JP2007127038A - ディーゼルエンジン - Google Patents

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Kenichi Morisane
健一 森実
Hiroshi Hayashibara
寛 林原
Ichiji Kataoka
一司 片岡
Daisuke Shimo
大輔 志茂
Hideya Horii
英也 堀井
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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

【課題】排気ガス還流によって低負荷域でのNOx低減を図る場合に、多量のスモーク発生を防止しつつ加速応答性を向上させる。
【解決手段】EGR通路41により、過給機25のタービンホイール25b下流側の排気通路31から、コンプレッサホイール25a上流側の吸気通路21へと排気ガス還流が可能とされる。インタークーラ26をバイパスするバイパス通路60が酸素供給手段として設けられる。切換弁62,63の切換によって、排気ガス還流を実行しているときはインタークーラ26を経由する吸気供給態様とされ、排気ガス還流が行われている状態からの加速時には、バイパス通路60を経由する吸気供給態様へと切換えられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は排気ターボ式の過給機を備えたディーゼルエンジンに関するものである。
ディーゼルエンジン、特に自動車用のディーゼルエンジンにおいては、排気ターボ式の過給機によって吸気の過給を行うことが多く行われている。また、最近では、NOxの大幅な低減という観点から、吸気通路に多量の排気ガスを還流することも行われている。排気ガス還流を行うためのEGR通路は、通常、特許文献1に示すように、過給機のタービンホイール下流側の排気通路とコンプレッサホイール上流側の吸気通路とを接続するように設定されて、吸気通路に還流された排気ガスが新気と共に過給されるようになっている。EGR通路を上記のような配設態様としたときは、高負荷域まで十分に排気ガス還流を行うことが可能となる。また、特許文献1には、タービンホイール上流側の排気通路にパティキュレートフィルタを配設して、タービンホイールやコンプレッサホイールがパティキュレートによって汚損されるのを防止することも開示されている。
実開昭63−125161号公報
ところで、吸気通路に排気ガスが多量に還流されている運転状態、例えばNOx低減が強く望まれる所定負荷以下となる低負荷域での定常運転時において、アクセルペダルが急激に踏み込み操作されることによる加速要求があった場合、多量のスモークが発生することになり、多量のスモークが発生するのを防止しようとすると、加速応答性が悪化するという問題を生じる。この点を詳述すると、多量の排気ガス還流が行われている状態では、少なくともコンプレッサホイールから燃焼室に至るまでの吸気系路内での酸素濃度が極めて低い状態となっている。したがって、加速要求があったのに応答して、排気ガス還流を停止すると共に燃料噴射量を増大させると、増大された燃料に見合った酸素量が十分に確保されず、多量のスモークを発生することになる。多量のスモーク発生を防止するために、吸気通路内の残留排気ガスが少なくなるまで燃料噴射量の増大を待つと、残留排気ガスが十分に低減されるまでに少なからずの時間を要するため、燃料噴射量増大の時期が遅くなり、加速応答性を悪化させてしまうことになる。特に、コンプレッサホイールから燃焼室に至るまでの吸気系路がかなり長くてこの部分の容積が大きく、しかも最近ではコンプレッサホイール下流側の吸気通路には吸気冷却用の大容量のインタークーラが配設されることが多いために、コンプレッサホイール下流側の吸気系路内に残留している多量の排気ガスが十分に低減されるのは、排気ガス還流の停止後から少なからず遅れた時期になってしまうというのが実情である。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、排気ガス還流によってNOx低減を図る場合に、多量のスモーク発生を防止しつつ加速応答性を向上させることができるようにしたディーゼルエンジンを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
