JP2007128039A - 液晶表示装置、表示制御方法、および表示制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用環境の変化によって生じる液晶分子の逆転移を防止する。
【解決手段】 液晶表示装置は液晶分子の配向状態が予めスプレイ配向からベンド配向に転移される液晶層4を持つOCBモードの液晶表示パネルDPと、映像信号に対応して液晶駆動電圧を液晶層4に印加する表示制御部CNT,LD,50,TS,TSCとを備える。表示制御部は液晶表示パネルDPの使用環境を検出し、検出した使用環境に依存してスプレイ配向のエネルギーとベンド配向のエネルギーとを拮抗させる転移閾値電圧に基いて液晶駆動電圧の最小値を決定するように構成される。
【選択図】図1
【解決手段】 液晶表示装置は液晶分子の配向状態が予めスプレイ配向からベンド配向に転移される液晶層4を持つOCBモードの液晶表示パネルDPと、映像信号に対応して液晶駆動電圧を液晶層4に印加する表示制御部CNT,LD,50,TS,TSCとを備える。表示制御部は液晶表示パネルDPの使用環境を検出し、検出した使用環境に依存してスプレイ配向のエネルギーとベンド配向のエネルギーとを拮抗させる転移閾値電圧に基いて液晶駆動電圧の最小値を決定するように構成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えばOptically Compensated Bend (OCB)モードの表示動作に適合した液晶分子の配向状態を維持する液晶表示装置、表示制御方法、および表示制御装置に関する。
近年、液晶テレビや携帯電話などの分野では、動画表示に必要とされる高速な液晶応答性を有するOCBモードの液晶表示パネルが注目されている。
OCBモードの液晶表示パネルは一般に複数の画素電極が配向膜で覆われるアレイ基板、共通電極が配向膜で覆われる対向基板、および各配向膜に隣接してアレイ基板および対向基板間に挟持される液晶層を含み、さらに一対の偏光板を光学位相補償フィルムを介してアレイ基板および対向基板に貼り付けた構造を有する。このような液晶表示パネルでは、液晶分子のベンド配向と光学位相補償フィルムとを組み合わせた光学補償により広い視野角を得ることができる。
アレイ基板では、複数の画素電極がマトリクス状に配置される。対向基板では、共通電極がこれら画素電極に対向して配置される。画素電極および共通電極はこれら電極間に配置される液晶層の画素領域と共に液晶画素を構成し、画素領域内の液晶分子配列を画素電極および共通電極間の電位差である液晶駆動電圧に対応する電界によって制御する。この液晶表示パネルに表示動作を行わせる場合、全液晶画素に対するデジタル映像信号が例えば複数の階調基準電圧を用いてアナログ画素電圧に変換され、これら液晶画素に出力される(例えば、特許文献1を参照)。画素電圧は共通電極の電位を基準にして画素電極に印加される電圧であり、液晶分子の偏在化による液晶表示パネルの劣化を避けるため共通電極の電位に対して周期的に極性反転される。
OCBモードの液晶表示パネルでは、液晶分子の配向状態が電源投入直後の初期化処理として行われる転移駆動により図18に示すようにスプレイ配向からベンド配向に予め転移され、表示動作がこの転移後に行われる。しかしながら、スプレイ配向のエネルギーとベンド配向のエネルギーとが拮抗するレベル未満の電圧印加状態や電圧無印加状態が長期間続く場合には、液晶分子の配向状態がベンド配向からスプレイ配向に逆転移してしまう。
この逆転移を防止する方策としては、黒挿入駆動が知られている(例えば、特許文献2を参照)。この黒挿入駆動は、映像信号に対応しない逆転移防止用黒電圧を画素電圧として液晶電極に印加する黒挿入書込みおよび映像信号に対応する電圧を画素電圧として液晶電極に印加する映像信号書込みを周期的に行うダイナミックベンド方式である。このダイナミックベンド方式は、黒挿入書込みおよび映像信号書込みのために高速で全行の液晶画素を駆動しなければならず、大型の液晶表示パネルに適用することが容易でなかった。例えば2倍速の黒挿入駆動では、2回の垂直走査が黒挿入書込用および映像信号書込用に1フレーム期間毎に行われる。このような黒挿入駆動を例えば対角32インチの液晶表示パネルに対して行うとすれば、一般的なドライバICをこの黒挿入駆動のために利用することは困難である。
ちなみに、液晶表示パネルの明るさはこのパネルを照明するバックライトユニットの周期的な点滅により調光される。しかしながら、この調光を行うと、黒挿入書込みから映像信号書込みまでの黒挿入期間とバックライトユニットの点滅周期との関係から、上端側から下端側に向って移動する黒帯状の映像が液晶表示パネルに現れることがある。バックライトユニット側でこの問題に対処するには、黒挿入駆動に影響しない4kHz程度の高い周波数でバックライトユニットを点滅させる必要がある。バックライトユニットがLED光源であれば、このような高い周波数でバックライトユニットを点滅できるはずであるが、これによる製造コストの増大や効率の低下を許容する必要がある。これに対して、バックライトユニットが冷陰極管である場合、約900Hz以下の周波数で冷陰極管を点滅させることは可能であるが、これを越える上述のような高い周波数で点滅させることは困難である。
特開2003−228332号公報
特開2003−295156号公報
