JP2007128171A - 顔画像合成装置、顔画像合成方法および顔画像合成プログラム - Google Patents

顔画像合成装置、顔画像合成方法および顔画像合成プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】若年者の顔画像を年齢操作することが可能で、かつ年齢操作後の顔画像に不自然さを残さない顔画像合成装置、顔画像合成方法および顔画像合成プログラムを提供する。
【解決手段】最初に、CPUは各対象者のしみ成分およびしわ成分を年齢形状特徴に合成する。次に、CPUはマッチング係数Pの最大値を検出する。マッチング係数Pとは、一方の対象者のしわ成分の面積をAとし、他方の対象者のしわ成分の面積をBとし、これらが重なり合ってできたしわ成分の面積をCとした場合に、P=C/A+C/Bにより算出される値をいう。次に、CPUはマッチング係数Pの最大値が所定値(例えば、0.5)以上であるか否かを判別する。マッチング係数Pの最大値が所定値以上である場合に、CPUはしわ成分の輝度を積算し、この積算結果に基づいてしわモデルのしわ成分を設定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、顔画像合成装置、顔画像合成方法および顔画像合成プログラムに関する。
従来から、顔画像におけるしみおよびしわを操作することにより、顔画像の年齢印象を変化させること(加齢処理)が可能な顔画像合成装置およびその方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような顔画像合成装置においては、例えば目、鼻、口等の顔パーツ(顔部品)の形状を操作することにより年齢印象の異なる顔画像が合成される。
従来、第1の方法としてコンピュータグラフィックス(CG)によるしみおよびしわを顔画像に合成する方法と、第2の方法としてしみおよびしわを有する顔画像からしみおよびしわを抽出し、抽出したしみおよびしわを操作する方法とがある。
特開2005−92349号公報
しかしながら、従来のコンピュータグラフィックス(CG)によるしみおよびしわを顔画像に合成した場合、合成後の顔画像には不自然さが残る。
また、しみおよびしわがほとんどない若年者から、しみおよびしわを抽出することが非常に困難である。その結果、若年者を対象とした加齢処理を行うことができない。
本発明の目的は、若年者の顔画像を年齢操作することが可能で、かつ年齢操作後の顔画像に不自然さを残さない顔画像合成装置、顔画像合成方法および顔画像合成プログラムを提供することである。
第1の発明に係る顔画像合成装置は、対象者の顔画像から指定された年齢または年齢層の顔画像を合成する顔画像合成装置であって、予め複数人の顔画像を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された複数人の顔画像から複数人のしみまたはしわを検出する検出手段と、検出手段により検出された複数人のしみまたはしわから年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルを作成する作成手段と、対象者の顔画像からしみまたはしわを有しない顔形状を抽出する抽出手段と、作成手段により作成された年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルのうち指定された年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルを抽出手段により抽出された対象者の顔形状に合致するよう変形した後、変形後のしみモデルまたはしわモデルを対象者の顔画像に適用することにより指定された年齢または年齢層に対応する顔画像を合成する適用手段とを備えたものである。
本発明に係る顔画像合成装置においては、記憶手段により予め複数人の顔画像が記憶され、検出手段によりそれらの顔画像から複数人のしみまたはしわが検出される。また、検出手段により検出された複数人のしみまたはしわから年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルが作成手段により作成される。
一方、抽出手段により対象者の顔画像からしみまたはしわを有しない顔形状が抽出される。さらに、作成手段により作成されたしみモデルまたはしわモデルのうち指定された年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルが、抽出手段により抽出された対象者の顔形状に合致するよう変形された後、変形後のしみモデルまたはしわモデルが対象者の顔画像に適用手段により適用される。それにより、指定された年齢または年齢層に対応する対象者の顔画像が合成される。
このように、指定された年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルが対象者の顔画像に適用されることによって、従来のコンピュータグラフィックス(CG)によるしみおよびしわのモデルを顔画像に合成した場合のような合成後の顔画像に残る不自然さの発生を防止することができる。それにより、対象者の顔画像を所望の年齢または年齢層に対応する自然な顔画像に年齢操作することができる。
また、作成手段により作成されたしみモデルまたはしわモデルを用いることにより、しみおよびしわがほとんどない若年者の顔画像に対しても年齢操作を容易に行うことが可能となる。
作成手段は、複数人のしわを重ね合わせた後、重なり合う領域をしわモデルとして作成してもよい。
この場合、複数人のしわのうち共通する領域をしわモデルとすることにより、所望の年齢または年齢層に相応の自然な顔画像を得ることができる。
作成手段は、顔画像の複数に分割された領域ごとに複数人からしみの数または面積を抽出し、抽出された領域ごとのしみの数または面積を領域ごとに昇順または降順に並べた場合に、略中央に位置するしみの数または面積を有する対象者の領域を選択し、選択された領域のしみを結合したものをしみモデルとして作成してもよい。
この場合、しみの位置は人ごとに異なるが、しみの数および面積は同じ年齢または年齢層の人に共通している。したがって、顔画像の複数に分割された領域ごとに、その領域ごとで略中央に位置される標準的なしみの数または面積を有する対象者の領域が選択され、選択された領域のしみが結合されたものをしみモデルとして用いることにより、しみモデルの信頼性を向上することができる。
顔画像合成装置は、記憶手段に記憶された複数人の顔画像から年齢形状特徴を生成する生成手段と、生成手段により生成された年齢形状特徴のうち指定された年齢または年齢層に対応する年齢形状特徴に基づいて抽出手段により抽出された対象者の顔形状を変形させる変形手段とをさらに備えてもよい。
この場合、記憶手段に記憶された複数人の顔画像から年齢形状特徴が生成手段により生成される。また、生成手段により生成された年齢形状特徴のうち指定された年齢または年齢層に対応する年齢形状特徴に基づいて抽出手段により抽出された対象者の顔形状が変形手段により変形される。それにより、対象者の顔形状を指定された年齢または年齢層に対応する顔形状に年齢操作することができる。その結果、所望の年齢または年齢層に相応のより自然な顔画像を得ることができる。
検出手段は、記憶手段に記憶された各顔画像において各画素の輝度と周辺領域の輝度との差に基づいて小塊を抽出し、抽出された小塊からしみまたはしわを検出してもよい。
この場合、記憶手段に記憶された各顔画像において各画素の輝度と周辺領域の輝度との差に基づいて小塊が検出手段により検出され、検出された小塊からしみまたはしわが検出手段により検出される。ここで、小塊とは、顔画像内で周辺領域の輝度に比べてより低いまたは高い輝度を有する画素が連結した領域をいう。
しみは皮膚表面の色の異なる部分であるため、各画素の輝度と周辺領域の輝度との差に基づいてしみに相当する小塊を検出することができる。また、しわは皮膚表面の凹凸により構成される陰影であるため、各画素の輝度と周辺領域の輝度との差に基づいてしわに相当する小塊を検出することができる。このように検出された小塊を用いることで、しみおよびしわを容易に検出することが可能となる。
第2の発明に係る顔画像合成方法は、対象者の顔画像から指定された年齢または年齢層の顔画像を合成する顔画像合成方法であって、予め複数人の顔画像を記憶するステップと、記憶された複数人の顔画像から複数人のしみまたはしわを検出するステップと、検出された複数人のしみまたはしわから年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルを作成するステップと、対象者の顔画像からしみまたはしわを有しない顔形状を抽出するステップと、作成された年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルのうち指定された年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルを抽出された対象者の顔形状に合致するよう変形した後、変形後のしみモデルまたはしわモデルを対象者の顔画像に
適用することにより指定された年齢または年齢層に対応する顔画像を合成するステップとを備えたものである。
本発明に係る顔画像合成方法においては、予め複数人の顔画像が記憶され、それらの顔画像から複数人のしみまたはしわが検出される。また、検出された複数人のしみまたはしわから年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルが作成される。
