JP2007130636A - 排気浄化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】厨房排気や便所排気などを低コストでありながら産業廃棄物などを発生させずに浄化できるシステムを提供する。
【解決手段】空調空間から排気された悪臭成分及び/又は汚染物質を含む排気EAを浄化するシステム1であって、排気EA中の悪臭成分及び/又は汚染物質を気液接触により洗浄水a中に吸収させる排気浄化手段31と、排気EAとの気液接触により汚染された洗浄水aを浄化再生させる洗浄水浄化再生手段50と、排気浄化手段31で浄化された後の排気EAを空調空間に供給される外気OAと熱交換させることが可能な熱回収手段18を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、厨房排気や便所排気などといった汚染物質や悪臭成分を含む排気を浄化するシステムに関する。
例えば厨房排気には油ミストなどといった汚染物質が含まれており、また厨房排気や便所排気にはアンモニアや硫化水素などといった悪臭成分が含まれている。このため厨房排気や便所排気などは、そのまま排出すると排気口付近に悪臭を生じさせる原因となってしまう。また、これらの排気と取り入れ外気とを熱交換させて熱回収を行うシステムにあっては、熱交換時に新鮮な取り入れ外気側に悪臭成分が移行する可能性があるので、熱回収による省エネルギ対策が困難である。特に厨房排気などのように汚染物質を含む排気は、油ミストなどによって排気口付近を汚染する心配があり、また油ミストなどによる熱交換器の目詰まりを生じるため熱交換器の交換頻度が多くなり、熱回収によるランニングコストの低減効果が得られない。
従来このような問題を回避するために、厨房排気中や便所排気中に含まれる汚染物質や悪臭成分を気液接触によって洗浄水中に移行させて除去することが行われている。また粒子除去フィルタによって油ミストなどの汚染物質を除去したり、化学吸着原理を用いたケミカルフィルタによって悪臭成分する除去することも行われている。更に活性炭と触媒を利用して悪臭成分を吸着分解処理することも行われている。
しかしながら、気液接触を利用する場合、従来は洗浄水を再生利用していないため、使用水量が多く、ランニングコストが高くなるばかりか水資源の有効利用がはかれなかった。また、従来はpH値制御などの水質制御手段を持っていないため、悪臭成分の除去性能がpH値に大きく依存するという欠点もあった。更に従来の気液接触装置は非常に大型で広い設置スペースが必要であり、商業地などの一般ビルでは採用が困難で、実施が困難である。
また粒子除去フィルタは油ミストは除去できるが、悪臭成分は除去できず、排気口周辺環境での悪臭防止には効果がない。この場合、粒子除去フィルタの下流側にケミカルフィルタを設置して併用することにより、油ミストと悪臭成分の両方を除去できるが、粒子除去フィルタやケミカルフィルタは頻繁に交換する必要があり、特にケミカルフィルタの脱臭性能は短寿命である。そして、使用済みのこれらフィルタは産業廃棄物となるため環境保全の妨げになる。
一方、活性炭と触媒を用いると、油ミストが付着しても悪臭成分を分解処理できるといった利点がある。しかし、活性炭と触媒は素材の価格が高価であるため、トータルコスト(イニシャルコストとランニングコストを合わせたコスト)が高くなってしまう。また、処理風速に限界(面風速で0.8m/s〜1.3m/s程度)があるため、高い処理能力を得るためには非常に広い設置スペースが必要となる。更に、性能面でも定量的な信頼性のある評価実績がほどんどなく、実際の排気処理での効果は不明な段階で、まだまだ開発途上の技術であって、広く実用化できる技術には至っていない。
本発明の目的は、厨房排気や便所排気などを低コストでありながら産業廃棄物などを発生させずに浄化できるシステムを提供することにある。
この目的を達成するために、本発明にあっては、空調空間から排気された悪臭成分及び/又は汚染物質を含む排気を浄化するシステムであって、排気中の悪臭成分及び/又は汚染物質を物質移動により洗浄水中に吸収させる排気浄化手段と、前記物質移動により汚染された洗浄水を浄化再生させる洗浄水浄化再生手段と、排気浄化手段で浄化された後の排気を空調空間に供給される取り入れ外気と熱交換させることが可能な熱回収手段を備え、取り入れ外気を熱交換させないで空調空間に供給する外気直経路及び/又は空調空間からの排気を熱交換させないで排気させる排気直経路と、取り入れ外気を熱回収手段に導入させる外気分岐経路と、排気を熱回収手段に導入させる排気分岐経路と、外気直経路と外気分岐経路を流れる取り入れ外気の流量及び/又は排気直経路と排気分岐経路を流れる排気の流量を、排気温度と外気温度の両方、もしくは外気温度に基づいて制御する制御手段を備えることを特徴としている。
また、空調空間から排気された悪臭成分及び/又は汚染物質を含む排気を浄化するシステムであって、排気中の悪臭成分及び/又は汚染物質を物質移動により洗浄水中に吸収させる排気浄化手段と、排気浄化手段で浄化された後の排気を空調空間に供給される取り入れ外気と熱交換させることが可能な熱回収手段を備え、取り入れ外気を熱交換させないで空調空間に供給する外気直経路及び/又は空調空間からの排気を熱交換させないで排気させる排気直経路と、取り入れ外気を熱回収手段に導入させる外気分岐経路と、排気を熱回収手段に導入させる排気分岐経路と、外気直経路と外気分岐経路を流れる取り入れ外気の流量及び/又は排気直経路と排気分岐経路を流れる排気の流量を、排気温度と外気温度の両方、もしくは外気温度に基づいて制御する制御手段を備えることを特徴とする、排気浄化システムが提供される。
この排気浄化システムにおいて、前記排気浄化手段は、親水性素材で構成されるエリミネータ又は気液接触用の充填材を備えていることが好ましい。
また、前記洗浄水浄化再生手段は、生物分解による分解処理、分離膜による分離処理、物理吸着による吸着処理の少なくともいずれか一つの処理によって洗浄水から汚染物質を除去するものであっても良い。
また前記洗浄水浄化再生手段は、洗浄水のpH値が変動するような場合は、洗浄水のpHを調整するものであっても良いし、また洗浄水にオゾンガスを注入することによって、汚泥及び/又は有害細菌の発生を防止するものであっても良いし、更に請求項7に記載したように洗浄水に紫外線を照射することによって、有害細菌の発生を防止するものであっても良い。
