JP2009196573A - 電動パワーステアリング装置の制御装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 操舵系の切り増し操舵であるときは操舵補助指令値を制限せず、操舵系の操舵状態が操舵系の切り戻し操舵であるときは操舵補助指令値(操舵補助指令値)を制限してハンドル戻りを改善した電動パワーステアリング装置の制御装置を提供する。
【解決手段】 操舵状態、操舵トルク、車速、操舵速度等の情報に応じて操舵補助指令値制限ゲインを設定し、操舵補助指令値Iに操舵補助指令値制限ゲインGを乗算して操舵補助指令値Iの制限処理を行う。操舵速度Sが零の状態(S=0)が所定時間継続か否かの判定と、操舵トルクTの符号と車速Vの符号とが一致か否かの判定結果(P11、P12)から、制限の必要がないときは操舵補助指令値制限ゲインGを1に設定、制限の必要があれば操舵トルクT対応ゲインGa、車速V対応ゲインGb、操舵速度S対応ゲインGcから操舵補助指令値制限ゲインGdを演算(P16)、操舵補助指令値Iを制限する。
【選択図】 図2

Description

この発明は、電動パワーステアリング装置に関し、特に、操舵トルクを補助するアシストトルクの向きや大きさを制御する制御装置に関する。
車両用の電動パワーステアリング装置は、運転者の操舵負荷を軽減することを目的とした装置であって、ステアリング装置に発生する操舵トルクを検出し、検出された操舵トルクの値に応じた操舵補助指令値を演算し、演算された操舵補助指令値に基づいて決定されたモータ電流でモータを駆動し、操舵トルクを補助するアシストトルクを発生させるものである。
ステアリング装置は、セルフアライニング機能を有し、運転者がステアリング装置を操作して転舵した後、直進状態(中立位置)に戻る切り戻し過程で、運転者がステアリング装置から手を放すと、車輪が路面から受ける抵抗(路面反力)により、車輪を中立位置に戻そうとするセルフアライニングトルクが発生し、車輪は自動的に中立位置に戻る。セルフアライニングトルクは、車速が大きいほど大きくなる。
電動パワーステアリング装置において、例えば、運転者がステアリング装置を操作して右に転舵しているものとすれば、セルフアライニングトルクにより車輪は自動的に中立位置、即ち左方向に動く。このとき、運転者は操舵していないので、本来は、検出された操舵トルク値は零で、モータ電流は流れず、アシストトルクが発生しない状態であるが、セルフアライニングトルクによりステアリング装置が自動的に回転して中立位置に復帰し(ハンドル戻りという)、車輪は中立位置に戻る。
しかしながら、実際には電動ステアリング装置のモータロータの慣性力や、ステアリング系の摩擦力等のため、特に低速走行時にはステアリング装置の中立位置への復帰(ハンドル戻り)が悪いという不都合があった。
この対策として、ステアリング装置のハンドル戻りの状態に応じて、車両の状態や操舵状態を示すパラメータ、例えば車速、操舵トルク、操舵トルクの微分値、操舵角、舵角速度等から、少なくとも2以上のパラメータをファジー入力としてファジー推論し、操舵トルクの微分値の補正値を演算してモータ制御を行うものが提案されている(特許文献1参照)。
また、モータの回転方向と操舵トルクの方向とが一致するか否かに基づいてアシストトルクの方向と大きさを決定してモータを駆動し、ハンドル戻りを改善するもの(特許文献2参照)、路面反力に基づくステアリング装置の中立位置へのハンドル戻り補正値を、ハンドル切り込みと切り戻しの方向に応じて異なった値としてハンドル切り込み時と切り戻し時のバランスを調整するようにしたもの等が提案されている(特許文献3参照)。
特開平05−208684号公報 特開2001−080536号公報 特開2002−029441号公報
しかしながら、上記したハンドル切り込みと切り戻しの方向により、セルフアライニングトルクによるハンドル戻し補正値を補正するものでは、モータを駆動する操舵補助指令値は補正されていないため、ハンドル戻りを妨げる方向にモータ電流が流れて、ハンドル戻りを十分に改善することができなかった。
この発明は上記課題を解決するもので、請求項1の発明は、操舵系に発生する操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、操舵系の操舵速度を検出する操舵速度検出手段と、操舵系に操舵補助トルクを発生させるモータと、前記操舵トルク検出手段で検出された操舵トルクと、車速検出手段で検出された車速とに基づいて操舵補助指令値を決定して前記モータを制御する制御手段と、前記操舵系の操舵状態を検出する操舵状態検出手段と、を備えた電動パワーステアリング装置において、前記制御手段は、前記操舵状態検出手段により検出された操舵系の操舵状態に応じて、前記操舵補助指令値を制限することを特徴とする電動パワーステアリング装置の制御装置である。
