JP2007117843A - 流体透過性薄膜構造体及びその製造方法 - Google Patents

流体透過性薄膜構造体及びその製造方法 Download PDF

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宏 中嶋
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Abstract

【課題】 本発明は、水素透過性金属箔を含む流体透過性薄膜の厚さを従来構造の水素透過性金属箔に比較して薄く形成可能として流体透過能力を上昇せしめるとともに、原料ガス等の原料流体とは異なる不純流体との反応に伴う流体透過能力の低下を防止した流体透過性薄膜構造体及びその製造方法を提供することにある。
【解決手段】 本発明は、流体の透過性を有する流体透過性薄膜1a,1bと、表面に複数の開口部を有する金属補強板2とを接合してなる流体透過性薄膜構造体100であって、流体透過性薄膜1a,1bは複数枚重ね合わせられ、流体透過性薄膜1a,1bの接合面7同士は接着されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、水素分離膜による高純度水素製造設備等に適用され、流体の透過性を有する流体透過性薄膜と、表面に複数の開口部を有する補強板とを接合してなる流体透過性薄膜構造体と該流体透過性薄膜構造体からなる水素分離膜とこれを用いた水素製造装置、及び該流体透過性薄膜構造体の製造方法に関する。
水素分離膜による高純度水素製造の原理は、目的とする高純度水素に比べて高圧力の水素を含有する原料ガスを水素透過性金属箔などを用いた水素分離膜に接触させ、水素のみを透過させて高純度水素を得るものである。
このような高純度水素ガスの製造能力を高めるには、
(1)水素透過性金属箔自体の水素透過能力を向上させること、
(2)水素透過性金属箔を薄く形成し、水素透過性金属箔内の水素透過量を増大させること、
(3)水素透過性金属箔の表裏の圧力差、つまり水素を含む原料ガス側と高純度水素ガス側の圧力差(以後、単に圧力差という)を大きくすること、
等が有効である。
このような考えに基づいた技術が、特許文献1(特開平9−255306号公報)にて
提供されている。
図9は前記特許文献1における水素分離膜の要部斜視図である。
かかる水素分離膜は、図9に示すように、複数の水素流通孔を有する金属補強板2a,2b,2cを重ねた金属多孔質支持体の表面に、厚さが0.016mm程度の超薄肉で単一の水素透過性金属箔1を重ねて構成され、前記金属補強板2a,2b,2cに形成された溝あるいは孔が長方形またはそれに類似した形状を有し、かつ相接する金属補強板2a,2b,2cの溝あるいは孔の長径が交差するようになっている。
特開平9−255306号公報
図9に示されるような水素分離膜は、大きな製造能力を有しており、水素製造能力は水素透過性金属箔1の厚さにほぼ逆比例して増加するようになっている。
通常、水素分離膜を構成する水素透過性金属箔1は小径のロールにより圧延して製造されている。しかながら、水素製造能力を高めるために水素透過性金属箔1の厚さを薄く圧延すると、素材中に僅かに存在する酸化物系の非金属介在物を起点とする微小な穴による割れが発生し、かかる割れが発生している水素透過性金属箔1を使用すると、この割れを通して原料ガスが混入し、高純度水素の製造が不可能となるという問題を有している。
以上の問題点をさらに詳述すると、水素分離膜を構成する水素透過性金属箔1は、鋳造されたインゴットを途中で焼鈍を行いながら多数回の圧延により製造される。ところが、鋳造される水素透過性金属のインゴットには微小ではあるが非金属介在物が含まれている。この非金属介在物も圧延によって伸ばされるが、板厚が数十μmの厚さになると板厚内に存在する金属の結晶が数個になり、金属と非金属介在物の伸び量の違いによって、両者の境界には大きな引張り応力が生じ、目視では判別できない程度の小さな割れが発生することがある。
