JP2007121041A - タイヤ試験機 - Google Patents

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祥孝 馬場
Michiya Kurohashi
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Abstract

【課題】高精度なタイヤの特性を測定できるようにする。
【解決手段】リムを有するスピンドル軸と、このスピンドル軸をハウジングに対して回転自在に支持する軸受とを備え、リムに装着したタイヤを回転させて測定装置でタイヤの特性を測定するタイヤ試験機において、軸受はスピンドル軸を非接触で支持する磁気軸受で構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、ユニフォミティ試験装置,転がり抵抗試験装置等のタイヤの試験を行う試験装置(タイヤ試験機)に関するものである。
従来より、この種のタイヤ試験機として、特許文献1に示すようなユニフォミティ試験装置が知られている。このユニフォミティ試験装置は、スピンドル軸と、ハウジングと、ドラムとを備えており、スピンドル軸に設けたリムにタイヤを装着し、このタイヤに前記ドラムを押し当ててタイヤを回転させることにより、タイヤの特性、例えば、タイヤに発生する転がり抵抗(トラクティブ荷重)を測定することができる。
さて、タイヤを路面上で転動させたときの理想的な転がり抵抗は、図9に示すようなモデルで説明することができる。図9に示すように、所定の荷重をかけて当該タイヤを転動させたとき、タイヤの接地部の接地長さLに亘っての接地圧力fz(x)の分布は図に示すようになる。タイヤは弾性体であるため、転動中の接地圧力fz(x)の分布度合いはタイヤ中心Oで前後対称にならず、その結果、例えば、接地圧力fz(x)の重心位置はεだけ前方に移動することとなる。
ここで、タイヤの転がり半径をrとし、接地圧力fz(x)の重心における荷重反力をFzとしてタイヤの接地部におけるモーメントの釣り合いを考えると、式(1)が成り立ち、転がり抵抗Rは荷重反力Fzに比例することとなる。
Figure 2007121041
特開2004−28700号公報
従来のユニフォミティ試験装置で転がり抵抗を測定した場合、測定した転がり抵抗TFは、式(1)で示した転がり抵抗Rとは異なる。
従来のユニフォミティ試験装置では、タイヤを回転させた際にそのタイヤの回転軸となるスピンドル軸が回転する。そして、このスピンドル軸は転がり軸受によって回転自在に支持されていることから、タイヤを回転させた際、転がり軸受の回転抵抗に起因して捩りトルクがスピンドル軸に発生してしまう。そのため、このようなユニフォミティ試験装置で転がり抵抗を測定した場合、測定した転がり抵抗TFには、回転の際にスピンドル軸に発生した捩りトルクMsの影響による力FMが加算されてしてしまう。即ち、ユニフォミティ試験装置で測定した転がり抵抗TFは式(2)のようになる。
Figure 2007121041
一般に軸受の回転抵抗は、軸受にかかる荷重,回転速度,温度,潤滑状態などによって変化するためこれを正確に捉えることは非常に困難である。
したがって、軸受の回転抵抗が発生する状況下では、捩りトルクが発生するため高精度な転がり抵抗を求めることは困難となる。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、高精度なタイヤの特性を測定できるタイヤ試験機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は次の手段を講じた。即ち、リムと一体的に回転するスピンドル軸と、このスピンドル軸をハウジングに対して回転自在に支持する軸受とを備え、リムに装着したタイヤを回転させて測定装置でタイヤの特性を測定するタイヤ試験機において、前記軸受は、前記スピンドル軸を非接触で支持する磁気軸受で構成されている点にある。
発明者は、スピンドル軸を回転させた際、測定したタイヤのトラクティブ荷重等のタイヤの特性には、回転の際に発生した捩りトルクの影響による力が加算されてしてしまうことから、捩りトルクの発生の原因となる軸受の回転抵抗を無くす構造について様々な角度から検証した。
その結果、発明者は、スピンドル軸を支持する軸受を、非接触で支持する磁気軸受で構成することで、スピンドル軸を回転させた際に、軸受の転がり抵抗によって発生してしまうスピンドル軸の捩りトルクを発生しないようにした。
