JP2007123374A - 小型電子素子用の整列装置及び吸引装置 - Google Patents

小型電子素子用の整列装置及び吸引装置 Download PDF

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Abstract

【課題】真空吸引装置に最適に適合すると共に、小型電子素子の大きさの違いにも適合可能な整列装置を提供する。
【解決手段】動作状態で負圧を形成する吸着面71Pを突出形成してなる真空吸引装置WKと組合せて使用される整列装置JGである。略直方体状のLDバーを収容する中央開口10を有し、吸着面71Pを取り囲むように真空吸引装置WKに載置される平面略ロ字状の下側部材1と、下側部材1に重合されて下側部材1と一体化される平面略ロ字状の上側部材2と、中央開口10を狭めるよう調整可能な押圧具6と、を備えて構成される。
【選択図】図10

Description

本発明は、レーザダイオードバーなどの小型電子素子の端面に光学薄膜を設けるための整列装置、及びこれに組合せて使用される吸引装置に関する。
レーザダイオードなどの光半導体素子では、例えば、所望の反射率を得るために端面コートを設ける必要がある。しかし、電子素子の小型化に伴い、その扱いが微妙であり、電子素子を最適な状態で保持してコーティング処理を行うことは容易ではない。
そこで、従来から、小型の電子素子を最適に整列保持する各種の方法が提案されている(特許文献1〜3)。そして、出願人も真空吸引機構を利用した画期的な整列方法を提案している(特許文献4)。
特開平4−187767号公報 特開平9−266348号公報 特開平11−317565号公報 特開2001−320119号公報
このうち、特許文献4は、LDバーとスペーサとを交互に配列する作業を、負圧条件下で行うので、小さな電子素子を効率良く、且つ正しく整列させることができる点で優れている。
しかしながら、特許文献4に記載の整列方法を、実現する装置の具体的な構成については種々検討すべき点もある。すなわち、LDバーにも各種の形状や寸法があるところ、単一の装置で、各種の大きさに対応できることが望まれる。特に、光学薄膜が必要となる2つのコート端面の間の厚みが種々異なっても、最適な条件で保持できる構成が望まれる。
本発明は、上記の要請に基づいてなされたものであって、真空吸引装置に最適に適合すると共に、小型電子素子の大きさの違いにも適合可能な整列装置を提供することを目的とする。また、このような整列装置と組合せて使用するに好適な吸引装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、動作状態で負圧を形成する吸着面を突出形成してなる吸引装置と組合せて使用される整列装置であって、整列対象となる略直方体状の電子素子を収容する中央開口を有し、前記吸着面を取り囲むように前記吸引装置に載置される閉路形状の下側部材と、前記下側部材に重合されて前記下側部材と一体化される閉路形状の上側部材と、前記中央開口を狭めるよう調整可能な押圧具と、を備えて構成され、前記下側部材の重合方向の高さは、前記吸着面の突出高さと同一か僅かに突出高さより高く設定され、前記電子素子と交互に配列される略直方体状の補助素子が、前記下側部材の上面に掛け渡された状態で、前記押圧具が前記電子素子及び補助素子の集合体に当接されると共に、前記上側部材が弾性を有して前記補助素子の両端部に当接されて前記下側部材と一体化されるようになっている。
本発明において、中央開口の寸法は、対象ワークに合わせて適宜に決定されるが、何れの場合にも矩形状の開口であるのが好ましい。本発明の下側部材及び上側部材は、何れも閉路形状であるが、好ましくは、上下の部材を略同一の形状とすべきである。なお、下側部材及び上側部材の外周側の寸法や形状は、光学被膜を形成する蒸着装置などに合わせて決定されるので、実施例に示すような矩形状に限らず、楕円を含む略丸形状や略三角形状であっても良い。
