JP2007114565A - 光スイッチ及び光スイッチ駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光スイッチにおける光反射部材の位置決め精度を向上させ、光挿入損失を小さくすると共に光挿入損失の繰返再現性を向上させる。
【解決手段】
クランプ用コイルを励磁してプリズム32を押圧部材34から解放させ、垂直駆動コイルを励磁してプリズム側のV字突起55をピッチ板に設けられたV字溝53から解除する。同時に、水平駆動コイルを励磁してプリズム32を目標位置まで移動させる。プリズム32が目標位置に達したらクランプ用コイルを消磁して押圧部材34でプリズム32を押圧し、V字突起55をV字溝53に噛み合わさせてプリズム32を仮位置決めする。ついで、水平駆動コイルを消磁した後、クランプ用コイルを小さな電圧で励磁させて押圧部材34によるプリズム32の押圧力を数度緩和させることによってV字突起55とV字溝53の噛み合わせ状態を修正し、クランプ用コイルと垂直駆動コイルを消磁する。
【選択図】 図13

Description

本発明は、入力用光ファイバと出力用光ファイバとの結合関係を切り換えるための光スイッチにおいて、プリズム等の光反射部材を精密に変位させるための技術に関する。
図1は、従来の1×8型の光スイッチの構造を示す概略平面図である(特許文献1参照)。従来の1×8型の光スイッチ1にあっては、1本の出力用光ファイバ2と8本の入力用光ファイバ3a、3b、…、3hを一方向に沿って一定のピッチで平行に配列し、これを樹脂でモールドしてファイバアレイ4を構成している。出力用光ファイバ2及び入力用光ファイバ3a、3b、…、3hの端面に対向する位置では、それぞれレンズアレイ5の表面に集光レンズ6が配置されている。また、出力用及び入力用光ファイバ2、3a、3b、…の端面と対向する位置には、集光レンズ6を介して直角三角形のプリズム7が配置されており、プリズム7は出力用及び入力用光ファイバ2、3a、3b、…の配列方向と平行な方向で往復移動できるようになっている。
しかして、プリズム7を適当な位置に移動させると、例えば図1のような位置にプリズム7がある場合には、入力用光ファイバ3fから出射された信号光αが、集光レンズ6により集光された後プリズム7で2度全反射されることにより、集光レンズ6を通して出力用光ファイバ2に結合される。他の入力用光ファイバ3a、…、3e、3g、3hから出射された光は、出力用光ファイバ2に結合されない。よって、このような光スイッチ1によれば、複数本の入力用光ファイバ3a、3b、…のうち任意の1本の入力用光ファイバのみを出力用光ファイバ2に結合させることができ、プリズム7の位置を変えることにより出力用光ファイバ2と結合される入力用光ファイバ3a、3b、…を任意に切り替えることができる。
上記のような光スイッチ1において、出力用光ファイバ2に結合される入力用光ファイバ3a、3b、…を正確に切り替えられるようにするためには、各入力用光ファイバ3a、3b、…どうしのピッチをpとしたとき、プリズム7をp/2ずつ精密に移動させる必要がある。
図2はプリズム7を精密にp/2ずつ移動させるための機構を示す概略図である。プリズム7は可動体8の前端部に設けられたプリズム搭載部9の上に固定されている。プリズム搭載部9の下方には、p/2のピッチで複数のV字溝13を形成されたピッチ板12が配設されている。また、プリズム搭載部9の下面には、p/2の整数倍の間隔をあけて複数のV字突起11を突設されたラッチ板10が固定されている。図示しないが、可動体8はサスペンションワイヤによって弾性的に支持されている。可動体8は垂直駆動コイルを励磁することにより上方に持ち上げて浮かせることができ、また水平移動コイルを駆動することにより水平方向に移動させることができる。
また、可動体8の上には押圧部材14が設けられており、押圧部材14の重量で可動体8を押さえ付けることにより、強制的にラッチ板10のV字突起11をピッチ板12のV字溝13に噛み合わさせると共に可動体8の浮き上がりを防止している。押圧部材14はクランプ用コイル(図示せず)を励磁することにより、上方へ持ち上げることができる。
図3は上記垂直駆動コイル、水平駆動コイル及びクランプ用コイルを制御することによりプリズム7を移動させる方法を示したタイムチャートである。プリズム7及び可動体8が静止しているとき(時刻T0以前)には、クランプ用コイル、垂直駆動コイル及び水平駆動コイルはいずれも消磁しており、V字突起11がV字溝13に噛み合って可動体8を位置決めしており、さらに押圧部材14によって可動体8を押さえ込んで固定している。
