像データと自己の画像データに対して、マスタ装置からのコマンドが示すズーム率とズーム位置に基づいて、マスタ装置の画像を拡大させるとともに、その拡大時のサイズに応じて、自己の画像データを縮小させる画像処理を行い、拡大したマスタ装置の画像と縮小させた自己の画像を重畳させ、重畳した画像をディスプレイ56に表示させる。
一方、マスタ装置の画像処理モジュール141には、マスタ装置からのコマンドおよび画像データが入力されず、画像処理モジュール141は、ズーム情報算出モジュール113が指示するズーム率およびズーム位置で、自己のコンテンツの画像を拡大させ、拡大させた画像をディスプレイ56に表示させる。
スレーブ装置の音声処理モジュール142には、チューナ51などからのコンテンツの音声データ、およびマスタ装置からネットワーク33を介して送信されてくるコマンドと、マスタ装置の音声データが入力される。
音声処理モジュール142は、マスタ装置からのコマンドに応じて、マスタ装置の音声データに対応する音声を、スピーカ57から出力する。
一方、マスタ装置の音声処理モジュール142には、マスタ装置からのコマンドおよび音声データが入力されず、音声処理モジュール142は、自己のコンテンツの音声データに対応する音声を、スピーカ57から出力する。
次に、図11のフローチャートを参照して、図10のテレビジョン受像機31による複数コンテンツ出力制御処理の他の例を説明する。
ユーザがリモートコントローラ22を操作して、複数コンテンツの視聴を指示することで、マルチテレビジョン装置21において、図11の複数コンテンツ出力制御処理が開始され、各テレビジョン受像機31において、ユーザの選局に応じたチャンネルの放送信号からコンテンツが取得され、取得されたコンテンツの映像がディスプレイ56に表示されている。
例えば、ユーザは、リモートコントローラ22を操作することで、視聴を所望する1または複数のコンテンツを選択する。また、例えば、ユーザは、リモートコントローラ22を操作することで、視聴を所望している複数のコンテンツのうち、どのディスプレイに表示されているコンテンツの音声を出力するかを選択する。
リモートコントローラ22は、ユーザの操作に対応するユーザコマンドを、マルチテレビジョン装置21に対して光信号にして発する。受光部32は、リモートコントローラ22からのユーザコマンドを受信し、各テレビジョン受像機31に送信する。
テレビジョン受像機31のコマンド解析モジュール111は、ステップS111において、受光部32からのユーザコマンドを受信するまで待機している。ステップS111において、コマンド解析モジュール111は、ユーザコマンドを受信したと判定した場合、ステップS112において、受信したコマンドに基づいて、ユーザによる自己のテレビジョン受像機31のコンテンツの視聴が選択されているか否かを解析し、ステップS112において、その解析結果を、アクティブ情報として、通信モジュール112およびズーム情報算出モジュール113に出力する。
なお、このとき、コマンド解析モジュール111は、ユーザによる自己のテレビジョン受像機31のコンテンツの音声の選択が、消音であるか出音であるかも解析し、その音声選択の情報も、通信モジュール112およびズーム情報算出モジュール113に出力する。
通信モジュール112は、ステップS113において、コマンド解析モジュール111からのアクティブ情報を、ネットワーク33を介して、他のすべてのテレビジョン受像機31に送信させる。このとき、音声選択の情報も、ネットワーク33を介して、他のすべてのテレビジョン受像機31に送信される。
ズーム情報算出モジュール113は、ステップS114において、コマンド解析モジュール111からの自己のアクティブ情報に基づいて、自己のテレビジョン受像機31がアクティブ状態(すなわち、ユーザによりコンテンツの視聴が選択されている状態)であるか否かを判定する。
ステップS114において、自己がアクティブ状態であると判定された場合、ズーム情報算出モジュール113は、さらに、ステップS115において、コマンド解析モジュール111からの自己のコンテンツの音声選択の情報に基づいて、自己のテレビジョン受像機31のコンテンツの音声の選択が出音であるか否かを判定し、自己のテレビジョン受像機31のコンテンツの音声の選択が出音であると判定した場合、テレビジョン受像機31の各モジュールは、ステップS116およびS117において、マスタ装置としての処理を実行する。
すなわち、ステップS116においては、マスタ装置としてのコマンド送信処理が実行される。このコマンド送信処理は、図12のフローチャートを参照して詳しく後述する。
ステップS116のコマンド送信処理により、連続してマスタ装置であった回数と、ネットワーク33を介して受信される他のテレビジョン受像機31のアクティブ情報に基づいて、マスタ装置のコンテンツの画像のズーム率およびズーム位置が算出され、算出したズーム率とズーム位置で、マスタ装置の画像をズーム表示させるコマンドが、コマンド送信モジュール132およびネットワーク33を介して、他のテレビジョン受像機31に送信されるとともに、マスタ装置(すなわち、自己)のコンテンツの画像のズーム率およびズーム位置が、画像処理モジュール141に供給される。
