JP2007132336A - 波力発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】波動エネルギを最大限に利用して行われるよう浮動体が波と共振関係となる形状及び重量を考慮することにより、浮動体を波の波動に共振又はそれに近い状態で振動させうるようにして発電装置における発電を最大限大きくする波力発電装置を提供することである。
【解決手段】波力発電装置Gは、波面中に半没水状に浮遊する所定の形状及び重量を有する浮動体1のケーシング1a内の一方の端に弾性部材3を取り付け、重量物2と発電部6の磁石側部材4とを上記弾性部材3の片側にケーシング1a内で昇降自在に接続して支持又は吊り下げ、発電部6のコイル側部材5を浮動体のケーシング1a内の固定座1cに固定し、重量物2と発電部6の磁石側部材4を、浮動体1の波による上下運動が波の振動に共振又はこれに近い周波数の状態で振動させ、浮動体1の波による共振振動で発電部6のコイルに誘導起電力を発生させて発電するように構成している。
【選択図】図1

Description

この発明は、波面の波動エネルギを高効率に電気エネルギに変換する波力発電装置に関する。
波動エネルギを利用して発電する種々の発電方式の1つとして、特許文献1の「波力発電装置」が公知である。この公報の発電装置は、波面に浮かべた浮動体上に重量物を弾性的に支持し、浮動体と重量物間に重量物の移動に対し減衰力を生じさせ、かつその移動エネルギを電気エネルギに変換する発電手段を設け、弾性部材の不減衰固有振動数ωが浮動体を加振する波の振動数ωと互いの振動数比ω/ωの所定範囲内で近くなる、又は一致するように弾性部材のばね定数を設定し、弾性部材と波との共振現象を利用するというものである。
この場合、予め弾性部材の不減衰固有振動数ωが、波の振動数ωに互いの振動数比ω/ωの所定範囲内で近くなる、又は一致するように弾性部材のばね定数を設定しておけば、この重量物の上下動が最大ストロークで変動することとなり、直線方向の位置の変動を利用した電磁ダンパーの発電手段では、最大容量の発電を効率よく得ることが出来る。しかし、波の振動数は、同じ場所でも季節、日時等によって異なり、又場所が異なればさらに大きく異なる。波力発電に利用できる波の振動数は、短周期重力波(0.1〜1秒)〜普通重力波(1〜30秒)とされる。
従って、波の振動周波数の変化に弾性部材のばね定数が適合するように弾性部材を設定することとなるが、このような弾性部材としては空気ばねが代表的であり、補助タンクを利用して内容積を変化させることによりその不減衰固有振動数ωを波の振動数ωに近い0.2〜6.0Hzまで弾性部材の弾性係数を適宜変化させて調整される。また、上述した発電装置は、浮動体が波と同様に動くことを前提としているが、浮動体の上下運動の共振周波数と波の周波数の関係についてまでは記載されていない。
しかし、浮動体内に設けられた発電装置による発電が、浮動体の波との共振関係をも考慮し波動エネルギを最大限に利用するのが望ましい。また、近年、特に注目されているCOの排出問題でクリーンエネルギーを拡大させる必要がある中で、風力発電、太陽光発電の開発において、現在陸上の適地不足から、海上での発電が検討されているが、津波、台風への対策が最も重要な課題となっている。
つまり、海上浮体での発電装置は、津波、台風対策をクリアしなければ、実用化は進展しない。特許文献1では、津波や台風の際に、浮動体に自走機能を設けて避難することについて記載しているが、津波、台風から即応して避難することは実際には困難であり、非常事態に対応することが出来ないという問題もある。
PCT国際公開WO2005/040603号公報
この発明は、上記の問題に留意して、波動エネルギを最大限に利用して行われるよう浮動体が波と共振関係となる形状及び重量を考慮することにより、浮動体を波の波動に共振又はそれに近い状態で振動させ得るようにして発電装置における発電を最大限大きく出来、また津波、台風時の避難にも即応できる波力発電装置を提供することである。
