JP2007132397A - Electric brake driving device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、車両等においてブレーキ装置を電動駆動するために用いられる電動ブレーキ駆動装置に関する。 The present invention relates to an electric brake drive device used for electrically driving a brake device in a vehicle or the like.
スイッチ操作や車両停止状態の検出により電動モータを駆動して、駐車ブレーキを作動あるいは解除させる電動駐車ブレーキ装置は公知である。特許文献1には、電動モータにより回転駆動されるねじ軸と、このねじ軸に噛み合うナット部材とからなるねじ機構を備え、ねじ軸を回転させてナット部材をねじ軸に沿って移動させることにより、ナット部材に連結されたワイヤを介して車輪ブレーキにブレーキ作動力を伝達する電動駐車ブレーキ装置が開示されている。
一般に、電動駐車ブレーキ装置の制動力は電動モータの電流値や、駐車ブレーキを作動させるワイヤのストローク量に基づいて制御されるが、実際に得られる制動力はブレーキワイヤの伸び或いはブレーキの摩擦材の磨耗状態により変化してしまうという問題がある。従って、ブレーキワイヤのストローク量を固定にしたままで、ブレーキワイヤの過度の伸び或いはブレーキの摩擦材の過度の磨耗を放置すると、パーキングブレーキの効きが甘くなるという問題があり、それ故定期点検で、ブレーキワイヤの伸びを手動で調整したり、ブレーキの摩擦材を交換するなどの処置を適宜行う必要がある。 In general, the braking force of the electric parking brake device is controlled based on the current value of the electric motor and the stroke amount of the wire that operates the parking brake, but the actual braking force is determined by the elongation of the brake wire or the friction material of the brake. There is a problem that it changes depending on the wear state. Therefore, if the brake wire stroke is fixed and the brake wire is excessively stretched or the brake friction material is excessively worn, there is a problem that the effectiveness of the parking brake is reduced. It is necessary to appropriately take measures such as manually adjusting the elongation of the brake wire and replacing the brake friction material.
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ブレーキワイヤの伸び或いはブレーキの摩擦材の磨耗が起きた場合でも所望の制動力が得られる電動ブレーキ駆動装置を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is to provide an electric brake driving device that can obtain a desired braking force even when the brake wire is stretched or the friction material of the brake is worn. To do.
本発明の電動ブレーキ駆動装置は、摩擦部材を回転体に押しつけることによってブレーキ力を発生するブレーキ装置に、ワイヤ部材を介して電動モータの動力を伝達する電動ブレーキ駆動装置において、
先行するブレーキ動作時における前記電動モータの駆動電流値と前記ワイヤ部材の移動量とに基づいて、後行するブレーキ動作時における前記ワイヤ部材の引き込み量を決定することを特徴とする。
The electric brake driving device of the present invention is an electric brake driving device that transmits power of an electric motor via a wire member to a brake device that generates a braking force by pressing a friction member against a rotating body.
The pull-in amount of the wire member during the subsequent brake operation is determined based on the drive current value of the electric motor and the movement amount of the wire member during the preceding brake operation.
本発明の電動ブレーキ駆動装置によれば、先行するブレーキ動作時における前記電動モータの駆動電流値と前記ワイヤ部材の移動量とに基づいて、後行するブレーキ動作時における前記ワイヤ部材の引き込み量を決定するので、ブレーキ用のワイヤ部材の伸び或いはブレーキの摩擦材の磨耗に応じて、前記ワイヤ部材の引き込み量を適切に変更することで、最適なブレーキ力を発揮することができる。 According to the electric brake driving device of the present invention, the pull-in amount of the wire member during the subsequent brake operation is determined based on the drive current value of the electric motor and the movement amount of the wire member during the preceding brake operation. Therefore, the optimum braking force can be exerted by appropriately changing the amount of the wire member retracted in accordance with the elongation of the brake wire member or the wear of the brake friction material.
