JP2007128063A - カートリッジ及びカートリッジの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】材料コストを上昇させることなく、機能上必要である振動や落下などに対する耐衝撃性に優れたカートリッジおよびトナー容器を提供すること。
【解決手段】レーザー溶着により接合された、レーザー光吸収性のスチレン系樹脂組成物で成形される第一の部品と、レーザー光透過性のスチレン系樹脂組成物で成形される第二の部品とを含むカートリッジおよびトナー容器であって、前述の部品は、スチレン系樹脂組成物に含まれるゴムの粒径や量、または難燃剤の種類などにより透過率が調整されている、カートリッジおよびトナー容器。
【選択図】なし

Description

本発明は、レーザープリンタや複写機等の電子写真方式を採用する電子写真画像形成装置に着脱可能なカートリッジ及びカートリッジの製造方法に関する。
ここで電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成方式を用いて記録媒体に画像を形成する装置である。電子写真画像形成装置の例には、電子写真複写機、電子写真プリンター(例えばレーザービームプリンター、LEDプリンター等)、ファクシミリ装置及びワードプロセッサ等が含まれる。プロセスカートリッジとは、画像形成装置本体に対して着脱可能であり、帯電手段、現像手段またはクリーニング手段と電子写真感光体とが一体的にカートリッジ化された部材である。
従来から電子写真画像形成プロセスを用いた電子写真画像形成装置において、電子写真感光体ドラム(以下、「感光体ドラム」)と、該感光体ドラムに作用するプロセス手段とを一体的にカートリッジ化したプロセスカートリッジを、電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とする方式(プロセスカートリッジ方式)が採用されている。プロセスカートリッジは、感光体ドラムと、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段の少なくとも一つ、または少なくとも現像手段とが一体的にカートリッジ化されている。
プロセスカートリッジ方式によれば、装置のメンテナンスをサービスマンによらずにユーザー自身で行うことができるので、格段に操作性を向上させることができる。そのため、プロセスカートリッジ方式は電子写真画像形成装置において広く用いられている。
一般的なプロセスカートリッジを、図8を用いて説明する。プロセスカートリッジは、一般的に、以下の3つの枠体を含む。
1) 感光体ドラム107、帯電ローラ108、クリーニングブレード109を一体的に支持しているクリーニング枠体113;
2) 現像ローラ110、現像ブレード112を一体的に支持している現像枠体114;3) トナーを収納しているトナー枠体111(詳細にはトナー上方枠体111aとトナー下方枠体111bから構成されている)。
プロセスカートリッジを構成する前述の枠体やその他の部品は互いに、一般的に、ビス、樹脂接合(溶融樹脂の注入による固定)、超音波溶着などにより接合されている。しかしながら、従来の接合技術では以下のような問題があった。
図10を用いて説明すると、クリーニング枠体113とドラム軸受け138とをビスXにより締結しようとした場合、スペースの関係から、接合部がd1だけに限られ、d2部を接合できないので、好ましい位置において最適な接合範囲を確保できない場合があった。
また、ドラム軸受け138とクリーニング枠体113とを一体化する手段として、感光体ドラム107の軸部の周囲の、広範囲な環状(或いは弧状)部位(すなわちd1およびd2)を、溶融樹脂の注入や、ホットメルトの注入により接合することがある。しかしながら、溶融樹脂の注入やホットメルトの注入による接合では、高温の注入材を接合部に注入するため、さらには粘度が高い注入材を注入するために圧力を上げるため、熱や圧力によって接合部周囲に変形が生じやすいという問題があった。あるいは、これらの接合部の変形を抑えるために、ドラム軸受け138とクリーニング枠体113を保持する大掛かりな治工具が必要とされることもあった。
さらに図9を用いて説明する。トナー枠体ユニットを得るために、トナーtを充填され
た容器であるトナー下方枠体111bと、トナー上方枠体111aとを、超音波溶着にて接合することがある。超音波溶着による接合において発生する振動によってトナーtが舞って容器外へ飛散することがあり、飛散したトナーを除去するための清掃工程が必要となる場合がある。また、超音波溶着するためには、溶着される凸形状(溶着リブ111a2)を設ける必要があり、この溶着リブの近傍にフランジ111a1、111b1と呼ばれる「つば」を設ける必要がある。このフランジにより、製品機能上は必要のないムダなスペース112が発生し、カートリッジの小型化が妨げられていた。
昨今、プラスチックの接合において、レーザー光を用いて溶着するレーザー溶着法が用いられはじめている(例えば特許文献1を参照)。レーザー溶着法を簡単に説明すると以下の通りである。
レーザー光を透過させる透過樹脂層と、レーザー光を吸収する吸収樹脂層を、一定の圧力で固定して透過樹脂層側からレーザー光を照射する。透過樹脂層を透過したレーザー光は、吸収樹脂層側で吸収され、熱に変換される。その熱により吸収樹脂層が溶融して、さらに吸収樹脂層側の熱伝導により透過樹脂層も溶融し、その後冷却されて、透過樹脂層と吸収樹脂層とが接合される。
透過樹脂層はレーザー光を透過させ、吸収樹脂層はレーザー光を吸収する必要があるため、必要とされる特性にあわせてその材質や着色材料を選択することが求められる。着色材料には顔料系着色材料と染料系着色材料とがある。しかしながら、透過樹脂層に含有される着色材料は一般的に高価であるので部品コストを上昇させてしまう。また染料系着色材料は、一般的に熱安定性が悪いため、変色したり、成形時にガスを発生させることがある。