また、このとき、例えば、他のテレビジョン受像機31の音声ではなく、マスタ装置の音声を出力させるコマンドがコマンド送信モジュール132に出力される。
そして、ステップS117において、画像処理モジュール141は、ズーム情報算出モジュール113が指示するズーム率およびズーム位置で、自己のコンテンツの画像を拡大させ、ディスプレイ56に出力させる。これにより、拡大された画像がディスプレイ56に表示される。
なお、このとき、音声処理モジュール142は、自己のコンテンツの音声データに対応する音声を、スピーカ57から出力する。
一方、ステップS114において、自己がアクティブではないと判定された場合、または、ステップS115において、自己のテレビジョン受像機31のコンテンツの音声の選択が出音ではないと判定された場合、処理は、ステップS118に進み、テレビジョン受像機31の各モジュールは、ステップS118乃至S120において、スレーブ装置としての処理を実行する。
すなわち、スレーブ装置の画像処理モジュール141および音声処理モジュール142には、チューナ51などからのコンテンツの画像データおよび音声データがそれぞれ入力されている。
画像処理モジュール141および音声処理モジュール142は、ステップS118において、マスタ装置から送信されてくるコンテンツの画像データおよび音声データとコマンドをそれぞれ取得する。
画像処理モジュール141および音声処理モジュール142は、ステップS119において、取得したコマンドに応じて、チューナ51などからのコンテンツの画像データおよび音声データと、マスタ装置から送信されてくるコンテンツの画像データおよび音声データをそれぞれ処理し、ステップS120において、処理したマスタ装置および自己の画像および音声を、必要に応じて重畳し、出力する。
具体的には画像処理モジュール141は、ステップS119において、マスタ装置が表示対象とするコンテンツの画像データと自己の画像データに対して、マスタ装置からのコマンドが示すズーム率とズーム位置に基づいて、マスタ装置のコンテンツの画像を拡大させるとともに、その拡大に応じて、自己のコンテンツの画像データを縮小させる画像処理を行い、ステップS120において、拡大したマスタ装置のコンテンツの画像と縮小させた自己のコンテンツの画像を重畳させ、重畳した画像をディスプレイ56に表示させる。
また、このとき、音声処理モジュール142は、マスタ装置からのコマンドに応じて、マスタ装置の音声データに対応する音声を、スピーカ57から出力する。
ステップS117またはステップS120の処理の後、ステップS121において、コマンド解析モジュール111は、リモートコントローラ22から受信されるユーザコマンドに基づいて、複数コンテンツの視聴を終了するか否かを判定する。
例えば、ユーザは、リモートコントローラ22を操作することで、複数画面を用いての1つのコンテンツの視聴を指示する。リモートコントローラ22は、ユーザの操作に対応するユーザコマンドを、マルチテレビジョン装置21に対して光信号にして発する。受光部32は、リモートコントローラ22からのユーザコマンドを受信し、各テレビジョン受像機31に送信する。
テレビジョン受像機31のコマンド解析モジュール111は、受光部32からのこのユーザコマンドを受信した場合、複数コンテンツの視聴を終了すると判定し、複数コンテンツ出力制御処理は、終了される。
また、ステップS21において、複数コンテンツの視聴をまだ終了しないと判定された場合、処理は、ステップS11に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
なお、図11のステップS118において、マスタ装置からのコマンドなどが受信されない場合、すなわち、ステップS114およびS115の両方においてyesと判定されず、どのテレビジョン受像機31も自己がマスタ装置であると判定しない場合、コマンドは送信されてこないので、ステップS119において、画像処理モジュール141により、チューナ51などからのコンテンツの画像データに対応する画像が、そのままディスプレイ56に表示される。すなわち、コマンドが受信されなければ、テレビジョン受像機31に入力されるコンテンツは、そのまま出力される。
次に、図12のフローチャートを参照して、図11のステップS116のコマンド送信処理を説明する。なお、このコマンド送信処理は、図11のステップS115でYesと判定されたマスタ装置であるテレビジョン受像機31により実行される。
ズーム情報算出モジュール113は、ステップS151において、前回もマスタ装置であったか否か(すなわち、前回の図11のステップS115の処理もYesであったか)を判定する。