プリズム7を変位させる場合には、クランプ用コイル、垂直駆動コイル及び水平駆動コイルを同時に励磁する(時刻T0)。クランプ用コイルを励磁すると、押圧部材14が上に持ち上げられて可動体8が押圧部材14から解放される。同時に垂直駆動コイルが励磁されるので、垂直駆動コイルの磁気力で可動体8がピッチ板12から浮き上がってV字突起11がV字溝13から解除される。さらに、水平駆動コイルが励磁されるので、可動体8は水平方向に移動する。そして、可動体8が目標位置に移動するのに必要な時間Tmが経過したら(時刻T1)、垂直駆動コイルとクランプ用コイルを消磁する。垂直駆動コイルとクランプ用コイルを消磁すると、可動体8が浮揚力を喪失し、サスペンションワイヤの弾性力と押圧部材14の押圧力によって押さえ込まれる。よって、可動体8が下降し、V字突起11がV字溝13に嵌合することによってプリズム7及び可動体8が、p/2の整数倍だけ移動した目標位置に固定される。ついで、垂直駆動コイル及びクランプ用コイルの消磁から遅らせて水平駆動コイルを消磁し(時刻T2)、動作を終了する。
しかしながら、光スイッチ1では、可動体8をサスペンションワイヤで弾性的に支持し、可動体8を押圧部材14で押さえ込んでV字突起11をピッチ板12のV字溝13に嵌合させることで可動体8の位置決めを行なうようになっているので、従来のような駆動方法であると、下記のような問題があった。
可動体8を変位させて位置決めする際、V字突起11とV字溝13との間の摩擦などにより、必ずしもV字突起11がV字溝13の一定位置に嵌り込まず、数μm〜数10μm程度の誤差が発生する。そのため、プリズム7を変位させるたびにプリズム7の位置決め誤差が発生し、入力用光ファイバ3a、3b、…から出射されて出力用光ファイバ2に入射する光線の位置が微妙にずれて光挿入損失の繰返再現性が劣るという問題があった。
また、可動体8を変位させて位置決めする際、可動体8を移動させた後に大きな残留振動が発生するので、可動体8が静止するまでに時間が掛かり、入力用光ファイバ3a、3b、…の切替時間が長くなる問題があった。
さらに、V字突起11をV字溝13内に確実に嵌り込ませて可動体8の位置決め精度を向上させようとして押圧部材14による押圧力を大きくすると、V字突起11をV字溝13内に嵌合させる際の衝撃力により、ラッチ板10やピッチ板12の摩滅が大きくなり、摩滅により一層可動体8の位置決め精度が低下したり、耐久性が低下したりするという問題があった。
特開2005−165059号公報 特開2004−094188号公報
本発明は上記のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、光スイッチにおける光挿入損失を小さくすると共に光挿入損失の繰返再現性を向上させることにある。また、本発明は、光スイッチの耐久性を向上させるとともに、光ファイバの切替時間をより短くすることを目的としている。
本発明の光スイッチは、複数本の第1光伝送路のうちいずれかの第1光伝送路と単一の第2光伝送路を選択的に光結合させる光スイッチであって、前記第1の光伝送路又は前記第2光伝送路から出射された光信号を反射させる光反射部材と、前記第2光伝送路とそれぞれの前記第1光伝送路とを光結合させる各光反射部材位置の間で前記光反射部材を移動させる移動手段と、前記光反射部材を搭載した可動部分に設けた凸部又は凹部と静止部材に設けた凹部又は凸部とを噛み合わせることにより、前記第2光伝送路とそれぞれの前記第1光伝送路とを光結合させる各光反射部材位置で前記反射部材を位置決めする位置決め手段と、前記位置決め手段における可動部分の凸部又は凹部と前記静止部材の凹部又は凸部が、噛み合い状態と解除状態と緩い噛み合い状態の少なくとも3つの状態となるように制御する噛み合い制御手段とを備えたものである。本明細書でいう光伝送路には、光ファイバや光伝送路が含まれる。また、光反射部材にはプリズムやミラーなどが含まれる。
また、本発明にかかる光スイッチ駆動方法は、本発明にかかる光スイッチを駆動するものであって、前記移動手段により前記光反射部材を前記第1光伝送路と前記第2光伝送路とが光結合する光反射部材位置へ移動させる第1の工程と、前記第1の工程の後、噛み合い制御手段により前記可動部分の凸部又は凹部と前記静止部材の凹部又は凸部を前記噛み合い状態にする第2の工程と、前記第2の工程の後、噛み合い制御手段により前記可動部分の凸部又は凹部と前記静止部材の凹部又は凸部を前記緩い噛み合い状態に変化させた後、再度前記噛み合い状態に変化させる第3の工程とを備えたものである。
本発明にかかる光スイッチ及び光スイッチ駆動方法にあっては、位置決め手段における可動部分の凸部又は凹部と静止部材の凹部又は凸部が、噛み合い状態と解除状態と緩い噛み合い状態の少なくとも3つの状態となるように制御することができるので、光反射部材をある光反射部材位置に移動させた後、可動部分の凸部又は凹部と静止部材の凹部又は凸部を噛み合い状態にして光反射部材を仮位置決めしたすることができる。ついで、可動部分の凸部又は凹部と静止部材の凹部又は凸部を緩い噛み合い状態に変化させた後、再度噛み合い状態に変化させることで凹部と凸部の噛み合わせを修正して光反射部材を精度良く位置決めすることができる。よって、光反射部材を精度良く位置決めして第1光伝送路と第2光伝送路の光結合精度を向上させることができ、光スイッチにおける光挿入損失を小さくすることができる。また、光挿入損失の繰返再現性を向上させることができる。
