JP2007123862A - 有機電界発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、高い発光効率を示し、かつ耐久性に優れた有機電界発光素子を提供することにある。さらに、大面積での製造の際に製造条件の変動要因による性能変動が発生しにくい有機電界発光素子を提供することにある。
【解決手段】一対の電極間に少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、分子内に3座以上の配位子を有する金属錯体を有する少なくとも一種のポリマーを含有することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、発光素子、特に有機電界発光素子(EL素子)に関する。
今日、種々の表示素子に関する研究開発が活発であり、中でも有機電界発光(EL)素子は、低電圧で高輝度の発光を得ることができるため、有望な表示素子として注目されている。
近年の有機EL素子開発においては、外部量子効率向上の研究が種々行われており、中でも、トリスフェニルピリジンイリジウム錯体(例えば、特許文献1参照。)、及び、オクタエチルポルフィリン白金錯体などの白金錯体(例えば、特許文献2、3参照。)などの燐光発光材料を含有する素子が高い効率を示し、着目されている。
しかしながら、これらの燐光発光材料を含有する素子は耐久性の点で満足のいくものではなく、さらなる改良が求められていた。
一方、パネルの量産方法に関しては、低分子材料を用いた真空蒸着法、高分子材料を用いたインクジェット法、印刷法などがあるが、大面積化が容易な方法として高分子材料を用いた方法が検討されている。
上記のように、発光効率が高くかつ大面積の有機発光素子を得るためには、燐光発光性の高分子材料が必要となる。このような燐光発光性の高分子材料としては、イリジウム錯体を組み込んだポリマー(例えば、特許文献4、5参照。)が開示されているが、発光効率、駆動耐久性の点において、実用的には更なる改良が望まれている。また、有機電界発光素子に用いられるポリマーは、製造時通常溶媒に溶解して使用されるが、公知の燐光発光性ポリマーでは製造時の溶液保存状態の変動により、性能変動が発生しやすいなど改良すべき課題があり、これらの改善が望まれている。
国際公開第00/070655号公報 米国特許第6,303,238B1号公報 米国特許第6,653,564B1号公報 特開2003−77675号公報 特開2003−342325号公報
本発明の目的は、高い発光効率を示し、かつ耐久性に優れた有機電界発光素子を提供することにある。さらに、大面積での製造の際に製造条件の変動要因による性能変動が発生しにくい有機電界発光素子を提供することにある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、下記の手段により達成されるものである。
<1> 一対の電極間に少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、分子内に3座以上の配位子を有する金属錯体を有する少なくとも一種のポリマーを含有することを特徴とする有機電界発光素子。
<2> 前記金属錯体が、分子内に4座以上の配位子を有する金属錯体であることを特徴とする<1>に記載の有機電界発光素子。
<3> 前記3座以上の配位子を有する金属錯体が下記一般式(I)で表されることを特徴とする<1>または<2>のいずれかに記載の有機電界発光素子:
Figure 2007123862
(一般式(I)中、M11は金属イオンを表し、L11〜L15はそれぞれM11に配位する配位子を表す。L11とL14との間に原子群がさらに存在して環状配位子を形成してもよい。L15はL11及びL14の両方と結合して環状配位子を形成してもよい。Y11、Y12、およびY13はそれぞれ連結基、単結合、または二重結合を表す。また、Y11、Y12、およびY13が連結基である場合、L11とY12、Y12とL12、L12とY11、Y11とL13、L13とY13、Y13とL14の間の結合は、それぞれ独立に、単結合又は二重結合を表す。n11は0〜4を表す。M11とL11〜L15との結合は、それぞれ配位結合、イオン結合、共有結合のいずれでもよい。)。
<4> 前記3座以上の配位子の少なくとも1つの配位子が、鎖状配位子であることを特徴とする<1>〜<3>のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
前記3座以上の配位子を有する金属錯体が、下記一般式(II)で表されることを特徴とする<1>または<2>に記載の有機電界発光素子:
Figure 2007123862
(一般式(II)中、MX1は金属イオンを表す。QX11〜QX16はMX1に配位する原子またはMX1に配位する原子を含んだ原子群を表す。LX11〜LX14は単結合、二重結合または連結基を表す。すなわち、QX11−LX11−QX12−LX12−QX13からなる原子群およびQX14−LX13−QX15−LX14−QX16からなる原子群はそれぞれ三座の配位子である。MX1とQX11〜QX16との結合は、それぞれ配位結合、イオン結合、共有結合のいずれでもよい。)。
<6> 前記3座以上の配位子を有する金属錯体が、下記一般式(III)で表されることを特徴とする<1>または<2>に記載の有機電界発光素子:
Figure 2007123862
(一般式(III)中、Q11は含窒素へテロ環を形成する原子群を表し、Z11、Z12、およびZ13はそれぞれ置換又は無置換の、炭素原子又は窒素原子を表し、MY1は更に配位子を有しても良い金属イオンを表す。)。
<7> 前記3座以上の配位子を有する金属錯体中の金属イオンが、遷移金属イオンであることを特徴とする<1>〜<6>のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
<8> 前記3座以上の配位子を有する金属錯体中の金属イオンが、イリジウムイオン、白金イオン、金イオン、レニウムイオン、タングステンイオン、ロジウムイオン、ルテニウムイオン、オスミウムイオン、パラジウムイオン、銀イオン、銅イオン、コバルトイオン、亜鉛イオン、ニッケルイオン、鉛イオン、アルミニウムイオン、又はガリウムイオンの群から選ばれる一種以上であることを特徴とする<1>〜<7>のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
<9> 前記3座以上の配位子を有する金属錯体中の金属イオンが、希土類金属イオンであることを特徴とする<1>〜<8>のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
<10> 前記3座以上の配位子を有する金属錯体が金属錯体を構成する配位子の構造部分に窒素原子を含むことを特徴とする<1>〜<9>のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
<11> 前記3座以上の配位子を有する金属錯体が金属錯体を構成する配位子の構造部分にピリジン骨格、ピリミジン骨格、ピラジン骨格、イミダゾール骨格、又はピラゾール骨格(これらの骨格は他の環と縮合環を形成してもよい)を含むことを特徴とする<10>に記載の有機電界発光素子。
<12> 前記ポリマーが前記金属錯体を側鎖部に有することを特徴とする<1>〜<11>のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
<13> 前記ポリマーが前記金属錯体を主鎖部に有することを特徴とする<1>〜<12>のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
<14> 前記ポリマーが非共役系ポリマーであることを特徴とする<1>〜<13>のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
<15> 前記ポリマーが燐光発光性化合物であることを特徴とする<1>〜<14>のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
<16> 前記ポリマーが正孔輸送機能部位を含有することを特徴とする<1>〜<14>のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
<17> 前記ポリマーが電子輸送機能部位を含有することを特徴とする<1>〜<14>のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
本発明の発光素子は、高い発光効率を示し、かつ耐久性に優れ、また、製造時の変動要因による性能変動が発生しにくい。
以下、本発明の有機電界発光素子(以下、適宜「有機EL素子」と称する場合がある。)について詳細に説明する。
本発明の発光素子は基板上に陰極と陽極を有し、両電極の間に有機発光層(以下、単に「発光層」と称する場合がある。)を含む有機化合物層を有する。発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明であることが好ましい。
本発明における有機化合物層は、単層または積層のいずれであってもよい。積層の場合の態様としては、陽極側から、正孔輸送層、発光層、電子輸送層の順に積層されている態様が好ましい。更に、正孔輸送層と発光層との間、又は、発光層と電子輸送層との間には、電荷ブロック層等を有していてもよい。陽極と正孔輸送層との間に、正孔注入層を有してもよく、陰極と電子輸送層との間には、電子注入層を有してもよい。尚、各層は複数の二次層に分かれていてもよい。
次に本発明の有機電界発光素子に用いるポリマー材料について、詳細に説明する。
本発明に用いるポリマーは分子内に3座以上の配位子を有する金属錯体を有するものである。
以下に、3座以上の配位子を有する金属錯体について説明、およびこれらを有するポリマーについて説明する。
1.3座以上の配位子を有する金属錯体
始めに3座以上の配位子を有する金属錯体について説明する。
該金属錯体において金属イオンに配位する原子は特に限定されないが、酸素原子、窒素原子、炭素原子、硫黄原子又はリン原子が好ましく、酸素原子、窒素原子又は炭素原子がより好ましく、窒素原子又は炭素原子が更に好ましい。
金属錯体中の金属イオンは、特に限定されないが、発光効率向上、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、遷移金属イオン、希土類金属イオンであることが好ましく、より好ましくは、イリジウムイオン、白金イオン、金イオン、レニウムイオン、タングステンイオン、ロジウムイオン、ルテニウムイオン、オスミウムイオン、パラジウムイオン、銀イオン、銅イオン、コバルトイオン、亜鉛イオン、ニッケルイオン、鉛イオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、希土類金属イオン(例えば、ユーロピウムイオン、ガドリニウムイオン、又はテルビウムイオンなど)が好ましく、更に好ましくは、イリジウムイオン、白金イオン、金イオン、レニウムイオン、タングステンイオン、パラジウムイオン、亜鉛イオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、ユーロピウムイオン、ガドリニウムイオン、又はテルビウムイオンであり、該金属錯体を発光材料として用いる場合には、イリジウムイオン、白金イオン、レニウムイオン、タングステンイオン、ユーロピウムイオン、ガドリニウムイオン、又はテルビウムイオンが特に好ましく、該金属錯体を電荷輸送材料や発光層中のホスト材料として用いる場合には、イリジウムイオン、白金イオン、パラジウムイオン、亜鉛イオン、アルミニウムイオン、又はガリウムイオンが特に好ましい。
本発明における3座以上の配位子を有する金属錯体としては、発光効率向上、耐久性向上の観点から、3座以上6座以下の配位子を有する金属錯体が好ましく、イリジウムイオンに代表される6配位型錯体を形成しやすい金属イオンの場合には、3座、4座、または6座の配位子を有する金属錯体がより好ましく、白金イオンに代表される4配位型錯体を形成しやすい金属イオンの場合には、3座または4座の配位子を有する金属錯体がより好ましく、4座の配位子を有する金属錯体が更に好ましい。
本発明における金属錯体の配位子は発光効率向上、耐久性向上の観点から、鎖状、又は、環状であることが好ましく、中心金属(例えば、後述する一般式(I)で表される化合物の場合であればM11を表す。)に窒素で配位する含窒素へテロ環(例えば、ピリジン環、キノリン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、又はトリアゾール環など)を少なくとも一つ有することが好ましい。該含窒素ヘテロ環としては、含窒素6員ヘテロ環、含窒素5員ヘテロ環であることがより好ましい。これらのヘテロ環は他の環と縮合環を形成してもよい。
金属錯体の配位子が鎖状であるとは、金属錯体の配位子が環状構造をとらないことを意味する。該鎖状配位子の場合の炭素数は12〜50が好ましく、さらに好ましくは12〜40である(例えば、ターピリジル配位子など。)。また、金属錯体の配位子が環状であるとは、金属錯体中の複数の配位子が互いに結合して、閉じた構造形成することを意味する(例えば、フタロシアニン配位子、クラウンエーテル配位子など。)。
本発明における金属錯体としては、以下に詳述する一般式(I)、一般式(II)または一般式(III)で表される化合物であることが好ましい。
先ず、一般式(I)で表される化合物について説明する。
Figure 2007123862
一般式(I)中、M11は金属イオンを表し、L11〜L15はそれぞれM11に配位する配位子を表す。L11とL14との間に原子群がさらに存在して環状配位子を形成してもよい。L15はL11及びL14の両方と結合して環状配位子を形成してもよい。Y11、Y12、又はY13はそれぞれ連結基、単結合、または二重結合を表す。また、Y11、Y12、又はY13が連結基である場合、L11とY12、Y12とL12、L12とY11、Y11とL13、L13とY13、Y13とL14の間の結合は、それぞれ独立に、単結合又は二重結合を表す。n11は0〜4を表す。M11とL11〜L15との結合は、それぞれ配位結合、イオン結合、共有結合のいずれでもよい。。
一般式(I)で表される化合物について詳細に説明する。
一般式(I)中、M11は金属イオンを表す。金属イオンとしては特に限定されないが、2価または3価の金属イオンが好ましい。2価または3価の金属イオンとしては、白金イオン、イリジウムイオン、レニウムイオン、パラジウムイオン、ロジウムイオン、ルテニウムイオン、銅イオン、ユーロピウムイオン、ガドリニウムイオン、又はテルビウムイオンが好ましく、白金イオン、イリジウムイオン、又はユーロピウムイオンがより好ましく、白金イオン、イリジウムイオンがさらに好ましく、白金イオンが特に好ましい。
一般式(I)中、L11、L12、L13、及びL14は、それぞれ独立に、M11に配位する配位子を表す。L11、L12、L13、及びL14に含まれ、かつ、M11に配位する原子としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、炭素原子、又はリン原子が好ましく、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、又は炭素原子がより好ましく、窒素原子、酸素原子、又は炭素原子が更に好ましい。
11とL11、L12、L13、及びL14でそれぞれ形成される結合は、それぞれ独立に、共有結合であってもイオン結合であっても配位結合であってもよい。本発明における配位子とは、説明の便宜上、配位結合のみならず他のイオン結合、共有結合により形成された場合においても用いるものとする。
11、Y12、L12、Y11、L13、Y13、及びL14から成る配位子は、アニオン性配位子(少なくとも一つのアニオンが金属と結合する配位子)であることが好ましい。アニオン性配位子中のアニオンの数は、1〜3が好ましく、1、2がより好ましく、2がさらに好ましい。
11に炭素原子で配位するL11、L12、L13、及びL14としては、特に限定されないが、それぞれ独立にイミノ配位子、芳香族炭素環配位子(例えばベンゼン配位子、ナフタレン配位子、アントラセン配位子、フェナントラセン配位子など)、ヘテロ環配位子(例えばチオフェン配位子、ピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、チアゾール配位子、オキサゾール配位子、ピロール配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、及び、それらを含む縮環体(例えばキノリン配位子、ベンゾチアゾール配位子など)およびこれらの互変異性体)が挙げられる。
11に窒素原子で配位するL11、L12、L13、及びL14としては特に限定されないが、それぞれ独立に、含窒素へテロ環配位子(例えば、ピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、ピリダジン配位子、トリアジン配位子、チアゾール配位子、オキサゾール配位子、ピロール配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、トリアゾール配位子、オキサジアゾール配位子、チアジアゾール配位子、及び、それらを含む縮環体(例えば、キノリン配位子、ベンズオキサゾール配位子、ベンズイミダゾール配位子など)、及び、これらの互変異性体(なお、本発明では通常の異性体以外に次のような例も互変異性体と定義する。例えば、後述する化合物(24)の5員ヘテロ環配位子、化合物(64)の末端5員ヘテロ環配位子、化合物(145)の5員ヘテロ環配位子もピロール互変異性体と定義する。)など、アミノ配位子(アルキルアミノ配位子(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばメチルアミノなどが挙げられる。)、アリールアミノ配位子(好ましくは、炭素数6〜30、より好ましくは6〜20、特に好ましくは、炭素数6〜12であり、例えばフェニルアミノなどが挙げられる。)、アシルアミノ配位子(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ配位子(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ配位子(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、イミノ配位子など)が挙げられる。これらの配位子はさらに置換されていてもよい。
11に酸素原子で配位するL11、L12、L13、及びL14としては特に限定されないが、それぞれ独立に、アルコキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。)、アシルオキシ配位子(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、シリルオキシ配位子(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)、カルボニル配位子(例えばケトン配位子、エステル配位子、アミド配位子など)、エーテル配位子(例えばジアルキルエーテル配位子、ジアリールエーテル配位子、フリル配位子など)などが挙げられる。
11に硫黄原子で配位するL11、L12、L13、及びL14としては特に限定されないが、それぞれ独立に、アルキルチオ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、チオカルボニル配位子(例えばチオケトン配位子、チオエステル配位子など)、又はチオエーテル配位子(例えばジアルキルチオエーテル配位子、ジアリールチオエーテル配位子、チオフリル配位子など)などが挙げられる。これらの置換配位子は更に置換されてもよい。
11にリン原子で配位するL11、L12、L13、及びL14としては特に限定されないが、それぞれ独立に、ジアルキルホスフィノ基(好ましくは、炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは、炭素数2〜12であり、例えばジシクロヘキシルフォスフィノなどが挙げられる。)、ジアリールホスフィノ基(好ましくは、炭素数12〜40、より好ましくは炭素数12〜30、特に好ましくは、炭素数12〜20であり、例えばジフェニルフォスフィノなどが挙げられる。)、トリアルキルホスフィン(好ましくは、炭素数3〜30、より好ましくは炭素数3〜20、特に好ましくは、炭素数3〜12であり、例えばトリブチルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン、およびトリシクロヘキシルホスフィンなどが挙げられる。)、トリアリールホスフィン(好ましくは、炭素数18〜40、より好ましくは炭素数18〜30、特に好ましくは、炭素数18〜20であり、例えばトリフェニルフォスフィン、ジフェニル(p−トリル)フォスフィン、トリ−p−トリルフォスフィン、(R)−(+)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、および(S)−(−)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルなどが挙げられる。)、アルキルアリールホスフィン(好ましくは、炭素数8〜40、より好ましくは炭素数8〜30、特に好ましくは、炭素数13〜30であり、例えばジシクロフェニルホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、および1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンなどが挙げられる。)、ホスフィニン基等があげられる。これらの基は更に置換されてもよい。
11及びL14は、それぞれ独立に、芳香族炭素環配位子、アルキルオキシ配位子、アリールオキシ配位子、エーテル配位子、アルキルチオ配位子、アリールチオ配位子、アルキルアミノ配位子、アリールアミノ配位子、アシルアミノ配位子、含窒素へテロ環配位子(例えばピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、ピリダジン配位子、トリアジン配位子、チアゾール配位子、オキサゾール配位子、ピロール配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、トリアゾール配位子、オキサジアゾール配位子、チアジアゾール配位子、又は、それらを含む縮環体(例えば、キノリン配位子、ベンズオキサゾール配位子、ベンズイミダゾール配位子など)、又は、これらの互変異性体など)が好ましく、芳香族炭素環配位子、アリールオキシ配位子、アリールチオ配位子、アリールアミノ配位子、並びにピリジン配位子、ピラジン配位子、イミダゾール配位子、又は、それらを含む縮環体(例えば、キノリン配位子、キノキサリン配位子、またはベンズイミダゾール配位子など)、又は、これらの互変異性体がより好ましく、芳香族炭素環配位子、アリールオキシ配位子、アリールチオ配位子、又はアリールアミノ配位子がさらに好ましく、芳香族炭素環配位子、又はアリールオキシ配位子が特に好ましい。