ステップS151において前回もマスタ装置であったと判定された場合、ステップS152において、ズーム情報算出モジュール113は、連続数カウンタ121の値tを、1加算し、処理は、ステップS154に進む。
ステップS151において前回はマスタ装置ではなかったと判定された場合、ステップS153において、ズーム情報算出モジュール113は、連続数カウンタ121の値tを、リセットし、処理は、ステップS154に進む。
一方、上述した図11のステップS113において、他のテレビジョン受像機31から、アクティブ情報と音声選択の情報が、ネットワーク33を介して送信されてくる。
ステップS154において、ズーム情報算出モジュール113は、他のテレビジョン受像機31からのアクティブ情報と音声選択の情報を取得し、ステップS155において、連続数カウンタ121の値tと、他のテレビジョン受像機31のアクティブ情報に基づいて、周囲のテレビジョン受像機31のディスプレイ56に渡って、自己のコンテンツの画像をズーム表示させるためのズーム情報を算出する。
すなわち、ズーム情報算出モジュール113は、自己のコンテンツの画像をズーム表示させるためのズーム率と、すべてのテレビジョン受像機31のディスプレイ56毎に、各レビジョン受像機31の配置に応じて、画像のどの位置からズーム表示させるのかを示すズーム位置を算出し、算出したズーム率とズーム位置で、マスタ装置の画像をズーム表示させるコマンドを、コマンド送信モジュール132に出力するとともに、画像のズーム率を、画像処理モジュール141に供給し、画像のズーム表示を指示する。
なお、このとき、ズーム情報算出モジュール113は、例えば、他のテレビジョン受像機31の音声ではなく、マスタ装置の音声を出力させるコマンドも、コマンド送信モジュール132に出力する。
また、図12の例の場合、ズーム情報算出モジュール113においては、アクティブ情報が用いられているが、音声選択の情報も用いるようにしてもよい。
ステップS156において、ズーム情報算出モジュール113は、データ送信モジュール131に、マスタ装置が表示対象とするコンテンツの画像データと音声データを、すべての他のテレビジョン受像機31に送信させ、他のテレビジョン受像機31毎に算出されたズームに関するコマンドを、対応するテレビジョン受像機31に送信させる。
ステップS156において、すべての他のテレビジョン受像機31にコマンドが送信されると、コマンド送信処理は終了され、処理は、図11のステップS116に戻る。
以上のように、図10のテレビジョン受像機31においては、音声の出音情報だけでなく、ユーザによるコンテンツの視聴を所望する選択にも応じて、各テレビジョン受像機31において、自律的に、マスタ装置であるか否かが判定され、各ディスプレイには、図13および図14に示されるように、マスタ装置が表示対象とするコンテンツの画像が拡大して表示される。
図13の例においては、マルチテレビジョン装置21が、横×縦の台数が、例えば、2×2の4台であるテレビジョン受像機31−1乃至31−4で構成されており、各テレビジョン受像機31−1乃至31−4は、それぞれ、コンテンツ161−1乃至161−4の画像「A」,「B」,「C」,「D」を表示対象としている。
また、図13の例の場合、テレビジョン受像機31−1乃至31−4のうち、左から1番目で上から2段目に配置されているテレビジョン受像機31−3がマスタ装置である場合が示されており、各テレビジョン受像機31のディスプレイにおいて、コンテンツの画像が太線で示されているものは、アクティブ状態であることを示し、点線で示されているものは、アクティブ状態でないことを示している。
すなわち、図13の例の場合、テレビジョン受像機31−3のディスプレイに表示されるコンテンツ161−3の画像「C」のみが、ユーザにより選択されている状態(アクティ状態)であり、さらに、コンテンツ161−3の音声の出音が選択されている。
この場合、テレビジョン受像機31−3は、自己がマスタ装置であると判定し、自己のコンテンツ161−3の画像データを周囲のテレビジョン受像機31−1,31−2,および31−4に送信するとともに、連続数カウンタ121の値tのみに基づいて、周囲のテレビジョン受像機31−1,31−2,および31−4のディスプレイに渡って、自己のコンテンツ161−3の画像「C」をズーム表示させるためのズーム率とズーム位置を、自己も含めて、テレビジョン受像機31毎に算出する。
そして、テレビジョン受像機31−3は、自己のコンテンツ161−3の画像「C」を、算出したズーム位置からズーム倍率に拡大させ表示するとともに、算出したズーム率とズーム位置で、マスタ装置のコンテンツ161−3の画像「C」をズーム表示させるコマンドを、周囲のテレビジョン受像機31−1,31−2,および31−4に送信してくる。