本発明にかかる光スイッチのある実施態様における前記噛み合い制御手段は、無通電で前記可動部分の凸部又は凹部と前記静止部材の凹部又は凸部を噛み合い状態として前記光反射部材を位置決めし、異なる電圧値による通電で前記可動部分の凸部又は凹部と前記静止部材の凹部又は凸部を解除状態又は緩い噛み合い状態とするラッチ手段を備え、前記光反射部材を移動させて各光反射部材位置に位置決めする際に、前記ラッチ手段に電圧値の異なる複数の電圧を印加することを特徴としている。かかる実施態様においては、ラッチ手段の通電と無通電あるいはラッチ手段に印加する電圧値を変化させることにより、可動部分の凸部又は凹部と静止部材の凹部又は凸部を噛み合い状態と解除状態と緩い噛み合い状態の少なくとも3つの状態と容易に切替えることができる。
また、かかる実施態様においては、前記ラッチ手段を異なる2種類のアクチュエータにより構成し、各アクチュエータのラッチ動作タイミングを非同期とすることにより噛み合っている可動部分の凸部又は凹部と静止部材の凹部又は凸部の噛み合いを修正させて再現性よく精確に噛み合わせることができる。
また、上記実施態様においては、前記ラッチ手段を力の強さが異なる2種類のアクチュエータにより構成し、強い側のアクチュエータが前記可動部分を前記静止部材と噛み合う側に駆動させる際には、弱い側のアクチュエータにより前記可動部分を前記静止部材から解除される方向に向けて付勢するようにすれば、力の強いアクチュエータにより可動部分と静止部分とを噛み合わせる際に弱いアクチュエータが緩衝作用をもたらすことになる。よって、光スイッチの衝撃が緩和されて光スイッチの耐久性が向上する。
本発明にかかる光スイッチの別な実施態様における前記移動手段は、前記第2光伝送路とそれぞれの前記第1光伝送路とを光結合させる各光反射部材位置の間で前記光反射部材を移動させる際には、移動開始時に前記反射部材を移動させる駆動力を徐々に増大させることを特徴としている。そのためには、例えば前記移動手段にローパスフィルタ又はノッチフィルタを介して駆動電圧を印加させるようにすればよい。かかる実施態様によれば、光反射部材を移動させる際に生じる光反射部材のハンチングを小さくすることができるので、光反射部材を移動させる際に光反射部材の位置を速やかに安定させることができ、光スイッチの切替時間を短くすることができる。
なお、本発明の以上説明した構成要素は、可能な限り任意に組み合わせることができる。
以下、本発明の実施例を図面に従って詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではない。
図4は、本発明の実施例1による光スイッチ21の構造を示す斜視図である。光スイッチ21は、光ファイバアレイ22と光信号切替器23によって構成されている。光信号切替器23は、実際には、気密性を有するケース(図示せず)に納められているが、図4ではケース内部の機構部分だけを表わしている。
(光ファイバアレイの構造)
光ファイバアレイ22は、1本の出力用光ファイバ24(第2光伝送路)と複数本(図では8本)の入力用光ファイバ25a、25b、…、25h(第1光伝送路)とを平行に配列させ、黒色合成樹脂製のモールド部26に封止して一体化したものであり、その前面にはレンズアレイ27が貼り付けられている。図5(a)は光ファイバアレイ22の断面図であって、モールド部26とレンズアレイ27を分離して示すと共にレンズアレイ27の一部を拡大して示している。図5(b)は光ファイバアレイ22の正面図、図5(c)はモールド部26の正面図である。出力用光ファイバ24及び入力用光ファイバ25a、25b、…の端面は、モールド部26の前面に露出している。モールド部26の前面で露出している出力用光ファイバ24及び入力用光ファイバ25a、25b、…の端面は一列に並んでおり、入力用光ファイバ25a、25b、…の端面は一定のピッチ(中心間ピッチ)pで等間隔に配列されている。通常は光ファイバの直径は250μmであるので、入力用光ファイバ25a、25b、…のピッチpも250μmとなっている。出力用光ファイバ24は入力用光ファイバ25a、25b、…と離して配置されており、出力用光ファイバ24側の端に位置する入力用光ファイバ25aと出力用光ファイバ24との距離(中心間距離)Kは、入力用光ファイバ25a、25b、…の本数をN本とし、その配列ピッチをpとすれば、
K=N×p
となっている。すなわち、出力用光ファイバ24と端の入力用光ファイバ25aとの間は、光ファイバが(N−1)本分だけ離間している。
なお、一般的には、出力用光ファイバ24側の端に位置する入力用光ファイバ25aと出力用光ファイバ24との距離Kが、
K≧N×p
となっていればよい。しかし、距離Kを大きくすると光ファイバアレイ22が大きくなり、ひいては光スイッチ21が大型化する。よって、光スイッチ21の小型化のためには、Kはその最小値であるN×pに近いことが望ましいので、この実施例では距離KはN×pに等しいものとしている。