流下した洗浄水を受け取るドレイン容器を備え、ドレイン容器内の洗浄水は、排気浄化手段のノズルに循環供給されるものでも良い。また、ドレイン容器内の洗浄水を、排気浄化手段のノズルに循環供給させるポンプを備えていても良い。
前記熱回収手段は、顕熱交換器であっても良い。
本発明の排気浄化システムにおいて、空調空間とは例えば厨房施設や便所などを含む建物、施設内の空間である。排気中には厨房施設で生じる油ミストなどの汚染物質や厨房設備及び便所などで発生するアンモニアや硫化水素などといった悪臭成分が含まれている。また洗浄水には、例えば市水や中水、雨水などが利用され、純水を洗浄水に利用することも可能である。物質移動とは、空調空間から排気された悪臭成分や汚染物質を、例えば気液接触により洗浄水中に吸収させる手段が例示される。熱回収手段としては、例えば全熱交換器や顕熱交換器が例示される。また、外気直経路、外気分岐経路、排気直経路、排気分岐経路は、例えばダクトなどで構成される。そのようなダクトにファンや開閉ダンパなどを適宜設けて、それらファンの稼働や開閉ダンパの開閉を制御することにより、外気直経路と外気分岐経路を流れる外気の流量と排気直経路と排気分岐経路を流れる排気の流量を適宜調整できるようになる。なお、排気直経路と外気分岐経路と排気分岐経路だけを設け、外気直経路を省略しても良い。その場合は、取り入れ外気は常に外気分岐経路を流れて熱回収手段に導入されることとなり、制御手段は、排気温度と外気温度の両方、もしくは外気温度に基づいて、排気直経路と排気分岐経路を流れる排気の流量を制御することとなる。そして、制御手段の制御によって排気分岐経路を経て熱回収手段に導入された排気のみが取り入れ外気と熱交換することとなる。また一方、外気直経路と外気分岐経路と排気分岐経路だけを設け、排気直経路を省略しても良い。その場合は、排気は常に排気分岐経路を流れて熱回収手段に導入されることとなり、制御手段は、排気温度と外気温度の両方、もしくは外気温度に基づいて、外気直経路と外気分岐経路を流れる取り入れ外気の流量を制御することとなる。そして、制御手段の制御によって外気分岐経路を経て熱回収手段に導入された取り入れ外気のみが排気と熱交換することとなる。
これらの排気浄化システムにあっては、排気浄化手段にて排気と洗浄水を気液接触等させることにより、排気中に含まれている汚染物質や悪臭成分を物質移動により洗浄水中に吸収させ、排気中から汚染物質や悪臭成分を除去する。この場合、例えばアンモニアや硫化水素などといった悪臭成分は、排気に対して噴霧された洗浄水との気液接触などにより洗浄水中に溶解して排気中から除去されることとなる。一方、油ミストなどの汚染物質の主は、例えば親水性素材で構成されるエリミネータや気液接触用の充填材などを用いることにより、洗浄水中に捕捉されて排気中から除去される。なお油ミストなどの汚染物質の一部は、排気に対して噴霧された洗浄水との気液接触などにより除去される場合もある。
そして、このように排気浄化手段で汚染物質や悪臭成分を除去した後、浄化された排気は例えば送風機などにより屋外へ排気されるが、その際、熱回収手段にて排気(浄化された排気)と空調空間に供給される取り入れ外気とを熱交換させることが可能である。この場合、排気温度と外気温度の両方もしくは外気温度のみを検出し、排気温度と外気温度を比較する。なお、例えば空調空間から排気される排気の温度(室温)は、年間を通じてほぼ一定温度に保たれる場合も多い。かかる場合は、必ずしも排気温度は検出する必要がなく、外気温度だけを検出して排気温度(室温の設定温度)と外気温度を比較することが可能である。そして、例えば夏期のように排気温度が外気温度よりも低い場合は、前述の例えばファンの稼働や開閉ダンパの開閉を適宜制御することにより、取り入れ外気を熱回収手段に導入させ、排気を熱回収手段に導入させる状態にする。こうして、熱回収手段にて熱交換することにより、排気中の冷熱を熱回収して空調空間に供給される前に外気を予め冷却することができ、省エネルギを図ることができるようになる。また例えば冬期のように排気温度が外気温度よりも高い場合も、前述の例えばファンの稼働や開閉ダンパの開閉を制御することにより、外気を熱回収手段に導入させ、排気を熱回収手段に導入させる。こうして熱回収手段にて熱交換することにより、排気中の温熱を熱回収して空調空間に供給される前に外気を予め加熱することができ、同様に省エネルギを図ることができるようになる。
前述のように、排気浄化手段にて排気と気液接触などしたことによって排気中に含まれていた油ミストなどの汚染物質やアンモニアや硫化水素などといった悪臭成分を物質移動により吸収した洗浄水は、例えば、洗浄水浄化再生手段に回収される。そして、洗浄水浄化再生手段において、洗浄水は浄化再生され、再生された洗浄水は排気浄化手段に送られて、再び排気と気液接触などさせられ、排気中から汚染物質や悪臭成分を物質移動させて吸収除去することになる。
ここで、洗浄水中に回収された汚染物質は、洗浄水浄化再生手段において、例えば生物分解によって分解処理され、洗浄水中から除去される。例えば洗浄水中に自然繁殖している好気性分解菌(由来源は大気浮遊塵埃の中に存在する種々の休眠中の菌)によって分解処理することにより、洗浄水を浄化することが可能である。この分解処理によって生じた汚泥(微生物の死骸等)は、洗浄水浄化再生手段において沈降分離され、洗浄水中から取り除かれる。一方、浄化された洗浄水は上澄み液として取り出され、浄化再生された洗浄水として排気浄化手段に再び送られることになる。この場合、汚染物質を分解処理することによって生じた汚泥を、分離膜を利用して濃縮することにより洗浄水中から分離しても良い。こうして、洗浄水浄化再生手段において沈降分離もしくは濃縮分離された汚泥は、定期的もしくは連続的に排出されるが、必要であれば、汚泥の一部を洗浄水中に戻し、分解菌の濃度低下を防止すると良い。