これに対応して、テレビジョン受像機31−1は、マスタ装置のコンテンツ161−3の画像「C」を、コマンドのズーム位置からズーム倍率に拡大させ、それに応じて、テレビジョン受像機31−1において表示していたコンテンツ161−1の画像「A」を縮小させ、拡大されたコンテンツ161−3の画像「C」と、縮小されたコンテンツ161−1の画像「A」を重畳させ、ディスプレイに表示させる。
同様に、テレビジョン受像機31−2は、マスタ装置のコンテンツ161−3の画像「C」を、コマンドのズーム位置からズーム倍率に拡大させ、それに応じて、テレビジョン受像機31−2において表示していたコンテンツ161−2の画像「B」を縮小させ、拡大されたコンテンツ161−3の画像「C」と、縮小されたコンテンツ161−2の画像「B」を重畳させ、ディスプレイに表示させる。
さらに、テレビジョン受像機31−4は、マスタ装置のコンテンツ161−3の画像「C」を、コマンドのズーム位置からズーム倍率に拡大させ、それに応じて、テレビジョン受像機31−4において表示していたコンテンツ161−4の画像「D」を縮小させ、拡大されたコンテンツ161−3の画像「C」と、縮小されたコンテンツ161−4の画像「D」を重畳させ、ディスプレイに表示させる。
これにより、図13に示されるように、コンテンツ161−3の画像「C」が、マスタ装置(テレビジョン受像機31−1)だけでなく、周囲のテレビジョン受像機31−1,31−2,および31−4のディスプレイに渡って拡大されて表示される。
すなわち、マスタ装置ではない各テレビジョン受像機31−1,31−2,および31−4のディスプレイの表示領域においては、マスタ装置のコンテンツ161−3の画像「C」が表示されるとともに、マスタ装置のコンテンツ161−3の画像「C」が表示されない領域に、表示対象となる、コンテンツ161−1の画像「A」、コンテンツ161−2の画像「B」、およびコンテンツ161−4の画像「D」がそれぞれ縮小されて表示される。
以上のように、ユーザが選択し、アクティブ状態であり、出音されているコンテンツ161−3の画像「C」が、他のコンテンツの画像よりも目立って表示されるので、ユーザは、興味のあるコンテンツを集中して視聴することができるとともに、意識をすれば、他のコンテンツも時折見ることができるので、複数コンテンツの情報を効率よく取得することができる。
図14の例においては、マルチテレビジョン装置21が、横×縦の台数が、例えば、2×2の4台であるテレビジョン受像機31−1乃至31−4で構成されており、各テレビジョン受像機31−1乃至31−4は、それぞれ、コンテンツ171−1乃至171−4の画像「A」,「B」,「C」,「D」を表示対象としている。
また、図14の例の場合、図13の例の場合と同様に、テレビジョン受像機31−1乃至31−4のうち、左から1番目で上から2段目に配置されているテレビジョン受像機31−3がマスタ装置である場合が示されており、各テレビジョン受像機31のディスプレイにおいて、コンテンツの画像が太線で示されているものは、アクティブ状態であることを示し、点線で示されているものは、アクティブ状態でないことを示している。
すなわち、図14の例の場合、図13の例とは異なり、テレビジョン受像機31−1のディスプレイで表示されるコンテンツ171−1の画像「A」およびテレビジョン受像機31−3のディスプレイで表示されるコンテンツ171−3の画像「C」の2つが、ユーザの所望により選択されている状態(アクティブ状態)であり、そのうちの、コンテンツ171−3の音声の出音が選択されている場合が示されている。
この場合、テレビジョン受像機31−3は、自己がマスタ装置であると判定し、自己のコンテンツ171−3の画像データを周囲のテレビジョン受像機31−1,31−2,および31−4に送信するとともに、テレビジョン受像機31−1のアクティブ情報と連続数カウンタ121の値tに基づいて、周囲のテレビジョン受像機31−1,31−2,および31−4のディスプレイに渡って、自己のコンテンツの画像をズーム表示させるためのズーム率とズーム位置を、自己も含めて、すべてのテレビジョン受像機31毎に算出する。
すなわち、このとき、テレビジョン受像機31−1で表示されるコンテンツ171−1はアクティブ状態とされているので、それが考慮され、テレビジョン受像機31−1においてコンテンツ171−1の画像「A」が表示される倍率は、他のテレビジョン受像機31−2および31−4におけるコンテンツ171−2の画像「B」およびコンテンツ171−4の画像「D」が表示される倍率よりも大きくなるように、テレビジョン受像機31−3のコンテンツ171−3の画像「C」のズーム率およびズーム位置が算出される。
そして、テレビジョン受像機31−3は、自己のコンテンツ171−3の画像「C」を、算出したズーム位置からズーム倍率に拡大させ表示するとともに、算出したズーム率とズーム位置で、マスタ装置のコンテンツ171−3の画像「C」をズーム表示させるコマンドを、周囲のテレビジョン受像機31−1,31−2,および31−4に送信してくる。