何れにしても、本発明では、前記上側部材の下面には、弾性体が下側部材に向かって装着され、前記弾性体の先端が前記補助素子の端部に当接した状態で、前記上側部材と前記下側部材とが一体化されているのが好ましい。また、前記上側部材又は前記下側部材には、環状の弾性体が外嵌されたボルト部材が収容され、このボルト部材によって前記上側部材と前記下側部材が一体化されているもの好ましい。
前記押圧具は、好ましくは、前記電子素子と補助素子とが配列される方向に、ほぼ直交して進退可能に構成される一方、その進退方向は、多少のズレが許容される構成になっている。
また、本発明は、上記の整列装置を組合せて使用される吸引装置である。この吸引装置は、好ましくは、吸引通路を有する吸引作業部と、前記吸引作業部の底面を気密に閉塞する吸引ベース部とが一体化されて構成されている。
上記した本発明によれば、真空吸引装置に最適に適合すると共に、小型電子素子の大きさの違いにも適合可能な整列装置、及び対応する吸引装置を実現できる。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。図1は、第1実施例に係る半導体用の整列冶具JGの構成部材を図示したものである。図示の整列冶具JGによれば、後述する真空吸引装置WKを利用することで、複数のLDバー(Laser Diode Bar)とスペーサ(Dummy Bar)とを、効率良く交互に整列させることができ、この整列状態のままLDバーを確実に保持することができる。そして、その後のコーティング工程において、整列冶具JGに保持された状態のまま、各LDバーの共振器端面には、光学被膜が形成される。
図1に構成部材を図示するように、この整列冶具JGは、真空吸引装置WKに載置される下冶具1と、下冶具1に重合される上冶具2とを中心に構成されている。下冶具1と上冶具2とは、整列作業完了後に、2つの保持ネジBT2,BT2によって一体化され、LDバーとスペーサとを保持した状態で、真空吸引装置WKから自由に離脱される。
下冶具1の上面には、整列対象となるLDバーの長さに対応する開口幅Wを有するワーク受けプレート3が配置され、更に、その下方上面にワーク受け4が配置され、これら全体3,4が下冶具1に固定される。なお、下冶具1の下端部の左右位置には、下字具1に重合して上字具2を正しく装着するためのガイドピンPINが予め圧入されている。したがって、第1実施例の下側部材は、ガイドピンPIN、ワーク受けプレート3、及びワーク受け4が装着された状態を意味する。なお、ワーク受けプレート3及びワーク受け4を固定するためのネジ部材は図示を省略している。
上冶具2の下面(底面)には、スペーサを押圧するための押えネジ5,5が固定される。但し、押えネジ5,5を固定のためのネジ部材も図示を省略している。一方、上冶具2の上面(平面)には、LDバー及びスペーサを押圧するためのプッシャー6が、固定ネジBT1によって固定される。なお、固定ネジBT1を緩めた状態で、プッシャー6を矢印方向にスライドさせ、適所において固定ネジBT1を締め込む。したがって、第1実施例の上側部材は、プッシャー6と、押えネジ5,5とが装着された状態の上冶具2を意味する。
図2に示すように、下冶具1は、本実施例では、横50×縦35×厚さ3mm程度のステンレス鋼に、中央開口10を設けて略ロ字状に構成されている。このように、この下冶具1は、外周路11が閉塞した略ロ字状に形成されているため、加熱下でも熱ひずみ(捻りや撓み)が少なく、設計通りの寸法形状を維持することができる。
略ロ字状の外周路11には、ワーク受けプレート3及びワーク受け4を固定するための6個のネジ穴12(12a,12b)と、保持ネジBT2を受入れて上字具2を固定するための2つのネジ穴13とが形成されている。6個のネジ穴12のうち、下方中央の2個のネジ穴12aには、ワーク受け4及びワーク受けプレート3を通してネジ部材がネジ込まれ、残りのネジ穴12bには、ワーク受けプレート3を通してネジ部材がネジ込まれる。なお、下冶具1の下端部の左右位置には、ガイドピンPINが圧入されている。