また、洗浄水中に回収された汚染物質は、洗浄水浄化再生手段において、例えば分離膜による分離処理や物理吸着による吸着処理によって、洗浄水中から除去される。この場合、分離膜は、排気浄化手段にて洗浄水中に回収された汚染物質や悪臭成分(有機成分及び無機イオン成分)を濾過して洗浄水中から除去することができるような適正な分離膜を選択すると良い。また、活性炭などを用いて洗浄水中から汚染物質や悪臭成分を物理吸着して除去することもでき、またイオン交換繊維を用いて洗浄水中から汚染物質や悪臭成分を化学吸着して除去することもできる。
なお、洗浄水中に回収された硫化水素などの一部の悪臭成分は、好気性分解菌によっては分解処理できないが、通常は洗浄水中に回収される悪臭成分は、油ミストなどの汚染物質に比べて微量であり、汚泥を含む洗浄水と共に排出される悪臭成分量と排気から回収される悪臭成分量で決まる平衡濃度は、悪臭成分に対する洗浄水の除去性能を大きく低下させるほどには高くならない。従って、通常は洗浄水中から悪臭成分を除去する必要はない。但し、排気中の悪臭成分濃度が高く悪臭成分に対する洗浄水の除去性能の低下が問題となるような場合は、分離膜あるいは吸着剤によりこれら無機成分の除去が可能である。また、これら悪臭無機成分の濃縮によりpH値が変動する場合は、洗浄水のpHを調整すると良い。例えばアンモニア(水中ではアンモニウムイオン)は好気性分解菌により酸性イオンである硝酸イオンや亜硝酸イオンまで分解され、また硫化水素も酸性イオンとなるため、洗浄水は酸性側に偏る傾向にある。そして、洗浄水が酸性になると酸性ガスである硫化水素の除去性能が低下してしまう。これを防止するため、洗浄水中に炭酸水素ナトリウムや炭酸ナトリウムなどのアルカリ剤を投入したり、あるいは酸性イオンを除去するイオン交換カートリッジを洗浄水中に設置すると有効である。更に電気分解法によるpH値制御も有効であり、この場合、防菌効果も加わる。また、洗浄水に市水や雨水、中水、純水などの補給水を補充して洗浄水を増量させることも、酸性に偏った洗浄水のpHを中性側に調整する効果がある。なお、分離膜を利用して洗浄水中から悪臭成分を分離できれば、前述したようなpHの変動による悪臭成分の除去率低下を防止できるようになる。
また、汚染物質や悪臭成分を除去した洗浄水中にオゾンガスを注入したり、洗浄水に紫外線を照射することによって、汚泥や有害細菌の発生を防止することも可能である。このようにオゾンガスの注入や紫外線の照射を行うことにより、洗浄液を防菌でき、排気浄化手段に設けられたエリミネータや充填材などにおいて細菌や藻類の発生を抑制できるようになる。特にオゾンガスは有機物の分解を促進でき、洗浄水浄化再生手段から漏れ出た汚泥をオゾンガスによって分解処理することにより、排気浄化手段での汚泥蓄積などを防止できるようになる。
洗浄水浄化再生手段においては、以上のような分解菌を用いた分解処理によらずに、洗浄水中に回収された汚染物質や悪臭成分(有機成分及び無機イオン成分)を全て分離膜により濾過して除去することもできる。この場合は、ろ過によって濃縮した汚染物質や悪臭成分(濃縮排水)は全部廃棄し、こうして汚染物質や悪臭成分を除去して浄化再生された洗浄水のみが排気浄化手段に再び送られることになる。適正な分離膜を選択することにより、このように汚染物質と悪臭成分の両方を洗浄水中から濾過して濃縮排水として除去することができるようになる。なお、複数種の分離膜を洗浄水の流れに対して直列に配置することにより、汚染物質や悪臭成分を複数種の分離膜によって除去するようにしても良い。
このように、洗浄水浄化再生手段において洗浄水を浄化再生して排気浄化手段に再び送り、洗浄水の循環再利用をはかることにより、洗浄水の使用量(補給水量)を大幅に削減でき、また排気から熱回収を行うことによって、空調に必要な熱エネルギも低減できるようになる。
本発明によれば、排気から熱回収して外気を予め冷却及び加熱することにより、熱エネルギが削減され、洗浄液のミスト漏出も防止できるため、熱交換の際に熱交換手段を汚染する心配がなく、また空調空間に供給される外気に悪臭が移る心配もない。洗浄水は浄化再生して再利用すれば、洗浄水の使用量(補給水量)を大幅に削減でき、ランニングコストを低減でき、広い設置スペースなども不要となって省スペースかがはかれる。また不要な産廃も削減できる。
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照にして説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる排気浄化システム1の構成の説明図である。この排気浄化システム1は、厨房施設で生じる油ミストなどの汚染物質や厨房施設及び便所などで発生するアンモニアや硫化水素などといった悪臭成分を含んだ排気を浄化するシステムとして構成されている。
例えば厨房施設や便所などを含む空調空間には、屋外から取り入れられた取り入れ外気OAが、また場合によっては取り入れ外気OAと空調空間からの還気RAが、給気ダクト10を経て給気されている。この給気ダクト10を経て空調空間に給気される取り入れ外気OAは、空調機11にて適宜空調(温度調整、湿度調整、清浄化など)されるようになっている。この空調機11は、図示しない送風機なども備えている。空調機11の上流において、給気ダクト10は、熱交換手段としての熱交換器18による熱交換をしないで空調空間に取り入れ外気OAを直接通す外気直経路としての外気直ダクト13と、取り入れ外気OAを熱交換器18にて熱交換させてから空調空間に通すための外気分岐経路としての外気分岐ダクト14に分けられて形成されている。外気直ダクト13にはチャッキダンパ(逆止ダンパ)15が設けられている。
外気分岐ダクト14には、送風手段としてのファン16が設けられており、このファン16の稼働により、取り入れ外気OAを外気直ダクト13から外気分岐ダクト14に取り込むことが可能である。外気分岐ダクト14には、開閉ダンパ(ボリュームダンパ)17と熱交換手段としての熱交換器18が設けられており、開閉ダンパ17の開度を変えることにより、前述のファン16の稼働で外気分岐ダクト14に取り込む取り入れ外気OAの風量を調節できるようになっている。なお、空調機11に備えられた送風機(図示せず)は外気直ダクト13によって送風される取り入れ外気の全流量をまかない、外気分岐ダクト14に設けられたファン16は、外気分岐ダクト14内に取り込んだ取り入れ外気の流量のみをまかなう。
