JP2006045031A - 水素製造装置 - Google Patents

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幸男 田中
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Abstract

【課題】 水素分離型改質器のコンパクト性を維持しつつ、改質器内の水素分離膜の温度分布を均一化して、水素分離膜の耐久性を保ち、かつ高い水素透過性能を得ることができる水素製造装置を提供する。
【解決手段】 炭化水素ガスと水蒸気との混合ガスを水蒸気改質反応により水素含有ガスを生成する改質触媒部と、前記水素含有ガスから水素分離膜によって水素ガスを抜き出す水素透過部とを備えた水素分離型改質器30と、前記水素含有ガスから前記水素ガスが除去されたオフガスの一部を、ブロワ13によって前記混合ガスに混合するオフガス循環ライン12とを含むことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水素分離型改質器を用いて水素を製造する水素製造装置に関する。
都市ガス、LPGなどの炭化水素を原料として水素を製造する方法として、水蒸気改質法がある。水蒸気改質法では、改質器内で以下の反応(1)〜(4)により水素を製造した後、COシフト反応器により水素純度を上げ、さらにPSA(Pressure Swing Adsorption)吸着槽に導入して、高純度の水素を製造することが、従来、一般に行われている。このような方式では、改質器の運転温度が800℃と高いため耐熱金属を使用する必要があり、また、設置スペースが大きいなどの問題点がある。
n(2n+2)+nH2O→(2n+1)H2+nCO ・・・(1)
CO+H2O⇔CO2+H2 ・・・(2)
CO+3H2⇔CH4+H2O ・・・(3)
CO2+4H2⇔CH4+2H2O ・・・(4)
一方、PdやPd合金など水素透過性を有する材料を用いて膜分離して水素を分離する方式がある。この方式は、改質器に水素分離膜を組み込み、水蒸気改質反応で生成した水素を水素分離膜を用いて選択的に分離し、高純度の水素を製造するものである(例えば、特許文献1や特許文献2)。水蒸気改質反応は、高い原料転化率を得るためには高温にする必要があるが、生成した水素の一部を分離することで反応が促進し、500〜550℃程度の低い温度でも高い転化率を得ることができ、高価な耐熱金属を使用する必要がない。
特開平7−109104号公報 特許第3035038号公報
水素分離膜を組み込んだ水素分離型改質器では、水素分離膜の耐久性を保ち、高い水素透過速度を得るために、プロセスガス(原料ガス)をできるだけ高温で均一な温度分布に形成することが好ましく、実用上550℃程度に制御することが好ましい。これ以上の温度になると水素透過速度は大きくなるものの耐久性の面からは不利であり、逆に温度が低いと水素透過速度が低下するため、膜面積を大きくする必要があり、改質器が大型化する結果となる。
一方、水素製造装置全体の熱効率の面から見た場合、バーナーに供給する燃焼用空気は、空気比を低く設定する方が好ましいが、燃焼ガス温度は1000℃を越えるため、このような高温の燃焼ガスを改質器に供給するとプロセスガスの温度が上昇し、水素分離膜の温度も550℃を越える可能性がある。そこで、高温の燃焼ガスに曝される部分は断熱材を設置するなどして水素分離膜への入熱を抑制する対策を施せばよいが、改質器が大型化する可能性があり、水素分離型改質器の特徴であるコンパクト性が損なわれるという問題がある。
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、水素分離型改質器のコンパクト性を維持しつつ、改質器内の水素分離膜の温度分布を均一化して、水素分離膜の耐久性を保ち、かつ高い水素透過性能を得ることができる水素製造装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る水素製造装置は、炭化水素ガスと水蒸気との混合ガスを水蒸気改質反応により水素含有ガスを生成する改質触媒部と、前記水素含有ガスから水素分離膜によって水素ガスを抜き出す水素透過部とを備えた水素分離型改質器と、前記水素含有ガスから前記水素ガスが除去されたオフガスの一部を、送風手段によって前記混合ガスに混合するオフガス循環ラインとを含むことを特徴とする。
