JP2007129135A - 移相電圧調整器 - Google Patents
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Abstract
【課題】変圧器を用いて各相毎で任意の位相及び任意の大きさの電圧に自在に調整することが可能な信頼性の高い移相電圧調整器を構成する。
【解決手段】3相回路ベクトルから任意の一つの相の相電圧ベクトルと他の二つの相ベクトルを合成して一つの相に合成変換した電圧ベクトルを一対とし、同様に他の二つの相について異なる他の二つの相ベクトルを合成し、三対の相電圧ベクトルを取り出して前記3相回路ベクトルと対の構成となる3相合成電圧ベクトルについて、各相ベクトル対の合成電圧ベクトルをタップ巻線を有する励磁変圧器の入力側に接続し、励磁変圧器の出力側をタップ巻線を有する直列変圧器の入力側に接続し、直列変圧器の出力側を前記3相回路の相ベクトルに直列に接続することにより、励磁及び直列変圧器のタップ巻線の調整設定により、3相回路の相電圧ベクトルの位相と大きさを調整して所定の大きさの3相移相電圧を発生させる。
【選択図】図1
【解決手段】3相回路ベクトルから任意の一つの相の相電圧ベクトルと他の二つの相ベクトルを合成して一つの相に合成変換した電圧ベクトルを一対とし、同様に他の二つの相について異なる他の二つの相ベクトルを合成し、三対の相電圧ベクトルを取り出して前記3相回路ベクトルと対の構成となる3相合成電圧ベクトルについて、各相ベクトル対の合成電圧ベクトルをタップ巻線を有する励磁変圧器の入力側に接続し、励磁変圧器の出力側をタップ巻線を有する直列変圧器の入力側に接続し、直列変圧器の出力側を前記3相回路の相ベクトルに直列に接続することにより、励磁及び直列変圧器のタップ巻線の調整設定により、3相回路の相電圧ベクトルの位相と大きさを調整して所定の大きさの3相移相電圧を発生させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、3相交流電圧を任意の位相と電圧に変成して出力する移相電圧調整器に関する。
電動機などの交流機器に供給する電圧の制御や3相交流系統の連係などに用いられる移相調整器としては、サイリスタ・インバータにより構成されるものと3相変圧器により構成されるものがある。
3相交流電圧の位相を調整する移相巻線付き変圧器としては、例えば図9に示されるように、R、S、Tの各相に2個の巻線を設けて各々他相の巻線に直列に接続して位相角を持たせる千鳥結線の変圧器や、一次巻線の一部に電圧調整用巻線を設け、Δ形に結線された二次巻線に位相が90°異なる電圧を誘起して3相電圧を変成する構成のものが知られている(例えば特許文献1参照)。
3相交流電圧の位相を調整する移相巻線付き変圧器としては、例えば図9に示されるように、R、S、Tの各相に2個の巻線を設けて各々他相の巻線に直列に接続して位相角を持たせる千鳥結線の変圧器や、一次巻線の一部に電圧調整用巻線を設け、Δ形に結線された二次巻線に位相が90°異なる電圧を誘起して3相電圧を変成する構成のものが知られている(例えば特許文献1参照)。
サイリスタ・インバータにより構成される移相調整器は、直流短絡防止やインバータ制御システムからなる装置コストがかかるとともに、入力電圧の位相の変動が大きいときには出力電圧にも微細な変動が生じるという問題がある。一方、3相変圧器により構成されるものは、サイリスタによるものよりもコスト的に有利であり、位相の調整も正確に行え、信頼性が高いという利点がある。
然しながら、従来構成のものは、入力電圧の位相を変化させることに伴い出力電圧の大きさが変化するようになっており、移相調整器とは別体の昇圧トランスを調整器の出力端に装備して出力電圧を調整しなければならないものである。
