JP2021526498A - 結晶内の色中心のレーザ書き込み - Google Patents

結晶内の色中心のレーザ書き込み Download PDF

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Abstract

結晶内に1つ又は複数の色中心を製造する方法が記載される。該方法は、レーザを結晶に集束させて、レーザの焦点領域内に欠陥の作成、変質又は拡散を誘起するステップを備える。蛍光検出器が用いられて、焦点領域内に色中心が形成されるときを決定し、所望の数の色中心が形成されたときにレーザを終了する。方法は結晶内の色中心の数及び位置の両方及び色中心の向き及び局所環境のような他のパラメータに関して高度の制御を用いて、結晶内に色中心が形成されることを可能にする。特に、結晶内に明確な色中心のパターンを形成することができる。【選択図】図1

Description

本明細書は、色中心を含む結晶、及び色中心を結晶にレーザ書き込みすることによって色中心を含む結晶を製造する方法に関する。結晶中に色中心を製造するための装置も記載されている。
色中心は、欠陥の性質に特徴的な特定の波長の光を吸収及び放出する結晶格子内の点欠陥である。色中心は、様々な結晶タイプで形成され、単一の不純物原子、格子空孔、及びそれらの組み合わせを含む様々な構造を有する。例えば、空孔欠陥は、結合してペア又はクラスターになるか、又は不純物原子と結合して、独自の個別の特性を有する固有の空孔構造を形成することができる。例としては、シリコン空孔欠陥(Si−V)、シリコン二空孔欠陥(Si−V2)、シリコン空孔水素欠陥(Si−V:H)、シリコン二空孔水素欠陥(Si−V2:H)などのシリコン含有欠陥、及び、窒素空孔欠陥(N−V)、二窒素空孔欠陥(N−V−N)、及び窒素空孔水素欠陥(N−V−H)などの窒素含有欠陥が含まれる。これらの欠陥は通常、中性の帯電状態又は帯電した状態、例えば負に帯電した状態で見られる。
色中心は多くの結晶タイプで自然に発生し、結晶成長中に形成される。あるいはまた、結晶格子に色中心を導入するように、結晶を処理又は取り扱うこともできる。例えば、照射、注入、及び熱アニーリング技術を、単独で又は組み合わせて使用して、結晶格子内に望ましい色中心を生成することができる。このような色中心は、多くの光学、電子、量子センシング及び情報処理用途に役立ち得る。
個々の原子のスケールでの材料のエンジニアリングは、長い間、技術の聖杯と見なされてきた。現代の半導体技術が10nm未満のフィーチャーサイズに極端に小型化され、量子物理学の原理に本質的に依存する量子技術の新たな可能性により、原子スケールのシステムを製造及び操作する能力がますます重要になっている。
量子情報技術への有望なアプローチの1つは、強い光学遷移を示すワイドバンドギャップ材料の色中心点欠陥の使用であり、固体の透明ウィンドウ内の光波長を使用して単一原子のアドレッシングを可能にする。単一の色中心からの蛍光は、通信、センシング、及び計測で使用できる可能性のある量子統計を示すが、一部の色中心は、光学遷移を介してアクセスできるスピンの自由度も備えており、高感度の磁場センサーとして、又は通信又はコンピューティング技術の光ネットワークで使用するための量子メモリとして使用するための扉を開く。
色中心の製造とエンジニアリングは、安定した構成で共に結合された不純物原子及び/又は格子空孔を含むため、困難である。製造プロセスには、必要なコンポーネントの欠陥を格子に導入することが含まれ、その後、熱アニーリングを行って1つ以上のコンポーネントの欠陥の格子全体への拡散をかき立て、ランダムな結合を行って色中心を作成する。
広く研究されている色中心は、ダイヤモンド内で負に帯電した窒素空孔(NV)中心である。NV中心は、長距離にわたる光子を媒介とするもつれ(photon-mediated entanglement)と量子テレポーテーション、ナノスケール核磁気共鳴イメージングの進歩をもたらし、フォールトトレラント(障害許容)な量子コンピューティングのしきい値を超える忠実度で量子論理ゲートをサポートすることが示されている数少ない物理システムの1つである。NV中心は、[111]結晶軸に沿った格子空孔との置換窒素の結合によって形成される。NV中心の制御された配置には、通常はイオン注入を使用して達成される窒素イオンのターゲット注入、通常は電子ビーム照射を使用して達成される結晶内の空孔の形成、及び通常は800℃〜1000℃の範囲内の温度で置換窒素欠陥とランダムにペアリングする結晶格子全域にわたって空孔の拡散を引き起こす熱アニーリングを介して窒素と空孔欠陥の組み合わせが必要である。最近、レーザ処理は、格子内にすでに存在する置換窒素不純物との結合が高品質のNV中心を生成するように、残留損傷を最小限に抑えて格子空孔をダイヤモンドに書き込む効果的な方法であることが示された。NV結合を促進するために使用される「グローバル」熱アニーリングは、選択された部位での単一のNV中心を作成するための最大可能歩留まりが、ポアソン統計によって決定されるように37%であるように、プロセスが本質的に確率論的であることを意味し、NV生成の配置精度は、空孔拡散長によって数百ナノメートルに制限されることを意味する。低歩留まりと適度な配置精度は、デバイス製造におけるそのような技術の有用性を潜在的に制限する可能性がある。
本発明の目的は、結晶格子内に色中心を製造するための改善された技術を提供することであり、特に、結晶格子内に形成される色中心の数、位置、及び歩留まりの制御を改善することである。
本明細書は、オンライン蛍光フィードバックを伴うレーザ処理を使用して、選択された位置で結晶に個々の色中心を高い位置精度で決定論的に書き込む方法を説明している。この方法は、量子技術のための工学的材料及びデバイスの製造のためのツールを提供する。