このように、水素含有ガスから水素ガスが除去されたオフガスの一部を、送風手段によって改質反応前の混合ガスに混合するオフガス循環ラインを設けることで、改質触媒部入口のプロセスガス流量を増大させることができる。プロセスガス流量が大きくなると、改質触媒部での吸熱反応や燃焼ガスからの入熱によるプロセスガスの温度変化は小さくなる。よって、水素分離膜におけるプロセスガスの温度が安定するので、水素分離膜の温度分布を均一化することができる。これにより、水素分離膜の耐久性を長期にわたり保つことができるとともに、高い水素透過性能を得ることができる。
本発明の一態様として、前記水素分離型改質器は複数の反応管をさらに備えることが好ましく、前記反応管内を水素分離膜で区切り、一方を、改質触媒を充填した前記改質触媒部とし、他方を前記水素透過部として、前記反応管の外側に、前記反応管を加熱するための燃焼ガスが通る燃焼ガス通路を設けることが好ましい。
このように、改質触媒と水素分離膜とを反応管内で一体構造とし、改質反応と水素分離を同時に進行させる場合であっても、オフガスによりプロセスガスの流量は増大されているので、反応管内のプロセスガスの温度を均一化することができる。また、オフガスの一部を循環させることで、反応管入口のガス流速が増大し、ガスの流れと直角方向の水素の混合拡散が促進されるため、水素分離膜で効率的に水素を分離することができる。水素の分離効率が向上することで、反応管内での水蒸気改質反応をさらに進行させることができる。さらに、オフガスに含まれる水蒸気も再利用することができ、水蒸気の供給量を低減することができる。
本発明の別の態様として、前記水素分離型改質器は少なくとも2つの圧力容器をさらに備えることが好ましく、前記改質触媒部と前記水素透過部とを前記圧力容器に別々に組み込み、前記改質触媒部が組み込まれた圧力容器から前記水素透過部が組み込まれた圧力容器へと前記水素含有ガスを通す水素含有ガスラインを設けることが好ましい。
このように、改質触媒と水素分離膜とを別々の圧力容器に組み込んだ構造であっても、オフガスによりプロセスガスの流量は増大されているので、水素透過部を組み込んだ圧力容器入口のプロセスガス(水素含有ガス)の温度を均一化することができる。また、改質触媒部と水素透過部を別々の圧力容器に組み込んでいるため、それぞれ単独で改質器から取り外し、交換することができ、メンテナンスを容易にすることができる。さらに、改質触媒と水素分離膜とを別々の圧力容器に組み込む構造は、これらを反応管内に一体に組み込む構造よりも、製作が容易であるので、製作コストを低減することができる。
前記水素含有ガスラインには、前記水素含有ガスを冷却する冷却部を設けることが好ましい。これにより、改質触媒部を組み込んだ圧力容器出口のプロセスガス(水素含有ガス)が高温となった場合でも、冷却部によりプロセスガスを所定の温度まで冷却することができるので、水素分離膜の温度を均一化することができる。
上述したように、本発明によれば、水素分離型改質器のコンパクト性を維持しつつ、改質器内の水素分離膜の温度分布を均一化して、水素分離膜の耐久性を保ち、かつ高い水素透過性能を得ることができる水素製造装置を提供できる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明に係る水素製造装置の一実施の形態を示すブロック図である。図2(a)は、図1に示す水素分離型改質器に備えられた反応管の一例を示す模式図であり、図2(b)は、この反応管の軸方向の長さにおける外面の燃焼ガス及び内面のプロセスガスの温度分布を示すグラフである。