12及びL13は、それぞれ独立に、M11と配位結合を形成する配位子が好ましく、M11と配位結合を形成する配位子としては、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、トリアジン環、チアゾール環、オキサゾール環、ピロール環、トリアゾール環、及び、それらを含む縮環体(例えば、キノリン環、ベンズオキサゾール環、ベンズイミダゾール環、またはインドレニン環など)及び、これらの互変異性体が好ましく、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピロール環、及び、それらを含む縮環体(例えば、キノリン環、ベンズピロールなど)、及び、これらの互変異性体がより好ましく、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、及び、それらを含む縮環体(例えば、キノリン環など)がさらに好ましく、ピリジン環、及び、ピリジン環を含む縮環体(例えば、キノリン環など)が特に好ましい。
一般式(I)中、L15はM11に配位する配位子を表す。L15は1座〜4座の配位子が好ましく、1座〜4座のアニオン性配位子がより好ましい。1座〜4座のアニオン性配位子としては特に限定されないが、ハロゲン配位子、1,3−ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトン配位子など)、ピリジン配位子を含有するモノアニオン性2座配位子(例えば、ピコリン酸配位子、2−(2−ヒドロキシフェニル)−ピリジン配位子など)、L11、Y12、L12、Y11、L13、Y13、及びL14で形成される4座配位子が好ましく、1,3−ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトン配位子など)、ピリジン配位子を含有するモノアニオン性2座配位子(例えばピコリン酸配位子、2−(2−ヒドロキシフェニル)−ピリジン配位子など)、L11、Y12、L12、Y11、L13、Y13、及びL14で形成される4座配位子がより好ましく、1,3−ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトン配位子など)、ピリジン配位子を含有するモノアニオン性2座配位子(例えば、ピコリン酸配位子、2−(2−ヒドロキシフェニル)−ピリジン配位子など)がさらに好ましく、1,3−ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトン配位子など)が特に好ましい。配位座の数、及び配位子の数が、金属の配位数を上回ることはない。
一般式(I)中、Y11、Y12、及びY13は、それぞれ独立に、連結基、単結合、または二重結合を表す。連結基としては、特に限定されないが、例えば、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子から選択される原子を含んで構成される連結基が好ましい。このような連結基の具体例としては、例えば下記のものが挙げられる。
Figure 2007123862
また、Y11、Y12、又はY13が連結基である場合、L11とY12、Y12とL12、L12とY11、Y11とL13、L13とY13、Y13とL14の間の結合は、それぞれ独立に、単結合又は二重結合を表す。
11、Y12、及びY13は、それぞれ独立に、単結合、二重結合、カルボニル連結基、アルキレン連結基、アルケニレン基が好ましい。Y11は、単結合、アルキレン基がより好ましく、アルキレン基がさらに好ましい。Y12及びY13は、単結合、アルケニレン基がより好ましく、単結合がさらに好ましい。
12、L11、L12、及びM11で形成される環、Y11、L12、L13、及びM11で形成される環、Y13、L13、L14、及びM11で形成される環は、それぞれ環員数4〜10が好ましく、環員数5〜7がより好ましく、環員数5又は6がさらに好ましい。
一般式(I)中、n11は0〜4を表す。M11が配位数4の金属の場合、n11は0であり、M11が配位数6の金属の場合、n11は1、2が好ましく、1がより好ましい。M11が配位数6でn11が1の場合L15は2座配位子を表し、M11が配位数6でn11が2の場合L15は単座配位子を表す。M11が配位数8の金属の場合、n11は1〜4が好ましく、1、2がより好ましく、1がより好ましい。M11が配位数8でn11が1の場合L15は4座配位子を表し、M11が配位数8でn11が2の場合L15は2座配位子を表す。n11が複数のときは、複数のL15は同じであっても異なっていてもよい。
前記一般式(I)で表される化合物の好ましい形態は、以下に挙げる、一般式(1)、一般式(2)、一般式(3)、及び一般式(4)で表される各化合物である。
一般式(1)で表される化合物について説明する。
Figure 2007123862
一般式(1)中、M21は金属イオンを表し、Y21は連結基、単結合、または二重結合を表す。Y22、Y23はそれぞれ単結合または連結基を表す。Q21、Q22はそれぞれ含窒素ヘテロ環を形成する原子群を表し、Q21で形成される環とY21の間の結合およびQ22で形成される環とY21の間の結合は、単結合または二重結合を表す。X21、X22は、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、置換または無置換の窒素原子を表す。R21、R22、R23、及びR24は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し、R21及びR22並びにR23及びR24は各々結合して環を形成してもよい。L25はM21に配位する配位子を表す。n21は0〜4の整数を表す。
一般式(1)について詳細に説明する。
一般式(1)中、M21は、前記一般式(I)におけるM11と同義であり、好ましい範囲も同じである。
21、Q22は、それぞれ独立に、含窒素へテロ環(M21に配位する窒素を含む環)を形成する原子群を表す。Q21、Q22で形成される含窒素ヘテロ環としては特に限定されないが、例えば、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、トリアジン環、チアゾール環、オキサゾール環、ピロール環、トリアゾール環、及び、それらを含む縮環体(例えば、キノリン環、ベンズオキサゾール環、ベンズイミダゾール環、又はインドレニン環など)及び、これらの互変異性体が挙げられる。
21、Q22で形成される含窒素ヘテロ環としては、好ましくは、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサゾール環、ピロール環、ベンズアゾール環、及び、それらを含む縮環体(例えば、キノリン環、ベンズオキサゾール環、又はベンズイミダゾール環など)及び、これらの互変異性体であり、より好ましくはピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、イミダゾール環、ピロール環、及び、それらを含む縮環体(例えば、キノリン環など)及び、これらの互変異性体であり、さらに好ましくは、ピリジン環、及び、その縮環体(例えば、キノリン環など)であり、特に好ましくはピリジン環である。
21、X22は、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、置換または無置換の窒素原子であり、酸素原子、硫黄原子、置換された窒素原子がより好ましく、酸素原子、硫黄原子がさらに好ましく、酸素原子が特に好ましい。
21は、前記一般式(I)におけるY11と同義であり、好ましい範囲も同じである。
22、Y23は、それぞれ独立に、単結合、連結基を表し、単結合が好ましい。連結基としては特に限定されないが、例えば、カルボニル連結基、チオカルボニル連結基、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、酸素原子連結基、窒素原子連結基、及び、これらの組み合わせからなる連結基などが挙げられる。
22又はY23として表される連結基としては、カルボニル連結基、アルキレン連結基、アルケニレン連結基が好ましく、カルボニル連結基、アルケニレン連結基がより好ましく、カルボニル連結基がさらに好ましい。
21、R22、R23、及びR24は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。置換基としては特に限定されないが、例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、Iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、及び3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントラニルなどが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、及びジトリルアミノなどが挙げられる。)、
アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、及び2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、及び2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、及びキノリルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、及びピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、
アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、及びフェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、
カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、及びフェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、及び2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、及びフェニルウレイドなどが挙げられる。)、
リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、またはヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、または硫黄原子、具体的には例えばイミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、チエニル、ピペリジル、モルホリノ、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、カルバゾリル基、及びアゼピニル基などが挙げられる。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)などが挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよい。
21、R22、R23、及びR24は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、R21とR22またはR23とR24が結合して環構造(例えば、ベンゾ縮環、ピリジン縮環など)を形成する基が好ましく、R21とR22又はR23とR24が結合して環構造(例えばベンゾ縮環、ピリジン縮環など)を形成する基がより好ましい。
25は前記一般式(I)におけるL15と同義であり、好ましい範囲も同じである。
21は前記一般式(I)におけるn11と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(1)において、Q21、Q22が形成する環がピリジン環のとき、Y21は連結基を表す金属錯体であること、Q21、Q22が形成する環がピリジン環で、Y21が単結合または二重結合で、X21、X22が硫黄原子、置換または無置換の窒素原子を表す金属錯体であること、或いは、Q21、Q22が形成する環が含窒素ヘテロ5員環、または、窒素原子を2つ以上含む含窒素6員環を表す金属錯体であることが好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物の好ましい形態は、下記一般式(1−A)で表される化合物である。
Figure 2007123862
一般式(1−A)について説明する。
一般式(1−A)中、M31は、前記一般式(I)におけるM11と同義であり、好ましい範囲も同じである。
31、Z32、Z33、Z34、Z35、及びZ36は、それぞれ独立に、置換または無置換の炭素原子、窒素原子を表し、置換または無置換の炭素原子がより好ましい。炭素上の置換基としては、前記一般式(1)におけるR21で説明した基が挙げられ、また、Z31とZ32、Z32とZ33、Z33とZ34、Z34とZ35、Z35とZ36が連結基を介して結合し、縮環(例えば、ベンゾ縮環、ピリジン縮環など)を形成してもよく、Z31とT31、Z36とT38が連結基を介して結合し、縮環(例えば、ベンゾ縮環、ピリジン縮環など)を形成してもよい。
前記炭素上の置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アリール基、縮環(例えば、ベンゾ縮環、ピリジン縮環など)を形成する基、ハロゲン原子が好ましく、アルキルアミノ基、アリール基、縮環(例えば、ベンゾ縮環、ピリジン縮環など)を形成する基がより好ましく、アリール基、縮環(例えば、ベンゾ縮環、ピリジン縮環など)を形成する基がさらに好ましく、縮環(例えば、ベンゾ縮環、ピリジン縮環など)を形成する基が特に好ましい。
31、T32、T33、T34、T35、T36、T37、及びT38は、それぞれ独立に、置換または無置換の炭素原子、窒素原子を表し、置換または無置換の炭素原子がより好ましい。炭素上の置換基としては、前記一般式(1)におけるR21で説明した基が挙げられ、また、T31とT32、T32とT33、T33とT34、T35とT36、T36とT37、T37とT38が連結基を介して結合し、縮環(例えばベンゾ縮環など)を形成しても良い。
前記炭素上の置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アリール基、縮環(例えば、ベンゾ縮環、ピリジン縮環など)を形成する基、ハロゲン原子が好ましく、アリール基、縮環(例えば、ベンゾ縮環、ピリジン縮環など)を形成する基、ハロゲン原子がより好ましく、アリール基、ハロゲン原子がさらに好ましく、アリール基が特に好ましい。
31、X32は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるX21、X22と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(2)で表される化合物について説明する。
Figure 2007123862
一般式(2)中、M51は前記一般式(I)におけるM11と同義であり、好ましい範囲も同じである。
51、Q52は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるQ21、Q22と同義であり、好ましい範囲も同じである。
53、Q54は、それぞれ独立に、含窒素へテロ環(M51に配位する窒素を含む環)を形成する基を表す。Q53、Q54で形成される含窒素ヘテロ環としては特に限定されないが、ピロール誘導体の互変異性体、イミダゾール誘導体の互変異性体(例えば、下記例示化合物(29)のヘテロ5員環配位子など)、チアゾール誘導体の互変異性体(例えば、下記例示化合物(30)のヘテロ5員環配位子など)、オキサゾール誘導体の互変異性体(例えば、下記例示化合物(31)のヘテロ5員環配位子など)が好ましく、ピロール誘導体の互変異性体、イミダゾール誘導体の互変異性体、チアゾール誘導体の互変異性体がより好ましく、ピロール誘導体の互変異性体、イミダゾール誘導体の互変異性体がさらに好ましく、ピロール誘導体の互変異性体が特に好ましい。
51は前記一般式(I)におけるY11と同義であり、好ましい範囲も同じである。
55は前記一般式(I)におけるL15と同義であり、好ましい範囲も同じである。
51は前記n11と同義であり、好ましい範囲も同じである。
51、W52は、それぞれ独立に、置換または無置換の炭素原子、窒素原子を表し、無置換の炭素原子、窒素原子が好ましく、無置換の炭素原子がより好ましい。
一般式(3)で表される化合物について説明する。
Figure 2007123862
一般式(3)中、MA1、QA1、QA2、YA1、YA2、YA3、RA1、RA2、RA3、RA4、LA5、及びnA1は、前記一般式(1)におけるM21、Q21、Q22、Y21、Y22、Y23、R21、R22、R23、R24、L25、及びn21と同義であり、好ましい範囲も同じである。
前記一般式(3)で表される化合物の好ましい形態は、下記一般式(3−A)で表される化合物、及び下記一般式(3−B)で表される化合物である。
先ず、一般式(3−A)で表される化合物について説明する
Figure 2007123862
一般式(3−A)中、M61は、前記一般式(I)におけるM11と同義であり、好ましい範囲も同じである。
61、Q62は、それぞれ独立に、環を形成する基を表す。Q61、Q62で形成される環としては特に限定されないが、例えば、ベンゼン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、チオフェン環、イソチアゾール環、フラン環、イソオキサゾ−ル環、及び、その縮環体が挙げられる。
61、Q62で形成される環は、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環、チオフェン環、チアゾール環、及び、その縮環体であり、ベンゼン環、ピリジン環、及び、その縮環体がより好ましく、ベンゼン環、及び、その縮環体がさらに好ましい。
61は前記一般式(I)におけるY11と同義であり、好ましい範囲も同じである。
62、Y63は、それぞれ独立に、連結基または単結合を表す。連結基としてはとくに限定されないが、例えば、カルボニル連結基、チオカルボニル連結基、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、酸素原子連結基、窒素原子連結基、及び、これらの組み合わせからなる連結基などが挙げられる。
62、Y63は、それぞれ独立に、単結合、カルボニル連結基、アルキレン連結基、アルケニレン基が好ましく、単結合、アルケニレン基がより好ましく、単結合がさらに好ましい。
65は前記一般式(I)におけるL15と同義であり、好ましい範囲も同じである。
61は前記一般式(I)におけるn11と同義であり、好ましい範囲も同じである。
61、Z62、Z63、Z64、Z65、Z66、Z67、及びZ68は、それぞれ独立に、置換または無置換の炭素原子、窒素原子を表し、置換または無置換の炭素原子が好ましい。炭素上の置換基としては、前記一般式(1)におけるR21で説明した基が挙げられ、また、Z61とZ62、Z62とZ63、Z63とZ64、Z65とZ66、Z66とZ67、Z67とZ68が連結基を介して結合し、縮環(例えば、ベンゾ縮環、ピリジン縮環など)を形成しても良い。Q61、Q62で形成される環がそれぞれZ61、Z68と連結基を介して結合し、環を形成してもよい。
前記炭素上の置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アリール基、縮環(例えばベンゾ縮環、ピリジン縮環など)を形成する基、ハロゲン原子が好ましく、アルキルアミノ基、アリール基、縮環(例えばベンゾ縮環、ピリジン縮環など)を形成する基がより好ましく、アリール基、縮環(例えばベンゾ縮環、ピリジン縮環など)を形成する基がさらに好ましく、縮環(例えばベンゾ縮環、ピリジン縮環など)を形成する基が特に好ましい。
一般式(3−B)で表される化合物について説明する。
Figure 2007123862
一般式(3−B)中、M71は前記一般式(I)におけるM11と同義であり、好ましい範囲も同じである。
71、Y72、Y73は、それぞれ独立に、前記一般式(3−A)におけるY62と同義であり、好ましい範囲も同じである。
75は前記一般式(I)におけるL15と同義であり、好ましい範囲も同じである。
71は前記一般式(I)におけるn11と同義であり、好ましい範囲も同じである。
71、Z72、Z73、Z74、Z75、及びZ76は、それぞれ独立に、置換または無置換の炭素原子、窒素原子を表し、置換または無置換の炭素原子が好ましい。炭素上の置換基としては、前記一般式(1)におけるR21で説明した基が挙げられる。また、Z71とZ72、Z73とZ74が連結基を介して結合し、環(例えばベンゼン環、ピリジン環)を形成してもよい。R71〜R74は前記一般式(1)におけるR21〜R24の置換基と同義であり、好ましい範囲も同じである。
前記一般式(3−B)で表される化合物の好ましい形態は、下記一般式(3−C)で表される化合物である。
一般式(3−C)で表される化合物について説明する。
Figure 2007123862
一般式(3−C)中、RC1、RC2は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表し、置換基としては、前記一般式(1)におけるR21ないしR24の置換基として説明したアルキル基、アリール基を表す。RC3、RC4、RC5、及びRC6が表す置換基も前記一般式(1)におけるR21ないしR24の置換基と同義である。nC3、nC6は0〜3の整数、nC4、nC5は0〜4の整数を表し、RC3、RC4、RC5、及びRC6をそれぞれ複数個有する場合、複数個のRC3、RC4、RC5、及びRC6は同じであっても異なってもよく、連結して環を形成してもよい。RC3、RC4、RC5、及びRC6は、好ましくはアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、又はハロゲン原子である。
一般式(4)で表される化合物について説明する。
Figure 2007123862
一般式(4)中、MB1、YB2、YB3、RB1、RB2、RB3、RB4、LB5、nB3、XB1、及びXB2は、前記一般式(1)におけるM21、Y22、Y23、R21、R22、R23、R24、L25、n21、X21、及びX22とそれぞれ同義であり好ましい範囲も同様である。
B1は連結基を表し、前記一般式(1)におけるY21と同様であり、好ましくは1,2位で置換したビニル基、フェニレン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環または炭素数2〜8のメチレン基を表す。
