JP2007129587A - 撮像装置、交換式レンズ装置、撮像制御方法、歪曲収差補正用データ処理方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 固定レンズ1と、ズームレンズ2と、絞り3と、固定レンズ4と、フォーカスレンズ5とを備えた光学レンズ系の歪曲収差を歪補正部8で補正する。そして、光学レンズ系の歪曲収差を補正した画像信号を用いて、動きベクトル検出部9が、動きベクトルの検出を行う。これにより、光学レンズ系の歪曲収差の影響による動きベクトルの検出の誤判定を可及的に防止することができるようにして、動きベクトルの検出精度を向上させることができるようにする。
【選択図】図1
Description
そこで、このような撮影時の手ぶれを除去し安定した画像を得るために様々なぶれ補正手段が提案されている。
また、特開平11−146260号公報では、画像信号より画像の動きを検出するとともに、角速度センサにより撮像装置自体の動きを検出する。そして、これら検出した2つの動き情報を合成し、合成した2つの動き情報に基づき可変頂角プリズムを制御することで光学的にぶれを補正する手法が開示されている。
歪曲収差は、図17(A)に示す樽型歪曲101や、図17(B)に示す糸巻き型歪曲102があり、一般的に光学系が短焦点の場合は樽型歪曲101となり、長焦点の場合は糸巻き型歪曲102となる。
このため、同じ被写体を撮影した場合でも、撮像素子に結像される位置によって被写体像が変形する。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、動きベクトルを高精度で検出できるようにすることを目的とする。
本発明の交換式レンズ装置は、被写体を撮像面に結像する光学レンズと、前記光学レンズの焦点距離と、前記光学レンズの歪曲収差を補正するための歪曲収差補正用データと、が相互に関連付けられて記録されているテーブルと、撮像装置と通信を行うための通信手段と、前記テーブルに記録されている前記歪曲収差補正用データを、前記通信手段を介して前記撮像装置に出力する出力手段とを有することを特徴とする。
本発明の歪曲収差補正用データ処理方法は、被写体を撮像面に結像する光学レンズの焦点距離と、前記光学レンズの歪曲収差を補正するための歪曲収差補正用データと、を相互に関連付けてテーブルに記録する記録ステップと、前記テーブルに記録されている前記歪曲収差補正用データを、通信手段を介して撮像装置に出力する出力ステップとを有することを特徴とする。
本発明の第1の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の撮像装置の構成の一例を示す図である。
図1において、1、4は固定レンズ、2は変倍を行うズームレンズ、3は絞り、5は焦点調整を行うフォーカスレンズである。6は撮像素子、7は相関二重サンプリングとアナログ−デジタル変換(A/D変換)とを行うアナログフロントエンド(AFE)である。8は歪曲収差を補正する歪補正部である。9は、固定レンズ1、4、ズームレンズ2、絞り3、及びフォーカスレンズ5を備えた光学レンズ系の焦点距離を検出するズームエンコーダである。10は、撮像素子6の読み出し位置を制御するタイミングジュエネレータである。
図4に示すように、テスト画像201上の座標P(x,y)(歪曲収差のない理想座標)に対し、撮像装置の出力画像202上の座標P´(x´,y´)は、歪曲収差の影響を受けてずれて結像される。この歪曲収差の影響は、光学レンズ系の焦点距離と、図4に示す画像の中心座標O(0,0)からその画像の任意の点までの距離とにより変化する。そこで、本実施形態では、図3に示すように、光学レンズ系の焦点距離と、テスト画像201上の座標P(x,y)と、撮像装置の出力画像202上の座標P(x´,y´)とをそれぞれ対応付けて、歪み補正座標記録部11に予め記録する。
前述したように、光学レンズ系として、固定レンズ1と、変倍を行うズームレンズ2と、絞り3と、固定レンズ4と、焦点調整を行うフォーカスレンズ5とが光軸上に配置されており、被写体を撮像面に結像する。
アナログフロントエンド7は、撮像素子6から出力信号に含まれるリセットノイズを除去する相関二重サンプリングと、A/D変換とを行って、デジタル化した画像信号を生成し、歪補正回路8に出力する。
ズームエンコーダ9は、ズームレンズ2の位置を検出し、光学レンズ系の焦点距離を算出する。タイミングジュエネレータ10は、撮像素子6の読み出し位置を制御し、撮像素子6の読み出し位置情報を歪補正座標記録部11に出力する。
