JP2007119271A - 水素製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡単かつ低コストの構造でもって、水素分離型改質装置内におけるホットスポットの発生を防止して、改質装置内におけるプロセスガスの温度を500〜550℃の適正温度範囲に常時保持し、水素分離膜の温度分布を均一化することにより、水素分離膜の耐久性を保持しかつ高い水素透過性能を得ることが可能な水素製造装置を提供する。
【解決手段】 本発明は、プロセスガス通路5sの下端部に、これの通路断面積よりも大きい通路断面積に拡大された供給通路拡大容積部5bを連設し、改質触媒を充填するとともに、反応管1の内側と水素分離膜21の外面との間に供給通路拡大容積部5b内で生成された水素含有ガスが流通する側部通路12を供給通路拡大容積部5bの上方位置に配設し、供給通路拡大容積部5bにて改質触媒による水蒸気改質反応によって生成された水素含有ガスが、側部通路12を上方に流通して水素分離膜21に流入する水素ガスとオフガス出口に導かれるオフガスとに分離されるように構成している。
【選択図】 図2
【解決手段】 本発明は、プロセスガス通路5sの下端部に、これの通路断面積よりも大きい通路断面積に拡大された供給通路拡大容積部5bを連設し、改質触媒を充填するとともに、反応管1の内側と水素分離膜21の外面との間に供給通路拡大容積部5b内で生成された水素含有ガスが流通する側部通路12を供給通路拡大容積部5bの上方位置に配設し、供給通路拡大容積部5bにて改質触媒による水蒸気改質反応によって生成された水素含有ガスが、側部通路12を上方に流通して水素分離膜21に流入する水素ガスとオフガス出口に導かれるオフガスとに分離されるように構成している。
【選択図】 図2
Description
本発明は、水素分離型改質装置を用いて水素を製造する水素製造装置に関する。
都市ガス、LPGなどの炭化水素を原料として水素を製造する方法として、PdやPd合金など水素透過性を有する材料からなる水素透過膜を用いて、膜分離して水素を分離する方式がある。この方式は、改質装置に水素分離膜を組み込み、水蒸気改質反応で生成した水素を、水素分離膜を用いて選択的に分離し高純度の水素を製造するものであり、その一つに本件出願人の発明に係る特許文献1の技術がある。
かかる技術においては、改質装置内に複数並設された反応管内に、プロセスガス供給管を介して炭化水素ガスと水蒸気との混合ガスからなるプロセスガス(原料ガス)を導入し、プロセスガスを反応管の外部を流通する燃焼ガスによって加熱し、反応管内に充填された改質触媒によって水蒸気改質反応させることにより水素含有ガスを生成し、該水素含有ガスを水素分離膜モジュールに装填されたPdやPd合金など水素透過性を有する材料からなる水素分離膜を通すことにより、水素ガスを分離、生成するように構成されており、これによって高純度の水素ガスを生成している。
この場合、改質装置内での改質触媒を用いた水蒸気改質反応は、高い原料転化率を得るためには高温にする必要があるが、生成した水素含有ガスから水素の一部を分離することで反応が促進し、プロセスガスの温度が500〜550℃程度の低い温度でも高い水素転化率を得ることができ、高温強度の大きい高価な耐熱金属を使用する必要がなく、低コストで高純度の水素ガスを得ることができる。
この場合、改質装置内での改質触媒を用いた水蒸気改質反応は、高い原料転化率を得るためには高温にする必要があるが、生成した水素含有ガスから水素の一部を分離することで反応が促進し、プロセスガスの温度が500〜550℃程度の低い温度でも高い水素転化率を得ることができ、高温強度の大きい高価な耐熱金属を使用する必要がなく、低コストで高純度の水素ガスを得ることができる。
水素分離膜を組み込んだ水素分離型改質装置では、水素分離膜の耐久性を保ち、高い水素透過速度を得るために、プロセスガス(原料ガス)をできるだけ高温で均一な温度分布に形成することが好ましく、実用上550℃程度に制御することが好ましい。これ以上の温度になると水素透過速度は大きくなるものの、水素分離膜等の耐久性が低下し、逆に温度が低いと水素透過速度が低下するため、水素分離膜の膜面積を大きくする必要があり、改質装置が大型化することになってしまう。
一方、水素製造装置全体の熱効率の面から見た場合、水素分離型改質装置において改質触媒によって水蒸気改質反応させる熱源となる燃焼ガスの温度は1000℃を超えるため、
このような高温の燃焼ガスを改質装置に供給するとプロセスガスの温度が上昇し、水素分離膜の温度も550℃を超える可能性がある。
従って、前記のような1000℃を超える燃焼ガスを改質触媒の反応熱源とする水素分離型改質装置においては、プロセスガスの温度を500〜550℃に保持して、改質触媒による水蒸気改質反応を効率よく行うとともに、水素分離膜モジュールの耐久性を維持する必要がある。
このような高温の燃焼ガスを改質装置に供給するとプロセスガスの温度が上昇し、水素分離膜の温度も550℃を超える可能性がある。
従って、前記のような1000℃を超える燃焼ガスを改質触媒の反応熱源とする水素分離型改質装置においては、プロセスガスの温度を500〜550℃に保持して、改質触媒による水蒸気改質反応を効率よく行うとともに、水素分離膜モジュールの耐久性を維持する必要がある。