本明細書に記載される本発明の一態様によれば、結晶中に1つ以上の色中心を製造する方法であって、
レーザを結晶に集束させて、レーザの焦点領域内に欠陥の作成、変質、又は拡散を誘起するステップと、
蛍光を介して、焦点領域内に色中心が形成されるときに、該色中心の形成を検出するステップと、
所望の数の色中心が形成されたときにレーザを終了するステップとを含む方法が提供される。
レーザ誘起プロセスのみを使用して色中心を作成すると、結晶のバルク熱アニーリングを利用して色中心を製造する方法と比較して、色中心の位置精度が向上することが見出されている。理論に拘束されることはないが、レーザは、レーザ焦点の最高強度に近い小さな体積でのみ空孔の拡散などの物理的プロセスを促進するので、色中心はこの領域にのみ形成されると考えられている。
色中心は、別の既存の欠陥に結合するための空孔の拡散機構、空孔の解離などによる既存の欠陥のレーザ誘起の変質機構、又は置換不純物に密接するフレンケル欠陥の生成機構を含むいくつかの物理的機構によって形成され得る。同様に、色中心は、レーザの作用によって、例えば、欠陥の残りの部分からの空孔の解離によって、又は格子内の別の空孔又は格子間欠陥の捕捉によって破壊され得る。
さらに、蛍光を介して、焦点領域内に色中心が形成されるときを検出することにより、制御された数の色中心を形成することができるように、レーザを終了することができる。例えば、蛍光は少なくともダイヤモンド内におけるNV色中心を検出するのに適している650nmから750nmまでの波長範囲内で監視することができる。
本発明の1つの利点は、結晶格子内に形成される色中心の数及び位置の正確な制御が可能になることである。色中心の形成は確率論的であり、したがって色中心は結晶の異なる部分で異なる速度で形成されるため、これはバルク熱アニーリング法を使用しては不可能である。結晶内の所望のパターンの各々のすべての場所に少なくとも1つの色中心が形成されるまで熱アニーリングが適用される場合、色中心がパターン内の最後の場所に形成されるまでに、多くの場所に複数の色中心を有する。つまり、色中心のパターンが生成されるが、パターンの各々の場所に様々な数の色中心を伴う。したがって、本発明は、色中心の配置に関して精度を向上させるだけでなく、例えば、パターンのすべての点が同じ数の色中心を有するように、各々の場所での色中心の数の制御を可能にする。
空孔の生成、空孔の拡散、格子間欠陥の拡散、又は欠陥複合体の解離などの物理的プロセスは、格子内の位置間の結晶内の1つ以上の原子の「ホッピング」に対応し、これらの位置は、それらの間にいくつかの潜在的なエネルギー障壁があるシステムの位置エネルギーの極小値に対応する。ホッピングプロセスが異なれば、位置エネルギー障壁の高さが異なるため、プロセスを実行するには、様々なエネルギーを供給する必要がある。したがって、レーザによるこれらのプロセスの活性化は、レーザ波長、パルスエネルギー、パルス持続時間などのパラメータに敏感である。したがって、色中心の作成及び変質において異なるステップを達成するために、異なるレーザ波長、パルスエネルギー、又はパルス持続時間を使用して、2つ以上の段階でレーザ処理を適用することが有利である可能性がある。
例えば、この方法は、
第1のレーザビームを結晶に集束させて、結晶内の第1のレーザビームの焦点領域内に空孔欠陥の生成を誘起し、第1のレーザビームは第1のエネルギーを有するステップと、
第2のレーザビームを焦点領域に集束させて、焦点領域内の空孔欠陥の拡散を誘起し、第2のレーザビームは、第1のエネルギーよりも低いが、焦点領域内の空孔欠陥の拡散を誘起するのに十分な第2のエネルギーを有するステップとを含み得る。
そのような方法では、第1のレーザビームは、結晶内に空孔を生成するのに十分なエネルギーのレーザパルスを提供することができる。さらに、第2のレーザビームは、空孔拡散を誘起するのに十分に高いが、新しい空孔欠陥を形成しないように十分に低いエネルギーのレーザパルスの流れを提供することができる。第2のレーザビームは、例えば、ダイヤモンド結晶内において空孔移動を引き起こすのに適切であることが見出されたサブピコ秒レーザパルスを提供することができる。さらに、レーザパルスエネルギーに対する空孔生成及び空孔拡散に関する材料の非線形応答は、色中心が生成されるパルスエネルギーの狭いウィンドウが存在するが、継続的な処理が最終的にさらなる空孔生成を示す暴走した格子損傷をもたらさないようなものである。
単一の色中心が焦点領域内に形成されたとき、あるいは所望の数の色中心が焦点領域内に形成されたときに、レーザを終了することができる。終了ステップは、光検出器によって検出された蛍光信号に従って制御される。さらに、本方法は、結晶内の複数の点で繰り返されて、結晶内の色中心のパターンを生成することができる。前述のように、本方法は、パターンの各々の点での色中心の位置と数の両方を制御しながら、色中心のパターンを生成することを可能にする。
レーザ(前述の第1及び/又は第2のレーザビームを含む)は、全幅の半分の最大値が500nm、400nm、350nm、200nm、250nm、又は100nm以下の断面ビームプロファイルを有するビームを提供するように構成され得る。細いビームを使用すると、色中心をより正確に配置できる。
さらに、蛍光を介して検出した後、色中心又は色中心の組み合わせが焦点領域内に形成される場合、レーザ処理は、色中心が所望の結晶学的配向で形成されるまで継続することができる。原則として、荷電状態又は局所環境などの他の所望のパラメータで色中心が形成されるまで、処理を継続することもできる。この範囲で、本方法論は、形成される色中心の数及び場所を制御することに加えて、配向、及び原則として他のパラメータを制御するために使用され得る。