まず、歪補正座標記録部11は、入力した光学レンズ系の焦点距離よりも大きい焦点距離のうち、入力した光学レンズ系の焦点距離に最も近い焦点距離をテーブル300から読み出す。
そして、歪補正座標記録部11は、読み出した焦点距離に対応付けられてテーブル300に登録されている座標P´(x´,y´)のうち、撮像素子6の読み出し位置に最も近い座標P´(x´,y´)に対応付けられている歪補正座標P(x,y)を読み出す。
同様に、歪補正座標記録部11は、入力した光学レンズ系の焦点距離よりも小さい焦点距離のうち、入力した光学レンズ系の焦点距離に最も近い焦点距離をテーブル300から読み出す。
歪補正座標記録部11は、以上のようにして読み出した2つの歪補正座標P(x,y)に対して補間処理を行い、撮像素子6の読み出し位置における歪補正座標P(x,y)を求めて、歪補正部8に出力する。
以上のように、歪補正部8は、以上のような2次元の座標変換を行うことによって歪曲収差の影響を補正した画像信号を、画像記録部12及び輪郭抽出部13に出力する。
輪郭抽出部13は、歪補正部8から出力された画像信号を所定の閾値に応じて、「0」、又は「1」に2値化し、2値化した情報から画像信号における輪郭情報を抽出し、前フィールドメモリ14、及び現フィールドメモリ15に出力する。
前フィールドメモリ14は、図5(A)に示すように、1フィールド分だけ遅延した画面全体の画像信号501を記録している。現フィールドメモリ15は、図5(B)に示すように画面の一部の領域における画像信号502を記録する。ここで、図5(B)に示す画像信号502は、図5(F)に示す16個のブロックのうち、第1のブロック(図中1で示すブロック)の画像信号である。
動きベクトル演算部16は、前フィールドメモリ14に記録されている画像信号501から、この第1のブロック(画像信号502)の領域の大きさの画像信号503を切り出す(図5(C)を参照)。その後、動きベクトル演算部16は、第1のブロック(画像信号502)の領域の動きベクトルを算出するために、第1のブロック(画像信号502)の領域よりも広い範囲504を設定する。そして、設定した範囲504内で画像信号502、503の相関値を算出して第1のブロックにおける動きベクトルを求める。動きベクトル演算部16は、第2〜第16のブロックについても第1のブロックと同様の処理を行って第2〜第16のブロックの動きベクトルを順番に求め、求めた第1〜第16のブロックの動きベクトルを用いて画面全体の動きベクトルを求める。
ステップS2では、動きベクトル演算部16は、前フィールドメモリ14に記録されている画像信号から、現フィールドメモリ15に記録された画像信号(例えば第1のブロックの画像信号502)の領域の大きさの画像信号(例えば画像信号503)を切り出す。そして、動きベクトル演算部16は、切り出した画像信号を読み出す。
次に、ステップS6では、動きベクトル演算部16は、現フィールドメモリ15に記録する領域を変化させる指示を現フィールドメモリ15に対して行う。そして、動きベクトル演算部16は、図5(F)に示すようにして予め設定されている第1〜第16のブロックについて、ステップS1〜S6の処理を繰り返し行う。
なお、本実施形態では、16個のブロックについて動きベクトルを求めるようにしたが、ブロックの数は16個に限定されるものではないということは言うまでもない。
まず、ステップS11では、テーブル300における焦点距離の測定数nを1にセットする。次に、ステップS12では、第nの焦点距離におけるテスト画像201を取得し、ステップS13では、第nの焦点距離における撮像装置の出力画像202を取得する。
次に、ステップS15では、求めた座標P(x,y)、P´(x´,y´)と、第nの焦点距離とを対応付けてテーブル300に登録する。
次に、ステップS16では、焦点距離の測定数nが所定数n0であるか否かを判定する。すなわち、図3に示したように、n0個の焦点距離について、登録すべき座標P(x,y)、P´(x´,y´)を全て登録したか否かを判定する。この判定の結果、焦点距離の測定数nが所定数n0でない場合には、ステップS17に進む。ステップS17では、焦点距離の測定数nに1を加算する。そして、焦点距離の測定数nが所定数n0になるまで、ステップS12〜S17を繰り返し行う。
まず、ステップS21では、歪補正座標記録部11は、ズームエンコーダ9から、光学レンズ系の焦点距離を入力するまで待機する。ズームエンコーダ9から、光学レンズ系の焦点距離が入力されると、ステップS22に進み、歪補正座標記録部11は、タイミングジュエネレータ10から、撮像素子6の読み出し位置を入力するまで待機する。なお、ステップS21、S22の順序は、逆であってもよい。