決定された前記ワイヤ部材の引き込み量が閾値を超えた場合に、警報を発すると好ましい。これによりブレーキワイヤの伸び或いはブレーキの摩擦材の磨耗が使用限界に近づいたことを知らせ、それらの交換等を促すことができる。 It is preferable to issue an alarm when the determined pull-in amount of the wire member exceeds a threshold value. As a result, it is possible to notify that the extension of the brake wire or the wear of the friction material of the brake has approached the use limit, and prompt the exchange thereof.
次に、本発明の実施の形態における、ブレーキ装置を駆動する電動ブレーキ駆動装置に基づき図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態であるアクチュエータの断面図である。図2は、図1の構成をII-II線で切断して矢印方向に見た図であり、図3は、図2の構成をIII-III線で切断して矢印方向に見た図である。図4は、図2の構成をIV-IV線で切断して矢印方向に見た図である。図1において、電動モータ2を取り付けたモータハウジング1Aと円筒状のクラッチハウジング1Bとが連結されており、モータハウジング1Aと、クラッチハウジング1Bとで、ハウジング1を構成している。
Next, an electric brake drive device for driving a brake device in an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a cross-sectional view of the actuator according to the present embodiment. 2 is a view of the configuration of FIG. 1 cut along the line II-II and viewed in the direction of the arrow. FIG. 3 is a view of the configuration of FIG. 2 cut along the line III-III and viewed in the direction of the arrow. is there. 4 is a view of the configuration of FIG. 2 taken along the line IV-IV and viewed in the direction of the arrow. In FIG. 1, a
制御装置ECUによって駆動される電動モータ2の回転軸2aには、小歯車3が連結され、小歯車3は、モータハウジング1Aに回転自在に支持されてなる出力軸4に連結された大歯車5に噛合している。小歯車3と大歯車5とで減速機構を構成する。出力軸4は、逆入力防止機構10を介して、動力伝達機構20のねじ軸21に連結されている。尚、減速機構(3,5)は、ハウジング1に取り付けられた隔壁6により、動力伝達機構20及び逆入力防止機構10とから隔てられており、減速機構の潤滑剤やゴミなどを密封できるようになっている。
A
図2において、逆入力防止機構10は、駆動部11と、カム部12と、ロック部材13と、バネ14と、ハウジング1に固定された外輪15とからなる。駆動部11の内周には雌スプライン部11aが形成され、これが出力軸4の雄スプライン部4aに噛合することで、駆動部11は出力軸4と共に一体的に回転するようになっている。円筒状のカム部12の内周には雌スプライン部12aが形成され、これがねじ軸21の雄スプライン部21bに噛合することで、カム部12はねじ軸21と共に一体的に回転するようになっている。
In FIG. 2, the reverse
駆動部11は、外周から軸線方向に延在する3つの爪部11bを等間隔に有しており、図3に示すように、爪部11bは、カム部12の外周に設けられた凹溝12b内に嵌入して、凹溝12bの範囲内で周方向に移動可能となっている。凹溝12bの底面となるカム面12c上には、ボール状のロック部材13が転動自在に配置されており、且つ凹溝12bの側面に形成されたバネ孔12d内に配置されたバネ14により、爪部11bに向かって付勢されている。カム面12cは、周方向(図3で時計回り)に向かうにつれて軸線から遠ざかるような斜面となっている。
The
図2、4において、ねじ軸21の丸軸部21cの周囲に薄肉円筒状の摩擦部材25が配置され、更に摩擦部材25の外周に嵌合するようにスリーブ(内輪)26が配置されている。一方、ハウジング1には外輪27が固定され、更に外輪27の内周面にカム部28が固定されている。カム部28は、周方向に(図で時計回り)に向かうにつれて深くなる(軸線から半径方向に遠ざかる)複数のカム溝28aを、その内周面に形成しており、更にころ29が、スリーブ26の外周面をカム溝29の範囲内で転動可能となるように配置されている。摩擦部材25は、フランジ部25aを有し、かかるフランジ部25aをねじ軸21に形成されたフランジ部21fに当接させている。固定された外輪27に対してスリーブ26は、軸受9により回転自在に支持されている。スリーブ26と、カム部28と、ころ29とでワンウェイクラッチ機構30を構成する。