一方、対象者の顔画像からしみまたはしわを有しない顔形状が抽出される。さらに、作成されたしみモデルまたはしわモデルのうち指定された年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルが、抽出された対象者の顔形状に合致するよう変形された後、変形後のしみモデルまたはしわモデルが対象者の顔画像に適用される。それにより、指定された年齢または年齢層に対応する対象者の顔画像が合成される。
このように、指定された年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルが対象者の顔画像に適用されることによって、従来のコンピュータグラフィックス(CG)によるしみおよびしわのモデルを顔画像に合成した場合のような合成後の顔画像に残る不自然さの発生を防止することができる。それにより、対象者の顔画像を所望の年齢または年齢層に対応する自然な顔画像に年齢操作することができる。
また、作成されたしみモデルまたはしわモデルを用いることにより、しみおよびしわがほとんどない若年者の顔画像に対しても年齢操作を容易に行うことが可能となる。
第3の発明に係る顔画像合成プログラムは、コンピュータにより実行可能で、対象者の顔画像から指定された年齢または年齢層の顔画像を合成する顔画像合成プログラムであって、予め複数人の顔画像を記憶する処理と、記憶された複数人の顔画像から複数人のしみまたはしわを検出する処理と、検出された複数人のしみまたはしわから年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルを作成する処理と、対象者の顔画像からしみまたはしわを有しない顔形状を抽出する処理と、作成された年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルのうち指定された年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルを抽出された対象者の顔形状に合致するよう変形した後、変形後のしみモデルまたはしわモデルを対象者の顔画像に適用することにより指定された年齢または年齢層に対応する顔画像を合成する処理とを、コンピュータに実行させるものである。
本発明に係る顔画像合成プログラムにおいては、予め複数人の顔画像が記憶され、それらの顔画像から複数人のしみまたはしわが検出される。また、検出された複数人のしみまたはしわから年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルが作成される。
一方、対象者の顔画像からしみまたはしわを有しない顔形状が抽出される。さらに、作成されたしみモデルまたはしわモデルのうち指定された年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルが、抽出された対象者の顔形状に合致するよう変形された後、変形後のしみモデルまたはしわモデルが対象者の顔画像に適用される。それにより、指定された年齢または年齢層に対応する対象者の顔画像が合成される。
このように、指定された年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルが対象者の顔画像に適用されることによって、従来のコンピュータグラフィックス(CG)によるしみおよびしわのモデルを顔画像に合成した場合のような合成後の顔画像に残る不自然さの発生を防止することができる。それにより、対象者の顔画像を所望の年齢または年齢層に対応する自然な顔画像に年齢操作することができる。
また、作成されたしみモデルまたはしわモデルを用いることにより、しみおよびしわがほとんどない若年者の顔画像に対しても年齢操作を容易に行うことが可能となる。
本発明によれば、コンピュータグラフィックス(CG)によるしみおよびしわのモデルを顔画像に合成した場合のような合成後の顔画像に残る不自然さの発生を防止することができる。それにより、対象者の顔画像を所望の年齢または年齢層に対応する自然な顔画像に年齢操作することができる。また、しみおよびしわがほとんどない若年者の顔画像に対しても年齢操作を容易に行うことが可能となる。
(1)基本思想
最初に、本発明に係る顔画像合成装置および顔画像合成方法の基本思想について説明する。
しみおよびしわは、人が生きて行く過程で外界から受ける様々な影響から皮膚が変化し、蓄積されたものである。しみは、皮膚内部の組織が変化し、色素が沈着したものである。一方、しわは、皮膚が曲がることを繰り返し、固定化された皮膚上の溝である。
このような理由で、しみは皮膚の凹凸でできた陰影ではなく、画像上において皮膚表面の色の異なる部分として存在する。しわは皮膚上の溝であるから、画像上において皮膚表面上の凹凸により構成される陰影である。
(2)顔画像合成装置の構成
次に、図1のブロック図を用いて本実施の形態の顔画像合成方法を実行するための顔画像合成装置の構成を説明する。
画像処理装置50は、CPU(中央演算処理装置)501、ROM(リードオンリメモリ)502、RAM(ランダムアクセスメモリ)503、入力装置504、表示装置505、外部記憶装置506、記録媒体駆動装置507および印刷装置508を含む。
入力装置504は、キーボード、マウス、スキャナ、デジタルカメラ等からなり、各種指令、データおよび画像を入力するために用いられる。ROM502にはシステムプログラムが記憶される。記録媒体駆動装置507は、CD(コンパクトディスク)ドライブ、DVD(デジタルバーサタイルディスク)ドライブ、FD(フレキシブルディスク)ドライブ等からなり、CD、DVD、FD等の記録媒体509に対してデータの読み書きを行う。
記録媒体509には、顔画像合成プログラムが記録されている。この顔画像合成プログラムは、各種画像処理プログラムを含む。
外部記憶装置506は、ハードディスク装置等からなり、記録媒体駆動装置507を介して記録媒体509から読み込まれた顔画像合成プログラムおよび各種データを記憶する。CPU501は、外部記憶装置506に記憶された顔画像合成プログラムをRAM503上で実行する。
表示装置505は、液晶表示パネル、CRT(陰極線管)等からなり、各種画像等を表示する。印刷装置508は、各種画像等を印刷する。
なお、顔画像合成プログラムを記録する記録媒体509として、ROM等の半導体メモリ、ハードディスク等の種々の記録媒体を用いることができる。また、顔画像合成プログラムを通信回線等の通信媒体を介して外部記憶装置506にダウンロードし、RAM503上で実行してもよい。
(3)しみ/しわモデル作成処理
以下、図2のフローチャートを参照しながら、図1の顔画像合成装置によるしみ/しわモデル作成処理について説明する。
ここでは、各年齢または各年齢層の複数の対象者の顔画像に基づいて各年齢または各年齢層のしみ/しわモデルを作成する処理について説明する。この場合、デジタルカメラ等により得られた対象者の顔画像(以下、原画像と称する)が画像データとして外部記憶装置506に記憶されているものとする。
画像データは、赤色画像データ、緑色画像データおよび青色画像データからなる。後述するしみおよびしわの検出は、緑色画像データを用いて行われる。この場合、赤色画像データは肌の色に近いため、肌の色と異なる緑色画像データを用いることにより、しみおよびしわを正確に検出することができる。
また、原画像における顔パーツ(目、鼻、口等)の位置を示す位置情報も予め取得され、外部記憶装置506に記憶されているものとする。顔パーツの位置情報は、人の入力操作により取得されてもよく、原画像から自動的に取得されてもよい。
最初に、CPU501は、対象者の人数Mおよび年齢Nを取得する(ステップS1)。なお、CPU501は、上記年齢Nの代わりに対象者の年齢層を取得してもよい。例えば取得された年齢層が20歳台の場合には、上記対象者の年齢が20歳〜29歳に限定される。
次に、CPU501は、外部記憶装置506から原画像を取得する(ステップS2)。取得された原画像は、RAM503の第1のバッファ領域に記憶される。
続いて、CPU501は、取得した原画像から明領域を検出し、2値化された明領域画像を作成する(ステップS3)。ここで、明領域とは、原画像において平均輝度よりも高い輝度を有する領域をいう。明領域画像の作成処理の詳細については後述する。明領域画像は、RAM503の第2のバッファ領域に画像データとして記憶される。
さらに、CPU501は、原画像から暗領域を検出し、2値化された暗領域画像を作成する(ステップS4)。ここで、暗領域とは、原画像において平均輝度よりも低い輝度を有する領域をいう。暗領域画像の作成処理の詳細については後述する。暗領域画像は、RAM503の第3のバッファ領域に画像データとして記憶される。
次いで、CPU501は、明領域画像および暗領域画像の各々において、ブロッブ(小塊)の抽出およびラベリングを行う(ステップS5)。なお、ブロッブとは、明領域画像または暗領域画像において“1”の値を有する画素が連結する小さな塊の領域をいう。ここで、値が“1”の注目画素の周辺(8個の近傍)に値が“1”の画素がある場合に、値が“1”の周辺の画素と注目画素とを連結領域とみなす。そして、複数のブロッブにそれぞれラベルが付される(ラベリング)。ブロッブの抽出およびラベリングの詳細については後述する。ラベリングされた明領域画像および暗領域画像は、RAM503の第4および第5のバッファ領域にそれぞれ画像データとして記憶される。