ファン16の稼働と開閉ダンパ17の開度は、マイクロコンピューターなどの制御手段23で制御されている。また、給気ダクト10の入口付近には、屋外から取り入れた取り入れ外気OAの温度を測定する温度センサー25が設けられており、この温度センサー25で測定された取り入れ外気OAの温度は、制御手段23に入力されている。
一方、空調空間で発生した排気(厨房排気や便所排気などを含む)EAは、排気ダクト30を経て屋外に排気されている。空調空間で発生した排気EA中には厨房施設で生じる油ミストなどの汚染物質や厨房施設及び便所などで発生するアンモニアや硫化水素などといった悪臭成分が含まれている。排気ダクト30には、排気EA中から汚染物質や悪臭成分を除去して浄化させる排気浄化手段31が設けられている。
この排気浄化手段31の内部を上流側空間32と下流側空間33に仕切るようにエリミネータ35が配置されている。図示の例では、エリミネータ35は、例えばポリエステル繊維をフェノール樹脂等のバインダによって成型した母材の表面にシリカ微粒子などを添着した構造を有する親水性素材を備えており、そのような親水性素材を屏風状に形成してそれらを排気に流路に複数枚間隔を開けて配置した構造になっている。後述するように、このエリミネータ35の表面全体に洗浄水aの水膜を形成できるようになっている。
排気浄化手段31の内部において上流側空間32には、洗浄水aを噴霧するノズル36が配置されており、上流側空間32内のほぼ全体がこのノズル36から噴霧された洗浄水aのミストで充満されている。図示の例では、洗浄水aは例えば市水や中水、雨水などが利用される。また、このようにノズル36から噴霧された洗浄水aはエリミネータ35の表面に付着することにより、エリミネータ35の表面全体に洗浄水aの水膜が形成されている。
前述の空調空間で発生した排気EAが、排気ダクト30から排気浄化手段31の内部に供給されて、上流側空間32、エリミネータ35、下流側空間33の順に通過していく。そして、排気EAが上流側空間32及びエリミネータ35を通過する際に、排気EA中に含まれている汚染物質や悪臭成分が洗浄水a中に吸収され、排気EA中から汚染物質や悪臭成分が除去されるようになっている。なおエリミネータ35は、油ミストなどの汚染物質を慣性衝突によってに捕捉させる他、上流側空間32にて洗浄水aのミスト中に吸収しきれなかったアンモニアや硫化水素などといった悪臭成分をエリミネータ35表面の水膜(洗浄水a)中に捕集する機能を有する。このエリミネータ35によって、少ない洗浄水aの噴霧量で悪臭成分などを効率よく除去できるようになる。
排気浄化手段31の内部において下流側空間33には、ファン37が設けられている。そして、このファン37の稼働によって、上流側空間32、エリミネータ35、下流側空間33の順に通過した排気EAを、排気ダクト30にて更に下流側に送風し、屋外に排気するようになっている。このファン37の稼働は、制御手段23で制御されている。なお、排気浄化手段31の出口付近には、排気ダクト30を経て排気される排気EAの温度を測定する温度センサー38が設けられており、この温度センサー38で測定された排気EAの温度は、制御手段23に入力されている。
排気浄化手段31の内部において上流側空間32の底部には、ノズル36から噴霧されて滴下した洗浄水aや、エリミネータ35の表面を流下した洗浄水aを受け取るドレイン容器39が形成されている。ドレイン容器39内の洗浄水aは、ドレイン容器39の底面に開口している排液管40から排液され、ポンプ41の動力で送液管42内を流れた後、戻り管43を経てノズル36に循環供給され、再び上流側空間32に向かって噴霧されている。また、ドレイン容器39において洗浄水aの液面高さはフロート45によって検出されており、このフロート45によって洗浄水aの液面高さが所定以下になると、供給管46から補給水として例えば市水や雨水、中水、純水などがドレイン容器39内に供給されるようになっている。
また、ポンプ41を備えている送液管42の上流側には、洗浄水浄化再生手段50にて悪臭成分や汚染物質を除去されて浄化再生された洗浄水aを送液管42内に流入させる入管51が接続され、送液管42の下流側には、洗浄水aを再び洗浄水浄化再生手段50に戻す出管52がそれぞれ分岐管として接続されている。このように送液管42には、ドレイン容器39から排液管40を経た洗浄水aと洗浄水浄化再生手段50にて浄化再生された洗浄水aが流入し、両者が混合されるようになっている。そして、このように混合された洗浄水aの一部が戻り管43を経てノズル36に循環供給され、残りが出管52を経て再び洗浄水浄化再生手段50に戻されるようになっている。なお、送水圧を増大させるために、これら排液管40、送液管42、戻り管43や入管51、出管52などに、適宜ブースターポンプを設けても良い。
ここで、図2〜4はいずれも洗浄水浄化再生手段50の具体的な構成を示しており、図2〜4は互いに異なる種類の洗浄水浄化再生手段50を示している。図2に示す洗浄水浄化再生手段50は、洗浄液a中の汚染物質を生物分解によって分解処理するものであって、BOD分解槽55と沈澱槽56を備えており、前述の出管52を経て洗浄水浄化再生手段50に戻された洗浄水aは、BOD分解槽55から沈澱槽56の順に流れた後、入管51に流れるようになっている。
BOD分解槽55内には、送気ポンプ59から空気が送られることにより、BOD分解槽55内において洗浄水aの曝気が行われている。そしてBOD分解槽55では、洗浄水a中に含まれた汚染物質を、洗浄水a中に自然繁殖している好気性分解菌(由来源は大気浮遊塵埃の中に存在する種々の休眠中の菌)によって分解処理するようになっている。この分解処理によって生じた汚泥は、洗浄水aと一緒にBOD分解槽55から沈澱槽56に流れこむようになっている。沈澱槽56では、大きさや流れる流量を適切に設定することで連続的に洗浄水a中から汚泥を沈降分離して、洗浄水a中から取り除くようになっている。こうして浄化された洗浄水aが、沈澱槽56の上澄み液となって取り出され、浄化再生された洗浄水aとして入管51に送液されている。なお、沈澱槽56にて沈降分離された汚泥は、例えばスラリーポンプなどで構成される排出ポンプ60の稼働で排出管61を経て排出される。なお必要であれば、沈澱槽56にて沈降分離された汚泥の一部を戻り管62を経てBOD分解槽55に戻すことにより、BOD分解槽55における分解菌の濃度低下を防止することもできるようになっている。
