JP2007114744A - フォトニック結晶構造の高精度共振周波数チューニング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
近接場走査型光学顕微鏡(NSOM)システムを用いて、複数のホールを有するフォトニック結晶構造の共振周波数を赤チューニングするための方法である。
【解決手段】フォトニック結晶構造の一部を、NSOMシステムを用いてアブレーションすることにより、フォトニック結晶構造の上面にサブミクロンスケールの破片を形成する。NSOMシステムのチップを用いて、サブミクロンスケールの破片の一部を、フォトニック結晶構造の上面上を移動させ、フォトニック結晶構造の複数のホールのうち少なくとも1つの所定のホールを部分的に埋める。所定のホール(単数または複数)を部分的に埋めるサブミクロンスケールの破片の一部を、アニーリングしてもよい。
【選択図】図3
近接場走査型光学顕微鏡(NSOM)システムを用いて、複数のホールを有するフォトニック結晶構造の共振周波数を赤チューニングするための方法である。
【解決手段】フォトニック結晶構造の一部を、NSOMシステムを用いてアブレーションすることにより、フォトニック結晶構造の上面にサブミクロンスケールの破片を形成する。NSOMシステムのチップを用いて、サブミクロンスケールの破片の一部を、フォトニック結晶構造の上面上を移動させ、フォトニック結晶構造の複数のホールのうち少なくとも1つの所定のホールを部分的に埋める。所定のホール(単数または複数)を部分的に埋めるサブミクロンスケールの破片の一部を、アニーリングしてもよい。
【選択図】図3
Description
本発明は、フォトニック結晶構造の共振周波数をチューニングする方法に関する。特に、本方法は、予め作製されたフォトニック結晶構造の青チューニングおよび赤チューニングの両方を可能にし得る。
同じ部品の大量生産ではさまざまな用途における個々の周波数ニーズに容易に対応できないことから、フォトニック結晶構造の共振周波数の高精度チューニングが望まれている。製造のばらつきもまた、高精度チューニング方法を用いて補正されることが望ましい。
レーザアブレーションを用いたフォトニック結晶構造の青チューニングは公知である。例えば米国特許出願公開第2001/0012149号を参照せよ。直感的には、質量を除去することは、デバイス体積が減少するため、フォトニック結晶または同様な共鳴型フォトニックデバイスにおいて共振周波数の青チューニングのみを実現可能であると一般に信じられている。しかし、フォトニック結晶構造の高精度青チューニングおよび高精度赤チューニングの両方を行い得ることが望ましい。
青チューニングおよび赤チューニングの両方を行い得ることの大きな利点の一つは、シフトし過ぎた共振器を、チューニングし戻して補正することにより、役立つようにすることである。例えば、通常なら捨て去られるような過剰に青方シフトしたデバイスを赤方シフトし戻すことにより、所望の共振周波数を有するようにすることで、歩留まりを増大し得る。さらに、青チューニングおよび赤チューニングの両方を可能にする方法によって、単一のフォトニック結晶構造がチューニング可能な周波数レンジを増大し得る。
本発明の一実施形態例は、フォトニック結晶構造の材料をナノメートルスケールで除去および再配置するためにレーザアブレーションを用い得る、方法例を包含する。レーザアブレーションプロセスは依然として正味質量の損失ならびに体積減少をもたらすものであるが、この再配置により、共振器はチューニングされてその共振周波数に赤方シフトをもたらし得る。本発明の別の実施形態例は、同様な結果を達成するためにレーザ化学気相成長法(LACVD)を使用することを包含する。
本発明の一実施形態例は、近接場走査型光学顕微鏡(NSOM)システムを用いて、複数のホールを有するフォトニック結晶構造の共振周波数を赤チューニングするための方法である。フォトニック結晶構造の一部を、NSOMシステムを用いてアブレーションすることにより、フォトニック結晶構造の上面にサブミクロンスケールの破片を形成する。NSOMシステムのチップを用いて、サブミクロンスケールの破片の一部を、フォトニック結晶構造の上面上を移動させ、フォトニック結晶構造の複数のホールのうち少なくとも1つの所定のホールを部分的に埋める。所定のホール(単数または複数)を部分的に埋めるサブミクロンスケールの破片の一部を、アニーリングしてもよい。あるいは、埋められるべきホール(単数または複数)の極近傍にアブレーション部位がある場合は、アブレーション中において、所望のホール(単数または複数)内において破片を再堆積することによって、部分的な埋めを行い得る。この実施形態例において、アブレーションおよび再堆積プロセス中にアニーリングが起こってもよいことに留意されたい。
本発明の別の実施形態例は、レーザ化学気相成長法(LACVD)システムを用いて、複数のホールを有するフォトニック結晶構造の共振周波数を赤チューニングするための方法である。フォトニック結晶構造を、LACVDシステムの堆積チャンバに入れる。LACVDシステムのビームスポットを、フォトニック結晶構造の所定のホールに入射するように位置合わせし、堆積用蒸気をLACVDシステムの堆積チャンバ内に導入する。LACVDシステムのレーザ放射を、フォトニック結晶構造の所定のホール上のビームスポットに結合する。レーザ放射は、ビームスポットにおいて堆積用蒸気を反応させて材料を堆積させ、所定のホールを部分的に埋める。あるいは、LACVDシステムを用いて、フォトニック結晶構造の欠陥の一部に材料を堆積してこぶを形成することにより、フォトニック結晶構造の共振周波数を赤チューニングし得る。
本発明のさらなる実施形態例は、近接場走査型光学顕微鏡(NSOM)システムを用いて、複数のホールおよび欠陥部を有するフォトニック結晶構造の共振周波数を赤チューニングする方法である。NSOMシステムを用いて、ナノ粒子の貯槽からのナノ粒子を捕捉する。捕捉されたナノ粒子は次に、1)フォトニック結晶構造の所定のホールに入れられることによってこの所定のホールを部分的に埋めるか、2)フォトニック結晶構造の欠陥部上に置かれることによってこぶを形成する。