2 and 4, a thin
図1において、ねじ軸21は、中空円筒状の移動ケース31を取り付けたナット22内を貫通可能となっている。ねじ軸21の図1で左半部外周面には、雄ねじ溝21aが形成されており、右半部には丸軸部21cが形成されている。一方、ナット22の内周面には、雄ねじ溝21aに対向して雌ねじ溝22aが形成され、ねじ溝21a、22aによって形成される螺旋状の空間(転送路)には、多数のボール23が転動自在に配置されている。ナット22の外周には直線溝22bが形成されており、それに、ハウジング1に取り付けられた回り止め24の先端が係合している。従って、ナット22は回転せず、軸線方向にのみ移動可能となっている。一方、ねじ軸21は回転のみ可能となっている。尚、回転要素であるねじ軸21と、軸線方向移動要素であるナット22と、ボール23とでボールスクリュー機構40を構成する。
In FIG. 1, the
被駆動部材である移動ケース31は、ワイヤ部材Xを介してブレーキ装置100(図5参照)に連結されており、常に一方向(図1で左方)に付勢力を受けるようになっている。動力伝達機構20は、ワンウェイクラッチ機構30と、摩擦部材25と、ボールスクリュー機構40とから構成される。
The moving
ナット22の直線溝22bに対し、180度位相で(即ち図1で下端に)ラック歯22cが軸線方向に延在するように刻設されている。ラック歯22cに噛合するようにして、平歯車51が固定ケース1に対して回転自在に支持されている。平歯車51の回転量は、検出器であるエンコーダ52により検出できるようになっている。即ち、ナット22は移動ケース31に連結されているので、移動ケース31の移動量(即ちブレーキ装置100のワイヤ部材Xの駆動量)は、ナット22の軸線方向移動量に対応し、それを平歯車51の回転量に変換してエンコーダ52で検出できるようになっている。エンコーダ52の検出した移動ケース31の移動量に対応する電気信号が、制御装置ECUに送信されるようになっている。
The
図5は、ブレーキ装置100の正面図であるが、周囲にあるブレーキドラム(回転体)は省略されている。図5において、101は不動のバックプレートで、対向するブレーキシュー(摩擦部材)102,103が可動的に載置されている。ブレーキシュー102,103は、それぞれリム104,104とウェブ105,105から断面T字状に形成され、リム104,104の外周にライニング106,106が固着されている。
FIG. 5 is a front view of the
107は一のブレーキシュー102と他のブレーキシュー103の上方対向端間に配設され、サービスブレーキによりブレーキシュー102,103を拡開作動するホイールシリンダであって、前記バックプレート101にボルト等により固定されると共に、そのピストン107a,107aがウェブ105,105の上方対向端にそれぞれ軽く当接している。
A
108は一のブレーキシュー102と他のブレーキシュー103の下方対向端を支承するアンカー部材で、バックプレート101に例えば2本のリベット109,109で固定されている。そして、このアンカー部材108において、108bは本体部108aから延設された延長部であって、パーキングブレーキリターンスプリング(以下、単にリターンスプリングという。)の収容部をなしている。すなわち、収容部108bには、ワイヤ部材Xを挿通することで案内すると共に付勢力を与えるリターンスプリングが組み付けられている。
パーキングブレーキ用のレバー110は、ブレーキシュー103のウェブ105に重合するよう配設されており、その基部110aがウェブ105の上方端近傍にピン111により回転可能に軸支され、自由端部110bには前述のワイヤ部材Xを接続するU溝が折り返し形成されている。すなわち、自由端部110bには、ワイヤ部材Xが接続されているとともに、そのワイヤ部材Xが挿通されているリターンスプリングの一端が当接されている。ここで、リターンスプリングは、他端がバックプレート101に設けられた図示しない支持部に支持されることで、位置決めされている。
The
112はシュー間隙自動調整装置で、前記ホイールシリンダ107に隣接して両ブレーキシュー102,103間に懸け渡されている。このシュー間隙自動調整装置112は、図示しないブレーキドラムとブレーキシュー102,103との隙間を常に一定に保つように自動的に調整するように構成されている。
このような構成によるブレーキ作動について説明する。
112 is a shoe clearance automatic adjusting device, which is suspended between the
The brake operation with such a configuration will be described.