次に、しみおよびしわを検出し、しみ成分およびしわ成分を生成する(ステップS6)。この場合、ブロッブの形状および大きさからしみおよびしわをそれ以外の領域(例えば顔パーツ)から区別することができる。例えば、しみは、顔の大きさに比べて小さく、かつ円に近いかまたは多少歪んだ形状を有する。しわは、線状または細長い形状を有するが、顔の大きさと比較して著しく長くなることはない。しみとして検出されたブロッブに基づいてしみ成分が生成され、しわとして検出されたブロッブに基づいてしわ成分が生成される。しみおよびしわの検出ならびにしみ成分およびしわ成分の生成処理の詳細については後述する。しみ成分およびしわ成分は、RAM503の第6および第7のバッファ領域にそれぞれ画像データとして記憶される。
続いて、CPU501は対象者の顔形状を抽出する(ステップS7)。そして、CPU501は、対象者の人数Mから1を減算(ステップS8)した後、上記人数Mが0となったか否かを判別する(ステップS9)。人数Mが0となっていない場合、CPU501は、ステップS2の処理に戻り、ステップS2〜S8の処理を繰り返す。
上記ステップS9の処理において、人数Mが0となった場合、つまり全ての対象者について上記ステップS2〜S8の処理が終了した場合には、CPU501は、これらの対象者の年齢形状特徴(平均顔形状)を作成する(ステップS10)。
次に、CPU501は、しわモデル作成処理(ステップS11)およびしみモデル作成処理(ステップS12)を行う。なお、しみモデル作成処理が終了すれば、しみ/しわモデル作成処理が終了することとなる。
(4)しわモデル作成処理
図3は、しわモデル作成処理を示すフローチャートである。しわモデル作成処理で用いられるしわ成分は複数の階調を有する多値画像である。
図3に示すように、最初に、CPU501は、各対象者のしわ成分を、上記ステップS10の処理で作成した年齢形状特徴に合成する(ステップS21)。
次に、CPU501は、マッチング係数Pの最大値を検出する(ステップS22)。ここで、マッチング係数Pについて説明する。図4は、マッチング係数Pを説明するための説明図である。なお、図4(a),(b)および後述の図4(c)においては、年齢形状特徴は図示されていない。
年齢形状特徴に図4(a)に示す一方の対象者のしわ成分を合成する(上述のステップS21)。この一方の対象者のしわ成分の面積をAとする。
同様に、一方の対象者のしわ成分が合成された年齢形状特徴に、図4(b)に示す他方の対象者のしわ成分を合成する(上述のステップS21)。この他方の対象者のしわ成分の面積をBとする。
ここで、上記一方および他方の対象者の各しわ成分が年齢形状特徴のほぼ同じ位置にあるものとして、一方の対象者のしわ成分が合成された年齢形状特徴に、他方の対象者のしわ成分を合成すると、図4(c)に示すように、面積Aを有する一方の対象者のしわ成分と面積Bを有する他方の対象者のしわ成分とが重なり合う。この重なり合ってできたしわ成分(以下、重なりしわ成分と呼ぶ:図4(c)において黒色の領域)の面積をCとする。
このように算出された重なりしわ成分の面積Cを用いて、CPU501はマッチング係数Pを下記式に基づいて算出する。
P=C/A+C/B ・・・(1)
次に、CPU501は、一方の対象者のしわ成分または他方の対象者のしわ成分の位置をずらすことにより、重なりの度合いが最も大きくなる位置を検出し、その位置おける上記マッチング係数Pを当該マッチング係数Pの最大値として検出する(上述のステップS22)。なお、しわ成分の位置をずらす処理は、例えば9画素×9画素の領域上で行われる。
次に、CPU501は、マッチング係数Pの最大値が所定値(例えば、0.5)以上であるか否かを判別する(図3のステップS23)。マッチング係数Pの最大値が所定値以上である場合に、CPU501は、ずらした後のしわ成分の輝度を積算する(ステップS24)。
次に、上記ステップS24の処理後、および上記ステップS23においてマッチング係数Pの最大値が所定値未満である場合に、CPU501は、全てのしわ成分について処理が終了したか否かを判別する(ステップS25)。全てのしわ成分について処理が終了した場合、CPU501は、全ての対象者の処理が終了したか否かを判別する(ステップS26)。
上記ステップS26の処理において全ての対象者の処理が終了した場合、CPU501は、積算されたしわ成分の輝度を対象者の人数で割った後(ステップS27)、所定の基準値(例えば、輝度が3)以下のしわ成分の領域を消去する(ステップS28)。これにより、輝度が基準値を超える領域がしわモデルのしわ成分として設定される。
一方、上記ステップS25の処理において全てのしわ成分について処理が終了していない場合、CPU501はステップS22の処理に戻り、ステップS22〜S25の処理を繰り返す。
また、上記ステップS26の処理において全ての対象者の処理が終了していない場合、CPU501はステップS22の処理に戻り、ステップS22〜S26の処理を繰り返す。これにより、複数の対象者のしわ成分の輝度がマッチング係数Pを最大とする状態で積算される。
次に、上記ステップS28の処理の後、CPU501は、上記のように作成されたしわモデルを外部記憶装置506に記憶させる(ステップS29)。なお、しわモデル作成処理では、重なりしわ成分の領域を除く領域のうち基準値を超えない領域も、しわモデルのしわ成分の一部として設定してもよい。
(5)しみモデル作成処理
以下、しみモデル作成処理(ステップS12)について図面を参照しながら説明する。
図5は、対象者の原画像を簡略化した模式図である。
図5の対象者の原画像を複数の領域に区画する。例えば、頭の先端部から目の中心までの範囲を領域F1とし、目の中心から口の中心までの範囲を領域F2とし、口の中心からあごの先端部までの範囲を領域F3とする。
例えば、対象者A、対象者B、対象者C、対象者Dおよび対象者Eがいる場合において、領域F1における対象者Aのしみの数を12個、対象者Bのしみの数を20個、対象者Cのしみの数を5個、対象者Dのしみの数を10個、対象者Eのしみの数を8個とする。領域F1において対象者A〜Eが有するしみの数を多い順(または少ない順)に並べた場合に、10個のしみを有する対象者Dが中間に位置する。
このような結果に基づいて、領域F1では対象者Dのしみをしみモデルのしみ成分として設定する。領域F2および領域F3においても同様に、各対象者が有するしみの数を多い順(または少ない順)に並べた場合に、中間に位置する対象者のしみをしみモデルのしみ成分としてそれぞれ設定する。なお、上記の例では、しみの数に基づいてしみモデルを設定したが、これに限定されるものではなく、しみの面積(総面積)に基づいてしみモデルを設定してもよい。
しみの位置は人ごとに異なるが、しみの数および面積は同じ年齢または年齢層の人に共通している。したがって、本実施の形態の方法を用いることにより、信頼性が向上されたしみモデルを作成することができる。
上記の例では、説明の簡略化のため対象者の人数を5名(対象者A〜E)としたが、実際には100名以上を対象者とすることが好ましい。また、対象者の数が偶数の場合には、上記中間に位置する対象者として複数人(例えば2人)のしみをしみモデルのしみ成分として設定してもよい。
しみ/しわモデル作成処理により作成されたしわモデルおよびしみモデルを、それぞれ図6(a)および図6(b)に示す。
(6)モデル適用処理
次に、しみモデルおよびしわモデルを、ある対象者の原画像に適用するためのモデル適用処理について説明する。
図7は、モデル適用処理を示すフローチャートである。
図7に示すように、CPU501は、対象者の原画像を取得する(ステップS31)。本例の場合、CPU501は、図8(a)に示す20歳の女性の原画像を取得するものとする。
次に、CPU501は年齢操作後の年齢を取得する(ステップS32)。この場合、作業者が画像処理装置50の入力装置504を操作することにより、年齢操作後の年齢が決定される。例えば、作業者は年齢操作後の年齢として40歳代、50歳代、60歳代および70歳代を選択することができる。
続いて、CPU501は、対応する年齢形状特徴、しみモデルおよびしわモデルを選択(ステップS33)した後、上記年齢形状特徴に基づいて原画像の顔形状を変形する(ステップS34)。
次に、CPU501は、しみモデルおよびしわモデルを変形された顔形状に合致するよう変形する(ステップS35)。
その後、CPU501は、原画像に変形されたしみモデルおよびしわモデルを適用する(ステップS36)。
40歳代のしみモデルおよびしわモデルを原画像に適用した結果を図8(b)に示し、70歳代のしみモデルおよびしわモデルを原画像に適用した結果を図8(c)に示す。
(7)本実施の形態における効果
このように、本実施の形態においては、しみ/しわモデル作成処理によりしみモデルおよびしわモデルを作成し、これらを対象者の原画像に適用することによって、コンピュータグラフィックス(CG)によるしみおよびしわを顔画像に合成した場合のような合成後の顔画像に残る不自然さの発生を防止することができる。それにより、年齢操作後の結果における信頼性を向上することができる。
また、しみ/しわモデル作成処理により作成したしみモデルおよびしわモデルを用いることにより、しみおよびしわがほとんどない若年者の原画像に対しても年齢操作を容易に行うことが可能となる。
(8)明領域画像および暗領域画像の作成
次に、図2のしみ/しわモデル作成処理における明領域画像の作成(ステップS3)および暗領域画像の作成(ステップS4)について説明する。
図9は、注目画素および周辺画素の一例を示す図である。また、図10および図11は、明領域画像の作成処理を示すフローチャートである。さらに、図12および図13は、暗領域画像の作成処理を示すフローチャートである。