本発明は、以下の詳細な説明を添付の図面とともに読んだときもっともよく理解される。一般に行われるように、図面の様々な要素は縮尺通りではないことを強調しておく。逆に、明瞭さのために様々な要素の寸法を任意に拡大または縮小している。図面には以下の図が含まれる。
図1A〜Cは、未チューニングのおよびチューニングされた一次元フォトニック結晶構造100の顕微鏡写真である。これらの3つのフォトニック結晶構造例および、図2Aおよび2Bの対応するスペクトルは、本発明によるフォトニック結晶構造の共鳴チューニング例を示す。
図1Aは、チューニング前のフォトニック結晶構造例100を示す。この未チューニングのフォトニック結晶構造例において、〜1512nmにピークを有する透過スペクトル200(図2Aに示す)が測定された。図1Bは、チューニングホール102が形成された後のフォトニック結晶構造例100を示す。図2Aは、チューニングホール102の追加によって、透過スペクトル200から、〜1506nmにピークを有する青チューニングされた透過スペクトル202へと至る、青チューニングが得られることを示している。
図1Cにおいて、フォトニック結晶構造例100の元のホールのうちの1つが、チューニングホール102のアブレーションから得られた破片によって部分的に埋められており、これを部分的に埋められたホール104として示している。図2Bは、ホール104が部分的に埋められる前に測定された、青方シフトした透過スペクトル204と、ホール104が部分的に埋められた後に測定された、赤方シフトした透過スペクトル206および208とを示している。透過スペクトル206は、透過スペクトル200、202および204を測定するのに用いたのと同じ装置を用いて測定した。透過スペクトル206の構造は明らかに最初の試験装置が測定可能なよりも長い波長まで延びるため、異なる試験装置を用いて第2の赤方シフトした透過スペクトル208を測定した。図2Bに示すように、透過スペクトル208は、透過スペクトル206と同じピーク共振波長(または周波数)を有する。図2Bにおいて、ホール104を部分的に埋めることにより、フォトニック結晶構造のピーク共振波長が〜1506nmから〜1518nmへとシフトしたことがわかる。
透過スペクトル202および透過スペクトル204の両方ともチューニングホール102の形成後に測定されたにもかかわらず、これらのスペクトルの形状に差異があることに留意されたい。これらの形状差は、これらの測定間の数日間の間における、構造または結合の若干の変化に起因するものとして説明され得る。ただし重要なことは、少なくともチューニングされた量に比して、これら2つのスペクトルのピーク共振波長はおよそ同じであることである。
図2Cは、図1A〜Cに示すフォトニック結晶構造100のチューニング例の、数値シミュレーションを示す。シミュレーションスペクトル210は、図1Aに示す未チューニングのフォトニック結晶構造と同様な、欠陥(すなわち異なるホール間隔)を有する10ホールフォトニック結晶構造に基づいている。モデルとしたフォトニック結晶構造における欠陥の隣りのホールの1つを除去することにより、シミュレーションスペクトル212が得られる。シミュレーションスペクトル212は、シミュレーションスペクトル210に対して63nm赤チューニングされている。このシミュレーションにおいて用いられる9ホールフォトニック結晶構造は、図1Cの赤チューニングされたフォトニック結晶構造を理想化したものを表している。シミュレーションスペクトル214は、10ホールフォトニック結晶構造例の欠陥内にチューニングホールを追加することによる、33nmの青チューニングを示している。この構造は、図1Bに示す青チューニングされたフォトニック結晶構造100に対応する。
図3は、複数のホール(この例では10個)を有する、フォトニック結晶構造100の共振周波数を赤チューニングする方法例を示す。この実施形態例では、近接場走査型光学顕微鏡(NSOM)システムを用いている。
フォトニック結晶構造の一部を、NSOMシステムを用いてアブレーションすることにより、フォトニック結晶構造100の欠陥内にチューニングホール102を形成し得る。このアブレーションプロセスは望ましくは、サブミクロンスケールの破片をフォトニック結晶構造100の上面に形成する。フォトニック結晶構造100の表面の他の部分をアブレーションすることによってもサブミクロンスケールの破片を形成し得ること、また、ピーク共振周波数を有意に青チューニングするほど大きい(あるいは正しく位置している)単一のホールを形成することなく、所望の量のサブミクロンスケールの破片を形成することが可能であることに留意されたい。
図4は、NSOMシステムを用いたホール400のレーザアブレーションによって、基板の表面に形成され得る、サブミクロンスケールの破片402を示す。図5は、NSOMシステムのプローブチップ500と基板502との関係を示す。図4において、正のΔZの値は、スケールされた距離をNSOMチップが基板表面の上方に有することを表し、負のΔZは、スケールされた力をNSOMチップが基板の表面に加えていることを表している。
サブミクロンスケールの破片がフォトニック結晶構造の表面上に形成された後、NSOMシステムのチップを用いて、サブミクロンスケールの破片の一部を、フォトニック結晶構造の上面上を移動させ得る。このサブミクロンスケールの破片は、フォトニック結晶構造の少なくとも1つの所定のホールを、部分的にまたは実質的に完全に埋めるために用い得る。図2Bに示すように、この方法例を用いてフォトニック結晶構造の高精度赤チューニングを達成し得る。
あるいは、フォトニック結晶構造の少なくとも1つの所定のホールの側面をアブレーションすることにより、得られるサブミクロンスケールの破片の少なくとも一部が、アブレーション元のホール内に落ち込んで所定のホール(単数または複数)を部分的に埋め戻すことにより、フォトニック結晶構造の所望の赤チューニングを得てもよい。この方法は、NSOMシステムならびに遠距離場レーザアブレーションシステムを用いて行い得る。ただし、遠距離場レーザアブレーションを用いた場合、アブレーション制御がより難しくなり得ることに留意されたい。