図1に示すように、本発明に係る水素製造装置は、原料ガスを脱硫する脱硫器11と、脱硫した原料ガスとスチームとを混合したガスを予熱する予熱器21と、予熱した混合ガスとオフガスとを混合したガスを改質し、かつ水素とオフガスとを分離する水素分離型改質器30と、オフガスの一部をブロワ13によって予熱器21と水素分離型改質器30との間に循環させるオフガス循環ライン12と、残りのオフガスを冷却する冷却器14と、冷却したオフガスを気液分離する気液分離器15とで構成されている。なお、原料ガスとしては、都市ガス、メタン、プロパン、灯油、ジメチルエーテル等の炭化水素を主成分とするガスを使用することができる。
水素分離型改質器30には、図2(a)に示す反応管31が並列に複数設けられており、ヘッダパイプ(図示省略)を介してプロセスガス(原料ガス)が各反応管31に分配されるように構成されている。図2(a)に示すように、反応管31は、有底の筒状に形成されており、その内部には、有底の筒状に形成された水素分離膜モジュール32が設置されている。反応管31の下部には、粒状の改質触媒が充填された触媒層34aが配置されており、水素分離膜モジュール32と反応管31の側壁との間には、板状の改質触媒を保持した触媒層34bが配置されている。
また、反応管31の上端には、反応管31の下部の触媒層34aへプロセスガスを供給する原料供給管35と、水素分離膜モジュール32内部の水素透過部33から水素を排出する水素抜出管36と、反応管31内部からオフガスを排出するオフガス管37が配置されている。水素分離型改質器30内にはバーナー(図示省略)が設けられており、バーナーの燃焼ガスが反応管31の外側を通過することで、反応管31を加熱するように構成されている。
以上の構成によれば、原料ガスは、脱硫器11により原料中の硫黄化合物を除去した後、ボイラ(図示省略)で製造したスチームと混合し、予熱器21に供給する。予熱器21では、この混合ガスを400℃から500℃に予熱する。予熱した混合ガスを水素分離型改質器30に導入し、ヘッダを介して複数の反応管31に分配する。混合ガスは、原料供給管35により反応管31の下部に供給され、触媒層34内の粒状改質触媒及び板状改質触媒と接触して水蒸気改質反応が進行する。生成した水素は水素分離膜モジュール32を透過し、純水素のみが水素抜出管36より取り出される。また、未反応ガスやCO2、H2Oなどのオフガスは、オフガス管37より取り出される。
水素分離型改質器30より排出された500〜550℃のオフガスの一部は、ブロワ13によってオフガス循環ライン12を通り、予熱器21を出た混合ガスと混合する。そして、水蒸気分離型改質器30内の反応管31に供給して、上記と同様に水蒸気改質反応及び水素分離を行う。一方、残りのオフガスは、冷却器14にて50℃程度まで冷却した後、気液分離器15により水分とガス成分とに分離する。水は排水し、ガス成分は水素分離型改質器30のバーナーに供給し燃料として使用する。
このように、水素分離型改質器30を出たオフガスの一部を原料ガスに循環させることで、反応管31入口のガス流量が増大し、反応管31内の軸方向の温度分布を均一化することができる。図2(b)に示すように、反応管31を加熱する燃焼ガスは、約800〜1500℃で反応管31の下部より供給され、上部に向かって流れる間に反応管31側へ伝熱し温度が下がっていき、反応管31上部では550℃程度まで低下する。また、オフガスを循環しなかった場合のプロセスガス(破線)は、原料供給管35から反応管31下部に約500℃の温度で供給された後、上部方向に向かって流れるが、反応管31下部には改質触媒が充填されており、吸熱反応が起こるため一旦温度が480℃程度まで下がった後、反応管31から加熱されながら反応が進行していき、反応管31上部では500〜550℃になる。なお、反応管31下部では燃焼ガスの温度が高いため、局部的に550℃以上に温度が上昇する場合もある。
一方、オフガスを循環させた場合のプロセスガス(実線)は、約530℃の温度で供給された後、上部方向に向かって流れる。この場合、未反応のガスとオフガスで希釈されているものの、反応量が同じであるので、ガス流量が大きい分、吸熱反応による温度変化を小さくすることができる。よって、500〜550℃の範囲で温度分布が均一化されるので、水素透過性能を向上させることができる。また、局部的な温度上昇の発生も防止されるので、水素分離膜及び改質器の寿命を延ばすことができる。