本発明の別の一態様によれば、結晶内に色中心を製造するための装置が提供され、本装置は、本明細書に記載の方法を実行するように構成されたレーザシステム及び蛍光検出器を含む。本装置は、レーザシステム及び蛍光検出器に結合された電子コントローラであって、蛍光検出器によって検出された蛍光信号に従ってレーザシステムを制御するように構成された電子コントローラをさらに含み得る。
本発明のさらに別の一態様によれば、本明細書に記載の方法に従って製造された1つ以上の色中心を含む結晶が提供される。本明細書で説明される方法は、以下を備える結晶の製造を可能にし、該結晶は、
結晶格子と、
結晶格子内に配置された複数の色中心とを含み、
色中心は、結晶格子内で定義された場所を有する点のパターンにマッピングするように構成され、
色中心は、点のパターンの2次元投影において、1マイクロメートル以下の定義された場所からの最大偏差を有する。
パターンは、等間隔に配置された点ならびに等間隔に配置されていない点を含み得る点の任意の非ランダム分布であり得る。例えば、パターンは、等間隔に配置された色中心の2次元又は3次元配列であり得る。あるいはまた、パターンは、色中心が等間隔に配置されていない形状の形態であり得る。パターンは、非ランダムであり、点間に識別可能な対称性又は数学的関係を有する点の任意の分布を含むことができる。
点のパターンの2次元投影における色中心の最大偏差は、750nm、500nm、300nm、200nm、150nm、100nm、80nm、50nm、及び20nmのうちの1つ以下とすることができる。さらに、色中心は、2次元投影に直交する深さ方向において、4マイクロメートル、2マイクロメートル、1マイクロメートル、750nm、500nm、300nm、200nm、150nm、又は100nmのうちの1つ以下の定義された場所からの最大偏差を有し得る。二次元配置と深さ配置の精度の違いは、色中心を製造するために利用されるレーザの焦点領域の形状に起因する可能性がある。深さ配置の精度の改善は、サンプルへの処理ビームのより広い範囲の入射角を利用することによって、又は不純物原子のデルタ層の制御された注入又は使用によって提供することができる。
前に示したように、結晶のバルク熱アニーリングを利用して色中心を製造する方法と比較した場合、位置精度が改善されることが見出された。理論に拘束されることはないが、本明細書に記載のレーザ拡散法は、結晶のバルク熱アニーリングと比較した場合、色中心の所望の場所の周りのより小さな体積で空孔欠陥を移動させると考えられている。このように、位置精度は、従来技術と比較して改善されている。例えば、位置精度は、レーザパルスを使用して自然に発生する不純物原子を含む領域に局所的な空孔欠陥を形成し、続いてバルクアニーリングステップを使用して原子空孔欠陥を形成する従来技術と比較して改善されることが見出された。
特定の構成によれば、単一の色中心のみが、前記最大偏差内のパターンの点の少なくとも55%、60%、70%、80%、90%、又は100%に配置される。より広義には、対応する数(すなわち同じ数)の色中心(例えば、1、2、3...、n)が、前記最大偏差内のパターンの点の少なくとも55%、60%、70%、80%、90%、又は100%に配置される。即ち、特定の構成によれば、単一の色中心のみが、前記最大偏差内の各々すべての点に配置される。あるいはまた、制御された数(例えば、2、3、4、5、...、n)の色中心を、前記最大偏差内の各々すべての点に形成することができる。例えば、それらの電子スピン間の双極子結合を達成するために、各々の場所に2つ以上の近接した色中心を有することが望ましい場合がある。
色中心は夫々、少なくとも1つの空孔に結合された少なくとも1つの原子、又は共に結合された少なくとも2つの空孔を含み得る。本発明の主な実施形態は、空孔欠陥のレーザ誘起拡散を利用する空孔含有色中心の形成に関するが、レーザ処理は、格子間原子などの他の種、及び少なくとも原則として、水素関連の欠陥を形成するための水素などの他の種の拡散を誘起すると想定される。
色中心は、ホスト結晶及び所望の用途に応じて、一連のオプションから選択される1つ以上の原子を含み得る。例としては、窒素、シリコン、ゲルマニウム、スズ、ニッケル、鉛を含む。特定の量子技術で進行中の研究の主な焦点は、窒素空孔色中心である。さらに、すべての色中心を負に帯電するように形成することができる。本明細書に記載されるようなレーザ誘起空孔拡散技術の1つの利点は、例えば、100%の単一NV色中心を生成可能にすることである。
本明細書に記載の方法論は、用途に応じて、ある範囲のホスト結晶に使用することができる。ホスト結晶の例としては、ダイヤモンド、シリコン、炭化ケイ素、ZnO及びSiO2を含む。ダイヤモンドの窒素空孔色中心は、特に興味深いものである。
本発明の方法がレーザ焦点での大量の材料の処理を含む限り、それはまた、局所環境への変化を介して、選択された色中心又は色中心のグループの特性を変質するための手段を提供する。例えば、空孔や格子間欠陥が近接していると、スピンコヒーレンス又は光学遷移エネルギーなどの色中心の特性に影響を与える局所的な歪みが生じる可能性がある。レーザ処理を使用して、これらの欠陥の色の中心からの拡散を促進することができる。レーザパルスエネルギーの選択は、拡散のためのより高い活性化エネルギーを有する欠陥種よりも、拡散のためのより低い活性化エネルギーを有する欠陥種を選択的に拡散する手段を提供し得る。
