JP2007131041A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動モータを速度制御する場合に、速度制御誤差によって目標モータ速度と実際のモータ速度に偏差が生じると、その偏差がモータの回転角誤差として蓄積し、ドライバの操舵角と実操舵角に定常偏差が生じという課題があった。
【解決手段】車両の走行状態及び前記ドライバの操舵状態に応じて前記副操舵機構40の目標回転角及び目標回転速度を目標演算手段110、140により演算し、前記演算した目標回転角と回転角検出手段42によって検出した回転角とに応じて前記演算した目標回転速度を補正し、回転速度検出手段により検出した回転速度が前記補正した目標回転速度に一致するよう前記副操舵機構40の回転速度を制御し、前記演算した目標回転角と前記回転角検出手段により検出した回転角との間に偏差がある場合に、その偏差が減少する方向に前記目標回転速度を補正するようにしたものである
【選択図】図1

Description

本発明は、車両を操舵する車両用操舵装置に関するものであり、詳しくはドライバの操舵による操舵角に副操舵機構の回転角を加算して車輪を転舵するよう構成し車両用操舵装置に関する。
ドライバのハンドル操作を補正するための介入操舵を実施したり、ドライバによる操舵角と車輪の転舵角との間の伝達比を変化させる副操舵機構を備えた車両用操舵装置は既に開示されている。(例えば特許文献1参照)
このような従来の装置では、副操舵機構は駆動モータを備えており、ドライバの操舵角に、前記駆動モータの回転角がギア機構を介して加算され、車輪を転舵するための実操舵角となる。車両の走行速度やドライバの操舵角等に応じて駆動モータの制御が行われ、ドライバの操舵角から実操舵角への伝達比を可変とする制御が行われる。
この際、駆動モータは、モータ回転角センサによって検出する駆動モータの回転角が、車両の走行速度やドライバの操舵角から演算された目標モータ回転角と一致するよう制御されている。しかしながら、このような角度制御を行う従来装置では、モータ回転角をゆっくりと一定速度で変化させる際に、モータ回転角センサの分解能や、副操舵機構を構成する部材の摩擦トルク等の影響で、モータ回転角がステップ的に変化しやすいという課題があった。
そこで、モータ回転速度センサで検出した駆動モータの回転速度が、目標モータ回転速度に一致するよう駆動モータを制御し、前記課題の解決を図るようにした従来の装置が提案されている。(例えば特許文献2参照)
特開2001−48027号公報(第2〜5頁、図1〜7) 特許第3344463号公報(第2〜4頁、図1〜7)
しかるに前記のような従来の装置では、モータ回転角がステップ状に変化しやすいという課題を解決するために駆動モータは速度制御されているが、速度制御誤差によって目標モータ速度と実際のモータ速度に偏差が生じた場合、その偏差がモータの回転角誤差として蓄積する。このため、ドライバが操舵する操舵角と実操舵角に定常偏差が生じ、代表的な問題点として、ハンドルの中立点と実操舵角の中立点が一致しなくなるという課題があった。
この発明による車両用操舵装置は、ドライバの操舵によるハンドル操舵角に、副操舵機構からの回転角を加算して車両の車輪を転舵する車両用操舵装置であって、前記車両の走行状態及び前記ドライバの操舵状態に応じて前記副操舵機構の目標回転角及び目標回転速度を演算する目標演算手段と、前記副操舵機構の回転角を検出する回転角検出手段と、前記副操舵機構の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記目標演算手段により演算した目標回転角と前記回転角検出手段によって検出した回転角とに応じて、前記目標演算手段により演算した目標回転速度を補正する目標回転速度補正手段と、前記回転速度検出手段により検出した回転速度が前記目標回転速度補正手段により補正した目標回転速度に一致するよう前記副操舵機構の回転速度を制御する制御手段とを備え、前記目標回転速度補正手段は、前記目標演算手段により演算した目標回転角と前記回転角検出手段により検出した回転角との間に偏差がある場合に、その偏差が減少する方向に前記目標回転速度を補正するようにしたものである。