一方、外周路11の上部中央には、プッシャー6の当接片PS(図4)のスライド通路を確保するために凹部形成された肉薄部14が形成されている。また、この肉薄部14の一部に、切除部15が形成され、固定ネジBT1の先端が下冶具1に接触することを防止している。この切除部15は、本装置を自動機で使用する場合には、コレット用の逃げ空間及びセンサ用の逃げ空間として機能する。
図3に示す通り、上冶具2は、下冶具1よりやや肉厚であり、横50×縦35×厚さ4.5mm程度のステンレス鋼に中央開口20を設けて、全体として略ロ字状に構成されている。中央開口20の外側が外周路21であり、外周路21が閉塞した略ロ字状に形成されているので、上記した下冶具1と同様の利点がある。
図3(e)のC−C断面図に表れるように、外周路21の底面には、その内側をほぼ環状に、矩形状凹部22が形成されている。そして、この矩形状凹部22には、プッシャー6を通過した固定ネジBT1を受入れるネジ穴23と、保持ネジBT2,BT2を通過させる貫通穴24,24と、4つのネジ穴25・・・25とが形成されている。なお、外周路21に形成された貫通穴26は、位置決め穴であり、下冶具1から突出したガイドピンPINが、この貫通穴26を通過することで上下の治具1,2が正しく位置決めされる。
また、外周路21の上部中央と下部中央には、凹部形成された肉薄部27,28が形成されている。肉薄部28は、ワーク受け4のための逃げ空間であり、肉薄部27は、プッシャー6を上冶具と下冶具の間でスライドさせる場合のスライド空間である。但し、図10に示す本実施例の使用態様では、プッシャー6は、上冶具2の上面をスライドさせているので、肉薄部27は実質的に機能していない。
図4(a)は、ワーク受けプレート3の平面図である。ワーク受けプレート3は、0.3mm程度の薄いステンレス鋼板であり、下冶具2と同一寸法の横50×縦35mm程度の矩形板の中央が、左右幅Wにわたって切欠かれて略U字状に構成されている。開口する左右幅Wは、LDバーの長さ方向の寸法L1に対応して決定され、W>L1で且つW≒L1に設定されている。左右幅Wは、好ましくは、投入されるLDバーの一番長い寸法L+2mm〜4mm程度に設定される。
図示の通り、ワーク受けプレート3は、U字状の本体部30に8個の貫通穴31(31a,31b,31c)と、2つの貫通穴32,32とが形成されている。6つの貫通穴31(31a,31b)は、下冶具1の6つのネジ穴12(12a,12b)に対応したものであり、不図示のネジ部材が貫通穴31を通過して下冶具1のネジ穴12にネジ込まれることで、ワーク受けプレート3が、ワーク受け4と共に下冶具1に固定される。一方、2つの貫通穴32,32は、下冶具1のネジ穴13,13に対応したものであり、保持ネジBT2が通過する大きさになっている。なお、貫通穴31cは、ガイドピンPINの通過穴である。
図4(b)及び図4(c)は、ワーク受け4の平面図(b)と正面図(c)である。ワーク受け4は、厚さ0.3〜0.5mm程度のバネ用ステンレス鋼であり、その本体板40の左右には、2つの貫通穴41,41が形成されている。この貫通穴41は、ワーク受けプレート3の下方中央に位置する貫通穴31aや、下冶具1の下方中央に位置するネジ穴12aに対応しており、不図示のネジ部材が、貫通穴41と貫通穴31aを通過して下冶具1のネジ穴12aにネジ込まれるようになっている。
また、ワーク受け4の本体板40の上部には、略円弧状に切除された切欠部42,42が設けられている。この切除部42は、真空吸引装置WKの吸引口にワーク受け4が接触しないよう、形成されたものである(この点は更に後述する)。
