JP2007132982A - 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数のトナー収容部に各色トナーを収容し、いずれかのトナーを特殊トナーに交換可能な印刷機構に接続された画像処理装置50である。この画像処理装置50は、電子文書を画像化して文書画像を生成する文書取得部51と、この生成された文書画像をPDL化して文書PDLを生成する文書PDL生成部52と、画像形成装置からどの色のトナーが特殊トナーに置き換えられているかを示す色設定情報を取得する色設定情報取得部53と、この色設定情報を記憶する色設定情報記憶部54と、コード画像を生成して色設定情報に従い色指定を行うコード画像生成部55と、文書PDLに対しコード画像及び色指定の情報を設定して出力用PDLを生成する出力用PDL生成部56とを備える。
【選択図】図2
Description
かかる情報の埋め込み方法として、従来は、カラートナーを用いて、目視で認識が困難な微小サイズの画像を一定の変調量で重畳して印刷する方法が採られることが多かった。しかしながら、この方法では、埋め込む画像が同じ色のカラー画像に重なる場合、色分解できないため、情報として判別できないという不都合がある。また、この不都合を解消するため、埋め込む情報の量を増やすことも考えられるが、これでは画像密度が高くなり、画像の色調を変化させることになってしまう。
この特許文献1では、画像形成装置において、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色トナーを収容した現像器に加え、不可視トナーを収容した現像器を設け、この不可視トナーを用いて埋め込み情報を印刷している。
そこで、従来の画像形成装置の構成を変更することなく、不可視トナーによる情報埋め込みを行う方法として、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のいずれかのトナーを不可視(I)に置き換えて印刷することが考えられる。
一方で、黒(K)以外の特定の色を不可視(I)に交換することも考えられる。この場合は、黒(K)、不可視(I)に2色カラーを加えたトナーにより印刷する構成、或いは、そもそもフルカラー印刷ができないことから、2色カラーは用いず、黒(K)、不可視(I)のみで印刷する構成となる。
どの色のトナーを不可視トナーに交換するかは、提供するサービスや用途に応じて適宜決定すべきものであるが、ユーザ自身が情報を埋め込んだ文書を作成する場合、従来は、どの色が特殊トナーに交換されているかをユーザが把握し、文書上で埋め込み情報の色指定を行わなければならないという問題点があった。また、埋め込み情報が自動的に生成される場合は、画像形成装置における特殊トナーの設定状況に応じて色指定を変更することはできないという問題点もあった。
尚、ここでは、特殊トナーとして不可視トナーを例示したが、常用トナーとは色や性質の異なる種々の特殊トナーについて同様の問題は生じ得る。
また、本発明の他の目的は、通常のフルカラー画像形成装置の構成におけるどのトナーを特殊トナーと交換したかをユーザが意識することなく、特殊トナーを用いた画像を出力できるようにすることにある。
ここで、特殊トナーは、例えば、特定の波長の光を吸収する不可視トナーである。また、特殊トナーを用いて印字すべき画像は、例えば、その画像が印字される記録媒体の識別情報と、その記録媒体上の位置情報とを含むコード画像である。
図1は、本実施の形態が適用されるシステムの構成の一例を示したものである。このシステムは、少なくとも、電子文書の印刷を指示する端末装置100と、電子文書を蓄積する文書リポジトリ200と、電子文書の画像にコード画像を重畳して印刷する画像形成装置400とがネットワーク900に接続されることにより構成されている。また、このシステムは、画像形成装置400にて出力される印刷物500と、印刷物500に文字又は図形を記録し、その文字又は図形の軌跡を読み取るペンデバイス600とを含む。更に、ネットワーク900には、ペンデバイス600から受信した軌跡と、文書リポジトリ200から取得した電子文書とを重ね合わせて表示する端末装置700も接続されている。
まず、端末装置100は、文書リポジトリ200から印刷対象の電子文書を取得する(A)。そして、画像形成装置400に対し、この電子文書の印刷を指示する(B)。このとき、端末装置100は、印刷に関するパラメータである印刷属性を指定する。この印刷属性には、通常の印刷と同様、用紙サイズ、向き、両面印刷等が含まれる。また、コード画像に関し、コード画像を印刷すべき領域の指定等が含まれてもよい。
この電子文書の印刷指示を受けると、画像形成装置400は、電子文書の画像にコード画像を重畳した画像を紙等の媒体に印刷し、印刷物500を出力する(C)。この場合、コード画像は、識別情報に対応する識別コードと、位置情報に対応する位置コードとを画像化したものである。或いは、その他の情報である付加情報を含めて画像化したものであってもよい。