また、水素分離型改質器30を出たオフガスの一部を原料ガスに循環させることで、反応管31入口のガス流速が増大し、ガスの流れと直角方向の水素の混合拡散が促進されるため、水素分離膜モジュール32で効率的に水素を分離することができる。そして、水素の分離効率が向上することで、反応管31内での水蒸気改質反応をさらに進行させることができる。
さらに、水素分離型改質器30を出たオフガスの一部を原料ガスに循環させることで、オフガスに含まれるスチームも再利用することができ、ボイラで製造するスチームの発生量を低減することができる。また、スチームの発生量を低減することで、ボイラ本体の小型化も可能になる。
なお、予熱器21から水素分離型改質器30に供給する混合ガスと、循環再利用するオフガスと割合は、運転条件やシステムの構成によって任意に定めることができるが、混合ガス:オフガス=1:2〜1:40が好ましく、1:10〜1:20がより好ましい。
図3に、本実施の形態が好適に用いられる水素製造装置の一例を示す。なお、図1及び図2と同様の構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明については省略する。図3に示すように、都市ガスは、先ず、脱硫器11でガス中の硫黄化合物が除去された後、圧縮器16と、ボイラ17の燃焼部と、水素分離型改質器30の燃焼部38とへそれぞれ供給される。圧縮器16で圧縮された炭化水素ガスは、混合ガス予熱器21(熱交換器)へ送られる。
スチーム用の供給水は、イオン交換器18で精製してから、ボイラ17に送られる。ボイラ17では、炭化水素ガスと空気とを燃焼させた熱によって、供給水を蒸発させて、スチームを製造する。スチームは加圧下高温となり、ボイラ出口でのスチームの温度は約185℃程度である。スチームは混合ガス予熱器21(熱交換器)へ送られて、原料ガスである炭化水素ガスとともに導入されて混合ガスとなり、水素分離型改質器30から出る燃焼排ガスによって予熱される。
予熱された混合ガスは、後述するオフガスをさらに混合した後、プロセスガスとして水素分離型改質器30の触媒層34に導入される。混合ガスを予熱するのは、水素分離型改質器30では、500〜600℃で改質反応を行う必要があるからである。
水素分離型改質器30は、反応管内に、炭化水素ガス及びスチームを原料に水蒸気改質反応を行う改質触媒が充填された触媒層34が設けられている。この反応管には、水素分離膜モジュール32で区切られた水素透過部33が設けられている。反応管の外側、例えば下部や上部には、燃焼部38が備えられおり、反応管を加熱する燃焼ガス通路39が備えられている。
触媒層34での水蒸気改質反応によって生成した水素ガスは、水素分離膜モジュール32を通して透過部33に抜き出される。透過部33に溜まった水素ガスは、高純度の水素ガスとして改質器30から排出される。この分離した水素ガスは500℃程度の高温なので、後段の熱交換器を通して冷却する。
この際、水素ガスは、ボイラ17で燃焼するための空気を予熱させるために、ボイラ用空気予熱器22(熱交換器)を通る。また水素ガスは、必要に応じて、製品である水素ガスの温度(例えば40〜50℃)を適切なものにするため、冷却水を通す冷却用熱交換器23を通る。
一方、触媒層34を出た約500℃のオフガスは、その一部をブロワ13によってオフガス循環ライン12に通し、混合ガスとともに改質器30の触媒部34に導入する。残りのオフガスは、燃焼部38へ送られる一次空気をバーナ用空気予熱器24(熱交換器)にて予熱することによって、約100℃程度まで温度を下げる。このオフガスは、冷却水を通す冷却器14(熱交換器)を通して更に70〜80℃程度に冷却する。次いで、気液分離器15にて約50℃程度で、水とガス成分とに分離する。水成分はボイラへの給水もしくは排水となり、残りのガス成分は改質器30を加熱する燃焼成分として燃焼部38に送られるか、もしくは排気される。
本発明に係る水素製造装置をこのようなシステムとすることで、システム内において発生する廃熱を有効に利用することができ、システム全体の熱効率を高めることができる。
(その他の実施の形態)