B5、RB6は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表し、置換基としては前記一般式(1)におけるR21ないしR24の置換基として説明したアルキル基、アリール基、ヘテロ環基を表す。ただし、YB1はRB5またはRB6と連結することはない。nB1、nB2は、それぞれ独立に、0ないし1の整数を表す。
前記一般式(4)で表される化合物の好ましい形態は、下記一般式(4−A)で表される化合物である。
一般式(4−A)で表される化合物について説明する
Figure 2007123862
一般式(4−A)中、RD3、RD4は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表し、RD1、RD2はそれぞれ置換基を表す。RD1、RD2、RD3、及びRD4が表す置換基としては、前記一般式(4)におけるRB5、RB6が表す置換基と同義であり、好ましい範囲も同様である。nD1、nD2は0〜4の整数を表し、RD1、RD2をそれぞれ複数個有する場合、複数個のRD1、RD2は同じであっても異なってもよく、連結して環を形成してもよい。YD1は1,2位で置換したビニル基、フェニレン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環または炭素数1〜8のメチレン基を表す。
本発明における3座配位子を有する金属錯体の好ましい形態は、下記一般式(5)で表される化合物である。
一般式(5)で表される化合物について説明する。
Figure 2007123862
一般式(5)中、M81は前記一般式(I)におけるM11と同義であり、好ましい範囲も同じである。
81、L82、及びL83は、それぞれ独立に、前記一般式(I)におけるL11、L12、L14と同義であり、好ましい範囲も同じである。
81、Y82は、それぞれ独立に、前記一般式(I)におけるY11、Y12と同義であり、好ましい範囲も同じである。
85はM81に配位する配位子を表す。L85は1座〜3座の配位子が好ましく、1座〜3座のアニオン性配位子がより好ましい。1座〜3座のアニオン性配位子としては特に限定されないが、ハロゲン配位子、L81、Y81、L82、Y82、及びL83で形成される3座配位子が好ましく、L81、Y81、L82、Y82、及びL83で形成される3座配位子がより好ましい。L85が金属を介さずにL81、L83と連結することはない。配位座の数、及び配位子の数が、金属の配位数を上回ることはない。
81は0〜5を表す。M81が配位数4の金属の場合、n81は1であり、L85は単座配位子を表す。M81が配位数6の金属の場合、n81は1〜3が好ましく、1、3がより好ましく、1がさらに好ましい。M81が配位数6でn81が1の場合L85は3座配位子を表し、M81が配位数6でn81が2の場合L85は単座配位子1つと2座配位子1つを表し、M81が配位数6でn81が3の場合L85は単座配位子を表す。M81が配位数8の金属の場合、n81は1〜5が好ましく、1、2がより好ましく、1がより好ましい。M81が配位数8でn81が1の場合L85は5座配位子を表し、n81が2の場合L85は3座配位子1つと2座配位子1つを表し、n81が3の場合L85は3座配位子1つと単座配位子2つ、または、2座配位子2つと単座配位子1つを表し、n81が4の場合L85は2座配位子1つと単座配位子3つを表し、n81が5の場合L85は単座配位子5つを表す。n81が複数のときは、複数のL85は同じであっても異なっていてもよい。
前記一般式(5)の好ましい形態は、前記一般式(5)のL81、L82、及びL83が炭素原子でM81に配位する芳香族炭素環またはヘテロ環、または窒素原子でM81に配位する含窒素ヘテロ環を表し、L81、L82、及びL83のうち少なくとも一つが含窒素ヘテロ環である。これら炭素原子で配位する芳香族炭素環、ヘテロ環および窒素原子で配位する含窒素ヘテロ環は前記一般式(I)で説明したM11に炭素原子で配位する配位子および窒素原子で配位する例が挙げられ、好ましい範囲も同様である。Y81、Y82は好ましくは単結合ないしはメチレン基を表す。
前記一般式(5)で表される化合物の他の好ましい形態は、下記一般式(5−A)で表される化合物、及び下記一般式(5−B)で表される化合物である。
先ず、一般式(5−A)で表される化合物について説明する。
Figure 2007123862
一般式(5−A)中、M91は前記一般式(5)におけるM81と同義であり、好ましい範囲も同じである。
91、Q92は含窒素へテロ環(M91に配位する窒素を含む環)を形成する基を表す。Q91、Q92で形成される含窒素ヘテロ環としては特に限定されないが、例えば、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、チアゾール環、オキサゾール環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、及び、それらを含む縮環体(例えば、キノリン環、ベンズオキサゾール環、ベンズイミダゾール環、又はインドレニン環など)及び、これらの互変異性体が挙げられる。
91、Q92で形成される含窒素ヘテロ環は、好ましくは、ピリジン環、ピラゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、ピロール環、及び、それらを含む縮環体(例えば、キノリン環、ベンズチアゾール環、ベンズイミダゾール環、又はインドレニン環など)、及び、これらの互変異性体であり、より好ましくはピリジン環、ピロール環、及び、それらを含む縮環体(例えば、キノリン環など)、及び、これらの互変異性体、さらに好ましくは、ピリジン環、及び、それらを含む縮環体(例えば、キノリン環など)であり、特に好ましくはピリジン環である。
93は含窒素へテロ環(M91に配位する窒素を含む環)を形成する基を表す。Q93で形成される含窒素ヘテロ環としては特に限定されないが、ピロール環、イミダゾール環、又はトリアゾール環の互変異性体、及び、それらを含む縮環体(例えばベンズピロールなど)が好ましく、ピロール環の互変異性体及びピロール環を含む縮環体(例えばベンズピロールなど)の互変異性体がより好ましい。
91、W92は、それぞれ独立に、前記一般式(2)におけるW51、W52と同義であり、好ましい範囲も同じである。
95は前記一般式(5)におけるL85と同義であり、好ましい範囲も同じである。
91は前記一般式(5)におけるn81と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(5−B)で表される化合物について説明する。
Figure 2007123862
一般式(5−B)中、M101は、前記一般式(5)におけるM81と同義であり、好まし
い範囲も同じである。
101は前記一般式(5−A)におけるQ91と同義であり、好ましい範囲も同じである
102、Q103は芳香環を形成する基を表す。Q102、Q103で形成される芳香環としては特に限定されないが、ベンゼン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、フラン環、チオフェン環、イソチアゾール環、ピロール環、イソオキサゾール環、及びそれらを含む縮環体(例えば、ナフタレン環など)が好ましく、ベンゼン環及びベンゼン環を含む縮環体(例えば、ナフタレン環など)がより好ましく、ベンゼン環が特に好ましい。
101、Y102は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるY22と同義であり、好ましい範囲も同じである。
105は前記一般式(5)におけるL85と同義であり、好ましい範囲も同じである。
101は前記一般式(5)におけるn81と同義であり、好ましい範囲も同じである。
101は前記一般式(1)におけるX21と同義であり、好ましい範囲も同じである。
本発明における三座配位子を有する金属錯体の他の好ましい態様は、下記一般式(II)で表される化合物である。
Figure 2007123862
一般式(II)中、MX1は金属イオンを表す。QX11〜QX16はMX1に配位する原子またはMX1に配位する原子を含んだ原子群を表す。LX11〜LX14は単結合、二重結合または連結基を表す。すなわち、QX11−LX11−QX12−LX12−QX13からなる原子群およびQX14−LX13−QX15−LX14−QX16からなる原子群はそれぞれ三座の配位子である。MX1とQX11〜QX16との結合は、それぞれ配位結合、イオン結合、共有結合のいずれでもよい。
一般式(II)で表される化合物について詳細に説明する。
一般式(II)中、MX1は金属イオンを表す。金属イオンとしては特に限定されないが、1価〜3価の金属イオンが好ましく、2価又は3価の金属イオンがより好ましく、3価の金属イオンがさらに好ましい。具体的には、白金イオン、イリジウムイオン、レニウムイオン、パラジウムイオン、ロジウムイオン、ルテニウムイオン、銅イオン、ユーロピウムイオン、ガドリニウムイオン、又はテルビウムイオンが好ましく、イリジウムイオン、ユーロピウムイオンがより好ましく、イリジウムイオンがさらに好ましい。
X11〜QX16は、MX1に配位する原子又はMX1に配位する原子を含んだ原子群を表す。
X11〜QX16がMX1に配位する原子を表す場合、その具体的な原子としては、炭素原子、窒素原子、酸素原子、珪素原子、リン原子、及び硫黄原子などが挙げられ、好ましくは窒素原子、酸素原子、硫黄原子、又はリン原子であり、より好ましくは窒素原子、酸素原子である。
X11〜QX16がMX1に配位する原子を含んだ原子群を表す場合、MX1に炭素原子で配位するものとしては、例えば、イミノ基、芳香族炭化水素環基(ベンゼン、ナフタレンなど)、ヘテロ環基(チオフェン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、チアゾール、オキサゾール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾールなど)およびこれらを含む縮合環、およびこれらの互変異性体が挙げられる。
X1に窒素原子で配位するものとしては、例えば、含窒素ヘテロ環基(ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、チアゾール、オキサゾール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、又はトリアゾールなど)、アミノ基(アルキルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばメチルアミノ、ジメチルアミノ、及びジエチルアミノなどが挙げられる。)、アリールアミノ基(好ましくは炭素数6〜40、より好ましくは炭素数6〜30、特に好ましくは炭素数6〜20であり、例えばフェニルアミノ、ジフェニルアミノ、及びフェニル−1−ナフチルアミノなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、イミノ基などが挙げられる。これらの基はさらに置換されていてもよい。
X1に酸素原子で配位するものとしては、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、及びキノリルオキシなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)、カルボニル基(例えばケトン基、エステル基、又はアミド基など)、エーテル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばジアルキルエーテル基、ジアリールエーテル基、又はフリル基など)などが挙げられる。
X1に珪素原子で配位するものとしては、アルキルシリル基(好ましくは炭素数3〜30であり、たとえば、トリメチルシリル基などが挙げられる。)、アリールシリル基(好ましくは炭素数18〜30であり、例えば、トリフェニルシリル基などが挙げられる。)等があげられる。これらの基はさらに置換されてもよい。
X1に硫黄原子で配位するものとしては、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、及び2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、チオカルボニル基(例えばチオケトン基、チオエステル基など)、チオエーテル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばジアルキルチオエーテル基、ジアリールチオエーテル基、又はチオフリル基など)などが挙げられる。
X1にリン原子で配位するものとしては、ジアルキルホスフィノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えば、ジシクロヘキシルホスフィノ等があげられる。)、ジアリールホスフィノ基(好ましくは炭素数12〜40、より好ましくは炭素数12〜30、特に好ましくは炭素数12〜20であり、例えば、ジフェニルホスフィノがあげられる。)、トリアルキルホスフィン(好ましくは炭素数3〜30、より好ましくは炭素数3〜20、特に好ましくは炭素数3〜12であり、例えば、トリブチルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン、及びトリシクロヘキシルホスフィン等があげられる。)、トリアリールホスフィン基((好ましくは炭素数18〜40、より好ましくは炭素数18〜30、特に好ましくは炭素数18〜20であり、例えば、トリフェニルホスフィン、ジフェニル(p−トリル)ホスフィン、トリ−p−トリルホスフィン、(R)−(+)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、(S)−(−)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、等があげられる。)、およびホスフィニン基等があげられる。)。これらの基はさらに置換されてもよい。
X11〜QX16で表される原子群として好ましくは、MX1に、炭素原子で配位する芳香族炭化水素環基、炭素原子で配位する芳香族ヘテロ環基、窒素原子で配位する含窒素芳香族ヘテロ環基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、又はジアルキルホスフィノ基であり、より好ましくは炭素原子で配位する芳香族炭化水素環基、炭素原子で配位する芳香族ヘテロ環基、窒素原子で配位する含窒素芳香族ヘテロ環基である。
X1とQX11〜QX16との結合は、それぞれ配位結合、イオン結合、および共有結合のいずれでもよい。
一般式(II)中、LX11〜LX14は、単結合、二重結合、又は連結基を表す。連結基としては特に限定されないが、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子から選択される原子を含んで構成される連結基が好ましい。該連結基の具体例を下記に示すが、これらに限定されることはない。
Figure 2007123862
これらの連結基はさらに置換されてもよく、置換基としては前記一般式(2)におけるR21〜R24で表される置換基として挙げたものが適用でき、好ましい範囲も同様である。LX11〜LX14として好ましくは、単結合、ジメチルメチレン基、又はジメチルシリレン基である。
一般式(II)で表される化合物のうち、より好ましくは下記一般式(X2)で表される化合物であり、更に好ましくは下記一般式(X3)で表される化合物である。
先ず、一般式(X2)で表される化合物について説明する。
Figure 2007123862
一般式(X2)中、MX2は金属イオンを表す。YX21〜YX26はMX2に配位する原子を表し、QX21〜QX26は、それぞれYX21〜YX26と共に芳香環もしくは芳香族ヘテロ環を形成する原子群を表す。LX21〜LX24は単結合、二重結合または連結基を表す。MX2とYX21〜YX26との結合は、それぞれ配位結合、イオン結合、および共有結合のいずれでもよい。
一般式(X2)で表される化合物について詳細に説明する。
一般式(X2)中、MX2は、前記一般式(II)におけるMX1と同義であり、また好ましい範囲も同様である。YX21〜YX26はMX2に配位する原子を表す。YX21〜YX26とMX2との結合は配位結合、イオン結合、および共有結合のいずれでもよい。YX21〜YX26としては、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、りん原子、ケイ素原子が挙げられ、好ましくは炭素原子、窒素原子である。QX21〜QX26は、それぞれYX21〜YX26を含んで芳香族炭化水素環または芳香族ヘテロ環を形成する原子群を表す。この場合に形成する芳香族炭化水素環、芳香族ヘテロ環としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チオフェン環、及びフラン環が挙げられ、好ましくはベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環であり、さらに好ましくはベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピラゾール環、又はトリアゾール環であり、特に好ましくはベンゼン環、ピリジン環である。これらはさらに縮環を有していても置換基を有していても良い。
X21〜LX24は前記一般式(II)におけるLX11〜LX14と同義であり好ましい範囲も同様である。
前記一般式(II)で表される化合物は、さらに好ましくは下記一般式(X3)で表される化合物である。
一般式(X3)について説明する。
Figure 2007123862
一般式(X3)中、MX3は金属イオンを表す。YX31〜YX36は、炭素原子、窒素原子、リン原子を表す。LX31〜LX34は単結合、二重結合または連結基を表す。MX3とYX31〜YX36との結合は、それぞれ配位結合、イオン結合、および共有結合のいずれでもよい。
X3は前記一般式(II)におけるMX1と同義であり、また好ましい範囲も同様である。YX31〜YX36はMX3に配位する原子を表す。YX31〜YX36とMX3との結合は配位結合、イオン結合、および共有結合のいずれでも良い。YX31〜YX36としては、炭素原子、窒素原子、りん原子が挙げられ、好ましくは炭素原子、窒素原子である。LX31〜LX34は前記一般式(II)におけるLX11〜LX14と同義であり好ましい範囲も同様である。
前記一般式(I)、一般式(II)、及び一般式(5)で表される化合物の具体例としては、特願2004−162849号明細書に記載の化合物(1)〜化合物(242)、および化合物(243)〜化合物(245)(以下に構造を示す。)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
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Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
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Figure 2007123862
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Figure 2007123862
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Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
上記化合物例で代表される化合物のうち、ビピリジル又はフェナントロリンを部分構造に含む4座配位子、シッフ塩基型4座配位子、フェニルビピリジル3座配位子、ジフェニルピリジン3座配位子、ターピリジン3座配位子から選ばれる配位子を有する化合物を除いた化合物がより好ましい。
(本発明における金属錯体の合成方法)
本発明における金属錯体〔前記一般式(I)、(1)、(1−A)、(2)、(3)、(3−A)、(3−B)、(3−C)、(4)、(4−A)、(5)、(5−A)、及び(5−B)、並びに前記一般式(II)、(X2)、及び(X3)で表される化合物〕は、種々の手法で合成できる。
例えば、配位子、またはその解離体と金属化合物を溶媒(例えば、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、ニトリル系溶媒、アミド系溶媒、スルホン系溶媒、スルホキサイド系溶媒、水などが挙げられる)の存在下、もしくは、溶媒非存在下、塩基の存在下(無機、有機の種々の塩基、例えば、ナトリウムメトキサイド、t−ブトキシカリウム、トリエチルアミン、及び炭酸カリウムなどが挙げられる)、もしくは、塩基非存在下、室温以下、もしくは加熱し(通常の加熱以外にもマイクロウェーブで加熱する手法も有効である)得ることができる。
本発明の金属錯体を合成する際の反応時間は反応原料の活性により異なり、特に限定されないが、1分以上5日以下が好ましく、5分以上3日以下がより好ましく、10分以上1日以下がさらに好ましい。
本発明の金属錯体合成の反応温度は反応の活性により異なり、特に限定されないが、0℃以上300℃以下が好ましく、5℃以上250℃以下がより好ましく、10℃以上200℃以下がさらに好ましい。
本発明の金属錯体は、目的とする錯体の部分構造を形成している配位子を適宜選択することで、前記一般式(I)、(1)、(1−A)、(2)、(3)、(3−A)、(3−B)、(3−C)、(4)、(4−A)、(5)、(5−A)、及び(5−B)、並びに前記一般式(II)、(X2)、及び(X3)で表される化合物で表される化合物は合成できる。
例えば、一般式(1−A)で表される化合物を合成する際は、6,6’−ビス(2−ヒ
ドロキシフェニル)−2,2’−ビピリジル配位子またはその誘導体(例えば、2,9−
ビス(2−ヒドロキシフェニル)−1,10−フェナントロリン配位子、2,9−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン配位子、6,6’−ビス(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)−2,2’−ビピリジル配位子など)などを、金属化合物に対し、好ましくは0.1当量〜10当量、より好ましくは0.3当量〜6当量、さらに好ましくは0.5当量〜4当量加えて合成できる。一般式(1−A)で表される化合物の合成方法において、反応溶媒、反応時間、反応温度の各々は、上記本発明の金属錯体の合成方法で述べた事項と同様である。
6,6’−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−2,2’−ビピリジル配位子の誘導体は種々の公知の方法を用いて合成することができる。
例えば、2,2’−ビピリジル誘導体(例えば、1,10−フェナントロリンなど)と