然しながら、従来構成のものは、入力電圧の位相を変化させることに伴い出力電圧の大きさが変化するようになっており、移相調整器とは別体の昇圧トランスを調整器の出力端に装備して出力電圧を調整しなければならないものである。
本発明は従来技術の有するこのような問題点に鑑み、変圧器を用いて各相毎で任意の位相及び任意の大きさの電圧に自在に調整することが可能な信頼性の高い移相電圧調整器を構成することを課題とする。
前記課題を解決するための手段を説明するために既知の技術を以下に説明する。
位相を変換して3相交流電圧を変成する手段として、前述の千鳥結線やY−Δ結線の変圧器を利用したものの他に、3相電圧から2相電圧への相変換や単相電圧の位相調整などに使用されるスコット結線変圧器を利用したものがある。一方、電圧の位相、異なる位相の二つの電圧を合成することで所望の位相に変換することは可能であることが知られている。
そして、3相交流電圧の位相を調整するにあたり、各相について基準の電圧とこれと位相の異なる電圧とを合成すれば位相を所定の角度に調整することができ、基準の電圧及びこれに合成する電圧を取り出す手段としてスコット結線による電圧変成の原理を変圧器に適用すればよいことが知られている。
位相を変換して3相交流電圧を変成する手段として、前述の千鳥結線やY−Δ結線の変圧器を利用したものの他に、3相電圧から2相電圧への相変換や単相電圧の位相調整などに使用されるスコット結線変圧器を利用したものがある。一方、電圧の位相、異なる位相の二つの電圧を合成することで所望の位相に変換することは可能であることが知られている。
そして、3相交流電圧の位相を調整するにあたり、各相について基準の電圧とこれと位相の異なる電圧とを合成すれば位相を所定の角度に調整することができ、基準の電圧及びこれに合成する電圧を取り出す手段としてスコット結線による電圧変成の原理を変圧器に適用すればよいことが知られている。
例えば、図1に示されるように、R相、S相、T相の各相の入力電圧VR1、VS1、VT1について、スコット結線された変圧器Tによって二次側に、R相についての相電圧VR2と、これと位相が90°異なるS−T相間の線間電圧VST2を取り出す。
そして、同図に示される、変成巻線を介して結合された直列変圧器と励磁変圧器に、前記相電圧VR2と線間電圧VST2を入力して合成することにより、入力電圧VR1に対して位相を(φ)ずらした出力電圧VROが得られる。S相、T相においても同様に合成し、位相を調整した3相交流の出力電圧が得られることが知られている。
そして、同図に示される、変成巻線を介して結合された直列変圧器と励磁変圧器に、前記相電圧VR2と線間電圧VST2を入力して合成することにより、入力電圧VR1に対して位相を(φ)ずらした出力電圧VROが得られる。S相、T相においても同様に合成し、位相を調整した3相交流の出力電圧が得られることが知られている。
この電圧ベクトルの位相の合成は以下の(A1)〜(A11)の関係式により関係付けられていることが知られている。
3相回路の各相電圧ベクトルとその相以外の2相の線間電圧ベクトルが直交するという以上の関係式(A1)〜(A11)があることから、本発明では、3相回路の3相ベクトルから任意の一つの相の相電圧ベクトルと他の二つの相ベクトルを合成して一つの相に合成変換した電圧ベクトルを一対とし、同様に他の二つの相についてそれぞれ異なる他の二つの相ベクトルを合成して、三対の相電圧ベクトルを取り出して、前記3相回路からなる3相電圧ベクトルと対の構成となる3相合成電圧ベクトルについて、各相ベクトル対の合成電圧ベクトルを、タップ巻線を有する励磁変圧器の入力側に接続し、前記励磁変圧器の出力側を、タップ巻線を有する直列変圧器の入力側に接続し、前記直列変圧器の出力側を前記3相回路の前記相ベクトルに直列に接続することにより、前記励磁及び直列変圧器のタップ巻線の調整設定により、前記3相回路の相電圧ベクトルの位相と大きさを調整して、所定の大きさの3相移相電圧を発生させる構成の移相電圧調整器を利用した。