図5は、押えバネ5の平面図(a)と正面図(b)とを示している。押えバネ5は、厚さ0.1mm程度のバネ用ステンレス鋼で構成されている。そして、縦長の本体部50と、本体部50から約30°で屈曲された当接部51とで板バネを構成している。押えバネ5の本体部50には、中央の貫通穴53と、その上下に位置する2つの取付穴54,54とが形成されている。中央の貫通穴53は、上治具2の貫通穴24に対応しており、取付穴54,54は、上冶具2のネジ穴25,25に対応している。そして、不図示のネジ部材が、取付穴54,54を通過して、上冶具2のネジ穴25,25にネジ込まれることで、押えバネ5が上冶具2の底面に固定される。
図6は、プッシャー6を示す図面である。プッシャー6は、厚さ0.5mm程度のバネ用ステンレス鋼で構成されている。プッシャー6は、本体部60の中央に縦長の長穴61が形成されている。この長穴61は、固定ネジBT1のネジ軸よりやや幅広に形成されており、固定ネジBT1を軽く上冶具2のネジ穴23にネジ込んだ状態で、プッシャー6を適宜にスライドできるようになっている。なお、長穴61の横幅が、固定ネジBT1のネジ軸よりやや幅広に形成されているので、LDバーやスペーサがやや傾斜して積層されている場合にも、それに対応して、傾斜してスライドさせることも可能となる(図10(d)参照)。
また、プッシャー6の本体部60には、その長さ方向の前後が直角に屈曲されて、先端部60aと後端部60bとが形成されている。先端部60aは、後端部60bより突出方向に短く形成されるが、先端部60の最先端は、更に幅の狭い当接片PSとなっている。この当接片PSは、交互に配列されたLDバーとスペーサを押圧する役目を果たしている。
図7は、真空吸引装置WKの構成部材を図示したものであり、吸引作業部7と吸引ベース部8とを示している。また、図8は、吸引作業部7の平面図や底面図などを図示している。
図7(a)に示す通り、真空吸引装置WKは、吸引通路を有する吸引作業部7と、吸引作業部7の底面を気密に閉塞する吸引ベース部8とで構成されている。吸引作業部7は、縦80×横60×厚さ9mm程度のステンレス鋼の本体部70の中央に、高さH1(3.5mm程度)の吸着部71を突出形成して構成されている。なお、この実施例では、左右2列の吸着部71,71を列状に設けているが、必要に応じて、3列以上の吸着部を設けても良い。
何れにしても、吸着部71の頂上面71Pには、細長い吸引溝72が列状に設けられ、この吸引溝72に連続して、やや幅広の略直方体の縦穴73が連設されている(図7(d)図8(e)参照)。そして、この縦穴73に連設して、略円筒状の横穴74が設けられて、真空ポンプ(不図示)との接続口75に連続している(図8(b)参照)。
図7(b)(d)に表れるように、吸引作業部7の本体部70には、2つの吸着部71,71の間に、縦長の中央開口76が形成されている。また、本体部70には、吸着部71を囲む位置に、5箇所の貫通穴77が形成されている。この貫通穴77には、それぞれ円柱状のピン部材PR(図7(f))が圧入される。突出部PRの頭部は、整列冶具JGを真空吸引装置WKに載置する際に、整列冶具JGを正しく位置決めするための突起として機能する(図8(a)参照)。
吸引作業部7の本体部70の4箇所には、貫通穴78が形成されている。一方、吸引ベース部8には、吸引作業部7の貫通穴78に対応して、ネジ穴81が形成されている(図7(e))。そして、吸引作業部7の貫通穴78は、六角穴を有するボルトBT3(図7(g))が挿入されて、吸引ベース部8のネジ穴にネジ込まれ、吸引ベース8と吸引作業部7とが一体化される。なお、吸引ベース8と吸引作業部7とが一体化された状態では、吸引作業部7の上面からボルトBT3は表れない。
続いて、前記した構成からなる整列冶具JGの組立方法と使用方法について説明する。先ず、下冶具1の上に、ワーク受けプレート3とワーク受け4を、この順番で重合する。そして、ワーク受け4及びワーク受けプレート3を通して、ネジ穴12aにネジ部材をネジ込むと共に、ワーク受けプレート3を通して、ネジ穴12bにネジ部材をネジ込む。図9(a)は、下冶具1と、ワーク受けプレート3と、ワーク受け4とを一体化した状態を示している。また、図9(b)は、図9(a)のA−A断面図である。なお、何れも、ネジ部材の記載は省略している。