しかしながら、上記特許文献1の技術のように、プロセスガス供給管からのプロセスガス(原料ガス)を反応管の上部に導入し、該反応管の水素分離膜モジュールの側部を通るプロセスガス通路を通して反応管の下部に充填された改質触媒層内に導き、該改質触媒内での水蒸気改質反応によって生成された水素含有ガスを上方の水素分離膜モジュールに送り込む構造の水素分離型改質装置にあっては、改質触媒層の出口でほぼ平衡組成に到達した場合、水素分離膜モジュールの下端近傍では水蒸気改質反応の進行による吸熱効果が得られないため、反応管の外部からの燃焼ガスによる入熱量が大きくなると、水素分離膜モジュールの下端近傍の温度が局部的に高くなる、いわゆるホットスポットが発生して、該ホットスポット発生部分近傍の温度が上記の許容最高温度550℃を超えて、水素分離膜モジュールの耐久性が低下するという問題が発生する。
このようなホットスポットの発生に伴う改質装置内部の温度上昇を抑制する手段の一つに、二次空気の供給によって燃焼ガス温度を低下させる手段が考えられるが、この場合には、二次空気供給用の格別な装置を必要として、水素発生装置が大型化するとともに高コストとなり、かつ装置の熱効率が低下するという問題がある。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、簡単かつ低コストの構造でもって、水素分離型改質装置内におけるホットスポットの発生を防止して、改質装置内におけるプロセスガスの温度を500〜550℃の適正温度範囲に常時保持し、水素分離膜の温度分布を均一化することにより、水素分離膜の耐久性を保持しかつ高い水素透過性能を得ることが可能な水素製造装置を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、プロセスガス供給管より反応管内に炭化水素ガスと水蒸気との混合ガスであるプロセスガスを導入し、前記プロセスガスを前記反応管の外部を流通する燃焼ガスによって加熱し、改質触媒によって水蒸気改質反応させることにより水素含有ガスを生成し、該水素含有ガスを水素分離膜モジュールに装填された水素分離膜を通すことにより、高純度の水素ガスを分離、生成する水素製造装置において、前記プロセスガス供給管に接続されるプロセスガス通路の下端部に、前記プロセスガス通路の通路断面積よりも大きい通路断面積に拡大された供給通路拡大容積部を連設し、該供給通路拡大容積部に前記改質触媒を充填するとともに、前記反応管の内側と前記水素分離膜モジュールにおける水素分離膜の外面との間に、前記反応管の長手方向に沿って形成され、触媒が充填された側部通路を前記供給通路拡大容積部の上方位置に配設し、前記供給通路拡大容積部にて前記改質触媒による水蒸気改質反応によって生成された前記水素含有ガスが、前記側部通路を上方に流通して前記水素分離膜に流入する水素ガスとオフガス出口に導かれるオフガスとに分離されるように構成している。
この発明において、次のように構成するのが好ましい。
(1)前記供給通路拡大容積部内には、前記水素含有ガスを上方に偏向させて前記側部通路の入口に案内するガイド部材が設けられている。
(1)前記供給通路拡大容積部内には、前記水素含有ガスを上方に偏向させて前記側部通路の入口に案内するガイド部材が設けられている。
(2)前記供給通路拡大容積部における前記プロセスガス供給管との接続部と底面との距離(高さ)(L)は、前記プロセスガス供給管から前記供給通路拡大容積部に導入される処理プロセスガス量(G)と前記供給通路拡大容積部の容積(V)との比(G/V)である前記供給通路拡大容積部におけるプロセスガスの滞留時間(T=G/V)が一定値となるように設定されている。
(3)前記供給通路拡大容積部は、前記水素分離膜モジュールにおける前記水素分離膜の下部を一定長さ削り取って形成され、前記プロセスガス供給管の下端部が開口する上部拡大容積部が追設されており、該上部拡大容積部を含む前記供給通路拡大容積部全体に前記改質触媒が充填されている。
また、本発明において、前記反応管は、前記燃焼ガスに触れる外側反応管と該外側反応管の内側にプロセスガス通路を介して配設された内側反応管との二重反応管に構成され、前記プロセスガス通路の上端部は前記プロセスガス供給管に接続されているとともに、下端部は前記供給通路拡大容積部に開口し、前記供給通路拡大容積部の上部に接続される前記側部通路は、前記内側反応管の内面と前記水素分離膜モジュールにおける水素分離膜の外面との間に形成されている。
本発明によれば、プロセスガス供給管に接続されるプロセスガス通路の下端部にプロセスガス通路の通路断面積よりも大きい通路断面積に拡大された供給通路拡大容積部を連設して該供給通路拡大容積部に改質触媒を充填するとともに、供給通路拡大容積部の上方位置における反応管の内側と前記水素分離膜モジュールにおける水素分離膜の外面との間に反応管の長手方向に沿って形成され、触媒が充填された側部通路を配設し、前記供給通路拡大容積部にて前記改質触媒による水蒸気改質反応によって生成された前記水素含有ガスが、前記側部通路を上方に流通して前記水素分離膜に流入する水素ガスとオフガス出口に導かれるオフガスとに分離されるように構成したので、プロセスガス供給管からプロセスガス通路を流下して該下端部に連設された通路断面積の大きい供給通路拡大容積部に流入することにより、該通路断面積が急拡大されて改質触媒が充填された供給通路拡大容積部において大容積の改質触媒に接することとなって、これによる吸熱反応によって温度が急降下する。
したがって、本発明によれば、上記のようにプロセスガスの供給通路の終端部位に改質触媒が充填された供給通路拡大容積部を配設して改質触媒に接することによる吸熱反応を行うようにし、さらには通路断面積が急拡大されて改質触媒が充填された前記供給通路拡大容積部でかかる吸熱反応を行うようにしたことによって、該吸熱反応によるプロセスガスの温度降下量が大きくなり、これにより反応管の先端部つまり供給通路拡大容積部の下端部の温度及び水素分離膜モジュールにおける水素分離膜の温度が低下して、これらの部位における燃焼ガスからの加熱によるホットスポットの形成を回避でき、上記特許文献1のようなプロセスガスの供給通路に改質触媒が充填していない改質装置に比べて、改質装置内におけるプロセスガスの温度低下及びこれに伴う反応管先端部の温度低下の効果が各段に大きくなる。