そこで、上記相電圧と線間電圧が同時に取り出せるスコット結線されたスコット変圧器を用いる。
例えば、1相を構成する3台の単相単巻若しくは単相複巻変圧器であって二次側の終端を中性点端子として接続して構成された変圧器、又は中性点端子付きの3相単巻若しくは3相複巻の3相YY結線変圧器を用い、前記変圧器の二次側巻線出力から一つの相電圧ベクトル回路と、他の2相の相電圧ベクトルを合成した線間電圧ベクトル回路とを一対とする相・線間電圧ベクトル回路対を各相に対応させて三対の回路を取り出すことができる。
例えば、1相を構成する3台の単相単巻若しくは単相複巻変圧器であって二次側の終端を中性点端子として接続して構成された変圧器、又は中性点端子付きの3相単巻若しくは3相複巻の3相YY結線変圧器を用い、前記変圧器の二次側巻線出力から一つの相電圧ベクトル回路と、他の2相の相電圧ベクトルを合成した線間電圧ベクトル回路とを一対とする相・線間電圧ベクトル回路対を各相に対応させて三対の回路を取り出すことができる。
すなわち、前記YY結線された3相の単巻変圧器の構成により、図2に示される如く、一次側に入力される電圧VR1、VS1、VT1によって、二次側に巻線比に応じた相電圧VR2、VS2、VT2が誘導され、また、二次側で線間電圧VST、VRS、VTRを取り出すことができる。
そして、これら二次側に誘導された各相電圧と線間電圧は、各相に対応させて配された線路直列変圧器と励磁変圧器によって位相合成がなされる。前記図1に示された如く、各線路直列変圧器の供給電源入力端に相電圧ベクトル側が、励磁変圧器の供給電源入力端には線間電圧ベクトル側がそれぞれ接続され、両入力線路上に配されたタップ付き可変変成器によって合成する電圧の大きさと位相の調整を行って、所定の大きさの3相の移相電圧を変成するようになっている。
そして、これら二次側に誘導された各相電圧と線間電圧は、各相に対応させて配された線路直列変圧器と励磁変圧器によって位相合成がなされる。前記図1に示された如く、各線路直列変圧器の供給電源入力端に相電圧ベクトル側が、励磁変圧器の供給電源入力端には線間電圧ベクトル側がそれぞれ接続され、両入力線路上に配されたタップ付き可変変成器によって合成する電圧の大きさと位相の調整を行って、所定の大きさの3相の移相電圧を変成するようになっている。
ここで、直列変圧器及び励磁変圧器を用いた相電圧と線間電圧のベクトル合成は、図3のベクトル合成図の如く表すことができる。
すなわち、同図において、R、S、Tはそれぞれ変圧器二次側に誘導された相電圧ベクトル、ETSは二次側のT相、S相間の線間電圧ベクトルである。直列変圧器で合成される線間電圧ベクトルETSは可変変成器で大きさがERの電圧にn倍に調整され、これと相電圧ベクトルRとで変成電圧Aが合成され、さらに変成電圧Aの大きさをDだけ補償して、相電圧Rに対して位相φだけ変位した移相電圧Rφがベクトル合成によって生成されることとなる。
すなわち、同図において、R、S、Tはそれぞれ変圧器二次側に誘導された相電圧ベクトル、ETSは二次側のT相、S相間の線間電圧ベクトルである。直列変圧器で合成される線間電圧ベクトルETSは可変変成器で大きさがERの電圧にn倍に調整され、これと相電圧ベクトルRとで変成電圧Aが合成され、さらに変成電圧Aの大きさをDだけ補償して、相電圧Rに対して位相φだけ変位した移相電圧Rφがベクトル合成によって生成されることとなる。
図3に示された電圧のベクトル合成は、以下の関係式によって証明される。