次に、真空吸引装置WKの上に、下冶具1を、ガイドピンPIN、ワーク受けプレート3、及びワーク受け4と共に載置する。先に説明した通り、真空吸引装置WKの吸引作業部7から5本のピン部材PRが突出しているので、このピン部材PRの規定する領域に、下冶具1を配置することになる。図9(c)は、下冶具1の載置状態を図示したものであり、この状態では、下冶具1の中央開口10及びワーク受けプレート3の左右幅Wを通して、吸引作業部7の吸着部71,71が表れる。
また、この状態では、ワーク受け4に設けられた切欠部42,42が、吸着部71の頂上面71Pを受け入れるよう整合するので、ワーク受け4が頂上面71Pに接触して、細い吸引溝72の吸引口を傷付けるおそれはない。したがって、整列冶具JGを次々と交換して、整列作業を繰り返しても、吸引作業部7の性能が損なわれることはない。
以上の操作によって準備が完了する。そこで、次は、真空ポンプを作動させて吸引溝72の吸引口に負圧を生じさせた状態で、スペーサSPとLDバーBARとを交互に整列させる。ここで、LDバーBARは、長さ方向の寸法がL1、光学被膜の形成されるべき両端面間の厚さがT1であるとする(図9(g))。
本実施例では、LDバーの寸法L1に対応して、U字状のワーク受けプレート3は、W>L1且つW≒L1の条件で、左右幅Wにわたって切欠かれている。一方、スペーサSPは、その長さ方向の寸法L2が、ワーク受けプレート3の左右幅Wに対応して、L2>Wに設定されている。また、スペーサSPの厚さT2は、LDバーの厚さT1に対応してT2<T1に設定されている(図10)。
そのため、スペーサSPとLDバーBARとを交互に並べると、スペーサSPは、U字状のワーク受けプレート3に掛け渡される一方、LDバーBARは、吸着部の頂上面71Pに吸着されて接触することになる。なお、スペーサSPは、吸着部の頂上面71Pに接触しないが、吸引溝72の吸引口に負圧によって保持されて、位置がずれることがない。
図9(d)は、配列状態を示す平面図であり、スペーサSPに挟まれてLDバーBARが並んでいる。図9(e)は、配列状態を示す正面図であり、スペーサSPの上下に、光学被膜の形成されるべきLDバーBARの両端面が表れる。また、図9(f)は、4枚のスペーサSPと、スペーサSPに挟まれたLDバーBARとが、真空吸引装置WKに載置された下冶具1及びワーク受けプレート3の上に配列された状態を示している。
このようにして必要な個数のLDバーBARの配列が完了したら、その上に上字具2を被せることになる。この時、ガイドピンPINを、上冶具2の貫通穴26の中を通過させることで正確な位置決めが可能となる。図10(a)は、組立状態の上字具2を図示したものであり、上字具2の裏面(底面)に、2枚の押えバネ5,5を固定し、表面にプッシャー6を軽く固定した状態を示している。図示の通り、押えバネ5,5は、上字具2の裏面から遠ざかる方向(つまり下方)に屈曲した状態で固定される(図10(d))。
組立状態の上字具2は、配列されたLDバーBAR及びスペーサSPに被せられる。そして、この状態でプッシャー6をスライド移動させて、配列状態のLDバーBAR及びスペーサSPを押圧して整列させる。そして、その後、固定ネジBT1を締め込んで、LDバーBAR及びスペーサSPを完全に保持状態にする。図10(e)は、このような整列完成状態を図示したものである。
図11は、整列状態におけるLDバーBAR及びスペーサSPと、他の部材との関係を図示したものである。吸着部71を突出高さH1と、下冶具1にワーク受けプレート3を装着した状態の厚さ(重合方向の高さ)H2とは、H2=H1+ΔHの関係がある。そのため、吸着部71の吸引口に接触しているLDバーBARの下端面と、ワーク受けプレート3のU字状本体部30に載置されるスペーサSPの下端面との間にはΔHの高低差が生じ、LDバーBARの下端面の方が下方に位置することになる。