この発明は、上記の課題を解決する手段として、波面に浮遊する浮動体の内部に弾性部材を取り付け、発電部の磁石側部材とコイル側部材のいずれか一方を弾性部材で支持又は吊り下げ、浮動体内で発電部の磁石側部材とコイル側部材が相対的に移動するように昇降自在に構成し、浮動体の形状及び重量を、浮動体の波面に対する上下運動の共振周波数が波の周波数又はこれに近い周波数となるように設定し、浮動体の波との共振現象を利用して発電部の磁石側部材とコイル側部材とを相対的に移動させ、発電部のコイルに誘導起電力を発生させて発電する波力発電装置としたものである。
上記構成の波力発電装置では、浮動体の形状及び重量を、浮動体の共振周波数が波の周波数又はこれに近い周波数(但し、波の周波数は変動するため、平均的な周波数の近傍)となるように設計すれば、波の波高の数倍以上となる共振状態に設定し、発電能力が高い波力発電装置となる。この場合、弾性部材の振幅の部位に発電部を入れ、浮動体内で発電部の磁石側部材とコイル側部材が相対的に移動するように昇降自在としている。このため、発電部の磁石部とコイル部の相対速度に比例した電力がコイルに誘導され、浮動体を波と共振させることにより弾性部材の振幅が大きくなり、コイルに発生する誘導起電力を大きくすることが出来ることとなる。
又、前記弾性部材のばね系の共振周波数を波の振動周波数に一致又はその近傍に設定することにより、ばね振幅がさらに大きくなる。そして、浮動体の波に対する共振と、ばね系の波に対する共振とを重畳することにより、さらに発電部の磁石部とコイル部の相対速度が大きくなり、発電容量をさらに大きくすることが出来る。なお、上記発電部の磁石側部材を浮動体のケーシングに固定、或いはこれと入れ替えてコイル側部材を固定する形式のいずれの形式で構成してもよい。浮動体はその形状及び重量を半没水状態に設定し、浮動体が波の振動を最も大きく受けるのに適する状態とするのが好ましく、その浮動体の振幅が、波の波高の2倍以上となる共振状態とすることが出来る。
また、前記弾性部材を可変設定可能に設定し、この弾性部材を空気ばねとし、内部の空気容量を変化させることによりその不減衰固有振動数ωを可変とすることも出来る。そして、実際の波の周波数帯域に対して、浮動体の共振周波数とばね系の共振周波数を若干ずらして設計することで、大きなばね振幅を得る周波数範囲をある程度設計上で調整することが出来る。さらに、前記浮動体に給排水手段を有する調整タンクを設け、津波、台風時には給水して自沈することで即座に避難することができる。
この発明の波力発電装置は、上記の構成とし、浮動体の波面に対する上下運動の共振周波数を波の周波数又はこれに近い周波数となるように浮動体の形状及び重量を設定し、発電部の磁石側部材とコイル側部材の相対的変位により発電部のコイルに誘導起電力を発生させて発電する波力発電装置としたから、浮動体を波の波動に共振又はそれに近い状態で振動させ得るようにして波動エネルギを最大限に利用し、発電装置における発電を最大限大きく出来るという利点が得られる。又、浮動体に給水して自沈することで、津波、台風から即座に避難することができる。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は第1実施形態の(a)波力発電装置の全体概略縦断面、(a’)弾性部材の拡大断面図、(b)発電部の断面図を示す。図示のように、この波力発電装置Gは、浮動体1内に発電部6を設けて形成されている。浮動体1は、発電部6を搭載しても、図2に示すように、後述する所定の喫水高さHm(浮動体1の下底から波の平均高さ位置までの高さ)位置で半没水状態となるに十分な浮力を有する浮体であればどのような形状でもよいが、好ましい形状として、図示の例では、円筒状としている。
