JP2007130341A - 椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】快適な座り心地を提供する背凭れを簡便な構成で実現する。
【解決手段】背フレーム11の上下端部間に伸縮自在な張り地121を架け渡して背凭れ面Sを構成している背凭れ1を具備する椅子において、張り地121の縁部に張り地121を張った状態に保つためのバックアップ材122を設け、バックアップ材122の上端部を背フレーム11の上端部に、バックアップ材122の下端部を背フレーム11の下端部にそれぞれ支持させ、かつ、バックアップ材122の下端部を背フレーム11の下端部に対し上下スライド可能とした。
【選択図】図10

Description

本発明は、背凭れの上部を傾倒操作等することの可能な椅子に関する。
上下に対をなすフレーム間に張り地を架け渡して背凭れ面を構成した椅子が公知である。例えば、下記特許文献には、背凭れ面の上部を上フレームに支持させ、背凭れ面の下部を下フレームに支持させてなり、上フレーム、下フレームの水平軸回りの回動操作を通じて着座者個々人の体躯や背骨形状に合わせた背凭れ面を成形し得る椅子が開示されている。
剛体のフレームに直接に張り地を張り設けると、フレームの固さが着座者に伝わって座り心地を低下させる要因となる。また、着座者の荷重を受けた場合に、張り地の側辺は内側方に撓み込もうとする。これらの事象に対処するべく、張り地の背面側にバックアップ材を装着し、板ばねの作用を営ませてフレームの固さを感じさせないための緩衝とし、同時に張り地の側辺を保形することが行われる。
下記特許文献に記載の椅子では、上下に二分した正面視略Π字型の弾性体をバックアップ材として張り地の後背に配し、各々を上フレーム要素、下フレーム要素にそれぞれ固定している。上下の弾性体は、互いに相寄る自由端同士をオーバーラップさせ、オーバーラップ部分を相対的に上下スライドし得る態様で相互に連結してある。いわば、バックアップ材全体の上下寸法が伸縮可変となっている。これは、上フレームのみを独立に傾動させたときに、背凭れ面の上下端部間の距離が変化することによる。
特開2002−119390号公報
だが、上記例の如きものであると、弾性体のオーバーラップ部分が背凭れ面の上下端部の中間に位置づけられ、着座者の背中に異物感を与える可能性があるが故に、張り地に別途ウレタンクッションを貼着する等してオーバーラップ部分を蔽遮する必要性が生じる。加えて、バックアップ材が上下のピースに分かたれ、しかもそれらを相対スライド可能に連結する連結具を用いるために、構造が複雑化し部品点数も増えるきらいがある。
以上の問題に鑑みてなされた本発明は、快適な座り心地を提供する背凭れを簡便な構成で実現することを所期の目的としている。
上述した課題を解決するべく、本発明では、背フレームの上端部と下端部との離間距離が可変であり、それら上下端部間に伸縮自在な張り地を架け渡して背凭れ面を構成している背凭れを具備する椅子において、張り地の縁部に張り地を張った状態に保つためのバックアップ材を設け、バックアップ材の上端部を背フレームの上端部に、バックアップ材の下端部を背フレームの下端部にそれぞれ支持させ、かつ、バックアップ材の上端部または下端部の少なくとも一方を、背フレームの上端部または下端部に対し上下スライド可能とした。このようなものであれば、バックアップ材を上下のピースに分かたずともよく、構造の簡便化を図り得る。そして、バックアップ材のオーバーラップ部分が着座者の背中に異物感を与える問題を実効的に解消できる。
具体的には、バックアップ材を、左右両側に対をなす縦枠と両縦枠を連結する横枠とが正面視略三方枠状または四方枠状をなし、前後方向に撓み変形可能な薄板体とする。バックアップ材の中央部を中空とすれば、着座者の荷重を受けた張り地が後方に沈み込むように変形することを妨げず、柔らかな座り心地を提供できる。
背凭れの上部を後傾させて着座者の背中を反らせるような場合、着座者の臀部は背凭れ面よりやや離反するのが自然な体位である。従って、バックアップ材の上端部を背フレームの上端部に固定しつつ、バックアップ材の下端部を背フレームの下端部に上下スライド可能に支持させた上、張り地の左右側縁を縦枠に、上縁を横枠に保持させることが、着座者に余計な違和感を与えないために好ましいと考えられる。