排気ターボ式の過給機によって吸気の過給を行うようにしたディーゼルエンジンにおいて、
前記過給機のタービンホイール下流側の排気通路と該過給機のコンプレッサホイール上流側の吸気通路とを接続して、排気ガスを吸気通路に還流するEGR通路と、
前記EGR通路からの排気ガス還流量を変更するEGR弁と、
前記コンプレッサホイール下流側の吸気通路に配設されたインタークーラと、
前記インタークーラ下流側の吸気通路に酸素を供給するための酸素供給手段と、
を備え、
前記EGR通路を通して吸気通路への排気ガス還流を行う定常運転状態から排気ガス還流を停止する加速状態へと移行したとき、前記酸素供給手段による酸素供給が実行されるように設定されている、
を備えているようにしてある。
上記解決手法によれば、加速移行時には、酸素供給手段からインタークーラ下流側の吸気通路内つまり燃焼室に近い位置へ酸素が供給されるので、加速移行に応じて早期に燃料噴射量を増大することができ、これにより多量のスモークを発生することなく加速応答性が向上されることになる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
前記酸素供給手段が、
前記コンプレッサホイールを通過した吸気を、前記インタークーラをバイパスして該インタークーラ下流側の吸気通路へ供給するためのバイパス通路と、
前記バイパス通路を経由することなく前記インタークーラを経由して吸気を供給する該1供給態様と、前記インタークーラを経由することなく前記バイパス通路を経由して吸気を供給する第2供給態様とを切替える切換手段と、
を有して、
排気ガス還流を行う定常運転状態では前記第1供給態様とされ、前記加速状態へと移行するときは前記第2供給態様とされる、
ようにしてある(請求項2対応)。この場合、加速移行時には、排気ガス還流が停止されるので、コンプレッサホイール上流側には酸素を十分に含んだ実質的に新気のみが供給されることになるが、この酸素を十分に含んだ新気がバイパス通路を通して燃焼室へすみやかに供給されることになる。このように、酸素供給手段を、既存の吸気通路系路の構成を工夫することによって簡単に構成することができる。また、加速移行時には、インタークーラ内およびその付近に残留している排気ガスが燃焼室へ供給されないので、燃焼室へはバイパス通路からの酸素を十分に含んだ新気がもっぱら供給されることになり、スモークの大量発生防止と加速応答性向上とを極めて高い次元で満足させることができる。
前記酸素供給手段が、
前記コンプレッサホイールを通過した吸気を、前記インタークーラをバイパスして該インタークーラ下流側の吸気通路へ供給するためのバイパス通路と、
前記バイパス通路を経由することなく前記インタークーラを経由して吸気を供給する該1供給態様と、前記インタークーラおよび前記バイパス通路の両方を経由して吸気を供給する第2供給態様とを切替える切換手段と、
を有して、
排気ガス還流を行う定常運転状態では前記第1供給態様とされ、前記加速状態へと移行するときは前記第2供給態様とされる、
ようにしてある(請求項3対応)。この場合、加速移行時には、排気ガス還流が停止されるので、コンプレッサホイール上流側には酸素を十分に含んだ実質的に新気のみが供給されることになるが、この酸素を十分に含んだ新気がバイパス通路を通して燃焼室へすみやかに供給されることになる。このように、酸素供給手段を、既存の吸気通路系路の構成を工夫することによって簡単に構成することができる。また、加速移行時には、インタークーラ内およびその付近の吸気通路内に残留している排気ガスが、バイパス通路からの酸素を十分に含んだ新気と混合された状態で燃焼室へ供給されることとなりスモークの大量発生防止と加速応答性向上とを得ることができる。さらに、加速移行時にもインタークーラを経由して吸気を供給するということは、一旦加速が行われた後、すぐにまた再度の加速要求があったときに、インタークーラ内およびその付近の吸気通路内の排気ガスが前回の加速時において十分に低減されているので、再度の加速の際にも多量のスモーク発生を防止しつつの加速応答性を十分向上させることができる。
前記切換手段が、
前記バイパス通路を開閉する第1切換弁と、
前記インタークーラ下流側でかつ前記バイパス通路の接続部位よりも上流側となる吸気通路を開閉する第2切換弁と、
を備えている、
ようにしてある(請求項4対応)。この場合、切換手段の具体的な構成が提供される。