特開2001−71384号公報
本発明の目的は、従来のカートリッジと比較して、材料コストをほとんど上昇させることなく、機能上必要とされる振動や落下などに対する耐衝撃性に優れたカートリッジおよびトナー容器を提供することである。これらのカートリッジおよびトナー容器は、接合部周囲の変形、温度上昇がほとんどなく、また接合個所の制約が少ない接合方法であるレーザー溶着法を用いて製造される。
すなわち本発明は、以下の通りである。
[1] 接合面を介して接合されている第一の部品と第二の部品とを少なくとも有する、電子写真画像形成装置本体に着脱自在なカートリッジであって、
前記第一の部品と第二の部品は、該接合面の少なくとも一部において、レーザー光の照射によって溶着固定されており、
前記第一の部品は、スチレン系樹脂100質量部あたり6〜13質量部の、0.5〜3.0μmの個数平均粒径を有するゴム状重合体(a1)を少なくとも含むスチレン系樹脂組成物(A1)で成形されており、前記スチレン系樹脂組成物(A1)から成形される板厚2mmの樹脂板に対する前記レーザー光の透過率は5%以下であり、
前記第二の部品は、スチレン系樹脂100質量部あたり3質量部以上6質量部未満の、0.5〜3.0μmの個数平均粒径を有するゴム状重合体(b1)を少なくとも含むスチレン系樹脂組成物(B1)で成形されており、前記スチレン系樹脂組成物(B1)から成形される板厚2mmの樹脂板に対する前記レーザー光の透過率は20%以上であることを特徴とするカートリッジ。
[2] 接合面を介して接合されている第一の部品と第二の部品とを少なくとも有する、電子写真画像形成装置本体に着脱自在なカートリッジであって、
前記第一の部品と第二の部品は、前記接合面の少なくとも一部において、レーザー光の照射によって溶着固定されており、
前記第一の部品は、スチレン系樹脂100質量部あたり6〜13質量部の、0.5〜3.0μmの個数平均粒径のゴム状重合体(a2)を少なくとも含むスチレン系樹脂組成物(A2)で成形されており、前記スチレン系樹脂組成物(A2)から成形される板厚2mmの樹脂板に対する前記レーザー光の透過率は5%以下であり、
前記第二の部品は、スチレン系樹脂100質量部あたり6〜13質量部の、0.08〜0.3μmの個数平均粒径のゴム状重合体(b2)を少なくとも含むスチレン系樹脂組成物(B2)で成形されており、前記スチレン系樹脂組成物(B2)から成形される板厚2mmの樹脂板に対する前記レーザー光の透過率は20%以上であることを特徴とするカートリッジ。
[3] 前記第一の部品を成形するスチレン系樹脂組成物が、スチレン系樹脂100質量部あたり0.3〜1.5質量部の、10〜30nmの個数平均粒径を有するカーボンブラックを含有することを特徴とする、[1]又は[2]に記載のカートリッジ。
[4] 前記第一の部品を成形するスチレン系樹脂組成物および第二の部品を成形するスチレン系樹脂組成物の少なくとも一方は、スチレン系樹脂100質量部あたり4〜18質量部の難燃剤を含有することを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかに記載のカートリッジ。
[5] 前記第二の部品はリン酸エステル系難燃剤を含有することを特徴とする、[4]に記載のカートリッジ。
[6] 前記第二の部品は臭素系難燃剤を含有し、かつ三酸化アンチモンを含有しないことを特徴とする、[5]に記載のカートリッジ。
[7] 前記ゴム状重合体は、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ブタジエン−イソプレン共重合体、天然ゴム及びエチレン−プロピレン共重合体からなる群から選択される重合体であることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれかに記載のカートリッジ。
[8] 前記レーザー光が、波長750〜3000nmであることを特徴とする、[1]〜[7]のいずれかに記載のカートリッジ。
[9] 前記第一の部品と前記第二の部品の一方が、クリーニング枠体であり、他方がドラム軸受けであることを特徴とする、[1]から[8]のいずれかに記載のカートリッジ。
[10] 前記第一の部品と前記第二の部品の一方が、トナー上方枠体であり、他方がトナー下方枠体であることを特徴とする、[1]〜[8]のいずれかに記載のカートリッジ。
[11] 前記第一の部品と前記第二の部品の一方が、トナー枠体であり、他方が現像枠体であることを特徴とする、[1]〜[8]のいずれかに記載のカートリッジ。
[12] 接合面を介して接合されている第一の部品と第二の部品とを少なくとも有する、電子写真画像形成装置本体に着脱自在なカートリッジの製造方法であって、
前記第一の部品と第二の部品を、前記接合面の少なくとも一部において、レーザー光の照射によって溶着固定するステップを含み、
前記第一の部品は、スチレン系樹脂100質量部あたり6〜13質量部の、0.5〜3.0μmの個数平均粒径のゴム状重合体(a1)を少なくとも含むスチレン系樹脂組成物(A1)で成形されており、前記スチレン系樹脂組成物(A1)から成形される板厚2mmの樹脂板に対する前記レーザー光の透過率は5%以下であり、
前記第二の部品は、スチレン系樹脂100質量部あたり3質量部以上6質量部未満の、0.5〜3.0μmの個数平均粒径を有するゴム状重合体(b1)を少なくとも含むスチレン系樹脂組成物(B1)で成形されており、前記スチレン系樹脂組成物(B1)から成形される板厚2mmの樹脂板に対する前記レーザー光の透過率は20%以上である、カートリッジの製造方法。