図13および17は、NSOMシステムを用いてフォトニック結晶構造の共振周波数を赤チューニングするこれらの方法例を達成するための、ステップの例を示すフローチャートである。
図13を参照して、NSOMシステムを用いてフォトニック結晶構造の一部をアブレーションすることにより、フォトニック結晶構造の上面にサブミクロンスケールの破片を形成する(ステップ1300)。図4に示すように、表面のアブレーションを行う前に、NSOMシステムのチップを、フォトニック結晶構造の上面の所定位置に接触させることが望ましい場合がある。次に、NSOMシステムのチップを介して、NSOMシステムのパルス化レーザ源からレーザパルスを結合することによって、フォトニック結晶構造の所望の部分をアブレーションし、サブミクロンスケールの破片を表面において近傍に残す。
NSOMチップは、まず所定位置を位置決めした後に上面の所定位置に接触させられる。次にNSOMシステムのチップを、上面に略平行な平面内において、フォトニック結晶構造の上面の所定位置と位置合わせし、NSOMシステムのチップおよびフォトニック結晶構造の上面を、チップが所定位置に所定の力を加えるようになるまで、この平面に対し実質的に法線方向である直線に沿って互いに寄せていく。フォトニック結晶構造の上面の所定位置を位置決めする方法例の1つは、NSOMシステムを用いて上面の輪郭をなぞることである。あるいは、光学カメラを用いてフォトニック結晶構造の上面を撮像してもよい。
サブミクロンスケールの破片が形成されたら、NSOMまたは光学カメラのいずれかを用いて、フォトニック結晶構造の上面に形成されたサブミクロンスケールの破片を位置決めする。NSOMシステムのチップを用いて、サブミクロンスケールの破片の一部を、フォトニック結晶構造の上面上を移動させ、フォトニック結晶構造の少なくとも1つの所定のホールを部分的に埋める(ステップ1302)。埋めるべき所定のホール(単数または複数)の体積を、望ましくは決定する。フォトニック結晶構造の初期共振周波数を測定し、所望の共振周波数レンジに対して比較することにより、所望の赤チューニング量を決定してもよい。次にこの比較に基づいて埋めるべき所定のホール(単数または複数)の体積を決定する。このプロセス例においては、所定のホール(単数または複数)は完全に埋められ得ることに留意されたい。
NSOMチップを用いてサブミクロンスケールの破片を移動させることにより、サブミクロンスケールの破片の粒をフォトニック結晶構造の上面上を押して、フォトニック結晶構造の1つ以上の所定のホールのうちの1つの中に入れる。
あるいは、細くフォーカスしたレーザビームを用いて、サブミクロンスケールの破片の粒などの、ナノ粒子を捕捉し、これを場所から場所へと移動させる。この技術は光学ピンセットと呼ばれる。光学ピンセットは、光を用いて、1個の原子ほど小さい顕微鏡サイズの物体を操作する。フォーカスしたレーザビームからの放射圧は、小さい粒子を捕捉することができる。生物科学において、pNレンジの力を加え、10nmから100mm以上にわたる大きさの物体のnmレンジの変位を測定するために、これらの器機が用いられてきている。NSOMシステムのチップを、サブミクロンスケールの破片の1つ以上の粒に対して位置合わせする。NSOMシステムのチップを介して、NSOMシステムのレーザ源からのレーザビームを結合することにより、サブミクロンスケールの破片の粒(単数または複数)を捕捉する。次に、捕捉された粒(単数または複数)を、フォトニック結晶構造のホールうちの1つの中に、チップをホール上を移動させてレーザビームから粒(単数または複数)を放すことにより、入れる。上記方法例のこの実施形態で用いられるレーザ源は、望ましくはCWレーザ源であることに留意されたい。
フォトニック結晶構造の所定のホール(単数または複数)を部分的に埋めているサブミクロンスケールの破片の一部を、次にアニーリングする。このアニーリング工程は、フォトニック結晶構造を、サブミクロンスケールの破片の材料に対するアニーリング温度よりも高い温度に加熱することによって達成し得る。アニーリング温度は、サブミクロンスケールの破片をある程度互いに結合させ、かつ部分的に埋められたホール(単数または複数)の表面と結合させるために十分な温度であるが、望ましくは、アニーリング中におけるフォトニック結晶構造へのダメージを防ぐために、フォトニック結晶構造の材料の融点温度未満である。サブミクロンの粒子は、同じ材料のバルク形態時の融点温度よりも低い融点温度を有し得ることに留意されたい。したがって、サブミクロンスケールの破片がフォトニック結晶構造と同じ材料で形成される場合でも、アニーリング温度はサブミクロンスケールの破片の融点温度よりも大きくし得る。
あるいは、所定のホール(単数または複数)を部分的に埋めているサブミクロンスケールの破片の一部を、NSOMシステムのパルス化レーザ源を用いて照射してもよい。この照射は、サブミクロンスケールの破片の材料のアブレーションしきいフルーエンス未満である、アニーリングフルーエンスにおいて起こる。ただし照射により、サブミクロンスケールの破片の溶融が起こり得る。
フォトニック結晶構造が赤チューニングされた後、フォトニック結晶構造のチューニングされた共振周波数を測定し、所望の共振周波数レンジと比較することができる。もしチューニングされた共振周波数が所望の共振周波数レンジより大きければ、フォトニック結晶構造をさらに赤チューニングすればよく、もしチューニングされた共振周波数が所望の共振周波数未満であれば、標準的な青チューニング技術を用いてフォトニック結晶構造を青チューニングすればよい。これらのチューニングは望ましくは、チューニングされた共振周波数が所望の共振周波数内に収まるまで続けられる。