水素透過性金属箔1の表面積内に発生する割れの数は金属箔が薄いほど多くなり、この箔で製造した水素分離膜では、水素透過前のガスが流れ込むため、高純度の水素製造ができない。また、割れを防止するために水素透過性金属箔1の厚さを厚くすると、水素透過量が板厚に逆比例して減少するため、大きな水素製造能力が得られない。
このため、上記特許文献1のような従来技術(図9)にあっては、圧延によって製造される水素透過性金属箔1の厚さを更に薄くすることは、上記のような割れの発生から限界があり、従って、従来技術のような水素透過性金属箔1を用いた水素分離膜では、単位面積当りの水素製造量の向上は困難であった。
また、水素分離膜を通る原料ガスはさまざまな種類のガスが混合しており、このような環境下で水素分離膜を長期間使用すると、水素透過性金属箔1が水素以外のガスと反応して水素製造能力が低下する場合がある。これを防止するには、水素透過性金属箔1の合金成分を板厚方向に変化させる方法があるが、この場合も板厚を薄くすると微小な孔が生じやすいという問題点を有している。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、水素透過性金属箔を含む流体透過性薄膜の厚さを従来構造の水素透過性金属箔に比較して薄く形成可能として流体透過能力を上昇せしめるとともに、原料ガス等の原料流体とは異なる不純流体との反応に伴う流体透過能力の低下を防止した流体透過性薄膜構造体及びその製造方法を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、流体の透過性を有する流体透過性薄膜と、表面に複数の開口部を有する補強板とを接合してなる流体透過性薄膜構造体であって、前記流体透過性薄膜は複数枚重ね合わせられ、前記流体透過性薄膜の接合面同士は接着されている。
また、本発明において、複数枚の流体透過性薄膜のうち、原料流体の流入側に配置される流体透過性薄膜は、他の流体透過性薄膜の材質よりも前記原料流体と反応しにくい材質で構成されているのが好ましい。
さらに、前記補強板は、金属板、硬質の樹脂板等を用いることが可能であるが、強度面、耐熱性から金属板が最適である。
一方、本発明は、前記流体透過性薄膜構造体の製造方法に係り、流体の透過性を有する流体透過性薄膜と、表面に複数の開口部を有する補強板とを接合してなる流体透過性薄膜構造体の製造方法であって、複数枚の前記流体透過性薄膜を圧延によって所定の微小厚さにそれぞれ成形し、前記複数枚の流体透過性薄膜を重ね合わせて拡散接合によって前記流体透過性薄膜の接合面同士を接着している。
また、本発明は請求項4のように、請求項1の発明を水素分離膜に適用しており、水素ガスの透過性を有する水素透過性金属箔と、表面に複数の開口部を有する補強板とを接合してなる水素分離膜であって、前記水素透過性金属箔は複数枚重ね合わせられ、前記水素透過性金属箔の接合面同士は接着されている。
そして、請求項4に記載の水素分離膜を、原料ガスに触媒を反応させて水素含有ガスを生成する反応管の内部に組み込み、この水素分離膜により前記水素含有ガスから水素を抽出するように構成された水素製造装置に用いる(請求項5)のも、本発明に含まれる。
前述のように、水素分離膜を構成する水素透過性金属箔は、水素製造能力を高めるためにその厚さを薄く圧延すると、素材中に僅かに存在する酸化物系の非金属介在物を起点とする微小な穴による割れが発生することがあり、このような割れが発生している水素透過性金属箔を使用すると、該割れを通して原料ガスが混入し、高純度水素の製造が不可能となるという問題がある。