ところで、スプレイ配向への逆転移は、上述したダイナミックベンド方式だけでなく、例えばスタティックベンド方式においても防止することが可能である。スタティックベンド方式では、逆転移防止用黒電圧を用いる代りに、液晶駆動電圧がスプレイ配向のエネルギーとベンド配向のエネルギーとを拮抗させる転移閾値電圧Vc以上に維持される。この場合、白表示での画素透過率が100%未満になるが、逆転移防止用黒電圧の周期的な印加に伴う画素電圧の変化を必要としないため消費電力が低減される。
しかしながら、スタティックベンド方式を採用した従来の液晶表示パネルは、例えばパネル温度や駆動周波数等の使用環境の変化によって逆転移が発生することがあった。
本発明の目的は、使用環境の変化によって生じる液晶分子の逆転移を防止できる液晶表示装置、表示制御方法、および表示制御装置を提供することにある。
本発明の第1観点によれば、液晶分子がベンド配向された状態の液晶層を持つOCBモードの液晶表示パネルと、映像信号に対応して液晶駆動電圧を液晶層に印加する表示制御部とを備え、表示制御部は液晶表示パネルの使用環境を検出し、検出した使用環境においてスプレイ配向のエネルギーとベンド配向のエネルギーとを拮抗させる転移閾値電圧に基いて液晶駆動電圧の最小値を決定するように構成される液晶表示装置が提供される。
本発明の第2観点によれば、液晶分子がベンド配向された状態の液晶層を持つOCBモードの液晶表示パネルのための表示制御方法であって、映像信号に対応して液晶駆動電圧を前記液晶層に印加する際に、液晶表示パネルの使用環境を検出し、検出した使用環境においてスプレイ配向のエネルギーとベンド配向のエネルギーとを拮抗させる転移閾値電圧に基いて液晶駆動電圧の最小値を決定する表示制御方法が提供される。
本発明の第3観点によれば、液晶分子がベンド配向された状態の液晶層、および一対の電極が液晶層を介して対向する液晶画素を持つOCBモードの液晶表示パネルのための表示制御装置であって、所定数の階調基準電圧を発生する階調基準電圧発生回路と、階調基準電圧発生回路から得られる階調基準電圧を選択的に用いて画素データを一対の電極の一方に印加される画素電圧に変換する信号変換回路とを備え、階調基準電圧発生回路は液晶表示パネルの使用環境においてスプレイ配向のエネルギーとベンド配向のエネルギーとを拮抗させる転移閾値電圧に基いて階調基準電圧の電圧範囲を決定するように構成される表示制御装置が提供される。
これら液晶表示装置、表示制御方法、および表示制御装置では、液晶駆動電圧または画素電圧の最小値が液晶表示パネルの使用環境(温度や駆動周波数等)においてスプレイ配向のエネルギーとベンド配向のエネルギーとを拮抗させる転移閾値電圧に基いて決定される。すなわち、パネル温度や駆動周波数等が変化しても、液晶駆動電圧はベンド配向からスプレイ配向へ液晶分子を逆転移させない範囲に維持することができる。このため、使用環境の変化によって生じる液晶分子の逆転移が防止される。
以下、本発明の第1実施形態に係る液晶表示装置について、図面を参照して説明する。
図1はこの液晶表示装置の回路構成を概略的に示す。この液晶表示装置は、光透過型のOCBモードの液晶表示パネルDP、バックライトユニットBL、温度センサTS、温度検出部TSC、最小駆動電圧決定部50、表示制御回路CNT、およびバックライト駆動部LDを備えている。
液晶表示パネルDPは、透明電極としてITOからなる複数の画素電極PEが透明絶縁基板であるガラス板GL上に配置され配向膜ALで覆われるアレイ基板2、カラーフィルタCFが透明絶縁基板であるガラス板GL上に配置されると共に透明電極としてITOからなる共通電極CEが複数の画素電極PEに対向してカラーフィルタCF上に配置され配向膜ALで覆われる対向基板3、および各配向膜ALに隣接してアレイ基板2および対向基板3間に挟持される液晶層4を含み、さらに一対の偏光板PLを光学位相補償フィルムである光学位相差板RTを介してアレイ基板2および対向基板3に貼り付けた構造を有する。反射型あるいは半透過型の液晶表示パネルDPであれば、画素電極PEの全部または一部をアルミニュウム等の金属材料からなる反射電極として構成することができる。
アレイ基板2では、複数の画素電極PEが略マトリクス状に配置され、複数のゲート線がこれら画素電極PEの行に沿って配置され、複数のソース線がこれら画素電極PEの列に沿って配置され、さらに複数の画素スイッチング素子がこれら複数のゲート線および複数の信号線の交差位置近傍に配置される。各画素スイッチング素子は対応ゲート線を介して駆動されたときに対応ソース線の電位を画素電圧として対応画素電極PEに印加する。バックライトユニットBLは、液晶表示パネルDPを照明する照明光源であり、例えば冷陰極管や発光ダイオード(LED)などから構成されている。バックライト駆動部LDは、バックライトユニットBLを周期的に駆動するように構成される。液晶表示パネルDPの明るさはバックライトユニットBLの点灯期間と消灯期間との比率により制御される。温度センサTSは、温度を電流信号等の出力信号に変換するモジュールである。温度検出部TSCは、温度センサTSの出力信号を温度として検出し、検出温度を数値で表す温度データを出力するために設けられる。最小駆動電圧決定部50は、温度検出部TSCによって検出された温度に対応する転移閾値電圧を求め、この転移閾値電圧に基いて液晶駆動電圧の最小値を決定するように構成される。