また、この発明による車両用操舵装置は、前記目標回転速度補正手段を、前記目標演算手段で演算した目標回転角と前記回転角検出手段によって検出した回転角との間の偏差に所定の目標回転速度補正ゲインを乗じた値を、前記目標演算手段が演算した目標回転速度に加算して前記目標回転速度の補正結果として出力するようにしたものである。
また、この発明による車両用操舵装置は、前記目標回転速度補正手段を、前記目標演算手段により演算した目標回転角と前記回転角検出手段により検出した回転角との偏差に所定の目標回転速度補正ゲインを乗じた値を所定の上下限値により制限して前記目標演算手段が演算した目標回転速度に加算し前記目標回転速度の補正結果として出力するようにしたものである。
更に、この発明による車両用操舵装置は、前記目標回転速度補正手段を、前記目標演算手段により演算した目標回転角と前記回転角検出手段により検出した回転角との偏差と、前記目標演算手段により演算した目標回転速度とによって、前記目標回転速度補正ゲインを決定するようにしたものである。
また、この発明による車両用操舵装置は、ドライバの操舵によるハンドル操舵角に、副操舵機構の回転角を加算して車両の車輪を転舵する車両用操舵装置であって、前記車両の走行状態及び前記ドライバの操舵状態に応じて前記車輪を転舵するための目標実操舵角及び前記副操舵機構の目標回転速度を演算する目標演算手段と、前記実操舵角を検出する実操舵角検出手段と、前記副操舵機構の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記目標演算手段で演算した目標実操舵角と前記実操舵角検出手段によって検出した実操舵角に応じて、前記目標演算手段で演算した目標回転速度を補正する目標回転速度補正手段と、前記回転速度検出手段で検出した回転速度が前記目標回転速度補正手段で補正した目標回転速度に一致するよう前記副操舵機構の回転速度制御を行う制御手段とを備え、前記目標回転速度補正手段は、前記目標演算手段で演算した目標実操舵角と前記実操舵角検出手段によって検出した実操舵角との間に偏差がある場合に、その偏差が減少する方向に前記目標回転速度を補正するようにしたものである。
更に、この発明による車両用操舵装置は、前記目標回転速度補正手段を、前記目標演算手段で演算した目標実操舵角と前記実操舵角検出手段によって検出した実操舵角との間の偏差に、所定の目標回転速度補正ゲインを乗じた値を前記目標演算手段が演算した目標回転速度に加算して前記目標回転速度の補正結果として出力するようにしたものである。
更にまた、この発明による車両用操舵装置は、前記目標回転速度補正手段を、前記目標演算手段により演算した目標実操舵角と前記実操舵角検出手段によって検出した実操舵角との間の偏差に、所定の目標回転速度補正ゲインを乗じた値を所定の上下限値により制限して前記目標演算手段が演算した目標回転速度に加算し前記目標回転速度の補正結果として出力するようにしたものである。
また、この発明による車両用操舵装置は、前記目標回転速度補正手段を、前記目標演算手段で演算した目標実操舵角と前記実操舵角検出手段によって検出した実操舵角との間の偏差と、前記目標演算手段で演算した目標回転速度によって、前記目標回転速度補正ゲインを決定するようにしたものである。
この発明による車両用操舵装置によれば、駆動モータの目標回転角と実際の回転角の偏差に応じて目標回転速度の補正を行うため、目標回転速度と実際の回転速度の偏差が回転角として蓄積しはじめても、目標回転角と実際の回転角が一致するよう目標回転速度が補正されモータが制御され、モータ回転角は意図するものとなり、ハンドルの中立点と実操舵角の中立点も一致するなど、精度の高い制御が可能である。
また、この発明による車両用操舵装置によれば、目標回転角と前記回転角検出手段によって検出した回転角との間の偏差に所定の目標回転速度補正ゲインを乗じた値を、前記目標演算手段が演算した目標回転速度に加算して前記目標回転速度の補正結果として出力するようにしたので、より精度の高い制御が可能である。