一方、LDバーBARの上端面と、押えバネ5の当接部51に押圧されるスペーサSPの上端面には、ΔTの高低差が生じ、LDバーBARの上端面がスペーサSPの上端面の上方に位置することになる。ここで、T2−T1=ΔT+ΔHであり、T2は、スペーサSPの高さ(厚さ)、T1は、LDバーの高さ(厚さ)である。なお、T2とT1を同一寸法にして、ΔT、ΔHを0mm寸法にする場合もある。
ところで、配列方向におけるLDバーの幅Dは、LDバーの長さ方向に正確に一定とは限らず、多少の差がある場合もある。図10(b)は、その関係を図示したものであり、左端部の幅D1と右端部の幅D2が同じでなく、特定の半導体ウェアを切り出した全てのLDバーにおいて、D2>D1であった場合を図示している。かかる場合、このLDバーを配列すると配列数が増えるに応じて、右側の方が厚くなり、図10(d)のような関係になると思われる。
しかし、本実施例では、プッシャー6の長穴61が、固定ネジBT1のネジ軸よりやや幅広に形成されているので、先に説明した通り、配列状態のLDバーの左右端部のずれに対応して、LDバーに直交してプッシャー6を押圧することができる。
何れにしても、プッシャー6を押圧して、固定ネジBT1を締め込んだ状態では、LDバーBARの両端面がスペーサSPの両端面からやや突出した整列状態となり、この整列状態で整列冶具JGに保持されている。そして、真空ポンプの動作を停止させれば、整列冶具JGを真空吸引装置WKから自由に離脱させることができる。そこで、LDバーを保持した整列冶具JGをコーティング工程に持ち込み、例えば、整列冶具JGの斜め下方からコーティング膜を蒸着させることになる。次に、整列冶具JGの上下を反転させて、再び、整列冶具JGの斜め下方からコーティング膜を蒸着させれば、各LDバーの共振器端面には、光学被膜が形成される。
以上のコーティング作業が終われば、プッシャー6を逆方向にスライド移動させると共に、上冶具2と下冶具1とを離脱させる。すると、コーティング加工を終えたLDバーを取り出すことができる。なお、使用後の整列冶具JGは洗浄処理などを経て再利用されるが、所定回数の使用の後には廃棄される。
続いて、図12〜図14に基づいて、本発明の第2実施例について説明する。図12に示す通り、第2実施例の整列冶具JGは、真空吸引装置WKに載置される下冶具110と、下冶具110に重合される上冶具120と、2つの冶具110,120に保持されたLDバー及びスペーサに当接されるワーク押え130と、ワーク押え130に螺合してワーク押え130を進退させるワーク押えネジ140とを中心に構成されている。
図示の通り、組立状態では、上冶具120とワーク押え130とワーク押えネジ140とは、一体化されている。すなわち、この実施例では、上冶具120とワーク押え130とワーク押えネジ140とが一体化されて上側部材となる。
下冶具110と上冶具120とは、LDバーとスペーサの整列作業完了後に、3本の保持ネジBT4によって一体化され、LDバー及びスペーサを保持した状態で、真空吸引装置WKから自由に離脱される。
図12に示す通り、ワーク押え130の底面には、2条の切込み溝131,131が形成され、その左右側面には、ガイド溝132,132が形成されている。底面の切込み溝131は、真空吸引装置の吸着面(図8の頂上面71P参照)に対応して設けられており、ワーク押え130が進退移動しても、金属製のワーク押え130が吸着面を傷付けることがない。
ワーク押え130には、先端側の当接面130aと、基端側の背面130bとを貫通して、ネジ溝133が形成されている。また、このジ溝133の両側には、コイルスプリングSP2を収容する2つの円筒穴134が形成されている。
ワーク押えネジ140は、手動操作部である円柱部141と、円柱部141に連設して突出するネジ軸142とで構成されている。そして、ネジ軸142は、上冶具120の上部貫通穴125を通して、ワーク押え130のネジ溝133にネジ込まれる。この装着状態では、2つの円筒穴134には、それぞれ、コイルスプリングSP2,SP2が収容されている。