複巻や3巻の変圧器で相・線間電圧ベクトル対を取り出す場合、例えば図4に示されるように、一次側の相電圧VR1、VS1、VT1に対して、二次側に誘導される相電圧VR2、VS2、VT2と、同じく二次側の誘導相電圧間から取り出せる線間電圧VR2S2、VS2T2、VT2R2とを合成し、或いは一次側の例えば相電圧同士を合成してなる電圧VR1S1、VS1T1、VT1R1と前記各誘導電圧とを各相間で対応をとった適宜な組み合わせで合成することで、所望の移相電圧を変成することが可能である。
また、本発明は、Δ−Y結線された3相変圧器若しくは3個の単相変圧器、又はY−Δ結線された3相変圧器若しくは3個の単相変圧器を用い、変圧器の一次側及び二次側の巻線比を適宜に設定して相・線間電圧ベクトル回路対を各相に対応させて取り出し、各対の電圧ベクトルを互いに結合して所定の大きさの三相移相電圧を発生させるように移相電圧調整器を構成した。
すなわち、図5に示されたY結線回路をΔ結線回路に変換する場合も電圧ベクトル図においても同様に、相電圧(VR1、VS1、VT1)を線間電圧(VR2S2、VS2T2、VT2R2)を変換する際に電圧の大きさは変わるが、一次側と二次側の巻線を適宜な割合に設定することにより、入力電圧と同じ大きさで出力電圧を変成することができる。また、Y接続の一辺を(√3)倍し、これを(a:b=√3:3−√3)に分割した点を中性点とすることで等YΔ変換が可能となる。
また、同図に示されたΔ結線回路をY結線回路に変換する場合の電圧ベクトル図においても同様に、線間電圧(VR1S1、VS1T1、VT1R1)を相電圧(VR2、VS2、VT2)に変換する際に、一次側と二次側の巻線を適宜な割合に設定することにより、入力電圧と同じ大きさで出力電圧を変成することができ、また、Δ接続の一辺を(a:b=√3:3−√3)に分割した(√3)分を中性点とすることで等ΔY変換が可能となる。
また、同図に示されたΔ結線回路をY結線回路に変換する場合の電圧ベクトル図においても同様に、線間電圧(VR1S1、VS1T1、VT1R1)を相電圧(VR2、VS2、VT2)に変換する際に、一次側と二次側の巻線を適宜な割合に設定することにより、入力電圧と同じ大きさで出力電圧を変成することができ、また、Δ接続の一辺を(a:b=√3:3−√3)に分割した(√3)分を中性点とすることで等ΔY変換が可能となる。
さらに前記構成の変圧器から取り出される各対の電圧ベクトルを、前記直列変圧器及び励磁変圧器でベクトル合成し、両変圧器のタップ巻線を適宜に設定して、位相と大きさが適宜に調整された移相電圧を得ることが可能である。
例えば図6に示されるように、線間電圧ベクトルVR1S1、VS1T1、VT1R1について、それぞれの電圧調整として、VT1R1からVB−T2R2を変成し、一方、VS1T1からVA−S2T2を変成し、それら変成したVB−T2R2とVA−S2T2を合成して、相電圧ベクトルVR2をつくる。
同様に、VS1T1からVB−S2T2を変成し、一方、VR1S1からVA−R2S2を変成し、それら変成したVB−S2T2とVA−R2T2を合成して、相電圧ベクトルVT2をつくる。
さらに、VR1S1からVA−R2S2を変成し、一方、VS1T1からVB−S2T2を変成し、それら変成したVA−R2S2とVB−S2T2を合成して、相電圧ベクトルVS2をつくる。
これにより、相電圧ベクトルVR2、相電圧ベクトルVS2、相電圧VT2から3相電圧ベクトルがつくり出せるので、それら相電圧ベクトルVR2とΔ線間電圧VS1T1、VS2とΔ線間電圧VT1R1、VT2とΔ線間電圧VR1S1の相電圧と線間電圧の直角性を利用して、上述した方法で移相電圧調整器を構成することができる。なお、上述したVAベクトル系は線間ベクトルであるので、各相間の平行位置から等方に取り出すことが望ましい。
例えば図6に示されるように、線間電圧ベクトルVR1S1、VS1T1、VT1R1について、それぞれの電圧調整として、VT1R1からVB−T2R2を変成し、一方、VS1T1からVA−S2T2を変成し、それら変成したVB−T2R2とVA−S2T2を合成して、相電圧ベクトルVR2をつくる。