即ち、磁気軸受はスピンドル軸をハウジングと離間させた状態、言い換えれば、スピンドル軸を空中に浮かした状態で支持するものであるため、スピンドル軸を回転させた際、磁気軸受の回転抵抗は非常に小さく、これによって、スピンドル軸には軸受の回転抵抗による捩りトルクがほとんど発生しなくなる。
したがって、例えば、タイヤの特性の1つであるトラクティブ荷重を測定した場合、トラクティブ荷重にはほとんど捩りトルクが加算されなくなるので、高精度なトラクティブ荷重が測定できるようになる。
前記磁気軸受は、スピンドル軸のスラスト荷重を受けるスラスト軸受と、スピンドル軸のラジアル荷重を受けるラジアル軸受とを有していることが好ましい。
これによれば、回転するスピンドル軸を安定的に保持することができる。
前記磁気軸受を、スピンドル軸を加振させる加振装置として共用することが好ましい。
スピンドル軸を支持する磁気軸受を加振装置として用いるようにしたので、回転するスピンドル軸を所定の周波数で強制的に加振することができる。
ゆえに、スピンドル軸を加振しながらタイヤの特性(例えば、タイヤのラジアル荷重)を計測することによって、スピンドル軸に与えた荷重特性と測定装置(試験機)で測定されるタイヤの特性との関係を求めることが可能となる。
したがって、例えば、軸受を上述したように磁気軸受にすることによって、ラジアル方向に対する軸受の剛性が構造上低下し、これにより、タイヤの特性を測定する際(タイヤの試験を行う際)、スピンドル軸の回転周波数が、その固有振動数に近づき当該スピンドル軸が仮に共振状態となったとしても、上述した如くスピンドル軸が加振された振動の周波数に対する上述の荷重伝達特性を伝達関数としてタイヤ試験前に予め求めるため、測定したタイヤの特性を前記伝達関数を用いて補正することでスピンドル軸が共振に近い状態でもタイヤの特性を求めることが可能となる。これによって、高精度なタイヤの特性を測定することができる。より好ましくは、前記ラジアル軸受が前記加振装置とするとよい。
本発明によれば、タイヤの特性を高精度に測定することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1に示すものは、タイヤ試験機の全体正面図であり、図2に示すものは、他のタイヤ試験機のタイヤ支持部側の概略図である。
なお、図1,紙面上下方向を上下方向、図2において紙面上下方向を上下方向とする。
図1,2に示すように、それぞれのタイヤ試験機1A,1Bは、例えば、タイヤのユニフォミティを測定する装置であって、回転自在に支持されたスピンドル軸3と、回転自在なドラム4とを有している。
以下、図1に示すタイヤ試験機1Aと図2に示すタイヤ試験機1Bとで共通の構造のものは同じ符号を付して説明する。
図1に示すタイヤ試験機1Aのスピンドル軸3は、上下2つの回転軸を備えたものとなっており、上側の回転軸(上スピンドル軸3a)と、下側の回転軸(下スピンドル軸3b)は、それぞれ枠状のメインフレーム5内に配置されている。上スピンドル軸3aはメインフレーム5内でその上側に配置され、上スピンドル軸3aの上側にはメインフレーム5に固定されたセンタ昇降シリンダ7の昇降ロッド8が連結されている。上スピンドル軸3aの下部にはタイヤTを装着可能な上リム9が設けられている。
下スピンドル軸3bは、メインフレーム5内でその下部に配置された取付台10に回転自在に支持されている。下スピンドル軸3bの上部にはタイヤTを装着可能な下リム11が設けられている。
図1におけるタイヤ試験機1Aによれば、メインフレーム5に昇降自在に支持されたタイヤ載せ台12に試験するタイヤTを載せ、当該タイヤ載せ台12を下スピンドル軸3b側に下降させ、下スピンドル軸3bの下リム11にタイヤTを装着すると共に、上スピンドル軸3aをセンタ昇降シリンダ7で下降させて上下リム9,11でタイヤTを把持し、
上スピンドル軸3a及び上リム9を昇降ロッド8側から切離し、タイヤTとメインフレーム5内に配置されたドラム4とを押し当ててドラム4を回転させることにより、タイヤTの特性を測定することができる。
図2に示すタイヤ試験機1Bのスピンドル軸3は、1つの回転軸を備えたものとなっている。このスピンドル軸3は、タイヤ試験機1Aと同じ構成である取付台10に回転自在に支持されている。スピンドル軸3の上部には、タイヤTを装着したリム13を取り付けることができるようになっている。
図2におけるタイヤ試験機1Bによれば、リム13にタイヤTを装着し、スピンドル軸3とリム13とが一体回転するように当該リム13をスピンドル軸3の先端部に取り付け、リム13に装着したタイヤTと取付台10の側方に配置されたドラム4とを押し当ててドラム4を回転させることにより、タイヤTの特性を測定することができる。