また、この発明による車両用操舵装置によれば、目標回転速度補正ゲインを変更する際の補正上下限値を設けたため、目標回転速度を過剰に補正してしまうことを防ぎ、駆動モータの急激な動作を防ぐことができ、操舵違和感を抑制することができる。
また、この発明による車両用操舵装置によれば、目標演算手段により演算した目標回転角と前記回転角検出手段により検出した回転角との偏差と、前記目標演算手段により演算した目標回転速度とによって、前記目標回転速度補正ゲインを決定するようにしたので、目標回転角と実際の回転角との偏差と、目標回転速度の符号が異なる際に、目標回転速度を補正しないようにすることができ、操舵ハンドルの操舵方向と車輪の転舵方向を一致させ、操舵違和感を抑制することができる。
更にこの発明のよる車両用操舵装置によれば、目標実操舵角と実際の実操舵角との偏差に応じて目標回転速度の補正を行ようにしたので、目標回転速度と実際の回転速度の偏差が実操舵角として蓄積しはじめても、目標実操舵角と実際の実操舵角が一致するよう、目標回転速度が補正されモータが制御されるため、モータ回転角は意図するものとなり、ハンドルの中立点と実操舵角の中立点もより正確に一致させることができる。
また、この発明による車両用操舵装置によれば、目標演算手段で演算した目標実操舵角と実操舵角検出手段によって検出した実操舵角との間の偏差に、所定の目標回転速度補正ゲインを乗じた値を前記目標演算手段が演算した目標回転速度に加算して前記目標回転速度の補正結果として出力するようにしたので、より正確な制御が可能である。
更にこの発明による車両用操舵装置によれば、目標回転速度補正ゲインを変更する際の補正上下限値を設けたため、目標回転速度を過剰に補正してしまうことを防ぐことができ、駆動モータの急激な動作を防ぐことができ、操舵違和感を抑制することができる。
また、この発明による車両用操舵装置によれば、目標演算手段で演算した目標実操舵角と前記実操舵角検出手段によって検出した実操舵角との間の偏差と、前記目標演算手段で演算した目標回転速度によって、前記目標回転速度補正ゲインを決定するようにしたので、目標実操舵角と実際の実操舵角との偏差と、目標回転速度の符号が異なる際に、目標回転速度を補正しないようにすることができ、操舵ハンドルの操舵方向と車輪の転舵方向を一致させ、操舵違和感を抑制することができる。
実施の形態1
図1は、この発明の実施の形態1に係る車両用操舵装置を示す構成図である。図1に於いて、ハンドル10が連結された入力側ステアリング軸20と、ラックアンドピニオン機構60を介して車両の車輪70、80に連結された出力側ステアリング軸50は、副操舵機構40によって連結されている。
また、入力側ステアリング軸20には、ドライバの操舵角を検出するための操舵角センサ30が設置されている。副操舵機構40は、駆動モータ41と、駆動モータ41の回転角を検出する回転角検出手段としてのモータ回転角センサ42と、ギア機構43とから成り、入力側ステアリング軸20の回転角、即ちドライバの操舵による操舵角に、駆動モータ41の回転角がギア機構43を介して加算され、出力側ステアリング軸50の回転角、即ち車輪70、80を転舵するための実操舵角、になるよう構成されている。
制御装置100は、操舵角センサ30、モータ回転角センサ42、車速センサ200の検出信号を入力し、これらの信号を基に駆動モータ41の制御を行なう。
図2は、制御装置100の構成図である。図2に於いて、制御装置100は、伝達比設定部110と、目標回転速度補正部120と、補償器130と、微分器140、150とを備えている。図3は、伝達比設定部110の詳細を示す構成図、図4は、目標回転速度補正部120の詳細を示す説明図である。
次に動作を説明する。先ず、図3に示すように伝達比設定部110が、車速Vと伝達比Gstr(伝達比Gstr=出力側ステアリング軸50の回転角/入力側ステアリング軸20の回転角)との関係を示すマップを用い、車速センサ200で検出された車速Vに応じた伝達比Gstrを出力する。そして、伝達比Gstrからドライバの操舵分である1を減算し、更にギア比Ggear(ギア比Ggear=駆動モータ41の回転角/出力側ステアリング軸50の回転角)を乗じて、駆動モータ回転角換算の伝達比Gmtrとして出力する。