一方、ステップS25に進むと、歪補正記録部11は、前述したようにして補間処理を行い、その結果得られた補間値を、歪補正座標として歪補正部8に出力する。
次に、ステップS28では、歪補正座標記録部11は、タイミングジュエネレータ10から、撮像素子6の全ての読み出し位置が入力されたか否かを判定する。この判定の結果、撮像素子6の全ての読み出し位置が入力されていなければ、撮像素子6の全ての読み出し位置が入力されるまで、ステップS22〜ステップS28を繰り返し行う。
以上のように本実施形態では、光学レンズ系の歪曲収差の影響を補正した画像信号を用いて動きベクトルを検出するようにしたので、光学レンズ系の歪曲収差の影響による動きベクトルの検出の誤判定を可及的に防止することができる。これにより、動きベクトルの検出精度を向上させることができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。前述した第1の実施形態では、光学レンズ系が一体化された撮像装置で動きベクトルを正確に検出する場合について説明した。これに対し、本実施形態では、光学レンズ系を交換することが可能な撮像装置で動きベクトルを正確に検出するようにしている。すなわち、本実施形態は、光学レンズ系に歪曲収差を補正するための歪係数を記録しておき、この歪係数と画像信号の座標位置とを用いて演算で画像信号に生じている歪曲収差の影響を補正するものである。
図9において、18は、歪係数を記録する歪係数記録部、19は、歪係数記録部18に記録されている歪係数と、画像信号の読み出し位置とを用いて、歪補正座標を算出する歪補正座標算出部である。20は、撮像装置側通信端子であり、21は、交換式レンズ側通信端子である。これら撮像装置側通信端子20及び交換式レンズ側通信端子21を介して、歪係数記録部18に記録されている歪係数が、歪補正座標算出部19に入力する。
まず、工場での製品組み立て時に、図2(A)に示したようなテスト画像201を撮影する。そして、撮影したテスト画像201と、図2(B)に示したような撮像装置の出力画像202とを用いて、焦点距離に対応する歪係数を算出する。
図10において、光学中心に対応するテスト画像201の座標をO(0,0)としている。また、歪曲収差のない理想座標として、テスト画像201上の任意の点の座標をP(x、y)としている。さらに、歪曲収差によって歪んでいる座標として、撮像装置の出力画像202上の任意の点の座標をP´(x'、y')としている。また、光学中心に対応するテスト画像201の中心から、テスト画像201上の任意の点の座標までの距離をrとし、光学中心に対応するテスト画像201の中心から、撮像装置の出力画像202上の任意の点の座標までの距離をr´としている。
D(r)=(r'−r)/r×100 ・・・(1)
歪曲収差は、光学中心O(0,0)からの距離が離れるほど影響を受け、光学レンズ系の焦点距離により特性が変化する。
一般に歪み率D(r)は、光学中心に対応するテスト画像201の中心から、テスト画像201上の任意の点の座標までの距離rの2乗に比例するので、α、βを焦点距離により決定する定数とすると、歪み率D(r)は、式(2)のように近似できる。
D(r)=α×r2 ・・・(2)
また、焦点距離による定数α、βの関係を式(3)とする。
β =100α ・・・(3)
r'=r(1+β・r2 ) ・・・(4)
式(4)より、撮像装置の出力画像202上の座標P´(x'、y')は、テスト画像201上の座標P(x、y)よりも、(1+β・r2)倍、光学中心に対応するテスト画像201の座標O(0,0)から離れていると考えられる。したがって、水平、垂直方向の距離も(1+β・r2)倍離れていることとなる。
x'=x(1+β・r2 )=x{1+β・(x2 +y2 )} ・・・(5)
y'=y(1+β・r2 )=y{1+β・(x2 +y2 )} ・・・(6)
テスト画像201と、撮像装置の出力画像202と、式(5)、(6)とを用いることにより、歪係数βが算出される。このような歪係数βは、焦点距離毎に算出される。そして、算出された焦点距離と歪係数βとが対応付けられたテーブルが、歪係数記録部18に予め記録される。