本実施の形態の動作について説明する。サービスブレーキ時に、不図示のマスターシリンダからの油圧によりホイールシリンダ107が加圧されると、両ブレーキシュー102,103はそのアンカー部材108との当接点を支点に拡開し、回転しているブレーキドラム(図示せず)に摩擦係合してこれを制動することができる。
The operation of this embodiment will be described. At the time of service braking, when the
これに対しパーキングブレーキを動作させる場合、操作者が不図示の操作ボタンを操作すると、不図示のバッテリから制御装置ECUを介して電動モータ2に電力が供給され、回転軸2aが回転する。回転軸2aの回転力は、小歯車3と大歯車5とを介して出力軸4に伝達される。このとき、図3(b)において、出力軸4が矢印C方向に回転したとすると、駆動部11も同方向に回転し、爪部11bがカム部12の凹溝12bの側面を時計回りに押すこととなる。かかる場合、ロック部材13がロック位置にあったとしても、摩擦力によりロック部材13は、外輪15の内周面とカム面12cとの間の半径方向空間が広い方に移動するため、ロック部材13は抵抗とならず、駆動部11からカム部12へと回転力が伝達されることとなる。
On the other hand, when operating the parking brake, when the operator operates an operation button (not shown), electric power is supplied from the battery (not shown) to the
カム部12が回転するとねじ軸21も同方向へ回転力を受ける。このとき、摩擦部材25を介してスリーブ26も同方向へ回転しようとするが、図4において、スリーブ26のC方向へ(時計回り)の回転は、ころ29がロック位置へと移動しないので自由であり、従ってねじ軸21の回転が許容されることとなる。
When the
ねじ軸21が回転すると、ねじ溝21a、22aによって形成される螺旋状の空間(転送路)を転動するボール23によってナット22が低摩擦状態で軸線方向に押し出され、すなわちその回転変位がナット22の軸線方向変位に変換される。ナット22の軸線方向移動と共に、移動ケース31が移動する(図1にあっては、移動ケース31がハウジング1へ近づく方向に移動する)ので、かかる動力がワイヤ部材Xを介して、ブレーキ装置100に伝達される。これにより、パーキングブレーキ用のレバー110がピン111を支点に反時計方向に回転し、その作用力がシュー間隙自動調整装置112のストラット部材を介して一方のブレーキシュー102に伝達され、該ブレーキシュー102は、アンカー部材108との当接点を支点に拡開しブレーキドラム(図示せず)に摩擦係合する。次いで、その反力がピン111に作用して他方のブレーキシュー103も同様に拡開し、図示しないブレーキドラムに摩擦係合することとなる。
When the
規定量だけ移動ケース31が移動したことを、エンコーダ52が検出すると、制御装置ECUに信号を送信し、制御装置ECUは、電動モータ2への電力供給を中止するため、回転軸2aが静止する。
When the
一方、操作者が操作ボタンの操作を完了或いは中断すると、電動モータ2が静止するが、この場合でも、ワイヤ部材Xにはブレーキ装置100の付勢力が常時作用しているから、それにより付勢された移動ケース31及びナット22の軸線方向変位が、ねじ軸21の回転変位に変換され、よってカム部12も同方向に回転する。このとき、図3(b)において、カム部12bが矢印B方向(図で反時計回り)に回転し駆動部11が静止したままだとすると、バネ14に支援されながらロック部材13が、外輪15の内周面とカム面12cとの間の半径方向空間が狭い方に移動するため、いわゆる楔効果で外輪15に対してカム部12がロックされることとなる。これを位置保持状態という。従って、カム部12から駆動部11に対して回転力が伝達されることがなく、電動モータ2に電力を供給せずとも、パーキングブレーキの制動動作を継続でき、省エネを図れる。
On the other hand, when the operator completes or interrupts the operation of the operation button, the
更に、パーキングブレーキ解除のため、操作者が操作ボタンを逆操作すると、制御装置ECUを介して電動モータ2に逆極性の電力が供給され、回転軸2aが逆方向に回転する。回転軸2aの回転力は、小歯車3と大歯車5とを介して出力軸4に伝達される。このとき、図3(a)において、出力軸4が矢印A方向に回転したとすると、駆動部11も同方向に回転し、爪部11bがロック部材13を図3(a)で反時計回りに押すこととなる。ロック部材13が半径方向に押されると、ロック部材13は、外輪15の内周面とカム面12cとの間の半径方向空間が広い方に移動するため、ロック部材13は抵抗とならず、又駆動部11の爪部11bによりロック部材13を介して凹溝12bのバネ孔12dが設けられた側面が押圧されるため、駆動部11からカム部12へと回転力が伝達されることとなる。