モールド部26の前面に貼り付けられたレンズアレイ27は、透明なレンズ基板28の前面に、一列に並べて集光レンズ29と傾斜レンズ30を成形したものである。集光レンズ29は、いずれも等しい焦点距離を有しており、出力用光ファイバ24及び各入力用光ファイバ25a、25b、…の端面に対向する位置に設けられている。傾斜レンズ30は出力用光ファイバ24にも入力用光ファイバ25a、25b、…にも対向しない位置に設けられており、出力用光ファイバ24に対向する位置に設けられた集光レンズ29を挟んでその両側にそれぞれ少なくとも(N−1)個ずつ設けられている。
集光レンズ29は、球面レンズ又は非球面レンズによって構成されており、光軸の回りに回転対称な形状を有している。集光レンズ29は、入力用光ファイバ25a、25b、…から出射された信号光の光束を平行光に変換するような焦点距離を有しているか、あるいは、入力用光ファイバ25a、25b、…から出射して出力用光ファイバ24に結合する信号光の光路の中央で信号光の光束が一点に集光するような焦点距離を有している。傾斜レンズ30とは、光軸回りに回転対称となっていない形状のレンズ、あるいは光ファイバ24、25a、…が配列されている面に垂直な方向から見て左右非対称な形状を有するレンズ、あるいは不定形のレンズをいう。例えば、この実施例では、傾斜レンズ30よりも充分に大きな球面レンズの、光軸から外れた箇所の一部を切り取った形状となっている。
(光信号切替器の構造)
図6は図4に示した光信号切替器23の一部分解した斜視図である。図7は可動体33の左右方向の位置決めを行なうための構造を説明する図であって、可動体33とピッチ板52(位置決め手段の静止部材)の正面図である。図8は可動体33を上下方向及び左右方向に移動させるための磁気駆動回路47の構造と、可動体33をクランプさせるためのクランプ用磁気駆動回路35(ラッチ手段の一方のアクチュエータ)の構造を示す平面図である。図9は磁気駆動回路47とクランプ用磁気駆動回路35の構造を示す斜視図である。
図4及び図6に示すように、本発明の光信号切替器23は、ほぼ平板状をしたホルダー31の上に組立てられており、偏平な矩形のケース内に納まるように構成されている。光信号切替器23の後端部を除く部分は、可動体33をクランプするための押圧部材34により覆われており、光信号切替器23の後端部には、押圧部材34を回動操作するためのクランプ用磁気駆動回路35が実装されている。可動体33の前端部には、プリズム32(光反射部材)が搭載されている。
図6に示すように、ホルダー31の中央部の左右両側には支持片36が立ち上げられており、支持片36には軸受孔37が開口されている。押圧部材34の両側部には下方へ向けて枢支部38が垂下されており、枢支部38には軸孔39が開口されている。枢支部38の軸孔39にはブッシュ40を介して軸棒41が挿通され、軸棒41の両端は軸受孔37に装着されて支持片36により支持される。従って、押圧部材34は、可動体33等を覆うように設置され、軸棒41を中心として回動できるように回動自在に支持されている。また、押圧部材34の前端部両側には、可動体33を押えてクランプさせるための重り42が取付けられている。
押圧部材34で覆われた部分には、プリズム32が搭載された可動体33と、4本のサスペンションワイヤ45で可動体33を左右方向及び上下方向に移動可能に支持する固定側部材46と、可動体33を左右方向及び上下方向に駆動する磁気駆動回路47とが設けられている。
可動体33はフレーム部分48とプリズム搭載部49とからなり、フレーム部分48の前端部にプリズム搭載部49が設けられている。プリズム搭載部49の上面にはプリズム32が水平に固定されている。プリズム32は直角二等辺三角形状をした三角プリズムであって、斜面を前方へ向けて配置されている。この斜面の長さLは、(2×N−1)×p+K以上となっている(図10参照)。
ホルダー31の前端部にはピッチ板52が取付けられている。図7に示すように、ピッチ板52の上面には、左右方向にわたって複数個のV字溝53が一定のピッチで繰り返し形成されている。V字溝53のピッチは、入力用光ファイバ25a、25b、…のピッチpの1/2倍となっており、両端のV字溝53どうしの中心間距離は、少なくとも(N−1)p/2となっている。本実施例では、入力用光ファイバ25a、25b、…のピッチpが250μmであるので、それに対応して、V字溝53のピッチは125μmとなっている。一方、可動体33のプリズム搭載部49の下面には、左右方向に長いラッチ板54が固定されていて可動部分が構成されている。ラッチ板54の下面には、V字溝53のピッチp/2の整数倍の間隔をあけて、V字溝53と噛み合う大きさ及び形状を有する三角棒状のV字突起55が複数本突設されている。よって、V字突起55とV字溝53との噛み合い位置を移動させることにより、可動体33は左右方向にp/2ずつ正確に移動させることができる。
図6に示すように、サスペンションワイヤ45を介して可動体33を支持する固定側部材46はホルダー31の上面に固定されており、固定側部材46からは、左右2本ずつのサスペンションワイヤ45がホルダー31と平行に延びている。サスペンションワイヤ45の先端部は、可動体33を片持ち状態で支持しており、ラッチ板54がピッチ板52の上に乗って接触している状態ではサスペンションワイヤ45には上下方向の撓みが発生しないようになっている。