同様に、VS1T1からVB−S2T2を変成し、一方、VR1S1からVA−R2S2を変成し、それら変成したVB−S2T2とVA−R2T2を合成して、相電圧ベクトルVT2をつくる。
さらに、VR1S1からVA−R2S2を変成し、一方、VS1T1からVB−S2T2を変成し、それら変成したVA−R2S2とVB−S2T2を合成して、相電圧ベクトルVS2をつくる。
これにより、相電圧ベクトルVR2、相電圧ベクトルVS2、相電圧VT2から3相電圧ベクトルがつくり出せるので、それら相電圧ベクトルVR2とΔ線間電圧VS1T1、VS2とΔ線間電圧VT1R1、VT2とΔ線間電圧VR1S1の相電圧と線間電圧の直角性を利用して、上述した方法で移相電圧調整器を構成することができる。なお、上述したVAベクトル系は線間ベクトルであるので、各相間の平行位置から等方に取り出すことが望ましい。
また、各相・線間電圧ベクトル対の内、線間電圧ベクトルを予め(90±θ)度だけ位相をずらし、当該位相のずれた線間電圧ベクトルと相電圧ベクトルとを線路直列変成器に入力し、移相電圧が変成されるように構成してもよい(請求項4)。
この場合の相電圧と線間電圧のベクトル合成は、図7のベクトル合成図の如く表すことができる。
同図において、T相とS相の線間電圧ETSを変成器のタップの調整などによって位相を(θ)ずらし、位相をずらし、大きさを調整した線間電圧ベクトルERと相電ベクトルRが線路直流変圧器に入力されて変成電圧Aが合成され、さらに変成電圧Aの大きさをDだけ調整して、相電圧Rに対して位相φだけ変位した移相電圧Rφがベクトル合成によって生成されることとなる。
同図において、T相とS相の線間電圧ETSを変成器のタップの調整などによって位相を(θ)ずらし、位相をずらし、大きさを調整した線間電圧ベクトルERと相電ベクトルRが線路直流変圧器に入力されて変成電圧Aが合成され、さらに変成電圧Aの大きさをDだけ調整して、相電圧Rに対して位相φだけ変位した移相電圧Rφがベクトル合成によって生成されることとなる。
図7に示された電圧のベクトル合成は、以下の関係式によって証明される。
なお、本発明の移相電圧調整器において、直列変圧器への相・線間電圧ベクトルは、変成供給電源端子に線間電圧ベクトル側、線路供給電源端子に相電圧ベクトル側が接続されて移相電圧の変成がなされるが、発生させる移相調整電圧の大きさなどに応じて両電圧ベクトル接続を切り替え、変成供給電源端子に相電圧ベクトル側、線路供給電源端子に線間電圧ベクトル側を接続してもよい。
本発明の好適な一実施形態を図面を参照して説明する。
前記図3に示された電圧をベクトル合成する移相電圧調整器の一例を図8に示す。同図は、3相YY結線変圧器の二次側に誘導される三対の相電圧と線間電圧の内で、R相の相電圧VRと、S相とT相の線間電圧VSTをベクトル合成する直列変圧器と励磁変圧器を示している。
なお、図示されないが、他の二対の相・線間電圧である、T相の相電圧VTとS相とR相の線間電圧VSR、S相の相電圧VSとR相とT相の線間電圧VRTのベクトル合成も図示した回路によって同様に行われる。
前記図3に示された電圧をベクトル合成する移相電圧調整器の一例を図8に示す。同図は、3相YY結線変圧器の二次側に誘導される三対の相電圧と線間電圧の内で、R相の相電圧VRと、S相とT相の線間電圧VSTをベクトル合成する直列変圧器と励磁変圧器を示している。
なお、図示されないが、他の二対の相・線間電圧である、T相の相電圧VTとS相とR相の線間電圧VSR、S相の相電圧VSとR相とT相の線間電圧VRTのベクトル合成も図示した回路によって同様に行われる。