本発明の方法を使用した色中心の形成(及び除去)は確率論的プロセスであり、作成された色中心は、原則として、所望の特性を有する色中心が形成されるまで処理を継続できるように、ある範囲の特性を有し得る。例えば、結晶格子の色中心の配向は、蛍光信号の偏光を介して測定することができるので、所望の配向の色中心が生成されるまで処理を続けることができる。このようにして、結晶格子内の1つ以上の方向に優先的に配向される色中心のコレクションを作成できる。結晶学的配向は結晶成長中にある程度制御することができるが、そのような優先的に配向された成長した色中心の場所は正確に制御することはできない。
色中心は、結晶の表面下の50nmと250マイクロメートルとの間、より好ましくは3マイクロメートルと60マイクロメートルとの間の深さに配置することができる。多くの用途では、結晶の表面の近くに色中心を配置することが望ましい。これは、色中心を光学的にアドレッシングし、色中心から光子をアウトカップリングし、スピン欠陥に結合されたフォトニック共振器を含む光アウトカップリング構造を提供するのに有利である。しかしながら、表面の欠陥は、そのスピンデコヒーレンス時間を短縮するなど、色中心に悪影響を与える可能性がある。したがって、本方法論は、外面に比較的近いが、表面及び表面近くの結晶損傷によって過度に影響されないことを保証するために表面から十分に除去された色中心の製造を可能にするので有用である。さらに、本方法論は、結晶格子構造に大きな損傷を導入することなく、そのような色中心の製造を可能にする。
結晶は、1つ以上の色中心が結合され、結合された色中心が1つ以上のフォトニック構造から100nm以下に配置されるか、又は1つ以上のフォトニック構造内に配置される、光共振器などの1つ以上のフォトニック構造をさらに含み得る。代替的又は追加的に、結晶は、1つ以上の表面突出部内に配置された色中心を有する1つ以上の表面突出部を含み得る。処理レーザビームの収差補正を使用して、複雑な表面トポグラフィーの下で処理技術を使用できるようにすることができる。表面構造には、ピラー、光学的回折格子、光共振器構造、及びソリッドイマージョンレンズなどの構成を含むことができる。
本発明の実施形態は、添付の図面を参照してのみ例として説明されている。
結晶格子内の色中心を製造及び変更するための方法ステップの流れ図を示す。 図1の方法を実施するための装置の概略図を示す。 ダイヤモンド結晶内に2マイクロメートルの間隔を有する2次元正方格子状に書き込まれた単一NV色中心から完全になる5×5アレイの蛍光画像を示す。 図3の部位から測定された例示的な蛍光スペクトルを示しており、上部トレースは、処理された部位から測定された生データ(信号)と処理された部位に隣接して測定された生データ(背景)を示しており、下部トレース(減算)は、信号と背景間の差を示しており、573nm及び610nmのラマン信号が除去され、クリーンなNV蛍光スペクトルが現れている。 光子時間自己相関関数g(2)(t)の例示的なヒストグラムを示しており、これは、単一の原子状の欠陥からの量子発光を示す、t=0の近くでの特徴的な凹みを示す。 図3の2つの単一NV中心の直線偏光の関数としての蛍光強度の極座標プロットを示す。 ターゲット位置に対する図3の25個の単一NV中心の(結晶に焦点を合わせたときの処理レーザビームの光軸に垂直な)画像平面の測定位置の散布図を示し、個々の点のエラーバーは、位置測定の95%の信頼性を表し、破線の円は、データセットの最大尤度2Dガウス分布のe−1/2境界を表す。 レーザ加工が単一NV色中心を示す強力で安定した蛍光信号の最初の観察時に停止された時間の関数としての蛍光強度トレースを示す。 延長されたレーザ加工中のNV欠陥の生成及び除去に起因する複数のイベントを示す時間の関数としての蛍光強度トレースを示す。
ワイドバンドギャップ材料の原子欠陥は、新世代の量子情報技術の発展に大きな期待を示しているが、制御された方法で欠陥を生成及び設計できないことによって妨げられてきた。本明細書は、蛍光フィードバックを伴うレーザ処理を使用して、結晶格子内に色中心を決定論的に配置するための方法論を説明している。本技術は、ダイヤモンド内の窒素空孔色中心を使用して本明細書で例示されているが、他のホスト結晶に適用することができ、様々な異なる色中心を製造するために使用することができる。
背景技術のセクションで説明したように、ダイヤモンド内の窒素空孔(NV)色中心は、量子情報技術の最有力候補の1つであり、単一の欠陥により、電子スピンと核スピンの自由度の光学的アドレッシングが可能になり、高度なセンシングとコンピューティングにおけるアプリケーションの可能性がある。ここでは、オンライン蛍光フィードバックを備えたレーザ処理を使用して、選択した場所に個々のNV中心を高い配置精度で決定論的に書き込む方法を示す。この方法は、量子技術用の工学的材料及びデバイスを製造するための新しいツールを提供する。さらに、NV中心の位置と数の制御は、以前の研究に比べて2つの開発:(i)熱アニーリングの代わりにレーザ誘起空孔拡散を使用してNV中心形成の部位固有の制御を提供する、(ii)プロセスのアクティブな制御を可能にするフィードバックを提供するオンライン蛍光測定の使用の結果として改善された。
1つのアプローチに従って結晶格子内に色中心を製造するための方法のステップは、
S1−第1のレーザビームを結晶に集束させて、結晶内の第1のレーザビームの焦点領域に空孔欠陥を生成するステップであって、第1のレーザビームは第1のエネルギーを有する(任意選択)ステップと、
S2−第2のレーザビームを焦点領域に集束させて、欠陥の変質を誘起し、(例えば、空孔の解離又は置換不純物に直接隣接するフレンケル欠陥の生成などによる既存の欠陥のレーザ誘起変質による、焦点領域内の空孔欠陥の拡散を介して)色中心を形成するステップであって、第2のレーザビームは、第1のエネルギーよりも低いが、焦点領域内の欠陥の変質を誘起して色中心を形成するのに十分である第2のエネルギーを任意選択で有するステップと、
S3−蛍光を介して、焦点領域内に色中心が形成されるときを検出するステップと、