よって、本発明によれば、二次空気の供給による燃焼ガス温度の低下等の格別な手段を用いることなく、改質装置におけるプロセスガス最高温度を実用上好ましい550℃程度以下に安定して保持することが可能となり、改質装置の耐久性が向上するとともに、改質装置の構造を複雑化し高コスト化することなくプロセスガスの改質効果を維持できる。
また、本発明において、前記供給通路拡大容積部内には、水素含有ガスを上方に偏向させて前記側部通路の入口に案内するガイド部材が設けられているので、通路断面積の大きい供給通路拡大容積部内で生成された水素含有ガスを、該供給通路拡大容積部の上方に配置され触媒が充填された側部通路に向けて、均一かつ滑らかに流通させることができる。
さらに、本発明において、前記供給通路拡大容積部における前記プロセスガス供給管との接続部と底面との距離(高さ)(L)は、前記プロセスガス供給管から前記供給通路拡大容積部に導入される処理プロセスガス量(G)と前記供給通路拡大容積部の容積(V)との比(G/V)である前記供給通路拡大容積部におけるプロセスガスの滞留時間(T=G/V)が一定値となるように設定されているので、供給通路拡大容積部に装填される改質触媒の能力と処理プロセスガス量(G)とに適合する供給通路拡大容積部の高さ(L)及び断面積を設定することによって、供給通路拡大容積部におけるプロセスガスの改質処理をバランス良く行うことができる。
そして、本発明において、前記供給通路拡大容積部は、水素分離膜モジュールにおける水素分離膜の下部を一定長さ削り取って形成され、前記プロセスガス供給管の下端部が開口する上部拡大容積部が追設されており、該上部拡大容積部を含む供給通路拡大容積部全体に改質触媒が充填されているので、供給通路拡大容積部を水素分離膜の下部の切除部まで拡大して、上記のような通路断面積が急拡大されて改質触媒が充填された供給通路拡大容積部での吸熱反応を行わせることができ、水素分離膜モジュールの下端部の温度を降下させることが可能となり、該吸熱反応によるプロセスガスの温度低下効果がさらに大きくなる。
また、本発明において、前記反応管は、前記燃焼ガスに触れる外側反応管と該外側反応管の内側にプロセスガス通路を介して配設された内側反応管との二重反応管に構成され、前記プロセスガス通路の上端部は前記プロセスガス供給管に接続されているとともに、下端部は前記供給通路拡大容積部に開口し、前記供給通路拡大容積部の上部に接続される前記側部通路は、前記内側反応管の内面と前記水素分離膜モジュールにおける水素分離膜の外面との間に形成されているので、改質装置内のプロセスガス通路を供給通路拡大容積部へと流下するプロセスガスを二重反応管の外側反応管を介して燃焼ガスにより予熱することが可能となり、供給通路拡大容積部に供給されるプロセスガス温度を局部的な温度上昇を伴うことなくバランス良く上昇させることができ、供給通路拡大容積部における改質触媒によるプロセスガスの改質処理効率が向上する。
しかも、通路断面積が急拡大された供給通路拡大容積部の設置によって、吸熱反応によるプロセスガスの温度降下量が大きくなるので、上記のようなプロセスガスの予熱による温度上昇があっても、ホットスポットの発生を十分に回避することができる。
しかも、通路断面積が急拡大された供給通路拡大容積部の設置によって、吸熱反応によるプロセスガスの温度降下量が大きくなるので、上記のようなプロセスガスの予熱による温度上昇があっても、ホットスポットの発生を十分に回避することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明が適用される水素分離型改質装置を備えた水素製造装置の要部系統図である。図1において、30は水素分離型改質装置、117はボイラ、119は混合ガス予熱器、116は圧縮器である。このような水素製造装置において、都市ガス(炭化水素ガス)は、図示しない脱硫器でガス中の硫黄化合物が除去された後、圧縮器116、ボイラ117の燃焼部、水素分離型改質装置30の燃焼部138へそれぞれ供給される。そして、圧縮器116で圧縮された炭化水素ガスは、混合ガス予熱器119へ送られる。
図1は本発明が適用される水素分離型改質装置を備えた水素製造装置の要部系統図である。図1において、30は水素分離型改質装置、117はボイラ、119は混合ガス予熱器、116は圧縮器である。このような水素製造装置において、都市ガス(炭化水素ガス)は、図示しない脱硫器でガス中の硫黄化合物が除去された後、圧縮器116、ボイラ117の燃焼部、水素分離型改質装置30の燃焼部138へそれぞれ供給される。そして、圧縮器116で圧縮された炭化水素ガスは、混合ガス予熱器119へ送られる。
また、蒸気用の供給水は、イオン交換器118で精製してから、ボイラ117に送られる。ボイラ117では、炭化水素ガスと空気とを燃焼させた熱によって、供給水を蒸発させて蒸気を生成する。蒸気は加圧下で高温となり、ボイラ117の出口での蒸気の温度は約185℃程度である。
ボイラ117からの蒸気は混合ガス予熱器119へ送られて、原料ガスである炭化水素ガスと共に導入されて混合ガスとなり、混合ガス予熱器119において水素分離型改質装置30から出る燃焼排ガスによって予熱される。
ボイラ117からの蒸気は混合ガス予熱器119へ送られて、原料ガスである炭化水素ガスと共に導入されて混合ガスとなり、混合ガス予熱器119において水素分離型改質装置30から出る燃焼排ガスによって予熱される。