図17は、NSOMシステムを用いて、上面に複数のホールを有するフォトニック結晶構造の共振周波数を赤チューニングする、別の方法を示す。図13の方法例において上述したように、フォトニック結晶構造の上面において所定のホールを位置決めする(ステップ1700)。次に、NSOMシステムのチップを、所定のホールから所定距離で、フォトニック結晶構造の上面上のアブレーション位置に位置合わせする(ステップ1702)。図4に示すように、NSOMチップをフォトニック結晶構造の表面に接触させることが望ましい場合がある。また、図4の顕微鏡写真例におけるように、アブレーション位置と所定のホールとの間の所定距離は、望ましくは100nm程度である。ただし、この距離は材料に依存し得、また各フォトニック結晶材料について実験的に決められてもよい。
次に、NSOMシステムを用いて、アブレーションされた材料の一部が所定のホール内に再堆積するように、フォトニック結晶構造の上面上のアブレーション位置から材料を望ましくはアブレーションする(ステップ1704)。図13を参照して説明したように、ホール内に再堆積するべき材料の量は、フォトニック結晶構造の初期共振周波数と所望の共振周波数レンジとの比較に基づいて、決定され得る。
所定のホール内に再堆積された上記アブレーションされた材料の一部は、再堆積プロセス中において自己アニーリングしてもよく、あるいは所定のホールのうち所望の体積が埋められた後に追加的なステップとしてアニーリングされてもよい。
図12は、光学ピンセット技術を用いた本発明の別の実施形態例を示す。複数のホールおよび欠陥部を有するフォトニック結晶構造の共振周波数を、光学ピンセット技術を用いて赤チューニングする一対の方法例を、図14に示す。NSOMシステムを用いて、ナノメートルスケールの粒子をナノ粒子の貯槽から「捕捉する」すなわち拾い上げる(ステップ1400)。この捕捉されたナノ粒子を、フォトニック結晶構造の所定のホール内に堆積する(ステップ1402)ことにより、ホールを部分的に埋め、所望の赤チューニングを得る。あるいは、捕捉されたナノ粒子を欠陥に届けることにより(ステップ1404)、こぶ1200を形成する。欠陥におけるこの追加的な体積によってもまた、フォトニック結晶構造のピーク共振周波数の赤方シフトが得られる。ステップ1402または1404での載置の後、接着性を改善するために、ナノ粒子をアニーリングし得る。ナノ粒子はフォトニック結晶と同じ材料で形成され得るが、必要条件ではないことに留意されたい。所定のホールを埋めこと、あるいはフォトニック結晶の材料とは異なる屈折率を有する材料でこぶを形成することにより、より大きな赤チューニングレンジが得られる。
図15および16は、複数のホールを有するフォトニック結晶構造の共振周波数を、レーザ化学気相成長法(LACVD)システムを用いて赤チューニングする、本発明の他の実施形態例を示す。
図15の方法例において、フォトニック結晶構造をLACVDシステムの堆積チャンバに設置し(ステップ1500)、チャンバを排気する。
フォトニック結晶構造の上面と、上面におけるLACVDシステムのビームスポットとを、光学カメラを用いて撮像する。次に、フォトニック結晶構造の上面におけるLACVDシステムのビームスポットに対する、フォトニック結晶構造の所定のホールの位置を、識別する。次に、LACVDシステムのビームスポットが、フォトニック結晶構造の所定のホールに入射するように位置合わせするように、LACVDシステムを調整する(ステップ1502)。この位置合わせ手順は例示的であり、限定を意図するものではない。ビームスポットを所定のホールに入射するように位置合わせするために、他の方法を用い得ることが想定される。
ビームスポットは、自身が位置合わせされるホールと望ましくは一致することに留意されたい。あるいは、ビームスポットはホールより小さくてもよい。ビームスポットがホールより小さい場合は、堆積中においてホール内でビームスポットを走査することにより、材料がホール全体中に堆積されるようにしてもよい。
堆積用蒸気(単数または複数)を、LACVDシステムの堆積チャンバに導入する(ステップ1504)。堆積用蒸気(単数または複数)は、LACVDレーザの波長においてエネルギーを吸収して活性化されるまでは有意に反応しないように、選択される。レーザエネルギーによっていったん活性化されると、堆積用蒸気(単数または複数)は反応して固体材料を形成し、この固体材料は基板上において、レーザ光に照射されて活性化した位置近くに堆積する。この堆積プロセスは、小さくかつ精度の高い構造の成長を可能にする。ヘテロ構造をこのようにして成長し得るが、堆積用蒸気(単数または複数)は、堆積される材料がフォトニック結晶構造の材料と同じ種類になるように選択することが望ましい。
LACVDシステムからのレーザ放射は、フォトニック結晶構造の所定のホール上のビームスポットに結合され、堆積用蒸気(単数または複数)をビームスポットにおいて反応させて材料を堆積させ(ステップ1506)、所定のホールを部分的に埋める。結合されるレーザ放射の量は、所定のホール(単数または複数)を部分的にまたは完全に埋めるべき材料の、量に基づく。レーザ放射は、持続波(CW)レーザ源、または望ましくはパルス化レーザ源により提供される。ビームスポットが自身が入射するホールよりも小さい場合、あるいは2つ以上の所定のホールを部分的に埋めなければならない場合は、堆積を行うべきフォトニック結晶構造の表面のエリア(単数または複数)上で、ビームスポットを走査してもよい。
図12のこぶ1200は、LACVDを用いて、図16に示す方法例でも形成され得ることに留意されたい。
上述の図15の方法例と同様に、フォトニック結晶構造をLACVDシステムの堆積チャンバに入れ(ステップ1600)、チャンバを排気する。次に、LACVDシステムのビームスポットが、フォトニック結晶構造の欠陥の一部に入射するように位置合わせするように、LACVDシステムを調整する(ステップ1602)。
ビームスポットは、望ましくは形成するべきこぶのサイズおよび形状と一致することに留意されたい。あるいはビームスポットは所望のこぶより小さくてもよい。ビームスポットが所望のこぶより小さい場合は、堆積中において所望のこぶのエリア内で走査することにより、こぶの全体を形成してもよい。