前記加速状態へ移行して前記第2供給態様とされた後は、徐々に前記第1供給態様へと復帰される、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、吸気の流れ系路が急激に切換えられることが防止されるので、加速移行後の好ましくないトルクショック防止等の上で好ましいものとなる。
吸気通路のうち前記バイパス通路の下流側端が接続される部位よりも下流側位置において、吸気の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段をさらに備え、
前記酸素濃度検出手段により検出される酸素濃度が、低負荷ほど小さくなるように設定される目標酸素濃度となるように、前記EGR通路を通しての吸気通路への排気ガス還流量が制御される、
ようにしてある(請求項6対応)。この場合、燃焼室に実際に供給される吸気の酸素濃度を目標酸素濃度としつつ、この目標酸素濃度となるように排気ガス還流量が精度よく制御されて、NOx低減を精度よく行う上で好ましいものとなる。また、低負荷ほど目標酸素濃度が小さくされるのでつまり排気ガス還流量が多くされるので、NOx低減が強く望まれる低負荷でのNOx低減を十分に行う上で好ましいものとなる。
前記タービンホイールとEGR通路の接続部との間の排気通路に、パティキュレートフィルタが設けられている、ようにしてある(請求項7対応)。この場合、コンプレッサホイールがパティキュレートによって汚損されてしまう事態を防止しつつ、EGR通路における排気通路側の圧力を極力高く確保すること(EGR通路からの排気ガス還流量を十分に確保すること)や、タービンホイールに極力高い排気圧力を作用させる(排気エネルギを過給のために有効利用する)上で好ましいものとなる。
本発明によれば、排気ガス還流によるNOx低減を図る場合に、多量のスモーク発生を防止しつつ加速応答性を向上させることができる。
図1において、1はディーゼルエンジン(の本体)で、シリンダブロック2とシリンダヘッド3とピストン4とによって燃焼室5が画成されている。燃焼室5には、吸気弁6により開閉される吸気ポート7、排気弁8により開閉される排気ポート9が開口されている。ディーゼルエンジン1は、燃焼室5に電子制御式の燃料噴射弁10が臨まされた直噴式で、しかも燃焼供給方式はコモンレール式とされている。なお、実施形態では、ディーゼルエンジン1は直列4気筒用とされている。
吸気ポート7に連なる吸気通路21には、その上流側から下流側へ順次、エアフィルタ22、吸気量センサ23、電磁式の吸気制御弁24、排気ターボ式過給機25のコンプレッサホイール25a、インタークーラ26、サージタンク27が配設されている。そして、サージタンク27と各気筒の吸気ポート7との間が、個々独立した独立吸気管21aとされている。サージタンク27には、吸気温度を検出する吸気温度センサ28、および吸気圧力を検出する吸気圧力センサ29が配設されている。
排気ポート9に連なる排気通路31には、その上流側から下流側へ順次、過給機25のタービンホイール25b、排気ガス浄化触媒32、パティキュレートフィルタ33が配設されている。なお、パティキュレートフィルタ33と排気ガス浄化触媒32とは、一つの耐熱ケーシング内に配設されて、必要に応じて排気ガス浄化触媒32を高熱化させる運転状態として、パティキュレートフィルタ33に補足されたパティキュレートを燃焼させるようになっている。なお、過給機25は、例えば可変ノズル式等の過給能力変更可能な形式とされ、過給能力変更用のアクチュエータが符合25cで示される。
吸気通路21と排気通路31とは、EGR通路41によって互いに接続されている。EGR通路41は、その上流端が、パティキュレートフィルタ33下流側において排気通路31に接続され、その下流端が、吸気制御弁24の下流側でかつコンプレッサホイール25a上流側において吸気通路21に接続されている。なお、EGR通路41の吸気通路21への接続部位が符合41aで示され、排気通路31への接続部位が符合41bで示される。このEGR通路41には、EGRクーラ43が接続されると共に、吸気通路21への接続部位直近においてEGR弁44が接続されている。