上記混合ガス予熱器119で燃焼排ガスによって予熱された混合ガスは、後述するオフガスをさらに混合した後、プロセスガスとして水素分離型改質装置30の触媒層10に導入される。このように混合ガスを予熱するのは、水素分離型改質装置30では500〜600℃で改質反応を行う必要があるからである。
本発明の対象である水素分離型改質装置30は、反応管1内に、炭化水素ガス及び蒸気を原料にして水蒸気改質反応を行う改質触媒が充填された触媒層10が設けられている。この反応管1には、水素分離膜モジュール2で区切られた水素透過部210が設けられている。反応管1の外側、例えば下部や上部には、燃焼部138が配設されているとともに、反応管1を加熱する燃焼ガス通路139が設けられている。
なお、水素分離型改質装置30の詳細は後述する。
本発明の対象である水素分離型改質装置30は、反応管1内に、炭化水素ガス及び蒸気を原料にして水蒸気改質反応を行う改質触媒が充填された触媒層10が設けられている。この反応管1には、水素分離膜モジュール2で区切られた水素透過部210が設けられている。反応管1の外側、例えば下部や上部には、燃焼部138が配設されているとともに、反応管1を加熱する燃焼ガス通路139が設けられている。
なお、水素分離型改質装置30の詳細は後述する。
上記触媒層10での水蒸気改質反応によって生成した水素ガスは、水素分離膜モジュール2を通して水素透過部210に抜き出される。この水素透過部210に溜まった水素ガスは、高純度の水素ガスとして水素分離型改質装置30から排出される。この分離した水素ガスは500℃程度の高温であるので、後段の熱交換器を通して冷却される。
すなわち、この水素ガスは、ボイラ117での燃焼用空気を予熱するために、ボイラ用空気予熱器122を通って、燃焼用空気と熱交換することにより冷却されている。
すなわち、この水素ガスは、ボイラ117での燃焼用空気を予熱するために、ボイラ用空気予熱器122を通って、燃焼用空気と熱交換することにより冷却されている。
一方、上記改質触媒が充填された触媒層10を出た約500℃のオフガスは、その一部をブロワ113によってオフガス循環ライン112に通し、混合ガスと共に水素分離型改質装置30の触媒部に導入される。残りのオフガスは、バーナ用空気予熱器124にて燃焼部138へ送られる一次空気を予熱することにより、約100℃程度まで降温される。
このオフガスは、図示しない冷却器を通して更に70〜80℃程度に冷却され、次いで、図示しない気液分離器にて約50℃程度で、水とガス成分とに分離される。そして、水成分はボイラ117への給水もしくは排水となり、残りのガス成分は水素分離型改質装置30を加熱する燃焼成分として燃焼部138に送り込まれるか、もしくは排気される。
本発明は、上記のように構成された水素製造装置における水素分離型改質装置30の構造に係るものである。
このオフガスは、図示しない冷却器を通して更に70〜80℃程度に冷却され、次いで、図示しない気液分離器にて約50℃程度で、水とガス成分とに分離される。そして、水成分はボイラ117への給水もしくは排水となり、残りのガス成分は水素分離型改質装置30を加熱する燃焼成分として燃焼部138に送り込まれるか、もしくは排気される。
本発明は、上記のように構成された水素製造装置における水素分離型改質装置30の構造に係るものである。
[第1実施形態]
図2(A)は本発明の第1実施形態に係る水素分離型改質装置30における反応管1の一部断面を含む正面図、(B)は上記反応管1の一部断面を含む側面図、(C)はプロセスガス及び燃焼ガスの温度変化線図である。
本実施形態の水素分離型改質装置30には、反応管1が並列に複数設けられており、ヘッダパイプ(図示省略)を介してプロセスガス(原料ガス)が各反応管1に分配されるように構成されている。
図2(A),(B)は複数設けられた上記反応管1の1本を示しており、該反応管1は有底の筒状に形成され、その内部の上部側には、有底の筒状に形成された水素分離膜モジュール2が設置され、該水素分離膜モジュール2には水素分離膜21が設けられている。
また、反応管1の上端には、該反応管1内の後述するプロセスガス通路5sに接続されるプロセスガス供給管5と、水素分離膜モジュール2内部の水素透過部210(図1参照)から水素を抜き出す水素抜出管6と、反応管1の内部からオフガスを排出するオフガス管7とが配設されている。また、水素分離型改質装置30には、図1に示される燃焼部138が設けられており、該燃焼部138からの高温の燃焼ガスが反応管1の外側を通過することで、反応管1を加熱するように構成されている。
図2(A)は本発明の第1実施形態に係る水素分離型改質装置30における反応管1の一部断面を含む正面図、(B)は上記反応管1の一部断面を含む側面図、(C)はプロセスガス及び燃焼ガスの温度変化線図である。
本実施形態の水素分離型改質装置30には、反応管1が並列に複数設けられており、ヘッダパイプ(図示省略)を介してプロセスガス(原料ガス)が各反応管1に分配されるように構成されている。
図2(A),(B)は複数設けられた上記反応管1の1本を示しており、該反応管1は有底の筒状に形成され、その内部の上部側には、有底の筒状に形成された水素分離膜モジュール2が設置され、該水素分離膜モジュール2には水素分離膜21が設けられている。
また、反応管1の上端には、該反応管1内の後述するプロセスガス通路5sに接続されるプロセスガス供給管5と、水素分離膜モジュール2内部の水素透過部210(図1参照)から水素を抜き出す水素抜出管6と、反応管1の内部からオフガスを排出するオフガス管7とが配設されている。また、水素分離型改質装置30には、図1に示される燃焼部138が設けられており、該燃焼部138からの高温の燃焼ガスが反応管1の外側を通過することで、反応管1を加熱するように構成されている。