[13] 接合面を介して接合されている第一の部品と第二の部品とを少なくとも有する、電子写真画像形成装置本体に着脱自在なカートリッジの製造方法であって、
前記第一の部品と第二の部品を、前記接合面の少なくとも一部において、レーザー光の照射によって溶着固定するステップを含み、
前記第一の部品は、スチレン系樹脂100質量部あたり6〜13質量部の、0.5〜3.0μmの個数平均粒径のゴム状重合体(a2)を少なくとも含むスチレン系樹脂組成物(A2)で成形されており、前記スチレン系樹脂組成物(A2)から成形される板厚2mmの樹脂板に対する前記レーザー光の透過率は5%以下であり、
前記第二の部品は、スチレン系樹脂100質量部あたり6〜13質量部の、0.08〜0.3μmの個数平均粒径のゴム状重合体(b2)を少なくとも含むスチレン系樹脂組成物(B2)で成形されており、前記スチレン系樹脂組成物(B2)から成形される板厚2mmの樹脂板に対する前記レーザー光の透過率は20%以上である、
カートリッジの製造方法。
[14] レーザー光による接合が、前記第二の部品の側からレーザー光を前記第一の部品に向けて照射することにより行われることを特徴とする、[13]または「14」に記載のカートリッジの製造方法。
[15] 前記レーザー光が、波長750〜3000nmであることを特徴とする[12]〜[14]のいずれかに記載のカートリッジの製造方法。
[16] 前記第一の部品と前記第二の部品の一方が、クリーニング枠体であり、他方がドラム軸受けであることを特徴とする[12]〜[15]のいずれかに記載のカートリッジの製造方法。
[17] 前記第一の部品と前記第二の部品の一方が、トナー上方枠体であり、他方がトナー下方枠体であることを特徴とする、[12]〜[16]のいずれかに記載のカートリッジの製造方法。
[18] 前記第一の部品と前記第二の部品の一方が、トナー枠体であり、他方が現像枠体であることを特徴とする[12]〜[17]のいずれかに記載のカートリッジの製造方法。
本発明のカートリッジは、第一の部品および第二の部品を形成する樹脂のそれぞれに含まれる材料の種類や量を適切に調整することで、1)各部品のレーザー光透過率を調整して、各部品をレーザー溶着させることが可能となり、かつ2)カートリッジの重要な製品機能の一つである耐衝撃性や剛性を確保することができる、という知見に基づいて得られた。
特に、第二の部品を形成するレーザー光透過性樹脂組成物に含まれる、ゴム状重合体の粒径や量、および難燃剤の種類等が、第二の部品の光透過率および耐衝撃性などに影響があることに着目して、本発明のカートリッジが完成された。
本発明によれば、従来のカートリッジと比較して、コストをほとんどアップさせることなく、耐衝撃性に優れ、振動、落下などによる影響を受けにくいカートリッジを提供することができる。
本発明のカートリッジは、接合面を介して接合されている第一の部品と第二の部品とを少なくとも有する。本発明のカートリッジに含まれる第一の部品と第二の部品とは、通常のカートリッジにおいて接合して固定されている部品であって、樹脂から成形される部品であればよい。また、前記第一の部品および第二の部品はそれぞれ、樹脂板であることが好ましく、その樹脂板の厚さは1〜2mm程度であることが好ましい。
本発明のカートリッジ、およびそれを含む電子写真画像形成装置(以下、「画像形成装
置」という)の例を、添付の図面に従って説明するが、本発明のカートリッジが以下に説明されるカートリッジに限定されるわけではない。
図1〜3を用いて、像担持体、および像担持体に作用するプロセス手段を備えたカートリッジ、ならびにそれを含む画像形成装置を説明する。図1にカートリッジの斜視図、図2にカートリッジの主断面図、図3にカートリッジを含む画像形成装置の主断面図を示す。
図1〜3に示されるカートリッジは、像担持体と、像担持体に作用するプロセス手段を備える。ここでプロセス手段としては、例えば像担持体の表面を帯電させる帯電手段、像担持体にトナー像を形成する現像装置、像担持体表面に残留したトナーを除去するためのクリーニング手段等が含まれる。
図2に示されるように、カートリッジは、像担持体である電子写真感光体ドラム(以下「感光体ドラム」という)7、帯電手段である帯電ローラ8、クリーニング手段であるクリーニングブレード10aを配したクリーニング枠体13;現像ローラ9cと現像ブレード9dを一体的に支持している現像枠体12;トナーを収納したトナー枠体11(トナー上方枠体11aとトナー下方枠体11bより構成される)によって構成されうる。
カートリッジは、図1に示されたように、現像枠体12とトナー枠体11、もしくはそのいずれかの枠体の側面に、ドラム軸受け38や、駆動ギア列(不図示)等を覆っているサイドカバー90,91なども含み得る。
図1および2に示されるカートリッジは、図3に示される画像形成装置Aに装着されて画像形成に用いられる。
装置下部に装着された給紙カセット3aから記録媒体2をピックアップローラ3bで送り出し、ついで搬送ローラ3cによって記録媒体2を搬送し、レジストローラ3eで記録媒体2を待機させる。
この記録媒体2と同期して、感光体ドラム7に露光装置1から選択的に露光して潜像を形成する。その後、トナー枠体11に収納したトナーを現像ブレード9dにより現像ローラ9c表面に薄層担持し、現像ローラ9cに現像バイアスを印加することによって、潜像に応じて感光体ドラム7にトナーを供給してトナー像を形成する。
前記感光体ドラム7上のトナー像の形成とタイミングを合せてレジストローラ3eから転写ローラ4と感光体ドラム7の対向部へ記録媒体2を搬送する。搬送される記録媒体2上に転写ローラ4へのバイアス電圧印加によって、トナー像を転写する。転写後、クリーニング手段10によって感光体ドラム7上の残留トナーを除去する。詳細には、クリーニングブレード10aによって感光体ドラム7に残留したトナーを掻き落とすと共に、スクイシート(不図示)によってすくい取り、掻き落とされたトナーを廃トナー溜め10bへ集めることによってクリーニングが行われる。