以下、タイヤ試験機1A及びタイヤ試験機1Bのスピンドル軸3の支持構造、即ち、リムを回転自在に支持する回転軸の構造について、図2〜5を用いて詳しく説明する。
なお、タイヤ試験機1Aにおけるスピンドル軸3の支持構造は、図2のタイヤ試験機1Bにおけるスピンドル軸3と同様の支持構造であるので、タイヤ試験機1Aについては図2におけるタイヤ試験機1Bを例にとり説明する。また、図2でのタイヤ試験機1Bは、予めリム13にタイヤTが保持されたリム付きタイヤをスピンドル軸3に支持させるものである点で図1におけるタイヤ試験機1Aと異なっている。
図2に示すように、スピンドル軸3は、取付台10に固定されたハウジング15に回転自在に支持されている。このハウジング15は、取付台10の上面に配備された筒状のスピンドルベース16と、このスピンドルベース16に内嵌された筒状のベアリングハウジング17とを有している。
ベアリングハウジング17の上部側には径外方向に突出する鍔部18が形成されており、この鍔部18とスピンドルベース16の上部との間には、タイヤTの特性を測定する測定装置20が設けられている。測定装置20は、複数のロードセル等から構成されており、タイヤTをドラム4に押しつけて当該タイヤTを回転させたときのタイヤTにかかる荷重やモーメント等を測定することができる。
スピンドル軸3は、ベアリングハウジング17に内嵌されていて、ベアリングハウジング17の内壁に設けられた軸受23によってベアリングハウジング17(ハウジング15)に対して回転自在に支持されている。軸受23は、スピンドル軸3を非接触で支持する磁気軸受で構成されている。
磁気軸受23は、スピンドル軸3のラジアル荷重を受けるラジアル軸受24と、スピンドル軸3のスラスト荷重を受けるスラスト軸受25とを備えたものとなっている。実施の形態では、磁気軸受23は、上下に配置された2つのラジアル軸受24a,24bと、1つのスラスト軸受25とを備えたものとなっている。
具体的には、ベアリングハウジング17の上側に上ラジアル軸受24aが設けられると共に、ベアリングハウジング17の上下中途部に下ラジアル軸受24bが設けられている。この下ラジアル軸受24bの下側にスラスト軸受25が設けられている。これらの軸受24,25によりスピンドル軸3はベアリングハウジング17に対して非接触で支持された状態で回転するようになっている。
図2〜4に示すように、各ラジアル軸受24は、複数個の電磁石28と、金属製又は磁性体からなるスリーブ29と、電力供給部30と、変位センサ31と、制御部32とを備えている。
各電磁石28は、ベアリングハウジング17の内壁廻りに取り付けられていて、スピンドル軸3の外周面の廻りに配置された状態におり、ステータを構成している。具体的には、ベアリングハウジング17の軸心を中心として、平面視で一対の電磁石28L,28Rが左右に分かれた状態で配置されていると共に、この一対の電磁石28L,28Rと直交関係にある一対の電磁石(図示しない)が配置されている。スリーブ29は、電磁石28L,28Rと対向してスピンドル軸3の外周面に取り付けられており、当該スリーブ29でロータが構成されている。
図3,4では、一方向(ラジアル方向)の電磁石28L,28Rのみを示しているが、水平方向(図3の紙面貫通方向)に関し、一対の電磁石28L,28Rと直交関係にある前述した一対の電磁石を配置することにより、ラジアル軸受として機能するように構成している。
前記電力供給部30は、電磁石28L,28R、すなわち鉄心に巻かれたコイル33に電流を供給するもので、例えば、制御部32から出力された電流を増幅するパワーアンプで構成されている。
したがって、電力供給部30からコイル33に電流を供給し、電磁石28L,28Rとスリーブ29との間に磁気吸引力を作用させることによって、スピンドル軸3のラジアル方向の荷重を非接触の状態で支持している。
変位センサ31は、スピンドル軸3の径方向(ラジアル方向)の位置を検出するもので、例えば、電磁石28L,28Rの配置の中心O1(ステータの中心O1)に対するスピンドル軸3の軸心O2のラジアル方向の変位、言い換えれば、ベアリングハウジング17の軸心に対するスピンドル軸3の軸心O2のラジアル方向の変位を検出することが可能なものである。具体的には、変位センサ31は、スリーブ29と変位センサ31との距離を測定するものであって、かかる測定結果にスピンドル軸3の半径を加えることで、軸心O2までの距離を得ることができる。
