JP2007127554A - 異常監視装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】データの良否の判断ではなく、定常波形から外れた波形データを検出する方法をとることにより、簡易な構成で回転機器の異常状態を検出できる異常監視装置を提供する。
【解決手段】定常振動をする機器の異常を検出する異常監視装置において、機器の振動波形の波形データを検出する波形データ検出手段1と、定常状態において波形データ検出手段1で検出された波形データを蓄積する波形メモリ4と、波形メモリ4に蓄積した波形データの特徴値から標準値及び標準偏差を算出する基準値設定手段21と、波形データ検出手段1によって新たに検出された新規波形データの特徴値が標準値を基準とした標準偏差の範囲内にあるかどうかを判定するデータ判定手段22と、データ判定手段22において新規波形データが標準値を基準とした標準偏差の範囲外であった場合、警告を発する警告発報手段5と、を備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は定常振動をする回転機器等の異常監視装置に関するものである。
一般に電動機や内燃機関を回転力の駆動源として回転駆動される各種の回転機器が提供されている。この種の回転機器に何らかの異常が生じたときには、定常時とは異なる振動や音が発生することが知られており、このような状態で運転を継続すると場合によっては回転機器が破損することもある。
従来では、人間の視覚、聴覚、嗅覚等を用いて検査を行い、異常の兆候を検知することで未然に事故防止の対策が行われていた。しかしながら、工場においては回転機器等の設備数が多大なために、全ての設備を点検するには時間と労力がかかってしまう。
又、人間による検査であるために、その判断基準が人様々であり、同じ人が検査したとしても、検査日によって判断基準が異なってしまい、曖昧な部分があった。
上記課題を解決するために、特許文献1のように、回転機器より発生する振動や音のような波形データを検出し、回転機器の異常時における周波数特徴量−時間変化の組を異常原因別に予め登録した基準データと照合することにより回転機器の異常の有無および異常原因を特定する回転機器の異常診断装置が知られている。
特開平10−274558号公報
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、データの良否の判断ではなく、定常波形から外れた波形データを検出する方法をとることにより、簡易な構成で回転機器の異常状態を検出できる異常監視装置を提供することにある。
請求項1に係る発明の異常監視装置は、定常振動をする機器の異常を検出する異常監視装置において、機器の振動波形の波形データを検出する波形データ検出手段と、定常状態において波形データ検出手段で検出された波形データを蓄積する波形メモリと、波形メモリに蓄積した波形データの特徴値から標準値及び標準偏差を算出する基準値設定手段と、波形データ検出手段によって新たに検出された新規波形データの特徴値が標準値を基準とした標準偏差の範囲内にあるかどうかを判定するデータ判定手段と、データ判定手段において新規波形データが標準値を基準とした標準偏差の範囲外であった場合、警告を発する警告発報手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に係る発明の異常監視装置は、請求項1記載の異常監視装置において、異常監視装置の状態をモニターする外部機器との間でデータの送受信を行うLANポートを備えたことを特徴とする。
請求項3に係る発明の異常監視装置は、請求項1記載の異常監視装置において、異常監視装置の状態をモニターする外部機器との間で行われるデータの送受信を無線で行うことを特徴とする。
請求項1に係る発明の異常監視装置によれば、機器の振動波形の波形データを検出する波形データ検出手段と、定常状態において波形データ検出手段で検出された波形データを蓄積する波形メモリと、波形メモリに蓄積した波形データの特徴値から標準値及び標準偏差を算出する基準値設定手段と、波形データ検出手段によって新たに検出された新規波形データの特徴値が標準値を基準とした標準偏差の範囲内にあるかどうかを判定するデータ判定手段と、データ判定手段において新規波形データが標準値を基準とした標準偏差の範囲外であった場合、警告を発する警告発報手段と、を備えたことにより、波形を表示する表示部や、外部記憶装置等を設ける必要がなく、異常監視装置の構成を簡易にできるとともに、定常状態の波形データのみから標準値及び標準偏差を求めることにより、回転機器の異常を自動的に判断できて、設備の安全性を確保することができる。
請求項2に係る発明の異常監視装置によれば、請求項1の発明の効果に加えて、異常監視装置がローカルエリアネットワーク(LAN)に接続するLANポートを有することにより、通常、立ち入りが困難な環境下でも回転機器等の異常を監視することができる。
請求項3に係る発明の異常監視装置によれば、請求項1の発明の効果に加えて、異常監視装置の状態をモニターする外部機器との間で行われるデータの送受信を無線で行うことにより、有線のLAN配線を行うことができない場所でも、回転機器等の異常を監視することができる。
以下、図1〜図3に基づいて本発明の異常監視装置について説明する。図1〜3は、本発明の異常監視装置の構成を示したブロック図である。
本発明の異常監視装置は、図1に示すように、波形データ検出手段1と演算処理装置2と、該演算処理装置2の制御プログラムが格納されているプログラムメモリ3と、検出された波形が取り込まれる波形メモリ4と、後述する警告発報手段5とで構成されている。
波形データ検出手段1は、回転機器の軸受等に取り付けられ回転機器の振動を検出する振動センサ11と、該振動センサ11により取り込んだ信号波形を増幅する増幅器12と、波形のノイズを除去するフィルタ13と、A/D変換器14とで構成されている。
演算処理装置2は波形メモリ4に蓄積された波形データの特徴値から標準値及び標準偏差を算出する基準値設定手段21と、新規に波形メモリ5に取り込まれた新規波形データの特徴値が、基準値設定手段21で設定された標準値を基準とした標準偏差内にあるかどうかを判定するデータ判定手段22とを有している。
警告発報手段5は、データ判定手段22において、新規波形データの特徴値が標準偏差から外れていた場合、回転機器が異常であるとの警告を発する。
次に、本発明の異常監視装置の動作について図1を用いて詳しく説明する。まず、回転機器の定常状態における波形データを取り込む方法について説明する。
始めに、振動センサ11が定常時の回転機器の機械的振動の波形データを電気信号に変換し、増幅器12に入力される。増幅器12で増幅された波形データはノイズが含まれているので、次段のフィルタ13によってノイズが除去される。ノイズが除去された波形データはA/D変換器14によりデジタル化される。このデジタル化された波形データは、演算処理装置2を介して、波形メモリ4に格納される。
以上のようにして、回転機器が定常状態である時の複数の波形データが波形メモリ4に格納される。
次に、演算処理装置2の基準値設定手段21は、波形メモリ4に格納された複数の波形データの特徴値から標準値(平均値)を算出し、その標準値に基づいて標準偏差を算出する。
このような状態で回転機器が運用された場合、新たな波形データである新規波形データが振動センサ11より検出される。この新規波形データは、増幅器12で増幅され、フィルタ13でノイズが除去され、A/D変換器14でデジタル化された後に演算制御装置2のデータ判定手段22に入力される。
データ判定手段22では、基準値設定手段21で設定された標準値及び標準偏差に基づいて、新規波形データの特徴値が予め算出された標準値を基準とした標準偏差内にあるかどうかを判定する。新規波形データの特徴値が標準値を基準とした標準偏差内にある場合は、回転機器が定常運転を行っているとして判定され、現状の運転を続ける。一方、新規波形データの特徴値が標準値を基準とした標準偏差から外れている場合は、回転機器に異常が起きたと判断され、警告発報手段5より警報が発されて、回転機器の運転を停止する。
かかる異常監視装置によれば、波形を表示する表示部や、外部記憶装置等を設ける必要がなく、異常監視装置の構成を簡易にすることができるとともに、定常状態の波形データのみから、標準値及び標準偏差が求められ、回転機器の異常を自動的に判断できて、設備の安全性を確保することができる。
なお、本発明の異常監視装置に、LANポート6が設けられていてもよい。図2に示すように、演算処理装置2にローカルエリアネットワーク(LAN)に接続可能な複数のLANポート6が接続されている。このLANポート6により、複数の外部機器(例えば、パーソナルコンピュータ)等と通信を行い、遠隔地から回転機器の異常を判断することができる。
又、本発明の異常監視装置に、外部と無線で通信を行うことができる無線LANポートの役割を果たす外部通信部7が設けられていてもよい。図3に示すように、演算処理装置2に外部通信部7が接続されている。この外部通信部7により、異常監視装置の状態をモニターする外部機器との間で行われるデータの送受信を無線で行うことにより、有線のLAN配線を行うことができない場所でも、回転機器等の異常を監視することができる。
本発明の異常監視装置の一実施形態の構成を示したブロック図である。 本発明の異常監視装置の一実施形態の構成を示したブロック図である。 本発明の異常監視装置の一実施形態の構成を示したブロック図である。
符号の説明
1 波形データ検出手段
2 演算処理装置
21 基準値設定手段
22 データ判定手段
4 波形メモリ
5 警告発報手段
6 LANポート
7 外部通信部