上記プロセスガス供給管5に接続されるプロセスガス通路5sは、反応管1内を下方に貫通して、反応管1の下部に形成された供給通路拡大容積部5b(詳細は後述)に連通されている。
供給通路拡大容積部5bは、水素分離膜モジュール2の下方部位に形成され、その通路断面積がプロセスガス通路5sの通路断面積よりも大きく、プロセスガス通路5sの下端の接続部5aを境にして急拡大されている。供給通路拡大容積部5bには、改質触媒が充填された触媒層10が形成されている。
なお、図2(A),(B)において、Sは反応管1におけるプロセスガス,オフガス等のガスの流れを示している。
供給通路拡大容積部5bは、水素分離膜モジュール2の下方部位に形成され、その通路断面積がプロセスガス通路5sの通路断面積よりも大きく、プロセスガス通路5sの下端の接続部5aを境にして急拡大されている。供給通路拡大容積部5bには、改質触媒が充填された触媒層10が形成されている。
なお、図2(A),(B)において、Sは反応管1におけるプロセスガス,オフガス等のガスの流れを示している。
上記供給通路拡大容積部5bは、該供給通路拡大容積部5bにおけるプロセスガス通路5sとの接続部5aと、供給通路拡大容積部5bの底面との距離(高さ)Lを、プロセスガス通路5sから該供給通路拡大容積部5bに導入される処理プロセスガス量Gと供給通路拡大容積部5bの容積Vとの比G/Vである、供給通路拡大容積部5bにおけるプロセスガスの滞留時間T=G/Vが一定値となるように設定している。
上記のように、供給通路拡大容積部5bの形状を、該供給通路拡大容積部5bにおけるプロセスガスの滞留時間T=G/Vが一定値になるように設定したことにより、供給通路拡大容積部5bに装填される改質触媒の能力と処理プロセスガス量Gとに適合する供給通路拡大容積部の高さL及び断面積が設定可能となるため、供給通路拡大容積部5bにおけるプロセスガスの改質処理をバランス良く行うことができる。
上記のように、供給通路拡大容積部5bの形状を、該供給通路拡大容積部5bにおけるプロセスガスの滞留時間T=G/Vが一定値になるように設定したことにより、供給通路拡大容積部5bに装填される改質触媒の能力と処理プロセスガス量Gとに適合する供給通路拡大容積部の高さL及び断面積が設定可能となるため、供給通路拡大容積部5bにおけるプロセスガスの改質処理をバランス良く行うことができる。
また、上記供給通路拡大容積部5bには、対をなすガイド部材5yが設置されている。ガイド部材5yは、プロセスガス通路5sの下端部に連設され、反応管1の底部近傍まで下方に延在している。図2(B)に示すように、対をなすガイド部材5yによって、供給通路拡大容積部5bがプロセスガス通路5sに連通される内側の入口側通路5wと外側の出口側通路5xとに区画されており、プロセスガス通路5sから供給通路拡大容積部5bの入口側通路5wに流入したプロセスガス及び触媒層10の改質触媒との反応によって生成された水素含有ガスがガイド部材5yに案内され、これの下端部5cで上方に偏向して、矢印Sのように流れて両側の出口側通路5xに入り、該出口側通路5xをそれぞれ上方に流れて後述する側部通路12に流入するようになっている。
このように、供給通路拡大容積部5b内にはガイド部材5yが設けられているので、該ガイド部材5yにより、プロセスガス及び触媒層10の改質触媒との反応で生成された水素含有ガスを上方に偏向させ、後述する側部通路12の入口に案内することにより、通路断面積の大きい供給通路拡大容積部5b内で生成された水素含有ガス及び残存プロセスガスを、供給通路拡大容積部5bの上方に配置された後述する側部通路12に向けて、均一かつ滑らかに流通させることができる。
上記水素分離膜モジュール2の水素分離膜21の両外面と上記反応管1の内面との間には、反応管1の長手方向に沿って、成型触媒10aが充填された側部通路12,12が形成されている。これら側部通路12の下部入口は、供給通路拡大容積部5bの上部に連通されているとともに、上部出口は、オフガス管7に連通されている。
上記のように構成された水素分離型改質装置30を備えた水素製造装置において、混合ガス予熱器119で燃焼排ガスにより500〜600℃に予熱された混合ガスは、オフガスをさらに混合した後、プロセスガスとしてプロセスガス供給管5から水素分離型改質装置30に導入されてヘッダを介して複数の反応管1に分配される。
また、各反応管1のプロセスガス通路5sに導入されたプロセスガスは、プロセスガス通路5sを下降して供給通路拡大容積部5bの触媒層10に導入される。
また、各反応管1のプロセスガス通路5sに導入されたプロセスガスは、プロセスガス通路5sを下降して供給通路拡大容積部5bの触媒層10に導入される。
そして、触媒層10において、プロセスガスは、該触媒層10内の粒状改質触媒及び板状改質触媒と接触することにより、次の過程で水蒸気改質反応が進行して水素を生成して水素含有ガスとなる。
すなわち、図2(C)のように、反応管1を加熱する燃焼ガスは、約700〜1500℃で反応管1の下部より供給され、上部に向かって流れる間に反応管1内のプロセスガス側へ伝熱することにより温度が下がっていき、反応管1の上部位置では550℃程度まで低下することになる。
すなわち、図2(C)のように、反応管1を加熱する燃焼ガスは、約700〜1500℃で反応管1の下部より供給され、上部に向かって流れる間に反応管1内のプロセスガス側へ伝熱することにより温度が下がっていき、反応管1の上部位置では550℃程度まで低下することになる。
一方、プロセスガスは約500℃の温度でもって供給され、燃焼ガスにより加熱されて温度上昇しながらプロセスガス通路5sを下降して行き、プロセスガス通路5sの接続部5から触媒層10を備えた供給通路拡大容積部5bに流入する。