図13は、上冶具120の構成を図示したものである。上冶具120は、LDバーの長さに対応する左右幅を有する中央開口121を設けて、全体として略ロ字状に構成されている。そして、略ロ字状に形成された外周路122には、3つの取付穴123が形成されている。各取付穴123は、座掘り加工された円柱貫通穴であり、そこには、スプリングSP1に外嵌された保持ネジBT4が挿入される。なお、保持ネジBT4は、6角穴を有する円柱頭部を有しており、上冶具120の底面から突出した保持ネジBT4には、EリングRGが装着される。したがって、装着状態では保持ネジBT4が上冶具120から抜けることはない。
外周路122の上部中央は、矩形状に切欠かれて幅狭部124が設けられ、幅狭部124の中央には、ワーク押えネジ140のネジ軸142を受け入れる貫通穴125が形成されている。また、幅狭部124から中央開口121に向けてガイド突部126が形成されている。このガイド突部126は、ワーク押え130のガイド溝132と係合して、ワーク押え130の進退移動を誘導する機能を果たしている。
外周路122の下部裏面には、非貫通の2つの円柱穴127,127が形成され、各円柱穴127は、中央開口121に向けて延長されて、中央開口121と連通している。
図14は、下冶具110を図示したものである。下冶具110は、上冶具120を同一寸法の外形と、中央開口121と同一寸法の中央開口111とを有して、全体として略ロ字状に構成されている。そして、略ロ字状に形成された外周路112には、3つのネジ穴113が形成されている。
ネジ穴113は、詳細には座堀穴であって、その先端側にはネジ溝が形成されている。各ネジ穴113は、上冶具120の取付穴123に対応しており、取付穴123を通過した保持ネジBT4がねじ込まれるようになっている。また、座掘り加工されているため、保持ネジBT4に装着されたEリングRGを、受け入れることも可能となる。
外周路112の上部中央は、上冶具120の幅狭部124の位置に対応して、表面が凹部形成された肉薄部114が形成されている。この肉薄部114は、ワーク押え130の移動通路をとなる部分である。
外周路112の下部には、ネジ穴113の両側に円柱突起115,115が設けられている。円柱突起115は、上冶具120の円柱穴127に対応したものであり、下冶具110と上冶具120とを重合させる場合に、位置決め機能を果たすものである。なお、この円柱突起115は、例えば、貫通穴にピン部材PNを圧入して形成される。
図13に示す重合状態のC−C断面図の通り、下冶具110の上に上冶具120を重合させた状態では、下冶具の円柱突起115が、上冶具の円柱穴127に挿入状態となる。そして、3つの保持ネジBT4によって上冶具120と下冶具110とが一体化される。この実施例では、保持ネジBT4にスプリングSP1が外嵌されているので、一体化された状態でも、上冶具120と下冶具110との離間距離は、弾性的に偏移可能となる。なお、偏移量は、保持ネジBT4の締め込み量によって規制される。
第2実施例の整列冶具JGの使用方法は、第1実施例の整列冶具JGの使用方法と同じであり、LDバーとスペーサとを交互に配置する。すなわち、先ず、下冶具110の中央開口111の中に、真空吸引装置の吸着面が位置するよう整列冶具JGを配置する。この時、真空吸引装置から突出する突出部PRを利用する。
続いて、真空吸引装置の吸着面にLDバーを配置して、下冶具110の中央開口111の内部でLDバーを収容する。一方、LDバーに連続するスペーサは、下冶具110の外周路112に掛け渡すようスペーサSPを配置する。このようにして、LDバーとスペーサとを交互に配列し終わると、下冶具110の上に上側部材(120+130+140)を重合させ、保持ネジBT4を適当に締め込むことで上下の部材を一体化する。