なお、ドライバの操舵分である1を減算し、ギア比Ggearを乗じる演算を、予め行ったものを前記マップとして備え、マップの出力が駆動モータ回転角換算の伝達比Gmtrとなるようにしても良い。
次に制御装置100では、図2に示すように、伝達比設定部110で設定された伝達比Gmtrと操舵角センサ30で検出された操舵角θhを微分器140に入力して検出されたωhとにより、駆動モータ41の目標回転速度ωm_tagが、ωm_tag=Gmtr・ωhとして演算される。また、伝達比設定部110で設定された伝達比Gmtrと操舵角センサ30で検出された操舵角θhとにより、駆動モータ41の目標回転位置を示す目標回転角θm_tagが、θm_tag=Gmtr・θhとして演算される。この伝達比設定部110、微分器140を主体とする構成が、目標演算手段を構成している。
目標回転速度補正手段としての目標回転速度補正部120は、目標回転角θm_tagとモータ回転角センサ42で検出された回転角θmに基づいて、目標回転速度ωm_tagを補正するものであり、図4に示すように、目標回転角θm_tagと回転角θmの偏差θeに所定の目標回転速度補正ゲインGh(この場合は正の値)を乗じて、目標回転速度ωm_tagに加算し、補正後の目標回転速度ωm_taghとして出力する。
一方、制御装置100では、モータ回転角センサ42により検出された回転角θmが、微分器150に入力され、駆動モータ41の回転速度ωmに変換される。このモータ回転角センサ42と微分器150とで副操舵機構40の回転速度を検出する回転速度検出手段を構成している。また、補償器130に、目標回転速度補正部120から出力された目標回転速度ωm_taghと、微分器150から出力された駆動モータ41の回転速度ωmとの偏差ωe(ωe=ωm_tagh−ωm)が入力される。補償器130は駆動モータ41の回転速度を制御する制御手段として動作し、偏差ωeが小さくなるよう、例えばPID制御によって制御信号Imを決定し、駆動モータの制御を行う。
このようにして本実施の形態1では、モータの速度制御を実施するが、駆動モータの目標回転角と実際の回転角の偏差に応じて、目標回転速度の補正を行う。このため、目標回転速度と実際の回転速度の偏差が回転角として蓄積しはじめても、目標回転角と実際の回転角が一致するよう、目標回転速度が補正されモータが制御されるため、モータ回転角は意図するものとなり、ハンドルの中立点と実操舵角の中立点も一致する。
実施の形態2
次に実施の形態2について説明する。図5は、この発明の実施の形態2に係る車両用操舵装置を示す構成図である。なお、本実施の形態2に関する図中で、実施の形態1と同一のものは同一番号で示し、説明は省略する。図5において、出力側ステアリング軸50には、その回転角、即ち車輪70、80を転舵するための実操舵角を検出する実操舵角センサ51が設けられている。また、制御装置101は、操舵角センサ30、モータ回転角センサ42、車速センサ200、実操舵角センサ51の検出信号を入力し、これらの信号を基に駆動モータ41の制御を行う。
図6は、制御装置101の構成図である。図6において、制御装置101は、伝達比設定部111と、目標回転速度補正部121と、補償器130と、微分器140、150とを備えている。また、図7は、伝達比設定部111の詳細を示す構成図、図8は目標回転速度補正部121の詳細を示す構成図である。
次に動作を説明する。先ず、図7に示すように、伝達比設定部111が、実施の形態1の図3と同様に、車速Vを入力して、駆動モータ回転角換算の伝達比Gmtrを出力するが、本実施の形態2では、更に、ドライバの操舵角と実操舵角との伝達比であるGstr(即ち、伝達比Gstr=出力側ステアリング軸50の回転角/入力側ステアリング軸20の回転角)を出力する。