なお、図2〜4では、電磁石28L,28Rの配置の中心O1とスピンドル軸3の軸心O2とが一致した状態を示している。
制御部32はスピンドル軸3の軸心O2の目標位置と、変位センサ31で検出されたスピンドル軸3の位置との情報に基づいて、電力供給部30へ出力する電流(制御信号S2)を調整し、電力供給部30から電磁石28L,28Rのコイル33に供給される電流を制御するものである。
即ち、図4に示すように、制御部32にはスピンドル軸3の軸心O2の目標位置に対応する目標値が予め設定されていると共に、スピンドル軸3の軸心O2の位置が変位センサ31によりフィードバックされ、軸心O2の位置に対応する現在値が設定される。制御部32は前記目標値と前記現在値とを比較して、スピンドル軸3の軸心O2の位置が目標位置になるように、電力供給部30が出力する電流を調整する。
この実施の形態では、スピンドル軸3の軸心O2の目標位置が電磁石28L,28Rの配置の中心O1位置とされ、変位センサ31は電磁石28L,28Rの配置の中心O1に対するスピンドル軸3の軸心O2の変位を検出するものとされており、制御部32は、電磁石28L,28Rの配置の中心O1に対するスピンドル軸3の軸心のラジアル方向の変位を変位センサ31が検出すると、電磁石28L,28Rの配置の中心O1に対するラジアル方向の変位が零となるように(電磁石28L,28Rの配置の中心O1とスピンドル軸3の軸心O2とが一致するように)、電力供給部30が出力する電流を変更する。
例えば、変位センサ31が、目標位置より大なる距離を測定した場合、スピンドル軸3は電磁石28L側に偏心して回転していることになるので、電力供給部30は、電磁石28Rに対する電流を増し、電磁石28Rが発生する磁力を増加させ、スピンドル軸3を当該電磁石28Rに引き寄せることで、前記偏心状態を是正する。
したがって、制御部32によって、スピンドル軸3は常に所定の位置で回転するように位置調整されつつ、スピンドル軸3がベアリングハウジング17に遊嵌した状態(離間した状態)で回転自在に支持されおり、これにより、ラジアル軸受24においてスピンドル軸3を回転させたときの回転抵抗は非常に小さく、捩りトルクもほとんど発生しない。
図2,3,5に示すように、スラスト軸受25は、複数個の電磁石35と、電力供給部36と、変位センサ37と、制御部38とを備えていると共に、スラストディスク39(ロータ)を有している。
スラストディスク39は円板状に形成され、スピンドル軸3の下側に当該スピンドル軸3と同心に取り付けられていて、スピンドル軸3からフランジ状に径外方向へ突出したものとなっている。
電磁石35はベアリングハウジング17の内壁に取り付けられていてスラストディスク39の上下面の廻りに配置された状態になっている。具体的には、スラストディスク39を挟み込むように、上下に2つの電磁石35U,35Dが配置されている。
前記電力供給部36は、電磁石35U,35Dのコイルに電流を供給するもので、例えば制御部38から出力された電流を増幅するパワーアンプで構成されている。
したがって、電力供給部36から電磁石35U,35Dのコイルに電流を供給し、電磁石35U,35Dとスラストディスク39との間に磁力による吸引力を作用させることによって、スピンドル軸3のスラスト方向の荷重を非接触の状態で受けることができるようになっている。
変位センサ37はスピンドル軸3の軸方向(スラスト方向)の位置を、スピンドル軸3までの距離を測定することで検出するものである。
制御部38はスピンドル軸3のスラスト方向における目標位置と、変位センサ37で検出された位置情報に基づいて、電力供給部36へ出力する電流(制御信号)を調整し、電力供給部36から電磁石35U,35Dに供給される電流を制御するものである。
即ち、図5に示すように、制御部38にはスピンドル軸3のスラスト方向の変位の目標位置に対応する目標値が予め設定されていると共に、スピンドル軸3の位置が変位センサ37によりフィードバックされ、スピンドル軸3の位置に対応する現在値が設定される。
制御部38は前記目標値と前記現在値とを比較して、スラストディスク39のスラスト方向の位置(上下位置)が目標位置になるように、電力供給部36が出力する電流を調整する。
したがって、制御部38によって、スピンドル軸3は常に所定の位置で回転するように位置調整されつつ、スピンドル軸3がベアリングハウジング17に遊嵌した状態(離間した状態)で回転自在に支持されおり、これにより、スラスト軸受25においてスピンドル軸3を回転させたときの回転抵抗は非常に小さく、捩りトルクもほとんど発生しない。