そして、前記操舵状態検出手段により検出された操舵系の操舵状態とは、操舵系の切り増し操舵か操舵系の切り戻し操舵である。
また、前記制御手段は、前記操舵状態検出手段により検出された操舵系の操舵状態が、操舵系の切り増し操舵であるときは操舵補助指令値を制限せず、操舵系の操舵状態が操舵系の切り戻し操舵であるときは操舵補助指令値を制限するものとする。
また、前記制御手段は、前記操舵補助指令値の制限を、操舵トルク、車速、操舵速度に関する情報から選択された1又はそれ以上の複数の情報に基づいて行うものとする。
また、前記制御手段は、前記操舵補助指令値の制限を所定の比率で徐々に行うようにするとよい。
この発明の電動パワーステアリング装置の制御装置では、操舵補助トルクを発生させるモータに供給する電流を規定する操舵補助指令値を、検出された操舵系の操舵状態に応じて制限、即ち、操舵系の切り増し操舵であるときは操舵補助指令値を制限せず、操舵系の操舵状態が操舵系の切り戻し操舵であるときは操舵補助指令値を制限するものであるから、ハンドル戻りを十分に改善することができる。
以下、この発明の実施の形態の電動パワーステアリング装置の制御装置で実行される制御機能について説明する。
図1は電動パワーステアリング装置の制御装置10の機能を説明するブロック図である。図示しないステアリング装置の操舵軸に配置されたトルクセンサにより検出された操舵トルクTと、図示しない車速センサにより検出された車速Vが、操舵補助指令値演算部11に入力される。
操舵補助指令値演算部11は、操舵トルクTと車速Vとに基づいて、図示しないステアリング装置の出力軸に連結された操舵補助用のモータに供給する電流の大きさを規定する操舵補助指令値を演算するもので、操舵補助指令値演算部11には予め操舵トルクTと車速Vに対応した操舵補助指令値を規定した換算表(マップ)が記憶されているか、或いは予め設定されている所定の操舵補助指令値演算式が記憶されている。
操舵補助指令値演算部11は、検出された操舵トルクTと車速Vに基づいて、換算表から操舵補助指令値をI0 を出力し、或いは予め設定されている所定の演算式によって操舵補助指令値I0 を演算し出力する。
微分補償部12は、後述する操舵補助指令値制限部20から出力された操舵補助指令値Iaを微分補償する微分補償値Ddを出力するもので、入力された操舵トルクTと車速Vの微分値に基づく微分補償値Ddを出力し、操舵トルクTと車速Vの変動を補償する。
位相補償部13は、操舵補助指令値演算部11から入力された操舵補助指令値I0 の位相のずれを補償し、位相補償された操舵補助指令値を出力する。
SAT補償部14は、ステアリング装置の機構部分の摩擦により失われる操舵力を操舵トルクTと車速Vから推定し、操舵補助指令値I0 を補償するためのSAT補償値を出力する。
収斂性補償部15は、検出された操舵トルクTと車速Vに関する情報に基づいて操舵補助指令値の収斂性を補償する収斂性補償値を出力する。
加算器16は、位相補償部13で位相補償された操舵補助指令値に、SAT補償部14から出力されたSAT補償値を加算し、ロバスト安定化補償部17に出力する。
ロバスト安定化補償部17は、加算器16から出力された操舵補助指令値に対してロバスト安定化補償(制御対象の変化に対して所望の入出力応答を保つようにする適応制御)を行う。
加算器18は、ロバスト安定化補償部17で安定化補償された操舵補助指令値に、収斂性補償部15から出力された収斂性補償値を加算し、前記した各種の補償処理がなされた操舵補助指令値Iを、後段の操舵補助指令値制限部20の演算器27に出力する。
操舵補助指令値制限部20は、操舵状態判定部21、操舵トルク感応ゲイン演算部22、車速感応ゲイン演算部23、操舵速度感応ゲイン演算部24、操舵補助指令値制限ゲイン演算部25、レイトリミッタ26、及び演算器27から構成され、以下説明する操舵補助指令値の制限に関する処理を行う。
操舵状態判定部21は、検出された操舵トルクTと車速V、及び操舵速度Sに関する情報に基づいて、ステアリングホイールの切り増し、ステアリングホイールを切った後、手を放してステアリングホイールが自動的に戻るハンドル戻り(操舵トルクが発生していない)、或いはステアリングホイールを切った状態で保持している等の、ステアリングホイールの状態を示す判定信号Dsを出力し、操舵状態に応じた操舵補助指令値の制限処理の内容を規定する。