図4は、本発明に係る水素製造装置のもう一つの実施の形態を示すブロック図である。図5は、図4に示す水素分離型改質器の一例を示す模式図である。また、図6は、図4に示す水素分離型改質器内のプロセスガスの温度分布を示すグラフである。なお、図1〜3と同様の構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明については省略する。
図4に示すように、本実施の形態の水素製造装置は、図1の水素分離型改質器30に代えて、圧力容器に改質触媒が充填された反応ユニット41と、水素含有ガスを冷却する冷却器42と、圧力容器に水素分離膜モジュールが設けられ水素含有ガスから水素を抜き出す水素分離ユニット43とを備えた水素分離型改質器40が設けられている。また、図1と同様に、水素分離ユニット43から排出されたオフガスの一部をブロワ13によって予熱器21と反応ユニット41との間に循環させるオフガス循環ライン12が設けられている。
図1〜図3に示した多管式の水素分離型改質器では、反応管内に改質触媒と水素を分離するための水素分離膜モジュールとを組み込んだ一体構造としており、改質反応と水素分離を同時に進行させている。これに対して、図4に示す水素分離型改質器40では、改質触媒と水素分離膜モジュールとを別々の圧力容器内に組み込み、改質器40に供給された原料ガスは、先ず、改質触媒が充填された反応ユニット41で反応を行った後、生成した水素含有ガスを、後流に接続された水素分離ユニット43で水素ガスを分離する。
反応ユニット41及び水素分離ユニット43は、図5に示すように、これらを加熱するために、燃焼部38からの燃焼ガスが流通する燃焼ガス通路39内に配置されている。なお、燃焼ガス通路39を通る燃焼ガスが、先ず反応ユニット41を加熱した後、水素分離ユニット43を加熱するように、反応ユニット41は燃焼部38と水素分離ユニット43との間に配置されている。また、反応ユニット41から水素分離ユニット43に水素含有ガスを送るために、これらの間には水素含有ガスライン44が設けられている。この水素含有ガスライン44は、燃焼ガス通路39の外側に設けられた冷却器42を経由する構成となっている。冷却器42には、水素含有ガスを冷却するために、冷却水が供給されるが、空気を供給することもできる。水素分離ユニット43は、図5に示すように、複数の水素分離膜モジュール32をガスの流れ方向に連結する構成となっている。
以上の構成によれば、水素分離型改質器40の水素分離ユニット43より排出されたオフガスの一部を、ブロワ13によりオフガス循環ライン12に通して、予熱器21から出た混合ガスと混合する。そして、この約500℃のプロセスガスを水素分離型改質器40の反応ユニット41に導入すると、反応ユニット41内の改質触媒と接触して水蒸気改質反応が進行する。燃焼ガス温度は、断熱火炎温度で1500℃程度であり、反応ユニット41での吸熱反応により温度が低下し、550℃程度まで低下する。550℃程度まで低下した燃焼ガスは、水素分離ユニット43に供給され、水素分離ユニット43の温度を一定に保つ。
反応ユニット41出口のプロセスガス(生成した水素含有ガス)温度は、500〜900℃、好ましくは600〜700℃とし、水素含有ガスライン44を通って冷却器42により550℃程度に温度調節した後、水素分離ユニット43に導入する。水素含有ガス中の純水素のみが水素分離膜モジュール32を透過して水素抜出管36より取り出される。未反応ガスやCO2、H2Oなどのオフガスは、オフガス管37より取り出される。
このように、プロセスガス温度及び燃焼ガス温度は、図6に示すように、水素分離ユニット43内で550℃近傍に制御することができるので、水素分離膜モジュール32の耐久性を保つとともに、効率的に水素を分離することができる。
また、複数の水素分離膜モジュール32をガスの流れ方向に連結することで流路断面積を小さくすることができ、水素分離ユニット43のガス流速を増大させることができる。その結果、流れと直角方向の水素の混合拡散を増大させることができ、水素分離ユニット43で効率的に水素を分離することができる。