図9に示すように、原画像100の水平方向をX方向とし、垂直方向をY方向とする。図9の例では、原画像100のX方向の画素数は512であり、Y方向の画素数も512である。注目画素300の周囲の10画素×10画素の領域を周辺領域200と呼ぶ。
明領域画像の作成処理および暗領域画像の作成処理では、注目画素300を1画素ずつシフトさせながら、周辺領域200内の輝度の平均値に基づいて注目画素300の値を決定する。
図10および図11の明領域画像作成処理においては、まず、CPU501は、注目画素300および周辺領域200を設定する(ステップS41)。
次に、周辺領域200内の画素の輝度の平均値を算出する(ステップS42)。そして、注目画素300の輝度値と平均値との差を算出する(ステップS43)。
次いで、注目画素300の輝度値と平均値との差が正の所定値以上か否かを判別する(ステップS44)。
注目画素300の輝度値と平均値との差が正の所定値以上の場合には、“1”を注目画素300の画素値に設定する(ステップS45)。注目画素300の輝度値と平均値との差が正の所定値より低い場合には、“0”を注目画素300の画素値に設定する(ステップS46)。
その後、注目画素300がX方向の最後の画素か否かを判別する(図11のステップS47)。注目画素300がX方向の最後の画素でない場合は、注目画素300および周辺領域200をX方向に1画素分シフトする(ステップS48)。そして、ステップS42に戻り、ステップS42〜S47の処理を繰り返す。
ステップS47において注目画素300がX方向の最後の画素の場合には、注目画素300がY方向の最後の画素か否かを判別する(ステップS49)。注目画素300がY方向の最後の画素でない場合は、注目画素300をX方向の最初の画素に戻し、注目画素300および周辺領域200をY方向に1画素分シフトする(ステップS50)。そして、ステップS42に戻り、ステップS42〜S49の処理を繰り返す。
ステップS49において注目画素300がY方向の最後の画素の場合には、明領域画像作成処理を終了する。
このようにして、原画像100において平均輝度よりも高い輝度を有する明領域を示す明領域画像が作成される。
次に、図12および図13の暗領域画像作成処理においては、まず、CPU501は、注目画素300および周辺領域200を設定する(ステップS51)。
次に、周辺領域200内の画素の輝度の平均値を算出する(ステップS52)。そして、注目画素300の輝度値と平均値との差を算出する(ステップS53)。
次いで、注目画素300の輝度値と平均値との差が負の所定値以下か否かを判別する(ステップS54)。
注目画素300の輝度値と平均値との差が負の所定値以下の場合には、“1”を注目画素300の画素値に設定する(ステップS55)。注目画素300の輝度値と平均値との差が負の所定値よりも高い場合には、“0”を注目画素300の画素値に設定する(ステップS56)。
その後、注目画素300がX方向の最後の画素か否かを判別する(図13のステップS57)。注目画素300がX方向の最後の画素でない場合は、注目画素300および周辺領域200をX方向に1画素分シフトする(ステップS58)。そして、ステップS52に戻り、ステップS52〜S57の処理を繰り返す。
ステップS57において注目画素300がX方向の最後の画素の場合には、注目画素300がY方向の最後の画素か否かを判別する(ステップS59)。注目画素300がY方向の最後の画素でない場合は、注目画素300をX方向の最初の画素に戻し、注目画素300および周辺領域200をY方向に1画素分シフトする(ステップS60)。そして、ステップS52に戻り、ステップS52〜S59の処理を繰り返す。
ステップS59において注目画素300がY方向の最後の画素の場合には、暗領域画像作成処理を終了する。
このようにして、原画像100において平均輝度よりも低い輝度を有する暗領域を示す暗領域画像が作成される。
図14は、原画像の一例を示す図であり、図15は、明領域画像の一例を示す図である。上記の明領域画像の作成処理により、図14の原画像100から図15の明領域画像600が作成される。なお、図14中の各数字は輝度を示す。
(9)ブロッブの抽出およびラベリング
次に、ブロッブの抽出およびラベリングについて説明する。図16および図17は、ブロッブの抽出およびラベリングを説明するための図である。
ここで、ブロッブの抽出とは、明領域画像または暗領域画像において値が“1”の画素の連結領域をブロッブとして抽出することをいう。また、ラベリングとは、個々のブロッブを識別するために各ブロッブにラベルを付すことをいう。
図15に示した明領域画像600において、注目画素をX方向に1画素分シフトしつつ、注目画素の左側、左斜め上、上側または右斜め上に値が“1”の画素が存在するか否かを調べる。最初に注目画素の値が“1”となったときに、その注目画素にラベル“A”を付す。次に、注目画素の値が“1”であり、左側、左斜め上、上側または右斜め上に値が“1”の画素が存在する場合に、注目画素に値が“1”の画素と同じラベル“A”を付す。注目画素の値が“1”であり、左側、左斜め上、上側または右斜め上に値が“1”の画素が存在しない場合には、注目画素に別のラベル“B”を付す。
注目画素をX方向の最後の画素までシフトした後、注目画素をX方向の最初の画素に戻しかつY方向に1画素分シフトし、上記の処理を行う。注目画素がX方向およびY方向の最後の画素になるまで上記の処理を繰り返す。
上記の処理により、図16に示すように、明領域画像600のブロッブ601にラベル“A”および“B”が付され、ブロッブ602にラベル“C”が付されている。
次に、図16の明領域画像600において、注目画素をX方向およびY方向の最初の画素に戻し、注目画素をX方向に1画素分シフトしつつ、注目画素の左側、左斜め上、上側または右斜め上にラベルが付された画素が存在するか否かを調べる。注目画素にラベルが付されており、かつ左側、左斜め上、上側または右斜め上に異なるラベルが付された画素が存在する場合には、注目画素のラベルと同じラベルを持つ画素を全て左側、左斜め上、上側または右斜め上の画素と同じラベルに変更する。
注目画素をX方向の最後の画素までシフトした後、注目画素をX方向の最初の画素に戻しかつY方向に1画素分シフトし、上記の処理を行う。注目画素がX方向およびY方向の最後の画素になるまで上記の処理を繰り返す。
その結果、図17に示すように、ブロッブ601内のラベル“B”がラベル“A”に変更される。
このようにして、値が“1”の画素の連結領域をブロッブとして抽出することができるとともに、ラベルにより個々のブロッブを識別することができる。
図17の明領域画像600では、ラベル“A”によりブロッブ601が識別され、ラベル“C”によりブロッブ602が識別される。
暗領域画像についても、同様にしてブロッブの抽出およびラベリングが行われる。
(10)しみ成分およびしわ成分の生成
次に、ラベリングされたブロッブからしみおよびしわを検出する処理ならびにしみ成分およびしわ成分を生成する処理について説明する。
(a)しみの検出
一般的な顔の知識より、しみは顔に対して大きな領域を占めるものではなく、十分に小さい。しかし、著しく小さいブロッブは観察者が知覚できないであろうことから、しみとはしない。また、しみの形状は、円に近いか、または円から多少歪んだ形状である。
ここで、しみとして検出されなかったブロッブはすべて除去する(画素値を0とする)。
(b)しわの検出
一般的な顔の知識より、しわは顔の大きさと比較して著しく長いものではない。また、しわの形状は、直線状または曲線状である。一方、顔パーツの輪郭線も同様な形状を示している場合がある。しかし、人が顔を観察する場合にもこれらの局所的な画像のみからはしわと顔パーツの輪郭線とを識別することが難しいことがしばしばある。人は、このような場合に、顔という知識を利用していると考えられる。そこで、ブロッブに、顔パーツの一部が含まれていれば、そのブロッブは顔パーツの輪郭線とみなす。
ここで、しわとして検出されなかったブロッブはすべて除去する(画素値を0とする)。
図18は原画像の基準長さを説明するための図である。図19はしみおよびしわの検出処理を示すフローチャートである。図20はブロッブの例を示す図である。
しみおよびしわの検出処理では、図18に示すように、原画像の両眼の中心間の水平方向の距離L1と、両眼の間の中点と口との間の垂直方向の距離L2に係数を乗算した値とを比較し、それらのうち長い方の距離を基準長さとし、抽出されたブロッブの寸法を規格化する。
ここでは、図20(a)〜(h)のブロッブB1〜B8からしみおよびしわを検出するものとする。図20において、各ブロッブB1〜B8が内接する長方形の領域を処理領域700と呼ぶ。
各ブロッブB1〜B8の横の長さwは、ブロッブB1〜B8のX方向の最大座標と最小座標との差であり、処理領域700の横の長さに相当する。また、各ブロッブB1〜B8の縦の長さhは、ブロッブB1〜B8のY方向の最大座標と最小座標との差であり、処理領域700の縦の長さに相当する。
まず、CPU501は、ブロッブの画素数が所定値P1以上であるか否かを判別する(ステップS71)。ブロッブの画素数が所定値P1よりも少ない場合には、そのブロッブを排除する(ステップS79)。それにより、小さすぎるブロッブが排除される。
ブロッブの画素数が所定値P1以上の場合には、CPU501は、ブロッブの縦横比と密度との関係値faが所定値K以上であるか否かを判別する(ステップS72)。所定値Kは0よりも大きく1よりも小さい値に設定される。
ここで、関係値faは次式により求められる。