次に制御装置101では、図6に示すように、実施の形態1の図2と同様に、目標回転速度ωm_tagが演算されるが、本実施の形態2では、更に、伝達比設定部111で設定された伝達比Gstrと操舵角センサ30で検出された操舵角θhとをもとに、目標実操舵角θs_tagが、θs_tag=Gstr・θhとして演算される。この演算結果は目標回転速度補正部121に入力される。この伝達比設定部111、微分器140を主体とする構成が、目標演算手段を構成している。
目標回転速度補正手段としての目標回転速度補正部121は、目標実操舵角θs_tagと実操舵角検出手段としての実操舵角センサ51で検出された実操舵角θsに基づいて、目標回転速度ωm_tagを補正するものであり、図8に示すように、目標実操舵角θs_tagと実操舵角θsの偏差θeに所定の目標回転速度補正ゲインGh(この場合は正の値)を乗じて、目標回転速度ωm_tagに加算し、補正後の目標回転速度ωm_taghとして出力する。
以降の制御装置101の処理は、実施の形態1と同様である。
このようにして本実施の形態2では、モータの速度制御を実施するが、目標実操舵角と実操舵角の偏差に応じて、目標回転速度の補正を行う。このため、駆動モータの目標回転速度と実際の回転速度の偏差が実操舵角として蓄積しはじめても、目標実操舵角と実操舵角が一致するよう、目標回転速度が補正されモータが制御されるため、実操舵角は意図するものとなり、ハンドルの中立点と実操舵角の中立点も、より正確に一致する。
実施の形態3
次に、実施の形態3について説明する。本実施の形態3は、実施の形態1に対して、目標回転速度補正部が異なるのみである。図9は、実施の形態3における目標回転速度補正部122の詳細を示す構成図である。
本実施の形態3における目標回転速度補正部122は、図9に示すように、目標回転角θm_tagと回転角θmとの偏差θeに目標回転速度補正ゲインGhを乗じて、目標回転速度ωm_tagに加算し、これを補正後の目標回転速度ωm_taghとして出力する。ただし、目標回転速度補正ゲインGhは前記偏差θeと目標回転速度ωm_tagを基に設定しており、この点が実施の形態1と異なる。
本実施の形態3においては、図9に示すように、目標回転速度補正ゲインマップに偏差θeを入力し、マップを用いて、偏差θeに対応する目標回転速度補正ゲインGhを決定する。ただし、用いるマップが、目標回転角θm_tagの正負によって異なる。目標回転角θm_tagが正で偏差θeが正の場合には、目標回転速度補正ゲインGhが正の値、目標回転角θm_tagが正で偏差θeが負の場合には、目標回転速度補正ゲインGhは0になる。また、目標回転角θm_tagが負で偏差θeが正の場合には、目標回転速度補正ゲインGhが0、目標回転角θm_tagが負で偏差θeが負の場合には、目標回転速度補正ゲインは正の値になる。即ち、目標回転速度ωm_tagと偏差θeの符号が同じ場合には目標回転速度補正ゲインGhが正の値、目標回転速度ωm_tagと偏差θeの符号が異なる場合には目標回転速度補正ゲインGhが0になる。目標回転速度補正ゲインをこのように設定する理由を以下に述べる。
偏差θeと目標回転速度ωm_tagの符号にかかわらず、目標回転速度補正ゲインGhを常に正の値に設定した場合、図10に示すような、操舵ハンドルの急激な切り返し操作が行われて、目標回転角θm_tagに対する回転角θmの追従遅れが発生すると、目標回転角θm_tagの変化方向と、回転角θmの変化方向が一致しないという現象が生じる。これは、目標回転角θm_tagが増加から減少に転じても、即ち、目標回転速度ωm_tagの符号が変わっても、目標回転角θm_tagと回転角θmが一致するまでは、これまで同様に駆動モータの目標回転速度が増加する方向、即ち回転角θmが増加する方向、に目標回転速度補正部で補正されるからである。これによって、操舵ハンドルの操舵方向と車輪の転舵方向が一致せず、ドライバが操舵違和感を受けることがある。