バックアップ材の左右の縦枠にランバーサポートベルトの両側部を支持させ、着座者が身体を背凭れ面に凭せかけた際にランバーサポートベルトを架け渡している部位がランバーサポートベルトの長さに応じた深度以上に後方に沈み込まないようにしてもよい。
バックアップ材の端面に凹溝を形成し、張り地の縁端を凹溝に嵌め入れて係止するものとして、張り地とバックアップ材との装着構造を簡便ならしめてもよい。張り地を椅子より脱着可能とすれば、張り地の交換や洗濯等、メンテナンス性の向上に資する。
しかして、本発明は、背フレームを上フレーム部と下フレーム部とに上下に分割し、上フレーム部を下フレーム部にヒンジを介して回動可能に連結している椅子に好適に適用される。
本発明によれば、快適な座り心地を提供する背凭れを簡便な構成で実現可能である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。本実施形態の椅子は、図1ないし図5に示すように、脚体4と、脚体4に支持させた基体2と、基体2上に配設した座3と、水平支軸16を介して基体2に枢着した背凭れ1とを具備し、座3及び背凭れ1が連動して傾動するシンクロロッキング動作が可能なものである。
詳述すると、脚体4は、複数個のキャスターを装着している脚羽根41と、脚羽根41の中央より略垂直に立ち上がる脚支柱42とを備えており、脚羽根41と脚支柱42との間に介設したガススプリング(図示せず)の伸縮により脚支柱42を上下に突没させ得る。
基体2は脚支柱42の上端に固定してあって、脚支柱42の突没操作を通じて座3及び背凭れ1の高さ位置を調節することができる。基体2には、水平支軸16回りに回動する背凭れ1を前方へ付勢する弾性付勢機構(図示せず)、背凭れ1のロッキング角度を固定する固定機構(図示せず)等を内蔵している。弾性付勢機構は、コイルスプリングやガススプリングを実装して背フレーム11を弾性付勢するものである。固定機構は、例えば背フレーム11側に設けた複数段の凹の何れかに選択的に爪を係合させてロッキング角度を固定するものとするが、弾性付勢機構にプッシュロック式のガススプリングを使用している場合にはそのバルブを駆動してガススプリングの伸縮動作を禁止する態様をとり得る。
座3は、座受31に座面を構成するクッション体32を装着してなる。クッション体32は、例えば合成繊維のダブルラッセルメッシュの上にウレタンクッション材を重ね合わせた二層構造をなし、下層のメッシュが衝撃を吸収しつつ適度な弾力性を担保し、上層のウレタンクッション材が姿形の安定性を保つ。座3の前端部は、基体2に対し前後方向にスライド移動可能に支持させており、座3の後端部は、下記背フレーム11における下フレーム部13にヒンジ(図示せず)を介して取着している。
背凭れ1は、背フレーム11の前面に背凭れ面Sを構成する張り部材12を張り設けたものである。背フレーム11は、基体2に対し水平支軸16回りに回動可能に連結している下フレーム部13と、下フレーム部13の上端にヒンジ17を介して連結している上フレーム部14と、上フレーム部14を後方より支持する反力フレーム部15とを備えている。
下フレーム部13は、幅方向に離間させて配置した左右の下フレーム要素131a、131b同士を、剛性横架材132を以て相互に連結してなる。下フレーム要素131a、131b、剛性横架材132はともに、例えば金属製の剛体である。下フレーム要素131a、131bは、側面視水平支軸16の位置する前端から後方に延伸し、後端で上方に屈曲した略L字型をなす。
上フレーム部14は、幅方向に離間させて配置した左右の上フレーム要素141a、141b同士を、弾性横架材142を以て相互に連結してなる。上フレーム要素141a、141bは例えば金属製の剛体であるが、弾性横架材142は例えば樹脂製の弾性体である。上フレーム要素141a、141bは、側面視ヒンジ17の位置する下端から、幾分後方に凹むように緩やかに湾曲しつつ上方に延伸し、その上端近傍で再度前方に膨出する弓形をなす。