また、位置情報とは、個々の媒体上の座標位置(X座標、Y座標)を特定するための情報である。例えば、媒体の左上点を原点とし、媒体の右方向にX軸をとり、下方向にY軸をとることにより設定した座標系で、座標を表すことが考えられる。
更に、付加情報としては、印刷指示を行ったユーザの識別情報や、コピー禁止であるかどうかの情報等がある。
その後、端末装置700は、ペンデバイス600から受信した識別情報に基づいて、印刷物500に印刷された文書画像の元となる電子文書を文書リポジトリ200から取得する(F)。そして、文書リポジトリ200から取得した電子文書と、ペンデバイス600から取得した情報とを重ね合わせて表示する。
また、ペンデバイス600から軌跡情報を受信した場合、この軌跡情報は、印刷物500上での筆記位置に対応する電子文書上の位置に重ね合わせて表示される。これは、ペンデバイス600で読み取ったコード画像に筆記位置の情報が含まれるので、その情報から電子文書の表示イメージにおける対応する位置が特定できるからである。
尚、本明細書では、「電子文書」の文言を用いるが、これは、テキストを含む「文書」を電子化したデータのみを意味するものではない。例えば、絵、写真、図形等の画像データ(ラスタデータかベクターデータかによらない)、その他の印刷可能な電子データも含めて「電子文書」としている。
図2は、画像処理装置50の機能構成を示した図である。
図示するように、画像処理装置50は、文書取得部51と、文書PDL生成部52と、色設定情報取得部53と、色設定情報記憶部54と、コード画像生成部55と、出力用PDL生成部56とを備えている。
文書取得部51は、文書リポジトリ200(図1参照)から端末装置100のメモリ内に読み込んである電子文書を取得し、文書PDL生成部52を呼び出し、この文書PDL生成部52が、電子文書を、画像形成装置400が画像形成を行うためのコマンド列からなるPDL(Page Description Language)ファイルである文書PDLファイルに変換する。また同時に、コード画像生成部55に対しコード画像の生成を指示するコード画像生成指示を出力し、色設定情報取得部53に対し色設定情報の取得を指示する色設定情報取得指示を出力する。
出力用PDL生成部56は、文書PDL生成部52から渡された文書PDLファイル内に、コード画像生成部55から渡されたコード画像及び色指定の情報をPDLコマンドとして設定した出力用PDL(電子文書にコード画像を重畳するコマンドを付加したもの)を生成し、画像形成装置400に出力する。尚、出力用PDL生成部56は、画像形成装置400に対し印刷対象の画像を出力するという観点から、出力手段として把握することもできる。
まず、文書取得部51は、文書リポジトリ200から端末装置100のメモリ内に読み込まれた電子文書を取得する。そして、ユーザの印刷指示に応じて、電子文書を文書PDL生成部52に送ることで、電子文書の印刷を指示する。ここで、文書PDL生成部52は、文書取得部51から電子文書を受け取ると、その電子文書を印刷するためのPDLコマンドからなる文書PDLを生成する。
一方、文書取得部51は、印刷指示と同時に、色設定情報取得部53に対して色設定情報取得指示を、コード画像生成部55に対してコード画像生成指示を伝える。
そこで、以下、この場合の色設定情報取得部53及びコード画像生成部55の処理について説明する。
まず、色設定情報取得部53は、文書取得部51から色設定情報取得指示があるかどうかを監視する(ステップ531)。即ち、色設定情報取得指示がなければ、ステップ531を繰り返し、色設定情報取得指示があれば、画像形成装置400に対し、色設定情報の送信を要求する(ステップ532)。
これに応じて、画像形成装置400は、色設定情報を取得する。即ち、複数のトナー収容部のうち、どの色のトナー収容部に不可視トナーがセットされているかを検出する。尚、この検出方法としては、例えば、どの色のトナーを不可視トナーに交換したかをトナー交換時にユーザが設定しメモリ等に記憶しておき、これに基づいて検出する方法がある。また、トナーカートリッジをロックするロック機構の凹凸パターンを色ごとに異ならせておき、その凹凸パターンを認識することで、不可視トナーのカートリッジが装着されていることを検出する方法も考えられる。
そして、画像形成装置400がこの取得した色設定情報を返信すると、色設定情報取得部53はこれを受信し(ステップ533)、色設定情報記憶部54に記憶する(ステップ534)。
まず、コード画像生成部55は、文書取得部51からコード画像生成指示があるかどうかを監視する(ステップ551)。即ち、コード画像生成指示がなければ、ステップ551を繰り返し、コード画像生成指示があれば、識別コードを生成する(ステップ552)。
具体的には、電子文書が印刷される紙等の媒体の識別情報を所定の符号化方式により符号化する。この符号化には、例えば、既知の誤り訂正符号であるRS(リードソロモン)符号やBCH符号を用いることができる。また、誤り検出符号として、位置情報のCRC(Cyclic Redundancy Check)やチェックサム値を計算し、それを冗長ビットとして付加することもできる。