fa=α[1−|(4/π){tan-1(w/h)−(π/4)}|]+(1−α)(βs/wh) …(2)
上式(2)において、wはブロッブの横の長さ、hはブロッブの縦の長さ、sはブロックの画素数、αおよびβはそれぞれ所定の係数である。
上式(2)の第1項の[1−|(4/π)・{tan−1(w/h)−(π/4)}|]において、tan−1(w/h)の値はX方向に対して処理領域700の対角線がなす角度を表す。ブロッブの縦横比w/hが1の場合には、対角線の角度が45度となり、第1項の上記の値は1となる。ブロッブの縦横比w/hが0または∞に近い場合には、対角線の角度が90度または0度に近くなり、第1項の上記の値は約0となる。
例えば、図20(a),(b),(c)のブロッブB1,B2,B3では、第1項の上記の値は1となり、図20(d)のブロッブB4では、第1項の上記の値は0となる。
また、上式(2)の第2項において、s/whの値は、処理領域700内のブロッブの密度を表す。
例えば、図20(a),(d)のブロッブB1,B4では、第2項の上記の値は1に近くなり、図20(b),(g),(h)のブロッブB2,B7,B8では、第2項の上記の値は0に近くなる。
係数αは、縦横比および密度の重みを調整するために用いられ、0<α<1となるように設定される。したがって、形状が正方形または円形に近くかつ密度が高い場合には、関係値faは1に近くなる。
例えば、図20(a)のブロッブB1では、関係値faが1に近くなる。
ブロッブの縦横比と密度との関係値faが所定値K以上の場合には、CPU501は、ブロッブの画素数が所定値P2以下であるか否かを判別する(ステップS77)。所定値P2は所定値P1よりも大きい値に設定される。
ブロッブの画素数が所定値P2以下でない場合、すなわち所定値P2よりも大きい場合には、CPU501はそのブロッブを排除する。それにより、大きすぎるブロッブが排除される。
ステップS77においてブロッブの画素数が所定値P2以下の場合には、CPU501は、そのブロッブをしみと判定する(ステップS78)。この場合、図20(a)のブロッブB1がしみと判定される。
それにより、画素数が所定値P1以上所定値P2以下であり、かつ縦横比と密度との関係値faが所定値K以上のブロッブがしみと判定される。例えば、図20(a)のブロッブB1は、画素数が所定値P1以上所定値P2以下の場合にしみと判定され、画素数が所定値P1よりも小さいかまたは所定値P2よりも大きい場合に排除される。
ステップS72において縦横比と密度との関係値faが所定値Kよりも小さい場合には、CPU501は、ブロッブの大きさと密度との関係値fbが所定値L以上であるか否かを判別する(ステップS73)。所定値Lは0よりも大きく1よりも小さい値に設定される。
ここで、関係値fbは次式により求められる。
fb=max(w,h)/s …(3)
上式(3)において、max(w,h)はブロッブの横の長さwおよび縦の長さhのうち長い方の値を示す。また、sはブロッブの画素数である。
細い線では、関係値fbは1に近くなり、太い線では、関係値fbは0に近くなる。
ブロッブの大きさと密度との関係値fbが所定値L以上でない場合、すなわち
所定値Lよりも小さい場合には、CPU501はそのブロッブを排除する(ステップS76)。
例えば、図20(c)のブロッブB3では、関係値fbが0に近くなる。したがって、ブロッブB3は排除される。
ステップS73においてブロッブの大きさと密度との関係値fbが所定値L以上の場合には、CPU501はブロッブのばらつきの度合いfcが所定値M以上であるか否かを判別する(ステップS74)。所定値Mは0よりも大きく1よりも小さい値に設定される。例えば、所定値Mは0.12である。
この場合、ブロッブのばらつきの度合いfcは、ブロッブ内の画素のうちブロッブの重心からの距離が標準偏差σの2倍よりも長い画素の割合で定義される。ばらつきの度合いfcは次式により求められる。
fc=u/s …(4)
上式(4)において、sはブロッブの画素数である。また、uは、ブロッブの重心W0を中心とする円C外の画素の数である。
ブロッブのばらつきの度合いfcが所定値Mよりも小さい場合には、CPU501はそのブロッブを排除する。
例えば、図20(e),(f),(h)のブロッブB5,B6,B8では、ばらつきの度合いfcの値が小さくなる。したがって、ブロッブB5,B6,B8は排除される。
ステップS74においてブロッブのばらつきの度合いfcが所定値M以上の場合には、CPU501は、ブロッブをしわと判定する(ステップS75)。
それにより、画素数が所定値P1以上であり、縦横比と密度との関係値faが所定値Kよりも小さく、大きさと密度との関係値fbが所定値L以上であり、かつばらつきの度合いfcが所定値M以上であるブロッブがしわと判定される。
例えば、図20(b),(d),(g)のブロッブB2,B4,B7では、ばらつきの度合いfcが大きくなる。したがって、ブロッブB2,B4,B7はしわと判定される。
上記のようにしてしみまたはしわとして検出されたブロッブについて、原画像に基づいてしみ成分またはしわ成分を生成する。
まず、しみとして検出されたブロッブと、しわとして検出されたブロッブとを振り分ける。
しみ成分の生成では、しみとして検出されたブロッブ外の画素の値を“0”とする。ブロッブ内の各画素について、その画素を中心に含む10画素×10画素の周辺領域内の画素の輝度の中央値を算出し、原画像の輝度値と中央値との差の絶対値を算出し、差の絶対値をしみ成分の画素の値とする。しみ成分の生成では、暗領域画像に対応するしみ成分が生成される。
同様に、しわ成分の生成では、しわとして検出されたブロッブ外の画素の値を“0”とする。ブロッブ内の各画素について、その画素を中心に含む10画素×10画素の周辺領域内の画素の輝度の中央値を算出し、原画像の輝度値と中央値との差の絶対値を算出し、差の絶対値をしわ成分の画素の値とする。しわ成分の生成では、暗領域画像に対応するしわ成分および明領域画像に対応するしわ成分が生成される。
図21はしみ成分またはしわ成分の一例を示す図である。ブロッブ601A,602A外の画素の値は“0”とされる。ブロッブ601A,602A内の各画素の値は、原画像において、その画素を中心に含む10画素×10画素の周辺領域内の画素の輝度の中央値を算出し、原画像の輝度値と中央値との差の絶対値を算出することにより得られる。
(11)顔画像の形状の操作
次に、対象者の原画像の顔画像に対して年齢が異なる顔画像を合成する方法について説明する。この方法を用いて顔画像の形状を操作することにより、「ある顔画像の人物が若く見られるならばこんな感じ」、「老けて見られるならばこんな感じ」という印象を得ることができる。なお、上記方法を実施するための画像処理装置の構成は図1の画像処理装置50の構成と同じである。
以下では、画像が個人の顔画像であり、複数の形態的特徴が目、口等の顔パーツ(顔部品)の形状特徴を構成するL個の特徴点(x,y)の2次元座標であり、属性が年齢である場合を説明する。ここで、Lは、2以上の整数であり、xは顔画像におけるx座標、yは顔画像におけるy座標である。
本実施の形態では、まず、個人の顔画像を表す特徴ベクトル(形状特徴ベクトル)として、L個の特徴点(x,y)の2次元座標だけでなく、画像には直接関係はないが、年齢特徴に強く影響を与える既知の属性値(年齢属性値)に重みを加えたものを変量aとして加え、以下に示すように、主成分分析(PCA)による次元圧縮を行う。
具体的には以下の手順で行う。個人の顔画像の形状特徴ベクトルは、次式のように、2L+1次元のベクトルF(i=1,2,・・・,M)として表す。Mは主成分分析に用いる個人の顔画像の数である。
=[x,y,x,y,x,y,…,x,y,a] …(5)
上式(5)において、Tは転置を示す。すべての顔画像の形状特徴ベクトルの平均値が形状特徴ベクトル空間の中心に配置されるように各要素(変量)から平均FAVを引く。
ΔF=F−FAV …(6)
次に、上式(6)を用いて新たに顔特徴空間Gを次式(7)により定義する。
G=[ΔF,ΔF…,ΔF] …(7)
そして、次式(8)により顔特徴空間Gの共分散行列Sを求める。
S=GG …(8)
上式(8)より求められた共分散行列Sに対して次式(9)により特異値分解を行うことにより、各固有ベクトルを顔特徴空間Gの主成分として求めることができる。
S=UDU …(9)
Uはユニタリ行列であり、各列が固有ベクトルとなる。すなわち、ユニタリ行列Uの第1列には第1番目〜第M番目の顔画像における第1主成分の主成分得点が順に並び、第2列には第1番目〜第M番目の顔画像における第2主成分の主成分得点が順に並び、第3列には第1番目〜第M番目の顔画像における第3主成分の主成分得点が順に並ぶ。同様に、ユニタリ行列Uの第M列には第1番目〜第M番目の顔画像における第(2L+1)主成分の主成分得点が並ぶ。Dは対角行列であり、対角成分が各主成分の固有値である。すなわち、対角行列Dの対角成分は、第1主成分〜第(2L+1)主成分の固有値λ〜λ2L+1である。
ここで得られた第1主成分は、後述するように、属性値として加えた成分(年齢)の影響を強く受けており、第1主成分の主成分得点の値は、年齢属性値を強く反映したものになる。
ここで、第1主成分の標準偏差をσとし、その3倍を形状特徴の変化範囲とする。主成分の固有値は主成分の分散であることから、第1主成分の標準偏差σは、第1主成分の固有値λより次式(10)のようになる。
σ =λ …(10)