アニソール誘導体(例えば、4−フルオロアニソールなど)をJournal of OrganIc ChemIstry,741,11,(1946)に記載の方法で反応させることにより合成することができる。また、ハロゲン化された2,2’−ビピリジ
ル誘導体(例えば、2,9−ジブロモ−1,10−フェナントロリンなど)と2−メトキシフェニルボロン酸誘導体など(例えば、2−メトキシ−5−フルオロフェニルボロン酸など)を出発物質として鈴木カップリング反応を行った後、メチル基を脱保護する(Journal of OrganIc ChemIstry,741,11,(1946)に記載の方法、ピリジン塩酸塩中で加熱するなどの方法を用いる)ことにより合成することができる。また、2,2’−ビピリジルボロン酸誘導体(例えば6,6’−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロリル)−2,2’−ビピリジル
など)とハロゲン化されたアニソール誘導体(例えば2−ブロモアニソールなど)を出発物質として鈴木カップリング反応を行った後、メチル基を脱保護する(Journal of OrganIc ChemIstry,741,11,(1946)に記載の方法、または、ピリジン塩酸塩中で加熱するなどの方法を用いる)ことによっても合成することができる。
本発明における金属錯体の上記配位子が環状配位子である場合、該金属錯体は、下記一般式(III)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2007123862
一般式(III)中、Q11は含窒素へテロ環を形成する原子群を表し、Z11、Z12、及びZ13はそれぞれ置換又は無置換の、炭素原子又は窒素原子を表し、MY1は更に配位子を有しても良い金属イオンを表す。
一般式(III)中、Q11は、Q11が結合する炭素原子2つとこれらの炭素原子に直接結合している窒素原子とを含んで、含窒素へテロ環を形成する原子群を表す。Q11で形成される含窒素へテロ環の環員数としては特に限定されないが、環員数12〜20が好ましく、環員数14〜16がより好ましく、環員数16がさらに好ましい。
11、Z12、及びZ13はそれぞれ独立に、置換又は無置換の、炭素原子又は窒素原子を表す。Z11、Z12、及びZ13の組合せとしては、Z11、Z12、及びZ13の少なくとも1つが窒素原子であることが好ましい。
炭素原子上の置換基としては、例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、Iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、
アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、及びアントラニルなどが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、及びジトリルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、及び2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、及び2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、及びキノリルオキシなどが挙げられる。)、
アシル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、及びピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、
アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、及びフェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、
カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、及びフェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、及び2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、
スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子)、
シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、又はヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子、具体的には例えばイミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、チエニル、ピペリジル、モルホリノ、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、カルバゾリル基、及びアゼピニル基などが挙げられる。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)などが挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよい。
これらの置換基の中でも、炭素原子上の置換基としては、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、又はハロゲン原子が好ましく、より好ましくはアリール基、ハロゲン原子であり、さらに好ましくはフェニル基、フッ素原子である。
窒素原子上の置換基としては、前記炭素原子上の置換基として例示した置換基が挙げられ、好ましい範囲も同じである。
一般式(III)中、MY1は配位子を更に有してもよい金属イオンを表し、他に配位子を有さない金属イオンがより好ましい。
Y1で表される金属イオンとしては特に限定されないが、2価または3価の金属イオンが好ましい。2価または3価の金属イオンとしては、コバルトイオン、マグネシウムイオン、亜鉛イオン、パラジウムイオン、ニッケルイオン、銅イオン、白金イオン、鉛イオン、アルミニウムイオン、イリジウムイオン、ユーロピウムイオンが好ましく、コバルトイオン、マグネシウムイオン、亜鉛イオン、パラジウムイオン、ニッケルイオン、銅イオン、白金イオン、又は鉛イオンがより好ましく、銅イオン、白金イオンがさらに好ましく、白金イオンが特に好ましい。MY1は、Q11に含まれる原子と結合していても結合していなくてもよく、結合している方が好ましい。
Y1が、さらに有していてもよい配位子としては、特に限定されないが、単座、もしくは、2座の配位子が好ましく、2座の配位子がより好ましい。配位する原子としては、特に限定されないが、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、炭素原子、又はりん原子が好ましく、酸素原子、窒素原子、又は炭素原子がより好ましく、酸素原子、窒素原子がさらに好ましい。
前記一般式(III)で表される化合物の好ましい例は、下記一般式(a)〜(j)で表される化合物、又はそれらの互変異性体である。
一般式(III)で表される化合物はとしては、一般式(a)及び一般式(b)で表される化合物またはその互変異性体がより好ましく、一般式(b)で表される化合物またはその互変異性体がより好ましい。
また、一般式(III)で表される化合物としては、一般式(c)または一般式(g)で表される化合物も好ましい。
一般式(c)で表される化合物としては、一般式(d)で表される化合物またはその互変異性体、一般式(e)で表される化合物またはその互変異性体、一般式(f)で表される化合物またはその互変異性体が好ましく、一般式(d)で表される化合物またはその互変異性体、一般式(e)で表される化合物またはその互変異性体がより好ましく、一般式(d)で表される化合物またはその互変異性体がさらに好ましい。
一般式(g)で表される化合物としては、一般式(h)で表される化合物またはその互変異性体、一般式(i)で表される化合物またはその互変異性体、一般式(j)で表される化合物またはその互変異性体が好ましく、一般式(h)で表される化合物またはその互変異性体、一般式(i)で表される化合物またはその互変異性体がより好ましく、一般式(h)表される化合物またはその互変異性体がさらに好ましい。
以下、一般式(a)〜(j)で表される化合物について詳細に説明する。
Figure 2007123862
一般式(a)で表される化合物について説明する。
一般式(a)中、Z21、Z22、Z23、Z24、Z25、Z26、及びM21はそれぞれ対応する前記一般式(III)におけるZ11、Z12、Z13、Z11、Z12、Z13、及びMY1と同義であり、好ましい範囲も同じである。
a21、Qa22はそれぞれ含窒素へテロ環を形成する基を表す。Qa21、Qa22で形成される含窒素ヘテロ環としては特に限定されないが、ピロール環、イミダゾール環、トリアゾール環、及び、それらを含む縮環体(例えばベンズピロール)、及び、これらの互変異性体(例えば、後述の一般式(b)において、R43、R44、R45、及びR46が置換している含窒素5員環はピロールの互変異性体と定義する)が好ましく、ピロール環及びピロール環を含む縮環体(例えば、ベンズピロール)がより好ましい。
21、X22、X23、及びX24は、それぞれ独立に、置換または無置換の、炭素原子又は窒素原子を表し、無置換の、炭素原子、窒素原子が好ましく、窒素原子がより好ましい。
一般式(b)で表される化合物について説明する。
Figure 2007123862
一般式(b)中、Z41、Z42、Z43、Z44、Z45、Z46、X41、X42、X43、X44、及びM41は前記一般式(a)におけるZ21、Z22、Z23、Z24、Z25、Z26、X21、X22、X23、X24、及びM21と同義であり、好ましい範囲も同じである。
43、R44、R45、及びR46はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。置換基としては前記一般式(III)におけるZ11又はZ12について炭素原子上の置換基で説明した基が挙げられる。置換基としては、アルキル基、アリール基、R43とR44またはR45とR46が結合して環構造(例えば、ベンゾ縮環、ピリジン縮環など)を形成する基が好ましく、アルキル基、アリール基、R43とR44またはR45とR46が結合して環構造(例えば、ベンゾ縮環、ピリジン縮環など)を形成する基がより好ましく、R43とR44またはR45とR46が結合して環構造(例えば、ベンゾ縮環、ピリジン縮環など)を形成する基がさらに好ましい。
一般式(c)で表される化合物について説明する。
Figure 2007123862
一般式(c)中、Z101、Z102、及びZ103はそれぞれ独立に置換又は無置換の、炭素原子
又は窒素原子を表す。Z101、Z102、及びZ103の少なくとも一つが窒素原子であることが好
ましい。
101、L102、L103、及びL104はそれぞれ独立に単結合または連結基を表す。連結としては特に限定されないが、例えば、カルボニル連結基、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、含窒素ヘテロ環連結基、酸素原子連結基、アミノ連結基、イミノ連結基、カルボニル連結基、及び、これらの組み合わせからなる連結基などが挙げられる。
101、L102、L103、及びL104はそれぞれ独立に単結合、アルキレン基、アルケニレン基、アミノ連結基、又はイミノ連結基が好ましく、単結合、アルキレン連結基、アルケニレン連結基、又はイミノ連結基がより好ましく、単結合、アルキレン連結基がさらに好ましい。
101、Q103はそれぞれ独立にM101に炭素原子で配位する基、窒素原子で配位する基
、りん原子で配位する基、酸素原子で配位する基、または、硫黄原子で配位する基を表す。
101に炭素原子で配位する基としては、炭素原子で配位するアリール基、炭素原子で配位する5員環へテロアリール基、炭素原子で配位する6員環へテロアリール基が好ましく、炭素原子で配位するアリール基、炭素原子で配位する含窒素5員環へテロアリール基、炭素原子で配位する含窒素6員環へテロアリール基がより好ましく、炭素原子で配位するアリール基がさらに好ましい。
101に窒素原子で配位する基としては、窒素原子で配位する含窒素5員環へテロアリ
ール基、窒素原子で配位する含窒素6員環へテロアリール基が好ましく、窒素原子で配位する含窒素6員環へテロアリール基がより好ましい。
101にりん原子で配位する基としては、りん原子で配位するアルキルホスフィン基、
りん原子で配位するアリールホスフィン基、りん原子で配位するアルコキシホスフィン基、りん原子で配位するアリールオキシホスフィン基、りん原子で配位するヘテロアリールオキシホスフィン基、りん原子で配位するホスフィニン基、りん原子で配位するホスホール基が好ましく、りん原子で配位するアルキルホスフィン基、りん原子で配位するアリールホスフィン基がより好ましい。
101に酸素原子で配位する基としては、オキシ基、酸素原子で配位するカルボニル基が好ましく、オキシ基がさらに好ましい。
101に硫黄原子で配位する基としては、スルフィド基、チオフェン基、又はチアゾール基が好ましく、チオフェン基がより好ましい。
101、Q103はM101に炭素原子で配位する基、窒素原子で配位する基、酸素原子で配位する基が好ましく、炭素原子で配位する基、窒素原子で配位する基がより好ましく、炭素原子で配位する基がさらに好ましい。
102はM101に窒素原子で配位する基、りん原子で配位する基、酸素原子で配位する基、または、硫黄原子で配位する基を表し、窒素原子で配位する基がより好ましい。
101は前記一般式(I)におけるM11と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(d)で表される化合物について説明する。
Figure 2007123862
一般式(d)中、Z201、Z202、Z203、Z207、Z208、Z209、L201、L202、L203、L204、及びM201はそれぞれ対応する前記一般式(c)におけるZ101、Z102、Z103、Z101、Z102、Z103、L101、L102、L103、L104、及びM101と同義であり、好ましい範囲も同じである。Z204、Z205、Z206、Z210、Z211、及びZ212はそれぞれ置換または無置換の炭素原子又は窒素原子を表し、置換または無置換の炭素原子が好ましい。
一般式(e)で表される化合物について説明する。
Figure 2007123862
一般式(e)中、Z301、Z302、Z303、Z304、Z305、Z306、Z307、Z308、Z309、Z310、L301、L302、L303、L304、及びM301は、それぞれ対応する前記一般式(d)、(c)におけるZ201、Z202、Z203、Z204、Z206、Z207、Z208、Z209、Z210、Z212、L101、L102、L103、L104、及びM101と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(f)で表される化合物について説明する。
Figure 2007123862
一般式(f)中、Z401、Z402、Z403、Z404、Z405、Z406、Z407、Z408、Z409、Z410、Z411、Z412、L401、L402、L403、L404、及びM401は、それぞれ対応する前記一般式(d)、(c)におけるZ201、Z202、Z203、Z204、Z205、Z206、Z207、Z208、Z209、Z210、Z211、Z212、L101、L102、L103、L104、及びM101と同義であり、好ましい範囲も同じである。X401、X402はそれぞれ独立に酸素原子、置換又は無置換の窒素原子、硫黄原子を表し、酸素原子、置換窒素原子が好ましく、酸素原子がより好ましい。
一般式(g)で表される化合物について説明する
Figure 2007123862
一般式(g)中、Z501、Z502、Z503、L501、L502、L503、L504、Q501、Q502、Q503、及びM501は、それぞれ対応する前記一般式(c)におけるZ101、Z102、Z103、L101、L102、L103、L104、Q101、Q103、Q102、及びM101と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(h)で表される化合物について説明する。
Figure 2007123862
一般式(h)中、Z601、Z602、Z603、Z604、Z605、Z606、Z607、Z608、Z609、Z610、Z611、Z612、L601、L602、L603、L604、及びM601は、それぞれ対応する前記一般式(d)、(c)におけるZ201、Z202、Z203、Z207、Z208、Z209、Z204、Z205、Z206、Z210、Z211、Z212、L101、L102、L103、L104、及びM101と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(i)で表される化合物について説明する。
Figure 2007123862
一般式(i)中、Z701、Z702、Z703、Z704、Z705、Z706、Z707、Z708、Z709、Z710、L701、L702、L703、L704、及びM701はそれぞれ対応する前記一般式(d)、(c)におけるZ201、Z202、Z203、Z207、Z208、Z209、Z204、Z206、Z210、Z212、L101、L102、L103、L104、及びM101と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(j)で表される化合物について説明する。
Figure 2007123862
一般式(j)中、Z801、Z802、Z803、Z804、Z805、Z806、Z807、Z808、Z809、Z810、Z811、Z812、L801、L802、L803、L804、M801、X801、及びX802は、それぞれ対応する前記一般式(d)、(c)、(f)におけるZ201、Z202、Z203、Z207、Z208、Z209、Z204、Z205、Z206、Z210、Z211、Z212、L101、L102、L103、L104、M101、X401、及びX402と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(III)で表される化合物の具体例としては、特願2004−88575記載の化合物(2)〜化合物(8)、化合物(15)〜化合物(20)、化合物(27)〜化合物(32)、化合物(36)〜化合物(38)、化合物(42)〜化合物(44)、化合物(50)〜化合物(52)、及び、化合物(57)〜化合物(154)(以下に構造を示す。)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
さらに、本発明における金属錯体の好ましい例としては、下記一般式(A−1)、下記一般式(B−1)、下記一般式(C−1)、下記一般式(D−1)、下記一般式(E−1)、及び下記一般式(F−1)で表される各化合物が挙げられる。
一般式(A−1)について説明する。
Figure 2007123862
一般式(A−1)中、MA1は金属イオンを表す。YA11、YA14、YA15およびYA18は、それぞれ独立に炭素原子または窒素原子を表す。YA12、YA13、YA16およびYA17はそれぞれ独立に置換または無置換の炭素原子、置換または無置換の窒素原子、酸素原子、硫黄原子を表す。LA11、LA12、LA13、及びLA14は連結基を表し、これらの連結基は、同一構造であっても異なる構造であっても良い。QA11、QA12はMA1に配位結合、イオン結合、または共有結合で結合する原子を含有する部分構造を表す。
一般式(A−1)で表される化合物について、詳細に説明する。
A1は金属イオンを表す。金属イオンとしては特に限定されることはないが、2価の金属イオンが好ましく、Pt2+、Pd2+、Cu2+、NI2+、Co2+、Zn2+、Mg2+、又はPb2+が好ましく、Pt2+、Cu2+がより好ましく、Pt2+が特に好ましい。
A11、YA14、YA15およびYA18は、それぞれ独立に炭素原子または窒素原子を表す。YA11、YA14、YA15およびYA18として好ましくは、炭素原子である。
A12、YA13、YA16およびYA17はそれぞれ独立に置換または無置換の炭素原子、置換または無置換の窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子を表す。YA12、YA13、YA16およびYA17として好ましくは、置換または無置換の炭素原子、置換または無置換の窒素原子である。
A11、LA12、LA13、及びLA14は二価の連結基を表す。LA11、LA12、LA13、及びLA14で表される二価の連結基としては、それぞれ独立に単結合のほか、炭素、窒素、珪素、硫黄、酸素、ゲルマニウム、又はリン等で構成される連結基であり、より好ましくは、単結合、置換または無置換の炭素原子、置換または無置換の窒素原子、置換珪素原子、酸素原子、硫黄原子、二価の芳香族炭化水素環基、又は二価の芳香族ヘテロ環基であり、さらに好ましくは単結合、置換または無置換の炭素原子、置換または無置換の窒素原子、置換珪素原子、二価の芳香族炭化水素環基、又は二価の芳香族ヘテロ環基であり、特に好ましくは、単結合、置換または無置換のメチレン基である、LA11、LA12、LA13、及びLA14で表される二価の連結基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2007123862
A11、LA12、LA13、及びLA14で表される二価の連結基は、さらに置換基を有していてもよい。導入可能な置換基としては、アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、Iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、
アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、及びアントラニルなどが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノ、およびメチルフェニルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、及び2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシ、4−フェニルフェニルオキシ、及び4−シアノフェニルなどが挙げられる。)、
ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、及びキノリルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、及びピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、
アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、
スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、及びフェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、及びフェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、
アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、及び2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、
ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、及びフェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、
ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子であり、具体的にはイミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、チエニル、ピペリジル、モルホリノ、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、カルバゾリル基、及びアゼピニル基などが挙げられる。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)などが挙げられる。
これらの置換基は更に置換されてもよい。置換基として好ましくは、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、又はシリル基であり、より好ましくはアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、又はハロゲン原子であり、さらに好ましくはアルキル基、アリール基、芳香族ヘテロ環基、又はフッ素原子である。
A11、QA12はMA1に配位結合、イオン結合、または共有結合で結合する原子を含有する部分構造を表す。QA11、QA12はそれぞれ独立にMA1に炭素原子で結合する基、窒素原子で結合する基、珪素原子で結合する基、リン原子で結合する基、酸素原子で結合する基、硫黄原子で結合する基が好ましく、炭素原子、窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子で結合する基がより好ましく、炭素原子、窒素原子で結合する基がさらに好ましく、炭素原子で結合する基が特に好ましい。
炭素原子で結合する基としては、炭素原子で結合するアリール基、炭素原子で結合する五員環へテロアリール基、炭素原子で結合する六員環へテロアリール基が好ましく、炭素原子で結合するアリール基、炭素原子で結合する含窒素五員環へテロアリール基、炭素原子で結合する含窒素六員環へテロアリール基がより好ましく、炭素原子で結合するアリール基が特に好ましい。
窒素原子で結合する基としては、置換アミノ基、窒素原子で結合する含窒素へテロ五員環へテロアリール基が好ましく、窒素原子で結合する含窒素へテロ五員環へテロアリール基が特に好ましい。
リン原子で結合する基としては、置換ホスフィノ基が好ましい。珪素原子で結合する基としては、置換シリル基が好ましい。酸素原子で結合する基としてはオキシ基、硫黄原子で結合する基としてはスルフィド基が好ましい。
前記一般式(A−1)で表される化合物は、より好ましくは一般式(A−2)、一般式(A−3)、又は一般式(A−4)で表される化合物である。
Figure 2007123862
一般式(A−2)中、MA2は金属イオンを表す。YA21、YA24、YA25およびYA28は、それぞれ独立に炭素原子または窒素原子を表す。YA22、YA23、YA26およびYA27はそれぞれ独立に置換または無置換の炭素原子、置換または無置換の窒素原子、酸素原子、硫黄原子を表す。LA21、LA22、LA23、及びLA24は連結基を表す。ZA21、ZA22、ZA23、ZA24、ZA25およびZA26はそれぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。
Figure 2007123862
一般式(A−3)中、MA3は金属イオンを表す。YA31、YA34、YA35およびYA38は、それぞれ独立に炭素原子または窒素原子を表す。YA32、YA33、YA36およびYA37はそれぞれ独立に置換または無置換の炭素原子、置換または無置換の窒素原子、酸素原子、硫黄原子を表す。LA31、LA32、LA33、及びLA34は連結基を表す。ZA31、ZA32、ZA33およびZA34はそれぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。
Figure 2007123862
一般式(A−4)中、MA4は金属イオンを表す。YA41、YA44、YA45およびYA48は、それぞれ独立に炭素原子または窒素原子を表す。YA42、YA43、YA46およびYA47はそれぞれ独立に置換または無置換の炭素原子、置換または無置換の窒素原子、酸素原子、硫黄原子を表す。LA41、LA42、LA43、及びLA44は連結基を表す。ZA41、ZA42、ZA43、ZA44、ZA45およびZA46はそれぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。XA41、XA42はそれぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、置換もしくは無置換の窒素原子を表す。
一般式(A−2)で表される化合物について詳細に説明する。
A2、YA21、YA24、YA25、YA28、YA22、YA23、YA26、YA27、LA21、LA22、LA23、及びLA24はそれぞれ対応する、一般式(A−1)中のMA1、YA11、YA14、YA15、YA18、YA12、YA13、YA16、YA17、LA11、LA12、LA13、及びLA14と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
A21、ZA22、ZA23、ZA24、ZA25およびZA26はそれぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。ZA21、ZA22、ZA23、ZA24、ZA25およびZA26として好ましくはそれぞれ独立に置換もしくは無置換の炭素原子であり、より好ましくは無置換の炭素原子である。炭素原子に置換される置換基としては一般式(A−1)におけるLA11、LA12、LA13、及びLA14で表される二価の連結基の置換基としてあげたものが適用できる。
一般式(A−3)で表される化合物について詳細に説明する。
A3、YA31、YA34、YA35、YA38、YA32、YA33、YA36、YA37、LA31、LA32、LA33、及びLA34はそれぞれ対応する、一般式(A−1)中のMA1、YA11、YA14、YA15、YA18、YA12、YA13、YA16、YA17、LA11、LA12、LA13、及びLA14と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
A31、ZA32、ZA33、およびZA34はそれぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。ZA31、ZA32、ZA33、およびZA34として好ましくは置換もしくは無置換の炭素原子であり、より好ましくは無置換の炭素原子である。炭素原子に置換される置換基としては一般式(A−1)におけるLA11、LA12、LA13、及びLA14で表される二価の連結基の置換基としてあげたものが適用できる。
一般式(A−4)で表される化合物について詳細に説明する。
A4、YA41、YA44、YA45、YA48、YA42、YA43、YA46、YA47、LA41、LA42、LA43、及びLA44はそれぞれ対応する、一般式(A−1)中のMA1、YA11、YA14、YA15、YA18、YA12、YA13、YA16、YA17、LA11、LA12、LA13、及びLA14と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
A41、ZA42、ZA43、ZA44、ZA45およびZA46はそれぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。ZA41、ZA42、ZA43、ZA44、ZA45およびZA46として好ましくは置換もしくは無置換の炭素原子であり、より好ましくは無置換の炭素原子である。炭素原子に置換される置換基としては一般式(A−1)におけるLA11、LA12、LA13、及びLA14で表される二価の連結基の置換基としてあげたものが適用できる。
A41、XA42はそれぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、置換もしくは無置換の窒素原子を表す。XA41、XA42として好ましくはそれぞれ独立に酸素原子、硫黄原子であり、より好ましくは酸素原子である。
一般式(A−1)で表される化合物の具体例を以下に列挙するが、本発明はこれらの化合物に限定されることはない。
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
本発明における金属錯体の内、好ましい化合物の一つは、下記一般式(B−1)で表される化合物である。
Figure 2007123862
一般式(B−1)中、MB1は金属イオンを表す。YB11、YB14、YB15およびYB18は、それぞれ独立に炭素原子または窒素原子を表す。YB12、YB13、YB16およびYB17はそれぞれ独立に置換または無置換の炭素原子、置換または無置換の窒素原子、酸素原子、硫黄原子を表す。LB11、LB12、LB13、及びLB14は連結基を表す。QB11、QB12はMB1に配位結合、イオン結合、または共有結合で結合する原子を含有する部分構造を表す。
一般式(B−1)について詳細に説明する。
一般式(B−1)中、MB1、YB11、YB14、YB15、YB18、YB12、YB13、YB16、YB17、LB11、LB12、LB13、LB14、QB11、及びQB12は、それぞれ対応する、一般式(A−1)中における、MA1、YA11、YA14、YA15、YA18、YA12、YA13、YA16、YA17、LA11、LA12、LA13、LA14、QA11、及びQA12と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(B−1)で表される化合物は、より好ましくは、下記一般式(B−2)、一般式(B−3)、又は一般式(B−4)で表される化合物である。
Figure 2007123862
一般式(B−2)中、MB2は金属イオンを表す。YB21、YB24、YB25およびYB28は、それぞれ独立に炭素原子または窒素原子を表す。YB22、YB23、YB26およびYB27はそれぞれ独立に置換または無置換の炭素原子、置換または無置換の窒素原子、酸素原子、硫黄原子を表す。LB21、LB22、LB23、及びLB24は連結基を表す。ZB21、ZB22、ZB23、ZB24、ZB25およびZB26はそれぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。
Figure 2007123862
一般式(B−3)中、MB3は金属イオンを表す。YB31、YB34、YB35およびYB38は、それぞれ独立に炭素原子または窒素原子を表す。YB32、YB33、YB36およびYB37は、それぞれ独立に置換または無置換の炭素原子、置換または無置換の窒素原子、酸素原子、硫黄原子を表す。LB31、LB32、LB33、及びLB34は連結基を表す。ZB31、ZB32、ZB33およびZB34は、それぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。
Figure 2007123862
一般式(B−4)中、MB4は金属イオンを表す。YB41、YB44、YB45およびYB48は、それぞれ独立に炭素原子または窒素原子を表す。YB42、YB43、YB46およびYB47はそれぞれ独立に置換または無置換の炭素原子、置換または無置換の窒素原子、酸素原子、硫黄原子を表す。LB41、LB42、LB43、及びLB44は連結基を表す。ZB41、ZB42、ZB43、ZB44、ZB45およびZB46はそれぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。XB41、XB42はそれぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、置換もしくは無置換の窒素原子を表す。
一般式(B−2)で表される化合物について詳細に説明する。
一般式(B−2)中、MB2、YB21、YB24、YB25、YB28、YB22、YB23、YB26、YB27、LB21、LB22、LB23、及びLB24はそれぞれ対応する、一般式(B−1)中のMB1、YB11、YB14、YB15、YB18、YB12、YB13、YB16、YB17、LB11、LB12、LB13、及びLB14と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
B21、ZB22、ZB23、ZB24、ZB25およびZB26は、それぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。ZB21、ZB22、ZB23、ZB24、ZB25およびZB26として好ましくは置換もしくは無置換の炭素原子であり、より好ましくは無置換の炭素原子である。炭素原子に置換される置換基としては一般式(A−1)におけるLA11、LA12、LA13、及びLA14で表される二価の連結基の置換基としてあげたものが適用できる。
一般式(B−3)で表される化合物について詳細に説明する。
一般式(B−3)中、MB3、YB31、YB34、YB35、YB38、YB32、YB33、YB36、YB37、LB31、LB32、LB33、及びLB34はそれぞれ対応する、一般式(B−1)中のMB1、YB11、YB14、YB15、YB18、YB12、YB13、YB16、YB17、LB11、LB12、LB13、及びLB14と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
B31、ZB32、ZB33、およびZB34はそれぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。ZB31、ZB32、ZB33、およびZB34として好ましくは置換もしくは無置換の炭素原子であり、より好ましくは無置換の炭素原子である。炭素原子に置換される置換基としては一般式(A−1)におけるLA11、LA12、LA13、及びLA14で表される二価の連結基の置換基としてあげたものが適用できる。
一般式(B−4)で表される化合物について詳細に説明する。
一般式(B−4)中、MB4、YB41、YB44、YB45、YB48、YB42、YB43、YB46、YB47、LB41、LB42、LB43、及びLB44はそれぞれ対応する、一般式(B−1)中のMB1、YB11、YB14、YB15、YB18、YB12、YB13、YB16、YB17、LB11、LB12、LB13、及びLB14と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
B41、ZB42、ZB43、ZB44、ZB45およびZB46はそれぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。ZB41、ZB42、ZB43、ZB44、ZB45およびZB46として好ましくは置換もしくは無置換の炭素原子であり、より好ましくは無置換の炭素原子である。炭素原子に置換される置換基としては一般式(A−1)におけるLA11、LA12、LA13、及びLA14で表される二価の連結基の置換基としてあげたものが適用できる。
B41、XB42はそれぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、置換もしくは無置換の窒素原子を表す。XB41、XB42として好ましくは酸素原子、硫黄原子であり、より好ましくは酸素原子である。
一般式(B−1)で表される化合物の具体例を以下に列挙するが、本発明はこれらの化合物に限定されることはない。
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
本発明における金属錯体の内、好ましい化合物の一つは、一般式(C−1)で表される化合物である。
Figure 2007123862
一般式(C−1)中、MC1は金属イオンを表す。RC11、RC12は、それぞれ独立に、水素原子、互いに連結して五員環を形成する置換基、または互いに連結することの無い置換基を表す。RC13、RC14は、それぞれ独立に、水素原子、互いに連結して五員環を形成する置換基、または互いに連結することの無い置換基を表す。GC11、GC12は、それぞれ独立に、窒素原子、置換または無置換の炭素原子を表す。LC11、LC12は連結基を表す。QC11、QC12はMC1に配位結合、イオン結合または共有結合で結合する原子を含有する部分構造を表す。
一般式(C−1)について詳細に説明する。
一般式(C−1)中、MC1、LC11、LC12、QC11、及びQC12はそれぞれ対応する一般式(A−1)中における、MA1、LA11、LA12、QA11、及びQA12と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
C11、GC12は、それぞれ独立に窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表し、好ましくは窒素原子、無置換の炭素原子であり、より好ましくは窒素原子である。
C11、RC12はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。RC11、RC12は互いに連結して五員環を形成してもよい。RC13、RC14はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。RC13、RC14は互いに連結して五員環を形成してもよい。
C11、RC12、RC13およびRC14で表される置換基としては、アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、Iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、及び3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、
アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、及びアントラニルなどが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、及びジトリルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、及び2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、及び2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、
ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、及びキノリルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、
アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、
アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子)、シアノ基、
ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子であり、具体的にはイミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、チエニル、ピペリジル、モルホリノ、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、カルバゾリル基、及びアゼピニル基などが挙げられる。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)などが挙げられる。
C11、RC12、RC13およびRC14で表される置換基として好ましくは、アルキル基、アリール基、RC11とRC12、RC13とRC14が互いに結合して五員環を形成する基であり、特に好ましくはRC11とRC12、RC13とRC14が互いに結合して五員環を形成する基である。
一般式(C−1)で表される化合物は、より好ましくは一般式(C−2)で表される化合物である。
Figure 2007123862
一般式(C−2)中、MC2は金属イオンを表す。
C21、YC22、YC23およびYC24は、それぞれ独立に窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表す。GC21、GC22は、それぞれ独立に窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表す。LC21、LC22は連結基を表す。QC21、QC22はMC2に配位結合、イオン結合、または共有結合で結合する原子を含有する部分構造を表す。
一般式(C−2)について詳細に説明する。
一般式(C−2)中、MC2、LC21、LC22、QC21、QC22、GC21、及びGC22はそれぞれ対応する、一般式(C−1)におけるMC1、LC11、LC12、QC11、QC12、GC11、及びGC12と同義であり、好ましい範囲も同様である。
C21、YC22、YC23およびYC24は、それぞれ独立に、窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表し、好ましくは置換もしくは無置換の炭素原子であり、より好ましくは無置換の炭素原子である。
一般式(C−2)で表される化合物は、より好ましくは下記一般式(C−3)、一般式(C−4)又は一般式(C−5)で表される化合物である。
Figure 2007123862
一般式(C−3)中、MC3は金属イオンを表す。
C31、YC32、YC33およびYC34は、それぞれ独立に窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表す。GC31、GC32は、それぞれ独立に窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表す。LC31、LC32は連結基を表す。ZC31、ZC32、ZC33、ZC34、ZC35およびZC36はそれぞれ独立に窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表す。