そして、このプロセスガスは、供給通路拡大容積部5bの入口側通路5wから出口側通路5xへと流れる際に触媒層10の粒状改質触媒及び板状改質と反応することにより、水素が分離された水素含有ガスとなって、供給通路拡大容積部5bの上部から側部通路12,12に入ることになる。
そして、このプロセスガスは、供給通路拡大容積部5bの入口側通路5wから出口側通路5xへと流れる際に触媒層10の粒状改質触媒及び板状改質と反応することにより、水素が分離された水素含有ガスとなって、供給通路拡大容積部5bの上部から側部通路12,12に入ることになる。
本発明の第1実施形態によれば、プロセスガス通路5sの下端部に、該プロセスガス通路5sの通路断面積よりも大きい通路断面積に拡大され改質触媒の触媒層10を備えた供給通路拡大容積部5bが連設されているので、プロセスガスがプロセスガス通路5sを流下して通路断面積の大きい供給通路拡大容積部5bに流入する際に、プロセスガスの流路断面積が急拡大されて急膨張するとともに、供給通路拡大容積部5b内の大容積の改質触媒と接することによる吸熱反応のために、図2(C)におけるT0のように温度が急降下する。
したがって、本発明の第1実施形態によれば、プロセスガス通路5sの終端部位に改質触媒が充填されプロセスガスの通路断面積が急拡大された供給通路拡大容積部5bを配設して、供給通路拡大容積部5bにて吸熱反応を行うようにしたことにより、図2(C)におけるT0のように、該吸熱反応によるプロセスガスの温度降下量が大きくなり、これにより反応管1の先端部つまり供給通路拡大容積部5bの下端部の温度及び水素分離膜モジュール2の水素分離膜21の温度も低下して、これらの部位における燃焼ガスからの加熱によるホットスポットの形成を回避でき、プロセスガス通路に改質触媒を充填していない従来の改質装置に比べて、該改質装置内におけるプロセスガスの温度低下及びこれに伴う反応管1先端部の温度低下の効果が各段に大きくなる。
したがって、本発明の第1実施形態によれば、プロセスガス通路5sの終端部位に改質触媒が充填されプロセスガスの通路断面積が急拡大された供給通路拡大容積部5bを配設して、供給通路拡大容積部5bにて吸熱反応を行うようにしたことにより、図2(C)におけるT0のように、該吸熱反応によるプロセスガスの温度降下量が大きくなり、これにより反応管1の先端部つまり供給通路拡大容積部5bの下端部の温度及び水素分離膜モジュール2の水素分離膜21の温度も低下して、これらの部位における燃焼ガスからの加熱によるホットスポットの形成を回避でき、プロセスガス通路に改質触媒を充填していない従来の改質装置に比べて、該改質装置内におけるプロセスガスの温度低下及びこれに伴う反応管1先端部の温度低下の効果が各段に大きくなる。
これにより、二次空気の供給による燃焼ガス温度の低下等の格別な手段を用いることなく、水素分離型改質装置30におけるプロセスガスの最高温度を実用上好ましい550℃程度以下に安定して保持することが可能となって、水素分離型改質装置30の耐久性が向上するとともに、水素分離型改質装置30の構造を複雑化、高コスト化することなくプロセスガスの改質効果を維持できる。
上記供給通路拡大容積部5b内で生成された水素含有ガスは、供給通路拡大容積部5bの上部から水素分離膜モジュール32の側部通路12,12に入り、側部通路12を流通することにより、成型触媒10aと接触するとともに反応管1の外側を流れている燃焼ガスによって加熱されて550℃程度に昇温される。そして、この水素含有ガスから、水素分離膜21を通ることによって純水素が分離されて水素透過部210(図1参照)に溜まることになる。水素透過部210の高純度の水素は、水素抜出管6に抜き出されるとともに、水素分離型改質装置30での未反応ガスやCO2、H2Oなどのオフガスは、オフガス管7より取り出されることになる。
[第2実施形態]
図3(A)は本発明の第2実施形態に係る水素分離型改質装置30における反応管1の一部断面を含む正面図、(B)は上記反応管1の一部断面を含む側面図、(C)はプロセスガス及び燃焼ガスの温度変化線図であり、それぞれ図2(A),(B),(C)に対応する図である。
この第2実施形態の供給通路拡大容積部5bにおいては、水素分離膜モジュール2における水素分離膜21の下部を一定長さにわたり削り取って(21aは削り取り部の下端)、上部拡大容積部5eが形成されており、上部拡大容積部5eの上部にはプロセスガス通路5sが開口されている。すなわち、上部拡大容積部5eは、供給通路拡大容積部5bの上部に連設されており、供給通路拡大容積部5b及び上部拡大容積部5eの全体にわたり、改質触媒の触媒層10が形成されている。
その他の構成は、図2(A),(B),(C)に示される第1実施形態と同様であり、これと同一の部材、要素は同一の符号で示している。
図3(A)は本発明の第2実施形態に係る水素分離型改質装置30における反応管1の一部断面を含む正面図、(B)は上記反応管1の一部断面を含む側面図、(C)はプロセスガス及び燃焼ガスの温度変化線図であり、それぞれ図2(A),(B),(C)に対応する図である。
この第2実施形態の供給通路拡大容積部5bにおいては、水素分離膜モジュール2における水素分離膜21の下部を一定長さにわたり削り取って(21aは削り取り部の下端)、上部拡大容積部5eが形成されており、上部拡大容積部5eの上部にはプロセスガス通路5sが開口されている。すなわち、上部拡大容積部5eは、供給通路拡大容積部5bの上部に連設されており、供給通路拡大容積部5b及び上部拡大容積部5eの全体にわたり、改質触媒の触媒層10が形成されている。
その他の構成は、図2(A),(B),(C)に示される第1実施形態と同様であり、これと同一の部材、要素は同一の符号で示している。