転移閾値電圧(または、逆転移臨界電圧)はスプレイ配向のエネルギーとベンド配向のエネルギーとを拮抗させるために印加される液晶駆動電圧の絶対値であり、液晶表示パネルDPの使用環境の一例である温度に依存する。従って、この使用環境の変化に対処するように液晶駆動電圧が制御される。最小駆動電圧決定部50は様々な温度に対する複数の転移閾値電圧を数値で表すデータとして予め保持する転移閾値電圧テーブル50Aを有し、温度検出部TSCからの温度データに対応する転移閾値電圧を転移閾値電圧テーブル50Aにおいて検索し、この結果として得られる転移閾値電圧を液晶駆動電圧の最小値として表示制御回路CNTに設定する。液晶表示パネルDPは、例えば液晶駆動電圧がこの最小値であるときに白表示を行うようにノーマリホワイトモードで動作される。ちなみに、液晶表示パネルDPをノーマリブラックモードで動作させるのであれば、液晶駆動電圧がこの最小値であるときに黒表示が行われる。
表示制御回路CNTは、液晶表示パネルDPの表示動作を制御するために設けられる。この制御により、外部信号源から入力される映像信号に対応して液晶駆動電圧を液晶層に印加する。表示制御回路CNTは、複数のゲート線を順次駆動するゲートドライバ10と、各ゲート線が駆動される間に対応行の画素電極PEに対する画素電圧を出力して複数のソース線を並列的に駆動するソースドライバ20と、ゲートドライバ10、ソースドライバ20およびバックライト駆動部LDの動作を制御する駆動制御部30と、外部信号源から入力される映像信号を処理する映像信号処理部40とを有する。液晶表示パネルDPの共通電極CEには、共通電圧Vcomが駆動制御部30から供給される。また、バックライト駆動部LDは、駆動制御部30の制御によってバックライトユニットBLの点灯期間と消灯期間の割合を決定する。画素電圧は共通電極CEの電位を基準にして画素電極PEに印加される電圧であり、液晶駆動電圧は画素電極PEおよび共通電極CE間の電位差である。ここでは、共通電圧Vcomが例えば0Vに固定されている。この場合には、液晶駆動電圧が画素電圧に等しい値を持つ。
次に、この液晶表示装置の動作について説明する。液晶表示パネルDPの温度が液晶表示装置の設置環境温度あるいはバックライトユニットBLからの熱放射により変化すると、これが温度センサTSの出力に反映される。温度検出部TSCが温度センサTSの出力信号から液晶表示パネルDPの温度を検出すると、転移閾値電圧テーブル50Aを用いて検出温度に対応する転移閾値電圧を求め、液晶駆動電圧の最小値を転移閾値電圧Vcあるいはこの転移閾値電圧Vcに所定のマージンとして例えば0.3V以上の電圧を加えてこのこの転移閾値電圧Vcを僅かに越える電圧に決定する。
表示制御回路CNTでは、駆動制御部30が最小駆動電圧決定部50により決定された液晶印加電圧の最小値が白表示のための画素電圧である白電圧となるように映像信号用の画素電圧の範囲を決定する。駆動制御部30は、さらに映像信号処理部40から各行の画素電極PEに対する画素データが得られる毎に対応ゲート線を駆動するようにゲートドライバ10を制御し、これら画素データをこの画素電圧の範囲に変換して複数のソース線に出力するようにソースドライバ20を制御する。これにより、画素電圧が各行の画素電極PEに印加される。
図2は、図1に示す液晶表示パネルDPに対して従来形式で設定された黒電圧Vaおよび白電圧Vbとパネル温度に依存した転移閾値電圧Vcとの関係を比較例として示す。例えば黒挿入駆動を行う場合には、黒電圧Vaおよび白電圧Vbが転移閾値電圧Vcに対して図2に示すような関係であってもよい。ここで、黒電圧Vaおよび白電圧Vbは画素電圧の最大値および最小値である。すなわち、画素電圧は黒電圧Vaおよび白電圧Vb間の範囲で映像信号に対応した値に設定される。具体的には、ソースドライバ10が黒電圧Vaを黒表示用の画素電圧として出力し、白電圧Vbを白表示用の画素電圧として出力し、白電圧Vbと黒電圧Vaとの間の電圧を中間調表示用の画素電圧として出力する。
転移閾値電圧Vcより小さな電圧(0Vに近い電圧)が液晶層4に印加され続けると、液晶分子の配向状態がベンド配向からスプレイ配向に徐々に転移し、最終的に逆転移が発生する。従って、転移閾値電圧Vcは、液晶層4への継続的な印加により逆転移を発生する電圧の最大値であるとみなすことができる。図2に示すパネル温度の範囲では、白電圧Vbが常に転移閾値電圧Vcよりも小さいので、黒挿入駆動をせずに白表示を継続した場合に逆転移が発生する。また、液晶分子は温度上昇に伴って動きやすくなり、これがベンド配向からスプレイ配向への逆転移を発生し易くする。この転移閾値電圧Vcは常温で2ボルト程度であるが、図2に示すように液晶表示パネルDPの温度上昇に伴なって大きくなる。
このため、図1に示す最小駆動電圧決定部50を用いた制御により、黒電圧Vaおよび白電圧Vbがパネル温度に依存した転移閾値電圧Vcに対して図3に示すように設定される。ソースドライバ10は上述したように黒電圧Vaを黒表示用の画素電圧として出力し、白電圧Vbを白表示用の画素電圧として出力し、白電圧Vbと黒電圧Vaとの間の電圧を中間調表示用の画素電圧として出力する。但し、白電圧Vbは液晶表示パネルDPの温度上昇に伴なって転移閾値電圧Vcと一緒に変化し、常にこの転移閾値電圧Vcを越えるように設定される。