同図において、直列変圧器の供給電源端子a−bには変成器T1、励磁変圧器の供給電源端子f−gにはそれぞれ変成器T1、T2が接続され、両変成器を介して相間電圧VRと線間電圧VSTが入力される。両変圧器は変成器T5により結合されている。また、変成器T2には、入力側にタップ付巻線付きの可変変成器T3が接続され、変成器T2で誘導出力される線間電圧VSTの位相を、変成器T3のタップを適宜に設定して調整できるようになっている。また、調整電圧出力端子c−dにもタップ巻線付き可変変成器T4が接続され、移相電圧の出力を適宜な大きさに調整できるようになっている。
そして、供給電源端子f−gに誘起される線路間電圧VSTを変成器T3のタップで位相を調整し、これと供給電源端子a−bに誘起される相電圧VRを変成器T5によりベクトル合成して適宜な移相電圧に変成し、さらに変成器T4で電圧補償をし、位相及び電圧を適宜に調整した移相調整電圧VROを取り出せるようになっている。
これによれば、出力電圧の安定化回路が不要となり、また、予め移相角と電圧をバイアスすることで、位相と電圧の調整を容易に行うことが可能である。
これによれば、出力電圧の安定化回路が不要となり、また、予め移相角と電圧をバイアスすることで、位相と電圧の調整を容易に行うことが可能である。
なお、供給電源端子a−bと供給電源端子f−gには、3相YY結線変圧器から取り出すことのできる相電圧と線間電圧を適宜に合成した電圧ベクトルを入力することができ、合成電圧ベクトル同士を直流変圧器で合成して位相と調整した所望の大きさの移相電圧を得ることが可能である。
T,T1〜T5 変成器、VR1,VS1,VT1 入力相電圧、VR2,VS2,VT2 二次相電圧、VRS,VST,VTR 線路間電圧、VRO 移相調整電圧
Claims (4)
- 3相回路の3相ベクトルから任意の一つの相の相電圧ベクトルと他の二つの相ベクトルを合成して一つの相に合成変換した電圧ベクトルを一対とし、同様に他の二つの相についてそれぞれ異なる他の二つの相ベクトルを合成して、三対の相電圧ベクトルを取り出して、前記3相回路からなる3相電圧ベクトルと対の構成となる3相合成電圧ベクトルについて、
各相ベクトル対の合成電圧ベクトルを、タップ巻線を有する励磁変圧器の入力側に接続し、
前記励磁変圧器の出力側を、タップ巻線を有する直列変圧器の入力側に接続し、
前記直列変圧器の出力側を前記3相回路の前記相ベクトルに直列に接続することにより、
前記励磁及び直列変圧器のタップ巻線の調整設定により、前記3相回路の相電圧ベクトルの位相と大きさを調整して、所定の大きさの3相移相電圧を発生させることを特徴とする移相電圧調整器。 - 1相を構成する3台の単相単巻若しくは単相複巻変圧器であって二次側の終端を中性点端子として接続して構成された変圧器、又は中性点端子付きの3相単巻若しくは3相複巻の3相YY結線変圧器を用い、前記変圧器の二次側巻線出力から一つの相電圧ベクトル回路と、他の2相の相電圧ベクトルを合成した線間電圧ベクトル回路とを一対とする相・線間電圧ベクトル回路対を各相に対応させて三対の電圧ベクトル回路を取り出すことを特徴とする請求項1に記載の移相電圧調整器。
- Δ−Y結線された3相変圧器若しくは3個の単相変圧器、又はY−Δ結線された3相変圧器若しくは3個の単相変圧器を用い、変圧器の一次側及び二次側の巻線比を適宜に設定して相・線間電圧ベクトル回路対を各相に対応させて取り出し、各対の電圧ベクトルを互いに結合して所定の大きさの三相移相電圧を発生させることを特徴とする移相電圧調整器。
- 各相・線間電圧ベクトル回路対の内、線間電圧ベクトル回路を予め(90±θ)度だけ位相をずらし、当該位相のずれた線間電圧ベクトル回路と相電圧ベクトル回路とを線路直列変成器に入力し、移相電圧を変成することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の移相電圧調整器。
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