JP2007114861A - モータ制御装置とその位置決め制御方法 - Google Patents

モータ制御装置とその位置決め制御方法 Download PDF

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崇 萬羽
Atsushi Hagiwara
萩原  淳
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Abstract

【課題】モータの位置指令とエンコーダからの位置フィードバック信号をデジタル値として取得して位置フィードバック制御指令を生成する位置制御器10を備えたモータ制御装置において、エンコーダ自体の分解能を上げることなく位置決め精度を向上するとともに、位置決め完了後の振動振幅を低減することができるモータ制御装置とその位置決め制御方法を提供する。
【解決手段】前記位置制御器10が、前記位置指令と前記位置フィードバック信号との差分である位置偏差に、エンコーダ分解能の半分の値を加算あるいは減算するフィルタ処理を施して新たな位置偏差を生成する偏差フィルタ11を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、位置決め完了時に高精度で位置決め制御するモータ制御装置とその位置決め制御方法に関する。
図9は、一般的な従来のモータ制御装置の構成を示すブロック図である。図において、506はモータであり、機械系507に所望の動力を与えるよう制御される。505はエンコーダであり、モータ506の回転量を検出してモータ制御部510にフィードバックする。
501は指令生成部であり、モータ506への位置指令を生成してモータ制御部510に渡す。また、モータ制御部510は、位置制御器502、速度制御器503、電流制御器504、回転速度演算部508より成る。また、位置制御器502は、指令生成部501より受取った位置指令とエンコーダ505より受取ったモータ位置フィードバックより速度指令を生成する。また、回転速度演算部508は、エンコーダ505より受取った信号よりモータ速度フィードバックを生成し、速度制御器503へ渡す。また、速度制御器503は、位置制御器502より受取った速度指令と回転速度演算部508より受取ったモータ速度フィードバックよりトルク指令を生成する。また、電流制御器504は、速度制御器503より受取ったトルク指令を発生するようにモータ506に流れる電流を制御する。モータ制御装置の制御系は、最近では、複雑な演算を容易に実装できるデジタル回路を用いて設計されることが多い。
図10は、一般的な従来のモータ制御装置の位置制御器の構成を示すブロック図である。図において、602は位置フィードバック制御部であり、モータ位置指令とエンコーダ信号の差分である位置偏差1を入力とし、位置フィードバック制御指令を生成する。601はフィードフォワード制御部であり、フィードフォワード制御指令を生成する。
位置制御器502は、位置フィードバック制御部602とフィードフォワード制御部601での構成例を示している。従来よりよく用いられる比例制御、積分制御、微分制御の和とするPID制御や、そのうちの比例制御のみとしたP制御、または比例制御と積分制御のみとしたPI制御などがある。また、フィードフォワード制御部601は、例えばモータ位置指令を微分して定数倍する制御がある。
このようにして構成された制御器により、エンコーダからの位置フィードバックおよび指令器からの位置指令をデジタル値として取得し、それらの差分として位置偏差1を算出し、位置偏差1が0になるようにモータを制御する。
図11は、一般的な従来のモータ制御装置での実際の位置偏差と位置偏差1との関係を示すグラフである。図において、実際の位置偏差はモータ位置指令と実際のモータ位置との差を意味し、位置偏差1はモータ位置指令とモータ位置フィードバックとのディジタル演算での差を意味する。ここで、位置偏差1=0の場合、実際の位置偏差は0を中心に振幅=±0.5の範囲での微小振動が存在し、また、位置偏差1=+1の場合、実際の位置偏差は+1を中心に振幅=±0.5の範囲での微小振動が存在し、また、位置偏差1=―1の場合、実際の位置偏差は−1を中心に振幅=±0.5の範囲での微小振動が存在することを意味している。