第1実施形態では、液晶分子の逆転移が防止される。さらに、液晶駆動電圧はパネル温度が変化しても転移閾値電圧Vc以上に維持される。これにより、液晶分子の逆転移がパネル温度に関係なく防止される。また、バックライトユニットBLが調光のために点滅されるが、黒挿入駆動を必要としないため、黒挿入期間とバックライトユニットの消灯周期との違いにより、上端側から下端側に向って移動する黒帯状の映像が液晶表示パネルに現れることもない。
次に、図1に示す最小駆動電圧決定部50の変形例について説明する。転移閾値電圧テーブル50Aの代りに、複数の転移閾値電圧Vc(あるいはこの転移閾値電圧Vcを僅かに越える電圧)が様々な液晶表示パネルDPの温度に対する液晶駆動電圧の最小値として保持されるテーブルを設ければ、検出温度に適合する液晶駆動電圧の最小値を直接的に得ることもできる。図4はこの変形例において設定された黒電圧Vaおよび白電圧Vbとパネル温度に依存した転移閾値電圧Vcとの関係を示す。ここでは、白電圧Vbが液晶駆動電圧の最小値に相当し、例えば所定のパネル温度範囲内において一定の電圧が付与される。この変形例のテーブルでは、転移閾値電圧Vc以上の電圧が所定パネル温度範囲毎に液晶駆動電圧の最小値として保持される。最小駆動電圧決定部50は温度検出部TSCによって検出されるパネル温度を含む所定パネル温度範囲の液晶駆動電圧の最小値についてテーブルを参照し、この結果として得られる液晶駆動電圧の最小値(すなわち、白電圧Vb)を表示制御回路CNTに設定する。最小駆動電圧決定部50がこのように構成されると、白電圧Vbは液晶表示パネルDPの温度上昇または温度低下に伴って段階的に変更される。
この変形例では、図4に示す白電圧Vbが液晶表示パネルDPが所定の温度範囲にある限り変更されない。このため、画素データを画素電圧に変換するデジタルアナログ変換の変換結果が僅かな温度変化によって不必要に変動することが避けられ、違和感のない安定な表示画像を得ることができる。また、図3では、白電圧Vbがパネル温度の変化に対して連続的に変化するが、図4に示すように段階的に変化する場合にはデジタルアナログ変換のための制御を容易にすることができる。
尚、図3および図4では、白電圧Vbが転移閾値電圧Vcまたは転移閾値電圧Vcを僅かに越える電圧に設定されるが、白電圧Vbと転移閾値電圧Vcとの差を大きくすると、コントラストや輝度の低下を招くことに注意する必要がある。従って、白電圧Vb(最小駆動電圧)は0V〜0.5V、より望ましくは0.1V〜0.5Vだけ転移閾値電圧Vcを越えることが好ましい。また、十分大きな液晶駆動電圧が映像信号に対応して比較的頻繁に液晶層4に印加される場合には、白電圧Vbを転移閾値電圧Vcよりも僅かに小さくしても、実用上問題なく逆転移の発生を防止できる。但し、白電圧Vb(最小駆動電圧)は転移閾値電圧Vcよりも0.05V以上下回らないことが好ましい。
また、例えば静止画を液晶表示パネルDPに表示させるような場合には、液晶表示パネルDPの駆動周波数を低下させることが可能である。この静止画が全面白表示に近い画像であると、駆動周波数の低下によって逆転移が発生するおそれがある。従って、パネル温度だけでなくこの駆動周波数についても液晶表示パネルDPの使用環境として検出して液晶駆動電圧の最小値に反映させることが好ましい。
尚、バックライトユニットBLは冷陰極管以外の照明光源であっても良い。例えばLEDやエレクトロルミネッセント(EL)素子をバックライトユニットBLに適用することもできる。
ところで、上述の第1実施形態では、画素データが図5に示すよう白電圧Vbと黒電圧Vaとの間の範囲の画素電圧に変換される。白電圧Vbはスプレイ配向のエネルギーとベンド配向のエネルギーとを拮抗させる転移閾値電圧Vc以上に維持される。
ちなみに、図5に示す黒電圧Vaについても、黒表示が白っぽくなることを防止するために液晶表示パネルの温度に対して図3に示す黒電圧Va’として最適化されることが好ましい。例えば図6に示すラダー抵抗部を用いて電源電圧を分圧すると、液晶駆動電圧の極性反転に必要な正極性および負極性の黒電圧+Va,−Vaおよび正極性および負極性の白電圧+Vb,−Vbを得ることができる。黒電圧+Va,−Vaはこのラダー抵抗部の両端間の電源電圧を調整して変化させることが可能である。
しかしながら、黒電圧+Va,−Vaを上述のようにして最適化してしまうと、電源電圧を分圧した白電圧+Vb,−Vbも変化してしまう。図7は互いに異なる3つの液晶表示パネルの温度に対して黒電圧を最適化した結果を示す。すなわち、黒電圧が最適化によって黒表示を指定する階調”0”の画素データに対してばらつくと、白電圧も白表示を指定する階調”255”の画素データに対してばらつくことになる。ダイナミックベンド方式を採用している場合、透過率は白電圧に対して100%付近に設定されるため、電圧−透過率特性曲線において白電圧の変化に対する透過率の変化は比較的少ない。しかし、スタティックベンド方式を採用している場合には、電圧−透過率特性曲線において白電圧の変化に対する透過率の変化は図8に示すように増大する。特にダイナミックベンド方式とスタティックベンド方式とが液晶表示装置DPにおいて選択使用できる場合には、スタティックベンド方式の使用において透過率が白電圧の変化によって急峻な変化をするため、白電圧のバラツキが著しい輝度差として観察される結果となる。