上記波力発電装置Gは、波面に半没水状に浮遊する浮動体1のケーシング1a内の下底板1b上に弾性部材3を取り付け、この弾性部材3の上に重量物2と発電部6の磁石側部材4とをケーシング1a内でガイドローラ9による案内で昇降自在に載置して支持し、発電部6のコイル側部材5を浮動体のケーシング1a内上端寄りに設けた固定座1cに固定して構成されている。ケーシング1aは、完全に水密状に密閉されて形成され、予め上記各構成部材が内部に取り付けられている。
重量物2は、所定の重量を有する材料であればどのような材料を用いてもよく、例えば板状のものを重ねて形成したものでもよいが、図示の例では円柱状のロッドとしている。弾性部材3として、図示の例では、空気ばねが用いられている。この空気ばねは、特許文献1の場合と同様に、内部の空気容量を変化させることにより不減衰固有振動数ωを波の振動数に一致又はそれに近い数値に可変設定を可能とするものであり、波の振動数と共振させるのに優れた弾性部材の一例として採用している。なお、空気ばねと同様に不減衰固有振動数ωを空気ばねと同等に変化させ得るものであれば、コイルばねその他の形式のものでもよい。
この弾性部材3の空気ばねは、複数個所(図示の例では2箇所)で重量物2を支持するように設けられている。空気ばねは、図1の(a’)図に示すように、ダイヤフラム3cをシリンダ3aとピストン3bとの間に封止し、ピストン3b内の室と浮動体1内の室を補助タンクとし、開閉弁3dを開閉し、連結孔3eで連結することにより空気ばね内部の空気容量を変化させるようにしている。ただし、ピストン3b内に補助タンクを設け、補助タンクを細部に仕切る、あるいは外部設置タンクに接続するなど空気容量の変化を連続的に又は段階的に大きく変化させる種々の方式が存在するから、そのいずれを採用してもよいことは特許文献1の場合と同じである。
発電部6の磁石側部材4は、円筒体4bの内周に互いに水平方向に対向してNとSの極性部が異なるように設けた永久磁石4a、4aの複数対を垂直方向に、かつ互いに隣り合う永久磁石対の磁極向きを交互に反転するように設け、各対の永久磁石の間にコイルをそれぞれの永久磁石対に対応する間隔で設けて形成されている。そして、コイルと永久磁石との半径方向隙間は所定ギャップ量に設定され、複数個所コアーロッドの中間高さ位置より下方に亘って設けられている。各コイルは互いに直列又は並列にその導線を接続して外部へ導出される。
上記円筒体4bの上端には発電部6のコイル側部材5の垂直ロッド5bに対する相対移動を案内する案内部材が取り付けられている。コイル5aは、この垂直ロッド5bの下端に取り付けられ、コイル側部材5はケーシング1aの上端寄りに設けられた固定座1cの下面に固定されている。また、上記円筒体4bは、重量物2の上に固定して取り付けられている。充配電部7は、固定座1cの上に設置されており、電圧調整器、逆流防止装置、蓄電池等による充電、電圧調整、配電等を行う。8は表示器である。
上記浮動体1を半没水状に設定する際に、図2に示す所定の喫水高さHmは、浮動体1とそのケーシング1a内に設けられる重量物2や空気ばね、発電部6等の浮動体内部の全重量をWとすれば、次のような関係となるように設定される。
=ρπDmHm/4・・・・・・・・・・・(1)
但し、ρ:流体(波面)の単位体積重量
又、浮動体1の波面に対する上下運動の共振周波数ωは、
ω=(ρgS/W1/2・・・・・・・・・・・(2)
但し、S:水面における浮動体断面積(=πDm/4)、g:重力加速度
で表すことができる。
つまり、浮動体1の波面に対する上下運動の共振周波数ωを、波の周波数又はこれに近い周波数となるように浮動体の形状及び重量を設定することが可能であり、喫水高さHmを上記の関係となるように設定することにより波面の上下運動のエネルギーを最も吸収するのに適した状態としている。また、浮動体1の直径Dmは波の波長より大きすぎると、浮動体1の上下運動が小さくなるため、直径Dmを波の波長の2倍以下にするのが望ましい。