操舵トルク感応ゲイン演算部22は、検出された操舵トルクTと車速Vに関する情報に基づいて、操舵トルクTに応じたゲインGaを演算出力する。
即ち、操舵トルクTが大きい領域では、運転者はステアリングホイールを操作しているものと判断されるから、操舵補助指令値を制限する必要はなく、操舵トルク感応ゲイン演算部22からゲインGa=1を出力する。また、操舵トルクTが小さい領域では、運転者はステアリングホイールから手を放しハンドル戻りの状態と判断されるから、操舵補助指令値を制限する必要があり、操舵トルク感応ゲイン演算部22から、ゲインGa<1を出力する。
車速感応ゲイン演算部23は、検出された車速Vに関する情報に基づいて、車速Vに応じたゲインGbを演算出力する。
即ち、車速が速い領域では、SATが大きいためハンドル戻り速度が速いから、操舵補助指令値を制限する必要はなく、車速感応ゲイン演算部23から、ゲインGb=1を出力する。また、車速が遅い領域では、SATが小さいためハンドル戻り速度が遅いから、操舵補助指令値を制限する必要があり、車速感応ゲイン演算部23から、ゲインGb<1を出力する。
操舵速度感応ゲイン演算部24は、検出された操舵速度Sに関する情報に基づいて、操舵速度Sに応じたゲインGcを演算出力する。
即ち、操舵速度が速い領域では、ハンドル戻りは良いと判断されるから、操舵補助指令値を制限する必要はなく、操舵速度感応ゲイン演算部24から、ゲインGc=1を出力する。また、操舵速度が遅い領域では、ハンドル戻りは良くないと判断されるから、操舵補助指令値を制限する必要があり、操舵速度感応ゲイン演算部24から、ゲインGc<1を出力する。
操舵補助指令値制限ゲイン演算部25は、操舵状態判定部21から出力されたステアリングホイールの状態を示す判定信号と、前記した操舵トルク感応ゲイン演算部22から出力されたゲインGa、車速感応ゲイン演算部23から出力されたゲインGb、操舵速度感応ゲイン演算部24から出力されたゲインGcを入力とし、最終的に操舵補助指令値Iに対するアシストゲインGdを演算する。
レイトリミッタ26は、操舵補助指令値制限ゲイン演算部25から出力されたアシストゲインGdの変動を緩和したアシストゲインGeを出力するもので、例えば、運転者がステアリングホイールの切り増し操舵をした後、急に切り戻し操舵をしたような場合、アシストゲインGdの急激な減少を防ぐことができる。
演算器27は、加算器18から出力された各種補償処理がなされた操舵補助指令値Iにレイトリミッタ26から出力された操舵補助指令値制限ゲインGeを乗算し(I×Ge)、操舵補助指令値Iaを出力する。
加算器30は、演算器27から出力された操舵補助指令値Iaに、微分補償部12から出力された微分補償値を加算して、操舵トルクTと車速Vの変動を補償した操舵補助指令値Ibを出力する。
最大電流制限部31は、入力された操舵補助指令値Ibの最大電流値が、モータの焼損防止など安全のために予め設定された所定の限界値を越えないように制限するもので、所定の限界値未満の場合は、入力された操舵補助指令値Ibがそのまま出力される。また、所定の限界値を越える場合は、操舵補助指令値Ibの最大電流値が限界値に制限された操舵補助指令値Ibが出力される。
モータ駆動回路32は、入力された操舵補助指令値Ibに基づいてPWM信号のデューテイ比を演算し、演算されたデューテイ比で操舵補助用のモータ33が駆動される。
図2は、電動パワーステアリング装置の制御装置10で実行される操舵補助指令値の制限処理を説明するフローチャートである。以下、図1に示す制御装置の機能を説明するブロック図と、図2に示すフローチャートを参照して、この発明の特徴部分である操舵補助指令値制限部20における操舵補助指令値の制限処理について説明する。操舵補助指令値の制限処理は、操舵状態、操舵トルク、車速、操舵速度等の情報に応じて操舵補助指令値制限ゲインを設定し、操舵補助指令値Iに操舵補助指令値制限ゲインGを乗算して操舵補助指令値Iの制限処理を行う。
まず、操舵状態判定部21において、入力された操舵速度Sに関する情報に基づいて、操舵速度Sが零の状態(S=0)が所定時間継続したか否か、即ち、運転者がステアリングホイールを保持した状態(操舵していない状態)が所定時間継続したか否かを判定する(ステップP11)。判定の結果、操舵速度Sが零の状態(S=0)が所定時間継続した場合は、操舵補助指令値を制限する必要はないので、以下説明するステップP12からP16までの操舵補助指令値制限ゲインGの演算処理を省き、ステップP20に移る。
また、操舵状態判定部21において、入力された操舵トルクTの符号(sin T)と車速Vの符号(sin V)とが一致したか否かを判定する(ステップP12)。