なお、上記で示したスラスト軸受25やラジアル軸受24では、電力供給部30,36から電磁石28,35に電流を供給していない状態では、スピンドル軸3を支持することができないため、スラスト軸受25やラジアル軸受24でスピンドル軸3を支持しないときに用いる補助軸受41が設けられている。この補助軸受41はスピンドル軸3との間に隙間をおいて設けられており、磁気軸受23によってスピンドル軸3を支持していないとき(例えば、タイヤ試験を行わない場合)や磁気軸受23のロータとステータとが接触する前にスピンドル軸3と接触してそのラジアル荷重やスラスト荷重を受けることができるものである。タイヤの試験を行う場合は、前記スラスト軸受25やラジアル軸受24でスピンドル軸3を支持するため、スピンドル軸3と補助軸受41とは、磁気軸受23のロータとステータとが非定常的(突発的)に接近したとき以外は非接触状態である。
以上、本発明のタイヤ試験機1によれば、スピンドル軸3の軸受が上記で示した如く磁気軸受23で構成されているため、スピンドル軸3を、当該スピンドル軸3の外周面とベアリングハウジング17(ハウジング15)とを離間させた状態で回転させることができる。
したがって、リムにタイヤTを装着して、当該タイヤTをドラム4装置へ押し当て、スピンドル軸3を回転させた際に、磁気軸受23には捩りトルクがほとんど発生せず、タイヤTの特性、特に、タイヤTのトラクティブ荷重を精度よく測定することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態では、前記実施形態と同一の構成については同一符号を付しており、詳細な説明は省略する。
図6に示すものは、第2実施形態におけるタイヤ試験機を示している。このタイヤ試験機には、スピンドル軸3を加振させる加振装置45が設けられている。具体的には、タイヤ試験機1Bのラジアル軸受24が加振装置45として用いられている。
以下、下リム11の近傍に配置された上側のラジアル軸受24aを加振装置45として用いることを例にとり説明する。
上側のラジアル軸受a24は、第1実施形態で示した電磁石28L,28R、スリーブ29、電力供給部30、変位センサ31、制御部32の他に、任意波形の電流を供給する信号発生器42を有している。この実施の形態では、信号発生器42としてファンクションジェネレータを採用している。
信号発生器42は電磁石28L,28Rに対応した電力供給部30の少なくともどちらか一方に接続されており、信号発生器42が出力信号S1を出力すると、制御部32から出力された制御信号S2にその出力信号S1が加算され、加算された制御信号S3が一方の電力供給部30aに入力される。
図6の例では、制御部32から出力された制御信号S2に信号発生器42の出力信号S1を加算することで、電力供給部30aから電磁石28L,28Rへ出力される電流が変化し、スピンドル軸3の上側に設けられたスリーブ29と電磁石28L,28Rとの間の磁気吸引力が変化する。
例えば、信号発生器42から所定の周波数で正弦波の信号を出力すると、スピンドル軸3の上側は信号発生器42から出力された出力信号S1の周波数に応じて加振される。

以上、第2実施形態のタイヤ試験機によれば、次のようにタイヤの試験を行うことができる。
タイヤ試験前に、上側のラジアル軸受24aを加振装置45として駆動させ、スピンドル軸3が振動しているときのタイヤTに発生する力(タイヤTのラジアル荷重等)と、スピンドル軸3が振動している状態で測定装置20で測定した値との関係を求める。
ここで、タイヤTに発生する力は、加振装置45で発生させた荷重とする。もしくは、加振装置45とタイヤ位置の幾何学的関係からタイヤに発生する力を求めるものとする。
具体的には、まず、タイヤT試験を行う前の予備試験として、リムにタイヤTを装着して、タイヤTをドラム4へ押し当てる。この際、タイヤを回転させても良いし、回転させなくてもよい。
次に、信号発信器42によって所定の周波数の出力信号S1を発生させ、スピンドル軸3を所定の周波数で加振する。そして、スピンドル軸3が振動している状態でのタイヤTのラジアル荷重を測定装置20により測定する。スピンドル軸3が振動している状態での測定装置20で測定した測定値を応答値とする。また、スピンドル軸3に与えた加振力を基準値とする。
そして、信号発信器42から出力する出力信号S1の周波数を変化させ、加振装置45によってスピンドル軸3を加振したときの振動周波数を、例えば、スピンドル軸3の固有振動数を含む範囲で連続的に変化させながらそのときの前記応答値を記録し、振動周波数と各振動周波数におけるタイヤTのラジアル荷重をコンピュータ等に記憶する。