図12は、一般的な従来のモータ制御装置での位置決め目標位置と位置偏差との関係を示す図である。従来のモータ制御装置において、例えば位置偏差1が+1と0を繰り返していた場合、位置制御器は位置偏差1が+1のときには正の方向に微小なトルクを発生し、0のときにはトルクを発生しないため、平均のトルクが正の方向に働き、位置偏差1の収束位置を負の方向へ移動させる。また、例えば位置偏差1が−1と0を繰り返していた場合、位置制御器は位置偏差1が−1のときには負の方向に微小なトルクを発生し、0のときにはトルクを発生しないため、平均のトルクが負の方向に働き、位置偏差1の収束位置を正の方向へ移動させる。この作用により、従来のモータ制御装置の位置制御器では、最終的に+1と−1の位置偏差1が均等に現れるような位置に収束する。そのため、図11または図12のように、位置決め完了後にエンコーダ分解能の半分以上の振幅での振動、すなわち、振幅=±0.5の範囲での微小振動が存在する。
このように、目標位置近傍での振動を避ける、あるいは、エンコーダ分解能以上の位置決め精度を得るために、様々なモータ制御装置とその位置決め制御方法が提案されている。
第1の従来のモータ制御装置は、目標停止位置のごく近くにおけるハンチング動作を解消するために、位置偏差と設定範囲を比較する比較器と、前記比較器が作動したときにd軸電流をゼロにする切替スイッチを備えている。これにより、目標停止位置に対してある設定範囲に入ったときにId 電流がゼロになり、また外力などにより設定範囲よりもずれた場合には通常のId 電流がを設定されるので、位置偏差に応じた修正トルクが発生し、目標停止位置に近い設定範囲内では回転トルクがなくなり、振動なく安定して静止しておくことができる(例えば、特許文献1)。
第2の従来のモータ制御装置は、電動機の極低速状態、とくに停止状態に限り起こる振動を回避するために、指令パルス信号が入力されない時間をサンプリング周期単位で計測する手段を備えている。これにより、指令パルス信号が入力されない場合にカウントし、指令パルス信号が入力された場合はゼロクリアし、パルス間隔をサンプリング周期単位で計測し、その計測時間によってサーボドライバのサーボ定数を切り替えるので、駆動中オーバーシュートを起こすこともなく、極低速状態、特に停止状態に限り起こる振動を回避することができ、また、送り速度や停止状態でのトルク外乱などにより、振動を起こす恐れもない(例えば、特許文献2)。
第3の従来のモータ制御装置は、制御系の要素やフィードバック系の構成要素について分解能を高くしないまま、制御対象の停止時の位置決め精度を高めるために、ゼロ検出回路とマグニチュードコンパレータとデータセレクタを有した停止制御器を備えている。これにより、従来のエンコーダ分解能を更に1/N(N:整数)高めることができるので、ディジタル制御系や、フィードバック系の制御要素の精度を高めることなく、制御対象の位置決め精度が停止域の分割数に応じて高められ、またこのような効果が従来の制御系に停止制御器を追加するのみで実用化できるため、高精度の位置決め精度が安価に、しかも従来装置の一部改良のみで具体化できる(例えば、特許文献3)。
特開2002−27783号公報(第3頁、図1) 特開平8−241129号公報(第2頁、図1,2) 特開昭63−018413号公報(第2−3頁、図2,3)
従来の一般的なモータ制御装置とその位置決め制御方法では、図9において、エンコーダ505からのモータ位置フィードバックおよび指令生成部501からのモータ位置指令をデジタル値として取得し、それらの偏差が0になるようにモータを制御するので、位置決め精度を高めるにはエンコーダ分解能を上げて偏差が0となる範囲を小さくする必要があり、高価な高精度のエンコーダを使用しなければならないという問題があった。
また、図10において、位置偏差1を直接、位置フィードバック制御部602へ入力するため、位置偏差1が0になると、位置フィードバック制御部602の出力である位置フィードバック制御指令も0となる。そのため、位置偏差1が0になった瞬間の速度分や外乱の状況により、次の位置偏差1が+1となるか−1となるかは毎回異なり、予測困難であった。そのため、図12の説明で記述したように、+1と−1の位置偏差1が均等に現れるような位置に収束し、位置決め完了後にエンコーダ分解能の半分以上の振幅での振動、すなわち、振幅=±0.5の範囲での微小振動が存在するという問題点もあった。