吸気通路21には、インタークーラ26をバイパスするためのバイパス通路60が設けられている。このバイパス通路60の上流端は、コンプレッサホイール25a下流側でかつインタークーラ26上流側の吸気通路に接続され、この接続部位が符合60aで示される。バイパス通路60の下流端は、インタークーラ26下流側でかつサージタンク27上流側の吸気通路に接続され、この接続部位が符合60bで示される。なお、接続部位60bは、極力インタークーラ26から遠い位置で、サージタンク27に近い位置となるように設定されている。
バイパス通路60内には、その上流端側の接続部位60a付近において第1切換弁62が配設されている。また、下流端側の接続部位60bよりも上流側でかつ該接続部位60b付近の吸気通路21内には第2切換弁63が配設されている。第1切換弁62を閉弁しかつ第2切換弁63を開弁したときは、コンプレッサホイール25aを通過した吸気がインタークーラ26を経由して供給される第1供給態様とされる。逆に、第1切換弁62を開弁しかつ第2切換弁63を閉弁したときは、コンプレッサホイール25aを通過した吸気がバイパス通路60を経由して供給される第2供給態様とされる。このように、切換手段としての上記切換弁62,63の切換によって、2つの接続部位60a、60bとの間での吸気通路系路としては、インタークーラ26を経由する経路とバイパス通路60を経由する経路との2種類が構成されるが、バイパス通路60を経由する吸気通路系路の方がその通路容積が十分に小さくされている。
図2において、Uはマイクロコンピュータを利用して構成されたコントローラ(制御ユニット)であり、このコントローラUによって、後述するようなEGR制御が行われる。このコントローラUには、前述した各センサ23、28、29からの検出信号の他、エンジン回転数を検出する回転センサ51、およびエンジン負荷としてのアクセル開度を検出するアクセル開度センサ52からの検出信号が入力される。また、コントローラUは、前述したEGR弁44、2つの切換弁62、63、吸気制御弁24、燃料噴射弁10を制御するようになっている。
コントローラUによる制御の概要について図3、図4を参照しつつ説明する。まず、図3は、エンジン回転数とアクセル開度とをパラメータとして、EGRの実行領域の区分けを示すものである。すなわち、低回転かつ所定負荷以下の低負荷となる第1領域では、定常運転(緩加速を含む)であることを条件として、EGR通路41から排気ガス還流が実行される領域とされる。高回転または高負荷となる第2領域では、排気ガス還流が停止される(EGR弁44が閉弁される)。
排気ガス還流が実行されるときは、例えばサージタンク27内の吸気の実際の酸素濃度が目標酸素濃度となるように、EGR弁44の開度がフィードバック制御される(排気ガス還流量調整による目標酸素濃度の実現)。そして、排気ガス還流量が不足される場合に、吸気制御弁24が閉弁方向に制御される。すなわち、吸気制御弁24は、基本的に全開とされて、排気ガス還流量が不足するときにのみ、接続部位41aの吸気圧力を低下させるように(EGR通路44からの排気ガス還流が増大されように)、閉弁方向に制御される。
目標酸素濃度は、例えば図4に示すように、エンジン回転数とアクセル開度とをパラメータとして設定されて、エンジン回転数が小さいほど、またアクセル開度が小さいほど、目標酸素濃度が小さく(低く)なるように設定される。このように、低負荷ほど目標酸素濃度が小さくなるように設定するのは、特に低負荷でのNOx低減を図るものであり、目標酸素濃度をどのように設定するかはこれに限定されないものである。
次に、サージタンク27内での実際の酸素濃度の検出手法について説明する。なお、実際の酸素濃度の検出は、酸素濃度センサを用いて簡単に行うこともできるが、コスト低減等の観点から、実施形態では既存のセンサを利用して検出(推定)するようにしてある。すなわち、基本的に、排気ガスの酸素濃度(酸素量)を推定して、サージタンク27内での実際の酸素濃度を推定するようにしてある。具体的には、吸気温度センサ28で検出された吸気温度と吸気圧力センサ29で検出された吸気圧力とから、吸気密度が計算される。この吸気密度とエンジン運転状態によって決定される体積効率とから、充・量が計算される。エアフィルタ22を通る新気の吸気量は、吸気量センサ23によって検出されるので、上記充・量から新気量を差し引いた値が、実際にサージタンク27に還流されている排気ガス還流量となる。新気(大気)の酸素濃度が既知なので、今回還流される排気ガスの酸素濃度を知ることができれば、サージタンク27での吸気の酸素濃度を知ることができる。そして、今回還流される排気ガスの酸素濃度は、過去に推定された排気ガスの酸素濃度を遅れ処理することによって推定することができる。