Figure 2007123862
一般式(C−4)中、MC4は金属イオンを表す。YC41、YC42、YC43およびYC44は、それぞれ独立に窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表す。GC41、GC42は、それぞれ独立に窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表す。LC41、LC42は連結基を表す。ZC41、ZC42、ZC43およびZC44はそれぞれ独立に窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表す。
Figure 2007123862
一般式(C−5)中、MC5は金属イオンを表す。
C51、YC52、YC53およびYC54は、それぞれ独立に窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表す。GC51、GC52は、それぞれ独立に窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表す。LC51、LC52は連結基を表す。ZC51、ZC52、ZC53、ZC54、ZC55およびZC56はそれぞれ独立に窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表す。XC51、XC52はそれぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、置換もしくは無置換の窒素原子を表す。
一般式(C−3)で表される化合物について詳細に説明する。
一般式(C−3)中、MC3、LC31、LC32、GC31、及びGC32はそれぞれ対応する、一般式(C−1)における、MC1、LC11、LC12、GC11、及びGC12と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
C31、ZC32、ZC33、ZC34、ZC35およびZC36はそれぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。ZC31、ZC32、ZC33、ZC34、ZC35およびZC36として好ましくは置換もしくは無置換の炭素原子であり、より好ましくは無置換の炭素原子である。
一般式(C−4)で表される化合物について詳細に説明する。
一般式(C−4)中、MC4、LC41、LC42、GC41、及びGC42は、それぞれ対応する一般式(C−1)における、MC1、LC11、LC12、GC11、及びGC12と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
C41、ZC42、ZC43、およびZC44はそれぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。ZC41、ZC42、ZC43、およびZC44として好ましくは置換もしくは無置換の炭素原子であり、より好ましくは無置換の炭素原子である。
一般式(C−5)で表される化合物について詳細に説明する。
C5、LC51、LC52、GC51、及びGC52は、それぞれ対応する一般式(C−1)における、MC1、LC11、LC12、GC11、及びGC12と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
C51、ZC52、ZC53、ZC54、ZC55およびZC56はそれぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。ZC51、ZC52、ZC53、ZC54、ZC55およびZC56として好ましくは置換もしくは無置換の炭素原子であり、より好ましくは無置換の炭素原子である。
C51、XC52はそれぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、置換もしくは無置換の窒素原子を表す。XC51、XC52として好ましくは酸素原子、硫黄原子であり、より好ましくは酸素原子である。
一般式(C−1)で表される化合物の具体例を以下に列挙するが、本発明はこれらの化合物に限定されることはない。
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
本発明における金属錯体の内、好ましい化合物の一つは、下記一般式(D−1)で表される化合物である。
Figure 2007123862
一般式(D−1)中、MD1は金属イオンを表す。
D11、GD12は、それぞれ独立に窒素原子、置換または無置換の炭素原子を表す。JD11、JD12、JD13およびJD14は五員環を形成するのに必要な原子群を表す。LD11、LD12は連結基を表す。
一般式(D−1)について詳細に説明する。
一般式(D−1)中、MD1、LD11、及びLD12はそれぞれ対応する一般式(A−1)中における、MA1、LA11、及びLA12と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
D11、GD12は、それぞれ対応する一般式(C−1)におけるGC11、GC12と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
D11、JD12、JD13およびJD14は、これらが結合している原子群と共に、含窒素へテロ五員環を形成するのに必要な原子群を表す。
一般式(D−1)で表される化合物は、より好ましくは下記一般式(D−2)、一般式(D−3)、又は一般式(D−4)で表される化合物である。
Figure 2007123862
一般式(D−2)中、MD2は金属イオンを表す。
D21、GD22は、それぞれ独立に窒素原子、置換または無置換の炭素原子を表す。
D21、YD22、YD23およびYD24は、それぞれ独立に窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表す。
D21、XD22、XD23およびXD24は、それぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、−NRD21−、−C(RD22)RD23−を表す。
D21、RD22およびRD23は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。LD21、LD22は連結基を表す。
Figure 2007123862
一般式(D−3)中、MD3は金属イオンを表す。
D31、GD32は、それぞれ独立に窒素原子、置換または無置換の炭素原子を表す。
D31、YD32、YD33およびYD34は、それぞれ独立に窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表す。
D31、XD32、XD33およびXD34は、それぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、−NRD31−、−C(RD32)RD33−を表す。
D31、RD32およびRD33は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。LD31、LD32は連結基を表す。
Figure 2007123862
一般式(D−4)中、MD4は金属イオンを表す。
D41、GD42は、それぞれ独立に窒素原子、置換または無置換の炭素原子を表す。
D41、YD42、YD43およびYD44は、それぞれ独立に窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表す。
D41、XD42、XD43およびXD44は、それぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、−NRD41−、−C(RD42)RD43−を表す。RD41、RD42およびRD43は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。LD41、LD42は連結基を表す。
一般式(D−2)について詳細に説明する。
D2、LD21、LD22、GD21、及びGD22は、一般式(D−1)におけるMD1、LD11、LD12、GD11、及びGD12と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
D21、YD22、YD23およびYD24は、それぞれ独立に窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表し、好ましくは置換もしくは無置換の炭素原子であり、より好ましくは無置換の炭素原子である。
D21、XD22、XD23およびXD24は、それぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、−NRD21−、−C(RD22)RD23−を表し、好ましくは硫黄原子、−NRD21−、−C(RD22)RD23−であり、より好ましくは−NRD21−、−C(RD22)RD23−であり、さらに好ましくは−NRD21−である。
D21、RD22およびRD23は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。RD21、RD22およびRD23で表される置換基としては、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えばメチル、エチル、Iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシル等が挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、及び3−ペンテニル等が挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニル等が挙げられる。)、
アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、及びナフチル等が挙げられる。)、置換カルボニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、メトキシカルボニル、フェニルオキシカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、及びフェニルアミノカルボニル、等が挙げられる。)、置換スルホニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシル等が挙げられる。)、
ヘテロ環基(脂肪族ヘテロ環基、芳香族ヘテロ環基がある。好ましくは、酸素原子、硫黄原子、又は窒素原子のいずれかを含み、好ましくは炭素数1〜50、より好ましくは炭素数1〜30、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばイミダゾリル、ピリジル、フリル、ピペリジル、モルホリノ、ベンゾオキサゾリル、トリアゾリル、キノリル、カルバゾイル、及びチエニル等が挙げられる。)等が挙げられる。RD21、RD22およびRD23は好ましくはアルキル基、アリール基、又は芳香族ヘテロ環基であり、より好ましくは、アルキル基、アリール基であり、さらに好ましくはアリール基である。
一般式(D−3)について詳細に説明する。
一般式(D−3)中、MD3、LD31、LD32、GD31、及びGD32は、それぞれ対応する一般式(D−1)におけるMD1、LD11、LD12、GD11、及びGD12と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
D31、XD32、XD33およびXD34はそれぞれ対応する、一般式(D−2)におけるXD21、XD22、XD23およびXD24と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
D31、YD32、YD33およびYD34はそれぞれ対応する、一般式(D−2)におけるYD21、YD22、YD23およびYD24と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(D−4)について詳細に説明する。
一般式(D−4)中、MD4、LD41、LD42、GD41、GD42は、それぞれ対応する、一般式(D−1)におけるMD1、LD11、LD12、GD11、GD12と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
D41、XD42、XD43およびXD44は、それぞれ対応する一般式(D−2)におけるXD21、XD22、XD23およびXD24と同義であり、また好ましい範囲も同様である。YD41、YD42、YD43およびYD44は、それぞれ対応する、一般式(D−2)におけるYD21、YD22、YD23およびYD24と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(D−1)で表される化合物の具体例を以下に列挙するが、本発明はこれらの化合物に限定されることはない。
Figure 2007123862
Figure 2007123862
本発明における金属錯体の内、好ましい化合物の一つは、下記一般式(E−1)で表される化合物である。
Figure 2007123862
一般式(E−1)中、ME1は金属イオンを表す。JE11、JE12は五員環を形成するのに必要な原子群を表す。GE11、GE12、GE13およびGE14は、それぞれ独立に、窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表す。YE11、YE12、YE13およびYE14はそれぞれ独立に窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表す。
一般式(E−1)について詳細に説明する。
一般式(E−1)中、ME1は一般式(A−1)におけるMA1と同義であり、また好ましい範囲も同様である。GE11、GE12、GE13およびGE14は一般式(C−1)におけるGC11、GC12と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
E11、JE12は、一般式(D−1)におけるJD12〜JD14と同義であり、また好ましい範囲も同様である。YE11、YE12、YE13およびYE14はそれぞれ対応する、一般式(C−2)におけるYC21〜YC24と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(E−1)で表される化合物は、より好ましくは下記一般式(E−2)、又は一般式(E−3)で表される化合物である。
Figure 2007123862
一般式(E−2)中、ME2は金属イオンを表す。GE21、GE22、GE23およびGE24はそれぞれ独立に、窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表す。YE21、YE22、YE23、YE24、YE25およびYE26はそれぞれ独立に、窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表す。
E21およびXE22は、それぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、−NRE21−、−C(RE22)RE23−を表す。RE21、RE22およびRE23は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。
Figure 2007123862
一般式(E−3)中、ME3は金属イオンを表す。GE31、GE32、GE33およびGE34はそれぞれ独立に窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表す。YE31、YE32、YE33、YE34、YE35およびYE36はそれぞれ独立に窒素原子、置換もしくは無置換の炭素原子を表す。XE31およびXE32は、それぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、−NRE31−、−C(RE32)RE33−を表す。RE31、RE32およびRE33は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。
一般式(E−2)について詳細に説明する。
一般式(E−2)中、ME2、GE21、GE22、GE23、GE24、YE21、YE22、YE23、及びYE24は、それぞれ対応する一般式(E−1)におけるME1、GE11、GE12、GE13、GE14、YE11、YE12、YE13、及びYE14と同義であり、また好ましい範囲も同様である。YE25、YE26は、それぞれ独立に、一般式(E−1)におけるYE11、YE12と同義であり、また好ましい範囲も同様である。XE21、XE22は一般式(D−2)におけるXD21、XD22と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(E−3)について詳細に説明する。
一般式(E−3)中、ME3、GE31、GE32、GE33、GE34、YE31、YE32、YE33、及びYE34は、それぞれ対応する、一般式(E−1)におけるME1、GE11、GE12、GE13、GE14、YE11、YE12、YE13、及びYE14と同義であり、また好ましい範囲も同様である。YE35、YE36は、それぞれ独立に、一般式(E−1)におけるYE11、YE12と同義であり、また好ましい範囲も同様である。XE31、XE32は対応する、一般式(E−2)におけるXE21、XE22と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(E−1)で表される化合物の具体例を以下に列挙するが、本発明はこれらの化合物に限定されることはない。
Figure 2007123862
Figure 2007123862
本発明における金属錯体の内、好ましい化合物の一つは、下記一般式(F−1)で表される化合物である。
Figure 2007123862
一般式(F−1)中、MF1は金属イオンを表す。LF11、LF12およびLF13は連結基を
表す。RF11、RF12、RF13およびRF14は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表し、RF11とRF12、RF12とRF13、RF13とRF14は可能であれば互いに連結して環を形成してもよいが、RF11とRF12、RF13とRF14が形成する環は五員環である。QF11、QF12はMF1に共有結合で結合する原子を含有する部分構造を表す。
一般式(F−1)で表される化合物について詳細に説明する。
一般式(F−1)中、MF1、LF11、LF12、LF13、QF11、及びQF12はそれぞれ対応する、一般式(A−1)におけるMA1、LA11、LA12、LA13、QA11、及びQA12と同義であり、また好ましい範囲も同様である。RF11、RF12、RF13およびRF14は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表し、RF11とRF12、RF12とRF13、RF13とRF14は可能であれば互いに連結して環を形成してもよいが、RF11とRF12、RF13とRF14が形成する環は五員環である。RF11、RF12、RF13およびRF14で表される置換基としては、それぞれ対応する一般式(C−1)におけるRC11〜RC14で表される置換基として挙げたものが適用できる。RF11、RF12、RF13およびRF14として好ましくは、RF11とRF12、RF13とRF14が互いに結合して五員環を形成する基もしくは、RF12とRF13が互いに結合して芳香環を形成する基である。
一般式(F−1)で表される化合物は、より好ましくは下記一般式(F−2)、一般式(F−3)、又は一般式(F−4)で表される化合物である。
Figure 2007123862
一般式(F−2)中、MF2は金属イオンを表す。LF21、LF22およびLF23は連結基を
表す。RF21、RF22、RF23およびRF24は置換基を表し、RF21とRF22、RF22とRF23、RF23とRF24は可能であれば互いに連結して環を形成してもよいが、RF21とRF22、RF23とRF24が形成する環は五員環である。ZF21、ZF22、ZF23、ZF24、ZF25およびZF26はそれぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。
Figure 2007123862
一般式(F−3)中、MF3は金属イオンを表す。LF31、LF32およびLF33は連結基を
表す。RF31、RF32、RF33およびRF34は置換基を表し、RF31とRF32、RF32とRF33、RF33とRF34は可能であれば互いに連結して環を形成してもよいが、RF31とRF32、RF33とRF34が形成する環は五員環である。ZF31、ZF32、ZF33およびZF34はそれぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。
Figure 2007123862
一般式(F−4)中、MF4は金属イオンを表す。LF41、LF42およびLF43は連結基を
表す。RF41、RF42、RF43およびRF44は置換基を表し、RF41とRF42、RF42とRF43、RF43とRF44は可能であれば互いに連結して環を形成してもよいが、RF41とRF42、RF43とRF44が形成する環は五員環である。ZF41、ZF42、ZF43、ZF44、ZF45、およびZF46はそれぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。XF41、XF42はそれぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、置換もしくは無置換の窒素原子を表す。
一般式(F−2)で表される化合物について詳細に説明する。
F2、LF21、LF22、LF23、RF21、RF22、RF23およびRF24はそれぞれ対応する一般式(F−1)におけるMF1、LF11、LF12、LF13、RF11、RF12、RF13およびRF14と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
F21、ZF22、ZF23、ZF24、ZF25およびZF26はそれぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。ZF21、ZF22、ZF23、ZF24、ZF25およびZF26として好ましくは置換もしくは無置換の炭素原子であり、より好ましくは無置換の炭素原子である。炭素原子に置換される置換基としては一般式(A−1)におけるLA11、LA12、LA13、及びLA14で表される二価の連結基の置換基としてあげたものが適用できる。
一般式(F−3)で表される化合物について詳細に説明する。