Claims (3)

  1. 定常振動をする機器の異常を検出する異常監視装置において、
    機器の振動波形の波形データを検出する波形データ検出手段と、
    機器の定常状態において波形データ検出手段で検出された波形データを蓄積する波形メモリと、
    波形メモリに蓄積した波形データの特徴値から標準値及び標準偏差を算出する基準値設定手段と、
    波形データ検出手段によって新たに検出された新規波形データの特徴値が標準値を基準とした標準偏差の範囲内にあるかどうかを判定するデータ判定手段と、
    データ判定手段において新規波形データが標準偏差の範囲外であった場合、警告を発する警告発報手段と、
    を備えたことを特徴とする異常監視装置。
  2. 異常監視装置の状態をモニターする外部機器との間でデータの送受信を行うLANポートを備えたことを特徴とする請求項1記載の異常監視装置。
  3. 異常監視装置の状態をモニターする外部機器との間でのデータの送受信を無線で行うことを特徴とする請求項1記載の異常監視装置。

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011064552A (ja) * 2009-09-16 2011-03-31 Tokyu Car Corp 走行装置の異常監視装置
WO2018198210A1 (ja) * 2017-04-25 2018-11-01 日本電気株式会社 異常機器判別装置、方法、プログラム
WO2020039551A1 (ja) * 2018-08-23 2020-02-27 三菱電機エンジニアリング株式会社 動作変動検出装置および異常判定システム

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