またトナー像が転写された記録媒体2は、定着装置5へ搬送されて画像定着され、排紙ローラ3g、3h、3iによって装置上部の排出トレイ6に排出される。
本発明のカートリッジに含まれる第一の部品と第二の部品の組み合わせの例には、以下の4つの組み合わせが含まれるが、特にこれに限定されるわけではない。
(1)クリーニング枠体とドラム軸受け
(2)トナー上方枠体とトナー下方枠体
(3)トナー枠体と現像枠体
(4)現像枠体とトナー枠体、もしくはそのいずれかの枠体とサイドカバー
本発明のカートリッジに含まれる第一の部品および第二の部品はそれぞれ、スチレン系樹脂組成物から成形されていることを特徴とする。各部品を成形するスチレン系樹脂組成物のそれぞれは、基材樹脂であるスチレン系樹脂、およびゴム状重合体を少なくとも含有する。
スチレン系樹脂組成物に含まれるスチレン系樹脂の例には、ポリスチレン、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)などが含まれるが、好ましくはポリスチレンである。
スチレン系樹脂組成物に含まれるゴム状重合体の例には、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ブタジエン−イソプレン共重合体、天然ゴム、およびエチレン−プロピレン共重合体、ならびにこれらの組み合わせなどが含まれるが、好ましくはスチレン−ブタジエン共重合体である。
スチレン系樹脂およびゴム状重合体を含有するスチレン系樹脂組成物は、ゴム変性スチレン系材料であるHIPS(ハイインパクトポリスチレン)と称されることがある。HIPSは、安価でかつ流動性のよいPS(ポリスチレン)に、ゴム状重合体(ゴム状共重合体を含む)を混合させて、耐衝撃性を向上させた樹脂組成物である。
本発明のカートリッジに含まれる第一の部品および第二の部品を成形する樹脂組成物はそれぞれ、難燃剤を含有してもよい。また、第一の部品を成形する樹脂組成物はカーボンブラックを含有してもよい。
本発明のカートリッジに含まれる第一の部品を成形する樹脂組成物(A)から成形された板厚2mmの樹脂板に対する、接合に用いられる波長のレーザー光の透過率は5%以下であることを特徴とする。すなわち第一の部品は、後述するレーザー溶着においてレーザー光吸収性樹脂部品として作用する。
本明細書において、樹脂板に対するレーザー光の透過率の測定方法は以下の通りである。
すなわち、レーザー光を一定の出力(W)で透過率を測定する部材に照射し、その反対側にパワーメーターを置いて入力(W)を読み取り、出力に対する入力の割合を部材の透過率と規定することにより、樹脂板に対するレーザー光の透過率を測定することができる。
本検討では、シンラッド製のパワーメーター:PW−250を使用した。
第一の部品を成形する樹脂組成物(A)のレーザー光の透過率は、樹脂組成物(A)に含まれるゴム状重合体(a)の含有量および形状を調整することにより制御される。
樹脂組成物(A)におけるゴム状重合体(a)の含有量は、スチレン系樹脂100質量部に対して、6〜13質量部である。6質量部未満であると、前記レーザー光の透過率を5%以下にすることが難しく、また第一の部品の耐衝撃性が低くなることがある。一方、13質量部を超えると、部品間の溶着強度が低下することがある。
また、樹脂組成物(A)に含まれるゴム状重合体(a)は、粒子状であり、その個数平均粒径は0.5〜3.0μmである。該個数平均粒径は1.5〜3.0μmであることが好ましい。ゴム状重合体(a)の個数平均粒径は、SEM画像から求められた面積相当径の個数平均値を意味する。
前記の通り、第一の部品を形成するスチレン系樹脂組成物は、カーボンブラックを含有していてもよい。その含有量はスチレン系樹脂組成物100質量部に対して0.3〜1.5質量部であることが好ましく、その個数平均粒径は10〜30nmであることが好ましい。上記含有量及び個数平均粒径が上記範囲内にある場合は部品の発熱量が最適となるからである。カーボンブラックの個数平均粒径は、SEM画像から求められた面積相当径の個数平均値を意味する。
本発明のカートリッジに含まれる第二の部品を成形する樹脂組成物(B)から成形された板厚2mmの樹脂板に対する、接合に用いられる波長のレーザー光の透過率は20%以
上であることを特徴とする。すなわち第二の部品は、後述のレーザー溶着においてレーザー光透過性樹脂部品として作用する。接合時には、レーザー光は、この第二の部品の側から前記第一の部品に向けて照射される。
第二の部品を成形する樹脂組成物(B)のレーザー光の透過率は、樹脂組成物(B)に含まれるゴム状重合体(b)の含有量および形状を調整することにより制御される。
樹脂組成物(B)におけるゴム状重合体(b)の含有量と、その粒径の好ましい組み合わせは以下の通りである。
1) 樹脂組成物(B)におけるゴム状重合体(b)の含有量が、スチレン系樹脂100質量部に対して3質量部以上6質量部未満であって、その個数平均粒径が0.5〜3.0μmである。
2) 樹脂組成物(B)におけるゴム状重合体(b)の含有量が、スチレン系樹脂100質量部に対して6〜13質量部であって、その個数平均粒径が0.08〜0.3μmである。ゴム状重合体(b)の個数平均粒径は、ゴム状重合体(a)の個数平均粒径と同様に定義される。
個数平均粒径が0.5〜3.0μmのゴム状重合体の、スチレン系樹脂100質量部に対する含有量は3質量部以上6質量部未満である。前記含有量が6質量部以上であると、得られるスチレン系樹脂組成物の透明性、透過性が劣るため、第二の部品に対するレーザー光の透過性が適切に制御されにくい。一方、前記含有量が3質量部未満であると、耐衝撃性が劣るためカートリッジの容器類には使用することは難しい。