一般式(F−3)中、MF3、LF31、LF32、LF33、RF31、RF32、RF33およびRF34はそれぞれ対応する、一般式(F−1)におけるMF1、LF11、LF12、LF13、RF11、RF12、RF13およびRF14と同義であり、また好ましい範囲も同様である。ZF31、ZF32、ZF33およびZF34はそれぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。ZF31、ZF32、ZF33およびZF34として好ましくは置換もしくは無置換の炭素原子であり、より好ましくは無置換の炭素原子である。炭素原子に置換される置換基としては一般式(A−1)におけるLA11、LA12、LA13、及びLA14で表される二価の連結基の置換基としてあげたものが適用できる。
一般式(F−4)で表される化合物について詳細に説明する。
一般式(F−4)中、MF4、LF41、LF42、LF43、RF41、RF42、RF43およびRF44は一般式(F−1)におけるMF1、LF11、LF12、LF13、RF11、RF12、RF13およびRF14と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
F41、ZF42、ZF43、ZF44、ZF45およびZF46はそれぞれ独立に窒素原子または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。ZF41、ZF42、ZF43、ZF44、ZF45およびZF46として好ましくは置換もしくは無置換の炭素原子であり、より好ましくは無置換の炭素原子である。炭素原子に置換される置換基としては一般式(A−1)におけるLA11、LA12、LA13、LA14で表される二価の連結基の置換基としてあげたものが適用できる。
F41、XF42はそれぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、置換もしくは無置換の窒素原子を表す。XF41、XF42として好ましくは酸素原子、硫黄原子であり、より好ましくは酸素原子である。
一般式(F−1)で表される化合物の具体例を以下に列挙するが、本発明はこれらの化合物に限定されることはない。
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
前記の金属錯体として、好ましくは、一般式(1)で表される金属錯体であり、より好ましくは、一般式(2)、(3)、(4)で表される化合物であり、更に好ましくは一般式(3)で表される化合物であり、特に好ましくは一般式(3−B)で表される化合物であり、最も好ましくは一般式(3−C)で表される化合物である。
前記一般式(A−1)〜(F−1)で表される化合物は公知の方法により合成することができる。
2.金属錯体を含有するポリマー
次に、本発明における金属錯体を含有するポリマーについて説明する。
本発明で用いられるポリマーとしては、金属錯体部分がポリマー主鎖中に含まれても良く、また、ポリマー側鎖に含まれていても良い。また、ホモポリマー化合物であっても良く、共重合体であっても良い。共重合体の場合、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体のいずれでもよい。
共重合体の場合、金属錯体と組み合わせるモノマーユニットとしては、電子輸送性機能を有する部位および/または正孔輸送機能部位を有するものが好ましい。
電子輸送性機能部位を有する骨格としては、例えば後述する電子輸送層の材料の例として挙げたものが適用できる。また、正孔輸送機能部位有する骨格としては、例えば後述する正孔輸送層の材料の例として挙げたものが適用できる。
本発明に用いられるポリマーとして好ましくは、下記一般式(P−1)で表される化合物である。
Figure 2007123862
一般式(P−1)中、Uemは、3座以上の配位子を有する金属錯体を含有する単位を表す。Upは、正孔輸送機能部位を含有する単位を表す。Ueは、電子輸送機能部位を含有する単位を表す。mは正の数を表し、nおよびpは、それぞれ0以上の数であり、m+n+p=100モル%となるようにポリマーを構成するモル%を表す。
以下に一般式(P−1)について詳細に説明する。
Uemで表される3座以上の配位子を有する金属錯体を含有する単位を構成する金属錯体としては、前述の金属錯体として記述したものが適用でき、また好ましい範囲も同様である。金属錯体としては発光効率の観点から燐光発光性であることが好ましい。
Uemは3座以上の配位子を有する金属錯体部分をポリマー主鎖上に含有しても良いし、側鎖に含有しても良い。
Upで表される正孔輸送機能部位を含有する単位を構成する正孔輸送材料としては、後述の正孔注入層、正孔輸送層を構成する材料などを用いることができるが、好ましくはカルバゾール誘導体、アザカルバゾール誘導体、アリールアミン誘導体、又はチオフェン誘導体であり、より好ましくはカルバゾール誘導体、アザカルバゾール誘導体、又はアリールアミン誘導体である。
正孔輸送機能部位の具体例としては、例えば下記のものが挙げられる。(*はポリマー鎖に結合する部位を表す。)
Figure 2007123862
上記の正孔輸送機能部位は置換基を有してもよく、置換基としては一般式(1)におけるR21〜R24の置換基として挙げたものが適用できる。
Ueで表される電子輸送機能部位を含有する単位を構成する電子輸送材料としては、後述の電子注入層、電子輸送層を構成する材料などを用いることができるが、好ましくはピリジン誘導体、キノリン誘導体、フェナントロリン誘導体、シロール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、又はアザベンズイミダゾール誘導体であり、より好ましくはフェナントロリン誘導体、シロール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、又はアザベンズイミダゾール誘導体である。
電子輸送機能部位の具体例としては、例えば下記のものが挙げられる。(*はポリマー鎖に結合する部位を表す。)
Figure 2007123862
上記の電子輸送機能部位は置換基を有してもよく、置換基としては一般式(1)におけるR21〜R24の置換基として挙げたものが適用できる。
また、正孔輸送機能部位、電子輸送機能部位としては、下記に代表される共役系ポリマーであってもよい。(*はポリマー鎖に結合する部位を表す。)
Figure 2007123862
上記の共役系ポリマーは置換基を有してもよく、置換基としては一般式(1)におけるR21〜R24の置換基として挙げたものが適用できる。この場合の置換基として好ましくは、アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、及びアントラニルなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、及び2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、及び2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、及びキノリルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、及びピバロイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、シアノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子であり、具体的にはイミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、チエニル、ピペリジル、モルホリノ、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、カルバゾリル基、及びアゼピニル基などが挙げられる。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)であり、より好ましくはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、シアノ基、ヘテロ環基、シリル基、又はシリルオキシ基であり、更に好ましくはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又はシアノ基である。
mは正の数を表し、nおよびpは、それぞれ0以上の数であり、m+n+p=100モル%となるようにポリマーを構成するモル%を表すが、高効率発光、低電圧駆動、高耐久化の観点から、0.0001≦m/(m+n+p)≦0.5の関係を満たすことが好ましく、0.001≦m/(m+n+p)≦0.4を満たすことがより好ましく、0.01≦m/(m+n+p)≦0.3を満たすことが更に好ましく、0.05≦m/(m+n+p)≦0.2を満たすことが特に好ましい。
また、上記ポリマーを2種以上用いる場合は、n=0のポリマーとp=0のポリマーを混合または積層して用いてもよい。また、発光性ポリマーと正孔輸送性ポリマーおよび電子輸送性ポリマーの少なくとも一方を併用して用いる場合には、発光性ポリマーを全ポリマー中、0.01質量%以上50質量%以下で用いることが好ましく、0.1質量%以上40質量%以下で用いることがより好ましく、1質量%以上30質量%以下で用いることが更に好ましく、5質量%以上20質量%以下で用いることが特に好ましい。
ポリマーの重量平均分子量(ポリスチレン換算)は、好ましくは1000〜5000000、より好ましくは2000〜1000000、さらに好ましくは3000〜100000である。好ましい分子量範囲のものでは、製膜性、発光効率、耐久性に優れる。
以下に、本発明に用いられるポリマーの化合物例を示すが、本発明はこれに限定されない。
Figure 2007123862



モル%比m:n=90:10


モル%比m:n=85:15


Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
Figure 2007123862
3.有機電界発光素子の構成要素
次に、本発明の発光材料を構成する要素について、詳細に説明する。
<基板>
本発明で使用する基板としては、有機化合物層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。その具体例としては、ジルコニア安定化イットリウム(YSZ)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、及びポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の有機材料が挙げられる。
例えば、基板としてガラスを用いる場合、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合には、シリカなどのバリアコートを施したものを使用することが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
基板の形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、発光素子の用途、目的等に応じて適宜選択することができる。一般的には、基板の形状としては、板状であることが好ましい。基板の構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、また、単一部材で形成されていてもよいし、2以上の部材で形成されていてもよい。
基板は、無色透明であっても、有色透明であってもよいが、有機発光層から発せられる光を散乱又は減衰等させることがない点で、無色透明であることが好ましい。
基板には、その表面又は裏面に透湿防止層(ガスバリア層)を設けることができる。
透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物が好適に用いられる。透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。
熱可塑性基板を用いる場合には、更に必要に応じて、ハードコート層、アンダーコート層などを設けてもよい。
<陽極>
陽極は、通常、有機化合物層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
陽極の材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、導電性化合物、又はこれらの混合物が好適に挙げられる。陽極材料の具体例としては、アンチモンやフッ素等をドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の導電性金属酸化物、金、銀、クロム、又はニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの有機導電性材料、及びこれらとITOとの積層物などが挙げられる。この中で好ましいのは、導電性金属酸化物であり、特に、生産性、高導電性、透明性等の点からはITOが好ましい。
陽極は、例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、陽極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って、前記基板上に形成することができる。例えば、陽極の材料として、ITOを選択する場合には、陽極の形成は、直流又は高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等に従って行うことができる。
本発明の有機電界発光素子において、陽極の形成位置としては特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができる。が、前記基板上に形成されるのが好ましい。この場合、陽極は、基板における一方の表面の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
なお、陽極を形成する際のパターニングとしては、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
陽極の厚みとしては、陽極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常、10nm〜50μm程度であり、50nm〜20μmが好ましい。
陽極の抵抗値としては、10Ω/□以下が好ましく、10Ω/□以下がより好ましい。陽極が透明である場合は、無色透明であっても、有色透明であってもよい。透明陽極側から発光を取り出すためには、その透過率としては、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。
なお、透明陽極については、沢田豊監修「透明電極膜の新展開」シーエムシー刊(1999)に詳述があり、ここに記載される事項を本発明に適用することができる。耐熱性の低いプラスティック基材を用いる場合は、ITO又はIZOを使用し、150℃以下の低温で成膜した透明陽極が好ましい。
<陰極>
陰極は、通常、有機化合物層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
陰極を構成する材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、及び電気伝導性化合物、これらの混合物などが挙げられる。具体例としてはアルカリ金属(たとえば、LI、Na、K、又はCs等)、アルカリ土類金属(たとえばMg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、及びイッテルビウム等の希土類金属、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点からは、2種以上を好適に併用することができる。
これらの中でも、陰極を構成する材料としては、電子注入性の点で、アルカリ金属やアルカリ土類金属が好ましく、保存安定性に優れる点で、アルミニウムを主体とする材料が好ましい。
アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01質量%〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。
なお、陰極の材料については、特開平2−15595号公報、特開平5−121172号公報に詳述されており、これらの広報に記載の材料は、本発明においても適用することができる。
陰極の形成方法については、特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができる。例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、前記した陰極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って形成することができる。例えば、陰極の材料として、金属等を選択する場合には、その1種又は2種以上を同時又は順次にスパッタ法等に従って行うことができる。
陰極を形成するに際してのパターニングは、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
本発明において、陰極形成位置は特に制限はなく、有機化合物層上の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
また、陰極と前記有機化合物層との間に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物、酸化物等による誘電体層を0.1nm〜5nmの厚みで挿入してもよい。この誘電体層は、一種の電子注入層と見ることもできる。誘電体層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成することができる。
陰極の厚みは、陰極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10nm〜5μm程度であり、50nm〜1μmが好ましい。
また、陰極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。なお、透明な陰極は、陰極の材料を1nm〜10nmの厚さに薄く成膜し、更にITOやIZO等の透明な導電性材料を積層することにより形成することができる。
<有機化合物層>
本発明における有機化合物層について説明する。
本発明の有機電界発光素子は、発光層を含む少なくとも一層の有機化合物層を有しており、有機発光層以外の他の有機化合物層としては、前述したごとく、正孔輸送層、電子輸送層、電荷ブロック層、正孔注入層、及び電子注入層等の各層が挙げられる。
−有機化合物層の形成−
本発明の有機電界発光素子において、有機化合物層を構成する各層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法、インクジェット方式等いずれによっても好適に形成することができる。
−有機発光層−
有機発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
本発明における発光層は、発光材料のみで構成されていても良く、ホスト材料と発光材料の混合層とした構成でも良い。発光材料は蛍光発光材料でも燐光発光材料であっても良く、ドーパントは1種であっても2種以上であっても良い。ホスト材料は電荷輸送材料であることが好ましい。ホスト材料は1種であっても2種以上であっても良く、例えば、電子輸送性のホスト材料とホール輸送性のホスト材料を混合した構成が挙げられる。さらに、発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいても良い。
また、発光層は1層であっても2層以上であってもよく、それぞれの層が異なる発光色で発光してもよい。
本発明に使用できる発光材料としては、本発明のポリマー化合物のほか、他の蛍光発光材料、燐光発光材料を用いることができる。これらの併用する発光材料は低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
本発明に使用できる蛍光発光材料の例としては、例えば、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、スチリルベンゼン誘導体、ポリフェニル誘導体、ジフェニルブタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ナフタルイミド誘導体、クマリン誘導体、縮合芳香族化合物、ペリノン誘導体、オキサジアゾール誘導体、オキサジン誘導体、アルダジン誘導体、ピラリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体、キナクリドン誘導体、ピロロピリジン誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、スチリルアミン誘導体、ジケトピロロピロール誘導体、芳香族ジメチリディン化合物、8−キノリノール誘導体の金属錯体やピロメテン誘導体の金属錯体に代表される各種金属錯体等、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、及び有機シラン誘導体などの化合物等が挙げられる。
また、本発明に使用できる燐光発光材料は、例えば、遷移金属原子又はランタノイド原子を含む錯体が挙げられる。
遷移金属原子としては、特に限定されないが、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、及び白金が挙げられ、より好ましくは、レニウム、イリジウム、及び白金である。
ランタノイド原子としては、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテシウムが挙げられる。これらのランタノイド原子の中でも、ネオジム、ユーロピウム、及びガドリニウムが好ましい。
錯体の配位子としては、例えば、G.WIlkInson等著,ComprehensIve CoordInatIon ChemIstry, Pergamon Press社1987年発行、H.YersIn著,「PhotochemIstry and PhotophysIcs of CoordInatIon Compounds」 SprInger−Verlag社1987年発行、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社1982年発行等に記載の配位子などが挙げられる。
具体的な配位子としては、好ましくは、ハロゲン配位子(好ましくは塩素配位子)、含窒素ヘテロ環配位子(例えば、フェニルピリジン、ベンゾキノリン、キノリノール、ビピリジル、又はフェナントロリンなど)、ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトンなど)、カルボン酸配位子(例えば、酢酸配位子など)、一酸化炭素配位子、イソニトリル配位子、シアノ配位子であり、より好ましくは、含窒素ヘテロ環配位子である。上記錯体は、化合物中に遷移金属原子を一つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよい。異種の金属原子を同時に含有していてもよい。
