JP2007124335A - アンテナ装置、受信装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】受信感度を低下させること無く、アンテナ装置等の小型化を実現すること。
【解決手段】標準電波を受信する受信制御回路部600におけるアンテナ装置630は、外部磁界の変化を電圧変化として検出する磁気センサ回路610と、磁気センサ回路610により検出された磁界変化のうち、共振周波数の磁界変化のみを取り出す水晶等の共振素子621で成る共振回路620と、抵抗R0とを備える。また、磁気センサ回路610は、磁気抵抗効果素子612と、磁気抵抗効果素子612に直流電圧を印加する直流電源611と、抵抗R1とを有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、所定周波数の電波を受信するアンテナ装置等に関する。
受信装置として、磁気センサの一種であるMI(Magneto Impedance)センサを用いた受信装置が知られている。かかる受信装置は、磁気インピーダンス効果素子と、この磁気インピーダンス効果素子に駆動交流信号を与える駆動回路と、駆動交流信号と磁気インピーダンス効果素子による受信信号との混合信号を整流する整流回路と、この整流された混合信号から駆動交流信号を分離抽出する周波数分別器とから構成されるアンテナ部を備える。そして、このアンテナ部からの出力信号が増幅回路により増幅され、同調回路により目的の周波数の信号が選択され、更に検波回路により検波される(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−188558号公報
ところで、磁気センサは、フィルタ特性を持たず広い周波数範囲の磁界変化を検出するものであり、ある特定の周波数の磁界変化のみを検出することができない。このため、特許文献1に開示されている受信装置では、アンテナ部の後段に目的の周波数成分のみを選択する同調回路を必要とする。また、かかる受信装置では、MIセンサを用いているため、磁気インピーダンス効果素子の駆動のために高周波の交流電源(駆動回路)が必要であり、アンテナ部の回路規模が比較的大規模にならざるを得なかった。
上記事情に鑑み、本発明は、受信感度を低下させること無く、アンテナ装置、受信装置及び電子機器の小型化を実現することを目的としている。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
磁界の変化に応じて電気的な特性が変化する磁界検出手段(例えば、図4の磁気センサ回路610)と、
この磁界検出手段と電気的に接続された共振手段(例えば、図4の共振回路620)と、
を備え、前記共振手段の共振作用によって前記磁界検出手段が検出可能な磁界変化のうちの所定周波数の磁界変化を電気信号として取り出し、当該所定周波数の電波の受信信号とすることを特徴とするアンテナ装置(例えば、図4のアンテナ装置630)である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のアンテナ装置において、
前記磁界検出手段は、所定の直流電圧が印加されることにより磁界変化が検出可能となり、磁界の変化に応じて磁気抵抗が変化する素子(例えば、図4の磁気抵抗効果素子612)を有して構成されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のアンテナ装置において、
前記磁界検出手段と前記共振手段とが直列に接続され(例えば、図4の磁気センサ回路610と共振回路620)、
前記共振手段は、特定周波数でのインピーダンスが当該特定周波数でのインピーダンスより低くなることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載のアンテナ装置において、
前記磁界検出手段と前記共振手段とが並列に接続され(例えば、図8の磁気抵抗効果素子612及び共振回路620B)、
前記共振手段は、特定周波数でのインピーダンスが当該特定周波数以外の周波数でのインピーダンスより高くなることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のアンテナ装置において、
前記共振手段は、前記磁界検出手段と直列に接続された共振素子(例えば、図4の共振素子621)を有することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、