以下、本発明の第2実施形態に係る液晶表示装置について添付図面を参照して説明する。
第1実施形態では、本発明の主要概念を強調するため白電圧および黒電圧を生成するための回路構造等について詳細な説明を省略した。このため、第2実施形態では、この回路構造についても詳細に説明することにする。図9は第2実施形態に係る液晶表示装置の回路構成を概略的に示す。図9では、第1実施形態と同様な機能部分が同一参照符号で表されている。
液晶表示装置は、第1実施形態と同様にOCBモードの液晶表示パネルDP、バックライトユニットBL、温度センサTS、表示制御回路CNT、およびバックライト駆動部LDを備えている。表示制御回路CNTは、ゲートドライバ10、ソースドライバ20、駆動制御部30、および映像信号処理部40を有する。
液晶表示パネルDPはアレイ基板2および対向基板3間に液晶層4を挟持した構造である。アレイ基板2は、例えばガラス等の透明絶縁基板上にマトリクス状に配置される複数の画素電極PE、複数の画素電極PEの行に沿って配置される複数のゲート線Y(Y1〜Ym)、複数の画素電極PEの列に沿って配置される複数のソース線X(X1〜Xn)、およびこれらゲート線Yおよびソース線Xの交差位置近傍に配置される複数の画素スイッチング素子Wを有する。ゲートドライバ10およびソースドライバ20はアレイ基板2上に設けられる。ゲートドライバ10は複数のゲート線Yを順次駆動し、ソースドライバ20は各ゲート線Yが駆動される間に複数のソース線Xを駆動する。各画素スイッチング素子Wは例えばポリシリコン薄膜トランジスタからなる。この場合、薄膜トランジスタのゲートが1本のゲート線Yに接続され、ソースおよびドレインパスが1本のソース線Xおよび1個の画素電極PE間にそれぞれ接続される。尚、ゲートドライバ10は画素スイッチング素子Wと同一工程で同時に形成されるポリシリコン薄膜トランジスタを用いて構成される。また、ソースドライバ20はCOG(Chip On Glass)技術によりアレイ基板2にマウントされた集積回路(IC)チップである。
対向基板3は例えばガラス等の透明絶縁基板上に配置されるカラーフィルタ(図示せず)、および複数の画素電極PEに対向してカラーフィルタ上に配置される共通電極CE等を含む。各画素電極PEおよび共通電極CEは例えばITO等の透明電極材料からなり、画素電極PEおよび共通電極CE間に配置されこれら電極PE,CEからの電界に対応した液晶分子配列に制御される液晶層4の画素領域と共に液晶画素PXを構成する。また、全ての画素PXは補助容量Csを有する。これら補助容量Csはアレイ基板2側において複数行の画素電極PEにそれぞれ容量結合した複数の補助容量線を共通電極CEに電気的に接続することにより得られる。
駆動制御部30はコントローラ5、コモン電圧発生回路6、階調基準電圧発生回路7を含む。コントローラ5は第1実施形態で設けられた温度検出回路TSCおよび最小駆動電圧決定部50を含むように構成され、コモン電圧発生回路6、階調基準電圧発生回路7、ゲートドライバ10、ソースドライバ20およびバックライト駆動部LDを制御する。コモン電圧発生回路6は対向基板3上の共通電極CEに対してコモン電圧Vcomを発生する。階調基準電圧発生回路7はデジタル映像信号から各画素PXに対して得られる例えば8ビットの画素データDATAを画素電圧に変換するために用いられる複数の階調基準電圧VREFを発生する。画素電圧は共通電極CEの電位を基準として画素電極PEに印加される電圧である。
コントローラ5は、1垂直走査期間毎に順次複数のゲート線Yを選択するための制御信号CTYおよび、1水平走査期間(1H)毎に映像信号に含まれる1行(ライン)分の画素PXに対する画素データDATAを複数のソース線Xにそれぞれ割り当てるための制御信号CTX等を発生する。制御信号CTYは1垂直走査期間(1V)において発生されるパルスである垂直スタート信号STV、および1垂直走査期間においてゲート線数分発生されるパルスである垂直クロック信号CKVを含む。ここで、制御信号CTXは1水平走査期間(1H)において発生されるパルスである水平スタート信号STH、各水平走査期間においてソース線数分発生されるパルスである水平クロック信号CKH、1ライン分の画素に対する画素データDATAを並列的に画素電圧に変換してソース線X1〜Xnに出力するために1水平走査期間(1H)においてスタート信号STHから所定時間遅れて発生されるパルスであるストローブ信号STB、および1水平走査期間毎および1垂直走査期間毎に画素電圧の極性を反転させるための極性信号POLを含む。制御信号CTYはコントローラ5からゲートドライバ10に供給され、制御信号CTXは画素データDATAと共にコントローラ5からソースドライバ20に供給される。
ゲートドライバ10は制御信号CTYの制御により複数のゲート線Yを順次選択し、画素スイッチング素子Wを導通させる走査信号を選択ゲート線Yに供給する。
図10は図9に示すソースドライバ20の構成を概略的に示す。ソースドライバ20は、水平スタート信号STHを水平クロック信号CKHに同期してシフトし、デジタル映像信号の直並列変換タイミングを制御するシフトレジスタ21、シフトレジスタ21の制御により1ライン分の画素PXに対する画素データDATAを順次ラッチし、並列的に出力するサンプリング&ロードラッチ22、これら画素データDATAをアナログ画素電圧に変換するデジタルアナログ(D/A)変換回路23、およびD/A変換回路23から得られる画素電圧をソース線X1〜Xnに出力する出力バッファ回路24を含む。D/A変換回路23は、階調基準電圧発生回路7から発生される複数の階調基準電圧VREFを参照するように構成される。