図8及び図9に示すように、磁気駆動回路47は、可動体33を上下方向に駆動するための垂直駆動コイル50、可動体33を左右方向に駆動するための左右一対の水平駆動コイル51a、51b、可動体33を左右方向及び上下方向に駆動するための駆動マグネット57、58、およびヨーク59によって構成されている。このうち、垂直駆動コイル50は磁心方向が上下方向を向くようにしてフレーム部分48の後部に固定されており、水平駆動コイル51a、51bは磁心方向が前後方向を向くようにしてフレーム部分48の前部に固定されている。また、左右方向及び上下方向駆動用の駆動マグネット57、58は、互いに異なる磁極どうしが対向するようにして、ホルダー31の上面に固定されている。ヨーク59は両駆動マグネット57、58の上端間に置かれている。駆動マグネット57は、水平駆動コイル51a、51bの前方で水平駆動コイル51a、51bに対向している。駆動マグネット58は、垂直駆動コイル50の中心部を貫通している。
垂直駆動コイル50は、駆動マグネット57、58と対になって可動体33を上下方向に駆動する磁気駆動回路(ラッチ手段のもう一方のアクチュエータ)を構成している。すなわち、駆動マグネット57及び58は、異なる磁極を対向させるようにして対向しているので、駆動マグネット57、58間には一方の駆動マグネット57から他方の駆動マグネット58に向けて磁束が発生している。垂直駆動コイル50に電流を流すと、駆動マグネット57、58間においては電流は水平方向に流れるので、垂直駆動コイル50には上向きのローレンツ力が発生し、可動体33が上方へ持ち上げられる。
水平駆動コイル51a、51bは、並列又は直列につながれており、駆動マグネット57、58と対になって可動体33を左右方向に駆動する磁気駆動回路(移動手段)を構成している。水平駆動コイル51a、51bに電流を流すと、駆動マグネット57、58間においては電流は上下方向に流れるので、水平駆動コイル51a、51bには水平方向のローレンツ力が発生し、可動体33が左方向又は右方向に移動する。また、水平駆動コイル51a、51bに流れる電流の向きを反転させると、可動体33を反対向きに水平移動させることができる。なお、62a、62bは、可動体33の位置を検出するための位置検出コイルである。
クランプ用磁気駆動回路35は、クランプ用マグネット44、クランプ用コイル60およびヨーク61によって構成されている。クランプ用コイル60は、磁心方向が上下方向を向くようにしてホルダー31の後端部上面に設置されており、ヨーク61はクランプ用コイル60の中心を通って上部が前方へ向けて折曲されている。押圧部材34の後端部には、クランプ用コイル60と対向するようにして垂片43が形成されており、垂片43の外面にはクランプ用磁気駆動回路35と対向させるようにしてクランプ用マグネット44が接着固定されている。クランプ用マグネット44はいずれか一方の磁極がクランプ用コイル60に対向している。従って、クランプ用コイル60に電流を流すと、クランプ用コイル60に対向している側の磁極が上のヨーク61から反発力を受けて押圧部材34の後端部に下向きの推力が発生し、押圧部材34の前端部が上に持ち上げられる。
図10は上記垂直駆動コイル50、水平駆動コイル51a、51b及びクランプ用コイル60を制御するための制御回路63の構成を示す図である。制御回路63はマイクロコンピュータ(MPU)64を備えており、マイクロコンピュータ64によって制御されている。マイクロコンピュータ64のLine1からの出力は、D/Aコンバータ65に入力されており、D/Aコンバータ65でアナログ信号に変換されて出力される。D/Aコンバータ65の出力には、抵抗66とコンデンサ67からなるローパスフィルタが接続されており、D/Aコンバータ65の出力はローパスフィルタを経てH-Bridge定電流回路68に接続されている。H-Bridge定電流回路68の出力には、抵抗69を介して水平駆動コイル51a、51bが接続されている。H-Bridge定電流回路68は、入力電圧に応じた値の電流を供給する。従って、マイクロコンピュータ64のLine1の出力をオンにすると、D/Aコンバータ65から一定電流が流れ出る。D/Aコンバータ65から流れ出た電流は、コンデンサ67を充電するので、H-Bridge定電流回路68の入力電圧は直ちに所定電圧まで上昇せず、徐々に上昇する(図13参照)。よって、水平駆動コイル51a、51bに加わる電圧も所定電圧になるまで徐々に上昇し、水平駆動コイル51a、51bが徐々に励磁される。