磁界の変化に応じて電気的な特性が変化する磁界検出手段(例えば、図4の磁気センサ回路610)と、
この磁界検出手段と電気的に接続された共振手段(例えば、図4の共振回路620)と、
この共振手段の共振作用によって前記磁界検出手段が検出可能な磁界変化のうちから電気信号として取り出された所定周波数の磁界変化を、当該所定周波数の電波の受信信号として増幅する増幅手段(例えば、図4の増幅回路640)と、
この増幅手段により増幅された受信信号を検波して出力する検波手段(例えば、図4の検波回路660)と、
を備える受信装置(例えば、図4の受信制御回路部600)である。
請求項7に記載の発明は、
時刻を計時する計時手段(例えば、図3の計時回路部700)と、
この計時手段により計時された時刻を表示する時刻表示手段(例えば、図3の表示部300)と、
磁界の変化に応じて電気的な特性が変化する磁界検出手段(例えば、図3の磁気センサ回路610)と、
この磁界検出手段と電気的に接続された共振手段(例えば、図3の共振回路620)と、
この共振手段の共振作用によって前記磁界検出手段が検出可能な磁界変化のうちから電気信号として取り出された、時刻情報を搬送する搬送波信号の周波数の磁界変化を受信信号として増幅する増幅手段(例えば、図3の増幅回路640)と、
この増幅手段により増幅された受信信号を検波して出力する検波手段(例えば、図3の検波回路660)と、
この検波手段により出力された受信信号から時刻情報を抽出する時刻情報抽出手段(例えば、図3のCPU100)と、
前記時刻情報抽出手段により抽出された時刻情報に基づいて前記時刻計時手段により計時された時刻を修正する時刻修正手段(例えば、図3のCPU100)と、
を備える電子機器(例えば、図3の腕時計1)である。
請求項1に記載の発明によれば、共振手段の共振作用によって、磁界検出手段が検出可能な磁界変化のうちの所定周波数の磁界変化を電気信号として取り出し、所定周波数の電波の受信信号とすることができるので、同調回路を必要とせず、アンテナ装置の小型化を実現することができる。また、磁界検出手段は、電気的特性の変化により磁界変化を検出する。即ち、このアンテナ装置は共振型のアンテナでないため、反磁界があまり生じず、反磁界による受信感度の劣化が少ない。
請求項2に記載の発明によれば、磁気抵抗効果を利用して磁界検出手段が構成され、検出された磁界変化が電圧として得られる。また、交流電源が必要ないため、アンテナ装置の小型化を図ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、磁界の強さを一定とした場合、磁界検出手段及び共振手段それぞれのインピーダンスに応じた電圧が受信信号として得られるが、磁界検出手段と共振手段とが直列接続されているため、共振手段のインピーダンスが高くなるほど、受信信号として得られる電圧が低下する。従って、例えば、共振手段を、特定周波数でインピーダンスが充分高くなり、それ以外で充分低くなるように構成するとともに、この特定周波数を所定周波数に応じた周波数とすることで、当該所定周波数の磁界変化のみを受信信号として取り出すことが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、磁界の強さを一定とした場合、磁界検出手段及び共振手段それぞれのインピーダンスに応じた電圧が受信信号として得られるが、磁界検出手段と共振手段とが並列接続されているため、共振手段のインピーダンスが低くなるほど、受信信号として得られる電圧が低下する。従って、例えば、共振手段を、特定周波数でインピーダンスが充分高くなり、それ以外の周波数では低くなるように構成するとともに、この特定周波数を所定周波数に応じた周波数とすることで、当該所定周波数の磁界変化のみを受信信号として取り出すことが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、例えば水晶(クリスタル)やセラミック等で成る共振素子で共振手段を構成することにより、この共振手段を小型化し、その結果、アンテナ装置の小型化を図ることができる。
請求項6に記載の発明によれば、共振手段の共振作用によって、磁界検出手段が検出可能な磁界変化のうちの所定周波数の磁界変化を電気信号として取り出し、所定周波数の電波の受信信号とすることができるので、同調回路を必要とせず、受信装置の小型化を実現することができる。また、磁界検出手段は、電気的特性の変化により磁界変化を検出する。即ち、共振型のアンテナでないため反磁界があまり生じず、反磁界による受信感度の劣化が少ない。