さらに、水素分離型改質器40は、改質触媒と水素分離膜モジュールを別々の圧力容器ユニットで構成しているため、それぞれ単独で改質器40から取り外し、交換することができる。よって、これらを別々にメンテナンスすることが可能となる。なお、改質触媒と水素分離膜モジュールとを同一の圧力容器内に組み込む場合、改質触媒と水素分離膜モジュールは接触しないように適切な距離を保つ必要があり、このような一体型の構造は製作コストが高くなる。これに対して、改質触媒と水素分離膜モジュールを別々の圧力容器に組み込む方式では、例えば、円筒容器に粒状の改質触媒を組み込むだけでよく、一方、水素分離膜モジュールは、膜モジュールを適切な距離を隔てて組み込む構造とすることで、一体型の構造よりも製作は容易になる。
なお、予熱器21から水素分離型改質器40に供給する混合ガスと、循環再利用するオフガスと割合は、運転条件やシステムの構成によって任意に定めることができるが、混合ガス:オフガス=1:2〜1:40が好ましく、1:10〜1:20がより好ましい。
図7に、本実施の形態が好適に用いられる水素製造装置の一例を示す。なお、図3と同様の構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明については省略する。図7に示すように、反応ユニット41、冷却器42及び水素分離ユニット43を備えた水素分離型改質器40を用いたシステムにしても、図3と同様に、システム内において発生する廃熱を有効に利用することができ、システム全体の熱効率を高めることができる。
本発明に係る水素製造装置の一実施の形態を示すブロック図である。 (a)は、図1に示す水素分離型改質器に備えられた反応管の一例を示す模式図であり、(b)は、この反応管の軸方向の長さにおける外面の燃焼ガス及び内面のプロセスガスの温度分布を示すグラフである。 図1に示す水素製造装置を用いた水素製造システムの一例を示す模式図である。 本発明に係る水素製造装置のもう一つの実施の形態を示すブロック図である。 図4に示す水素分離型改質器の一例を示す模式図である。 図4に示す水素分離型改質器内のプロセスガスの温度分布を示すグラフである。 図4に示す水素製造装置を用いた水素製造システムの一例を示す模式図である。
符号の説明
11 脱硫器
12 オフガス循環ライン
13 ブロワ
14 冷却器
15 気液分離器
16 圧縮器
17 ボイラ
18 イオン交換器
21 予熱器
22〜24 熱交換器
30 水素分離型改質器
31 反応管
32 水素分離膜モジュール
33 水素透過部
34 触媒層
35 原料供給管
36 水素抜出管
37 オフガス管
38 燃焼部
39 燃焼ガス通路
40 水素分離型改質器
41 反応ユニット
42 冷却器
43 水素分離ユニット
44 水素含有ガスライン

Claims (4)

  1. 炭化水素ガスと水蒸気との混合ガスを水蒸気改質反応により水素含有ガスを生成する改質触媒部と、前記水素含有ガスから水素分離膜によって水素ガスを抜き出す水素透過部とを備えた水素分離型改質器と、
    前記水素含有ガスから前記水素ガスが除去されたオフガスの一部を、送風手段によって前記混合ガスに混合するオフガス循環ラインと
    を含んでなる水素製造装置。
  2. 前記水素分離型改質器が複数の反応管をさらに備えており、前記反応管内が水素分離膜で区切られ、一方が改質触媒を充填した前記改質触媒部であり、他方が前記水素透過部であって、前記反応管の外側に、前記反応管を加熱するための燃焼ガスが通る燃焼ガス通路が設けられている請求項1に記載の水素製造装置。
  3. 前記水素分離型改質器が少なくとも2つの圧力容器をさらに備えており、前記改質触媒部と前記水素透過部とが前記圧力容器に別々に組み込まれ、前記改質触媒部が組み込まれた圧力容器から前記水素透過部が組み込まれた圧力容器へと前記水素含有ガスを通す水素含有ガスラインが設けられている請求項1に記載の水素製造装置。
  4. 前記水素含有ガスラインに前記水素含有ガスを冷却する冷却部が設けられている請求項3に記載の水素製造装置。
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