また、スチレン系樹脂100質量部に対するゴム状重合体の含有量が6〜13質量部である場合は、ゴム状重合体の個数平均粒径が0.08〜0.3μmである。前記個数平均粒径が0.3μmを超えると、得られるスチレン系樹脂組成物の透明性、透過性が劣るため、第二の部品のレーザー光透過性が適切に制御されない。一方、0.08μm未満では耐衝撃性が劣るため、カートリッジの容器類には使用することは難しい。
前述の通り、第一の部品と第二の部品を形成するスチレン系樹脂組成物のそれぞれには、難燃剤が含まれていてもよく、それにより火災に対する安全性が高められる。特に、カートリッジの枠体(容器)材料には、火災に対する安全性として、UL規格でUL94−V2の難燃性が求められる。そのために、各部品を成形するスチレン系樹脂組成物には、第1の難燃剤として臭素系難燃剤(例えば、エチレンビスペンタブロモベンゼン、テトラブロモビスフェノールA誘導体、ポリ臭化脂肪族エーテル誘導体など)やリン酸エステル系難燃剤(例えば、レゾルシノールビス(ジフェニルフォスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルフォスフェート)など)が含まれることが好ましい。
さらに第一の部品または第二の部品を成形するスチレン系樹脂組成物はそれぞれ、第1の難燃剤と第2の難燃剤を組み合わせて含むことができる。第2の難燃剤を組み合わせることで、第1の難燃剤の含有量を減らすことができ、スチレン系樹脂組成物の耐熱性の低下を防ぐことができる。
第1の難燃剤と組み合わされる第2の難燃剤としては、以下のものが挙げられる。
(1) 第1の難燃剤が臭素系難燃剤である場合は、第2の難燃剤として三酸化アンチモンが好ましく用いられ得る。しかしながら、三酸化アンチモンは、それを含む樹脂組成物のレーザー光透過性を下げるため、第2の部品を形成する樹脂組成物(光透過性樹脂組成物)には含まれないことが好ましい。
例えば、スチレン系樹脂100質量部に対して、臭素系難燃剤(エチレンビスペンタブロモベンゼン、商品名;アルベマール浅野 のSaytex8010)8質量部を含み、三酸化アンチモンを含まない樹脂組成物から成形した樹脂板(板圧2mm)の、波長940nmのレ
ーザー光の透過率は50%であるが、一方、スチレン系樹脂100質量部に対して、臭素系難燃剤(エチレンビスペンタブロモベンゼン、商品名;アルベマール浅野 のSaytex8010)6.5質量部と三酸化アンチモン1.5質量部を含む樹脂組成物から成形した樹脂板(板圧2mm)の波長940nmのレーザー光の透過率は19%であった。
(2) 第1の難燃剤がリン酸エステル系難燃剤である場合は、第2の難燃剤としてPPE(ポリフェニレンエーテル)樹脂が好ましく用いられ得る。この場合、PPE樹脂は、スチレン系樹脂100質量部に対して、9〜17質量部添加される。
前述の通り本発明のカートリッジは、接合面を介して接合されている第一の部品と第二の部品を有するが、両部品は接合面の少なくとも一部においてレーザー溶着されていることを特徴とする。
ここでレーザー溶着について簡単に説明する。レーザー光吸収性樹脂組成物から形成される第一の部品と、レーザー光透過性樹脂組成物から形成される第二の部品とを一定の圧力で固定する。例えば、近傍をビスで結合することにより両部品を固定することができる。第二の部品(光透過性樹脂組成物で形成される)からレーザー光を照射する。第二の部品を通過したレーザー光は、第一の部品(光吸収性樹脂組成物から形成される)で吸収される。吸収されたレーザー光は熱に変換されて発熱し、その熱により第一の部品を形成する樹脂が溶融され、さらに熱伝導により第二の部品を形成する樹脂も溶融される。その後冷却されて両部品は溶着される。
レーザー溶着に用いられるレーザー光の例には、半導体レーザー、ガラス:ネオジム3+レーザー、YAG:ネオジム3+レーザー、ルビーレーザー、ヘリウム−ネオンレーザー、クリプトンレーザー、アルゴンレーザー、Hレーザー、Nレーザーなどが含まれるが、好ましくは半導体レーザーである。
レーザー溶着に用いられるレーザー光の波長は近赤外線域(750〜3000nm)であることが好ましい。また、レーザー溶着に用いられるレーザー光の出力は、100W以下であることが好ましい。
本発明におけるレーザー溶着は、例えば以下に示される仕様のレーザー溶着機を用いて行うことができる。
レーザー光の種類:半導体レーザー、波長:940nm、出力:30W、レーザースポット径:0.6mm、接合部に照射されるレーザー光の直径:1.2mm
本発明のカートリッジは、カートリッジの枠体や構成部品から任意に選択される第一の部品および第二の部品を、レーザー光吸収性樹脂組成物およびレーザー光透過性樹脂組成物により成形し、それらをレーザー溶着させること以外は、通常の方法により製造され得る。
前述の通り、本発明におけるカートリッジに含まれる第一の部品と第二の部品の組み合わせの例には、以下の4つの組み合わせが含まれる。
(1)クリーニング枠体とドラム軸受け
(2)トナー上方枠体とトナー下方枠体
(3)トナー枠体と現像枠体
(4)現像枠体とトナー枠体、もしくはそのいずれかの枠体とサイドカバー
以下、(1)〜(3)に記載の組み合わせに関するレーザー溶着についてより具体的に説明する。
(1)クリーニング枠体とドラム軸受けとのレーザー溶着
図4は、感光体ドラムを支持するドラム軸受け38と、クリーニング枠体13の取り付け関係を示す斜視図である。図5は、ドラム軸受け38と、クリーニング枠体13の取り
付け関係を示す部分縦断面図である。ドラム軸受け38のクリーニング枠体13への取り付け、およびユニット化された感光体ドラムユニットDのクリーニング枠体13への取り付けについて具体的に説明する。