S4−所望の数の色中心が形成されたときにレーザを終了するステップとを含む。
図1は、結晶格子の色中心を製造及び変質するための方法ステップの一例を示すフロー図を示す。サンプルにレーザパルスを照射して、「シード」欠陥を生成する。次に、サンプルにレーザパルスを照射して、(例えば、焦点領域内の空孔欠陥の拡散を介して、空孔の解離などの既存の欠陥のレーザ誘起変質によって、又は置換不純物に直接隣接するフレンケル欠陥の生成によって)段階的な変化をかき立てる。色中心の作成又は変質を検出するために、蛍光が監視される。最後に、所望の蛍光信号又は一連の蛍光信号が観察されたとき、処理を終了する。
レーザ処理は、2段階で、例えば、シード生成レーザパルスとそれに続く色中心生成レーザパルス列で、印加され得る。しかしながら、結晶成長プロセスの結果として、例えば、電子ビーム照射などの空孔生成のための代替方法の結果として、又は、空孔の生成と拡散の両方を提供するレーザパルスを使用することによって、例えば、空孔がすでに存在する場合、本方法は、シード生成パルスなしで利用できることも想定される。
レーザ処理と蛍光フィードバック装置を組み合わせた光学レイアウトの一例を図2に示す。この装置は、書き込みレーザ101と、書き込みレーザビーム103を生成するための収差補正光学系102とを含むレーザ書き込みシステム100を含む。特定の構成及び用途では、収差補正光学系が必要ない場合があることに注意されたい。装置はさらに、蛍光ビーム203をもたらす蛍光励起レーザビーム202を生成するための蛍光励起レーザ201を含む蛍光検出システム200を含む。蛍光検出システム200は、光学フィルタ204及び蛍光検出器205をさらに含む。このシステムは、光ビームスプリッタ602及び集束レンズ601をさらに含む。処理用のサンプル400は、サンプル位置決めステージ500上に提供される。電子制御システム300は、レーザ書き込みシステム100、蛍光検出システム200、及びサンプル位置決めステージ500に結合されている。電子制御システム300は、蛍光検出器205によって検出された蛍光信号に従ってレーザ書き込みシステム100を制御するように構成することができる。しかしながら、装置がこの方法で自動化されるのではなく手動で操作され得ることもまた想定される。結晶サンプル400は、サンプル位置決めステージ500上に提供される。レーザシステムは、レーザビームを結晶サンプル400内に集束させるように構成される。蛍光検出器は、結晶サンプル400内のレーザビームの焦点領域内に形成された色中心からの蛍光を検出するように構成される。
この示された例では、レーザ処理は、再生増幅されたTi:サファイヤレーザ(Spectra Physics Solstice)(商標)を使用して、波長790nm、パルス繰り返しレート1kHzで実行された。レーザビームは、液晶相のみの空間光変調器(SLM)(Hamamatsu X10468−02)(商標)上に拡大され、60×1.4NAオリンパス(商標)PlanApo油浸対物レンズの背面開口部に4f構成で画像化された。ダイヤモンドサンプルが三次元制御を提供する精密平行移動ステージ(Aerotech xy:ABL10100、z:ANT95−3−V)(商標)に取り付けられた。対物レンズの前で、レーザパルスは直線に偏光され、強度自己相関器(APE Pulsecheck)を使用して250fsと測定された持続時間を有していた。焦点でのパルス持続時間は、対物レンズの分散のためにわずかに増加する。収差補正を最適化するために、SLMに表示される位相パターンを調整して、サンプル内の同様の深さのテスト処理位置で可視蛍光を生成するために必要なパルスエネルギーを最小化した。
蛍光フィードバックは、532nmで周波数を2倍にしたダイオード励起YAGレーザからの励起と、シリコンシングルフォトンアバランシェダイオード(Excelitas)(商標)を使用した検出により、走査型共焦点顕微鏡を使用して達成された。2mWの励起パワーは、570nmのダイクロイックビームスプリッターでサンプルに向かって反射され、ダイクロイックを透過した蛍光は、650nm−750nmのバンドパスフィルタを使用してさらにフィルタ処理された。
処理レーザビームの収差を効果的に補正することで、焦点付近の点像分布関数を集束ガウシアンビームの点像分布関数に近似することができる。
Figure 2021526498
ここで、
Figure 2021526498
は軸方向変位zでのビーム幅、wはビームウエスト、Zはレイリー範囲である。レーザ加工量は、加工レーザの点像分布関数と関連するプロセスの非線形性から決定される。レーザ強度のy乗に応じてアクティブ化されるプロセスの場合、点像分布関数は、
Figure 2021526498
非線形プロセスのウエストが、直線ビームのウエストに係数
Figure 2021526498
を掛けたものに等しく、非線形プロセスの軸方向の寸法が、レイリー範囲に係数
Figure 2021526498
を掛けたものに等しくなるように変更される。
現在の兆候は、油浸対物レンズで達成された開口数1.4、及び処理レーザ波長790nmで達成されているため、w=297nm及びZ=852nmと推定される。処理領域の寸法は、非線形性yの程度に依存する。様々なプロセスでのこのパラメータの値はよくわかっていないため、ここでは、測定データと一致しているように見えるいくつかの実例のみを示す。非線形性y=9のプロセスの場合、ウエストは99nmに縮小され、軸方向の寸法は241nmに縮小される。非線形性y=14のプロセスの別の一例では、ウエストは79nmに縮小され、軸方向の寸法は192nmに縮小される。