燐光発光材料は、発光層中に、0.1質量%〜40質量%含有されることが好ましく、0.5質量%〜20質量%含有されることがより好ましい。
また、本発明における発光層に含有されるホスト材料としては、例えば、カルバゾール骨格を有するもの、ジアリールアミン骨格を有するもの、ピリジン骨格を有するもの、ピラジン骨格を有するもの、トリアジン骨格を有するもの及びアリールシラン骨格を有するものや、後述の正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、又は電子輸送層の項で例示されている材料が挙げられる。
発光層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
−正孔注入層、正孔輸送層−
正孔注入層、および正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。
正孔注入層、および正孔輸送層は、低電圧化、駆動耐久性の観点から、電子受容性ドーパントを含有するのが好ましい。
正孔注入層、あるいは正孔輸送層に導入する電子受容性ドーパントとしては、電子受容性で有機化合物を酸化する性質を有すれば、無機化合物でも有機化合物でも使用でき、具体的には、無機化合物は塩化第二鉄や塩化アルミニウム、塩化ガリウム、塩化インジウム、五塩化アンチモンなどのハロゲン化金属、および五酸化バナジウム、三酸化モリブデンなどの金属酸化物を好適に用いることができる。
有機化合物の場合は、置換基としてニトロ基、ハロゲン、シアノ基、トリフルオロメチル基などを有する化合物、キノン系化合物、酸無水物系化合物、フラーレンなどを好適に用いることができる。
具体的にはヘキサシアノブタジエン、ヘキサシアノベンゼン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、p−フルオラニル、p−クロラニル、p−ブロマニル、p−ベンゾキノン、2,6−ジクロロベンゾキノン、2,5−ジクロロベンゾキノン、テトラメチルベンゾキノン、1,2,4,5−テトラシアノベンゼン、o−ジシアノベンゼン、p−ジシアノベンゼン、1,4−ジシアノテトラフルオロベンゼン、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、p−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、o−ジニトロベンゼン、p−シアノニトロベンゼン、m−シアノニトロベンゼン、o−シアノニトロベンゼン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロナフトキノン、1−ニトロナフタレン、2−ニトロナフタレン、1,3−ジニトロナフタレン、1,5−ジニトロナフタレン、9−シアノアントラセン、9−ニトロアントラセン、9,10−アントラキノン、1,3,6,8−テトラニトロカルバゾール、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,3,5,6−テトラシアノピリジン、マレイン酸無水物、フタル酸無水物、フラーレンC60、およびフラーレンC70などが挙げられ、特開平6−212153、同11−111463、同11−251067、特開2000−196140、同2000−286054、同2000−315580、同2001−102175、同2001−160493、同2002−252085、同2002−56985、同2003−157981、同2003−271862、同2003−229278、同2004−342614、同2005−72012、同2005−166637、同2005−209643等に記載の化合物を好適に用いることが出来る。
このうちヘキサシアノブタジエン、ヘキサシアノベンゼン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、p−フルオラニル、p−クロラニル、p−ブロマニル、p−ベンゾキノン、2,6−ジクロロベンゾキノン、2,5−ジクロロベンゾキノン、1,2,4,5−テトラシアノベンゼン、1,4−ジシアノテトラフルオロベンゼン、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、p−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、o−ジニトロベンゼン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロナフトキノン、1,3−ジニトロナフタレン、1,5−ジニトロナフタレン、9,10−アントラキノン、1,3,6,8−テトラニトロカルバゾール、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,3,5,6−テトラシアノピリジン、またはフラーレンC60が好ましく、ヘキサシアノブタジエン、ヘキサシアノベンゼン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、p−フルオラニル、p−クロラニル、p−ブロマニル、2,6−ジクロロベンゾキノン、2,5−ジクロロベンゾキノン、2,3−ジクロロナフトキノン、1,2,4,5−テトラシアノベンゼン、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、または2,3,5,6−テトラシアノピリジンがより好ましく、テトラフルオロテトラシアノキノジメタンが特に好ましい。
これらの電子受容性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
電子受容性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、正孔輸送層材料に対して0.01質量%〜50質量%であることが好ましく、0.05質量%〜20質量%であることが更に好ましく、0.1質量%〜10質量%であることが特に好ましい。該使用量が、正孔輸送材料に対して0.01質量%未満のときには、本発明の効果が不十分であるため好ましくなく、50質量%を超えると正孔輸送能力が損なわれるため好ましくない。
正孔注入層、正孔輸送層は、具体的には、カルバゾール誘導体、アザカルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、チオフェン誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、有機シラン誘導体、又はカーボン、等を含有する層であることが好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
正孔輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、正孔注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.5nm〜100nmであるのがより好ましく、1nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−電子注入層、電子輸送層−
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。
電子注入層、および電子輸送層は、低電圧化、駆動耐久性の観点から、電子供与性ドーパントを含有するのが好ましい。
電子注入層、あるいは電子輸送層に導入される電子供与性ドーパントとしては、電子供与性で有機化合物を還元する性質を有していればよく、Liなどのアルカリ金属、Mgなどのアルカリ土類金属、希土類金属を含む遷移金属や還元性有機化合物などが好適に用いられる。
金属としては、特に仕事関数が4.2eV以下の金属が好適に使用でき、具体的には、Li、Na、K、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Y、Cs、La、Sm、Gd、およびYbなどが挙げられる。還元性有機化合物としては、例えば、含窒素化合物、含カルコゲン元素化合物(例えば含硫黄化合物、含セレン化合物、または含テルル化合物など)、含リン化合物などが挙げられる。この他にも、特開平6−212153、特開2000−196140、同2003−68468、同2003−229278、同2004−342614等に記載の材料を用いることが出来る。
これらの電子供与性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。電子供与性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、電子輸送層材料に対して0.1質量%〜99質量%であることが好ましく、1.0質量%〜80質量%であることが更に好ましく、2.0質量%〜70質量%であることが特に好ましい。該使用量が、電子輸送層材料に対して0.1質量%未満のときには、本発明の効果が不十分であるため好ましくなく、99質量%を超えると電子輸送能力が損なわれるため好ましくない。
電子注入層、電子輸送層は、具体的には、ピリジン誘導体、キノリン誘導体、フェナントロリン誘導体、シロール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、アザベンズイミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、有機シラン誘導体、等を含有する層であることが好ましい。
電子注入層、電子輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
電子輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、電子注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.2nm〜100nmであるのがより好ましく、0.5nm〜50nmであるのが更に好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−正孔ブロック層−
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陰極側で隣接する有機化合物層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する有機化合物の例としては、BAlq等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、BCP等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
<保護層>
本発明において、有機EL素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層に含まれる材料としては、水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであればよい。
その具体例としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、TI、又はNI等の金属、MgO、SIO、SIO、Al、GeO、NIO、CaO、BaO、Fe、Y、又はTIO等の金属酸化物、SIN、SIN等の金属窒化物、MgF、LIF、AlF、又はCaF等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、又はクロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
保護層の形成方法については、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、印刷法、又は転写法を適用できる。
<封止>
さらに、本発明の有機電界発光素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。
また、封止容器と発光素子の間の空間に水分吸収剤又は不活性液体を封入してもよい。水分吸収剤としては、特に限定されることはないが、例えば、酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化燐、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、及び酸化マグネシウム等を挙げることができる。不活性液体としては、特に限定されることはないが、例えば、パラフィン類、流動パラフィン類、パーフルオロアルカンやパーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等のフッ素系溶剤、塩素系溶剤、及びシリコーンオイル類が挙げられる。
<駆動>
本発明の有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明の有機電界発光素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
本発明の発光素子は、種々の公知の工夫により、光取り出し効率を向上させることができる。例えば、基板表面形状を加工する(例えば微細な凹凸パターンを形成する)、基板・ITO層・有機層の屈折率を制御する、基板・ITO層・有機層の膜厚を制御すること等により、光の取り出し効率を向上させ、外部量子効率を向上させることが可能である。
本発明の発光素子は、陽極側から発光を取り出す、いわゆる、トップエミッション方式であっても良い。
(本発明の用途)
本発明の有機電界発光素子は、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、又は光通信等に好適に利用できる。
本発明について実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
比較例1
25mm×25mm×0.7mmのガラス基板上にITOを150nmの厚さで蒸着し製膜したもの(東京三容真空(株)製)を透明支持基板とした。この透明支持基板をエッチング、洗浄した。このITOガラス基板上に、正孔注入および輸送層のBaytron P(PEDOT−PSS溶液(ポリエチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルホン酸ドープ体)/バイエル社製)をスピンコートした後、100℃で1時間真空乾燥し、正孔注入および輸送層とした(膜厚約100nm)。この上に化合物P−A(特開2003−77675に記載化合物)40mgを1,2−ジクロロエタン3mLに溶解した溶液をスピンコートし、発光層とした(膜厚約50nm)。次いで、電子輸送材料BAlqおよびAlqをそれぞれ膜厚20nm、30nmとなるように順次蒸着し、電子輸送層とした。さらにLiFを膜厚約3nmに蒸着した。蒸着は、10−3Pa〜10−4Paの真空中で、基板温度は室温の条件下で行った。この上にパターニングしたマスク(発光面積が2mm×2mmとなるマスク)を設置し、アルミニウムを膜厚約400nm蒸着して素子を作製した。なお、作製した素子は乾燥グローブボックス内で封止した。
Figure 2007123862
比較例2
比較例1の素子において、化合物P−Aの代わりに化合物P−B(特開2003−77675に記載化合物)を用いる以外は比較例1と全く同様にして素子を作製した。
Figure 2007123862
実施例1
比較例1の素子において、化合物P−Aの代わりに化合物P1を用いる以外は比較例1と全く同様にして素子を作製した。
実施例2
比較例1の素子において、化合物P−Aの代わりに化合物P3を用いる以外は比較例1と全く同様にして素子を作製した。
(素子評価)
(1)外部量子効率
東陽テクニカ(株)製ソースメジャーユニット2400を用いて、直流電圧を各素子に印加し、発光させる。その輝度をトプコン社製輝度計BM−8を用いて測定した。発光スペクトルと発光波長は、浜松ホトニクス(株)製スペクトルアナライザーPMA−11を用いて測定した。これらの数値をもとに、輝度が1000cd/m付近の外部量子効率を輝度換算法により算出した。
(2)駆動耐久性:輝度半減時間
各素子を輝度1000cd/mになるように直流電圧を印加し、輝度が500cd/mになるまでの時間を測定した。この輝度半減時間をもってして駆動耐久性の指標とした。
(3)金属錯体溶液を経時した場合の外部量子効率と輝度半減時間
各素子の作製において、本発明による金属錯体ポリマーおよび比較の金属錯体を1,2−ジクロロエタンに溶解した溶液を、5時間経時した後にスピンコートし、それ以外は実施例および比較例と全く同様にして素子を作製した。このように作製した素子の外部量子効率、輝度半減時間をそれぞれ(1)、(2)と同様な方法で測定した。
得られた結果を下の表1、および表2にまとめた。
Figure 2007123862
Figure 2007123862
上記結果から明らかなように、本発明の素子は、比較例素子に比べ、発光効率、駆動耐久性に優れていた。また、溶液経時後の性能低下も小さく、製造要因変動による性能変化を抑えることができた。

Claims (17)

  1. 一対の電極間に少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、分子内に3座以上の配位子を有する金属錯体を有する少なくとも一種のポリマーを含有することを特徴とする有機電界発光素子。
  2. 前記金属錯体が、分子内に4座以上の配位子を有する金属錯体であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 前記3座以上の配位子を有する金属錯体が下記一般式(I)で表されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機電界発光素子:
    Figure 2007123862

    (一般式(I)中、M11は金属イオンを表し、L11〜L15はそれぞれM11に配位する配位子を表す。L11とL14との間に原子群がさらに存在して環状配位子を形成してもよい。L15はL11及びL14の両方と結合して環状配位子を形成してもよい。Y11、Y12、およびY13はそれぞれ連結基、単結合、または二重結合を表す。また、Y11、Y12、およびY13が連結基である場合、L11とY12、Y12とL12、L12とY11、Y11とL13、L13とY13、Y13とL14の間の結合は、それぞれ独立に、単結合又は二重結合を表す。n11は0〜4を表す。M11とL11〜L15との結合は、それぞれ配位結合、イオン結合、共有結合のいずれでもよい。)。
  4. 前記3座以上の配位子の少なくとも1つの配位子が、鎖状配位子であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  5. 前記3座以上の配位子を有する金属錯体が、下記一般式(II)で表されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機電界発光素子:
    Figure 2007123862

    (一般式(II)中、MX1は金属イオンを表す。QX11〜QX16はMX1に配位する原子またはMX1に配位する原子を含んだ原子群を表す。LX11〜LX14は単結合、二重結合または連結基を表す。すなわち、QX11−LX11−QX12−LX12−QX13からなる原子群およびQX14−LX13−QX15−LX14−QX16からなる原子群はそれぞれ三座の配位子である。MX1とQX11〜QX16との結合は、それぞれ配位結合、イオン結合、共有結合のいずれでもよい。)。
  6. 前記3座以上の配位子を有する金属錯体が、下記一般式(III)で表されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機電界発光素子:
    Figure 2007123862
    (一般式(III)中、Q11は含窒素へテロ環を形成する原子群を表し、Z11、Z12、およびZ13はそれぞれ置換又は無置換の、炭素原子又は窒素原子を表し、MY1は更に配位子を有しても良い金属イオンを表す。)。
  7. 前記3座以上の配位子を有する金属錯体中の金属イオンが、遷移金属イオンであることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  8. 前記3座以上の配位子を有する金属錯体中の金属イオンが、イリジウムイオン、白金イオン、金イオン、レニウムイオン、タングステンイオン、ロジウムイオン、ルテニウムイオン、オスミウムイオン、パラジウムイオン、銀イオン、銅イオン、コバルトイオン、亜鉛イオン、ニッケルイオン、鉛イオン、アルミニウムイオン、又はガリウムイオンの群から選ばれる一種以上であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  9. 前記3座以上の配位子を有する金属錯体中の金属イオンが、希土類金属イオンであることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  10. 前記3座以上の配位子を有する金属錯体が金属錯体を構成する配位子の構造部分に窒素原子を含むことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  11. 前記3座以上の配位子を有する金属錯体が金属錯体を構成する配位子の構造部分にピリジン骨格、ピリミジン骨格、ピラジン骨格、イミダゾール骨格、又はピラゾール骨格(これらの骨格は他の環と縮合環を形成してもよい)を含むことを特徴とする請求項10に記載の有機電界発光素子。
  12. 前記ポリマーが前記金属錯体を側鎖部に有することを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  13. 前記ポリマーが前記金属錯体を主鎖部に有することを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  14. 前記ポリマーが非共役系ポリマーであることを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  15. 前記ポリマーが燐光発光性化合物部位を含有することを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  16. 前記ポリマーが正孔輸送機能部位を含有することを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  17. 前記ポリマーが電子輸送機能部位を含有することを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
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