ステップP12の判定で、操舵トルクTの符号(sin T)と車速Vの符号(sin V)が一致した場合は、運転者がステアリングホイールの切り増し操舵をしており、操舵状態にあると判定されるので、操舵補助指令値を制限する必要はないから、以下説明するステップP13からP16までの操舵補助指令値制限ゲインGの演算処理を省き、ステップP20に移る。
ステップP12の判定で、操舵トルクTの符号(sin T)と車速Vの符号(sin V)が一致しない場合は、ステアリングホイールの切り戻し操舵、或いはハンドル戻しの状態にあると判定され、操舵補助指令値を制限する必要があるので、ステップP13以降の操舵補助指令値制限ゲインGの演算処理に移る。
操舵トルク感応ゲイン演算部22において、検出された操舵トルクTと車速Vに関する情報に基づいて、操舵トルクTに対応したゲインGaを演算する。操舵トルクTが大きい領域では操舵補助指令値を制限する必要がないのでゲインGaを1(Ga=1)に設定し、また、操舵トルクTが小さい領域ではハンドル戻りの状態と判断されるから操舵補助指令値を制限する必要があり、ゲインGaは1より小(Ga<1)に設定する(ステップP13)。
車速感応ゲイン演算部23において、検出された車速Vに関する情報に基づいて、車速Vに応じたゲインGbを演算する。車速が速い領域ではハンドル戻り速度が速いから、操舵補助指令値を制限する必要はないのでゲインGbを1(Gb=1)に設定し、また、車速が遅い領域ではハンドル戻り速度が遅いから操舵補助指令値を制限する必要があり、ゲインGbは1より小(Gb<1)に設定する(ステップP14)。
操舵速度感応ゲイン演算部24において、検出された操舵速度Sに関する情報に基づいて、操舵速度Sに応じたゲインGcを演算する。操舵速度が速い領域ではハンドル戻りは良いと判断されるから操舵補助指令値を制限する必要はないのでゲインGcを1(Gc=1)に設定し、また、操舵速度が遅い領域ではハンドル戻りは良くないと判断されるから操舵補助指令値を制限する必要があり、ゲインGcは1より小(Gc<1)に設定する(ステップP15)。
操舵補助指令値制限ゲイン演算部25において、操舵状態判定部21から出力されたステアリングホイールの状態を示す判定結果(前記ステップP11、P12の判定結果)と、前記したゲインGa、ゲインGb、ゲインGcを入力とし、最終的に操舵補助指令値Iに対する操舵補助指令値制限ゲインGdを演算する(ステップP16)。
ステップP11の判定の結果、操舵補助指令値を制限する必要がない場合及びステップP12の判定の結果操舵補助指令値を制限する必要がない場合は、ステップP20に移り、操舵補助指令値制限ゲインGdを1(Gd=1)に設定し、ステップP17に移る。
レイトリミッタ26において、操舵補助指令値制限ゲイン演算部25から出力された操舵補助指令値制限ゲインGdの変動を緩和するレイトリミット処理を行い、レイトリミット処理された操舵補助指令値制限ゲインGeを出力する(ステップP17)。演算器27において、操舵補助指令値Iに操舵補助指令値制限ゲインGeを乗算し(ステップP18)、操舵補助指令値Iaを出力して操舵補助指令値の制限処理を終了する。
この後、加算器30において操舵補助指令値Iaに微分補償値が加算された操舵補助指令値Ibは最大電流制限部31で最大電流値が制限され、最大電流値が制限された操舵補助指令値Ibに基づいて操舵補助用のモータ33が駆動される。
図3は、この発明により達成されたハンドル戻りの特性を説明するハンドル戻り特性図であって、図3の線Aは時間に対する操舵角の変化を示す線、線Bは時間に対する操舵トルクの変化を示す線である。
運転者がステアリング装置を操作して転舵した後、直進状態(中立位置)に戻る切り戻しの過程で、運転者がステアリング装置から手を放すと、車輪が路面から受ける抵抗(路面反力)により、車輪を中立位置に戻そうとするセルフアライニングトルクが発生し、車輪は自動的に中立位置に戻る。このときの時間に対する操舵角の変化は、図3で線Aに示ように変化する。
このとき、運転者がステアリング装置から手を放しているから操舵トルクは発生していないので、操舵補助指令値Iaも零となるが、車輪が路面から受ける抵抗(路面反力)により車輪を中立位置に戻そうとするセルフアライニングトルクによりトルクセンサにはハンドル戻りを阻止する方向にトルクが発生し、ハンドル戻りを阻害するモータ電流が出力される。図3の線Bの部分xはこのハンドル戻りを阻害する方向に作用するトルクを示している。
そして、ハンドルが直進状態(中立位置)に戻っている最中も、操舵トルクの変動は暫く継続するから、ハンドル戻りを阻害するモータ電流(振動電流)が流れる。図3の線Bの部分yはハンドル戻りを阻害するモータ電流(振動電流)を発生させる操舵トルクを示している。