固体浸レンズを使用すると、現在の兆候よりも高い開口数を実現でき、これにより、原則として、上記の処理量を超えて処理量がさらに削減される。例えば、ダイヤモンド固体浸レンズを使用すると、線形点像分布関数の寸法をw=198nm及びZ=374nmに縮小できる2.1の開口数を容易に達成できる。y=14の非線形プロセスの場合、半径方向と軸方向の寸法はそれぞれ53nmと84nmになる。
レーザ処理後に書き込まれた色中心を特徴付けるフォトルミネッセンス(PL)イメージングは、走査型共焦点顕微鏡と、裏面照射型CCDカメラ(Princeton Spec−10 100B)(商標)を備えた500mm分光器(Acton SpectraPro 500i)(商標)を用いた分光法を使用して、対象の波長範囲全域にわたって90%を超える量子効率で実行された。励起は、周波数が2倍のYAGレーザ(λ=532nm)を使用して実行され、サンプルへの最大出力送出は4mWであった。レーザクリーンアップフィルタが、収集光学系の540nmダイクロイックビームスプリッターと532nmブロッキングノッチフィルタと組み合わせて、励起に使用される。PL画像を記録する場合、650nmのロングパスフィルタを蛍光収集経路に挿入して、ダイヤモンドのラマン放射をブロックする(すべてのフィルタはSemrock(商標)製であった)。
図3は、単結晶ダイヤモンドサンプルに書き込まれた25部位のアレイの蛍光画像を示している。アレイの各部位で、エネルギー23nJの初期レーザパルスを使用して空孔を生成し、続いてエネルギー15nJのパルスの1kHzストリームを使用して空孔拡散を誘起した。負に帯電したNV中心の生成を示す信号が記録されるまで、650nmから750nmまでの波長範囲内の蛍光を監視し、その時点で処理を停止した。
処理された部位からの光子統計と蛍光スペクトルの測定は、すべての25の部位が、単一NV色中心であることを明らかにした。図4に表示されている例示的な蛍光スペクトルによって証明されるように、NV中心は負に帯電した状態で安定しており、電荷中性状態NV0からの蛍光の証拠はなく、孤立した空孔(GR1)又は拡張欠陥(Bバンド)などの他の欠陥からの識別可能な蛍光もない。各部位からの蛍光が単一のNV中心から発生していることは、ハンベリーブラウンアンドツイス法を使用して光子時間自己相関関数g(2)(t)を測定することによって証明される。典型的なヒストグラムを図5に示し、g(2)(0)=0.2を示している。
欠陥の遷移双極子が三重回転対称の物理的な軸に垂直な面内にあるため、作成されたNV中心の配向は、強度及び蛍光測定の光学偏光を使用して決定することができる。使用したサンプルでは、表面に平行な結晶面は(110)であり、対称軸が[111]及び[111]結晶軸に沿って配向しているNVは面内にあり、それらの蛍光は高度な直線偏光を示す。対照的に、[111]及び[111]に沿って配向されたNVは、画像平面と55°の角度をなすため、測定された蛍光はより強くなるが、弱く偏光するのみである。顕微鏡の蛍光検出経路に配置された直線偏光子の角度の関数として蛍光強度を示す2つの極座標プロットの例を図6に示す。上部プロットは、対称軸が平面内にあり、相対角度7°を指しているNV中心を示しており、一方、下部プロットは、対称軸が画像平面に対して55°の角度にあり、相対角度76°を指しているNV中心を示している。これらのプロットは、オンラインモニタリングと互換性のある蛍光の偏光から格子内のNV色中心の配向を決定する方法を明らかにしている。
ターゲットアレイ点に対する画像平面内のNVの位置は、蛍光画像内の点の重心を確立することにより、20nmの精度で測定された。測定された分布を図7に示す。2Dガウシアン確率分布を使用した分布の最尤分析は、
Figure 2021526498
図7に破線の円で示されている2σ=90nmの分布幅を明らかにしている。ターゲット点に対するこの測定された位置の散乱は、推定された焦点幅wより3.3倍小さく、11乗された電界強度の非線形性と一致している。
レーザ処理のダイナミクスへの洞察を提供するために、蛍光強度モニターからのトレースの2つの例を図8及び図9に示す。水平時間軸のゼロはシードレーザパルスに対応し、これに続いて(矢印でラベル付けされている)レーザパルスストリームが開始される。縦軸は、50Hzのサンプリングレートで検出器に記録された1秒あたりの光子検出イベントの数を示している。NV中心の生成は、最初に検出器で1秒あたり数千フォトンカウントの強度の断続的な蛍光によって示され、数秒後に安定した高強度の蛍光によって示される。安定した蛍光が観察された直後に処理を終了する。
単一のNV中心の作成を超えて部位の処理を継続すると、焦点体積内でさらにイベントが発生していることが明らかになる。図9は、処理を継続して約10秒後に最初の安定した蛍光が消え、その後40秒間の短期安定性のレベル間で測定された蛍光強度が他のいくつか変化する蛍光トレースの一例を示している。個々のNV中心は、生成と破壊の両方が可能であり、ある程度の制御が可能な部位で様々な数のNVを生成できることを、様々な段階で終了した処理後の部位の測定は示している。
理論に縛られることはないが、レーザ加工法の背後にある物理的機構について以下に簡単に説明する。
サブピコ秒のレーザパルスによるダイヤモンド内の空孔の生成は、電子を高エネルギー状態に促進する多光子吸収と、それに続くそれらのエネルギーの格子への移動による電子の急速な緩和によると考えられている。したがって、ここで観察されたレーザ誘起空孔拡散プロセスは、同様のプロセスで起きる可能性があるが、新しい空孔を生成するよりも、隣接する格子部位にホップする空孔のエネルギー要件が低いため、非線形性が低くなる。自己格子間原子など、活性化エネルギーが低い他の種の拡散もあり得る。これらの実験は、NV中心が生成されるが、継続した処理が最終的にさらなる空孔の生成を示す暴走格子損傷を引き起こさないパルスエネルギーの狭い窓のみが存在するように、拡散パルスのエネルギーによって高度な非線形性がNV生成レートに観察されたこのピクチャの定性的サポートを提供する。最近、Kononenko et al.は、ナノアブレーションレジームでの表面近くのNV中心のレーザ誘起生成を報告し、拡散プロセスは光誘起プラズマによって駆動されると結論付けた。処理中の蛍光モニタリングではプラズマ蛍光が検出されないため、バルクダイヤモンド(表面下)の現在のプロセスでは、この機構を除外できると考えられている。