反力フレーム部15は、上フレーム要素141a、141bの各々を支持する同数の反力フレーム要素151a、151bよりなる。反力フレーム要素151a、151bの一端部は上フレーム要素141a、141bの背面に連接し、他端部は下フレーム要素131a、131bの下向面に連接する。但し、反力フレーム要素151a、151bの他端部を、座3や背凭れ1を支持する基体2に固定することを妨げない。反力フレーム要素151a、151bは、例えば弾性横架材142と同質の樹脂製の弾性体とする。本実施形態にあって、反力フレーム要素151a、151bは、側面視下フレーム要素131a、131b及び上フレーム要素141a、141bに沿うように延伸して略L字型をなすフレーム形状の樹脂ばねであり、幅寸法はフレーム要素131a、131b、141a、141bと同程度かそれよりもやや狭小、前後または上下の厚みはフレーム要素131a、131b、141a、141bよりも薄く(付け加えれば、フレーム要素131a、131b、141a、141bと接合する端部から遠ざかるにつれて徐々に薄く)なるように成形している。これにより、反力フレーム要素151a、151bがフレーム要素131a、131b、141a、141bから枝分かれした、背フレーム11の一部であるかのような外観が形作られる。
下フレーム要素131a、131bと上フレーム要素141a、141bとを互いに枢着するヒンジ17の周辺、具体的には下フレーム要素131a、131bの後端から上端近傍にかけて及び上フレーム要素141a、141bの下端近傍の範囲で、側面視フレームの前面が前方に膨出するような湾曲形状をなしている。既に述べたように、上フレーム要素141a、141bの上端近傍においても、側面視フレームの前面が前方に膨出するような湾曲形状をなしている。しかして、上記の下フレーム要素131a、131b及び上フレーム要素141a、141bの湾曲形状をなす部位に架け渡すように、張り部材12を張り設けている。
張り部材12は、伸縮性に富む張り地121を主体とする。張り地121は、例えば合成繊維のダブルラッセルメッシュにさらにエラストマ糸等の弾性糸を編み込んだもので、強度とクッション性とを両備している。張り地121は、それぞれ伸縮変形可能なメッシュ地の表布と裏布とをダブルラッセル編みで立体的に縫い合わせてなり、表裏で見え方(色彩、模様、光沢等)が異なる。張り地121の上辺及び左右の側辺は、バックアップ材122で保形している。図10に示すように、バックアップ材122は、左右両側に対をなす縦枠122a、122bと両縦枠122a、122bを連結する横枠122cとが正面視三方枠状または四方枠状をなし、前後方向に撓み変形可能な例えば樹脂製の薄板体で、特に張り地121の左右の側辺が内側方に撓もうとすることを防ぎ、張り地121を張った状態に保つ。図示例のバックアップ材122は、左右両側の縦枠122a、122bの上端部同士を横枠122cを介して相互に連結した正面視略三方枠状をなすものである。
バックアップ材122の上端部は、背フレーム11の上端部に支持させる。本実施形態では、バックアップ材122の縦枠122a、122bの上端部に貫通孔122xを穿ち、その貫通孔122xにビスまたはピン等の止着具191を挿通して上フレーム要素141a、141bの上端部に止着している。一方で、バックアップ材122の下端部は、背フレーム11の下端部に支持させる。本実施形態では、バックアップ材122の縦枠122a、122bの下端部及び中間よりやや下方の部位にそれぞれ上下方向に延伸する長孔122yを穿ち、それら長孔122yにビスまたはピン等の止着具192を挿通して各々を下フレーム要素131a、131bの下端部及び上端部に止着している。バックアップ材122の上端部は上フレーム要素141a、141bに対して固定されるが、下端部は下フレーム要素131a、131bに対して上下スライド可能となる。
背フレーム11の上端部とヒンジ17近傍との間は側面視後方に凹むように湾曲しており、縦枠122a、122bの中間部位が後方に撓み変形し得る余地を与えている。背フレーム11の上辺をなす弾性横架材142もまた平面視後方に凹むように湾曲しており、横枠122cが後方に撓み変形し得る余地を与えている。
張り部材12の上端部は左右の上フレーム要素141a、141bに装着して支持させ、下端部は左右の下フレーム要素131a、131bに装着して支持させる。張り地121を背フレーム11に架設するに際しては、張り地121の上縁をバックアップ材122の横枠122cに、張り地121の左右の側縁をバックアップ材122の縦枠122a、122bに装着する。具体的には、図10及び図11に示すように、バックアップ材122の周端面、即ち横枠122cの上端面及び左右の縦枠122a、122bの外側端面にそれぞれ凹溝122zを形成し、凹溝122zに張り地121の三方の縁端を嵌め入れて係止する。張り地121の三方の縁端には、予め、長尺な薄板状をなす例えば樹脂製の縁端材121xを(縫合、接着、溶着等により)取り付けておく。さらに、張り地121の下縁を下フレーム部13の所定部位に固定する。図示例では、張り地121の下縁にブラケット121yを取り付けておき、このブラケット121yを下フレーム部13の剛性横架材132にボルト193等を用いて固定している。