請求項7に記載の発明によれば、共振手段の共振作用によって、磁界検出手段が検出可能な磁界変化のうちの所定周波数の磁界変化を電気信号として取り出し、所定周波数の電波の受信信号とすることができるので、同調回路を必要とせず、標準電波を受信して時刻修正を行う電波時計といった電子機器の小型化を実現することができる。また、磁界検出手段は、電気的特性の変化により磁界変化を検出する。即ち、共振型のアンテナでないため反磁界があまり生じず、反磁界による受信感度の劣化が少ない。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態を説明する。尚、以下では、本発明を電子機器の一種である腕時計に適用した場合を説明するが、本発明を適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
[腕時計]
図1は、本実施形態における腕時計1の正面図であり、図2は、腕時計1のA−A´断面図(12時−6時断面図)である。腕時計1は、時計モジュール等を内部に収納する時計ケース10を備えている。時計ケース10の外周部分であって6時及び12時それぞれの位置には、これをユーザの手首に装着するための時計バンド60が取り付けられているとともに、時計ケース10の外周側面には、腕時計1の各種機能の実行を指示するためのスイッチ11が設けられている。
時計ケース10は、ステンレスやチタン等の金属により環状の短柱形状に形成されている。また、時計ケース10の6時及び12時それぞれの位置の側方部分には、時計バンド60を取り付けるための延出部が形成されており、この延出部には、時計バンド60を取り付けるピンを通すための孔部が形成されている。
時計ケース10の上端部(図2中、上側)には、この上端部を塞ぐように時計ガラス12がパッキン13を介して嵌められており、時計ケース10の下端部(図2中、下側)には、この下端部を塞ぐように裏蓋(バック)14がOリング15を介して取り付けられている。裏蓋14は、ステンレスやチタン等の強度が強い金属により、厚みが薄いほぼ平板状に形成されている。
時計ケース10の内部には、上部ハウジング21及び下部ハウジング22が、それぞれの周縁部が時計ケース10の内側周面に設けられている中枠に取り付けられて配置されている。
上部ハウジング21の上面には、所定の樹脂で形成されたプリント配線基板30が配置されており、更にその上面には文字盤23が配置され、この文字盤23の上面にはリング状の見切り板24が時計ガラス12の周縁部に当接した状態で配置されている。また、文字盤23の6時寄りの位置に形成された開口部23aの下方には、時刻等を表示する液晶表示パネル25が上部ハウジング21に支持されて配置されている。即ち、腕時計1を正面から見たときに、時計ガラス12を介して液晶表示パネル25に表示された時刻が視認できるようになっている。
また、文字盤23の上面には、平面視略矩形状に形成された12個の時字23bが円周方向に等間隔で設けられており、これら各時字23bが1時から12時までの各時に対応している。本実施形態では、これらの時字23bのうち、12時に対応する時字23bは、外部磁界に応じて磁気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子612であり、標準電波を受信するアンテナとして機能する。この磁気抵抗効果素子612は、プリント配線基板30の上面にパターニングされた磁性体で成り、文字盤23の対応する位置に形成された開口部からその上面が露出するように形成されている。
また、プリント配線基板30の下面であって磁気抵抗効果素子612の下方には、プリント配線により形成され、磁気抵抗効果素子612と電気的に接続された共振回路620が形成されている。この共振回路620の共振作用により、磁気抵抗効果素子612での受信信号から所定の周波数信号が抽出される。
また、上部ハウジング21は、時計ケース10のほぼ中央付近に配置されたアナログ指針機構26を備える。アナログ指針機構26は、文字盤23の中央部に形成された軸孔からその上方に伸びる指針軸と、この指針軸に取り付けられた時針や分針等の指針26aとを有し、指針26aを文字盤23の上方で運針させる。
下部ハウジング22には、電池27が組み込まれている。また、上部ハウジング21と下部ハウジング22との間には、アナログ指針機構26や共振回路620等を接続してこれらを制御する回路基盤28が配置されている。