Further, when the operator reversely operates the operation button for releasing the parking brake, reverse polarity power is supplied to the
カム部12が回転するとねじ軸21も同方向へ回転力を受ける。このとき、摩擦部材25を介してスリーブ26も同方向へ回転しようとするが、図4において、スリーブ26のA方向へ(反時計回り)の回転により、ころ29がロック位置へと移動するようになるので、固定された外輪27に対して、スリーブ26の回転が阻止されることとなる。しかしながら、電動モータ2のトルクが十分大きければ、摩擦部材25の摩擦力にうち勝って、ねじ軸21を回転させることができ、それにより移動ケース31が図1の左方へと移動するので、ワイヤ部材Xの張力が減少し、ブレーキ装置100において車輪の制動を解除することができる。このようにワンウェイクラッチ機構30を締結状態に置くことで、がたつきを効果的に防止できる。ここで、規定量だけ移動ケース31が移動したことを、エンコーダ52が検出すると、制御装置ECUに信号を送信し、制御装置ECUは、電動モータ2への電力供給を中止するため、回転軸2aが静止する。
When the
ところで、ワイヤ部材Xの移動量に基づいて電動ブレーキ駆動装置を精度良く駆動できるのは、ブレーキシュー102,103が摩耗しておらず且つワイヤ部材Xに伸びがない初期状態に限られる。即ち、使用に応じてブレーキシュー102,103は摩耗して厚さが薄くなり、またワイヤ部材Xは経時劣化による伸びなどが生じる恐れがある。
By the way, the electric brake drive device can be driven with high accuracy based on the amount of movement of the wire member X only in the initial state where the
図6は、ドラムブレーキの荷重−ストローク特性の例を示す図である。図6において、ワイヤ部材Xの伸び量が0mmである場合(グラフA)、ブレーキシュー102,103に1250N(例えば平地で必要な制動力)の荷重を与えるためには、19mmの引き込み量(ストローク量ともいう)を与えればよいが、ワイヤ部材Xの伸び量が3mmになると(グラフB)、19mmのストローク量では800Nの荷重となり、更にワイヤ部材Xの伸び量が6mmになると(グラフC)、19mmのストローク量では500Nの荷重となってしまい、制動力が半分以下となる。加えて、ブレーキシュー102,103の摩耗が加わると、同じストローク量を与えても更に制動力が低下する恐れがある。即ち、ワイヤ部材Xを初期のストローク量で駆動しただけでは、経時劣化によって、ブレーキシュー102,103が必要な荷重でドラムブレーキに当接せず、従って所望の制動力を発揮できない恐れがある。そこで、ブレーキシュー102,103に摩耗が生じたり、ワイヤ部材Xに伸びが生じた場合でも、所望の制動力を得ることができる電動ブレーキ駆動装置の制御について説明する。
FIG. 6 is a diagram illustrating an example of load-stroke characteristics of the drum brake. In FIG. 6, when the extension amount of the wire member X is 0 mm (graph A), in order to apply a load of 1250 N (for example, a braking force necessary on a flat ground) to the
図7は、制御装置ECUにおける制御ブロックを示す図である。図8は、電動モータの端子に発生する電流の変化を時間と共に示すグラフである。ここでは、ワイヤ部材Xの伸び量とブレーキシュー102,103の摩耗量とに応じて、移動ケース31を更に引き込むための補正量ΔSとして表し、補正量ΔSに応じて荷重とストロークの関係を見直している。
FIG. 7 is a diagram showing a control block in the control device ECU. FIG. 8 is a graph showing a change in current generated at the terminal of the electric motor with time. Here, it is expressed as a correction amount ΔS for further retracting the