図11に示すように、階調基準電圧発生回路7は、黒電圧+Va,−Vaとして可変される第1電源電圧を出力する黒電圧制御部31、白電圧+Vb,−Vbとして可変される第2電源電圧を出力する白電圧制御部32、および第1および第2電源電圧の差電圧を所定数の階調基準電圧V0〜V9に分圧するように黒電圧制御部31および白電圧制御部32に接続されるラダー抵抗部LRを含む。このラダー抵抗部LRは電源端子AVDDおよびAVSS間において直列に接続された抵抗R0〜R8により構成される。第1電源電圧は分圧中心点に対して正極性黒電圧+Vaおよび負極性黒電圧−Vaを得るために電源端子AVDDおよびAVSSを介してラダー抵抗部LRの両端に供給され、第2電源電圧は分圧中心点に対して正極性白電圧+Vbおよび負極性白電圧−Vbを得るためにラダー抵抗部LRにおいて分圧の中心点を含む抵抗R4の両端に供給される。
黒電圧制御部31はコントローラ5と協力して液晶表示パネルDPの温度に対して黒電圧+Va,−Vaを最適化するように構成される。液晶表示パネルDPにおいて、各OCB液晶画素PXは、液晶分子の配向状態が予めスプレイ配向からベンド配向に転移された状態で印加される画素電圧により駆動される。スタティックベンド方式でベンド配向からスプレイ配向への逆転移を防止するため、白電圧制御部32はコントローラ5と協力して白電圧+Vb,−Vbをスプレイ配向のエネルギーとベンド配向のエネルギーとを拮抗させる転移閾値電圧Vcを僅かに越える値に設定するように構成される。黒電圧制御部31および白電圧制御部32は黒電圧+Va,−Vaおよび白電圧+Vb,−Vbとして第1電源電圧および第2電源電圧をそれぞれ可変するために例えばコントローラ5から供給される黒電圧用または白電圧用の数値制御データを電圧に変換するD/A変換器およびこの電圧を安定に出力する出力バッファを用いて構成される。温度センサTSは液晶表示パネルDPの温度を適切に検出できる位置に配置されており、この温度センサTSよって検出された温度は黒電圧+Va,−Vaおよび白電圧+Vb,−Vbの最適値を決定するためにコントローラ5で処理される。
ソースドライバ20のD/A変換回路23は、例えば図10および図11に示すように複数のD/A変換部23’および階調基準電圧発生回路7の電圧出力端間に接続される入力抵抗群r0〜r8で構成される。入力抵抗群r0〜r8は複数のD/A変換部23’に対して共通に設けられ、これら電圧出力端間電圧を分圧して得られる所定数の階調電圧を複数のD/A変換部23’に出力する。
各D/A変換部23’はサンプリング&ロードラッチ22から出力される画素データDATAに対応して所定数の階調電圧の1つを選択して、これをアナログ画素電圧として出力バッファ回路24に出力する。出力バッファ回路24は複数のD/A変換部23’からのアナログ画素電圧をそれぞれソース線X1,X2,X3,…に出力する複数のバッファアンプ24’で構成される。
D/A変換回路23および出力バッファ回路24は階調基準電圧発生回路7の電圧出力端間電圧を分圧するように直列に接続される入力抵抗群r0〜r8から得られる所定数の階調電圧を選択的に用いて1ライン分の画素データDATAをそれぞれ画素電圧に変換し、これら画素電圧をソース線X1〜Xnに出力する信号変換回路を構成する。
ソース線X1〜Xn上の画素電圧は走査信号によって駆動された1ライン分の画素スイッチング素子Wを介して対応する画素電極PEにそれぞれ供給される。コモン電圧Vcomはコモン電圧発生回路6から共通電極CEに出力される。ソースドライバ20側では、各D/A変換部23’がコモン電圧Vcomに等しいAVDD/2に対して画素電圧を極性反転させる。
上述の第2実施形態では、黒電圧制御部31が第1電源電圧を可変して黒電圧+Va,−Vaを液晶表示パネルDPの温度に対して最適化する。また、白電圧制御部32が白電圧+Vb,−Vbをスプレイ配向のエネルギーとベンド配向のエネルギーとを拮抗させる転移閾値電圧Vcを僅かに越える値に設定する。
図12は互いに異なる3つの液晶表示パネルの温度に対して黒電圧+Va,−Vaを最適化した結果を示す。黒電圧+Va,−Vaが最適化によって黒表示を指定する0階調の画素データに対してばらつくが、白電圧+Vb,−Vbは白表示を指定する255階調の画素データに対してほとんどばらつかない。このように白電圧+Vb,−Vbのばらつきがスタティックベンド方式において制限されると、電圧−透過率特性曲線において白電圧+Vb,−Vbの変化に対する透過率の変化が図13に示すように低減される。従って、白電圧+Vb,−Vbのバラツキによる著しい輝度差が観察されなくなる。
ところで、上述の転移閾値電圧Vcは第1実施形態において説明したように液晶表示パネルDPの温度に依存している。液晶表示パネルDPが図14に示すように広い温度範囲で使用される場合には、この温度範囲において変動する転移閾値電圧Vcの最大値に白表示電圧Vbをシフトさせる必要がある。第1実施形態では、液晶分子の逆転移を防止することに着目しているが、スタティックベンド方式での白電圧はダイナミックベンド方式よりも大きいことから、液晶表示パネルの透過率は白表示時において100%の最大透過率に対して低下している。このような状況で図15に示すような転移閾値電圧Vcの変動に対処するように白電圧を設定すると、製品に要求される仕様を十分に満足する白輝度を得ることが困難になる。