安定したNVの作成前に観察された断続的な蛍光は、近くの自己格子間原子の存在下でのNV複合体の不安定な結合に関連していると仮定する。シードパルスは、空孔と近くの格子間原子を含むフレンケル欠陥を生成し、これらの欠陥は、ダイヤモンド格子内でそれらを囲む反対のひずみ場のために相互引力を経験する。格子間原子は正(圧縮)ひずみ場に囲まれ、空孔は負(引張)ひずみ場に囲まれ、格子内の置換窒素も正ひずみ場に囲まれていることが知られている。したがって、置換窒素が空孔を引き付け、格子間原子をはじくことが知られている。フレンケル欠陥が置換窒素の近くに作成された後、空孔と格子間原子のその後のレーザ誘起拡散により、空孔が窒素欠陥に向かって拡散し、それに結合してNV中心を形成することができると仮定する。後続のレーザパルスの下で空孔を置換窒素から容易に解離させることができるように、空孔に対するその引力がNV結合エネルギーを打ち消すのに十分に格子間原子が接近を維持している間に、このNV中心生成イベントは発生する可能性がある。格子間原子が近くにある間、NV中心は不安定なままであるが、処理を続けると、空孔が窒素に安定して結合するのに十分遠くまで格子間原子は拡散する。
上記は、特許請求された方法を使用して安定したNV中心が作成される機構の1つの仮説である。格子からの色中心の生成及び除去をもたらし、原則として本発明の目的の範囲内で利用され得る他の物理的機構が存在し得る。例えば、NV2(窒素原子と2つの空孔を含む結合複合体)などの既存の複合欠陥は、レーザパルスの作用によって解離してNV色中心と空孔を形成する可能性がある。あるいはまた、レーザパルスは、既存の欠陥に隣接する部位に直接空孔を生成して色中心を形成する(例えば、置換窒素原子の隣にNV中心を形成する)ことができる。同様に、格子から色中心を取り除くことができるレーザ誘起機構がいくつか存在する可能性がある。例えば、空孔が色中心(例えば、置換窒素及び単独の空孔を形成するために解離されたNV中心)から解離され得るか、又はレーザ誘起拡散を受ける空孔が色中心に結合するか、又は空孔がより大きな複合体(例えば、NV2複合体を形成するためのNV中心)を作るための隣接する格子部位に直接生成され得る。あるいはまた、別の可動欠陥が色中心に結合して別の欠陥を作成する可能性がある(例えば、NV中心への炭素格子間結合は空孔を消滅させて置換窒素原子を残す)。
ここで報告された作業を拡張できる方法はいくつかある。本研究で用いたダイヤモンドサンプルは、104以下の拡散パルスを用いてNV中心生成を促進する1ppm以下の窒素濃度を含む。100μsを超えるスピンコヒーレンス時間に通常必要とされる低窒素濃度の材料では、それに比例してより多くの拡散パルスを印加する必要がある。レーザ処理と、注入又はデルタドープされた窒素を含むサンプルとの組み合わせを使用して、本方法の重要な特性を維持しながら、特に深さに関して配置精度をさらに向上させることができる。
要約すると、本明細書は、ワイドバンドギャップ材料の局所レーザ処理の方法を説明し、ダイヤモンド内の所望の場所に単一のNV中心を決定論的に作成することを実証している。処理された領域のオンライン分光研究によって提供されるフィードバックは、欠陥の形成、配向、及び局所環境の側面に関する情報を提供し、局所環境のさらなる特徴を精査し、最適化への追加のルートを提供できる色中心の他の特性を測定するように拡張できる。この処理方法は、原則として、ダイヤモンド内の他の色中心の制御された書き込み、又は炭化ケイ素内の二空孔などの他の材料の蛍光欠陥に適用できる。それは、量子レベルでの材料工学における幅広い応用の可能性を秘めたツールを提供する。したがって、本発明は、ダイヤモンド内のNV色中心に関連して説明してきたが、様々な代替実施形態が、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく提供することができることが理解されるであろう。

Claims (31)

  1. 結晶格子と、
    該結晶格子内に配置された複数の色中心とを備え、
    色中心は、結晶格子内で定義された場所を有する点のパターンにマッピングするように構成され、
    色中心は、点のパターンの2次元投影において、1マイクロメートル以下の定義された場所からの最大偏差を有する、結晶。
  2. 点のパターンの2次元投影における色中心の最大偏差は、750nm、500nm、300nm、200nm、150nm、100nm、80nm、50nm及び20nmのうちの1つ以下である、請求項1に記載の結晶。
  3. 色中心は、2次元投影に直交する深さ方向において、4マイクロメートル、2マイクロメートル、1マイクロメートル、750nm、500nm、300nm、200nm、150nm、又は100nmのうちの1つ以下の定義された場所からの最大偏差を有する、請求項1又は2に記載の結晶。
  4. 単一の色中心のみが、前記最大偏差内のパターンの点の少なくとも55%、60%、70%、80%、90%、又は100%に配置される、請求項1乃至3の何れかに記載の結晶。
  5. 対応する数の色中心が、前記最大偏差内のパターンの点の少なくとも55%、60%、70%、80%、90%、又は100%に配置される、請求項1乃至3の何れかに記載の結晶。