図11は、歪係数記録部18に設けられているテーブル1100に記録される記録内容の一例を示す図である。図11に示すように、本実施形態では、所定の焦点距離毎(例えば図11に示すように5mm毎)に、焦点距離と、歪係数βとをテーブル1100に記録するようにしている。光学レンズ系における全ての焦点距離について、歪係数βを記録するようにすると、記録容量が大きくなってしまうからである。なお、歪係数記録部18に設けられているテーブル1100は、例えば不図示のフラッシュメモリを用いることにより実現できる。
歪補正座標算出部19は、歪係数βを取得するために歪係数要求信号を、撮像装置側通信端子20及び交換式レンズ側通信端子21を介して、歪係数記録部18に送信する。そうすると、歪係数記録部18は、光学レンズ系の焦点距離に対応した歪係数βを歪係数記録部18から読み出して、撮像装置側通信端子20及び交換式レンズ側通信端子21を介して、歪補正座標算出部19に出力する。
まず、歪係数記録部18は、歪補正座標算出部19から歪係数要求信号を入力すると、入力した光学レンズ系の焦点距離よりも大きい焦点距離のうち、入力した光学レンズ系の焦点距離に最も近い焦点距離をテーブル1100から読み出す。そして、歪係数記録部18は、読み出した焦点距離と、その焦点距離に対応付けられてテーブル1100に登録されている歪係数βとを読み出す。
なお、図11に示したテーブル1100では、焦点距離の測定数nが所定数n1(nは自然数)個であり、焦点距離の測定間隔が5mmである場合を例に挙げて示しているが、焦点距離の設定は図11に示したものに限定されない。
まず、ステップS31では、テーブル1100における焦点距離の測定数nを1にセットする。次に、ステップS32では、第nの焦点距離におけるテスト画像201を取得し、ステップS33では、第nの焦点距離における撮像装置の出力画像202を取得する。
次に、ステップS35では、求めた座標P(x,y)、P´(x´,y´)を、式(5)、式(6)に代入して、歪係数βを算出する。
次に、ステップS36では、歪係数βと、第nの焦点距離とを対応付けてテーブル1100に登録する。
次に、ステップS37では、焦点距離の測定数nが所定数n1であるか否かを判定する。すなわち、図11に示したように、テーブル1100に登録すべき全ての焦点距離について、歪係数βを登録したか否かを判定する。この判定の結果、焦点距離の測定数nが所定数n1でない場合には、ステップS38に進む。ステップS38では、焦点距離の測定数nに1を加算する。そして、焦点距離の測定数nが所定数n1になるまで、ステップS32〜S38を繰り返し行う。
まず、ステップS41では、歪補正座標算出部19は、タイミングジュエネレータ10から、撮像素子6の読み出し位置を入力するまで待機する。次に、ステップS42では、歪補正座標算出部19は、歪係数要求信号を歪係数記録部18に送信する。
次に、ステップS43では、歪係数記録部18は、入力した光学レンズ系の焦点距離が、テーブル1100に登録されている焦点距離と一致するか否かを判定する。この判定の結果、入力した光学レンズ系の焦点距離が、テーブル1100に登録されている焦点距離と一致する場合には、ステップS44に進み、そうでない場合にはステップS45に進む。
一方、ステップS45に進むと、歪係数記録部18は、前述したようにして補間処理を行い、その結果得られた補間値を、歪係数βとして歪補正座標算出部19に出力する。
次に、ステップS47では、歪補正部8は、アナログフロントエンド7から出力された画像信号を不図示のRAM等のメモリに一時的に記録する。なお、このステップS47の処理は、ステップS46よりも前に行ってもよい。
次に、ステップS49では、歪補正座標算出部19は、タイミングジュエネレータ10から、撮像素子6の全ての読み出し位置が入力されたか否かを判定する。この判定の結果、撮像素子6の全ての読み出し位置が入力されていなければ、撮像素子6の全ての読み出し位置が入力されるまで、ステップS41〜ステップS49を繰り返し行う。
また、光学レンズ系自体に歪曲収差の情報を持たせているため、交換レンズ式のデジタルビデオカメラにおいても使用するレンズに対応した歪補正を行うことができる。
また、本実施形態では、交換式レンズ702が撮像装置701に取り付けられる構成を例に挙げて説明したが、第1の実施形態のように、光学レンズ系が一体化された撮像装置であっても本実施形態で説明した歪係数βを用いた歪曲収差の補正を行うことができる。このようにする場合には、例えば、図9に示した構成において、光学レンズ系と歪係数記録部18とを撮像装置701に設けるようにすればよい。