第1主成分の標準偏差σの3倍の範囲、すなわち−(3/2)σから+(3/2)σの範囲を顔形状(形状特徴)の変化範囲とする。この変化範囲にすべての顔画像のうち90%以上が属する。+(3/2)σを第1主成分の主成分得点とし、他の主成分の主成分得点を0とする主成分特徴ベクトルをPmax とする。また、−(3/2)σを第1主成分の主成分得点とし、他の主成分の主成分得点を0とする主成分特徴ベクトルをPmin とする。主成分特徴ベクトルPmax はM個の顔画像より求められる平均顔画像において最年長(または最年少)の顔画像に対応し、主成分特徴ベクトルPmin はM個の顔画像により求められる平均顔画像において最年少(または最年長)の顔画像に対応する。
max=[+(3/2)σ,0,0,…,0] …(11)
min=[−(3/2)σ,0,0,…,0] …(12)
上式(11),(12)の主成分特徴ベクトルPmax ,Pmin より顔形状ベクトルFmax ,Fmin を再構成する。顔形状ベクトルFmax は最年長(または最年少)の平均顔画像を表し、顔形状ベクトルFmin は最年少(または最年長)の平均顔画像を表す。そして、次式のように、顔形状ベクトルFmax と顔形状ベクトルFmin との差を年齢特徴を表す特徴ベクトル(年齢特徴ベクトル)Fとして抽出する。
F=Fmax−Fmin …(13)
ただし、年齢特徴ベクトルFには属性値は必要ないため、年齢特徴ベクトルFは年齢属性値を削除した2L次元のベクトルとする。
F=[x,y,x,y,…,x2L,y2L …(14)
上式(14)の年齢特徴ベクトルFは、最年長の平均顔画像と最年少の平均顔画像との間での各特徴点の移動量を表している。例えば、変量xは1番目の特徴点のx座標の移動量を表し、変量yは1番目の特徴点のy座標の移動量を表す。
上式(14)の年齢特徴ベクトルFを用いて次のようにして特定の個人のオリジナル顔画像からその個人の異なる年齢の顔画像を合成することができる。
まず、特定の個人のオリジナル顔画像の形状特徴ベクトルFを次式のように構成する。
=[x,y,x,y,…,x2L,y2L …(15)
上式(15)の変量x,y,x,y,…,x2L,y2Lはオリジナル顔画像のL個の特徴点のx座標およびy座標である。
次に、上式(14)の年齢特徴ベクトルFの各変量x,y,x,y,…,x2L,y2Lに合成割合bを乗算し、次式の修正ベクトルF’を算出する。
F’=[bx,by,bx,by,…,bx2L,by2L …(16)
上式(15)のオリジナル顔画像の形状特徴ベクトルFに上式(16)の修正ベクトルF’を次式のように加算または減算し、年齢特徴をマッピングした形状特徴ベクトルFを作成する。
=F±F’ …(17)
上式(17)の形状特徴ベクトルFから顔画像を再構成することによりオリジナル顔画像に対して年齢が異なる顔画像を合成することができる。この場合、上式(16)における合成割合bの値を任意に設定することにより、任意の年齢の顔画像を合成することが可能となる。
図22および図23は図1の画像処理装置において実行される画像処理プログラムの処理を示すフローチャートである。ここでは、ある年齢の個人のオリジナル顔画像からその個人の他の年齢の顔画像を合成する方法の例を示す。
まず、CPU501は、入力装置504により入力された複数の個人の顔画像を画像データとして外部記憶装置506に記憶する(ステップS91)。この場合、予めデータベースに記憶された複数の個人の顔画像の画像データを用いてもよい。
次に、CPU501は、外部記憶装置506に記憶された画像データに基づいて各顔画像の複数の特徴点の座標値を抽出する(ステップS92)。本実施の形態では、各特徴点のx座標およびy座標を抽出する。
次に、CPU501は、各顔画像の年齢属性値を取得する(ステップS93)。年齢属性値は、各顔画像ごとに入力装置504により入力してもよく、あるいは各顔画像ごとに予めデータベースに記憶された年齢属性値を用いてもよい。本実施の形態では、後述する年齢知覚実験により得られた見かけの年齢を年齢属性値として用いる。
さらに、CPU501は、各顔画像ごとに抽出された複数の特徴点の座標値および年齢属性値を用いて各顔画像の形状特徴ベクトルF(式(5)参照)を構成する(ステップS94)。
次いで、CPU501は、複数の顔画像の形状特徴ベクトルFから式(6)〜(10)に従って主成分分析により第1主成分の固有値σを算出する(ステップS95)。また、CPU501は、第1主成分の固有値σを用いて式(11)の第1主成分の主成分特徴ベクトルPmax ,Pmin を構成する(図23のステップS96)。
次に、CPU501は、第1主成分の固有値σを用いて式(11)の第1主成分の顔形状ベクトルFmax ,Fmin を再構成し(ステップS97)、式(12)の年齢特徴を表す年齢特徴ベクトルFを抽出する(ステップS98)。
次いで、CPU501は、年齢特徴ベクトルFを用いて特定の個人のオリジナル顔画像から所望の年齢の顔画像を合成する(ステップS99)。
このようにして、画像処理プログラムを画像処理装置において実行することにより複数の個人の顔画像を用いて年齢特徴に密接に関連する顔形状の特徴を年齢特徴ベクトルFとして抽出することができ、さらに抽出した顔形状の特徴を用いて特定の個人のオリジナル顔画像から所望の年齢の顔画像を合成することができる。
上記のように、本実施の形態の画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムにより未知の顔画像を合成することができるので、それらを犯罪捜査等に利用することができる。
なお、上記実施の形態では、画像の形態的特徴として顔形状の特徴を表す複数の特徴点の座標値を用いているが、画像の形態的特徴として肌の色合い、しみ、しわ等のテクスチャ(肌合い)を用いることもできる。また、年齢の知覚は、顔内部の形状だけではなく、髪型等を考慮してもよい。
さらに、上記実施の形態では、属性として見かけの年齢を用いているが、属性として見かけの年齢の代わりに実年齢を用いてもよい。また、属性として表情、人種、性別、体形等の他の属性を用いてもよい。
属性が実年齢の場合、上記実施の形態の画像処理方法を適用することにより、複数の個人の顔画像を用いて実年齢の特徴に密接に関連する顔形状の特徴を抽出することができ、さらに抽出した顔形状の特徴を用いて特定の個人のオリジナル顔画像から実年齢の異なる顔画像を合成することができる。
属性が表情の場合、喜怒哀楽等の表情をそれぞれ異なる値で表し、上記実施の形態の画像処理方法を適用することにより、複数の個人の顔画像を用いて表情の特徴に密接に関連する顔形状の特徴を抽出することができ、さらに抽出した顔形状の特徴を用いて特定の個人のオリジナル顔画像から表情の異なる顔画像を合成することができる。
属性が人種の場合、異なる複数の人種をそれぞれ異なる値で表し、上記実施の形態の画像処理方法を適用することにより、複数の個人の顔画像を用いて人種の特徴に密接に関連する顔形状の特徴を抽出することができ、さらに抽出した顔形状の特徴を用いて特定の個人のオリジナル顔画像から人種の異なる顔画像を合成することができる。
属性が性別の場合、男女の性別を異なる値で表し、上記実施の形態の画像処理方法を適用することにより、複数の個人の顔画像を用いて性別の特徴に密接に関連する顔形状の特徴を抽出することができ、さらに抽出した顔形状の特徴を用いて特定の個人のオリジナル顔画像から性別の異なる顔画像を合成することができる。
属性が体形の場合、異なる体形を異なる値で表し、上記実施の形態の画像処理方法を適用することにより、複数の個人の顔画像を用いて体形の特徴に密接に関連する顔形状の特徴を抽出することができ、さらに抽出した顔形状の特徴を用いて特定の個人のオリジナル顔画像から体形の異なる顔画像を合成することができる。
また、上記実施の形態では、画像が個人の顔画像である場合を説明したが、これに限定されない。例えば、画像が動物の画像であってもよい。
(12)請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応関係
本実施の形態においては、外部記憶装置506が記憶手段に相当し、CPU501が検出手段、作成手段、抽出手段、適用手段、生成手段、変形手段およびコンピュータに相当する。
1.予備実験
個人の顔の経年変化に関わる形状特徴について考える場合、主成分分析の変量に与える属性値として、実年齢を利用すればよい。しかし、顔の経年変化では、形状とともに、しみやしわ、肌のきめ等も変化することは経験的にも明らかである。本実施例では、経年変化により変化する顔の形状特徴ではなく、みかけの年齢、つまり若く見える顔や、老けて見える顔の形状の特徴について検討した。そして、見かけの年齢の属性値として、実年齢を与えたのでは不十分であるため、見かけの年齢の属性値を求めるために年齢知覚実験(年齢評定実験)を行った。
1−1.手続
年齢知覚実験における実験刺激には、本願出願人が収集して作成した表情顔画像データベースから、日本人男女各142名の無表情、正面向き、実年齢が10代後半から30代後半の顔画像を用いた。また、顔画像は512×512ピクセルのカラー画像であり、顔が枠内に十分入る大きさであった。被験者は大学生(18才〜22才)の男性25名および女性22名であった。
実験は、次の手順で行われた。被験者は、モニタに表示される顔画像の年齢を推定し、表1に示す年齢評定カテゴリの中で最も適するカテゴリを選択するよう求められた。
Figure 2007128171
表1に示すように、年齢を8つのカテゴリに分類し、それらのカテゴリに年齢の若い順に0〜7の評定値を与えた。
1−2.結果