図4は、本願発明による操舵補助指令値の制御によるハンドル戻りの状態と、従来の電動パワーステアリング装置の操舵補助指令値の制御によるハンドル戻りの状態とを比較した図であって、図4の線Aは、本願発明による操舵補助指令値の制御による時間に対する操舵角の変化を示す線、図4の線Bは、従来の操舵補助指令値の制御による時間に対する操舵角の変化を示す線を示している。
本願発明による操舵補助指令値の制御によれば、ハンドル戻りの場合は、操舵トルク及び操舵トルク振動により発生するモータ電流を制限するので、図4の線Aに示すように、比較的短時間で操舵角が減少する。これに対し、従来の操舵補助指令値の制御によれば、ハンドル戻りの場合も操舵トルク及び操舵トルク振動により発生するモータ電流を制限しないので、図4の線Bに示すように、操舵角の減少には比較的長時間を必要とすることが分かる。
ハンドル戻りを改善した電動パワーステアリング装置の制御装置である。操舵補助トルクを発生させるモータに供給する操舵補助指令値を、検出された操舵系の操舵状態に応じて調整し、操舵系の切り増し操舵であるときは操舵補助指令値を制限せず、操舵系の操舵状態が操舵系の切り戻し操舵であるときは操舵補助指令値を制限する。
電動パワーステアリング装置の制御装置の機能を説明するブロック図。 操舵補助指令値の制限処理を説明するフローチャート。 この発明により達成されたハンドル戻りの特性を説明するハンドル戻り特性図。 この発明による操舵補助指令値の制御によるハンドル戻りの状態と、従来の電動パワーステアリング装置の操舵補助指令値の制御によるハンドル戻りの状態とを比較する図。
符号の説明
10 電動パワーステアリング装置の制御装置
11 操舵補助指令値演算部
12 微分補償部
13 位相補償部
14 SAT補償部
15 収斂性補償部
16 加算器
17 ロバスト安定化補償部
18 加算器
20 操舵補助指令値制限部
21 操舵状態判定部
22 操舵トルク感応ゲイン演算部
23 車速感応ゲイン演算部
24 操舵速度感応ゲイン演算部
25 操舵補助指令値制限ゲイン演算部
26 レイトリミッタ
27 演算器
30 加算器
31 最大電流制限部
32 モータ駆動回路
33 モータ

Claims (5)

  1. 操舵系に発生する操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、操舵系の操舵速度を検出する操舵速度検出手段と、操舵系に操舵補助トルクを発生させるモータと、前記操舵トルク検出手段で検出された操舵トルクと、車速検出手段で検出された車速とに基づいて操舵補助指令値を決定して前記モータを制御する制御手段と、前記操舵系の操舵状態を検出する操舵状態検出手段と、を備えた電動パワーステアリング装置において、
    前記制御手段は、前記操舵状態検出手段により検出された操舵系の操舵状態に応じて、前記操舵補助指令値を制限すること
    を特徴とする電動パワーステアリング装置の制御装置。
  2. 前記操舵状態検出手段により検出された操舵系の操舵状態とは、操舵系の切り増し操舵か操舵系の切り戻し操舵であること
    を特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記操舵状態検出手段により検出された操舵系の操舵状態が、操舵系の切り増し操舵であるときは操舵補助指令値を制限せず、操舵系の操舵状態が操舵系の切り戻し操舵であるときは操舵補助指令値を制限すること
    を特徴とする請求項2に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記操舵補助指令値の制限を、操舵トルク、車速、操舵速度に関する情報から選択された1又はそれ以上の複数の情報に基づいて行うこと
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記操舵補助指令値の制限を所定の比率で徐々に行うこと
    を特徴とする請求項4に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10093344B2 (en) 2016-01-14 2018-10-09 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Electric power steering apparatus

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