さらに、本実施形態のような光学レンズ系を交換することが可能な撮像装置であっても、前述した第1の本実施形態を実現することができる。このようにする場合には、例えば、図9に示した構成において、歪係数記録部18の代わりに図3に示したテーブル300を設け、歪補正座標算出部19の代わりに歪補正座標記録部11における処理機能(テーブル300以外の構成)を設けるようにすればよい。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。前述した第1及び第2の実施形態では、動きベクトルを求める際に歪補正部8で画面全体に生じている歪曲収差の影響を補正するようにした。これに対し、本実施形態では、動きベクトルを検出するための現フィールドメモリで必要となる領域についてのみ、歪曲収差の影響を補正するようにしている。すなわち、本実施形態は、現フィールドメモリで必要となる領域についてのみ歪曲収差の影響を補正する第2の歪補正部22を用いることにより、撮像素子6に結像されてから動きベクトルの値が検出されるまでの時間を短縮するものである。また、本実施形態では、動きベクトルの検出結果をフィードバッグして光学的に振れを補正するようにしている。
図14は、第1の実施形態の撮像装置の動作タイミングの一例を示す図である。
図14において、垂直同期信号の立ち下がりから次の立ち下がりまでの期間を1フィールド期間として、現在のフィールドをF0、1フィールド前をF−1、1フィールド後をF1として説明する。
歪補正部8では、撮像素子6の全画面領域を歪補正するため、1フィールドの歪補正処理時間が必要となる。
このため、図14(B)に示すように、歪補正部8は、撮像素子6の出力よりも1フィールド遅れた画像信号を出力する。
図14(C)に前フィールドメモリ14の出力を示す。
前フィールドメモリ14では、入力信号に対して1フィールドの遅延を持たせているため、図14(C)に示すように、前フィールドメモリ18は、撮像素子6から2フィールド遅れた画像信号を出力する。
ここでは、矢印の左側に示す数字(図14では「−1」)が示すフィールド(フィールドF−1)と、矢印の右側に示す数字(図14では「0」)が示すフィールド(フィールドF0)との間の動きベクトルを検出することを示している。
このため、現在のフィールド期間であるフィールドF0において発生した動きベクトル"−1→0"は、次のフィールドであるフィールドF1になって検出されることになる。この結果、第1の実施形態の撮像装置では、動きベクトル検出結果をフィードバッグして処理を行う場合、応答速度が低下する不都合があった。そこで、本実施形態では、このような不都合を解消するようにした。以下に、本実施形態の撮像装置について説明する。
図15において、22は第2の歪補正部、23は第2の輪郭抽出部である。24は可変頂角プリズム(以下VAPと称する)、25はVAP制御部である。なお、第1の歪補正部8及び第1の輪郭抽出部13は、それぞれ図1に示した歪補正部8及び輪郭抽出部13と同じものである。
その後、第2の歪補正部22は、第1の歪補正部8と同様に、アナログフロントエンド7から入力した画像信号を不図示のRAM等のメモリに一時的に記録する。そして、第2の歪補正部20は、このメモリに一時的に記録された画像信号の座標が、歪補正座標記録部11から入力した歪補正座標P(x,y)に置き換わるように、RAM等のメモリに一時的に記録した画像信号の読み出しアドレスを生成する。
ここで、第1の歪補正部8の出力は、画像出力として使用される画像信号である。このため、第1の歪補正部8は、画像の全領域の歪補正を行う必要がある。
以上のように本実施形態では、第1の歪補正部8からの画像信号を1フィールド前の画像信号とし、第2の歪補正部22からの画像信号を現在のフィールドの画像信号として動きベクトルの検出を行う。
図14と同様に、図16においても、垂直同期信号の立ち下がりから次の立ち下がりまでの期間を1フィールド期間として、現在のフィールドをF0、1フィールド前をF−1、1フィールド後をF1として説明する。
図16(B)に第2の歪補正部20の出力を示す。
第2の歪補正部22は、アナログフロントエンド7から入力される画像信号に対して、現フィールドメモリ15で必要となる画素領域のみの歪補正を行う。
ここで、第2の歪補正部22は、歪補正する画素領域を小さくすることによって、撮像素子6の出力と同一のフィールドで画像信号を第2の輪郭抽出部23に出力することができる。
第1の歪補正部8では画像の全領域を歪補正する。このため、1フィールドの歪補正処理時間が必要となる。
図16(D)に動きベクトルの検出タイミングを示す。