総じて言えば、背フレーム11の前面にバックアップ材122を、バックアップ材122の前面に張り地121を配している。このとき、バックアップ材122は板ばねの作用を営み、張り地121を前方に押圧して張り出させる。張り地121の上端部及び下端部は、それぞれ背フレーム11の上下端部に対して固定される。張り地121の上端部はバックアップ材122を介して間接的に上フレーム要素141a、141bに固定され、張り地121の下端部はバックアップ材122を介さず直接的に下フレーム要素131a、131bに固定されている。
因みに、張り部材12の背後、着座者の腰部に対応する高さ位置に、ランバーサポートベルト18を架け渡しておくこともできる。着座者が身体を背凭れ面Sに凭せかけた場合にも、ランバーサポートベルト18を架け渡している部位はランバーサポートベルト18の長さに応じた深度以上には後方に沈み込まない。ランバーサポートベルト18の両端部は、適宜の支持構造(図示せず)を介してバックアップ材122の左右の縦枠122a、122bに取着して支持させる。但し、ランバーサポートベルト18の両端部を、左右の上フレーム要素141a、141bまたは下フレーム要素131a、131bに支持させることを妨げない。
本実施形態の椅子は、座3及び背凭れ1が連動して傾動するシンクロロッキング動作が可能である。図6に示すように、シンクロロッキング動作では、背フレーム11全体が水平支軸16回りに回動することで背凭れ1が前後に傾動する。同時に、座3の後端部が背フレーム11に連動して上下に揺動し、かつ座3の前端部が前後にスライドする。
その上で、本実施形態の椅子は、着座者が着座したまま後ろを振り向いたり、手を伸ばしたり、身体をねじったりする動きに追随して、背凭れ面Sの上部の左半部のみ、または右半部のみを後方に変位させる動作が可能である。背凭れ面Sの上部を支持している上フレーム部14は、左右に対をなす上フレーム要素141a、141bが互いに独立して前後動する。即ち、左側の上フレーム要素141aは左側の下フレーム要素131aにヒンジ17を介して連結し、右側の上フレーム要素141bは右側の下フレーム要素131bにヒンジ17を介して連結しており、これら上フレーム要素141a、141bが個別に回動し得る。
図7に示すように、上フレーム要素141a、141bをヒンジ17回りに後傾させたとき、下フレーム要素131a、131b及び上フレーム要素141a、141bの湾曲形状をなす部位に張り部材12が接触する面積が徐々に増大するとともに、背フレーム11の上端部と下端部との離間距離が拡大するために張り地121が張力を増しつつ上下に伸長する。また、同時に、バックアップ材122の下端部が長孔122yの寸法範囲内で下フレーム要素131a、131bに対し上下方向に相対変位する。並びに、反力フレーム要素151a、151bがアングルを拡げるように変形して反力を蓄積し、上フレーム要素141a、141bを原位置に復帰させる方向、つまり前方に弾性付勢する。
そして、何れか一方の上フレーム要素141a(141b)を他方の上フレーム要素141b(141a)に対し相対的に前後方向に変位させれば、図8、図9に示すように、背凭れ面Sの形状を三次元的に変化させることができる。この動作において、下フレーム部13は必ずしも駆動されない。また、左右に対をなす下フレーム要素131a、131bは剛性横架材132を介して剛体連結されているため、それら下フレーム要素131a、131bは常に一体的に運動する。故に、背凭れ面Sの下部、着座者の腰部より下方にあたる部分は、恒常的に一定の形状を維持する。
着座者の動きに伴い、上フレーム要素141a、141bの一方が他方に対し相対的に前後動すると、左右の上フレーム要素141a、141b間の距離が増大する。その際、両上フレーム要素141a、141bの離間距離の増大に対応するべく、弾性横架材142が弾性変形する。本実施形態の弾性横架材142は、上フレーム要素141a、141bの上端部同士を相互に連結しており、平面視後方に凹む湾曲形状をなす状態で組み付けてある。弾性横架材142の前後の厚みは、上フレーム要素141a、141bに連結している両端部から幅方向の中央に向かうにつれて徐々に薄くなっており、両端部よりも中間部の方が比較的変形し易くなっている。これは、上フレーム要素141a、141bと弾性横架材142との連結箇所に負荷が集中することを避けるためである。