ここでクリーニング枠体13が第一の部品(レーザー光吸収性樹脂組成物から形成される)に相当し、ドラム軸受け38が第二の部品(レーザー光透過性樹脂組成物から形成される)に相当する。
ドラム軸受け38には、大径の突出部38a、およびそれと同心の小径の突出部38bが一体に設けられている(図4、図5を参照)。この小径の突出部38bは大径の突出部38aの軸方向(長手方向)中間部の円板部38cの端部につながっている。
クリーニング枠体13の側壁13bには、図4に示すように、ドラム軸受け38の小径の突出部の外周部38b2が挿入される取り付け穴13hが設けられている。欠円部13h1の対向間隔は、取り付け穴13hの直径よりも小さく、かつカップリング凸軸37の直径よりも大きい。
また、カップリング凸軸37はドラム軸受け38の小径の突出部38bの内周部38b1に嵌合する。クリーニング枠体13の側面13bに一体に形成して設けられた位置決めピン13h2は、ドラム軸受け38に設けられた穴38e1に密に嵌合する。また、ドラム軸受け38とクリーニング枠体13の長手の位置は、突き当て面(基準)80で決められている。
以上より、ユニット化された感光体ドラム7を軸方向(長手方向)に交叉方向からクリーニング枠体13へ取り付け可能となると共に、長手方向からドラム軸受け38をクリーニング枠体13へ取り付ける際にドラム軸受け38のクリーニング枠体13への関係位置が定まる。
図4に示すように、ユニット化された感光体ドラム7をクリーニング枠体13へ取り付けるには、感光体ドラム7を長手方向に交又方向に移動して;感光体ドラム7のカップリング凸軸37を欠円部13h1を通過させて軸受け取り付け穴13hに挿入して;ドラムギア37bをクリーニング枠体13内に設ければよい。この状態でドラム軸受け38を軸方向に移動して軸受け部38bをカップリング凸軸37に嵌入し;さらに軸方向に移動させて、軸受け部38bをクリーニング枠体13の軸受け取り付け穴13hに嵌合し;ビス留めを行う。これにより、ドラム軸受け38とC容器13の接合面eが密着する。
ユニット化された感光体ドラム7をクリーニング枠体13へビス留めする。さらにドラム軸受け38の面h上にレーザー光mを照射しながら矢印Wの方向(図4)にレーザーヘッドnを移動させて、接合面eの一部で両部品を溶着させる。
レーザー溶着されたクリーニング枠体13とドラム軸受け38は、接合面eにおいて約1.2mmの幅でレーザー溶着されるだけであるので、溶着部周囲の温度上昇が抑制され、周囲の変形などがない。これに対して、一定量の溶融した樹脂やホットメルトなどを接合部(隙間)に注入して接合すると、接合部における温度が上昇しやすく、周囲の変形などが引き起こされやすい。
さらに、クリーニング枠体13とドラム軸受け38とをレーザー溶着することにより、広範囲で、かつ従来接合できなかった領域(弧状の領域e;図4の破線部、および図5の太線部を参照)で接合することができる。よって、クリーニング枠体とドラム軸受けとが一体となって剛性が高まる。
感光体ドラム7のカップリング凸部37a、および画像形成装置本体のカップリング凹部(不図示)はそれぞれ、「ねじれ形状」を有している。この「ねじれ形状」は、感光体
ドラムの駆動力を伝達する部材として作用する。感光体ドラム7を含むカートリッジを画像形成装置本体に装着すると、装置本体のカップリング凹部(不図示)が凸部37aを引き寄せる力(図5の矢印f方向)が発生する。そのため、クリーニング枠体13の側壁13bを装置本体の内壁(不図示)に当接させる付勢力が発生する。
クリーニング枠体13とドラム軸受け38とがレーザー溶着により接合された本発明のカートリッジにおいては、クリーニング枠体13とドラム軸受けが一体化されて側壁13bの壁の剛性が高められているので、前記付勢力による側壁13bの変形が抑制され得る。したがって、感光体ドラム7の回転軸心のズレが抑制され、感光体ドラム7が安定して回転することができる。さらに、円筒形ガイド38aを有するドラム軸受け38のクリーニング枠体13への取り付け部の側壁13bの剛性が高まるので、装置本体に対するカートリッジBの位置決めの精度が向上される。
(2)トナー上方枠体とトナー下方枠体のレーザー溶着
次に図6を参照して、トナー枠体ユニットの組立て手順を説明する。トナー枠体11は、トナー上方枠体11aとトナー下方枠体11bから構成される。ここで、トナー下方枠体11bがレーザー光吸収性樹脂組成物から形成される第一の部品であり、トナー上方枠体11aがレーザー光透過性樹脂組成物から形成される第二の部品である。
トナー下方枠体11bの面11b1には、トナーシールjが熱溶着されている。トナーシールjは、カートリッジが使用されるまで、枠体内部に充填されたトナーtを現像枠体12(後述)側に移らないようにトナー枠体内に封じる。
まず、トナーを攪拌するための送り部材11cを設けられたトナー下方枠体11bを、治具gにセットして、さらにトナー下方枠体11bに一定量のトナーtを充填する。
その後、トナー上方枠体11aの突起部11a1を、前記トナー下方枠体11bの開口部先端11b2内に挿入して、トナー上方枠体11aをトナー下方枠体11bの上にのせる。これによりトナー上方枠体11aとトナー下方枠体11bの図中横方向の位置が決められる。その際、トナー上方枠体とトナー下方枠体とを、接合部zの全域において密着させる。
その後、レーザー光透過性樹脂組成物から成形されたトナー上方枠体11aの面h3上からレーザー光を照射し、トナー上方枠体11aとトナー下方枠体11bとの接合部Zを溶着して接合する。
従来は、超音波溶着によってトナー上方枠体11aとトナー下方枠体11bが接合されていた。この場合は図9に示されるように、溶着リブ111a2上のフランジ111a1を、溶着機のホーン(不図示)で加圧または振動させて、前記溶着リブ111a2を溶解させる必要があった。したがって、約6.0mmのフランジ幅111a3を必要とした。