然るに請求項1〜4の発明によれば、複数枚の水素透過性金属箔を含む流体透過性薄膜を圧延によって所定の微小厚さにそれぞれ成形し、該複数枚の流体透過性薄膜を重ね合わせて拡散接合によって該流体透過性薄膜の接合面同士を接着する構成としたので、水素透過性金属箔等の流体透過性薄膜の厚さを薄くして、例えば10μm以下にまで圧延しても、1個の流体透過性薄膜構造体における流体透過性薄膜の表面積内に存在する割れは数個以下であることから、この流体透過性薄膜を重ねた場合、同じ位置に割れが存在する確率は皆無に近く、従って割れの発生がある流体透過性薄膜を複数枚重ね合わせて接合すれば、複数枚の流体透過性薄膜の厚さを貫通する割れの無い流体透過性薄膜を得ることができる。
前記流体透過性薄膜は、重ね合わせ枚数を増加すれば、同じ位置に割れがある確率はきわめて小さくなるが、2枚重ねであっても同じ位置に割れがある確率は十分に低いので、重ね合わせた流体透過性薄膜の厚さを極力薄くして流体透過能力を高く保持する観点から2枚重ねとすることが好ましい。
そして、従来は、前記流体透過性薄膜構造体を製造後、流体透過性薄膜のリーク試験を行って割れのあるものを検出して、これを廃棄処分していたが、本発明によれば、たとえ割れの発生があっても、これを複数枚重ね合わせて接合面を拡散接合等によって接着して使用することが可能であるので、流体透過性薄膜の製品歩留まりを向上させることができる。
また、本発明は、圧延によって所定の微小厚さにそれぞれ成形した複数枚の流体透過性薄膜を重ね合わせて、拡散接合によって該流体透過性薄膜の接合面同士を接着するので、複数枚の流体透過性薄膜の接合面間に間隙を形成することなく、接合面全体を確実にかつ強固に接着することが可能となり、複数枚の流体透過性薄膜の割れが、接合面を介して貫通するのを回避できる。
さらに、前記複数枚の流体透過性薄膜のうち、原料流体の流入側に配置される流体透過性薄膜は、他の流体透過性薄膜の材質よりも前記原料流体と反応しにくい材質で構成したので、さまざまな種類のガスが混合した原料ガス(原料流体)に対しても、複数枚の流体透過性薄膜のうち、原料流体に直接触れる側つまり原料流体の入口側の流体透過性薄膜の材質を、他の流体透過性薄膜と異なる材質であって原料流体と反応しにくい材質とすることにより、当該流体透過性薄膜の板厚を厚くすることなく、流体透過性薄膜の劣化による水素製造能力の低下を回避できる。
加えて、前述のように構成された水素分離膜を、原料ガスに触媒を反応させて水素含有ガスを生成する反応管の内部に組み込み、この水素分離膜により前記水素含有ガスから水素を抽出するように構成された水素製造装置に用いることが好適で、これにより前記効果をさらに顕著に発揮できる。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係る水素分離膜の要部斜視図である。また、図2は水素透過性金属箔の部分断面図(図1、図5(A)、図6、図7(A)、図8(A)におけるA−A線断面図)である。
図1において、水素分離膜100は、水素ガスを流通させる複数の溝3aが形成されたベース板3上に水素流通孔を有する金属板からなる金属補強板2(金属板に限らず、硬質樹脂板等の高強度板でもよい)を重ねた金属多孔質支持体の上面に、厚さが0.016mm程度の超薄肉の水素透過性金属箔1a,1bを重ねて構成されており、これらベース板3、金属補強板2及び水素透過性金属箔1の外形寸法は、ほぼ同一に形成されている。
図3及び図4は前記金属補強板2の詳細を示し、図3(A)は金属補強板2の表面の部分平面図、(B)は(A)におけるB−B線断面図である。図4(A)は金属補強板2の裏面の部分平面図、(B)は(A)におけるC−C線断面図である。
金属補強板2の表面には、図3(A),(B)のように、断面が半円形状で平面形状が略長円形状の溝21が複数個互いに平行に刻設され、また金属補強板2の裏面には、図4(A),(B)のように、断面が半円形状で平面形状が略長円形状の溝22が上記表面側の溝21と直交して複数個互いに平行に刻設されている。これら溝21,22は、エッチングによって形成されている。