堆積用蒸気(単数または複数)を、LACVDシステムの堆積チャンバに導入する(ステップ1604)。LACVDシステムからのレーザ放射を、フォトニック結晶構造の欠陥のこぶを形成するべき部分上のビームスポットに結合し、堆積用蒸気(単数または複数)をビームスポットにおいて反応させて材料を堆積させ(ステップ1606)、所望のこぶを形成する。結合するレーザ放射の量は、所望のこぶの面積および高さに基づく。ビームスポットが所望のこぶより小さい場合、堆積を行うべきフォトニック結晶構造の表面のエリア上で、ビームスポットを走査してもよい。
上述の方法例のいずれにおいても、欠陥において所定のホール(単数または複数)を部分的に埋める、あるいはこぶを形成するサブミクロンスケールの破片の部分を、アニーリングすることが望ましい場合がある。このアニーリングプロセスは、時とともにサブミクロンスケールの破片が部分的に埋められたホール(単数または複数)や欠陥表面から外れないようにする。アニーリングはまた、ホール(単数または複数)を部分的に埋めるあるいはこぶを形成する材料の均質性を改善し、そのことによりチューニングされたフォトニック結晶構造の透過スペクトルの質を改善し得る。
図6は、構造のホールのうちの1つを部分的に埋めることによって、フォトニック結晶構造例を赤チューニングすることの、数値シミュレーションを示す。図7Aおよび7Bは、図6の数値シミュレーションに用いられた、エアポケットを残して部分的に埋められたホール700を有する10ホールフォトニック結晶構造例100を示す。図7Bにおいて、エアポケットは部分的に埋められたホール700の底部に示しているが、頂部にあっても結果は変わらないことに留意されたい。
透過スペクトル600は、未チューニングの10ホールフォトニック結晶構造のスペクトルである。透過スペクトル608は、未チューニングの9ホールフォトニック結晶構造または、欠陥の隣りのホールの1つを完全に埋めることによって赤チューニングされた10ホールフォトニック結晶構造についてのスペクトルである。図6の透過スペクトル600および608は、図2Cの透過スペクトル210および212に対応する。透過スペクトル602、604および606は、所定のホールを様々な程度に部分的に埋めることによって、ピーク共振波長が高精度に赤チューニングされる様子を示す。
図8は、フォトニック結晶構造例をチューニングホールによって青チューニングすることの数値シミュレーションを示す。図9Aおよび9Bは、図8の数値シミュレーションのうちの2つにおいて用いられるように、チューニングホール102を10ホールフォトニック結晶構造例100の欠陥内に設置した例を示す。
透過スペクトル800は、未チューニングの10ホールフォトニック結晶構造についてのスペクトルである。透過スペクトル802は、欠陥の中央に配されたチューニングホールによって青チューニングされた10ホールフォトニック結晶構造についてのスペクトルである。透過スペクトル804および806(それぞれ図9Aおよび9Bに示す青チューニングされたフォトニック結晶構造例に対応する)は、チューニングホールを欠陥内において移動させることによりピーク共振波長がさらに青チューニングされる様子を示している。予想されるように、チューニングホールが欠陥内で移動される導波路の長さ方向の方向は関係がなく、チューニングホールが移動される距離のみが共振周波数の青チューニングに影響する。
図10は、チューニングホールを用いてフォトニック結晶構造例を青チューニングすることの、さらなる数値シミュレーションを示す。図11は、図10の数値シミュレーションにおいて用いられる、その欠陥内にチューニングホール102を有する10ホールフォトニック結晶構造例100を示す。
図8と同様に、透過スペクトル800は、未チューニングの10ホールフォトニック結晶構造についてのスペクトルである。透過スペクトル802は、欠陥の中央に配された小さなチューニングホールを用いて青チューニングされた、10ホールフォトニック結晶構造についてのスペクトルである。透過スペクトル1000は、欠陥の中央に配されたチューニングホールのサイズを増大することによって青チューニングの量を増加させ得る様子を示している。透過スペクトル804は、チューニングホールのサイズを増大するのではなく、欠陥内でチューニングホールを移動させることによってピーク共振波長が青チューニングされる様子を比較するために、示している。
本発明は、フォトニック結晶構造のピーク共振周波数をチューニングする方法例を包含する。本発明を特定の実施形態について図示および説明したが、本発明は本明細書に示す詳細に限定されるものではない。むしろ、請求項の均等物の範囲内において、本発明から逸脱することなく、詳細について様々な改変をなし得る。特に、本明細書において説明した具体例および数値シミュレーションはすべて一次元フォトニック結晶構造の共振周波数のチューニングに関連するが、本発明の方法例は、一、二、三次元フォトニック結晶構造の共振周波数およびその他のパラメータのチューニングにも同様に用いられ得ることに留意されたい。
Claims (38)
- 近接場走査型光学顕微鏡(NSOM)システムを用いて、複数のホールを有するフォトニック結晶構造の共振周波数を、赤チューニングする方法であって、
a)前記NSOMシステムを用いて前記フォトニック結晶構造の一部をアブレーションすることにより、前記フォトニック結晶構造の上面にサブミクロンスケールの破片を形成するステップと、
b)前記NSOMシステムのチップを用いて、前記サブミクロンスケールの破片の一部を、前記フォトニック結晶構造の上面上を移動させ、前記フォトニック結晶構造の前記複数のホールのうち少なくとも1つの所定のホールを部分的に埋めるステップと、
を包含する方法。 - ステップ(a)は、
a1)前記NSOMシステムのチップを、前記フォトニック結晶構造の上面の所定位置に接触させるステップと、
a2)前記NSOMシステムのチップを介して、前記NSOMシステムのパルス化レーザ源からのレーザパルスを結合することにより、前記フォトニック結晶構造の前記一部をアブレーションするステップと、