上記のように構成したこの実施形態の波力発電装置Gは、浮動体1の上下運動の振動を波に対して共振させ、浮動体1の波による磁石側部材4の振動で発電部6のコイル5aに誘導起電力を発生させて発電する。浮動体1の波に対する共振で磁石側部材4が上下運動することによりコイル5aが1対の永久磁石4a、4a間に形成されている磁場の磁束回路を横切り、これによりコイル5a内に誘導起電力が発生し、発電が行われることとなる。
この場合、浮動体1を波に対して共振させることにより浮動体1の振幅を大きくすることができ、弾性部材3で支持された重量物2と発電部6の磁石側部材4の振幅も大きくなり、コイルの誘導起電力を大きくすることができる。先の特許文献1では重量物を支持するばね系の振動を波の振動に共振させることによりばねの振幅を大きくし、大きな発電を得るようにしたが、この実施形態の波力発電装置Gは、浮動体1自身の振動を波の振動と共振させることにより、ばねの振幅を大きくし、誘導起電力を大きくするようにしている。
さらに、この実施形態では、上記浮動体1の振動だけでなく、弾性部材3として設けられている空気ばねの不減衰固有振動数ωを波の振動数に一致又はその振動数に近い数値になるように可変設定を可能としているため、特許文献1の場合と同様に、波の振動に対してばね系の振動を共振させることも出来る。ばね系の振動数が波の振動数に近くなるばね定数を可変設定することにより、ばね系も波の振動に共振させる。従って、ばね系だけでなく、浮動体1の振動も波の振動に共振するため、この実施形態の波力発電装置Gでは、ばねの振幅が極めて大きくなり、誘導起電力をさらに増大させることが出来る。
この場合、一般に波力発電に適合する波の振動数は、短周期重力波(0.1〜1秒)〜普通重力波(単に重力波とも言う)(1〜30秒)とされ、上記空気ばねは0.2〜6.0Hzに変動可能であり、それぞれの波の振動数は別途振動センサを設けて測定し、測定された波の振動数にωの値が近くなる又は一致するように開閉弁にて空気の内容量を調整する。永久磁石は、これを囲むヨークを介して磁気回路を形成しており、その中で磁気回路を垂直方向に切ることによりコイルに起電力を生じさせる。
上記ばね系の波に対する共振現象の適用については、特許文献1に記載されている理論をそのまま適用する。ここでは同じ理論について以下に簡単に示す。ばね系で支持されている重量物は、波動により上下動する浮動体の動きに対応して空気ばねの大きな伸縮運動を介して振動する。重量物の質量をm、空気ばねのばね定数をk、電磁ダンパーの減衰力をc、浮動体の上下変位をx、重量物の上下変位をyとする。空気ばねのばね定数kは、上述した波の振動数(0.2〜6.0Hz)に共振するようにあらかじめ設定されているものとする。
この重量物の上下方向の運動方程式は次式で表される。
my”=−k(y−x)−c(y’−x’)・・・・・・・・・(3)
上式中の「”」は2回微分、「'」は1回微分を表す。
(3)式で浮動体の波力から受ける振動を上下変位でx=Xsinωtと仮定し、上式を変形すると次のようになる。但し、z=y−xであり、zはばね伸縮量を示す。
mz”+cz’+kz=mωXsinωt・・・・・・・・・(4)
ここで、不減衰固有振動数ω=(k/m)1/2、減衰比ζ=c/(2mω)とすると、
z/x=(ω/ω/{[1-(ω/ω)]+(2ζω/ω}1/2・・(5)
上記減衰比ζを変化させたときのz/xと振動数比ω/ωの関係において、振動数比ω/ω=1、つまり波力の強制振動数ωと不減衰固有振動数ωが等しくなる状態(共振状態)で伸縮変位zが最大となる。上記振動数比ω/ωは1となるのが望ましいが、実際には0.1≦ω/ω≦2の範囲でωがωに近くなるように弾性部材のばね定数を定めることが出来るようにするのが好ましい。