次に、図3に示す洗浄水浄化再生手段50は、先に図2で説明した洗浄水浄化再生手段50における沈澱槽56の代わりに、分離膜65を利用した分離槽66を備えている。なお沈澱槽56の代わりに分離槽66を設けた点を除けば、図3に示す洗浄水浄化再生手段50は、先に図2で説明した洗浄水浄化再生手段50と同様の構成であるため、図2と図3に共通の符号を付することにより、重複した説明を省略する。この図3に示す洗浄水浄化再生手段50のように、BOD分解槽55にて汚染物質を分解処理することによって生じた汚泥を、分離槽66にて分離膜65を利用して濃縮することにより、洗浄水a中から汚泥を分離しても良い。
なお、前述の排気浄化手段31にて洗浄水a中に回収された硫化水素などの一部の悪臭成分は、好気性分解菌によっては分解処理できないため、これら図2、3で説明した洗浄水浄化再生手段50によっては、洗浄水a中から悪臭成分を除去することは困難である。しかし、通常は洗浄水a中に回収される悪臭成分は、油ミストなどの汚染物質に比べて微量であり、図2、3に示した洗浄水浄化再生手段50において汚泥と共に排出される悪臭成分量と排気浄化手段31にて排気EAから回収される悪臭成分量で決まる平衡濃度は、悪臭成分に対する洗浄水aの除去性能を大きく低下させるほどには高くならない。従って、通常は洗浄水a中から悪臭成分を除去する必要はない。但し、排気EA中の悪臭成分濃度が高く悪臭成分に対する洗浄水aの除去性能の低下が問題となるような場合は、洗浄水浄化再生手段50において洗浄水aのpHを調整すると良い。そのためには、洗浄水a中にアルカリ剤を投入したり、酸性イオンを除去するイオン交換カートリッジを洗浄水a中に設置、あるいは酸性イオンを分離排除できる電気分解装置を設置すると良い。また、洗浄水aに市水や、雨水、中水、純水などの補給水を補充して洗浄水aを増量させても良い。なお、図3で説明した洗浄水浄化再生手段50において、悪臭成分を分離できる分離膜55を利用すれば、洗浄水a中から悪臭成分も除去出来、pHの変動による悪臭成分の除去率低下などが防止できるようになる。
次に、図4に示す洗浄水浄化再生手段50は、先に図2、3で説明した洗浄水浄化再生手段50とは異なり、分離膜71による分離処理によって洗浄液a中の汚染物質を除去するものである。この図4に示す洗浄水浄化再生手段50は、分離膜70を備えた分離槽71を有している。分離膜70は、前述の排気浄化手段31にて洗浄水a中に回収された汚染物質や悪臭成分(有機成分及び無機イオン成分)を濾過して洗浄水a中から除去することができるような適正な分離膜を選択する。この図4に示す洗浄水浄化再生手段50にあっては、分離膜70でろ過されて濃縮した汚染物質や悪臭成分(濃縮排水)は排出管72を経て全部排出され、こうして汚染物質や悪臭成分を除去して浄化再生された洗浄水aのみが入管51に送液されている。なお、単一の分離膜70で洗浄水a中から汚染物質や悪臭成分をとりきれない場合などは、複数種の分離膜を洗浄水aの流れに対して直列に配置しても良い。
図1に示すように、排気浄化手段31の下流において、排気ダクト30は熱交換手段としての熱交換器18による熱交換をしないで屋外に排気EAを直接排気させる排気直経路としての排気直ダクト75と、排気EAを先に説明した熱交換器18に導くための排気分岐経路としての排気分岐ダクト76に分けられて形成されている。排気直ダクト75には開閉ダンパ(ボリュームダンパ)80が設けられている。
排気分岐ダクト76は開閉ダンパ(ボリュームダンパ)81を備えている。この開閉ダンパ81と前述の開閉ダンパ80の開度を変えることにより、前述のファン37の稼働で送風される排気EAを、熱交換をしない排気直ダクト75と、熱交換器18を備えた排気分岐ダクト76に適宜振り分けて供給できるようになっている。
これら開閉ダンパ80と開閉ダンパ81の開度も、ファン16、開閉ダンパ17、ファン37と同様に、制御手段23で制御されている。そして制御手段23は、温度センサー25によって検出される取り入れ外気OAの温度と温度センサー38によって検出される排気EAの温度に基づいて、これらファン16、37、開閉ダンパ17、80、81をそれぞれ制御する。図示の例では、例えば夏期のように排気温度が外気温度よりも低い場合や例えば冬期のように排気温度が外気温度よりも高い場合は、ファン16を稼働させると共に開閉ダンパ17を開くことにより、取り入れ外気OAを外気分岐ダクト14から熱交換器18に通し、ファン37を稼働させると共に開閉ダンパ81を開いて開閉ダンパ80を閉じることにより、熱交換器18を備えた排気分岐ダクト76に排気EAを供給するようになっている。一方、排気EAと取り入れ外気OAの温度差が少ない春秋のような中間期においては、ファン16を停止させると共に開閉ダンパ17を閉じることにより、取り入れ外気OAを外気直ダクト13に通し、ファン37を稼働させると共に開閉ダンパ81を閉じて開閉ダンパ80を開くことにより、排気EAを排気直ダクト75に通すようになっている。
さて、以上のように構成された本発明の実施の形態にかかる排気浄化システム1において、空調空間からのファン37の稼働により排気ダクト30を経て排気される排気EAは、先ず排気浄化手段31に流入する。そして、排気浄化手段31にて排気EAと洗浄水aが気液接触することにより、排気EA中に含まれている汚染物質や悪臭成分が洗浄水a中に吸収され、排気EA中から汚染物質や悪臭成分が除去される。
この場合、排気EA中に含まれていた例えばアンモニアや硫化水素などといった悪臭成分は、主に排気浄化手段31内部の上流側空間32に充満された洗浄水aのミストと気液接触することにより、洗浄水a中に溶解し、排気中から除去される。また、上流側空間32にて洗浄水aのミスト中に吸収しきれなかった悪臭成分は、エリミネータ35表面の水膜(洗浄水a)中に捕集される。一方、排気EA中に含まれていた油ミストなどの汚染物質は、主に排気浄化手段31内部を仕切るように配置されたエリミネータ35の表面で慣性衝突によって捕捉され、更に洗浄水aによってエリミネータ35の表面から洗い流されるようになる。