また、振幅=±0.5の範囲での微小振動は、どんなに精度よく制御できる条件であっても、ディジタルフィードバック制御においては避けることはできないという問題点もあった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、エンコーダ自体の分解能を上げることなく位置決め精度を向上するとともに、位置決め完了後の振動振幅を低減することができるモータ制御装置とその位置決め制御方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1に記載の発明は、モータの位置指令とエンコーダからの位置フィードバック信号とに基づいて位置フィードバック制御指令を生成する位置制御器を備えたモータ制御装置において、前記位置制御器が、前記位置指令と前記位置フィードバック信号との差分である位置偏差をフィルタ処理して新たな位置偏差を生成する偏差フィルタを備え、前記新たな位置偏差に基づいて、前記モータを制御するものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載における前記偏差フィルタが、エンコーダ分解能の半分の値を前記位置偏差に加算あるいは減算して、前記新たな位置偏差を生成するものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1記載における前記偏差フィルタが、前記位置偏差の分解能を半分の値にして、前記新たな位置偏差を生成するものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1記載における前記偏差フィルタが、ディジタル値である前記位置偏差の値が+1または−1の場合のみ、その値を0にして前記新たな位置偏差を生成するものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1記載における前記偏差フィルタが、ディジタル値である前記位置偏差の値が+1以上の場合前記位置偏差の値より1を減算して、または、前記位置偏差の値が−1以下の場合前記位置偏差の値に1を加算して、前記新たな位置偏差を生成するものである。
また、請求項6記載の発明は、請求項1記載における前記位置制御器が、前記位置偏差と前記新たな位置偏差とを切り替えるスイッチ手段を備え、位置決め完了信号に応じて前記スイッチ手段を切り替えることにより、前記位置偏差と前記新たな位置偏差のいずれか一方に基づいて、前記モータを制御するものである。
請求項7に記載の発明は、モータの位置指令に基づいてフィードフォワード制御指令を生成するフィードフォワード制御部と、前記位置指令とエンコーダからの位置フィードバック信号をデジタル値として取得して位置フィードバック制御指令を生成する位置制御器とを備えたモータ制御装置において、前記位置フィードバック制御指令と0(ゼロ)指令とを切り替えるスイッチ手段を備え、位置決め完了信号に応じて前記スイッチ手段を切り替えることにより、前記位置フィードバック制御指令と前記フィードフォワード制御指令のいずれか一方に基づいて、前記モータを制御するものである。
請求項8に記載の発明は、モータの位置指令とエンコーダからの位置フィードバック信号との差分である位置偏差に基づいて生成された位置フィードバック制御指令に基づいて、前記モータを制御するモータ制御装置の位置決め制御方法において、前記位置偏差をフィルタ処理して新たな位置偏差を生成し、前記新たな位置偏差に基づいて位置フィードバック制御指令を生成し、前記新たな位置偏差に基づいて生成された位置フィードバック制御指令に基づいて、前記モータを制御するのである。
また、請求項9に記載の発明は、請求項8記載における前記位置偏差と前記新たな位置偏差とを位置決め完了信号に応じて切り替え、前記位置偏差に基づいて生成された位置フィードバック制御指令と、前記新たな位置偏差に基づいて生成された位置フィードバック制御指令とのいずれか一方に基づいて、前記モータを制御するのである。
また、請求項10に記載の発明は、請求項8記載における前記フィルタ処理は、請求項2乃至5のいずれか1つに記載の偏差フィルタが実施する処理である。