を包含する、請求項1に記載の方法。 - ステップ(a1)は、
a1a)前記フォトニック結晶構造の上面の前記所定位置を位置決めするステップと、
a1b)前記NSOMシステムのチップを、前記上面に略平行な平面において、前記フォトニック結晶構造の上面の前記所定位置に対して位置合わせするステップと、
a1c)前記NSOMシステムのチップおよび前記フォトニック結晶構造の上面を、前記チップが前記所定位置に所定の力を加えるようになるまで、前記平面に対し実質的に法線方向である直線に沿って互いに寄せていくステップと、
を包含する、請求項2に記載の方法。 - ステップ(a1a)は、
前記NSOMシステムを用いて前記フォトニック結晶構造の上面の輪郭をなぞることにより、前記フォトニック結晶構造の上面の前記所定位置を位置決めすること、または、
光学カメラを用いて前記フォトニック結晶構造の上面を撮像することにより、前記フォトニック結晶構造の上面の前記所定位置を位置決めすること、
のうち少なくとも1つを包含する、請求項3に記載の方法。 - ステップ(b)は、
b1)ステップ(a)において前記フォトニック結晶構造の上面に形成された前記サブミクロンスケールの破片を、位置決めするステップと、
b2)前記NSOMシステムのチップを用いて、前記サブミクロンスケールの破片の前記一部を、前記フォトニック結晶構造の上面上を移動させ、前記少なくとも1つの所定のホールを部分的に埋めるステップと、
を包含する、請求項1に記載の方法。 - ステップ(b1)は、
前記NSOMシステムを用いて前記フォトニック結晶構造の上面の輪郭をなぞることにより、前記フォトニック結晶構造の上面に形成された前記サブミクロンスケールの破片を位置決めすること、または、
光学カメラを用いて前記フォトニック結晶構造の上面を撮像することにより、前記フォトニック結晶構造の上面に形成された前記サブミクロンスケールの破片を位置決めすること、
のうち少なくとも1つを包含する、請求項5に記載の方法。 - ステップ(b)は、
b1)前記フォトニック結晶構造の初期共振周波数を測定するステップと、
b2)前記初期共振周波数を、所望の共振周波数レンジに対して比較するステップと、
b3)ステップ(b2)での前記比較に基づいて、前記サブミクロンスケールの破片の前記部分によって埋めるべき、前記少なくとも1つの所定のホールの体積を決定するステップと、
b4)前記NSOMシステムのチップを用いて、前記サブミクロンスケールの破片の前記部分を、前記フォトニック結晶構造の上面上を移動させ、ステップ(b3)で決定した前記少なくとも1つの所定のホールの前記体積を埋めるステップと、
を包含する、請求項1に記載の方法。 - ステップ(b)は、
前記NSOMシステムのチップを用いて、前記サブミクロンスケールの破片の粒を前記フォトニック結晶構造の上面上を押して、前記フォトニック結晶構造の少なくとも1つの所定のホールのうちの1つの中に入れること、または、
前記NSOMシステムのチップを、前記サブミクロンスケールの破片の粒と位置合わせし、前記NSOMシステムのチップを介して前記NSOMシステムのレーザ源からのレーザビームを結合することにより、前記サブミクロンスケールの破片の前記粒を捕捉し、前記捕捉された粒を前記フォトニック結晶構造の前記少なくとも1つの所定のホールのうちの1つの中に載置すること、
のうち少なくとも1つを包含する、請求項1に記載の方法。 - c)前記フォトニック結晶構造の複数のホールのうちの前記少なくとも1つの所定のホールを部分的に埋めている、前記サブミクロンスケールの破片の前記部分を、アニーリングするステップをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
- ステップ(c)は、
前記フォトニック結晶構造を、前記サブミクロンスケールの破片の材料に対するアニーリング温度より高い温度に加熱すること、または、
前記NSOMシステムのパルス化レーザ源を用いて、前記少なくとも1つの所定のホールを部分的に埋めている前記サブミクロンスケールの破片の前記部分を、前記サブミクロンスケールの破片の材料のアブレーションしきいフルーエンス未満のアニーリングフルーエンスで照射すること、
のうち少なくとも1つを包含する、請求項9に記載の方法。 - c)前記赤チューニングされたフォトニック結晶構造の、チューニングされた共振周波数を測定するステップと、
d)前記チューニングされた共振周波数を、所望の共振周波数レンジに対して比較するステップと、
e)前記チューニングされた共振周波数が前記所望の共振周波数レンジより大きければ、ステップ(b)、(c)、(d)および(e)を繰り返すステップと、
f)前記チューニングされた共振周波数が前記所望の共振周波数未満であれば、前記フォトニック結晶構造を青チューニングし、ステップ(c)、(d)、(e)および(f)を繰り返すステップと、
をさらに包含する、請求項1に記載の方法。 - 近接場走査型光学顕微鏡(NSOM)システムを用いて、複数のホールおよび欠陥部を有するフォトニック結晶構造の共振周波数を、赤チューニングする方法であって、
a)前記NSOMシステムを用いて、ナノ粒子の貯槽からのナノ粒子を捕捉するステップと、
b)前記捕捉されたナノ粒子を、
前記フォトニック結晶構造の前記複数のホールのうち所定のホールの中に載置して、前記所定のホールを部分的に埋める、あるいは、
前記フォトニック結晶構造の前記欠陥部に載置して、こぶを形成する、のいずれかを行うステップと、
を包含する方法。 - ステップ(a)は、
a1)前記NSOMシステムのチップを前記ナノ粒子の貯槽の上方に位置合わせするステップと、
a2)前記NSOMシステムのチップを介して、前記NSOMシステムのレーザ源からのレーザビームを結合し、前記ナノ粒子の貯槽からの少なくとも1つのナノ粒子を捕捉するステップと、
を包含する、請求項12に記載の方法。 - ステップ(b)は、
b1)前記フォトニック結晶構造の前記所定のホールまたは欠陥部を位置決めするステップと、