マイクロコンピュータ64のLine3は、抵抗73を介してトランジスタ74の制御端子(ゲート)に接続されている。トランジスタ74は保護ダイオード75及び抵抗76と並列に接続されており、トランジスタ74の下端はアースされている。マイクロコンピュータ64のLine2は、抵抗70を介してトランジスタ71の制御端子(ゲート)に接続されている。トランジスタ71は保護ダイオード72と並列に接続されており、トランジスタ71の下端はトランジスタ74の上端に接続されている。クランプ用コイル60の一端は駆動電圧Vccを印加されており、クランプ用コイル60の他端はトランジスタ71の上端に接続されている。しかして、Line2及びLine3の出力をオンにすると、トランジスタ71、74がともにオンになるので、クランプ用コイル60には大きな電圧が加わって大きな電流が流れる。よって、クランプ用コイル60が励磁されて大きな磁力を発生する。また、Line1だけをオン(Line2はオフ)にすると、トランジスタ71だけがオンになり、クランプ用コイル60→トランジスタ71→抵抗76へと電流が流れるので、クランプ用コイル60には比較的小さな電圧(例えば、Line1及びLine2がオンになっているときの1/2の電圧)が加わって比較的小さな電流が流れる。よって、クランプ用コイル60が励磁されて比較的小さな磁力が発生する。
マイクロコンピュータ64のLine4は、抵抗77を介してトランジスタ78の制御端子(ゲート)に接続されている。トランジスタ78は保護ダイオード79と並列に接続されており、トランジスタ78の下端はアースされている。垂直駆動コイル50の一端は抵抗80を介して駆動電圧Vccを印加されており、垂直駆動コイル50の他端はトランジスタ78の上端に接続されている。しかして、Line4の出力をオンにすると、トランジスタ78がオンになり、垂直駆動コイル50が励磁される。
なお、図4に示す81は各コイル等に電流を供給するためのプリント配線板であって、ここには制御回路63なども実装されていてもよい。また、可動体33に搭載された駆動コイル50、51a、51bに対する通電はサスペンションワイヤ45を通電ラインとして行われる。
(光スイッチの動作)
つぎに、光スイッチ21の動作を説明する。図11は入力用光ファイバ25a、25b、…から出射された光を出力用光ファイバ24に結合させるプリズム32の働きを説明する図である。図11に示すように、プリズム32は平面視で直角二等辺三角形状をしており、直角の角に対向する斜面82が光ファイバアレイ22に対向している。可動体33に搭載されたプリズム32は、垂直駆動コイル50、水平駆動コイル51a、51b及びクランプ用コイル60が消磁されている状態では、ラッチ板54のV字突起55がピッチ板52のV字溝53に噛み合うことによって可動体33が位置決めされており、重り42の重量により可動体33をピッチ板52に押圧させて押圧部材34が可動体33をクランプしている。
しかして、例えば図11に示すような状態であれば、入力用光ファイバ25eから出射された信号光αは、集光レンズ29を通過することによって例えば平行光に変換され、斜面82からプリズム32内に入射する。そして、互いに直交している2つの全反射面83でそれぞれ全反射されて回帰反射した後、出力用光ファイバ24に向けて斜面82から出射され、集光レンズ29により出力用光ファイバ24に結合される。
また、この光スイッチ21においては、図11において破線ζで示す信号光のように、出力用光ファイバ24と結合しない入力用光ファイバ、例えば入力用光ファイバ25cから出力された信号光ζは、プリズム32によって回帰反射された後、いずれの光ファイバも設けられていない位置へ導かれる。従って、出力用光ファイバ24に結合されていない入力用光ファイバ25a、25b、…の光路どうしが重複して入力用光ファイバ25a、25b、…どうしが結合することがない。
しかも、この信号光ζがプリズム32で回帰反射してレンズアレイ27に入射する位置には、傾斜レンズ30が設けられているので、レンズアレイ27で反射された信号光ζが再び元の入力用光ファイバ25cに戻ることがなく、出力用光ファイバ24に結合されていない信号光ζの反射減衰率の低下が抑えられる。
さらに、プリズム32の斜面82の幅は、(2×N−1)×p+K以上となっているので、必要以上にプリズム32を移動させない限り、入力用光ファイバ25a、25b、…から出射された光がプリズム32に入射することなくプリズム32から外れることがない。よって、入力用光ファイバ25a、25b、…から出射された信号光によって光スイッチ21のケース等が加熱されて熱くなる恐れもない。
出力用光ファイバ24に結合される入力用光ファイバを切替える場合には、プリズム32を左右方向に移動させる。すなわち、V字溝53のピッチは、入力用光ファイバ25a、25b、…のピッチpの1/2となっているので、プリズム32もp/2ずつ移動させることができる。そして、プリズム32をp/2ずつ右方向又は左方向に移動させることにより、出力用光ファイバ24と結合される入力用光ファイバを1本ずつ横にずらせて切替えることができる。次に、プリズム32を移動させる際の動作を説明する。
図12は図10に示したマイクロコンピュータ64の入力用光ファイバ切替時の動作を説明するフロー図、図13はそのときのクランプ用コイル60、垂直駆動コイル50及び水平駆動コイル51a、51bの駆動状態を示したタイムチャートである。マイクロコンピュータ64は切替動作指令を受け取ると、切替元の入力用光ファイバと切替先の入力用光ファイバからプリズム32の移動方向(右又は左)を判断すると共に、プリズム32の移動時間Tmを演算する(ステップS1)。