なお、起電力eは電磁ダンパーの発電部6のコイル長さをLとし、コイルを横切る磁束密度をB、コイルと磁束間の相対速度をvとすると、e=BLvで表されるから、伸縮変位zが最大となる共振時に相対速度vが最大となり、最大の起電力emaxを得ることが出来る(v=z’)。また、減衰力cはコイルの電流をIとすると、c=BILで表される。従って、起電力eを大きくするため、コイル長さL又は磁束密度Bを大きくすると減衰力cが大きくなるが、それに伴って減衰比ζが大きくなるためz/xが小さくなり、相対速度vが小さくなるという関係がある。減衰比ζがあまり大きくならないように減衰力cと質量のバランスを適宜設定する。
なお、上記実施形態ではコイル側部材5をケーシング1a側に固定した例を示したが、磁石側部材4とコイル側部材5の関係を逆に固定する状態に入れ替えて構成することも出来、発電部6は磁石側部材4とコイル側部材5が分離して構成され、相対的に移動することでコイルに起電力が発生するものであればよい。
以下に、実施例として上記波力発電装置のモデルを製作して、その作動を測定した例を示す。この実施例では、図2に示すように、波力発電装置のモデルMgは、浮動体1のケーシング1a内に上記第1実施形態とは逆に弾性部材3のばねを上端板に取り付け、このばねで重量物2を吊るした形状として製作した。図2中の矢印x1は、浮動体1の上下運動、矢印xはばねの伸縮動を示す。なお、実施形態の波力発電装置Gの場合、コイル5aに誘導電流が流れることにより、浮動体1と発電部6の磁石側部材4との間には振動減衰力が働くが、モデルMgでは図中に一点鎖線で示す発電部6の替わりに設けたダンパー6'で減衰力を作用させた。このモデルMgの上記関係式(1)〜(5)に基づいて定めた寸法諸元を以下に記す。
ケーシング1a(円筒体)直径 D=0.2mφ
浮動体1の喫水高さ Hm=0.3m
浮動体1の共振周波数 fn=0.9Hz
重量物2 0.7kgf
ばね定数 4kgf/m
ばね系共振周波数 1.2Hz
ダンパー6'の減衰力 0.2kgf/(m/sec)
上記諸元を有する浮動体1の波高h=20mmで波の周波数を変動させたときの浮動体1の振幅とばねの振幅(浮動体1と重量物2との相対振幅として)を水槽試験において測定した結果を図3に示す。図3における横軸は周波数比(試験波の周波数/浮動体の共振周波数:0.9Hz)、縦軸は振幅比(浮動体、又はばね振幅/波高)である。また、○印は浮動体振幅比(x1/h)、■印はばね振幅比(x2/h)である。
図示のように、周波数比が0.5を超えるあたりから、浮動体振幅は波高を上回り(振幅比>1)、周波数比が1の共振点のとき浮動体振幅はピークでその値は2倍以上となり、周波数比が1.1を超えると浮動体振幅は波高より小さくなっていく(振幅比<1)。それに対して、ばね振幅比は浮動体振幅比に少し遅れるように、周波数比0.75を超える辺りから波高を超え、浮動体の共振点(周波数比1)で3倍のピークとなり、周波数比1.4以降は波高より小さくなっている。
ばね振幅比が浮動体振幅比より周波数が高いほうにずれるのは、ばね系の共振周波数を、浮動体1の共振周波数0.9より高い1.2の値に設定したためと考えられる。上記実施例の波力発電装置のモデルMgの測定結果から、浮動体1の共振周波数(周波数比1)で最大のばね振幅比となっているため発電部が設置された場合は、コイルに最大の誘導起電力が発生する。つまり、実際の波の周波数と共振するように浮動体1の形状と重量を設定することで浮動体1の共振振動、ばね系の共振振動により発電部のコイルと磁石部との相対移動速度が最大限に大きくなり、大きな発電が行えることが理解される。