これに対応して、テレビジョン受像機31−1は、マスタ装置のコンテンツ171−3の画像「C」を、コマンドのズーム位置からズーム倍率に拡大させ、それに応じて、テレビジョン受像機31−1において表示していたコンテンツ171−1の画像「A」を縮小させ、拡大されたコンテンツ171−3の画像「C」と、縮小されたコンテンツ171−1の画像「A」を重畳させ、ディスプレイに表示させる。
同様に、テレビジョン受像機31−2は、マスタ装置のコンテンツ171−3の画像「C」を、コマンドのズーム位置からズーム倍率に拡大させ、それに応じて、テレビジョン受像機31−2において表示していたコンテンツ171−2の画像「B」を縮小させ、拡大されたコンテンツ171−3の画像「C」と、縮小されたコンテンツ171−2の画像「B」を重畳させ、ディスプレイに表示させる。
さらに、テレビジョン受像機31−4は、マスタ装置のコンテンツ171−3の画像「C」を、コマンドのズーム位置からズーム倍率に拡大させ、それに応じて、テレビジョン受像機31−4において表示していたコンテンツ171−4の画像「D」を縮小させ、拡大されたコンテンツ171−3の画像「C」と、縮小されたコンテンツ171−4の画像「D」を重畳させ、ディスプレイに表示させる。
これにより、図14に示されるように、コンテンツ171−3の画像「C」が、マスタ装置(テレビジョン受像機31−1)だけでなく、周囲のテレビジョン受像機31−1,31−2,および31−4のディスプレイに渡って拡大されて表示され、また、マスタ装置ではない各テレビジョン受像機31−1,31−2,および31−4のディスプレイの表示領域においては、マスタ装置のコンテンツ171−3の画像「C」が表示されるとともに、マスタ装置のコンテンツ171−3の画像「C」が表示されない領域に、表示対象となる、コンテンツ171−1の画像「A」、コンテンツ171−2の画像「B」、およびコンテンツ171−4の画像「D」がそれぞれ縮小されて表示される。
ただし、この場合、図13の例と異なり、アクティブ状態ではないコンテンツ171−2の画像「B」とコンテンツ171−4の画像「D」よりも、アクティブ状態であるコンテンツ171−1の画像「A」が大きくなるように、図13の例よりも、コンテンツ171−3の画像「C」は、小さめに拡大されて表示されている。また、図14の例の場合、マスタ装置のコンテンツ171−3の画像「C」が見やすいように、テレビジョン受像機31−1乃至31−4の略中央部になるように表示位置も算出されている。
以上のように、ユーザが選択し、アクティブ状態であり、出音されているコンテンツ171−3の画像「C」だけでなく、コンテンツ171−3の画像「C」とともに、アクティブ状態とされたコンテンツ171−1の画像「A」も、出音中のコンテンツ171−3の画像「C」ほどではないが、他のコンテンツの画像よりも目立つように表示される。すなわち、最も視聴を所望するコンテンツだけでなく、視聴を所望した他のコンテンツも、視聴を所望していないコンテンツよりも見やすく表示されるので、ユーザは、興味のあるコンテンツを集中して視聴することができるとともに、視聴を所望した他のコンテンツも見ることができるので、複数コンテンツの情報を効率よく取得することができる。
なお、図13および図14の例においては、マスタ装置以外で表示されるコンテンツの縦横の比率を残したまま、表示面積を縮小するようにしたが、一部分だけを切り出して表示するようにしてもよいし、あるいは、縦横比率を多少変倍させて、表示するようにしてもよい。
以上のように、複数のコンテンツを複数のディスプレイで視聴する場合に、各テレビジョン受像機31における表示対象のコンテンツ固有の情報である、コンテンツに対するユーザの興味の状況を示す状況情報が送受信され、テレビジョン受像機31それぞれが行う機能が各自で判定され、判定結果に応じた処理が、コンテンツに行われて、出力される。
これにより、ユーザの興味に応じてコンテンツが出力されるので、ユーザの所望するコンテンツが見やすくなる。
すなわち、具体的には、複数のコンテンツを複数のディスプレイで視聴する場合に、各テレビジョン受像機31における表示対象のコンテンツ固有の情報である、コンテンツに対するユーザの興味の状況を示す状況情報が送受信され、送受信された自己と他の視聴割合情報に基づいて、自己がマスタ装置であるか否かが、各テレビジョン受像機で判定され、自己がマスタ装置であると判定したテレビジョン受像機31により、自己のコンテンツが表示されるとともに、他のテレビジョン受像機31に、自己のコンテンツが見やすくなるように、他のコンテンツを処理させるコマンドが送信され、一方、自己がスレーブ装置であると判定したテレビジョン受像機31により、他のテレビジョン受像機31(マスタ装置)からのコマンドが受信され、コマンドに応じた画像処理(音声処理)が、自己のコンテンツに行われ、そのコンテンツが出力される。
これにより、マスタ装置であるテレビジョン受像機に表示されるコンテンツ、すなわち、ユーザが主に視聴していたコンテンツが見やすくなるように、他のコンテンツの画像が処理され、表示されるので、ユーザは、ユーザが主に視聴していたコンテンツに対して、注目しやすくなる。