ここでは、矢印の左側に示す数字が示すフィールドと、矢印の右側に示す数字が示すフィールドとの間の動きベクトルを検出することを示している。
このため、現在のフィールド期間であるフィールドF0において発生した動きベクトル"0→1"を現在のフィールドF0で検出する。この結果、動きベクトルの検出結果をフィードバッグする場合でも応答速度の良い制御を行うことができる。
また、本実施形態において、第1の実施形態及び第2の実施形態のように画面の切り出し位置を変えて振れを補正する構成としてもよい。さらに、応答速度が遅くなる虞があるが、第1の実施形態及び第2の実施形態において、本実施形態のように光学的に振れを補正する構成としてもよい。
前述の実施形態の機能を実現するべく各種のデバイスを動作させるように、該各種デバイスと接続された装置又はシステム内のコンピュータに対し、前述の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給するものも、本発明の範疇に含まれる。そして、そのシステム又は装置のコンピュータ(CPUあるいはMPU)に格納されたプログラムに従って各種デバイスを動作させることによって実施したものも、本発明の範疇に含まれる。
2 ズームレンズ
3 絞り
5 フォーカスレンズ
6 撮像素子
7 アナログフロントエンド
8 歪補正部
9 ズームエンコーダ
10 タイミングジェネレータ
11 歪補正座標記録部
12 画像記録部
13、21 輪郭抽出部
14 前フィールドメモリ
15 現フィールドメモリ
16 動きベクトル演算部
17 アドレス制御部
18 歪係数記録部
19 歪補正座標算出部
20 撮像装置側通信端子
21 交換式レンズ側通信端子
22 第2の歪補正部
23 第2の輪郭抽出部
24 可変頂角プリズム(VAP)
25 VAP制御部
Claims (21)
- 被写体を撮像面に結像する光学レンズで結像された被写体像を電気信号に変換する撮像素子と、
前記光学レンズの歪曲収差を補正するための歪曲収差補正用データを用いて、前記撮像素子により電気信号に変換された被写体像に基づく画像に対し、前記光学レンズの歪曲収差を補正する歪補正手段と、
前記歪補正手段により前記光学レンズの歪曲収差が補正された画像を用いて動きベクトルの検出を行う動きベクトル検出手段とを有することを特徴とする撮像装置。 - 前記歪補正手段は、前記光学レンズの焦点距離と、前記光学レンズの歪曲収差の影響がある画像の座標と、その座標に対応する座標であって、前記光学レンズの歪曲収差の影響を補正するための歪補正座標と、が相互に関連付けられて記録されているテーブルから読み出された前記歪補正座標を受け取り、受け取った前記歪補正座標を、前記歪曲収差補正用データとして用いることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記テーブルを有することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
- 前記テーブルを有する交換式レンズ装置と通信を行うための通信手段を有し、
前記歪補正手段は、前記テーブルに記録されている前記歪補正座標を、前記交換式レンズ装置から前記通信手段を介して受け取ることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。 - 前記歪補正手段は、前記光学レンズの焦点距離と、画像の中心からの距離及び前記光学レンズの歪み率に依存する歪係数と、が相互に関連付けられて記録されているテーブルから読み出された前記歪係数を受け取り、受け取った前記歪係数を、前記歪曲収差補正用データとして用いることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記テーブルを有することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
- 前記テーブルを有する交換式レンズ装置と通信を行うための通信手段を有し、
前記歪補正手段は、前記テーブルに記録されている前記歪係数を、前記交換式レンズ装置から前記通信手段を介して受け取ることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。 - 被写体を撮像面に結像する光学レンズと、
前記光学レンズの焦点距離と、前記光学レンズの歪曲収差を補正するための歪曲収差補正用データと、が相互に関連付けられて記録されているテーブルと、
撮像装置と通信を行うための通信手段と、