ここで、上フレーム要素141a、141bと弾性横架材142との連結態様に関して補足する。上フレーム要素141a、141bは、上端で互いに相寄る内側方に接合端部を突き出させており、それら接合端部に弾性横架材142の両端部を連接する。図12に示すように、上フレーム要素141a、141bの接合端部及び弾性横架材142の両端部の相互に向き合う端面の一方(図示例では、上フレーム要素141a、141b側)には凸部141xを突設し、他方(図示例では、弾性横架材142側)には凹部142xを形成して、凸部141xを凹部142xに嵌め入れる嵌合構造を構築している。そして、嵌合の方向とは交差する方向からボルト194を螺入して凸部141xと凹部142xの周壁とを螺合緊締することで、上フレーム要素141a、141bの接合端部と弾性横架材142の端部とを結合する。図示例では、ボルト194を前方より螺入しており、このボルト194は背フレーム11に張り設けられる張り部材12によって略隠蔽される。
上フレーム要素141a、141bの一方が他方に対し相対的に前後動するとき、弾性横架材142は曲率を減少させるように変形して両端間の距離を伸張する。
加えて、背凭れ面Sが受けた着座者の荷重は、張り部材12を介して上フレーム要素141a、141bに作用し、上フレーム要素141a、141bを内側方に倒れ込ませようとしてヒンジ17に負荷をかける。このような負荷を打ち消し低減する目的で、弾性横架材142を、上フレーム要素141a、141bを幅方向に離反させるような初期弾性力を発揮する状態で組み付けている。
尤も、左右両側の上フレーム要素141a、141bをともに傾動させることもできる。その場合、例えば着座者の背を大きく反らせるようなストレッチが可能になる。
本実施形態によれば、上フレーム部14のヒンジ17回りの回動を通じて背フレーム11の上端部と下端部との離間距離が可変であり、それら上下端部間に伸縮自在な張り地121を架け渡して背凭れ面Sを構成している背凭れ1を具備する椅子にあって、張り地121の縁部に張り地121を張った状態に保つためのバックアップ材122を設け、バックアップ材122の上端部を背フレーム11の上端部(または、上フレーム要素141a、141b)に、バックアップ材122の下端部を背フレーム11の下端部(または、下フレーム要素131a、131b)にそれぞれ支持させ、かつ、バックアップ材122の上端部または下端部の少なくとも一方を、背フレーム11の上端部または下端部に対し上下スライド可能としたため、バックアップ材122を上下のピースに分かたずともよく、構造の簡便化を図り得る。そして、既存の椅子におけるバックアップ材のオーバーラップ部分が着座者の背中に異物感を与える問題を実効的に解消できる。
バックアップ材122を、左右両側に対をなす縦枠122a、122bと両縦枠122a、122bを連結する横枠122cとが正面視略三方枠状または四方枠状をなす前後方向に撓み変形可能な薄板体とし、バックアップ材122の中央部を中空としているため、着座者の荷重を受けた張り地121が後方に沈み込むように変形することを妨げず、柔らかな座り心地を提供できる。
背凭れ1の上部を後傾させて着座者の背中を反らせるような場合、着座者の臀部は背凭れ面Sよりやや離反するのが自然な体位である。これに従い、バックアップ材122の上端部を背フレーム11の上端部に固定しつつ、バックアップ材122の下端部を背フレーム11の下端部に上下スライド可能に支持させた上で、張り地121の左右側縁を縦枠122a、122bに、上縁を横枠122cに保持させており、着座者に余計な違和感を与えない。
バックアップ材122の左右の縦枠122a、122bにランバーサポートベルト18の両側部を支持させており、着座者が身体を背凭れ面Sに凭せかけた際にランバーサポートベルト18を架け渡している部位がランバーサポートベルト18の長さに応じた深度以上には後方に沈み込まない。
バックアップ材122の端面に凹溝122zを形成し、張り地121の縁端を凹溝122zに嵌め入れて係止するものとして、張り地121とバックアップ材122との装着構造を簡便ならしめている。また、張り地121を椅子より適宜脱着することができ、張り地121の交換や洗濯等、メンテナンス性の向上に資する。