本発明の第2実施形態によれば、供給通路拡大容積部5bの上部に、水素分離膜モジュール2における水素分離膜21の下部を一定長さにわたり削り取って形成した上部拡大容積部5eが連設され、該供給通路拡大容積部5b及び上部拡大容積部5eの全体に改質触媒の触媒層10が形成されているので、供給通路拡大容積部5bを水素分離膜21の下部の切除部に形成された上部拡大容積部5eまで拡大して、上記のような通路断面積が急拡大されて改質触媒の触媒層10が充填された供給通路拡大容積部5bでの吸熱反応を行わせることが可能となり、水素分離膜モジュール2の下端部の温度を降下することができて、上記第1実施形態よりも該吸熱反応によるプロセスガスの温度低下効果をさらに大きく奏することができる。
[第3実施形態]
図4(A)は本発明の第3実施形態に係る水素分離型改質装置30における反応管1の一部断面を含む正面図、(B)は上記反応管1の一部断面を含む側面図、(C)はプロセスガス及び燃焼ガスの温度変化線図であり、それぞれ図2(A),(B),(C)に対応する図である。
この第3実施形態においては、反応管1が、燃焼ガスに触れる外側反応管1aと該外側反応管1aの内側に配設された内側反応管1bとの二重反応管に構成されており、外側反応管1aの内周と内側反応管1bの外周との間には、プロセスガス供給管5に上端を接続するプロセスガス通路17,17が形成され、該プロセスガス通路17内にはプロセスガスの予熱効果を高めるための多数のアルミナボール15が充填されている(該アルミナボール15を省略してもよい)。
図4(A)は本発明の第3実施形態に係る水素分離型改質装置30における反応管1の一部断面を含む正面図、(B)は上記反応管1の一部断面を含む側面図、(C)はプロセスガス及び燃焼ガスの温度変化線図であり、それぞれ図2(A),(B),(C)に対応する図である。
この第3実施形態においては、反応管1が、燃焼ガスに触れる外側反応管1aと該外側反応管1aの内側に配設された内側反応管1bとの二重反応管に構成されており、外側反応管1aの内周と内側反応管1bの外周との間には、プロセスガス供給管5に上端を接続するプロセスガス通路17,17が形成され、該プロセスガス通路17内にはプロセスガスの予熱効果を高めるための多数のアルミナボール15が充填されている(該アルミナボール15を省略してもよい)。
また、この第3実施形態においては、図4(B)に示すように、供給通路拡大容積部5bの反応管1内面寄りの両側部分が水素分離膜モジュール2における水素分離膜21の下端21aよりも上方に延在され、プロセスガス通路17,17の下端部16が開口している。
そして、供給通路拡大容積部5bの上部に接続される、上記第2及び第3実施形態と同様な成型触媒10aが充填された側部通路12,12は、内側反応管1bの内面と水素分離膜モジュール2における水素分離膜21の外面との間に形成されている。
以上の構成により、プロセスガスは、図4のS矢印のように流れて、プロセスガス通路17,17から供給通路拡大容積部5bの反応管1内面寄りの両側部分に流入する。そして、供給通路拡大容積部5bにおいて改質触媒との反応により生成された水素含有ガスは、ガイド部材5yに案内されて前記側部通路12,12に流入し、以後は上記第1及び第2実施形態と同様に流通することになる。
その他の構成は、図2(A),(B),(C)に示される第1実施形態、及び図3(A),(B),(C)に示される第2実施形態と同様であり、これらと同一の部材、要素は同一の符号で示している。
そして、供給通路拡大容積部5bの上部に接続される、上記第2及び第3実施形態と同様な成型触媒10aが充填された側部通路12,12は、内側反応管1bの内面と水素分離膜モジュール2における水素分離膜21の外面との間に形成されている。
以上の構成により、プロセスガスは、図4のS矢印のように流れて、プロセスガス通路17,17から供給通路拡大容積部5bの反応管1内面寄りの両側部分に流入する。そして、供給通路拡大容積部5bにおいて改質触媒との反応により生成された水素含有ガスは、ガイド部材5yに案内されて前記側部通路12,12に流入し、以後は上記第1及び第2実施形態と同様に流通することになる。
その他の構成は、図2(A),(B),(C)に示される第1実施形態、及び図3(A),(B),(C)に示される第2実施形態と同様であり、これらと同一の部材、要素は同一の符号で示している。
本発明の第3実施形態によれば、反応管1が、燃焼ガスに触れる外側反応管1aと、該外側反応管1aの内側にプロセスガス通路17,17を介して配設された内側反応管1bとの二重反応管に構成されており、プロセスガス通路17,17の下端部が供給通路拡大容積部5bに開口し、供給通路拡大容積部5bの上部に接続する前記側部通路12,12が内側反応管1bの内面と水素分離膜21の外面との間に形成されているので、水素分離型改質装置30内のプロセスガス通路17を供給通路拡大容積部5bへと流下するプロセスガスを、二重反応管の外側反応管1aを介して燃焼ガスによって予熱することが可能となり、供給通路拡大容積部5bに供給されるプロセスガス温度を局部的な温度上昇を伴うことなくバランス良く上昇させることができ、供給通路拡大容積部5bにおける改質触媒によるプロセスガスの改質処理効率を向上させることができる。
しかも、上記のように、通路断面積が急拡大された供給通路拡大容積部5bの設置によって、吸熱反応によるプロセスガスの温度降下量が大きくなるので、上記のような、プロセスガスを二重反応管の外側反応管1aを介して燃焼ガスによって予熱することによる温度上昇があっても、ホットスポットの発生を確実に回避することができる。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
1 反応管
1a 外側反応管