しかる後、ワーク押えネジ140の円柱部141を回して、ワーク押え130を進出させて、その当接面130aによってLDバー及びスペーサを適度に押圧する。図14に示すように、このとき、ワーク押え130のガイド溝132と、上冶具120のガイド突部126とが係合して所定のスライド移動が実現される。先に説明した通り、上部貫通穴125は、ネジ軸142の外径より適度の大きいので、LDバー及びスペーサが、仮に、図11(d)のように傾斜した配列状態であっても、LDバー及びスペーサに直交して押圧することができ、これらを適切に整列させることができる。
そして、整列作業が終われば、真空ポンプの動作を停止させて、整列冶具JGを真空吸引装置WKから離脱させることになる。その後は、LDバーを保持した整列冶具JGが、コーティング工程に持ち込まれるのは、第1実施例の場合と同じである。
以上、本発明の2つの実施例について具体的に説明したが、具体的な記載内容は特に本発明を限定する趣旨ではなく、本発明の趣旨を逸脱することなく各種の変更が可能である。特に、具体的な形状や寸法は、何ら本発明を限定するものではなく、必要に応じて適宜に変更される。また、本発明の整列装置は、手作業を必須要件とするものではなく、自動機の一部としても使用することができる。
第1実施例の整列冶具について、その構成部材を図示したものである。 第1実施例の下冶具を図示したものである。 第1実施例の上冶具を図示したものである。 ワーク受けプレートとワーク受けとを図示したものである。 押えバネを図示したものである。 プッシャーを図示したものである。 真空吸引装置を図示したものである。 真空吸引装置の構成部材を図示したものである。 整列冶具の使用方法を説明する図面である。 整列冶具の使用方法を説明する別の図面である。 整列状態を説明する図面である。 第2実施例の整列冶具について、その構成部材を図示したものである。 第2実施例の上冶具を図示したものである。 第2実施例の下冶具を図示したものである。
符号の説明
WK 真空吸引装置
JG 整列装置(整列冶具)
BAR LDバー
10 中央開口
1,110 下冶具
2,120 上冶具
6 押圧具(プッシャー、ワーク押え)
71P 吸着面(吸着部の頂上面)

Claims (5)

  1. 動作状態で負圧を形成する吸着面を突出形成してなる吸引装置と組合せて使用される整列装置であって、
    整列対象となる略直方体状の電子素子を収容する中央開口を有し、前記吸着面を取り囲むように前記吸引装置に載置される閉路形状の下側部材と、前記下側部材に重合されて前記下側部材と一体化される閉路形状の上側部材と、前記中央開口を狭めるよう調整可能な押圧具と、を備えて構成され、
    前記下側部材の重合方向の高さは、前記吸着面の突出高さと同一か僅かに突出高さより高く設定され、
    前記電子素子と交互に配列される略直方体状の補助素子が、前記下側部材の上面に掛け渡された状態で、前記押圧具が前記電子素子及び補助素子の集合体に当接されると共に、前記上側部材が弾性を有して前記補助素子の両端部に当接されて前記下側部材と一体化されるようになっていることを特徴とする整列装置。
  2. 前記上側部材の下面には、弾性体が下側部材に向かって装着され、前記弾性体の先端が前記補助素子の端部に当接した状態で、前記上側部材と前記下側部材とが一体化されている請求項1に記載の整列装置。
  3. 前記上側部材又は前記下側部材には、環状の弾性体が外嵌されたボルト部材が収容され、このボルト部材によって前記上側部材と前記下側部材が一体化されている請求項1に記載の整列装置。
  4. 前記押圧具は、前記電子素子と補助素子とが配列される方向にほぼ直交して進退可能に構成される一方、その進退方向は、多少のズレが許容される構成になっている請求項1〜3の何れかに記載の整列装置。
  5. 請求項1〜4の何れかの整列装置と組合される吸引装置。
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