b2)前記NSOMシステムのチップを、前記上面に略平行な平面において、ステップ(b1)において位置決めされた前記フォトニック結晶構造の前記所定のホールまたは欠陥部に対して位置合わせするステップと、
b3)前記捕捉されたナノ粒子を放すステップと、
を包含する、請求項12に記載の方法。 - ステップ(b1)は、
前記NSOMシステムを用いて前記フォトニック結晶構造の上面の輪郭をなぞることにより、前記フォトニック結晶構造の前記所定のホールまたは欠陥部を位置決めすること、または、
光学カメラを用いて前記フォトニック結晶構造の上面を撮像することにより、前記フォトニック結晶構造の前記所定のホールまたは欠陥部を位置決めすること、
のうち少なくとも1つを包含する、請求項14に記載の方法。 - c)前記フォトニック結晶構造の初期共振周波数を測定するステップと、
d)前記初期共振周波数を、所望の共振周波数レンジに対して比較するステップと、
e)ステップ(d)での前記比較に基づいて、埋めるべき前記所定のホールの体積または前記こぶの体積を決定するステップと、
をさらに包含する、請求項12に記載の方法。 - c)前記載置されたナノ粒子をアニーリングするステップをさらに包含する、請求項12に記載の方法。
- ステップ(c)は、
前記フォトニック結晶構造を、前記ナノ粒子の材料に対するアニーリング温度より高い温度に加熱すること、または、
前記NSOMシステムのパルス化レーザ源を用いて、前記載置されたナノ粒子を、前記ナノ粒子の材料のアブレーションしきいフルーエンス未満のアニーリングフルーエンスで照射すること、
のうち少なくとも1つを包含する、請求項17に記載の方法。 - c)前記赤チューニングされたフォトニック結晶構造の、チューニングされた共振周波数を測定するステップと、
d)前記チューニングされた共振周波数を、所望の共振周波数レンジに対して比較するステップと、
e)前記チューニングされた共振周波数が前記所望の共振周波数レンジより大きければ、ステップ(b)、(c)、(d)および(e)を繰り返すステップと、
f)前記チューニングされた共振周波数が前記所望の共振周波数未満であれば、前記フォトニック結晶構造を青チューニングし、ステップ(c)、(d)、(e)および(f)を繰り返すステップと、
をさらに包含する、請求項12に記載の方法。 - レーザ化学気相成長法(LACVD)システムを用いて、複数のホールを有するフォトニック結晶構造の共振周波数を、赤チューニングする方法であって、
a)前記フォトニック結晶構造を前記LACVDシステムの堆積チャンバ中に載置するステップと、
b)前記LACVDシステムのビームスポットを、前記フォトニック結晶構造の前記複数のホールのうち所定のホールに入射するように位置合わせするステップと、
c)堆積用蒸気を前記LACVDシステムの堆積チャンバに導入するステップと、
d)前記LACVDシステムのレーザ放射を、前記フォトニック結晶構造の前記所定のホール上の前記ビームスポットに結合させることにより、前記堆積用蒸気を前記ビームスポットにおいて反応させて材料を堆積させ、前記所定のホールを部分的に埋めるステップと、
を包含する方法。 - ステップ(b)は、
b1)光学カメラを用いて、前記フォトニック結晶構造の上面および前記上面における前記LACVDシステムの前記ビームスポットを撮像することにより、前記フォトニック結晶構造の上面における前記ビームスポットの初期位置を識別するステップと、
b2)前記フォトニック結晶構造の上面における前記ビームスポットの前記初期位置に対する、前記フォトニック結晶構造の前記所定のホールの位置を識別するステップと、
b3)前記フォトニック結晶構造の上面における前記ビームスポットの前記初期位置に対する前記フォトニック結晶構造の前記所定のホールの前記位置に基づいて、前記LACVDシステムの前記ビームスポットを前記所定のホールに入射するように位置合わせするステップと、
を包含する、請求項20に記載の方法。 - e)前記フォトニック結晶構造の初期共振周波数を測定するステップと、
f)前記初期共振周波数を、所望の共振周波数レンジに対して比較するステップと、
g)ステップ(f)での前記比較に基づいて、埋めるべき前記所定のホールの体積を決定するステップと、
をさらに包含する、請求項20に記載の方法。 - e)ステップ(d)において堆積された前記材料をアニーリングするステップをさらに包含する、請求項20に記載の方法。
- ステップ(d)は、
前記フォトニック結晶構造を、ステップ(d)において堆積された前記材料に対するアニーリング温度より高い温度に加熱すること、または、
前記LACVDシステムのレーザ放射を用いて、ステップ(d)で堆積された前記材料を、ステップ(d)で堆積された前記材料のアブレーションしきいフルーエンス未満かつステップ(d)で用いた堆積フルーエンスよりも大きいアニーリングフルーエンスで照射すること、
のうち少なくとも1つを包含する、請求項23に記載の方法。 - e)前記赤チューニングされたフォトニック結晶構造の、チューニングされた共振周波数を測定するステップと、
f)前記チューニングされた共振周波数を、所望の共振周波数レンジに対して比較するステップと、
g)前記チューニングされた共振周波数が前記所望の共振周波数レンジより大きければ、ステップ(c)、(d)、(e)、(f)および(g)を繰り返すステップと、
h)前記チューニングされた共振周波数が前記所望の共振周波数未満であれば、前記フォトニック結晶構造を青チューニングし、ステップ(e)、(f)、(g)および(h)を繰り返すステップと、
をさらに包含する、請求項20に記載の方法。 - レーザ化学気相成長法(LACVD)システムを用いて、欠陥を有するフォトニック結晶構造の共振周波数を、赤チューニングする方法であって、
a)前記フォトニック結晶構造を前記LACVDシステムの堆積チャンバ中に載置するステップと、
b)前記LACVDシステムのビームスポットを、前記フォトニック結晶構造の前記欠陥の所定の部分に入射するように位置合わせするステップと、
c)堆積用蒸気を前記LACVDシステムの堆積チャンバに導入するステップと、