また、上記表面側の溝21と上記裏面側の溝22とは、互いに交差して交差部が開口した水素通過用の貫通孔23となっている。なお、表面側の溝21と裏面側の溝22とが少なくとも1箇所で交差して、水素通過用の貫通孔23が形成されていればよい。
一方、2枚の水素透過性金属箔1a,1bのうち、原料ガスの流入側に配置される水素透過性金属箔1aは、他の水素透過性金属箔1bの材質よりも前記原料ガスと反応しにくい材質で構成されている。
即ち、前記水素透過性金属箔は、通常、Pd、またはPd―Ag合金を主成分としていることから、前記2枚の水素透過性金属箔1a,1bのうち、原料ガスの流入側に配置される水素透過性金属箔1aは、原料ガスと反応しにくい材質とするため、具体的には、水素透過性金属箔1bよりも原料ガスと反応しにくいAgを多く含むように構成している。
このように構成すれば、さまざまな種類のガスが混合した原料ガスに対しても、複数枚(この例では2枚)の水素透過性金属箔1a,1bのうち、原料ガスに直接触れる側つまり原料ガスの入口側の水素透過性金属箔1aの材質を、他の水素透過性金属箔1bと異なる材質であって原料ガスと反応しにくい材質としているため、水素透過性金属箔1a,1bの板厚を厚くすることなく、水素透過性金属箔1a,1bの劣化による水素製造能力の低下を回避することができる。
かかる水素分離膜100を製造するにあたっては、複数枚(この例では2枚)の水素透過性金属箔1a,1bを圧延によって0.016mm以下の超薄肉にそれぞれ成形し、この2枚の水素透過性金属箔1a,1bを重ね合わせ、拡散接合法によって水素透過性金属箔1a,1bの接合面7同士を接着する。
上記拡散接合法による接合は、2枚の水素透過性金属箔1a,1bを重ね合わせ、両側より平坦な黒鉛板で以下の条件にて加圧し、膜を形成する金属元素の相互拡散にて接合させるものである。
圧力:1〜2kgf/mm2、温度:800〜1000℃、時間:1〜5時間、
雰囲気:真空 2×10-4torr以下
このように、2枚の水素透過性金属箔1a,1bを重ね合わせ、拡散接合法によって水素透過性金属箔1a,1bの接合面7同士を接着するので、複数枚(この例では2枚)の水素透過性金属箔1a,1bの接合面7間に間隙を形成することなく、接合面7の全体を確実にかつ強固に接着することが可能となり、図2のように複数枚(この例では2枚)の水素透過性金属箔1a,1bに割れ6が発生していても、この割れ6が接合面7を介して貫通するのを回避できる。
以上の実施形態によれば、複数枚(この例では2枚)の水素透過性金属箔1a,1bを圧延によって所定の微小厚さにそれぞれ成形し、水素透過性金属箔1a,1bを重ね合わせて拡散接合によって該水素透過性金属箔1a,1bの接合面7同士を接着する構成としたので、水素透過性金属箔1a,1bの厚さを薄くして、例えば10μm以下にまで圧延しても、1個の水素透過性金属箔1aあるいは1bにおける水素透過性金属箔の表面積内に存在する割れ6は数個以下であることから、この水素透過性金属箔1a,1bを重ねた場合、同じ位置に割れ6が存在する確率は皆無に近く、従って、割れ6の発生がある水素透過性金属箔1a,1bを複数枚重ね合わせて接合すれば、複数枚の水素透過性金属箔1a,1bの厚さを貫通する割れ6の無い水素透過性金属箔1a,1bを得ることができる。
水素透過性金属箔1a,1bは、重ね合わせ枚数を3枚以上とすることも可能である。但し、重ね合わせ枚数を増加すれば、同じ位置に割れがある確率はきわめて小さくなるが、この実施形態のように2枚重ねであっても、同じ位置に割れ6がある確率は十分に低いので、重ね合わせた水素透過性金属箔1a,1bの厚さを極力薄くして水素透過能力を高く保持する観点から、この実施形態のように2枚重ねとすることが好ましい。