補正量ΔSを求めるために、本実施の形態では、電動モータ2の駆動電流を用いている。図8に示すように、電動モータ2の駆動電流は無負荷に近い状態では低く、ブレーキシュー102,103の荷重が増大するにつれて高くなるという特性を有する。従って、予め行われた実験や条件式などにより、電動モータ2の駆動電流とブレーキシュー102,103の荷重との関係を求めておくことで、電動モータ2の駆動電流の最大値を測定すれば、それに対応してブレーキシュー102,103の荷重を求めることができるといえる。但し、図8に示すように、電動モータ2の特性により、電流を供給した直後にサージ電流(又は突入電流)と呼ばれる高い電流が発生するため、これを除外する必要がある。そこで、本実施の形態では、制動力指令の入力後100msから電流のサンプリングを開始し、位置制御後にサンプリングを終了することで、サージ電流の影響を排除している。
In this embodiment, the drive current of the
操作者の操作に応じて、制御装置ECUに制動力指令が入力されると、ストローク決定部C1が必要なストローク量を決定する。メンテナンス直後など、ワイヤ部材Xの伸び量が0mmであり且つブレーキシュー102,103が新品状態である場合には、補正量ΔS=0の初期ストローク量P(F0)が出力される。この初期ストローク量P(F0)は、PID制御部C2及び電流リミッタC3を介してPWM駆動部C4に入力され、ここから必要な駆動電流に変換されて電動モータ2に与えられる。エンコーダ52は、電動モータ2によって移動させられる移動ケース31の移動量を検出して、PID制御部C2にフィードバック制御をかける。これによりオーバーシュートなどがなく高精度に、移動ケース31を移動させることができる。
When a braking force command is input to the control unit ECU according to the operation of the operator, the stroke determination unit C1 determines a necessary stroke amount. When the extension amount of the wire member X is 0 mm and the
ここで、不図示の電流センサにより、電動モータ2の駆動電流がサンプリングされ、サンプリングデータに基づいて、電流最大値検出部C5が、その最大値を求める。実質出力荷重演算部C6は、求められた最大電流値を以下の式に代入することで、ブレーキシュー102,103の最大荷重を演算する。
F=(i・Kt・2π・μ0)/l・N・μ1 (1)
P=(Kt・2π・μ0・N・μ1)/l (2)
F=P・i (3)
但し、
Kt:電動モータ2のトルク定数[Nm/A]
μ0:ボールねじの正作動効率[%]
l:ボールねじのリード[m]
N:減速機構の減速比
μ1:減速機構のギヤ効率[%]
F:ブレーキシュー102,103の実質出力荷重[N]
P:アクチュエータ出力係数(アクチュエータの機械構成に応じて変化する)
i:モータ電流の最大値[A]
なお、実験等により予め求められている電動モータ2の駆動電流とブレーキシュー102,103の荷重との関係をテーブルとして記憶しておき、それに基づいて、ブレーキシュー102,103の最大荷重を求めても良い。
Here, the drive current of the
F = (i · Kt · 2π · μ 0 ) / l · N · μ 1 (1)
P = (Kt · 2π · μ 0 · N · μ 1 ) / l (2)
F = P · i (3)
However,
Kt: Torque constant of the electric motor 2 [Nm / A]
μ 0 : Ball screw positive operating efficiency [%]
l: Ball screw lead [m]
N: Reduction ratio of reduction mechanism μ 1 : Gear efficiency of reduction mechanism [%]
F: Real output load of
P: Actuator output coefficient (varies according to the mechanical configuration of the actuator)
i: Maximum motor current [A]
It should be noted that the relationship between the drive current of the
ここで、補正量決定部C7は、記憶されているブレーキシュー102,103の最大荷重と、演算されたブレーキシュー102,103の最大荷重とを比較し、ほぼ等しいと判断すれば、補正量ΔS=0を維持する。従って、次のブレーキ動作時には、入力指令に応じて再び初期ストローク量P(F0)が与えられることとなる。