ついで、Line1〜Line4から信号を出力しクランプ用コイル60、垂直駆動コイル50及び水平駆動コイル51a、51bを励磁させる(ステップS2)。Line2とLine3から信号が出力されると、トランジスタ71、74がオンになり、クランプ用コイル60には大きな電圧が加わって大きな電流が流れるので、押圧部材34は大きく持ち上げられて可動体33から離れる。また、line4から信号が出力されると、トランジスタ78がオンになるので、垂直駆動コイル50が励磁され、可動体33が上に持ち上げられてV字突起55がV字溝53から抜け出る。さらに、line1から信号が出力されると、水平駆動コイル51a、51bが励磁されて可動体33が水平方向に移動する。ただし、H-Bridge定電流回路68の前段には抵抗66とコンデンサ67からなるローパスフィルタが挿入されているので、水平駆動コイル51a、51bは起動時に徐々に励磁される。その結果、プリズム32は大きなハンチングを起こすことなくスムーズに移動を始める。
プリズム32が水平方向に移動を開始してから上記移動時間Tmが経過してプリズム32が移動先に到達すると(時刻T11)、Line2とLine3の出力をオフにしてクランプ用コイル60だけを消磁する(ステップS3、S4)。押圧部材34が可動体33を押圧する力(重り42の重量)は、垂直駆動コイル50が可動体33を押し上げている力よりも大きいため、クランプ用コイル60が消磁されると押圧部材34が下降する。こうして押圧部材34が垂直駆動コイル50による浮揚力に抗して可動体33を押さえ込むので、V字突起55がV字溝53に噛み合うことによって可動体33が仮位置決めされる。なお、プリズム32が目標位置に到達したことは、位置検出コイル62a、62bで検出してもよい。
さらに、所定の遅延時間Tdが経過すると、Line1の出力をオフにして水平駆動コイル51a、51bを消磁し(時刻T12)、プリズム32を水平方向に付勢していた磁気力を除去する(ステップS5、S6)。この後、時間Tqの間、Line2の出力を間欠的に数度(例えば、2回程度)オンにしてクランプ用コイル60にディザパルス電圧qを加える(Line3はオフのままに維持する)(ステップS7、S8)。Line2の出力をオンにすると、クランプ用コイル60に電圧が加わるが、抵抗76による電圧降下があるので、クランプ用コイル60には比較的小さなディザパルス電圧qが加わり、押圧部材34による押圧力が軽減される。ここでディザパルス電圧qにより押圧部材34を持ち上げる力は、ステップS2で押圧部材34を持ち上げたときに比較すれば、非常に小さな力でよく、押圧部材34は可動体33から離れず、重り42で可動体33を押圧している力を軽減する程度の力でよい。このとき垂直駆動コイル50は励磁されており、可動体33は上向きに付勢されているので、図13でqで表わしたように押圧部材34が微小量持ち上げられると、その都度可動体33は微小量浮き上がる。よって、クランプ用コイル60が間欠的に励磁されて可動体33を押圧している力が軽減されると、V字突起55とV字溝53が嵌合し直される(以下、これをワイピングという。)。よって、一時的に確定していたものの摩擦などによる位置決め誤差などを含んでいたプリズム位置やプリズム32の傾きが微修正され、V字突起55とV字溝53が安定した状態で噛み合って、プリズム32が高い繰り返し精度をもって位置決めされる。
上記のようにして時間Tqの間ワイピングを間欠的に行なった後、最後のワイピングに同期させてLine4の出力をオフにして垂直駆動コイル50を消磁し(時刻T13)、押圧部材34で可動体33を押さえ込んだ状態で動作を終了する(ステップS9)。
なお、上記駆動例では、水平駆動コイル51a、51b等が励磁されてからクランプ用コイル60が消磁されるまでの時間Tmによってプリズム32の変位量を制御するようにしていたが、この時間Tmを一定時間に設定しておき、プリズム32の変位量に応じて水平駆動コイル51a、51bに流す電流の電流値を変化させるようにしてもよい。
本発明の光スイッチ21にあっては、上記のように可動体33を上下方向に移動させるための磁気駆動回路において、H-Bridge定電流回路68の前段に抵抗66とコンデンサ67からなるローパスフィルタを挿入しているので、Line1からの出力をオンにした直後、水平駆動コイル51a、51bに流れる電流は図14に示すように目標値まで緩やかに増加し、プリズム32の移動方向における残留振動が小さくなると共にプリズム32の位置が安定するまでの時間Taが短くなる。
これに対し、H-Bridge定電流回路68の前段のローパスフィルタを省いた場合には、Line1からの出力をオンにした直後、水平駆動コイル51a、51bに流れる電流は図15に示すように直ちに目標値まで増加し、プリズム32の移動方向における残留振動が激しくなり、そのためプリズム32の位置が安定するまでの時間Tbが長くなる。