コンピュータに記憶した振動周波数と、スピンドル軸3に与えた荷重(基準値)と、振動周波数ごとのラジアル荷重の測定値(応答値)とを用いて、ラジアル荷重の伝達関数を求める。
具体的には、図7に示すように、スピンドル軸3を加振したときの振動周波数を横軸にとり、振動周波数ごとのラジアル荷重(応答値)を基準値で割った値(伝達関数の振幅)を縦軸にとって、測定装置20で測定したときの各データをプロットし、周波数応答の曲線(伝達関数)を作成する。
同時に、同じデータを用いて、図8に示すように、周波数応答における測定装置20で測定したラジアル荷重の時間的な遅れの曲線を作成してもよい。この場合は、図の縦軸は時間的な遅れを示す値(伝達関数の位相)となる。
タイヤTの試験を行う際には、上側のラジアル軸受24aを通常の軸受として用いて、タイヤTを回転させたときのタイヤTのラジアル荷重を測定装置20で測定する。
具体的には、上下リム9,11にタイヤTを装着して、タイヤTをドラム4へ押し当てて、タイヤTを所定の回転数(例えば、40rpm〜70rpm)で回転させる。
そして、測定装置20でタイヤTのラジアル荷重を測定し、測定装置20で測定した測定値を図7で示したような、伝達関数を用いて補正する。即ち、測定したときのタイヤTの回転数から得られるスピンドル軸3の回転周波数を、図7の振動周波数にあてはめ、その際の縦軸の値(伝達関数の振幅)の逆数を使って、測定装置20で測定した測定値を補正する。
例えば、タイヤTの回転数から算出された振動周波数に対応する伝達関数の振幅が2.0であるとすると、その値の逆数である「1/2.0」を測定装置20で測定した測定値を掛けた値が、タイヤTの真のラジアル荷重となる。なお、スピンドル軸3が振動したときの測定装置20で測定した測定値の時間的な遅れを見る場合には、図8を用いるとよい。
この補正により、スピンドル軸3が、その固有振動数に近い状態で回転している場合であっても(図7のfb)、正確で位相ズレのないラジアル荷重を求めることができ、ひいては、信頼ある高精度なタイヤTの特性を測定することが可能となる。
本発明は上記の実施の形態に限定されない。
即ち、上記の実施の形態では、測定装置20でトラクティブ荷重やラジアル荷重を測定していたが、測定するものはこれに限らず、ラテラル荷重,モーメント等を測定するものであってもよい。
この場合、スピンドル軸3が所定の周波数で振動したときにおけるラテラル荷重や操舵トルクを予め測定し、該測定荷重やトルクに対する伝達関数を求め、求めた伝達関数を用いて、タイヤの特性試験時の測定結果を補正するようにするとよい。
上記の実施の形態では、スピンドル軸3側に取り付けたタイヤを試験するべくスピンドル軸3を支持する軸受を磁気軸受23で構成していたが、上スピンドル軸4を支持する軸受を磁気軸受23で構成してもよい。
本発明の第1実施の形態にかかるタイヤ試験機の全体正面図である。 他のタイヤ試験機の概略図である。 軸受の詳細断面図である。 ラジアル軸受の制御ブロック図である。 スラスト軸受の制御ブロック図である。 本発明の第2実施形態にかかるタイヤ試験機を示す図である。 伝達関数を示す図である(振動周波数−振幅)。 伝達関数を示す図である(振動周波数−位相差)。 理想的なタイヤの転がり抵抗を示すモデル図である。
符号の説明
1A タイヤ試験機
1B スピンドル軸
23 磁気軸受(軸受)
T タイヤ

Claims (3)

  1. リムと一体的に回転するスピンドル軸と、このスピンドル軸をハウジングに対して回転自在に支持する軸受とを備え、リムに装着したタイヤを回転させて測定装置でタイヤの特性を測定するタイヤ試験機において、
    前記軸受は、前記スピンドル軸を非接触で支持する磁気軸受で構成されていることを特徴とするタイヤ試験機。
  2. 前記磁気軸受は、スピンドル軸のスラスト荷重を受けるスラスト軸受と、スピンドル軸のラジアル荷重を受けるラジアル軸受とを有していることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ試験機。
  3. 前記磁気軸受を、スピンドル軸を加振させる加振装置として共用することを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ試験機。
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