Here, the correction amount determination unit C7 compares the stored maximum load of the
これに対し、補正量決定部C7は、記憶されているブレーキシュー102,103の最大荷重と比較した結果、演算されたブレーキシュー102,103の最大荷重が、許容限界値を下回っていると判断した場合、記憶された最大荷重と演算された最大荷重の差に基づいて補正量ΔSを決定する。より具体的には、例えば図6のグラフを例に取ると、初期ストローク量P(F0)=19mmであるときに、最大荷重が1250Nであるとして、使用中に実際の最大荷重が800Nに低下した場合には、ワイヤ部材Xを更に3mmだけ多めに引き込む必要があることがわかる。即ち、補正量決定部C7は、補正量ΔS=3mmと決定することになる。
On the other hand, as a result of comparison with the stored maximum load of the
補正量決定部C7は、決定した補正量ΔSをストローク決定部C1に入力し、フィードバック制御を行う。これにより、次のブレーキ動作時には、入力指令に応じてストローク量P(Fe)=P(F0)+ΔSが与えられることとなるので、ブレーキシュー102,103の最大荷重は1250Nに復帰して十分な制動力を発揮できる。なお、図6に示すグラフでは、ワイヤ部材の伸び3mmごとに荷重−ストローク特性を求めたが、例えばワイヤ部材の伸び0.5mmごとに荷重−ストローク特性を求めてマップ化し、これをデータベース化して制御装置ECU内の不揮発性メモリに記憶しておき、実際の最大荷重に照らし合わせながら、補正量ΔSを0.5mmごとに与えるようにすれば、更に高精度な制御を行うことができる。
The correction amount determination unit C7 inputs the determined correction amount ΔS to the stroke determination unit C1, and performs feedback control. As a result, during the next braking operation, the stroke amount P (F e ) = P (F 0 ) + ΔS is given according to the input command, so the maximum load of the
但し、補正量ΔSが所定値を超えるような状態では、ワイヤ部材Xの伸び限界やブレーキシュー102,103の摩耗限界に到達したり、或いは不測の事態によりワイヤ部材Xの外れや切断等が発生している恐れがある。そこで、補正量決定部C7は、演算されたブレーキシュー102,103の最大荷重に基づいて決定される補正量ΔSが閾値を超えている場合、計器板内でのアラーム表示点灯やブザー音などの警報を発するようにすることができる。かかる警報により、操作者はブレーキ装置のメンテナンス等が必要であることを認識できる。
However, in a state where the correction amount ΔS exceeds a predetermined value, the wire member X reaches the elongation limit or the wear limit of the
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。例えば、ナットを電動モータで回転させ、ねじ軸を軸線方向に移動させる構成としても良い。更に、引き込み位置量の検出器としては、エンコーダ、ポテンショメータ、レゾルバ等の各種の検出手段を用いることができる。 The present invention has been described above with reference to the embodiments. However, the present invention should not be construed as being limited to the above-described embodiments, and can be modified or improved as appropriate. For example, the nut may be rotated by an electric motor and the screw shaft may be moved in the axial direction. Furthermore, various detectors such as an encoder, a potentiometer, and a resolver can be used as the pull-in position amount detector.