  6. 前記色中心が夫々、少なくとも1つの空孔に結合された少なくとも1つの原子、又は共に結合された少なくとも2つの空孔を含む、請求項1乃至5の何れかに記載の結晶。
  7. 少なくとも1つの原子が、窒素、シリコン、ゲルマニウム、スズ、ニッケル及び鉛から選択される、請求項6に記載の結晶。
  8. 前記色中心が窒素空孔色中心である、請求項7に記載の結晶。
  9. 全ての色中心が負に帯電している、請求項1乃至8の何れかに記載の結晶。
  10. 前記結晶が、ダイヤモンド、シリコン、炭化ケイ素、ZnO及びSiO2から選択される、請求項1乃至9の何れかに記載の結晶。
  11. 前記パターンが、等間隔に配置された色中心の2次元又は3次元配列、又は色中心の分布間に対称的又は数学的関係を有する色中心の別の非ランダム分布を形成する、請求項1乃至10の何れかに記載の結晶。
  12. 前記色中心が、前記結晶格子内の1つ以上の結晶学的方向に優先的に配向されている、請求項1乃至11の何れかに記載の結晶。
  13. 前記色中心が、結晶の表面下の50nmと250マイクロメートルとの間、好ましくは3マイクロメートルと60マイクロメートルとの間の深さに位置する、請求項1乃至12の何れかに記載の結晶。
  14. 1つ以上の色中心が結合される1つ以上のフォトニック構造を更に含み、結合された色中心が1つ以上のフォトニック構造から100nm以下に位置するか、又は1つ以上のフォトニック構造内に位置する、請求項1乃至13の何れかに記載の結晶。
  15. 前記結晶は、1つ以上の表面突出部を含み、前記色中心は前記1つ以上の表面突出部内に位置する、請求項1乃至14の何れかに記載の結晶。
  16. 結晶内に1つ又は複数の色中心を製造する方法であって、該方法は、
    レーザを結晶に集束させて、レーザの焦点領域内に欠陥の作成、変質又は拡散を誘起するステップと、
    焦点領域内に色中心が形成されるときに、蛍光を介して、該色中心の形成を検出するステップと、
    所望の数の色中心が形成されたときにレーザを終了するステップとを含む、方法。
  17. レーザが制御されて、
    焦点領域内の空孔欠陥の拡散:
    空孔の解離による既存の欠陥のレーザ誘起変質:又は
    置換不純物に直接隣接するフレンケル欠陥の生成の何れか1つにより、原子空孔欠陥を形成する、請求項16に記載の方法。
  18. レーザの印加は、
    第1のレーザビームを結晶に集束させて、結晶内の第1のレーザビームの焦点領域に空孔欠陥を生成し、第1のレーザビームは第1のエネルギーを有するステップと、
    第2のレーザビームを焦点領域に集束させて、焦点領域内の空孔欠陥の拡散を誘起し、第2のレーザビームは、第1のエネルギーよりも低いが、焦点領域内の空孔欠陥の拡散をするのに十分である第2のエネルギーを有するステップとを含む、請求項16又は17に記載の方法。
  19. 前記第1のレーザビームは、前記結晶内に空孔を生成するのに十分なエネルギーのレーザパルスを提供する、請求項18に記載の方法。
  20. 前記第2のレーザビームは、空孔拡散を誘起するのに十分に高いが、新しい空孔欠陥を形成しないように十分に低いエネルギーのレーザパルスの流れを提供する、請求項18又は19に記載の方法。
  21. 第2のレーザビームは、サブピコ秒レーザパルスを提供する、請求項20に記載の方法。
  22. 前記レーザは、色中心を形成する速度で非線形応答を生成するように制御されるエネルギーを有する、請求項16乃至21の何れかに記載の方法。
  23. 前記レーザは、単一の色中心が前記焦点領域に形成されたときに終了する、請求項16乃至22の何れかに記載の方法。
  24. 方法は、前記結晶内の複数の点で繰り返されて、前記結晶内の色中心のパターンを生成する、請求項16乃至23の何れかに記載の方法。
  25. レーザビームは、全幅の半分の最大値が500nm、400nm、350nm、200nm、250nm、又は100nm以下の断面ビームプロファイルを有する、請求項16乃至24の何れかに記載の方法。
  26. 前記蛍光が、少なくとも650nmから750nmまでの波長範囲内で監視される、請求項16乃至25の何れかに記載の方法。
  27. 色中心又は色中心の組み合わせが焦点領域内に形成されたときを、蛍光を介して検出した後、蛍光から、色中心又は色中心の組み合わせが所望の特性又は特性の組み合わせを有するかどうかを決定し、所望の特性又は特性の組み合わせを有しない場合、所望の特性又は特性の組み合わせを有する1つ又は複数の色中心が形成されるまで、レーザ処理を継続する、請求項16乃至26の何れかに記載の方法。
  28. 最初に形成された色中心又は色中心の組み合わせが所望の特性又は特性の組み合わせを有さない場合1つ又は複数の色中心又は複数の組み合わせが所望の特性又は特性の組み合わせを有するように形成されるまでレーザ処理を継続する前に、レーザ処理は、色中心又は色中心の組み合わせを解離するように制御される、請求項27に記載の方法。
  29. 結晶内に色中心を製造するための装置であって、レーザシステム及び蛍光検出器を備えて、請求項16乃至28の何れかに記載の方法を実行するように構成された装置。
  30. 更に、レーザシステム及び蛍光検出器に結合された電子コントローラを備え、該電子コントローラは蛍光検出器によって検出された蛍光信号に従ってレーザシステムを制御するように構成された、請求項29に記載の装置。
  31. 請求項16乃至28の何れかに記載の方法に従って製造された1つ又は複数の色中心を備えた結晶。
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