請求項11に記載の発明は、モータの位置指令とエンコーダからの位置フィードバック信号との差分である位置偏差に基づいて生成された位置フィードバック制御指令と、前記位置指令に基づいて生成されたフィードフォワード制御指令とに基づいて、前記モータを制御するモータ制御装置の位置決め制御方法において、位置決め完了信号に応じて前記位置フィードバック制御指令と0(ゼロ)指令とを切り替え、前記位置フィードバック制御指令と前記フィードフォワード制御指令とのいずれか一方に基づいて、前記モータを制御するのである。
請求項1、請求項8、請求項9に記載の発明によると、エンコーダ分解能分の幅を持つディジタル値そのものの位置決め目標位置ではなく、位置決め目標位置をエンコーダ分解能分のディジタル値が変化する境界、すなわち点とした制御ができ、エンコーダ自体の分解能を上げることなく位置決め精度を向上させることができる。また、位置決め完了後の振動振幅を低減することができる。また、高精度なエンコーダを使用しないため、低コスト化を図ることができる。
請求項2乃至5、請求項10のいずれか1つに記載の発明によると、演算素子での処理負担が軽い簡単な演算により、容易に位置決め精度を向上させることができる。
請求項6に記載の発明によると、位置決めの途中では通常通りの制御を行い、位置決め完了直前にのみ高精度位置決めの制御に切り替えることができ、従来のモータ制御装置に追加の機能として容易に適用でき、汎用性を高めることができる。
請求項7または11に記載の発明によると、フィードバック信号に含まれる位置決め精度へのノイズ等の外乱の影響をなくすことができ、位置決め精度を向上させることができる。また、精度への信頼性向上、安定性向上を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
本発明のモータ制御装置の構成は、従来と同様、図9で表されるが、位置制御器10の構成とその内部処理が一般的なモータ制御装置と異なる。
図1は、本発明のモータ制御装置の位置制御器の構成を示すブロック図である。図において11は偏差フィルタであり、601はフィードフォワード制御器であり、602は位置フィードバック制御器であり、位置制御器10を構成している。図10と同一符号を付している構成要素は、同一の作用効果を奏するため、説明は省略する。
本発明が一般的なモータ制御装置と異なる部分は、エンコーダ信号のデジタル値の変化する境界位置で位置決め制御を行うための偏差フィルタ11を備えた部分である。また、従来の指令生成部が生成するモータ位置指令は、そのデジタル値そのものを位置決め目標位置としており、その数値が示す位置決め目標位置はエンコーダ分解能分の幅を持っていたのに対し、本発明の指令生成部が生成するモータ位置指令は、そのデジタル値が変化する境界を位置決め目標位置としている点も異なる。
また、本発明が特許文献1〜3と異なる部分についても、前述と同様に、エンコーダ信号のデジタル値の変化する境界位置で位置決め制御を行うための偏差フィルタ11を備えた部分である。
まず、位置制御器10での処理の説明をする。モータ位置指令とエンコーダ信号との差分より位置偏差1を生成し、偏差フィルタ11により位置偏差1は位置偏差2に変換される。位置フィードバック制御器13は、位置偏差2から位置フィードバック制御指令を生成する。また、位置フィードフォワード制御器12は、モータ位置指令からフィードフォワード制御指令を生成する。フィードフォワード制御指令と位置フィードバック制御指令の和を求め、これをモータ回転速度指令として速度制御器へ入力する。
次に、偏差フィルタ11での位置偏差1から位置偏差2への変換について説明する。
図2は、偏差フィルタ11の変換一例による位置偏差1と位置偏差2との関係を示すグラフである。偏差フィルタ11の変換は、位置偏差1からエンコーダ分解能の半分だけ差し引いた値を位置偏差2として出力するものである。例えば、位置偏差1が0の場合、−0.5の位置偏差2が位置制御器に入力され、位置制御器の出力は負の方向に発生し、微小な力でモータ位置を負の方向に移動させるような制御となる。この制御力によってモータ位置が負の方向に移動し、位置偏差1が+1となると+0.5の位置偏差2が位置制御器に入力され、位置制御器の出力は正の方向に発生し、微小な力でモータ位置を正の方向に移動させるような制御となる。
図6は、本発明のモータ制御装置での位置決め目標位置と位置偏差との関係を示す図である。図2における偏差フィルタ11の変換のように、位置偏差1からエンコーダ分解能の半分を差し引いて求めた位置偏差2を用いて位置制御をするので、エンコーダ信号が変化する境界上で位置決め動作をすることができるのである。