1 ハウジング
1 固定ケース
1A モータハウジング
1B クラッチハウジング
2 回転軸
2 電動モータ
2a 回転軸
3 小歯車
4 出力軸
4a 雄スプライン部
5 大歯車
6 隔壁
9 軸受
10 逆入力防止機構
11 駆動部
11a 雌スプライン部
11b 爪部
12 カム部
12a 雌スプライン部
12b カム部
12b 凹溝
12c カム面
12d バネ孔
13 ロック部材
14 バネ
15 外輪
20 動力伝達機構
21 ねじ軸
21a 雄ねじ溝
21b 雄スプライン部
21c 丸軸部
21f フランジ部
22 ナット
22a 雌ねじ溝
22b 直線溝
22c ラック歯
23 ボール
24 回り止め
25 摩擦部材
25a フランジ部
26 スリーブ
27 外輪
28 カム部
28a カム溝
29 カム溝
30 ワンウェイクラッチ機構
31 移動ケース
40 ボールスクリュー機構
51 平歯車
52 エンコーダ
100 ブレーキ装置
101 バックプレート
102,103 ブレーキシュー
104 リム
105 ウェブ
105,105 ウェブ
106,106 ライニング
107 ホイールシリンダ
107a,107a ピストン
108 アンカー部材
108a 本体部
108b 収容部
109,109 リベット
110 レバー
110a 基部
110b 自由端部
111 ピン
112 シュー間隙自動調整装置
C1 ストローク決定部
C2 PID制御部
C3 電流リミッタ
C4 PWM駆動部
C5 電流最大値検出部
C6 実質出力荷重演算部
C7 補正量決定部
ECU 制御装置
X ワイヤ部材
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Housing 1 Fixed case 1A Motor housing 1B Clutch housing 2 Rotating shaft 2 Electric motor 2a Rotating shaft 3 Small gear 4 Output shaft 4a Male spline part 5 Large gear 6 Bulkhead 9 Bearing 10 Reverse input prevention mechanism 11 Drive part 11a Female spline part 11b Claw part 12 Cam part 12a Female spline part 12b Cam part 12b Concave groove 12c Cam surface 12d Spring hole 13 Lock member 14 Spring 15 Outer ring 20 Power transmission mechanism 21 Screw shaft 21a Male screw groove 21b Male spline part 21c Round shaft part 21f Flange part 22 Nut 22a Female thread groove 22b Linear groove 22c Rack teeth 23 Ball 24 Non-rotating 25 Friction member 25a Flange portion 26 Sleeve 27 Outer ring 28 Cam portion 28a Cam groove 29 Cam groove 30 One-way clutch mechanism 31 Moving case 40 Bo Screw mechanism 51 Spur gear 52 Encoder 100 Brake device 101 Back plate 102, 103 Brake shoe 104 Rim 105 Web 105, 105 Web 106, 106 Lining 107 Wheel cylinder 107a, 107a Piston 108 Anchor member 108a Body portion 108b Housing portion 109, 109 Rivet 110 Lever 110a Base 110b Free end 111 Pin 112 Shoe clearance automatic adjustment device C1 Stroke determination unit C2 PID control unit C3 Current limiter C4 PWM drive unit C5 Maximum current value detection unit C6 Substantive output load calculation unit C7 Correction amount determination unit ECU Control Device X Wire member
Claims (2)
先行するブレーキ動作時における前記電動モータの駆動電流値と前記ワイヤ部材の移動量とに基づいて、後行するブレーキ動作時における前記ワイヤ部材の引き込み量を決定することを特徴とする電動ブレーキ駆動装置。 In the electric brake drive device that transmits the power of the electric motor via the wire member to the brake device that generates the braking force by pressing the friction member against the rotating body,
An electric brake driving device that determines a pull-in amount of the wire member during a subsequent brake operation based on a drive current value of the electric motor and a movement amount of the wire member during a preceding brake operation .
2. The electric brake driving device according to claim 1, wherein an alarm is issued when the determined amount of drawing of the wire member exceeds a threshold value.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005324519A JP2007132397A (en) | 2005-11-09 | 2005-11-09 | Electric brake driving device |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009092179A (en) * | 2007-10-11 | 2009-04-30 | Nissan Motor Co Ltd | Parking brake device |
KR100931084B1 (en) | 2008-05-07 | 2009-12-10 | 현대자동차주식회사 | How to determine when to replace friction materials for electronic parking brakes |
JP2015085897A (en) * | 2013-11-01 | 2015-05-07 | 日野自動車株式会社 | Electric parking brake system |
-
2005
- 2005-11-09 JP JP2005324519A patent/JP2007132397A/en active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009092179A (en) * | 2007-10-11 | 2009-04-30 | Nissan Motor Co Ltd | Parking brake device |
KR100931084B1 (en) | 2008-05-07 | 2009-12-10 | 현대자동차주식회사 | How to determine when to replace friction materials for electronic parking brakes |
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