回路基盤28が有する回路要素としては、CPU等の制御ICと、発振回路を有して現在時刻を計時する計時回路と、共振回路620からの入力信号を増幅・検波して標準電波に含まれるタイムコードを取り出す受信回路等がある。制御ICは、受信回路で取り出されたタイムコードに基づいて計時回路による現在時刻を修正し、修正した現在時刻を液晶表示パネル25に表示させる、或いは、現在時刻を示すようにアナログ指針機構26を制御して指針26aを運針させる処理等を行う。
[内部構成]
図3は、腕時計1の内部構成を示すブロック図である。同図によれば、腕時計1は、CPU100と、入力部200と、表示部300と、ROM400と、RAM500と、受信制御回路部600と、計時回路部700と、発振回路部720とを備えて構成される。
CPU100は、所定のタイミング或いは入力部200から入力された操作信号に応じてROM400に格納されたプログラムを読み出してRAM500に展開し、該プログラムに基づいて腕時計1を構成する各部への指示やデータの転送等を行う。具体的には、例えば、所定時間毎に受信制御回路部600を制御して標準電波の受信を行わせ、受信信号を基に計時回路部700で計時される現在時刻データを修正する処理や、計時回路部700によって計時された現在時刻を表示部300に表示させる処理等を行う。
入力部200は、腕時計1の各種機能の実行を指示するためのスイッチ11を含み、このスイッチ11が操作されると、対応する操作信号をCPU100に出力する。表示部300は、文字盤23やCPU100によって制御されアナログ指針機構26、液晶表示パネル25を含み、計時回路部700によって計時された現在時刻を表示する。
ROM400は、腕時計1にかかるシステムプログラムやアプリケーションプログラム、本実施形態を実現するためのプログラムやデータ等を記憶する。RAM500は、CPU100の作業領域として用いられ、ROM400から読み出されたプログラムやデータ、CPU100で処理されたデータ等を一時的に記憶する。
受信制御回路部600は、磁気センサ回路610及び共振回路620を含み、受信信号の不要な周波数成分をカットして所定の周波数信号を取り出し、この周波数信号を対応する電気信号に変換してCPU100に出力する。
計時回路部700は、発振回路部720から入力される信号を計数して現在時刻を計時し、現在時刻データをCPU100に出力する。発振回路部720は、常時一定周波数のクロック信号を出力する回路である。
図4は、受信制御回路部600の回路構成を示す図である。同図によれば、受信制御回路部600は、磁気センサ回路610と、共振回路620と、抵抗R0と、増幅回路640と、フィルタ回路650と、検波回路660とを備えて構成される。また、磁気センサ回路610、共振回路620及び抵抗R0によりアンテナ装置630が構成される。
磁気センサ回路610は、磁気抵抗効果を利用した磁気センサであり、直流電源611と、抵抗R1と、磁気抵抗効果素子612とを有している。
磁気抵抗効果素子612は、外部磁界の変化に応じて磁気抵抗が変化する磁気抵抗効果を有する素子であり、磁性体で成る。図5に、磁気抵抗効果素子612の電気的特性の一例を示す。同図は、横軸を磁束密度(外部磁界の強さ)とし、縦軸に磁気抵抗効果素子612の磁気抵抗値としたグラフである。同図によれば、磁気抵抗効果素子612の磁気抵抗値は、外部磁界がゼロでピーク値をとり、これ以外では急激に低下する。
そして、磁気センサ回路610では、直流電源611により磁気抵抗効果素子612に直流電圧が印加されることで、磁界変化が検出可能となる。即ち、外部磁界が変化すると、磁気抵抗効果素子612の磁気抵抗が変化し、これによって磁気抵抗効果素子612の両端電圧が変化する。この磁気抵抗効果素子612の両端電圧の変化が、磁気センサ回路610により検出された磁界変化の信号となる。
共振回路620は、水晶(クリスタル)で成る共振素子621を有し、磁気センサ回路610の後段に設けられている。尚、水晶に限らず、例えばセラミックで成る共振素子であっても良い。この共振回路620の共振作用により、磁気センサ回路610により検出された磁界変化のうち、受信したい標準電波の磁界変化のみが取り出される。