顔画像ごとに評定値の平均および標準偏差を求めた。図24は顔画像ごとの評定置の平均を降順に並び替えてプロットした図である。図24の横軸は、142名の顔画像を示し、縦軸は、各顔画像の評定値の平均を示す。三角印および丸印はそれぞれ男性および女性の顔画像の評定値の平均を表す。
個々の顔画像より得られた標準偏差から顔画像の性別ごとに平均を求めた。標準偏差の平均は、男性の顔画像では0.85、女性の顔画像では0.89であった。つまり、男女の顔とも±5才程度の誤差で年齢が推定されたことになる。
なお、男女で顔画像は異なり、顔画像間に関連もないため、顔画像間の比較には意味がない。
2.年齢特徴抽出実験
次に、上記の年齢知覚実験により得られた見かけの年齢属性値を用いて顔年齢特徴抽出実験を行った。顔情報に見かけの年齢属性値を付加する場合(以下、属性値付加条件と呼ぶ)と、顔情報に見かけの年齢属性値を付加しない場合(以下、属性値なし条件と呼ぶ)とで、抽出される形状特徴の比較を行った。
2−1.手続き
顔画像の形状特徴には、本願出願人が開発した顔画像合成システム(FUTON)(蒲池みゆき,向田茂,吉川左紀子,加藤隆,尾田正臣,赤松茂,“顔・表情認知に関する心理実験のための顔画像合成システム−FUTON System−,”信学技法,HIP97−39,pp.73−80,Jan.1998および向田茂,蒲池みゆき,赤松茂,“顔画像合成システム(FUTON system)におけるマニュアルサンプリングの評価,”信学技法,HIP99−49,pp.13−18,Nov.1999参照)のデフォルト特徴点83点の座標値を用いた。
図25は顔特徴ベクトルの変量として用いた特徴点を示す図である。図25において、83点の特徴点を黒丸で示し、各特徴点を識別するために符号を付している。
顔画像としては、予備実験で用いた男女の各142枚の顔画像を用いた。ただし、顔幅(特徴点Fr3,Fl3間の長さ)が230ピクセルになるように、また両目の瞳を結ぶ直線が水平になるように正規化した。
男女の顔画像ごとに、属性値なし条件および属性値付加条件のそれぞれにおいて主成分分析による次元圧縮を行った。
・属性値なし条件
従来手法の属性値なし条件では、顔情報(形状特徴ベクトルの変量)として、83点の特徴点の座標値のみを用いた。1枚の顔画像を166次元の形状特徴ベクトルFとして表した。
=(x,y,x,y,x,y,…,x83,y83
・属性値付加条件
属性値付加条件では、顔情報として(形状特徴ベクトルの変量)、83点の特徴点の座標値に加え,予備実験で得られた各顔画像の評定値の平均値を100倍した値を、見かけの年齢属性値aとして用いた。そして、1枚の顔画像を167次元の形状特徴ベクトルFとして表した。
=(x,y,x,y,x,y,…,x83,y83,a)
得られた主成分ごとの固有値から、その主成分の変化量を決定し、主成分ごとに形状特徴ベクトルを再構成後、視覚的にその差を比較した。
2−3.結果
男女それぞれの顔画像について、属性値なし条件および属性値付加条件から得られた各主成分における主成分得点を分析した。もし、主成分が年齢変化に強く関与しているのであれば、顔画像を年齢順に並べたとき、主成分上の各顔画像の主成分得点は昇順あるいは降順に並んでいるはずである。そこで、男女の顔画像での各条件で得られた主成分のうち第1主成分から第3主成分までの主成分得点をプロットした。
図26(a)は男性の顔画像において属性値なし条件で得られた上位主成分の主成分得点を示す図、図26(b)は女性の顔画像において属性値なし条件で得られた上位主成分の主成分得点を示す図である。また、図27(a)は男性の顔画像において属性値付加条件で得られた上位主成分の主成分得点を示す図、図27(b)は女性の顔画像において属性値付加条件で得られた上位主成分の主成分得点を示す図である。図26および図27の横軸は見かけの年齢(評定値)の高い順に並べた顔画像を示し、縦軸は主成分得点(PC score)を示す。四角印は第1主成分の主成分得点を示し、丸印は第2主成分の主成分得点を示し、三角印は第3主成分の主成分得点を示す。
図26(a),(b)に示すように、属性値なし条件では、男性の顔画像および女性の顔画像とも、年齢順に並べられた顔画像の主成分得点がほぼ昇順あるいは降順に並ぶ主成分を見つけることができなかった。
一方、図27(a),(b)に示すように、属性値付加条件では、男性の顔画像および女性の顔画像とも、第1主成分の主成分得点がほぼ順に並んだ形で示された。
これらの結果から、属性値付加条件で得られた第1主成分が顔画像の見かけの年齢に影響を与える特徴と密接に関係していることがわかった。
次に、各主成分がどのような形状変化に関わっているのかを視覚的に確認するために、確認する主成分の固有値から得られた変化範囲を用いて、それぞれ顔パーツの特徴点の座標を再構成した。以下に示すように、属性値付加条件での主成分の顔形状への影響を調べた。
図28、図29、図30および図31は男性の顔画像において属性値付加条件で得られた第1主成分、第2主成分、第3主成分および第4主成分をそれぞれ用いて再構成した顔形状を示す図である。また、図32、図33、図34および図35は女性の顔画像において属性値付加条件で得られた第1主成分、第2主成分、第3主成分および第4主成分をそれぞれ用いて再構成した顔形状を示す図である。図28〜図35において、(a)および(b)は見かけの年齢が両極端の顔形状を示している。
再構成した顔画像から各主成分の2枚の顔形状を比較した。各主成分が形状的な特徴の変化とどのように関係しているかを、主観的な印象として挙げると次のようになる。男性の顔画像について属性値付加条件で得られた第1主成分では、眉の内側が上下に変化、外側は内側とは逆向きに上下に変化する。鼻と口は上下に変化し、口の幅は若干狭まったり、広がったり、そしてあごがやや大きくなったり、小さくなったりする。第2主成分では、額が拡大縮小し、眉の外側が水平方向へ変化し(眉の大きさが変わる)、両目の間隔もやや広くなったり、狭くなったりし、そして、鼻、口およびあごが大きく上下に変化する。第3主成分では、眉の内側が上下に変化し、外側は若干水平方向に変化する。鼻と口は大きく上下に変化し、あごは四角くややえらの張ったような形や、少し小さく、とがった形に変化する。第4主成分では、額の大きさが急激に変化し、眉の内側が大きく上下に変化する。そして、鼻および口の左側が若干水平方向に変化し、あごの左側がごくわずか変化する。
一方、属性値なし条件では、第1主成分は属性値付加条件の第2主成分とほぼ同じ変化を示し、第2主成分は属性値付加条件の第3主成分とほぼ同じ変化を示した。以降の主成分についても同様であった。
女性の顔画像について属性値付加条件で得られた第1主成分では、口が上下に変化し、幅が広くなったり狭くなったりする。そして、あごがやや大きくなったり、小さくなったりする。第2主成分では、男性の顔画像について属性値付加条件で得られた第2主成分とほぼ同様であった。第3主成分では、額が拡大縮小し、眉の内側は若干上下に変化し、そして鼻と口は若干左側で水平方向に変化し、あごはややえらの張ったような形や、少し小さく、とがった形になる。第4主成分では、顔輪郭、鼻、口が若干右側で変化する。そして、顔輪郭については横幅が変化する。
一方、属性値なし条件では、男性の顔画像と同様に、第1主成分は属性値付加条件の第2主成分とほぼ同じ変化を示し、第2主成分は属性値付加条件の第3主成分とほぼ同じ変化を示した。以降の主成分についても同様であった。
2−3.考察
各主成分における主成分得点の分布から見ると、属性値なし条件と、属性値付加条件の第2主成分以降では、顔画像を見かけの年齢順に並べたときに、主成分得点が全く昇順あるいは降順になっていなかったことから、これらの主成分は見かけの年齢に影響を与える特徴と密接に関係しているとは言えない。一方、属性値付加条件の第1主成分では、見かけの年齢順に顔画像を並べたとき、男女の顔画像とも、主成分得点はほぼ順に並んでいたこと、さらには年齢知覚実験(年齢評定実験)で得られたデータ(評定値)の分布と第1主成分のデータ(主成分得点)の分布はよく似た分布を示していることから、属性値付加条件で得られた第1主成分は、見かけの年齢に影響を与える形状特徴と密接に関係していると言える。
各主成分の主成分得点の値を変え、顔パーツの特徴点座標に再構成させた特徴点の座標の変化についても、属性値付加条件の第1主成分は、解剖学的な知見による青年期の加齢変化とほぼ合っているように見える。
本発明に係る画像処理方法では、顔の形状情報である特徴点の座標値だけでなく、直接顔画像の構成には関係のない見かけの年齢という属性値を加えて主成分分析を行うことにより、第1主成分の主成分得点が定量的にも年齢変化との関係を示していること、第1主成分から再構成した顔形状において定性的にも妥当な変形を観察できたことから、見かけの年齢に密接に関係する形状特徴を得られることを示している。
3−1.個人の顔画像へのマッピング
年齢特徴抽出実験により得られた見かけの年齢特徴を個人の顔画像へマッピングした。
図36は対象者の顔画像に年齢形状特徴をマッピングすることにより年齢の異なる顔画像を合成した結果を示す図である。
図36(a)は20歳の対象者の原画像を示し、図36(b)は年齢が40歳に見えるように合成した顔画像を示し、図36(c)は年齢が70歳に見えるように合成した顔画像を示す。合成割合は、いずれも年齢特徴抽出実験の属性値付加条件の第1主成分の変化量の±50%とした。
合成の手順は次の通りである。対象者の顔画像から、FUTONで用いる83点の特徴点を取得し、オリジナル顔画像の形状特徴ベクトルFを特徴点の座標値を用いて、166次元のベクトルFとする。
=(x,y,x,x,…,x166,y166 …(15)