従って、スタティックベンド方式がベンド配向からスプレイ配向への逆転移を防止するために採用される場合に室内温度で白輝度が低下することを抑制する必要がある。
上述の実施形態では、黒電圧制御部31が第1電源電圧を可変して黒電圧+Va,−Vaを液晶表示パネルDPの温度に対して最適化する。また、白電圧制御部32が白電圧+Vb,−Vbをスプレイ配向のエネルギーとベンド配向のエネルギーとを拮抗させる転移閾値電圧Vcを僅かに越える値に設定する。
図16は、液晶表示パネルDPについて予め測定されたパネル温度と転移閾値電圧Vcとの関係を示す。すなわち、コントローラ5は温度センサTSによって検出された温度に対応する転移閾値電圧Vcを図14に示す温度−転移閾値電圧Vcの特性から求め、この転移閾値電圧Vc、あるいは転移閾値電圧Vcよりも僅かに大きな電圧を白電圧+Vb,−Vbとして決定する。
液晶表示パネルDPを室温程度で使用するような状況では、転移閾値電圧Vcは図16に示すように最小値付近の範囲にある。このため、白電圧+Vb,−Vbは検出温度が例えば10℃〜40℃という所定の室温範囲よりも高い場合およびこの所定の室温範囲よりも低い場合に増大されるように制御される。この結果、図17から判るように白電圧+Vb,−Vbが所定の室温範囲で白表示用の透過率を高めるように小さく維持される。
階調基準電圧発生回路7は液晶分子の配向状態が予めスプレイ配向からベンド配向に転移された状態で印加される画素電圧により駆動されるOCB液晶画素PXを持つ液晶表示パネルDP用に設けられ、この液晶表示パネルDPにおいてスプレイ配向のエネルギーとベンド配向のエネルギーとを拮抗させかつ液晶表示パネルの温度に依存して変動する転移閾値電圧Vcに基いて所定数の階調基準電圧VREFの電圧範囲を決定する。具体的には、所定数の階調基準電圧VREFの電圧範囲が黒電圧+Vaおよび白電圧+Vb間、または黒電圧−Vaおよび白電圧−Vb間に設定される。スタティックベンド方式でベンド配向からスプレイ配向への逆転移を防止する場合、こうして電圧範囲を液晶表示パネルDPの温度毎に最適化することにより室内温度程度で白輝度が低下することを抑制できる。
また、上述の第2実施形態では、黒電圧制御部31および白電圧制御部32がコントローラ5の制御により黒電圧および白電圧を調整するために第1電源電圧および第2電源電圧をそれぞれ可変するように構成されている。しかし、第1実施形態のように液晶分子の逆転移を防止することだけに着目すれば、液晶駆動電圧の最小値(すなわち、白電圧)が決定されることが必要である。この場合には、例えばラダー抵抗部およびセレクタが階調基準電圧発生回路7に設けられる。このラダー抵抗部は図11に示す抵抗R0〜R8より多く第2電源電圧よりも大きな電源電圧を分圧するために直列に接続された抵抗を含み、このラダー抵抗部では、第1群の4抵抗が抵抗R0〜R3として機能し、第2群の4抵抗が抵抗R5〜R8として機能する。セレクタは選択結果が液晶表示パネルDPの温度や駆動周波数等の使用環境に対応してシフトするようにラダー抵抗部において第1および第2群の抵抗を選定する。これにより、電圧V0〜V4が第1群の抵抗から得られ、電圧V5〜V9が第2群の抵抗から得られる。
尚、階調基準電圧発生回路7はスタティックベンド方式に適合する範囲に画素電圧を制限するように構成されているが、ダイナミックベンド方式とスタティックベンド方式を切換える場合に適用することもできる。この場合、白電圧+Vb,−Vbはダイナミックベンド方式において白電圧制御部32によって転移閾値電圧Vcよりも小さくして設定される。
2…アレイ基板、3…対向基板、4…液晶層、5…コントローラ、6…コモン電圧発生回路、7…階調基準電圧発生回路、10…ゲートドライバ、20…ソースドライバ、、23…D/A変換回路、23’…D/A変換部、30…駆動制御部、31…黒電圧制御部、32…白電圧制御部、40…映像信号処理部、50…最小駆動電圧決定部、50A…転移閾値電圧テーブル、BL…バックライトユニット、CE…共通電極、CNT…表示制御回路、DP…液晶表示パネル、LD…バックライト駆動部、LR…ラダー抵抗部、PE…画素電極、PX…液晶画素、TS…温度センサ、TSC…温度検出回路、X…ソース線、Y…ゲート線、W…画素スイッチング素子。
Claims (17)
- 液晶分子がベンド配向された状態の液晶層を持つOCBモードの液晶表示パネルと、映像信号に対応して液晶駆動電圧を前記液晶層に印加する表示制御部とを備え、前記表示制御部は前記液晶表示パネルの使用環境を検出し、検出した使用環境においてスプレイ配向のエネルギーと前記ベンド配向のエネルギーとを拮抗させる転移閾値電圧に基いて液晶駆動電圧の最小値を決定するように構成されることを特徴とする液晶表示装置。