これに対して、偏差θeと目標回転速度ωm_tagの符号が異なる際に、目標回転速度補正ゲインGhを0とするようにすれば、目標回転角θm_tagが増加から減少に転じた際に、偏差θeと目標回転速度ωm_tagの符号が異なるため、目標回転速度の補正が実質的に行われなくなり、補正後の目標回転速度ωm_taghには、目標回転角θm_tagを微分器140で微分したものがそのまま使用される。このため、図11に示すように、前記同様の急激な切り返し操作で、目標回転角θm_tagに対する回転角θmの追従遅れが発生しても、目標回転角θm_tagの変化方向と、回転角θmの変化方向は常に一致する。これによって、操舵ハンドルの操舵方向と車輪の転舵方向も常に一致するので、ドライバが操舵違和感を受けることが無い。
なお、本実施の形態3では、目標回転角と回転角の偏差を用いたが、実施の形態2同様に、目標実操舵角と実操舵角の偏差を用いても同様の効果が得られる。
また、本実施の形態3では、目標回転速度補正ゲインをマップから求めたが、これに限るものではなく、例えば、目標回転角と回転角の偏差の符号と、目標回転速度の符号が同じかどうか比較し、結果によって目標回転速度補正ゲインを決定しても良い。
また、実施の形態1~3では、目標回転速度補正部で、目標回転角とモータ回転角センサで検出した回転角の偏差、あるいは、目標実操舵角と実操舵角センサで検出した実操舵角の偏差に目標回転速度補正ゲインを乗じて、目標回転速度に加算し、補正後の目標回転速度としたが、前記偏差に目標回転速度補正ゲインを乗じた後、リミッタにより上下限値を制限したうえで、目標回転速度に加算するようにすれば、目標回転速度を過剰に補正してしまうことを防ぐことができ、例えば、前記偏差が大きくなった際でも、駆動モータの急激な動作を防ぐことができる。また、前記上下限値を、補正前の目標回転速度を基に設定(例えば、0〜補正前の目標回転速度の50%等)すれば、更に的確に補正度合いを制限することができる。なお、前記偏差をリミッタにより上下限値を制限した後、目標回転速度補正ゲインを乗じても同様である。
また、実施の形態1~3では、目標回転速度補正部で、目標回転角とモータ回転角センサで検出した回転角の偏差、あるいは、目標実操舵角と実操舵角センサで検出した実操舵角の偏差に目標回転速度補正ゲインを乗じて、目標回転速度に加算し、補正後の目標回転速度としたが、目標回転角とモータ回転角センサで検出した回転角のそれぞれ、あるいは、目標実操舵角と実操舵角センサで検出した実操舵角のそれぞれに目標回転速度補正ゲインを乗じて、その偏差を目標回転速度に加算しても同様である。
この発明の実施の形態1における操舵装置の構成図である。 この発明の実施の形態1における制御装置100の構成図である。 この発明の実施の形態1における伝達比設定部110の構成図である。 この発明の実施の形態1における目標回転速度補正部120の構成図である。 この発明の実施の形態2における操舵装置の全体的な構成図である。 この発明の実施の形態2における制御装置101の構成図である。 この発明の実施の形態2における伝達比設定部111の構成図である。 この発明の実施の形態2における目標回転速度補正部121の構成図である。 この発明の実施の形態3における目標回転速度補正部122の構成図である。 この発明の実施の形態3における操舵装置の説明図である。 この発明の実施の形態3における操舵装置の説明図である。
符号の説明
10 ハンドル
20 入力側ステアリング軸
30 操舵角センサ
40 副操舵機構
41 駆動モータ
42 モータ回転角センサ
43 ギア機構
50 出力側ステアリング軸
60 ラックアンドピニオン機構
70、80 車輪
100、101 制御装置
110、111 伝達比設定部
120、121、122 目標回転速度補正部
130 補償器
140、150 微分器
200 車速センサ

Claims (8)