そして、この符号化された識別情報を、コード情報として埋め込む形式に変換する。例えば、第三者による解読が困難になるように、符号化された識別情報における各ビットの配置を、疑似乱数等により入れ替えたり暗号化したりすることができる。また、識別コードが2次元配置される場合は、ビット値をコードの配置と同様に2次元配置しておく。
具体的には、電子文書が印刷される媒体のサイズに応じた位置情報を所定の符号化方式により符号化する。この符号化には、識別情報の符号化に使用したのと同様の方式を使用することができる。また、位置情報は、疑似雑音系列の一種であるM系列を利用して表すこともできる。ここで、M系列は、k段の線形シフトレジスタで生成できる最大周期の系列であり、その周期は2k−1である。また、M系列中の任意の位置から取り出した連続するkビットの部分系列がM系列中に1度しか現われないという性質を持っている。この性質により、連続したkビットの部分系列ごとに位置情報を対応させておけば、部分系列を検出することで位置情報を特定することができる。
そして、この符号化された位置情報を、コード情報として埋め込む形式に変換する。例えば、第三者による解読が困難になるように、符号化された位置情報における各ビットの配置を、疑似乱数等により入れ替えたり暗号化したりすることができる。また、位置コードが2次元配置される場合は、ビット値をコードの配置と同様に2次元配置しておく。
また、識別コード及び位置コードの各ビットに後述のパターン画像を割り当てることにより、コード画像を生成する(ステップ555)。
即ち、まず、コード画像生成部55は、色設定情報記憶部54から色設定情報を取り出す(ステップ556)。そして、この色設定情報にて示される色属性をコード画像に付加する(ステップ557)。例えば、色設定情報として、イエロー(Y)が不可視(I)に置き換えられている旨の情報が記憶されているとする。その場合、コード画像生成部55は、コード画像に対しイエロー(Y)を色属性として指定する。
そして、最後に、コード画像生成部55は、色指定がなされたコード画像を出力用PDL生成部56に出力する(ステップ558)。
そして、この出力用PDLを画像形成装置400に送信することで、画像形成装置400では、不可視トナーでコード画像が印刷されることとなる。
図5(a)〜(c)は、上述したコード画像を説明するための図である。図5(a)は、不可視画像として形成される2次元コード配列を模式的に示している。また、図5(b)は、図5(a)における2次元コード配列の1単位である2次元コードを拡大して示した図である。更に、図5(c)は、バックスラッシュ「\」とスラッシュ「/」のパターン画像を説明するための図である。
また、識別コードは、2ビット×8ビット及び6ビット×2ビットの矩形領域に配置されており、合計28ビットの識別情報を格納できる。識別情報として28ビットを使用した場合は、228通り(約2億7千万通り)の識別情報を表現できる。識別コードも位置コードと同様に、28ビットの中に誤り検出や誤り訂正のための冗長ビットを含めることができる。
また、図5(c)に示す例では、パターン画像を使用してビット値の符号化を説明しているが、パターン画像以外を採用してもよい。例えば、ドットのON/OFFや、ドットの位置を基準位置からずらす方向により符号化することも可能である。
この画像形成装置400は、各色の階調データに対応して画像形成を行う画像プロセス系410、記録用紙(シート、媒体)を搬送するシート搬送系430、画像形成装置400全体を制御する画像出力制御部441、例えばパーソナルコンピュータやスキャナユニット445等に接続され、受信したPDLデータを解釈して画像データに変換する機能や、画像データに対して所定の画像処理を施す機能を持つ画像処理系であるIPS(Image Processing System)442を備えている。本構成例では、プリント処理を行う機能とスキャン系処理を行う機能を併せ持ったものをIPSと表現しているが、それぞれ別モジュールとして実現してもよい。尚、図6は、画像形成装置400をユーザが操作する側(手前側)から見た図である。
まず、図2の出力用PDL生成部56で生成された出力用PDLが、IPS442に入力される。IPS442は、入力されたPDLに対し、PDLのコマンドを解釈して出力用画像を生成する等の所定の画像処理を施す。画像処理が施された画像データは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、不可視(I)の4色の色材階調データに変換され、各画像形成ユニット411Y,411M,411C,411Iのレーザ露光器414に出力される。
また、本実施の形態では、特殊トナーで印刷すべき画像として、所定の情報をコード化し画像化したコード画像を想定したが、その他の画像を特殊トナーで印刷するように構成してもよい。