一方、レーザー溶着法によりトナー上方枠体11aとトナー下方枠体11bとを接合させる場合は、図6に示されるように、トナー上方枠体11aのいずれかの部位をトナー下方枠体11b側(図6中下方側)に加圧して、接合部zにおいて密着させればよい。そのため、フランジ幅11a2の幅は、照射されるレーザー光の照射幅だけあればよく、約1.8mmとすることができる。したがって単純計算すれば、カートリッジの長手方向の直行方向の長さを約4.2mm短くすることができ、カートリッジを小型化することができる。
(3)トナー枠体と現像枠体のレーザー溶着
図7に示されたように、トナー枠体11と現像枠体12は、前述の実施形態(2)と同様に、接合部yにおいて密着させられる。ここで、トナー枠体11はレーザー光吸収性材料から形成される第一の部品であり、現像枠体12はレーザー光透過性材料から形成される第二の部品である。
トナー枠体11と現像枠体12を治具g1にセットし、さらに図示されない治具を用いて接合部yにおいて両者を密着させる。現像枠体12側の面h2上からレーザー光を照射することにより、トナー枠体11と現像枠体12を溶着させて接合させることができる。
以下において、前述の接合の実施形態1〜3について、各材料の詳細な処方を含めてより詳細に説明する。
[実施例1]
実施形態1に基づいて、以下に示されるドラム軸受け38とクリーニング枠体13を、レーザー溶着法により接合した。当該レーザー溶着に用いたレーザー溶着機の仕様は以下の通りである。
レーザー光の種類:半導体レーザー、波長:940nm、出力:30W、レーザースポット径:0.6mm、接合部に照射されるレーザー光の直径:1.2mm
ドラム軸受け38を、以下に示すレーザー光透過性樹脂組成物により形成した。ドラム軸受け38のレーザー光照射部における厚みを1.5mmとした。表中の「レーザー光透過率」は、レーザー光透過性樹脂組成物で整形された板厚2mmの樹脂板に対する、波長940nmの半導体レーザー光の透過率を意味する。
Figure 2007128063
クリーニング枠体13を、以下に示すレーザー光吸収性樹脂組成物により形成した。
Figure 2007128063
[実施例2]
実施形態2に基づき、トナー上方枠体11aと、トナー下方枠体11bとをレーザー溶着法により接合させて、トナー容器を製造した。実施例1と同様の仕様のレーザー溶着機を用いた。
トナー上方枠体11aを以下に示すレーザー光透過性樹脂組成物により形成した。
Figure 2007128063
トナー下方枠体11bを、以下に示すレーザー光吸収性樹脂組成物により形成した。
Figure 2007128063
[実施例3]
実施形態3に基づき、現像枠体12と、トナー下方枠体11bとをレーザー溶着法により接合させた。実施例1と同様の仕様のレーザー溶着機を用いた。
現像枠体12を、以下に示すレーザー光透過性樹脂組成物により形成した。
Figure 2007128063
トナー下方枠体11bを、実施例2のレーザー光吸収性樹脂組成物により形成した。

実施例1〜3のいずれにおいても良好な接合が行われた。
本発明の実施の形態におけるカートリッジの斜視図である。 本発明の実施の形態におけるカートリッジの主断面概略図である。 本発明の実施の形態における電子写真画像形成装置本体の主断面概略図である。 本発明の実施の形態におけるカートリッジの部分構成概略を示す斜視図である。 本発明の実施の形態におけるカートリッジの部分縦断面図である。 本発明の実施の形態におけるカートリッジの部分縦断面図である。 本発明の実施の形態におけるカートリッジの部分縦断面図である。 従来のカートリッジの主断面概略図である。 従来のカートリッジの部分縦断面図である。 従来のカートリッジの部分斜視図である。

Claims (18)

  1. 接合面を介して接合されている第一の部品と第二の部品とを少なくとも有する、電子写真画像形成装置本体に着脱自在なカートリッジであって、
    前記第一の部品と第二の部品は、該接合面の少なくとも一部において、レーザー光の照射によって溶着固定されており、
    前記第一の部品は、スチレン系樹脂100質量部あたり6〜13質量部の、0.5〜3.0μmの個数平均粒径を有するゴム状重合体(a1)を少なくとも含むスチレン系樹脂組成物(A1)で成形されており、前記スチレン系樹脂組成物(A1)から成形される板厚2mmの樹脂板に対する前記レーザー光の透過率は5%以下であり、
    前記第二の部品は、スチレン系樹脂100質量部あたり3質量部以上6質量部未満の、0.5〜3.0μmの個数平均粒径を有するゴム状重合体(b1)を少なくとも含むスチレン系樹脂組成物(B1)で成形されており、前記スチレン系樹脂組成物(B1)から成形される板厚2mmの樹脂板に対する前記レーザー光の透過率は20%以上であることを特徴とするカートリッジ。
  2. 接合面を介して接合されている第一の部品と第二の部品とを少なくとも有する、電子写真画像形成装置本体に着脱自在なカートリッジであって、
    前記第一の部品と第二の部品は、前記接合面の少なくとも一部において、レーザー光の照射によって溶着固定されており、
    前記第一の部品は、スチレン系樹脂100質量部あたり6〜13質量部の、0.5〜3.0μmの個数平均粒径のゴム状重合体(a2)を少なくとも含むスチレン系樹脂組成物(A2)で成形されており、前記スチレン系樹脂組成物(A2)から成形される板厚2mmの樹脂板に対する前記レーザー光の透過率は5%以下であり、