ここで、燃料噴射量そのものはコントローラUによる制御命令そのものなので知ることができ、また、燃料噴射量に応じて消費される(燃焼に関与する)酸素量も容易に知ることができる。したがって、過去に推定されたある酸素濃度を有する排気ガスを含む吸気が、燃焼された後に燃焼室5から排気ガスとして排出されるとき、今回排出される排気ガス中の酸素濃度を知ることができる。今回排出された排気ガスの酸素濃度は、EGR通路41等の通路長さ(容積)等を加味したサージタンク27に導入されるまでの遅れ処理によって、次回以降にサージタンク27での排気ガスの酸素濃度として用いられることになる。なお、EGR開始時には、サージタンク27に供給される排気ガス中の酸素濃度の推定初期値を例えば実験的にさだめた所定値として設定して、前述した推定のための計算を行えばよい。
次に、コントローラUによる制御内容について、図9のフローチャートを参照しつつ説明する。なお、以下の説明でQはステップを示す。また、図9の制御開始時には、イニシャライズによって、第1切換弁62が閉弁されると共に第2切換弁63が開弁されて、吸気がインタークーラ26を経由して供給される第1供給態様(基本の供給態様)とされ、しかも吸気制御弁23は全開とされる。また、後述するフラグは0にリセットされる。
以上のことを前提として、まず、Q1において、各種センサ等からの信号が読み込まれた後、Q2において、現在第1領域であるか否かが判別される。このQ2の判別でYESのときは、Q3において、緩加速を含む定常運転状態であるか否かが判別される。このQ3の判別でYESのときは、Q4において、排気ガス還流を実行していることを示すべく、フラグが1にセットされる。この後、Q5において、図4に示すマップに照合して目標酸素濃度が決定される。この後、Q6において、サージタンク27での吸気の実際の酸素濃度が検出(推定)される。Q6の後は、Q7において、実際の酸素濃度が目標酸素濃度となるように、EGR弁44がフィードバック制御される(排気ガス還流量が不足するときは吸気制御弁24が閉弁方向に制御される)。
前記Q2の判別でNOのとき、あるいはQ3の判別でNOのときは、それぞれ、Q9において、、EGR弁44が閉弁される。Q9の後は、Q10において、加速時(加速要求時)であるか否かが判別される。この判別は、例えば、アクセル開度の踏み込み速度が所定速度以上の場合、あるいはアクセル開度の所定単位時間あたりの踏み込み量が所定量以上であるときに、加速時であると判定することができる。このQ10の判別でYESのときは、Q11において、フラグが1であるか否かが判別される。このQ11の判別でYESのときは、排気ガス還流が実行されている状態からの加速時であり、このときはQ12において、第1切換弁62が一気に開弁されると共に第2切換弁63が一気に閉弁されて、バイパス通路60を経由して吸気が供給される第2供給態様とされる(例えば0.5秒〜1秒の間だけ第2供給態様を維持)。また、Q12では、一旦第2供給態様に切換えた後は、基本の供給態様となる第1供給態様へと徐々に復帰させる制御が行われる(例えば0.5秒〜2秒かけての徐々なる復帰で、第1切換弁62を徐々に閉弁すると共に、第2切換弁63を徐々に開弁させる)。このQ12の後、Q10の判別でNOのとき、あるいはQ11の判別でNOのときは、それぞれQ13において、フラグが0にリセットされる。
なお、バイパス通路26を経由する第2供給態様から、インタークーラ26を経由する第2供給態様へと一気に復帰させることもできるが、この場合はトルクショック発生が考えられるので、徐々に第1供給態様へ復帰させるのが好ましいものである。また、加速の度合いに応じて、第2供給態様を維持しておく時間を変更することもできる(加速度合いが大きいほど、第2供給態様を維持する時間を長くする)。
ここで、インタークーラ26を経由する吸気の供給態様でもって排気ガス還流を実行している状態から、加速検出によって、排気ガス還流を停止すると共にバイパス通路60を経由する吸気の供給態様へと切換えたときの充・量や酸素濃度等が変化する様子について、図5〜図8を参照しつつ説明する。まず、図5〜図8において、実線が本発明に対応し(加速時にバイパス通路60を経由する吸気の供給態様を採用した場合)、破線がバイパス通路60を有しない従来の場合である(常時インタークーラ26を経由する吸気の供給態様)。また、図中の0秒時点が加速検出時点となる。