オリジナル顔画像の形状特徴ベクトルFと、見かけの年齢特徴ベクトルFの各要素に合成割合0.5を乗じた修正ベクトルF’を加算あるいは減算し、年齢特徴をマッピングした顔形状ベクトルFを作成した。
F’=(0.5x,0.5y,0.5x,0.5y…,0.5x83,0.5y83 …(16)
=F±F’ …(17)
そして、顔形状がFからFへと変化する形状モーフィング(顔合成技術)をFUTONで行った。
以上のように、上記実施例では、顔画像の形状特徴ベクトルに画像とは直接関係のない見かけの年齢という属性値を変量として加え、主成分分析を行うことにより、見かけの年齢変化に密接に関与する形状特徴を抽出することが可能であることが示された。
本発明は、原画像から異なる年齢印象を有する顔画像を合成するために利用することができ、犯罪捜査、尋ね人の捜索およびスキンケアのシュミレーション等の種々の目的に利用するこができる。
本実施の形態の顔画像合成方法を実行するための顔画像合成装置の構成を示すブロック図である。 顔画像合成装置によるしみ/しわモデル作成処理を示すフローチャートである。 しわモデル作成処理を示すフローチャートである。 マッチング係数Pを説明するための説明図である。 対象者の原画像を簡略化した模式図である。 しみ/しわモデル作成処理により作成されたしわモデルおよびしみモデルを示す図である。 モデル適用処理を示すフローチャートである。 (a)は20歳の女性の原画像の写真であり、(b)は40歳代のしみモデルおよびしわモデルを原画像に適用した結果の写真であり、(c)は70歳代のしみモデルおよびしわモデルを原画像に適用した結果の写真である。 注目画素および周辺画素の一例を示す図である。 明領域画像の作成処理を示すフローチャートである。 明領域画像の作成処理を示すフローチャートである。 暗領域画像の作成処理を示すフローチャートである。 暗領域画像の作成処理を示すフローチャートである。 原画像の一例を示す図である。 明領域画像の一例を示す図である。 ブロッブの抽出およびラベリングを説明するための図である。 ブロッブの抽出およびラベリングを説明するための図である。 原画像の基準長さを説明するための図である。 しみおよびしわの検出処理を示すフローチャートである。 ブロッブの例を示す図である。 しみ成分またはしわ成分の一例を示す図である。 図1の画像処理装置において実行される画像処理プログラムの処理を示すフローチャートである。 図1の画像処理装置において実行される画像処理プログラムの処理を示すフローチャートである。 顔画像ごとの評定置の平均を降順に並び替えてプロットした図である。 顔特徴ベクトルの変量として用いた特徴点を示す図である。 (a)は男性の顔画像において属性値なし条件で得られた上位主成分の主成分得点を示す図であり、(b)は女性の顔画像において属性値なし条件で得られた上位主成分の主成分得点を示す図である。 (a)は男性の顔画像において属性値付加条件で得られた上位主成分の主成分得点を示す図であり、(b)は女性の顔画像において属性値付加条件で得られた上位主成分の主成分得点を示す図である。 男性の顔画像において属性値付加条件で得られた第1主成分を用いて再構成した顔形状を示す図である。 男性の顔画像において属性値付加条件で得られた第2主成分を用いて再構成した顔形状を示す図である。 男性の顔画像において属性値付加条件で得られた第3主成分を用いて再構成した顔形状を示す図である。 男性の顔画像において属性値付加条件で得られた第4主成分を用いて再構成した顔形状を示す図である。 女性の顔画像において属性値付加条件で得られた第1主成分を用いて再構成した顔形状を示す図である。 女性の顔画像において属性値付加条件で得られた第2主成分を用いて再構成した顔形状を示す図である。 女性の顔画像において属性値付加条件で得られた第3主成分を用いて再構成した顔形状を示す図である。 女性の顔画像において属性値付加条件で得られた第4主成分を用いて再構成した顔形状を示す図である。 対象者の顔画像に年齢形状特徴をマッピングすることにより年齢の異なる顔画像を合成した結果を示す図である。
符号の説明
50 画像処理装置
100 原画像
200 周辺領域
300 注目画素
501 CPU
502 ROM
503 RAM
504 入力装置
505 表示装置
506 外部記憶装置
507 記録媒体駆動装置
508 印刷装置
509 記録媒体
601,602,601A,602A,B1,B2,B3,B4,B5,B6,B7 ブロッブ
700 処理領域

Claims (7)

  1. 対象者の顔画像から指定された年齢または年齢層の顔画像を合成する顔画像合成装置であって、
    予め複数人の顔画像を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された複数人の顔画像から複数人のしみまたはしわを検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された複数人のしみまたはしわから年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルを作成する作成手段と、
    対象者の顔画像からしみまたはしわを有しない顔形状を抽出する抽出手段と、
    前記作成手段により作成された年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルのうち指定された年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルを前記抽出手段により抽出された対象者の顔形状に合致するよう変形した後、変形後のしみモデルまたはしわモデルを前記対象者の顔画像に適用することにより指定された年齢または年齢層に対応する顔画像を合成する適用手段とを備えたことを特徴とする顔画像合成装置。
  2. 前記作成手段は、複数人のしわを重ね合わせた後、重なり合う領域をしわモデルとして作成することを特徴とする請求項1記載の顔画像合成装置。
  3. 前記作成手段は、顔画像の複数に分割された領域ごとに複数人からしみの数または面積を抽出し、抽出された前記領域ごとのしみの数または面積を前記領域ごとに昇順または降順に並べた場合に、略中央に位置する前記しみの数または面積を有する対象者の領域を選択し、選択された領域のしみを結合したものをしみモデルとして作成することを特徴とする請求項1または2記載の顔画像合成装置。
  4. 前記記憶手段に記憶された複数人の顔画像から年齢形状特徴を生成する生成手段と、
    前記生成手段により生成された年齢形状特徴のうち指定された年齢または年齢層に対応する年齢形状特徴に基づいて前記抽出手段により抽出された対象者の顔形状を変形させる変形手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の顔画像合成装置。
  5. 前記検出手段は、前記記憶手段に記憶された各顔画像において各画素の輝度と周辺領域の輝度との差に基づいて小塊を抽出し、抽出された前記小塊からしみまたはしわを検出することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の顔画像合成装置。
  6. 対象者の顔画像から指定された年齢または年齢層の顔画像を合成する顔画像合成方法であって、
    予め複数人の顔画像を記憶するステップと、
    前記記憶された複数人の顔画像から複数人のしみまたはしわを検出するステップと、
    前記検出された複数人のしみまたはしわから年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルを作成するステップと、
    対象者の顔画像からしみまたはしわを有しない顔形状を抽出するステップと、
    前記作成された年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルのうち指定された年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルを抽出された対象者の顔形状に合致するよう変形した後、変形後のしみモデルまたはしわモデルを前記対象者の顔画像に適用することにより指定された年齢または年齢層に対応する顔画像を合成するステップとを備えたことを特徴とする顔画像合成方法。
  7. コンピュータにより実行可能で、対象者の顔画像から指定された年齢または年齢層の顔画像を合成する顔画像合成プログラムであって、
    予め複数人の顔画像を記憶する処理と、
    前記記憶された複数人の顔画像から複数人のしみまたはしわを検出する処理と、
    前記検出された複数人のしみまたはしわから年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルを作成する処理と、
    対象者の顔画像からしみまたはしわを有しない顔形状を抽出する処理と、
    前記作成された年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルのうち指定された年齢または年齢層に対応するしみモデルまたはしわモデルを抽出された対象者の顔形状に合致するよう変形した後、変形後のしみモデルまたはしわモデルを前記対象者の顔画像に適用することにより指定された年齢または年齢層に対応する顔画像を合成する処理とを、
    前記コンピュータに実行させることを特徴とする顔画像合成プログラム。
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