そして、このように排気浄化手段31で汚染物質や悪臭成分を除去した後、浄化された排気EAは、排気浄化手段31内部の下流側空間33に設けられたファン37の稼働によって、排気ダクト30を経て更に下流側に送風され、屋外に排気される。その際、例えば夏期のように温度センサー38によって検出される排気EAの温度が温度センサー25によって検出される取り入れ外気OAの温度よりも低い場合や、例えば冬期のように温度センサー38によって検出される排気EAの温度が温度センサー25によって検出される取り入れ外気OAの温度よりも高い場合は、開閉ダンパ81を開き開閉ダンパ80を閉じることにより、熱交換器18を備えた排気分岐ダクト76に排気EAを供給する。一方、排気EAと取り入れ外気OAの温度差が少ない春秋のような中間期においては、開閉ダンパ81を閉じ、開閉ダンパ80を開くことにより排気EAを排気直ダクト75に供給する。
また一方、空調空間に対しては、屋外から取り入れられた取り入れ外気OAが(場合によっては、空調空間からの還気RAと一緒に)、給気ダクト10を経て空調機11で適宜空調されて給気される。そして、例えば夏期のように温度センサー38によって検出される排気EAの温度が温度センサー25によって検出される取り入れ外気OAの温度よりも低い場合や、例えば冬期のように温度センサー38によって検出される排気EAの温度が温度センサー25によって検出される取り入れ外気OAの温度よりも高い場合は、ファン16を稼働させると共に開閉ダンパ17を開くことにより、屋外から取り入れられた取り入れ外気OAを外気分岐ダクト14から熱交換器18に通し、取り入れ外気OAを、前述のように排気分岐ダクト76から熱交換器18に供給された排気EAと熱交換させる。このように熱交換器18にて熱交換することにより、排気EA中の冷熱や温熱を熱回収し、空調空間に供給される前に取り入れ外気OAを予め冷却したり加熱することができ、省エネルギを図ることができるようになる。一方、排気EAと取り入れ外気OAの温度差が少ない春秋のような中間期においては、ファン16を停止させると共に開閉ダンパ17を閉じることにより、取り入れ外気OAを外気直ダクト13に通し、ファン37を稼働させると共に開閉ダンパ81を閉じて開閉ダンパ80を開くことにより、排気EAを排気直ダクト75に通す。こうして、中間期においては、排気EAと熱交換をさせずに、取り入れ外気OAを空調空間に供給する。
一方、前述のように排気浄化手段31にて排気EA中に含まれていたアンモニアや硫化水素などといった悪臭成分を吸収し、油ミストなどの汚染物質を洗い流した洗浄水aは、排気浄化手段31の内部においてドレイン容器39に受け取られた後、排液管40から排液される。こうしてドレイン容器39から排液された洗浄水aは、ポンプ41の動力で送液管42内を流れる際に洗浄水浄化再生手段50にて浄化再生された洗浄水aと混合され、希釈されて洗浄水aが浄化再生された状態に戻ることとなる。こうして浄化再生された後、洗浄水aは、戻り管43を経てノズル36に循環供給され、再び上流側空間32に向かって噴霧されて、排気EA中の汚染物質や悪臭成分の吸収に供される。
このように、本発明の実施の形態にかかる排気浄化システム1にあっては、排気EAから熱回収して空調空間に供給される取り入れ外気OAを予め冷却及び加熱することができ、空調に必要な熱エネルギを削減できるようになる。その際、排気浄化手段31にて浄化された排気EAによって熱交換が行われるので、熱交換器18などを汚染する心配がなく、また空調空間に供給される取り入れ外気OAに悪臭が移るといった心配もない。また、親水性素材によって構成されたエリミネータ35は、洗浄水aのミストを捕捉して排気浄化手段31にて浄化された排気EA中へのミストの漏出を防止するので、熱交換器18などを濡らす心配がなく、腐食の発生を抑制できるようになる。また排気浄化手段31にて排気EA中の汚染物質や悪臭成分を吸収した洗浄水aは、洗浄水浄化再生手段50において浄化再生して再利用されるので、洗浄水aの使用量(補給水量)を大幅に削減でき、ランニングコストを低減でき、広い設置スペースなども不要となって省スペースかがはかれるようになる。
以上、本発明の好ましい実施の形態の一例を説明したが、本発明はここで説明した形態に限定されない。ここで、図5〜7はいずれも先に図1で説明した排気浄化手段31と異なる構成の排気浄化手段31を示している。図5に示す排気浄化手段31では、ドレイン容器39内から排液管80を通って排液された洗浄水aの全部が洗浄水浄化再生手段50に送液され、ポンプ81の動力で戻り管82を経てノズル36に循環供給されている。このようにドレイン容器39内から排液された洗浄水aの全部を洗浄水浄化再生手段50に送液するようにした点を除けば、図5に示す排気浄化手段31は、先に図1で説明した排気浄化手段31と同様の構成であるため、図1と図5に共通の符号を付することにより、重複した説明を省略する。この図5に示す排気浄化手段31は、洗浄水aの全部が洗浄水浄化再生手段50にて浄化再生されるので、先に図1で説明した排気浄化手段31に比べて、排気EAの汚染レベルが高い場合に好適である。もちろん、汚染レべルが低い場合においても、この図5に示す排気浄化手段31は、先に図1で説明した排気浄化手段31に比べて、汚泥などの蓄積を軽減できるようになる。
また図6に示す排気浄化手段31は、エリミネータ35の代わりに、気液接触用の充填材85を備えており、排気浄化手段31の内部を上流側空間32と下流側空間33に仕切るように配置した充填材85に対して上部の給水口86より洗浄水aを(噴霧せずに)給水している。給水口86としては、例えば多孔の散水桶などが採用される。図示の例では、充填材85は不織布を基材とする屈曲板を多段に積層し、各屈曲板の隙間を排気EAが流れる構成になっている。なお給水箇所が高い場合は、充填材85の最上部だけでなく、中間あたりにも給水口86を設けて洗浄水aを給水すると良い。このように充填材85に対して洗浄水aを給水口86から直接給水するようにした点を除けば、図6に示す排気浄化手段31は、先に図1で説明した排気浄化手段31と同様の構成であるため、図1と図6に共通の符号を付することにより、重複した説明を省略する。この図6に示す排気浄化手段31にあっては、排気EAが充填材85を通過する際に、排気EA中に含まれている汚染物質や悪臭成分が気液接触と慣性衝突によって洗浄水a中に除去され、排気EA中から汚染物質や悪臭成分が除去されることになる。この図6に示す排気浄化手段31によれば、洗浄水aの噴霧スペースが不要なことからコンパクトな排気浄化手段31を構成できるようになる。なお、充填材85を構成する屈曲板を下方に傾斜させて配置すれば、充填材85に捕捉された汚染物質を洗浄液aによって下方に円滑に流下させることが可能となる。この図6に示す排気浄化手段31において、汚染物質や悪臭成分の除去効率を向上させるには、充填材85の容積を増加させると良い。また熱交換器18などに対する洗浄水aのミストの漏出を防止するために、充填材85の下流側に更にエリミネータを配置しても良い。