図4に第2実施形態の波力発電装置G’の全体概略構造縦断面を示す。この実施形態では津波、台風対策として、浮動体1の下部に調整タンク10を備え、このタンク10に係留鎖11又はワイヤを接続し、下端を海底に沈めた錘12又はアンカーに係留している点が、第1実施形態と異なる。第1実施形態と同じ浮動体1の調整タンク10より上の構成については、同じ部材に同じ符号を付して詳細な説明を省略する。調整タンク10は、浮動体1のケーシングの下低に延長して設けられており、このタンク10には上方に給排気口10a、下部に給排水手段10A、及びこれに接続されている給排水口10bが設けられている。
なお、図示省略しているが、給排気口10aには、図示のように自沈させた状態から図1の状態に浮上する際に、必要な空気を波面上から取り入れるため、波面上まで延びる配管が接続されているものとする。上記実施形態の波力発電装置G’では、浮動体内に海水を入れる空間を設け、津波、台風の際には、給排水手段で空間に海水を入れて自沈させることにより海中に避難することが出来る。また、この発電装置G’は、通常は係留して使用するため、自沈しても行方不明になることはない。
自沈させる場合には、給排水手段10Aで給排水口10bからタンク10内の空間に海水を入れ、給排気口10aから内部空気を排出させながら自沈させる。再浮上させるときは、給排水手段10Aで排水をし、海水を給排水口10bから排出させ、給排気口10aから外部空気を入れて浮力を回復させることで再浮上できる。従って、自走、もしくは船で安全な場所に移動することや、防護システムを作ることに比較して、簡単で安価な設備で、確実に避難できるという利点が得られる。又、自動化が可能で、遠隔操作で迅速に避難できること、避難、再稼動の費用も安価であるという利点が得られる。
この発明の波力発電装置は、波面に半没水状に浮遊する所定の形状及び重量の浮動体のケーシング内の一方の端に弾性部材を取り付け、浮動体の波による共振振動で発電部のコイルに誘導起電力を発生させて発電するようにしたものであり、波面の波力エネルギを利用して発電する装置として、広く利用することが出来る。
実施形態の波力発電装置の(a)全体概略縦断面図、(a’)弾性部材の拡大断面図、(b)発電部の詳細断面図 実施例のモデル図 波力発電装置のモデルの測定結果のグラフ 他の実施形態の波力発電装置の全体概略縦断面図
符号の説明
1 浮動体
1a ケーシング
2 重量物
3 弾性部材
3a シリンダ
3b ピストン
3c ダイヤフラム
3d 開閉弁
4 磁石側部材
4a、4a 1対の永久磁石
4b 円筒体
5 コイル側部材
5a コイル
6 発電部
7 充配電部
8 表示器
9 ガイドローラ
10 調整タンク
10A 給排水手段
10a 給排気口
10b 給排水口
11 係留鎖
12 錘

Claims (3)

  1. 波面に浮遊する浮動体1の内部に弾性部材3を取り付け、発電部6の磁石側部材4とコイル側部材5のいずれか一方を弾性部材3で支持又は吊り下げ、浮動体1内で発電部6の磁石側部材4とコイル側部材5が相対的に移動するように昇降自在に構成し、浮動体1の形状及び重量を、浮動体1の波面に対する上下運動の共振周波数が波の周波数又はこれに近い周波数となるように設定し、浮動体1の波との共振現象を利用して発電部6の磁石側部材4とコイル側部材5とを相対的に移動させ、発電部6のコイルに誘導起電力を発生させて発電する波力発電装置。
  2. 前記弾性部材3の不減衰固有振動数ωを波の周波数ω又はこれに近い周波数となるように設定したことを特徴とする請求項1に記載の波力発電装置。
  3. 前記浮動体1に水量調整可能な給排水手段10Aを有する調整タンク10を設け、調整タンク10内の水量を調整することにより浮動体1の浮沈を制御可能とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の波力発電装置。
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