また、エンコーダ分解能の半分を差し引く処理は、図1の偏差フィルタ11での処理でなくてもよく、エンコーダ信号にエンコーダ分解能の半分を加えたり、モータ位置指令から差し引いたとしても等価である。さらに、位置偏差1からエンコーダ分解能の半分だけ差し引くのではなく、加算することでも同様の効果が得られる。この場合は位置偏差1が−1と0との境界位置で位置決めされる。
このような位置制御器10を用いることにより、指令値をデジタル信号分解能の範囲内としてではなく、デジタル信号の変化する境界の点として与えることができ、エンコーダ信号が変化する境界位置で高精度の位置決め制御を行うことができる。
図3は、本発明の他の偏差フィルタ11の変換一例による位置偏差1と位置偏差2との関係を示すグラフである。偏差フィルタ11の変換は、位置偏差1の分解能をエンコーダ分解能の半分に落として位置偏差2として出力するものである。これにより位置偏差1の値が0の時も+1の時も位置偏差2は0となり、位置決め完了時には実質位置制御が行われなくなり、図6に示すように位置偏差1の値が0と+1の間で速度制御器により制御される。外乱等により位置偏差1が−1または+2となると、位置制御器は位置偏差1が0および+1の範囲内へ戻す力を発生する。このように、位置偏差1の分解能をエンコーダ分解能の半分に落とした位置偏差2を用いて位置制御をするので、エンコーダ信号が変化する境界上で位置決め動作をすることができるのである。
また、分解能を半分に落とす処理は、図1の偏差フィルタでの処理でなくてもよく、エンコーダ信号の分解能を半分にしても等価である。さらに、図3ではエンコーダ分解能1単位分だけ右にずらしているが、エンコーダ分解能1単位分だけ左にずらしたような(すなわち、位置偏差1の値が0の時も−1の時も位置偏差2は0となるような)フィルタでも同様の効果が得られる。この場合は位置偏差1が−1と0との境界位置で位置決めされる。
図4は、本発明の他の偏差フィルタ11の変換一例による位置偏差1と位置偏差2との関係を示すグラフである。偏差フィルタ11の変換は、位置偏差1の値が+1の時のみ値を0に置き換えたものを位置偏差2として出力するものである。これにより位置偏差1が0の時も+1の時も位置偏差2は0となり、位置決め完了時には実質位置制御が行われなくなり、位置偏差1の値が0と+1の間で速度制御器により制御される。外乱等により位置偏差1が−1または+2となると位置制御器は位置偏差1が0および+1の範囲内へ戻す力を発生する。このように、位置偏差1の値が+1の時のみ値を0に置き換えた位置偏差2を用いて位置制御をするので、エンコーダ信号が変化する境界上で位置決め動作をすることができるのである。
また、図4ではエンコーダ分解能1単位分だけ右にずらしているが、エンコーダ分解能1単位分だけ左にずらしたような(すなわち、位置偏差1の値が−1の時のみ値を0に置き換えたような)フィルタでも同様の効果が得られる。この場合は位置偏差1が−1と0との境界位置で位置決めされる。
図5は、本発明の他の偏差フィルタ11の変換一例による位置偏差1と位置偏差2との関係を示すグラフである。偏差フィルタ11の変換は、位置偏差1の値が正の時のみ値を1だけ減算したものを位置偏差2として出力するものである。これにより位置偏差1が0の時も+1の時も位置偏差2は0となり、位置決め完了時には実質位置制御が行われなくなり、位置偏差1の値が0と+1の間で速度制御器により制御される。外乱等により位置偏差1が−1または+2となると位置制御器は位置偏差1が0および+1の範囲内へ戻す力を発生する。このように、位置偏差1の分解能を正の時のみエンコーダ分解能の半分に落とした位置偏差2を用いて位置制御をするので、エンコーダ信号が変化する境界上で位置決め動作をすることができるのである。
また、図5ではエンコーダ分解能1単位分だけ右にずらしているが、図5をエンコーダ分解能1単位分だけ左にずらしたような(すなわち、位置偏差1の値が負の時のみ値を1だけ減算したような)フィルタでも同様の効果が得られる。この場合は位置偏差1が−1と0との境界位置で位置決めされる。