また図7に示す排気浄化手段31では、ドレイン容器39内から排液管80を通って排液された洗浄水aの全部が洗浄水浄化再生手段50に送液され、ポンプ81の動力で戻り管82を経て給水口86に循環供給されており、給水口86から散水された洗浄液aは、充填材85に対して上部より給水されている。このようにドレイン容器39内から排液された洗浄水aの全部を洗浄水浄化再生手段50に送液し、充填材85に対して洗浄水aを直接給水するようにした点を除けば、図7に示す排気浄化手段31は、先に図1で説明した排気浄化手段31と同様の構成であるため、図1と図7に共通の符号を付することにより、重複した説明を省略する。この図7に示す排気浄化手段31によれば、先に図5で説明した排気浄化手段31と先に図6で説明した排気浄化手段31の両方の利点を奏することができる。
なお、これら図1及び図5〜7で説明した排気浄化手段31において、エリミネータ35や充填材85の材料として、例えば目の粗い不織布構造体やスポンジ状の多孔質ブロック体等の親水性素材を配置することによっても、同等の洗浄水量で同等の除去性能が得られる。但し、水滴や油ミストの捕獲性能が低下する可能性があるので、不織布構造体等の充填量を増やして対処する方法が考えられる。なお、非親水性のエリミネータや充填材を用いても良いが、非親水性のエリミネータや充填材を用いる場合は洗浄水aの噴霧量を多くすることが好ましい。
また図1及び図5〜7で説明した排気浄化手段31においては、補給水をドレイン容器39内に供給する例を示したが、補給水の給水場所は特に限定されない。例えばエリミネータ35や充填材85の上部において補給水を給水しても良い。
なお、熱交換器18は、全熱交換器、顕熱交換器のいずれであっても良い。熱交換器18として全熱交換器を用いれば、顕熱交換器に比べて熱交換率が高くなり、高い熱回収率を得ることができる。但し、取り入れ外気への悪臭成分の移行が問題となるような場合は顕熱交換器を用いると良い。また、熱交換器18として回転式や固定式など種々の方式が利用できるが、熱交換器の方式は特に限定されない。設置スペースや設置コストの削減をはかる上では、固定式の熱交換器が望ましい。
また取り入れ外気OAの温度と排気EAの温度の両方を検出する例を説明したが、空調空間から排気される排気EAの温度(室温)は、年間を通じてほぼ一定温度に保たれる場合も多い。かかる場合は、必ずしも排気EAの温度は検出する必要がなく、温度センサー25によって外気OAの温度だけを検出して排気EAの温度(室温の設定温度)と外気OAの温度を比較することが可能である。そのような場合は、温度センサー38を省略しても良い。
また、チャッキダンパ15の代わりにモータダンパなどを外気直ダクト13に設け、外気直ダクト13と外気分岐ダクト14への取り入れ外気OAの流量をモータダンパの開閉により調節するように構成できる。その場合、ファン16を省略することも可能である。
図1では、給気ダクト10を外気直ダクト13と外気分岐ダクト14に分岐させ、排気ダクト30を排気直ダクト75と排気分岐ダクト76に分岐させた形態を示したが、給気ダクト10において外気直ダクト13を省略するか、あるいは排気ダクト30において排気直ダクト75を省略することも可能である。外気直ダクト13を省略した場合は、取り入れ外気OAは常に外気分岐ダクト14を流れて熱交換器18に導入されることとなる。また、排気直ダクト75を省略した場合は、排気EAは常に排気分岐ダクト76を流れて熱交換器18に導入されることとなる。
また、汚染物質や悪臭成分を除去した洗浄水a中にオゾンガスを注入したり、洗浄水aに紫外線を照射することによって、汚泥や有害細菌の発生を防止することも可能である。その場合、例えば図2〜4で説明した洗浄水浄化再生手段50において、入管51に洗浄液aの液溜め部を形成し、その液溜め部に溜めた洗浄液a中にオゾンガスをバブリングさせたり、あるいは液溜め部に溜めた洗浄液aに対して紫外線を照射すると良い。
図1で説明した本発明の実施の形態にかかる排気浄化システム1について、厨房排気の処理コストを以下の条件で試算した。
<試算の前提>
「排気処理対象」厨房排気:換気回数60回、厨房容積:3m×10m×2.5=75m、排気風量:75×60=4、500m/h
「送風動力」風量m/min×圧損/(6、120(定数)×送風効率0.65)
「全熱交換効率」80%
「外気条件」夏32°C60%(10時間×3ヶ月)、冬10°C40%(10時間×3ヶ月)
「室内条件」夏24°C50%、冬24°C50%
「厨房排気」夏27°C50%、冬27°C50%
「全稼働時間」10時間×313日=3、130時間(稼働日数313日)
「年間処理風量」5、400×3、130=16、902、000kg/年
※5、400は排気量4、500m/hに空気の比重をかけて算出
「水使用コスト」給水料金+排水料金=400円
「電気代」14円/kWh
「オイルミストフィルタ」900m/h処理タイプ:2、000円/個(洗浄再生費)、頻度6回/年
「脱臭フィルタ」900m/h処理タイプ:100、000円/個、寿命6ヶ月
<熱回収試算例>
「夏期32°C60%(3ヶ月):全熱交換」
厨房排気量:3m×10m×2.5m×60回=4、500m/h=5、400kg/h
室内厨房排気:27°C50%→20.5°C85%
※特開平9−239224号(商品名T−GET)の運転実績による