- 前記表示制御部は互いに異なる所定パネル温度範囲に対する前記液晶駆動電圧の最小値として設けられる前記転移閾値電圧以上の電圧のデータを保持するテーブルを有し、前記使用環境として検出される前記液晶表示パネルの温度を含むパネル温度範囲に対して前記テーブルに保持された電圧を求め、前記液晶駆動電圧の最小値をこの電圧に決定するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記液晶駆動電圧の最小値は白表示用に印加される白電圧であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記液晶表示パネルは一対の電極が液晶層を介して対向する液晶画素を有し、前記表示制御部は所定数の階調基準電圧を発生する階調基準電圧発生回路と、前記階調基準電圧発生回路から得られる階調基準電圧を選択的に用いることにより前記映像信号に含まれる画素データを前記一対の電極の一方に印加される画素電圧に変換する信号変換回路とを有し、前記階調基準電圧発生回路は黒表示を行うための黒電圧として可変される第1電源電圧を出力する黒電圧制御部、白表示を行うための白電圧として可変される第2電源電圧を出力する白電圧制御部、および第1および第2電源電圧の差電圧を階調基準電圧に分圧するように前記黒電圧制御部および前記白電圧制御部に接続されるラダー抵抗部を含むことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記黒電圧制御部は前記液晶表示パネルの温度に対して前記黒電圧を最適化するように構成されることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置。
- 前記白電圧制御部は前記白電圧を前記スプレイ配向のエネルギーと前記ベンド配向のエネルギーとを拮抗させる転移閾値電圧を僅かに越える値に設定するように構成されることを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
- 前記第1電源電圧は分圧中心点に対して正極性および負極性の黒電圧を得るために前記ラダー抵抗部の両端に供給され、前記第2電源電圧は分圧中心点に対して正極性および負極性の白電圧を得るために前記ラダー抵抗部において分圧の中心点を含む部分の両端に供給されることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置。
- 液晶分子がベンド配向された状態の液晶層を持つOCBモードの液晶表示パネルのための表示制御方法であって、映像信号に対応して液晶駆動電圧を前記液晶層に印加する際に、前記液晶表示パネルの使用環境を検出し、検出した使用環境においてスプレイ配向のエネルギーと前記ベンド配向のエネルギーとを拮抗させる転移閾値電圧に基いて液晶駆動電圧の最小値を決定することを特徴とする表示制御方法。
- 互いに異なる所定パネル温度範囲に対する前記液晶駆動電圧の最小値として設けられる前記転移閾値電圧以上の電圧のデータを保持するテーブルを設け、前記使用環境として検出される前記液晶表示パネルの温度を含むパネル温度範囲に対して前記テーブルに保持された電圧を求め、前記液晶駆動電圧の最小値をこの電圧に決定することを特徴とする請求項8に記載の表示制御方法。
- 前記液晶駆動電圧の最小値は白表示を行うための白電圧であることを特徴とする請求項8に記載の表示制御方法。
- 液晶分子がベンド配向された状態の液晶層、および一対の電極が液晶層を介して対向する液晶画素を持つOCBモードの液晶表示パネルのための表示制御装置であって、所定数の階調基準電圧を発生する階調基準電圧発生回路と、前記階調基準電圧発生回路から得られる階調基準電圧を選択的に用いて画素データを前記一対の電極の一方に印加される画素電圧に変換する信号変換回路とを備え、前記階調基準電圧発生回路は前記液晶表示パネルの使用環境においてスプレイ配向のエネルギーと前記ベンド配向のエネルギーとを拮抗させる転移閾値電圧に基いて前記所定数の階調基準電圧の電圧範囲を決定するように構成されることを特徴とする表示制御装置。
- 前記階調基準電圧発生回路は黒表示のための黒電圧として可変される第1電源電圧を出力する黒電圧制御部、白表示のための白電圧として可変される第2電源電圧を出力する白電圧制御部、および第1および第2電源電圧の差電圧を階調基準電圧に分圧するように前記黒電圧制御部および前記白電圧制御部に接続されるラダー抵抗部を含むことを特徴とする請求項11に記載の表示制御装置。
- 前記白電圧制御部は前記転移閾値電圧に対して前記白電圧を最適化するように構成されることを特徴とする請求項12に記載の表示制御装置。
- 前記白電圧は前記液晶表示パネルの温度が所定の室温範囲よりも高い場合に増大されることを特徴とする請求項13に記載の表示制御装置。
- 前記白電圧は前記液晶表示パネルの温度が所定の室温範囲よりも低い場合に増大されることを特徴とする請求項13に記載の表示制御装置。
- 前記黒電圧制御部は前記液晶表示パネルの温度に対して前記黒電圧を最適化するように構成されることを特徴とする請求項12に記載の表示制御装置。
- 前記第1電源電圧は分圧中心点に対して正極性および負極性の黒電圧を得るために前記ラダー抵抗部の両端に供給され、前記第2電源電圧は分圧中心点に対して正極性および負極性の白電圧を得るために前記ラダー抵抗部において分圧の中心点を含む部分の両端に供給されることを特徴とする請求項12に記載の表示制御装置。
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2006
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