  1. ドライバの操舵によるハンドル操舵角に、副操舵機構からの回転角を加算して車両の車輪を転舵する車両用操舵装置であって、前記車両の走行状態及び前記ドライバの操舵状態に応じて前記副操舵機構の目標回転角及び目標回転速度を演算する目標演算手段と、前記副操舵機構の回転角を検出する回転角検出手段と、前記副操舵機構の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記目標演算手段により演算した目標回転角と前記回転角検出手段によって検出した回転角とに応じて、前記目標演算手段により演算した目標回転速度を補正する目標回転速度補正手段と、前記回転速度検出手段により検出した回転速度が前記目標回転速度補正手段により補正した目標回転速度に一致するよう前記副操舵機構の回転速度を制御する制御手段とを備え、前記目標回転速度補正手段は、前記目標演算手段により演算した目標回転角と前記回転角検出手段により検出した回転角との間に偏差がある場合に、その偏差が減少する方向に前記目標回転速度を補正することを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 前記目標回転速度補正手段は、前記目標演算手段で演算した目標回転角と前記回転角検出手段によって検出した回転角との間の偏差に所定の目標回転速度補正ゲインを乗じた値を、前記目標演算手段が演算した目標回転速度に加算して前記目標回転速度の補正結果として出力することを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵装置。
  3. 前記目標回転速度補正手段は、前記目標演算手段により演算した目標回転角と前記回転角検出手段により検出した回転角との偏差に所定の目標回転速度補正ゲインを乗じた値を所定の上下限値により制限して前記目標演算手段が演算した目標回転速度に加算し前記目標回転速度の補正結果として出力することを特徴とする請求項2に記載の車両用操舵装置。
  4. 前記目標回転速度補正手段は、前記目標演算手段により演算した目標回転角と前記回転角検出手段により検出した回転角との偏差と、前記目標演算手段により演算した目標回転速度とによって、前記目標回転速度補正ゲインを決定することを特徴とする請求項2または3に記載の車両用操舵装置。
  5. ドライバの操舵によるハンドル操舵角に、副操舵機構の回転角を加算して車両の車輪を転舵する車両用操舵装置であって、前記車両の走行状態及び前記ドライバの操舵状態に応じて前記車輪を転舵するための目標実操舵角及び前記副操舵機構の目標回転速度を演算する目標演算手段と、前記実操舵角を検出する実操舵角検出手段と、前記副操舵機構の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記目標演算手段で演算した目標実操舵角と前記実操舵角検出手段によって検出した実操舵角に応じて、前記目標演算手段で演算した目標回転速度を補正する目標回転速度補正手段と、前記回転速度検出手段で検出した回転速度が前記目標回転速度補正手段で補正した目標回転速度に一致するよう前記副操舵機構の回転速度制御を行う制御手段とを備え、前記目標回転速度補正手段は、前記目標演算手段で演算した目標実操舵角と前記実操舵角検出手段によって検出した実操舵角との間に偏差がある場合に、その偏差が減少する方向に前記目標回転速度を補正することを特徴とする車両用操舵装置。
  6. 前記目標回転速度補正手段は、前記目標演算手段で演算した目標実操舵角と前記実操舵角検出手段によって検出した実操舵角との間の偏差に、所定の目標回転速度補正ゲインを乗じた値を前記目標演算手段が演算した目標回転速度に加算して前記目標回転速度の補正結果として出力することを特徴とする請求項5に記載の車両用操舵装置。
  7. 前記目標回転速度補正手段は、前記目標演算手段により演算した目標実操舵角と前記実操舵角検出手段によって検出した実操舵角との間の偏差に、所定の目標回転速度補正ゲインを乗じた値を所定の上下限値により制限して前記目標演算手段が演算した目標回転速度に加算し前記目標回転速度の補正結果として出力することを特徴とする請求項6に記載の車両用操舵装置。
  8. 前記目標回転速度補正手段は、前記目標演算手段で演算した目標実操舵角と前記実操舵角検出手段によって検出した実操舵角との間の偏差と、前記目標演算手段で演算した目標回転速度によって、前記目標回転速度補正ゲインを決定することを特徴とする請求項6または7に記載の車両用操舵装置。
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