熱回収量:5、400×4.3kcal/kg=23、220kcal/h
※5、400は排気量4、500m/hに空気の比重をかけて算出
年間回収量:23、220×10h/day×77day/y=17、900Mcal/y
※77dayは3ヶ月(90日)から中間期を除いたもの
年間コスト(節約できる年間コスト):17、900Mcal/y×5円/Mcal=89、500円/年 …(1)
※5円は熱源単価
冬期:10°C50%(3ヶ月):全熱交換
室内厨房排気:27°C50%→20.5°C85%
※特開平9−239224号(商品名T−GET)の運転実績による
熱回収量:5、400×9.1kcal/kg=49、100kcal/h
年間回収量:49、100×10h/day×77day/y=37、880Mcal/y
※77dayは3ヶ月(90日)から中間期を除いたもの
年間コスト(節約できる年間コスト):37、880Mcal/y×4円/Mcal=151、200円/年 …(2)
※4円は熱源単価
「使用量」加湿損失分:16、902×0.002=34t、排水量:16、902×0.003=51t、(34+51)×400円=34、000円/年 …(3)
※特開平9−239224号(商品名T−GET)の運転実績から推定、加湿損失分、排水量は年間処理風量(tに換算)に空気1mあたりの損失(絶対湿度)をかけた。
「送風動力費」4、500×70mmAq/(367、200×0.65)×10h×313day×14円/kwh=57、800円/年 …(4)
※367、200は前記定数6120を毎時(×60)に換算
「送水動力費」0.4kwh×3、130h×14円=17、500円/年 …(5)
「全熱交換器交換費+エリミネータ交換費」=200、000円/年 …(6)
「分解菌コスト」5、000円×12ヶ月=60、000円/年 …(7)
「従来オイルミスト除去+脱臭コスト」10、000×6回+100、000×5×2回=1、060、000円/年 …(8)
※10、000はオイルミストフィルタ5枚分、5は排気量4500m/hだから5倍
「従来オイルミスト除去(フィルタ)」60、000円/年 …(9)
「ランニングコスト比較(イニシャルコスト含めず)」
脱臭+分解+熱回収 (3)+(4)+(5)+(6)+(7)−(1)−(2)=69、000円/年
同上従来方式 (4)+(8)=1、118、000円/年
脱臭なしの場合 (4)’((4)×40/70)+(9) =93、000円/年
※(4)’はかっこ内の((4)×40/70)を意味する。40/70は脱臭フィルタ分静圧が下がることによる。
本発明の実施の形態にかかる排気浄化システムの構成の説明図である。 洗浄水浄化再生手段の構成説明図である。 洗浄水浄化再生手段の構成説明図である。 洗浄水浄化再生手段の構成説明図である。 図1と異なる構成の排気浄化手段の説明図である。 図1と異なる構成の排気浄化手段の説明図である。 図1と異なる構成の排気浄化手段の説明図である。
符号の説明
1 排気浄化システム
a 洗浄水
EA 排気
OA 外気
RA 還気
10 給気ダクト
11 空調機
13 外気直ダクト
14 外気分岐ダクト
15 チャッキダンパ
16、37 ファン
17、80、81 開閉ダンパ(ボリュームダンパ)
18 熱交換器
23 制御手段
25、38 温度センサー
30 排気ダクト
31 排気浄化手段
35 エリミネータ
36 ノズル
39 ドレイン容器
50 洗浄水浄化再生手段
75 排気直ダクト
76 排気分岐ダクト

Claims (6)

  1. 空調空間から排気された悪臭成分及び/又は汚染物質を含む排気を浄化するシステムであって、
    排気中の悪臭成分及び/又は汚染物質を物質移動により洗浄水中に吸収させる排気浄化手段と、前記物質移動により汚染された洗浄水を浄化再生させる洗浄水浄化再生手段と、排気浄化手段で浄化された後の排気を空調空間に供給される取り入れ外気と熱交換させることが可能な熱回収手段を備え、
    取り入れ外気を熱交換させないで空調空間に供給する外気直経路及び/又は空調空間からの排気を熱交換させないで排気させる排気直経路と、取り入れ外気を熱回収手段に導入させる外気分岐経路と、排気を熱回収手段に導入させる排気分岐経路と、外気直経路と外気分岐経路を流れる取り入れ外気の流量及び/又は排気直経路と排気分岐経路を流れる排気の流量を、排気温度と外気温度の両方、もしくは外気温度に基づいて制御する制御手段を備えることを特徴とする、排気浄化システム。
  2. 空調空間から排気された悪臭成分及び/又は汚染物質を含む排気を浄化するシステムであって、
    排気中の悪臭成分及び/又は汚染物質を物質移動により洗浄水中に吸収させる排気浄化手段と、排気浄化手段で浄化された後の排気を空調空間に供給される取り入れ外気と熱交換させることが可能な熱回収手段を備え、
    取り入れ外気を熱交換させないで空調空間に供給する外気直経路及び/又は空調空間からの排気を熱交換させないで排気させる排気直経路と、取り入れ外気を熱回収手段に導入させる外気分岐経路と、排気を熱回収手段に導入させる排気分岐経路と、外気直経路と外気分岐経路を流れる取り入れ外気の流量及び/又は排気直経路と排気分岐経路を流れる排気の流量を、排気温度と外気温度の両方、もしくは外気温度に基づいて制御する制御手段を備えることを特徴とする、排気浄化システム。
  3. 前記排気浄化手段は、親水性素材で構成されるエリミネータ又は気液接触用の充填材を備えることを特徴とする、請求項1または2の排気浄化システム。
  4. 流下した洗浄水を受け取るドレイン容器を備え、ドレイン容器内の洗浄水は、排気浄化手段のノズルに循環供給されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかの排気浄化システム。
  5. ドレイン容器内の洗浄水を、排気浄化手段のノズルに循環供給させるポンプを備えることを特徴とする、請求項4の排気浄化システム。
  6. 前記熱回収手段は、顕熱交換器であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかの排気浄化システム。
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