図7は、本発明の他のモータ制御装置の位置制御器の構成を示すブロック図である。図において、71はスイッチA、72は位置決め完了信号生成部である。実施例1との異なる部分は、スイッチA71と位置決め完了信号生成部72を備えている点である。。図10と同一符号を付している構成要素は、同一の作用効果を奏するため、説明は省略する。
位置決め完了信号生成部72は、位置偏差1の絶対値が予め設定された値より小さい場合は位置決め完了信号をオンとし、予め設定された値より大きい場合は位置決め完了信号をオフとする。スイッチA71は、位置決め完了信号がオンの場合、位置偏差2を出力し、位置決め完了信号がオフの場合、位置偏差1を出力する。この構成により、位置決めの途中では通常通りの制御を行い、位置決め完了直前にのみ、高精度位置決めの制御に切り替えることができるため、従来の一般的なモータ制御装置に追加としての適用が容易になる。なお、高精度位置決めの制御は、実施例1〜4のいずれかの偏差フィルタ11の変換を実施するものである。
図8は、本発明の他のモータ制御装置の位置制御器の構成を示すブロック図である。図において、81はスイッチBである。実施例5との異なる部分は、スイッチA71の代わりにスイッチB81を備えている点である。図10と図7と同一符号を付している構成要素は、同一の作用効果を奏するため、説明は省略する。
スイッチ81は、位置決め完了信号がオンの場合、位置フィードバック制御指令を0指令とし、位置決め完了信号がオフの場合、位置フィードバック制御部の生成する位置フィードバック制御指令を出力する。すなわち、位置決め完了信号がオンの場合、位置フィードバック制御において避けることができないエンコーダ分解能でのエンコーダ信号の振動を切断し、モータ位置指令に基づくフィードフォワード制御指令のみで位置決めをすることで、位置決め制御時の振動を避けるものである。
この構成により、位置決めの途中では通常通りの制御を行い、位置決め完了直前にのみ高精度位置決めの制御に切り替えることができるため、従来のモータ制御装置に追加としての適用が容易になる。
前述した実施例1〜5のように、位置偏差1を位置偏差2に変換して位置制御するという位置制御方法を実施するので、位置決め目標位置を幅ではなく点とした制御ができ、位置決め完了後の振動振幅を図12から図6のように小さくすることができる。
位置決め完了後の振動振幅を小さくすることができるため、高精度の位置決め制御が要求される工作機械、反射ミラーなどの高精度位置決めに適用でき、エンコーダ自体の分解能を高めずに位置決め精度を高めることができるため、エンコーダの低コスト化という用途にも適用できる。
本発明のモータ制御装置の位置制御器の構成を示すブロック図である。 本発明の偏差フィルタ11の変換一例による位置偏差1と位置偏差2との関係を示すグラフである。 本発明の他の偏差フィルタ11の変換一例による位置偏差1と位置偏差2との関係を示すグラフである。 本発明の他の偏差フィルタ11の変換一例による位置偏差1と位置偏差2との関係を示すグラフである。 本発明の他の偏差フィルタ11の変換一例による位置偏差1と位置偏差2との関係を示すグラフである。 本発明のモータ制御装置での位置決め目標位置と位置偏差との関係を示す図である。 本発明の他のモータ制御装置の位置制御器の構成を示すブロック図である。 本発明の他のモータ制御装置の位置制御器の構成を示すブロック図である。 一般的な従来のモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 一般的な従来のモータ制御装置の位置制御器の構成を示すブロック図である。 一般的な従来のモータ制御装置での実際の位置偏差と位置偏差1との関係を示すグラフである。 一般的な従来のモータ制御装置での位置決め目標位置と位置偏差との関係を示す図である。
符号の説明
10、20 位置制御器
11 偏差フィルタ
71 スイッチA
72 位置決め完了信号生成部
81 スイッチB
501 指令生成部
502 位置制御器
503 速度制御器
504 電流制御器
505 エンコーダ
506 モータ
507 機械系
508 回転速度演算部
601 フィードフォワード制御部
602 位置フィードバック制御部

Claims (11)

  1. モータの位置指令とエンコーダからの位置フィードバック信号とに基づいて位置フィードバック制御指令を生成する位置制御器を備えたモータ制御装置において、
    前記位置制御器が、前記位置指令と前記位置フィードバック信号との差分である位置偏差をフィルタ処理して新たな位置偏差を生成する偏差フィルタを備え、