前記テーブルに記録されている前記歪曲収差補正用データを、前記通信手段を介して前記撮像装置に出力する出力手段とを有することを特徴とする交換式レンズ装置。 - 前記テーブルには、前記光学レンズの焦点距離と、前記光学レンズの歪曲収差の影響がある画像の座標と、その座標に対応する座標であって、前記光学レンズの歪曲収差の影響を補正するための歪補正座標と、が相互に関連付けられて記録されており、
前記出力手段は、前記テーブルに記録されている前記歪補正座標を、前記歪曲収差補正用データとして、前記撮像装置に出力することを特徴とする請求項8に記載の交換式レンズ装置。 - 前記テーブルには、前記光学レンズの焦点距離と、画像の中心からの距離及び前記光学レンズの歪み率に依存する歪係数と、が相互に関連付けられて記録されており、
前記出力手段は、前記テーブルに記録されている前記歪係数を、前記歪曲収差補正用データとして、前記撮像装置に出力することを特徴とする請求項8に記載の交換式レンズ装置。 - 被写体を撮像面に結像する光学レンズで結像された被写体像を電気信号に変換する変換ステップと、
前記光学レンズの歪曲収差を補正するための歪曲収差補正用データを用いて、前記変換ステップにより電気信号に変換された被写体像に基づく画像に対し、前記光学レンズの歪曲収差を補正する歪補正ステップと、
前記歪補正ステップにより前記光学レンズの歪曲収差が補正された画像を用いて動きベクトルの検出を行う動きベクトル検出ステップとを有することを特徴とする撮像制御方法。 - 前記歪補正ステップは、前記光学レンズの焦点距離と、前記光学レンズの歪曲収差の影響がある画像の座標と、その座標に対応する座標であって、前記光学レンズの歪曲収差の影響を補正するための歪補正座標と、が相互に関連付けられて記録されているテーブルから読み出された前記歪補正座標を受け取り、受け取った前記歪補正座標を、前記歪曲収差補正用データとして用いることを特徴とする請求項11に記載の撮像制御方法。
- 前記歪補正ステップは、前記テーブルに記録されている前記歪補正座標を、撮像装置から受け取ることを特徴とする請求項12に記載の撮像制御方法。
- 前記歪補正ステップは、前記テーブルに記録されている前記歪補正座標を、交換式レンズ装置から通信手段を介して受け取ることを特徴とする請求項12に記載の撮像制御方法。
- 前記歪補正ステップは、前記光学レンズの焦点距離と、画像の中心からの距離及び前記光学レンズの歪み率に依存する歪係数と、が相互に関連付けられて記録されているテーブルから読み出された前記歪係数を受け取り、受け取った前記歪係数を、前記歪曲収差補正用データとして用いることを特徴とする請求項11に記載の撮像制御方法。
- 前記歪補正ステップは、前記テーブルに記録されている前記歪係数を、撮像装置から受け取ることを特徴とする請求項15に記載の撮像制御方法。
- 前記歪補正ステップは、前記テーブルに記録されている前記歪係数を、交換式レンズ装置から通信手段を介して受け取ることを特徴とする請求項15に記載の撮像制御方法。
- 被写体を撮像面に結像する光学レンズの焦点距離と、前記光学レンズの歪曲収差を補正するための歪曲収差補正用データと、を相互に関連付けてテーブルに記録する記録ステップと、
前記テーブルに記録されている前記歪曲収差補正用データを、通信手段を介して撮像装置に出力する出力ステップとを有することを特徴とする歪曲収差補正用データ処理方法。 - 前記記録ステップは、前記光学レンズの焦点距離と、前記光学レンズの歪曲収差の影響がある画像の座標と、その座標に対応する座標であって、前記光学レンズの歪曲収差の影響を補正するための歪補正座標と、を相互に関連付けてテーブルに記録し、
前記出力ステップは、前記テーブルに記録されている前記歪補正座標を、前記歪曲収差補正用データとして、前記撮像装置に出力することを特徴とする請求項18に記載の歪曲収差補正用データ処理方法。 - 前記記録ステップは、前記光学レンズの焦点距離と、画像の中心からの距離及び前記光学レンズの歪み率に依存する歪係数と、を相互に関連付けてテーブルに記録し、
前記出力ステップは、前記テーブルに記録されている前記歪係数を、前記歪曲収差補正用データとして、前記撮像装置に出力することを特徴とする請求項18に記載の歪曲収差補正用データ処理方法。 - 前記請求項11〜20の何れか1項に記載の各ステップをコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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