即ち、共振回路620のインピーダンスは共振点で充分低くなるため、このとき、磁気センサ回路610の出力電圧及び抵抗R0に応じた電圧がアンテナ装置630の受信信号として出力される。共振点以外では、共振回路620のインピーダンスが急激に高くなるため、アンテナ装置630の出力信号が極めて小さくなる。これにより、共振回路620の共振周波数の磁界変化のみがアンテナ装置630の受信信号として出力される。
ここで、共振回路620の共振周波数は、受信したい標準電波の搬送波周波数の2倍の周波数に設定される。これは、次の理由による。即ち、交流電波である標準電波による磁界は、図6(a)のグラフに示すように、時間経過とともにその向き及び強さが周期的に変化する。そして、この同図(a)に示す磁界により、磁気抵抗効果素子612のインピーダンスは、同図(b)のグラフに示すように変化する。つまり、磁気抵抗効果素子612のインピーダンスは、磁界の向きには関係なく強さのみによって変化するので、磁界がゼロの時点で折り返すよう、標準電波の1/2の周期で変化する。従って、共振回路620の共振周波数を受信したい標準電波の搬送波周波数の2倍に設定することで、アンテナ装置630は当該標準電波のみを受信することができる。
増幅回路640は、アンテナ装置630から入力される信号を増幅して出力する。フィルタ回路650は、増幅回路640から入力される信号に対して所定周波数範囲の信号を通過させ、範囲外の周波数成分を遮断して出力する。検波回路660は、フィルタ回路650から入力される信号を検波して出力する。検波回路660から出力された検波信号はCPU100に入力され、現在時刻の修正等に利用される。
[作用・効果]
以上、本実施形態によれば、磁気抵抗効果を利用した磁気センサ回路610と共振回路620とを用いることで、アンテナ装置630の小型化を実現できる。また、磁気抵抗効果素子612を、標準電波を受信するアンテナとしているため、従来のバーアンテナのように反磁界があまり発生せず、受信感度の劣化が少ない。
[変形例]
尚、本発明を適用可能な実施形態は上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
(A)共振回路
例えば、上述した実施形態では、共振回路620を水晶等で成る共振素子621で構成することとしたが、これをLC共振回路としても良い。図7は、LC共振回路を用いた受信制御回路部600Aの回路構成を示す図である。同図において、図4に示した受信制御回路部600と同一の構成要素については同符号を付している。図7によれば、受信制御回路部600Aは、磁気センサ回路610と、共振回路620Aと、抵抗R0と、増幅回路640と、フィルタ回路650と、検波回路660とを備えて構成される。磁気センサ回路610、共振回路620A及び抵抗R0によりアンテナ装置630Aが構成される。
共振回路620Aは、直列接続されたコンデンサC1及びインダクタL1を有するLC共振回路である。この共振回路620Aの共振周波数は、受信したい標準電波の搬送波周波数の2倍の周波数に設定される。
また、共振回路ではなく反共振回路(並列共振回路)を用いることとしても良い。図8は、反共振回路を用いた受信制御回路部600Bの回路構成を示す図である。同図によれば、受信制御回路部600Bは、磁気センサ回路610と、反共振回路620Bと、増幅回路640と、フィルタ回路650と、検波回路660とを備えて構成される。磁気センサ回路610及び反共振回路620Bによりアンテナ装置630Bが構成される。
反共振回路620Bは、並列接続されたコンデンサC2及びインダクタL2を有するLC共振回路であり、磁気センサ回路610に並列接続されている。尚、この反共振回路620Bは、LC共振回路ではなく、所定の反共振素子によって構成しても良い。
反共振回路620Bのインピーダンスは共振点で充分高くなり、このとき、磁気センサ回路610の出力信号がアンテナ装置630Bの受信信号として出力される。共振点以外では、反共振回路620Bのインピーダンスが急激に低下するため、アンテナ装置630Bの出力信号は極めて小さくなる。また、反共振回路620Bの共振周波数は、上述のように磁気抵抗効果素子612の磁気抵抗値が磁界の強さのみに応じて変化するため、受信したい標準電波の搬送波周波数の2倍の周波数に設定される。これらのことにより、アンテナ装置630Bは、当該標準電波のみを受信することができる。