背フレーム11を上フレーム部14と下フレーム部13とに上下に分割し、上フレーム部14を下フレーム部13にヒンジ17を介して回動可能に連結しているため、背凭れ面Sの全体を一体的に傾動させるロッキング動作と、背凭れ面Sの上部のみを傾動させる背凭れ面変形動作とを選択的に実行可能となっている。無論、ロッキング動作と背凭れ面変形動作とを同時に惹起することも可能であり、着座者が着座したままで様々な姿勢をとり得る。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。特に、バックアップ材の上端部を、背フレームの上端部に対して上下スライド可能とすることを妨げない。例えば、バックアップ材の上端部に上下方向に延伸する長孔を穿ち、その長孔にビスまたはピン等の止着具を挿通して背フレームの上端部(または、上フレーム要素)に止着することにより、バックアップ材の上端部を相対スライド可能に支持させる。この場合、張り地の上端部を背フレームの上端部にバックアップ材を介さず直接的に固定することも考えられる。また、バックアップ材の下端部は、背フレームの下端部(または、下フレーム要素)に固定しても、背フレームの下端部に対して上下スライド可能としてもよい。
図13に例示するように、上フレーム要素141a、141bを、下フレーム要素131a、131bに枢着せず、基体2に対して回動可能に連結する態様もとり得る。
背凭れ面を構成する張り地は、ダブルラッセルメッシュには限られない。柔軟な面材であれば、例えばエラストマ樹脂材等であってもよい。
その他各部の具体的構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の一実施形態の椅子を正面側から見た斜視図。 同椅子を背面側から見た斜視図。 同椅子の側面図。 同椅子の背面図 同椅子の平面図。 同椅子のシンクロロッキング動作を示す側面図。 同椅子の上フレーム要素を後方に変位させた状態を示す側面図。 図椅子の背凭れ面変形動作を示す斜視図。 同椅子の背凭れ面変形動作を示す平面図。 同椅子の張り地及びバックアップ材を示す要部分解斜視図。 同椅子の張り地のバックアップ材への装着の態様を示す要部平断面図。 同椅子の上フレーム要素と弾性横架材との連結の態様を示す要部平断面図。 本発明の一変形例に係る椅子を示す側面図。
符号の説明
S…背凭れ面
1…背凭れ
11…背フレーム
121…張り地
122…バックアップ材
122a、122b…縦枠
122c…横枠
122z…凹溝
131…下フレーム部
141…上フレーム部
17…ヒンジ
18…ランバーサポートベルト

Claims (6)

  1. 背フレームの上端部と下端部との離間距離が可変であり、それら上下端部間に伸縮自在な張り地を架け渡して背凭れ面を構成している背凭れを具備する椅子であって、
    張り地の縁部に張り地を張った状態に保つためのバックアップ材を設け、
    バックアップ材の上端部を背フレームの上端部に、バックアップ材の下端部を背フレームの下端部にそれぞれ支持させ、
    かつ、バックアップ材の上端部または下端部の少なくとも一方を、背フレームの上端部または下端部に対し上下スライド可能としていることを特徴とする椅子。
  2. バックアップ材は、左右両側に対をなす縦枠と両縦枠を連結する横枠とが正面視略三方枠状または四方枠状をなし、前後方向に撓み変形可能な薄板体である請求項1記載の椅子。
  3. バックアップ材の上端部を背フレームの上端部に固定しつつ、バックアップ材の下端部を背フレームの下端部に上下スライド可能に支持させており、
    張り地の左右側縁を縦枠に、上縁を横枠に保持させている請求項2記載の椅子。
  4. バックアップ材の左右の縦枠にランバーサポートベルトの両側部を支持させてなる請求項2または3記載の椅子。
  5. バックアップ材の端面に凹溝を形成し、張り地の縁端を凹溝に嵌め入れて係止している請求項1、2、3または4記載の椅子。
  6. 背フレームを上フレーム部と下フレーム部とに上下に分割し、上フレーム部を下フレーム部にヒンジを介して回動可能に連結している請求項1、2、3、4または5記載の椅子。
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