d)前記LACVDシステムのレーザ放射を、前記フォトニック結晶構造の前記欠陥の前記所定の部分上の前記ビームスポットに結合させることにより、前記堆積用蒸気を前記欠陥の前記所定の部分において反応させて材料を堆積させ、前記欠陥上にこぶを形成するステップと、
を包含する方法。 - ステップ(b)は、
b1)光学カメラを用いて、前記フォトニック結晶構造の上面および前記上面における前記LACVDシステムの前記ビームスポットを撮像することにより、前記フォトニック結晶構造の上面における前記ビームスポットの初期位置を識別するステップと、
b2)前記フォトニック結晶構造の上面における前記ビームスポットの前記初期位置に対する、前記フォトニック結晶構造の前記欠陥の前記所定の部分を識別するステップと、
b3)前記フォトニック結晶構造の上面における前記ビームスポットの前記初期位置に対する前記フォトニック結晶構造の前記欠陥の前記所定の部分に基づいて、前記LACVDシステムの前記ビームスポットを前記欠陥の前記所定の部分に入射するように位置合わせするステップと、
を包含する、請求項26に記載の方法。 - e)前記フォトニック結晶構造の初期共振周波数を測定するステップと、
f)前記初期共振周波数を、所望の共振周波数レンジに対して比較するステップと、
g)ステップ(f)の前記比較に基づいて、前記フォトニック結晶構造の前記欠陥の前記所定の部分に堆積すべき材料の体積を決定するステップと、
をさらに包含する、請求項26に記載の方法。 - e)ステップ(d)において堆積された前記材料をアニーリングするステップをさらに包含する、請求項26に記載の方法。
- ステップ(d)は、
前記フォトニック結晶構造を、ステップ(d)において堆積された前記材料に対するアニーリング温度より高い温度に加熱するステップと、
前記LACVDシステムのレーザ放射を用いて、ステップ(d)で堆積された前記材料を、ステップ(d)で堆積された前記材料のアブレーションしきいフルーエンス未満かつステップ(d)で用いた堆積フルーエンスよりも大きいアニーリングフルーエンスで照射するステップと、 - e)前記赤チューニングされたフォトニック結晶構造の、チューニングされた共振周波数を測定するステップと、
f)前記チューニングされた共振周波数を、所望の共振周波数レンジに対して比較するステップと、
g)前記チューニングされた共振周波数が前記所望の共振周波数レンジより大きければ、ステップ(c)、(d)、(e)、(f)および(g)を繰り返すステップと、
h)前記チューニングされた共振周波数が前記所望の共振周波数未満であれば、前記フォトニック結晶構造を青チューニングし、ステップ(e)、(f)、(g)および(h)を繰り返すステップと、
をさらに包含する、請求項26に記載の方法。 - 近接場走査型光学顕微鏡(NSOM)システムを用いて、フォトニック結晶構造の上面に複数のホールを有するフォトニック結晶構造の共振周波数を、赤チューニングする方法であって、
a)前記フォトニック結晶構造の上面の前記複数のホールのうち所定のホールを位置決めするステップと、
b)前記NSOMシステムのチップを、前記所定のホールから所定距離で、前記フォトニック結晶構造の上面上のアブレーション位置に位置合わせするステップと、
c)前記NSOMシステムを用いて、前記アブレーションされた材料の一部が前記所定のホール内に再堆積するように、前記フォトニック結晶構造の上面上の前記アブレーション位置から材料をアブレーションするステップと、
を包含する方法。 - ステップ(a)は、
前記NSOMシステムを用いて、前記フォトニック結晶構造の上面の輪郭をなぞること、または、
光学カメラを用いて、前記フォトニック結晶構造の上面を撮像すること、
のうち少なくとも1つを包含する、請求項32に記載の方法。 - ステップ(b)は、前記NSOMシステムのチップを、前記フォトニック結晶構造の上面上の前記アブレーション位置に接触させるステップを包含する、請求項32に記載の方法。
- ステップ(c)は、
c1)前記フォトニック結晶構造の初期共振周波数を測定するステップと、
c2)前記初期共振周波数を、所望の共振周波数レンジに対して比較するステップと、
c3)ステップ(c2)における前記比較に基づいて、埋めるべき前記所定のホールの体積を決定するステップと、
c4)前記NSOMシステムを用いて、前記所定のホール内に再堆積される前記アブレーションされた材料の前記一部がステップ(c3)において決定された前記所定のホールの前記体積を埋めるように、前記フォトニック結晶構造の上面上の前記アブレーション位置から材料をアブレーションするステップと、
を包含する、請求項32に記載の方法。 - d)前記フォトニック結晶構造の複数のホールのうちの前記所定のホール内に再堆積される前記アブレーションされた材料の前記一部をアニーリングするステップをさらに包含する、請求項32に記載の方法。
- ステップ(d)は、
前記フォトニック結晶構造を、前記アブレーションされた材料に対するアニーリング温度より高い温度に加熱すること、または、
前記NSOMシステムのパルス化レーザ源を用いて、前記所定のホール内に再堆積される前記アブレーションされた材料の前記一部を、前記アブレーションされた材料のアブレーションしきいフルーエンス未満のアニーリングフルーエンスで照射すること、
のうち少なくとも1つを包含する、請求項36に記載の方法。 - d)前記赤チューニングされたフォトニック結晶構造の、チューニングされた共振周波数を測定するステップと、
e)前記チューニングされた共振周波数を、所望の共振周波数レンジに対して比較するステップと、
f)前記チューニングされた共振周波数が前記所望の共振周波数レンジより大きければ、ステップ(b)、(c)、(d)、(e)および(f)を繰り返すステップと、
g)前記チューニングされた共振周波数が前記所望の共振周波数未満であれば、前記フォトニック結晶構造を青チューニングし、ステップ(d)、(e)、(f)および(g)を繰り返すステップと、
をさらに包含する、請求項32に記載の方法。
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