また、水素透過性金属箔1a,1bの厚さを薄くして、10μm以下の厚さにまで圧延しても、1個の水素分離膜100における水素透過性金属箔1a,1bの表面積内に存在する割れ6は数個以下である。しかしながら、所定の形状(例えば40mm幅×460mm長)の1枚の水素分離膜を圧延する際の歩留りは、水素透過性金属箔の厚さ方向に貫通する割れ6が1個でも存在した場合は廃却となるため、同一素材を用いても水素透過性金属箔1a,1bの最終膜厚さが16μmでは約70%、5μmの場合は約10%と低下することになる。その要因は素材内部に存在する数μmの酸化物からなる介在物である。
従来は、水素分離膜100の製造後にリーク試験を行い、割れ6のある水素透過性金属箔を検出して廃棄してきた。然るに、本発明によれば、たとえ割れ6の発生があっても、これを複数枚重ね合わせて接合面7を拡散接合によって接着して使用可能であるので、水素透過性金属箔1a,1bの製品歩留まりが向上する。
次に、以下の第2実施形態〜第5実施形態は補強板の構成に関するもので、各実施形態共、前記水素透過性金属箔1a,1bは同一構成である。
[第2実施形態]
図5は本発明の第2実施形態に係る水素分離膜を示し、(A)は水素分離膜の要部斜視図、(B)は補強板の部分平面図である。
この第2実施形態では、ベース板3と2枚の水素透過性金属箔1a,1bとの間に2枚の金属補強板201,201が挟み込まれた状態で固定されている。金属補強板201,201は、図5(B)のように、平面形状が略長円形状の貫通孔29が複数個互いに平行に穿孔されている。
なお、2枚の金属補強板201,201の貫通孔29は、少なくとも1箇所で交差して水素通過用の通路が形成されていればよい。
その他の構成は上記第1実施形態(図1〜図4)と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示している。
[第3実施形態]
図6は本発明の第3実施形態に係る水素分離膜を示す要部斜視図である。
この第3実施形態では、ベース板3と2枚の水素透過性金属箔1a,1bとの間に、3枚の補強板、つまり上記第1実施形態における2枚の金属補強板2の間に上記第2実施形態における金属補強板201が挟み込まれた形態で固定されている。
なお、2枚の金属補強板2の貫通孔23と1枚の金属補強板201の貫通孔29とは、少なくとも1箇所で交差して水素通過用の通路が形成されていればよい。
その他の構成は上記第1実施形態(図1〜図4)及び第2実施形態(図5)と同様であり、これらと同一の部材は同一の符号で示している。
[第4実施形態]
図7は本発明の第4実施形態に係る水素分離膜を示し、(A)は水素分離膜の要部斜視図、 (B)補強板の表面の部分平面図、(C)は補強板の裏面の部分平面図、(D)は(B)におけるD−D線断面図である。
この第4実施形態では、ベース板3と2枚の水素透過性金属箔1a,1bとの間に、図7(B),(C),(D)に示す1枚の金属補強板202が挟み込まれた状態で固定されている。
すなわち、図7(B),(C),(D)において、上記金属補強板202の表面には複数の円形状の突起25が形成され、各突起25の間は凹部27となって、各凹部27には表面と裏面との間を貫通する貫通孔26が穿孔されている。
その他の構成は上記第1実施形態(図1〜図4)と同様であり、これらと同一の部材は同一の符号で示している。
[第5実施形態]
図8は本発明の第5実施形態に係る水素分離膜を示す要部斜視図である。
この第5実施形態では、ベース板3と2枚の水素透過性金属箔1a,1bとの間に、2枚の補強板、つまり上記第2実施形態における金属補強板201と上記第4実施形態における金属補強板202とが挟み込まれた状態で固定されている。
なお、金属補強板201の貫通孔29と金属補強板202の貫通孔26とは、少なくとも1箇所で交差して水素通過用の通路が形成されていればよい。