また、例えば、マルチテレビジョン装置21において、予めマスタ装置を設定しておく必要がないので、マルチテレビジョン装置21にテレビジョン受像機31を買い足す場合にも、マスタ装置、スレーブ装置を考慮することなく購入することができる。
なお、上記説明においては、解像度および輝度値、拡大、縮小などの画像処理や、消音や音を小さくなるなどの音声処理を行うようにしたが、他の画像処理や音声処理を行って、マスタ装置のコンテンツを目立つようにすることもできる。
また、上記説明においては、チューナおよびディスプレイを備えた複数のテレビジョン受像機で構成されるマルチテレビジョン装置を用いて説明したが、発明は、テレビジョン受像機に限定されず、チューナを持たないディスプレイ装置であってもよく、さらに、ディスプレイをそれぞれ有する必要はなく、1のディスプレイのみを有し、ディスプレイ上の複数のウインドウへの表示を制御する複数の制御部で構成されるマルチテレビジョン装置にも適用される。
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
図15は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するパーソナルコンピュータ201の構成の例を示すブロック図である。CPU(Central Processing Unit)211は、ROM(Read Only Memory)212、または記憶部218に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM(Random Access Memory)213には、CPU211が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU211、ROM212、およびRAM213は、バス214により相互に接続されている。
CPU211にはまた、バス214を介して入出力インタフェース215が接続されている。入出力インタフェース215には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部216、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部217が接続されている。CPU211は、入力部216から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU211は、処理の結果を出力部217に出力する。
入出力インタフェース215に接続されている記憶部218は、例えばハードディスクからなり、CPU211が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。通信部219は、インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介して外部の装置と通信する。
また、通信部219を介してプログラムを取得し、記憶部218に記憶してもよい。
入出力インタフェース215に接続されているドライブ220は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア221が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記憶部218に転送され、記憶される。
コンピュータにインストールされ、コンピュータによって実行可能な状態とされるプログラムを格納するプログラム記録媒体は、図15に示すように、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア221、または、プログラムが一時的もしくは永続的に格納されるROM212や、記憶部218を構成するハードディスクなどにより構成される。プログラム記録媒体へのプログラムの格納は、必要に応じてルータ、モデムなどのインタフェースである通信部219を介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の通信媒体を利用して行われる。
なお、本明細書において、プログラム記録媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
21 マルチテレビジョン装置,22 リモートコントローラ,31−1乃至31−4 テレビジョン受像機,33 ネットワーク,52 信号解析部,53 データ解析部,55 信号処理部,56 ディスプレイ,57 スピーカ,61 データ通信部,62 コマンド送信部,81 ユーザコマンド受信モジュール,82 視聴割合算出モジュール,83 視聴割合比較モジュール,84 送信コマンド決定モジュール,86 通信モジュール,85 輝度値算出モジュール,87 コマンド受信モジュール,88 画像処理モジュール,89 音声処理モジュール