    前記第二の部品は、スチレン系樹脂100質量部あたり6〜13質量部の、0.08〜0.3μmの個数平均粒径のゴム状重合体(b2)を少なくとも含むスチレン系樹脂組成物(B2)で成形されており、前記スチレン系樹脂組成物(B2)から成形される板厚2mmの樹脂板に対する前記レーザー光の透過率は20%以上であることを特徴とするカートリッジ。
  3. 前記第一の部品を成形するスチレン系樹脂組成物が、スチレン系樹脂100質量部あたり0.3〜1.5質量部の、10〜30nmの個数平均粒径を有するカーボンブラックを含有することを特徴とする、請求項1または2に記載のカートリッジ。
  4. 前記第一の部品を成形するスチレン系樹脂組成物および第二の部品を成形するスチレン系樹脂組成物の少なくとも一方は、スチレン系樹脂100質量部あたり4〜18質量部の難燃剤を含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のカートリッジ。
  5. 前記第二の部品はリン酸エステル系難燃剤を含有することを特徴とする、請求項4に記載のカートリッジ。
  6. 前記第二の部品は臭素系難燃剤を含有し、かつ三酸化アンチモンを含有しないことを特徴とする、請求項5に記載のカートリッジ。
  7. 前記ゴム状重合体は、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ブタジエン−イソプレン共重合体、天然ゴム及びエチレン−プロピレン共重合体からなる群から選択される重合体であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のカートリッジ。
  8. 前記レーザー光が、波長750〜3000nmであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のカートリッジ。
  9. 前記第一の部品と前記第二の部品の一方が、クリーニング枠体であり、他方がドラム軸受けであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のカートリッジ。
  10. 前記第一の部品と前記第二の部品の一方が、トナー上方枠体であり、他方がトナー下方枠体であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のカートリッジ。
  11. 前記第一の部品と前記第二の部品の一方が、トナー枠体であり、他方が現像枠体であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のカートリッジ。
  12. 接合面を介して接合されている第一の部品と第二の部品とを少なくとも有する、電子写真画像形成装置本体に着脱自在なカートリッジの製造方法であって、
    前記第一の部品と第二の部品を、該接合面の少なくとも一部において、レーザー光の照射によって溶着固定するステップを含み、
    前記第一の部品は、スチレン系樹脂100質量部あたり6〜13質量部の、0.5〜3.0μmの個数平均粒径を有するゴム状重合体(a1)を少なくとも含むスチレン系樹脂組成物(A1)で成形されており、前記スチレン系樹脂組成物(A1)から成形される板厚2mmの樹脂板に対する前記レーザー光の透過率は5%以下であり、
    前記第二の部品は、スチレン系樹脂100質量部あたり3質量部以上6質量部未満の、0.5〜3.0μmの個数平均粒径を有するゴム状重合体(b1)を少なくとも含むスチレン系樹脂組成物(B1)で成形されており、前記スチレン系樹脂組成物(B1)から成形される板厚2mmの樹脂板に対する前記レーザー光の透過率は20%以上である、カートリッジの製造方法。
  13. 接合面を介して接合されている第一の部品と第二の部品とを少なくとも有する、電子写真画像形成装置本体に着脱自在なカートリッジの製造方法であって、
    前記第一の部品と第二の部品を、前記接合面の少なくとも一部において、レーザー光の照射によって溶着固定するステップを含み、
    前記第一の部品は、スチレン系樹脂100質量部あたり6〜13質量部の、0.5〜3.0μmの個数平均粒径のゴム状重合体(a2)を少なくとも含むスチレン系樹脂組成物(A2)で成形されており、前記スチレン系樹脂組成物(A2)から成形される板厚2mmの樹脂板に対する前記レーザー光の透過率は5%以下であり、
    前記第二の部品は、スチレン系樹脂100質量部あたり6〜13質量部の、0.08〜0.3μmの個数平均粒径のゴム状重合体(b2)を少なくとも含むスチレン系樹脂組成物(B2)で成形されており、前記スチレン系樹脂組成物(B2)から成形される板厚2mmの樹脂板に対する前記レーザー光の透過率は20%以上である、
    カートリッジの製造方法。
  14. レーザー光による接合が、前記第二の部品の側からレーザー光を前記第一の部品に向けて照射することにより行われることを特徴とする、請求項13または14に記載のカートリッジの製造方法。
  15. 前記レーザー光が、波長750〜3000nmであることを特徴とする、請求項12〜14のいずれか一項に記載のカートリッジの製造方法。
  16. 前記第一の部品と前記第二の部品の一方が、クリーニング枠体であり、他方がドラム軸受けであることを特徴とする、請求項12〜15のいずれか一項に記載のカートリッジの製造方法。
  17. 前記第一の部品と前記第二の部品の一方が、トナー上方枠体であり、他方がトナー下方枠体であることを特徴とする、請求項12〜16のいずれか一項に記載のカートリッジの製造方法。
  18. 前記第一の部品と前記第二の部品の一方が、トナー枠体であり、他方が現像枠体であることを特徴とする、請求項12〜17のいずれか一項に記載のカートリッジの製造方法。
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