その他の構成は上記第2実施形態(図5)及び第4実施形態(図7)と同様であり、これらと同一の部材は同一の符号で示している。
以上のように構成された水素分離膜100を、原料ガスに触媒を反応させて水素含有ガスを生成する反応管の内部に組み込み、この水素分離膜100により前記水素含有ガスから水素を抽出するように構成された水素製造装置に用いれば、前記効果を顕著に発揮できる。
また、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
例えば、前記各実施形態は、本発明を水素分離膜100に適用したものであるが、本発明は、圧力容器内に残存した水素がその爆発限界以下の濃度(4%以下)まで低下させる場合の水素除去装置にも適用可能である。
さらに、本発明は、水素混合ガスを高精度で分析する場合際に、水素のみを水素分離膜を通して取り出すようにした高精度ガス分析装置にも適用可能である。
本発明の第1実施形態に係る水素分離膜の要部斜視図である。 前記実施形態における水素透過性金属箔の部分断面図(図1、図5(A)、図6、図7(A)、図8におけるA−A線断面図)である。 上記第1実施形態における補強板の詳細を示し、(A)は補強板の表面の部分平面図、(B)は(A)におけるB−B線断面図である。 上記実施形態における補強板の裏面の部分平面図、(B)は(A)におけるC−C線断面図である。 本発明の第2実施形態に係る水素分離膜を示し、(A)は水素分離膜の要部斜視図、(B)は補強板の部分平面図である。 本発明の第3実施形態に係る水素分離膜を示す要部斜視図である。 本発明の第4実施形態に係る水素分離膜を示し、(A)は水素分離膜の要部斜視図、 (B)補強板の表面の部分平面図、(C)は補強板の裏面の部分平面図、(D)は(B)におけるD−D線断面図である。 本発明の第5実施形態に係る水素分離膜を示す要部斜視図である。 従来の水素分離膜を示す要部斜視図である。
符号の説明
1a,1b 水素透過性金属箔
2,201,202 金属補強板
3 ベース板
6 割れ
7 接合面
21 溝
22 溝
23,26,29 貫通孔
25 突起
27 凹部
100 水素分離膜

Claims (5)

  1. 流体の透過性を有する流体透過性薄膜と、表面に複数の開口部を有する補強板とを接合してなる流体透過性薄膜構造体であって、前記流体透過性薄膜は複数枚重ね合わせられ、前記流体透過性薄膜の接合面同士は接着されていることを特徴とする流体透過性薄膜構造体。
  2. 前記複数枚の流体透過性薄膜のうち、原料流体の流入側に配置される流体透過性薄膜は、他の流体透過性薄膜の材質よりも前記原料流体と反応しにくい材質で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の流体透過性薄膜構造体。
  3. 流体の透過性を有する流体透過性薄膜と、表面に複数の開口部を有する補強板とを接合してなる流体透過性薄膜構造体の製造方法であって、複数枚の前記流体透過性薄膜を圧延によって所定の微小厚さにそれぞれ成形し、前記複数枚の流体透過性薄膜を重ね合わせて拡散接合によって前記流体透過性薄膜の接合面同士を接着することを特徴とする流体透過性薄膜構造体の製造方法。
  4. 水素ガスの透過性を有する水素透過性金属箔と、表面に複数の開口部を有する補強板とを接合してなる水素分離膜であって、前記水素透過性金属箔は複数枚重ね合わせられ、前記水素透過性金属箔の接合面同士は接着されていることを特徴とする水素分離膜。
  5. 請求項4に記載の水素分離膜を、原料ガスに触媒を反応させて水素含有ガスを生成する反応管の内部に組み込み、この水素分離膜により前記水素含有ガスから水素を抽出するように構成したことを特徴とする水素製造装置。





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