また、磁気センサと共振回路とを直列接続しても良い。図9は、磁気センサと共振回路とを直列接続した受信制御回路部600Cの回路構成を示す図である。同図によれば、受信制御回路部600Cは、直流電源611と、磁気抵抗効果素子612と、共振回路620Cと、抵抗R3と、増幅回路640と、フィルタ回路650と、検波回路660とを備えて構成される。また、直流電源611、磁気抵抗効果素子612、共振回路620C及び抵抗R3によりアンテナ装置630Cが構成される。
共振回路620Cは、直列接続されたコンデンサC3及びインダクタL3を有するLC共振回路である。また、共振回路620Cと磁気抵抗効果素子612とが直列接続され、共振回路620Cと抵抗R3とが並列接続されている。そして、直列接続された共振回路620C及び磁気抵抗効果素子612の両端に直流電源611によって一定の直流電圧が印加され、磁気抵抗効果素子612の両端電圧がアンテナ装置630Cの受信信号として出力される。
共振回路620Cのインピーダンスは共振点で充分低くなり、このとき、抵抗R0と磁気抵抗効果素子612のインピーダンスとの比に応じた電圧がアンテナ装置630Cの受信信号として出力される。共振点以外では、共振回路620Cのインピーダンスが充分高くなるため、アンテナ装置630Cの出力信号は極めて小さくなる。また、共振回路620Cの共振周波数は、上述のように磁気抵抗効果素子612の磁気抵抗値は磁界の強さのみ応じて変化するため、受信したい標準電波の搬送波周波数の2倍の周波数に設定される。これらのことにより、アンテナ装置630Cは、当該標準電波のみを受信することができる。
(B)受信周波数の選択
また、上述した実施形態では、所定周波数の標準電波を受信することとしたが、異なる複数の搬送波周波数の標準電波を受信することとしても良い。具体的には、共振回路の共振周波数を切り換えることで実現する。
例えば、図10は、図4に示した受信制御回路部600に適用した受信制御回路部600Dの回路構成の一例を示す図である。図10によれば、受信制御回路部600Dは、受信制御回路部600における共振回路620を共振回路620Dに置き換えた構成である。
共振回路620Dは、並列接続された2つの共振素子621a,621bに、スイッチSW1が直列接続されて構成されている。共振素子621a,621bは、互いに発振周波数が異なる。そして、スイッチSW1の接続切り換えにより共振素子621a,621bの何れかを接続して、共振回路620Dの共振周波数を切り換えることで、受信制御回路部600Dは、異なる2つの周波数の標準電波を受信することができる。
また、図11は、図7に示した受信制御回路部600Aに適用した受信制御回路部600Eの回路構成の一例を示す図である。図11によれば、受信制御回路部600Eは、受信制御回路部600Aにおける共振回路620Aを共振回路620Eに置き換えた構成である。
共振回路620Eは、並列接続された2つのコンデンサC1a,C1bに、インダクタL1とスイッチSW2とが直列接続されて構成されている。コンデンサC1a,C1bは、互いに容量値が異なる。そして、スイッチSW2の接続切り換えによりコンデンサC1a,C1bの何れかをインダクタL1と直列接続して共振回路620Eの共振周波数を切り換えることで、受信制御回路部600Eは、異なる2つの周波数の標準電波を受信することができる。
また、図12は、図8に示した受信制御回路部600Bに適用した受信制御回路部600Fの回路構成の一例を示す図である。図12によれば、受信制御回路部600Fは、受信制御回路部600における反共振回路620Bを反共振回路620Fに置き換えた構成である。
反共振回路620Fは、2つのコンデンサC2a,C2bとインダクタL2とが並列接続され、更にコンデンサC2bにスイッチSW3が直列接続されて構成されている。そして、スイッチSW3の接続切り換えにより反共振回路620Fの共振周波数を切り換えることで、受信制御回路部600Fは、異なる2つの周波数の標準電波を受信することができる。
また、図13は、図9に示した受信制御回路部600Cに適用した受信制御回路部600Gの回路構成の一例を示す図である。図13によれば、受信制御回路部600Gは、受信制御回路部600Cの共振回路620Cを共振回路620Gに置き換えた構成である。
共振回路620Gは、並列接続されたコンデンサC3a,C3bにインダクタL3が直列接続され、更にコンデンサC3bにスイッチSW4が直列接続されている。そして、スイッチSW4の接続切り換えにより共振回路620Gの共振周波数を切り換えることで、受信制御回路部600Gは、異なる2種類の周波数の標準電波を受信することができる。
(C)磁気抵抗効果素子612