図5は、充・量が変化する様子を示し、加速検出から0.5秒程度経過した時点までの間では、本発明(実線)と従来(破線)との間で充・量にさほど差異はないものである。図6は、サージタンク27部分での空気過剰率λが変化する様子を示すもので、本発明の方が従来よりも加速検出直後の空気過剰率が十分に大きくなるということが理解される。図7は、サージタンク27部分(独立吸気管21aとなるインテークマニホールドの上流端付近に対応)での酸素濃度が変化する様子を示し、本発明の方が従来よりも早く酸素濃度が大きくなるということが理解される。図8は、燃料噴射量が変化する様子を示すもので、空気過剰率λや酸素濃度が本発明の方が従来よりも大きくなる一方、充・量が本発明と従来とで殆ど差異がないことから、燃料噴射量を本発明の方が従来よりも早期に十分に増量できるということが理解される。このように、本発明では、加速検出直後から酸素濃度(酸素量)が多くなる状態が確保されるので、多量のスモーク発生を防止しつつすみやかに燃料噴射量を増大させることが可能となって、加速応答性が向上されることになる。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能であり、例えば次のような場合をも含むものである。排気ガス還流量の制御は、目標酸素濃度とする制御に限らず、総吸気量に対する排気ガス還流量の割合が所定割合となるように制御する等、適宜選択(変更)できるものである。パティキュレートフィルタ33の配設位置を適宜変更することができ、例えばタービンホイール25bの上流側でかつ接続部位25bの下流側に配設してもよく、接続部位42bの上流側に配設してもよく、接続部位41bの下流側に配設することもできる。パティキュレートフィルタ33と浄化触媒32との配設位置を逆にすることもできる。
バイパス通路60を経由して吸気を供給する第2供給態様とするとき、バイパス通路60からの吸気の供給に加えて、インタークーラ26からの吸気の供給を合わせて行うようにしてもよい。この場合は、第1切換弁62および第2切換弁63が共に開かれた状態となるが、例えば加速の度合いに応じて、バイパス通路60経由の吸気量とインタークーラ26経由の吸気量との割合を変更するようにしてもよい(加速度合いが大きいほどバイパス通路60を経由する吸気量の割合を増大させる)。バイパス通路60の下流端側にも追加の切換弁を設けて、バイパス通路60を経由して吸気を供給する必要のないときに、バイパス通路60内に排気ガスを含まない新気を閉じこめておくようにすることもできる。すなわち、排気ガス還流が停止されている状態で、一旦第1切換弁62と上記追加された切換弁とを共に開いて、バイパス通路60内が排気ガスを含まない新気で充満された状態となった時点で、第1切換弁62および追加の切換弁を共に閉じるようにすればよい。酸素供給手段を、バイパス通路60を利用することなく、吸気の流れ系路を構成しない例えば空気(大気)を貯溜するタンクによって構成して、このタンクをインタークーラ26下流側の吸気通路(特にサージタンク27付近)に接続して、排気ガス還流実行状態からの加速が検出されたときに、タンクに設けた開閉弁を開いてタンク内の空気を吸気通路内に供給する等、適宜の手法を採択することができる。なお、タンク内への空気の補充は、例えば、排気ガス還流が停止されているときの過給によって得られる高圧の吸気(新気)とすることができる。また、上記タンク内に純粋酸素を貯溜するものであってもよい。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明の一実施形態を示す全体系統図。 本発明の制御系統例をブロック図的に示す図。 EGRの実行領域の設定例を示す図。 目標酸素濃度の設定例を示す図。 加速検出後の充・量が変化する様子を示すタイムチャート。 加速検出後の空気過剰率が変化する様子を示すタイムチャート。 加速検出後の酸素濃度が変化する様子を示すタイムチャート。 加速検出後の燃料噴射量が変化する様子を示すタイムチャート。 本発明の制御例を示すフローチャート。
符号の説明
U:コントローラ(制御手段、酸素濃度の検出(推定)手段)
1:ディーゼルエンジン(の本体)
21:吸気通路
25:排気ターボ式過給機
25a:コンプレッサホイール
25b:タービンホイール