1b 内側反応管
2 水素分離膜モジュール
5 プロセスガス供給管
5a 接続部
5b 供給通路拡大容積部
5e 上部拡大容積部
5s プロセスガス通路
5y ガイド部材
6 水素抜出管
7 オフガス管
10 触媒層
12 側部通路
17 プロセスガス通路
21 水素分離膜
30 水素分離型改質装置
138 燃焼部
210 水素透過部
1a 外側反応管
1b 内側反応管
2 水素分離膜モジュール
5 プロセスガス供給管
5a 接続部
5b 供給通路拡大容積部
5e 上部拡大容積部
5s プロセスガス通路
5y ガイド部材
6 水素抜出管
7 オフガス管
10 触媒層
12 側部通路
17 プロセスガス通路
21 水素分離膜
30 水素分離型改質装置
138 燃焼部
210 水素透過部
Claims (5)
- プロセスガス供給管より反応管内に炭化水素ガスと水蒸気との混合ガスであるプロセスガスを導入し、前記プロセスガスを前記反応管の外部を流通する燃焼ガスによって加熱し、改質触媒によって水蒸気改質反応させることにより水素含有ガスを生成し、該水素含有ガスを水素分離膜モジュールに装填された水素分離膜を通すことにより、高純度の水素ガスを分離、生成する水素製造装置において、前記プロセスガス供給管に接続されるプロセスガス通路の下端部に、前記プロセスガス通路の通路断面積よりも大きい通路断面積に拡大された供給通路拡大容積部を連設し、該供給通路拡大容積部に前記改質触媒を充填するとともに、前記反応管の内側と前記水素分離膜モジュールにおける水素分離膜の外面との間に、前記反応管の長手方向に沿って形成され、触媒が充填された側部通路を前記供給通路拡大容積部の上方位置に配設し、前記供給通路拡大容積部にて前記改質触媒による水蒸気改質反応によって生成された前記水素含有ガスが、前記側部通路を上方に流通して前記水素分離膜に流入する水素ガスとオフガス出口に導かれるオフガスとに分離されるように構成したことを特徴とする水素製造装置。
- 前記供給通路拡大容積部内には、前記水素含有ガスを上方に偏向させて前記側部通路の入口に案内するガイド部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の水素製造装置。
- 前記供給通路拡大容積部における前記プロセスガス供給管との接続部と底面との距離(高さ)(L)は、前記プロセスガス供給管から前記供給通路拡大容積部に導入される処理プロセスガス量(G)と前記供給通路拡大容積部の容積(V)との比(G/V)である前記供給通路拡大容積部におけるプロセスガスの滞留時間(T=G/V)が一定値となるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の水素製造装置。
- 前記供給通路拡大容積部は、前記水素分離膜モジュールにおける前記水素分離膜の下部を一定長さ削り取って形成され、前記プロセスガス供給管の下端部が開口する上部拡大容積部が追設されており、該上部拡大容積部を含む前記供給通路拡大容積部全体に前記改質触媒が充填されていることを特徴とする請求項1に記載の水素製造装置。
- 前記反応管は、前記燃焼ガスに触れる外側反応管と該外側反応管の内側にプロセスガス通路を介して配設された内側反応管との二重反応管に構成され、前記プロセスガス通路の上端部は前記プロセスガス供給管に接続されているとともに、下端部は前記供給通路拡大容積部に開口し、前記供給通路拡大容積部の上部に接続される前記側部通路は、前記内側反応管の内面と前記水素分離膜モジュールにおける水素分離膜の外面との間に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水素製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005310641A JP2007119271A (ja) | 2005-10-26 | 2005-10-26 | 水素製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005310641A JP2007119271A (ja) | 2005-10-26 | 2005-10-26 | 水素製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007119271A true JP2007119271A (ja) | 2007-05-17 |
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ID=38143505
Family Applications (1)
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JP2005310641A Withdrawn JP2007119271A (ja) | 2005-10-26 | 2005-10-26 | 水素製造装置 |
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JP (1) | JP2007119271A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010100481A (ja) * | 2008-10-23 | 2010-05-06 | Japan Energy Corp | 膜分離型水素製造装置 |
-
2005
- 2005-10-26 JP JP2005310641A patent/JP2007119271A/ja not_active Withdrawn
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