また、上述した実施形態では、磁気センサ回路610は磁気抵抗効果素子612を用いることとしたが、これを、例えばスピントンネル磁気抵抗効果素子やホール素子を用いた磁気センサとしても良い。尚、ホール素子を用いた場合、ホール素子は磁界の方向及び強さを検出できるので、共振回路の共振周波数は、受信したい標準電波の搬送波周波数に等しい周波数に設定すればよい。
腕時計の正面図。 腕時計の断面図。 腕時計の内部構成図。 受信制御回路部の回路構成例。 磁気抵抗効果素子の磁気抵抗特性例。 外部磁界及びこの外部磁界による磁気抵抗効果素子のインピーダンスの関係例。 LC共振回路を用いた場合の受信制御回路部の回路構成例。 反共振回路を用いた場合の受信制御回路部の回路構成例。 磁気センサと共振回路とを直列接続した場合の受信制御回路部の回路構成例。 受信周波数を切り換え可能とした受信制御回路部の回路構成例。 受信周波数を切り換え可能とした受信制御回路部の回路構成例。 受信周波数を切り換え可能とした受信制御回路部の回路構成例。 受信周波数を切り換え可能とした受信制御回路部の回路構成例。
符号の説明
1 腕時計
100 CPU
200 入力部
300 表示部
400 ROM
500 RAM
600 受信制御回路部
630 アンテナ装置
610 磁気センサ回路
611 直流電源
612 磁気抵抗効果素子
620 共振回路
621 共振素子
640 増幅回路
650 フィルタ回路
660 検波回路
700 計時回路部
720 発振回路部

Claims (7)

  1. 磁界の変化に応じて電気的な特性が変化する磁界検出手段と、
    この磁界検出手段と電気的に接続された共振手段と、
    を備え、前記共振手段の共振作用によって前記磁界検出手段が検出可能な磁界変化のうちの所定周波数の磁界変化を電気信号として取り出し、当該所定周波数の電波の受信信号とすることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記磁界検出手段は、所定の直流電圧が印加されることにより磁界変化が検出可能となり、磁界の変化に応じて磁気抵抗が変化する素子を有して構成されることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記磁界検出手段と前記共振手段とが直列に接続され、
    前記共振手段は、特定周波数でのインピーダンスが当該特定周波数以外の周波数でのインピーダンスより低くなることを特徴とする請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記磁界検出手段と前記共振手段とが並列に接続され、
    前記共振手段は、特定周波数でのインピーダンスが当該特定周波数以外の周波数でのインピーダンスより高くなることを特徴とする請求項2に記載のアンテナ装置。
  5. 前記共振手段は、前記磁界検出手段と直列に接続された共振素子を有することを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  6. 磁界の変化に応じて電気的な特性が変化する磁界検出手段と、
    この磁界検出手段と電気的に接続された共振手段と、
    この共振手段の共振作用によって前記磁界検出手段が検出可能な磁界変化のうちから電気信号として取り出された所定周波数の磁界変化を、当該所定周波数の電波の受信信号として増幅する増幅手段と、
    この増幅手段により増幅された受信信号を検波して出力する検波手段と、
    を備える受信装置。
  7. 時刻を計時する計時手段と、
    この計時手段により計時された時刻を表示する時刻表示手段と、
    磁界の変化に応じて電気的な特性が変化する磁界検出手段と、
    この磁界検出手段と電気的に接続された共振手段と、
    この共振手段の共振作用によって前記磁界検出手段が検出可能な磁界変化のうちから電気信号として取り出された、時刻情報を搬送する搬送波信号の周波数の磁界変化を受信信号として増幅する増幅手段と、
    この増幅手段により増幅された受信信号を検波して出力する検波手段と、
    この検波手段により出力された受信信号から時刻情報を抽出する時刻情報抽出手段と、
    前記時刻情報抽出手段により抽出された時刻情報に基づいて前記時刻計時手段により計時された時刻を修正する時刻修正手段と、
    を備える電子機器。
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