26:インタークーラ
31:排気通路
33:パティキュレートフィルタ
41:EGR通路
44:EGR弁
60:バイパス通路(酸素供給手段)
62:第1切換弁
63:第2切換弁

Claims (7)

  1. 排気ターボ式の過給機によって吸気の過給を行うようにしたディーゼルエンジンにおいて、
    前記過給機のタービンホイール下流側の排気通路と該過給機のコンプレッサホイール上流側の吸気通路とを接続して、排気ガスを吸気通路に還流するEGR通路と、
    前記EGR通路からの排気ガス還流量を変更するEGR弁と、
    前記コンプレッサホイール下流側の吸気通路に配設されたインタークーラと、
    前記インタークーラ下流側の吸気通路に酸素を供給するための酸素供給手段と、
    を備え、
    前記EGR通路を通して吸気通路への排気ガス還流を行う定常運転状態から排気ガス還流を停止する加速状態へと移行したとき、前記酸素供給手段による酸素供給が実行されるように設定されている、
    ことを特徴とするディーゼルエンジン。
  2. 請求項1において、
    前記酸素供給手段が、
    前記コンプレッサホイールを通過した吸気を、前記インタークーラをバイパスして該インタークーラ下流側の吸気通路へ供給するためのバイパス通路と、
    前記バイパス通路を経由することなく前記インタークーラを経由して吸気を供給する該1供給態様と、前記インタークーラを経由することなく前記バイパス通路を経由して吸気を供給する第2供給態様とを切替える切換手段と、
    を有して、
    排気ガス還流を行う定常運転状態では前記第1供給態様とされ、前記加速状態へと移行するときは前記第2供給態様とされる、
    ことを特徴とするディーゼルエンジン。
  3. 請求項1において、
    前記酸素供給手段が、
    前記コンプレッサホイールを通過した吸気を、前記インタークーラをバイパスして該インタークーラ下流側の吸気通路へ供給するためのバイパス通路と、
    前記バイパス通路を経由することなく前記インタークーラを経由して吸気を供給する該1供給態様と、前記インタークーラおよび前記バイパス通路の両方を経由して吸気を供給する第2供給態様とを切替える切換手段と、
    を有して、
    排気ガス還流を行う定常運転状態では前記第1供給態様とされ、前記加速状態へと移行するときは前記第2供給態様とされる、
    ことを特徴とするディーゼルエンジン。
  4. 請求項2または請求項3において、
    前記切換手段が、
    前記バイパス通路を開閉する第1切換弁と、
    前記インタークーラ下流側でかつ前記バイパス通路の接続部位よりも上流側となる吸気通路を開閉する第2切換弁と、
    を備えている、
    ことを特徴とするディーゼルエンジン。
  5. 請求項2ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記加速状態へ移行して前記第2供給態様とされた後は、徐々に前記第1供給態様へと復帰される、ことを特徴とするディーゼルエンジン。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
    吸気通路のうち前記バイパス通路の下流側端が接続される部位よりも下流側位置において、吸気の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段をさらに備え、
    前記酸素濃度検出手段により検出される酸素濃度が、低負荷ほど小さくなるように設定される目標酸素濃度となるように、前記EGR通路を通しての吸気通路への排気ガス還流量が制御される、
    ことを特徴とするディーゼルエンジン。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、
    前記タービンホイールとEGR通路の接続部との間の排気通路に、パティキュレートフィルタが設けられている、ことを特徴とするディーゼルエンジン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103912364A (zh) * 2012-12-31 2014-07-09 现代自动车株式会社 涡轮增压器系统

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