    前記新たな位置偏差に基づいて、前記モータを制御することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記偏差フィルタが、エンコーダ分解能の半分の値を前記位置偏差に加算あるいは減算して、前記新たな位置偏差を生成することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
  3. 前記偏差フィルタが、前記位置偏差の分解能を半分の値にして、前記新たな位置偏差を生成することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
  4. 前記偏差フィルタが、ディジタル値である前記位置偏差の値が+1または−1の場合のみ、その値を0にして前記新たな位置偏差を生成することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
  5. 前記偏差フィルタが、ディジタル値である前記位置偏差の値が+1以上の場合前記位置偏差の値より1を減算して、または、前記位置偏差の値が−1以下の場合前記位置偏差の値に1を加算して、前記新たな位置偏差を生成することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
  6. 前記位置制御器が、前記位置偏差と前記新たな位置偏差とを切り替えるスイッチ手段を備え、
    位置決め完了信号に応じて前記スイッチ手段を切り替えることにより、前記位置偏差と前記新たな位置偏差のいずれか一方に基づいて、前記モータを制御することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
  7. モータの位置指令に基づいてフィードフォワード制御指令を生成するフィードフォワード制御部と、前記位置指令とエンコーダからの位置フィードバック信号をデジタル値として取得して位置フィードバック制御指令を生成する位置制御器とを備えたモータ制御装置において、
    前記位置フィードバック制御指令と0(ゼロ)指令とを切り替えるスイッチ手段を備え、
    位置決め完了信号に応じて前記スイッチ手段を切り替えることにより、前記位置フィードバック制御指令と前記フィードフォワード制御指令のいずれか一方に基づいて、前記モータを制御することを特徴とするモータ制御装置。
  8. モータの位置指令とエンコーダからの位置フィードバック信号との差分である位置偏差に基づいて生成された位置フィードバック制御指令に基づいて、前記モータを制御するモータ制御装置の位置決め制御方法において、
    前記位置偏差をフィルタ処理して新たな位置偏差を生成し、
    前記新たな位置偏差に基づいて位置フィードバック制御指令を生成し、
    前記新たな位置偏差に基づいて生成された位置フィードバック制御指令に基づいて、前記モータを制御することを特徴とするモータ制御装置の位置決め制御方法。
  9. 前記位置偏差と前記新たな位置偏差とを位置決め完了信号に応じて切り替え、
    前記位置偏差に基づいて生成された位置フィードバック制御指令と、前記新たな位置偏差に基づいて生成された位置フィードバック制御指令とのいずれか一方に基づいて、前記モータを制御することを特徴とする請求項8記載のモータ制御装置の位置決め制御方法。
  10. 前記フィルタ処理は、請求項2乃至5のいずれか1つに記載の偏差フィルタが実施する処理であることを特徴とする請求項8記載のモータ制御装置の位置決め制御方法。
  11. モータの位置指令とエンコーダからの位置フィードバック信号との差分である位置偏差に基づいて生成された位置フィードバック制御指令と、前記位置指令に基づいて生成されたフィードフォワード制御指令とに基づいて、前記モータを制御するモータ制御装置の位置決め制御方法において、
    位置決め完了信号に応じて前記位置フィードバック制御指令と0(ゼロ)とを切り替え、
    前記位置フィードバック制御指令と前記フィードフォワード制御指令とのいずれか一方に基づいて、前記モータを制御することを特徴とするモータ制御装置の位置決め制御方法。
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