また、このことは、次のようなシステムにおいて多大な効果をもたらすことになる。例えば、複数台の通常のフルカラー画像形成装置において、それぞれ異なる色のトナーを特殊トナーに交換し、この複数台の画像形成装置に接続されている1台の端末装置から選択した画像形成装置に対し印刷を指示するようなシステムである。このような場合であっても、各画像形成装置から色設定情報が得られるので、各画像形成装置においてどの色のトナーが特殊トナーに置き換えられているかを意識することなく、画像を出力することが可能になる。
そこで、特殊トナーによって置き換えられた色が文書画像で使用されているかどうかをチェックする機構を設け、そのような色が使用されていれば、ユーザに対し、警告やプリントの確認を行うように構成してもよい。このようなチェックの方法としては、例えば、特殊トナーで置き換えられた色が文書PDLに含まれているかどうかを検査することが考えられる。
Claims (9)
- 複数のトナー収容部の各々に常用トナーを収容し当該常用トナーを用いて印字することの可能な印字機構に対し、印字対象の画像を出力する画像処理装置であって、
前記複数のトナー収容部のうち特定の常用トナーが収容されるべきトナー収容部に特殊トナーが収容されていることを認識する認識手段と、
前記特殊トナーを用いて印字すべき画像を取得する取得手段と、
前記特定の常用トナーを指定する指定情報と共に、又は、前記特定の常用トナーの信号を用いて、前記取得手段により取得された画像を前記印字機構に出力する出力手段と
を備えたことを特徴とする画像処理装置。 - 前記特殊トナーは、特定の波長の光を吸収する不可視トナーであることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 前記取得手段は、前記特殊トナーを用いて印字すべき画像として、当該画像が印字される記録媒体の識別情報と、当該記録媒体上の位置情報とを含むコード画像を取得することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 前記出力手段は、所定の文書画像から生成された第1のPDL(Page Description Language)データに対し、前記取得手段により取得された画像を表す情報及び前記指定情報を設定することにより、第2のPDLデータを生成し、当該第2のPDLデータを前記印字機構に出力することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 各々に収容すべきトナーの色が決められた複数のトナー収容部と、
前記複数のトナー収容部のうち、指定された色のトナーが収容されるべきトナー収容部に収容されたトナーを用いて印字する印字部と、
前記複数のトナー収容部のうち特定の色のトナーが収容されるべきトナー収容部に特殊トナーが収容されていることを認識する認識部と、
前記特定の色のトナーを指定して、前記特殊トナーで印字すべき画像の印字を前記印字部に指示する指示部と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記特殊トナーは、特定の波長の光を吸収する不可視トナーであることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
- 前記特殊トナーで印字すべき画像は、当該画像が印字される記録媒体の識別情報と、当該記録媒体上の位置情報とを含むコード画像であることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
- 複数のトナー収容部の各々に常用トナーを収容し当該常用トナーを用いて印字することの可能な印字機構に対し、印字対象の画像を出力する画像処理方法であって、
前記複数のトナー収容部のうち特定の常用トナーが収容されるべきトナー収容部に特殊トナーが収容されていることを認識するステップと、
前記特殊トナーを用いて印字すべき画像を取得するステップと、
前記特定の常用トナーを指定する指定情報と共に、又は、前記特定の常用トナーの信号を用いて、取得された前記画像を前記印字機構に出力するステップと
を含むことを特徴とする画像処理方法。 - 複数のトナー収容部の各々に常用トナーを収容し当該常用トナーを用いて印字することの可能な印字機構に対し、印字対象の画像を出力する機能をコンピュータに実現させるためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記複数のトナー収容部のうち特定の常用トナーが収容されるべきトナー収容部に特殊トナーが収容されていることを認識する機能と、
前記特殊トナーを用いて印字すべき画像を取得する機能と、
前記特定の常用トナーを指定する指定情報と共に、又は、前記特定の常用トナーの信号を用いて、取得された前記画像を前記印字機構に出力する機能と
を実現させるためのプログラム。
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