よって、本発明の実施例においては、プリズム32を水平方向に移動させるための磁気駆動回路にローパスフィルタを挿入することにより、プリズム32の水平方向における位置を速やかに安定させることができ、入力用光ファイバの切替時間を短くすることができる。
また、プリズム32を移動させた後、可動体33を小さく上下させてワイピングさせることにより、プリズム32を高い繰り返し精度でもって位置決めすることができるので、光スイッチ21の光挿入損失を小さくできると共に光挿入損失の繰返再現性を良好にできる。図16及び図17は、プリズム32を繰り返し変位させながら、前記従来例と本発明実施例の光スイッチにおける挿入損失を計測した結果を表わした図である。いずれの図からも分かるように、本発明実施例によれば、従来例と比較して挿入損失が大幅に小さくなると共に、そのばらつきも小さくなることが分かる。
また、本実施例の光スイッチによれば、プリズム32の位置決め精度を向上させるために押圧部材34による可動体33の押圧力を大きくする必要がないので、光スイッチの耐久性も向上する。さらに、押圧部材34で可動体33を押さえ付ける際や、ディザパルスを加えて可動体33をワイピングする際には、垂直駆動コイル50によって可動体33を上方に付勢しているので、可動体33等に加わる衝撃を緩和させることができ、さらに光スイッチの耐久性を向上させることができる。
なお、上記実施例においては、出力用光ファイバと入力用光ファイバとが互いに平行に配置されていたが、両光ファイバは互いに平行である必要はない。例えば、出力用光ファイバと入力用光ファイバとは直交するように配置されていてもよい(特許文献2参照)。また、上記実施例とは反対に、1本の入力用光ファイバを複数本の出力用光ファイバのうちいずれかに選択的に結合させるようにしてもよい。また、図10の制御回路においてはローパスフィルタの代わりにノッチフィルタ(トラップ回路)を用いてもよい。
図1は、従来の1×8型の光スイッチの構造を示す概略平面図である。 図2は、プリズムを精密に位置決めするための機構を示す概略図である。 図3は、垂直駆動コイル、水平駆動コイル及びクランプ用コイルを制御する従来方法を示すタイムチャートである。 図4は、本発明の実施例1による光スイッチの構造を示す斜視図である。 図5(a)は光ファイバアレイ22の断面図である。図5(b)は光ファイバアレイの正面図である。図5(c)はモールド部の正面図である。 図6は、図4に示した光信号切替器の一部分解した斜視図である。 図7は、可動体の左右方向の位置決めを行なうための構造を説明する図である。 図8は、可動体を上下方向及び左右方向に移動させるための磁気駆動回路と、可動体をクランプさせるためのクランプ用磁気駆動回路の構造を示す平面図である。 図9は磁気駆動回路とクランプ用磁気駆動回路の構造を示す概略斜視図である。 図10は、各コイルに流れる電流を制御するための制御回路を示す回路図である。 図11は、実施例1の光スイッチの作用を説明するための平面図である。 図12は、図10に示したマイクロコンピュータにおける光ファイバ切替時の動作を説明するフロー図である。 図13は、光ファイバ切替時におけるクランプ用コイル、垂直駆動コイル及び水平駆動コイルの駆動状態を示したタイムチャートである。 図14は、本発明の実施例における水平駆動コイル及び垂直駆動コイルに流れる電流の値の変化と、プリズムの水平方向における変位量を示す図である。 図15は、従来例における水平駆動コイル及び垂直駆動コイルに流れる電流の値の変化と、プリズムの水平方向における変位量を示す図である。 従来例と本発明実施例の光スイッチにおける挿入損失の変化を表わしたタイムチャートである。 従来例と本発明実施例の光スイッチにおける挿入損失の変化を表わしたヒストグラムである。
符号の説明
21 光スイッチ
22 光ファイバアレイ
23 光信号切替器
24 出力用光ファイバ
25a、25b、… 入力用光ファイバ
27 レンズアレイ
29 集光レンズ
30 傾斜レンズ
31 ホルダー
32 プリズム
33 可動体
34 押圧部材
35 クランプ用磁気駆動回路
42 重り
44 クランプ用マグネット
45 サスペンションワイヤ
46 固定側部材
47 磁気駆動回路
48 フレーム部分
49 プリズム搭載部
50 垂直駆動コイル
51a、51b 水平駆動コイル
52 ピッチ板
53 V字溝
54 ラッチ板
55 V字突起
57、58 駆動マグネット
60 クランプ用コイル
63 制御回路
64 マイクロコンピュータ
66 抵抗
67 コンデンサ
68 H-Bridge定電流回路
71、74、78 トランジスタ
82 斜面
83 全反射面

Claims (7)

  1. 複数本の第1光伝送路のうちいずれかの第1光伝送路と単一の第2光伝送路を選択的に光結合させる光スイッチであって、
    前記第1の光伝送路又は前記第2光伝送路から出射された光信号を反射させる光反射部材と、
    前記第2光伝送路とそれぞれの前記第1光伝送路とを光結合させる各光反射部材位置の間で前記光反射部材を移動させる移動手段と、
    前記光反射部材を搭載した可動部分に設けた凸部又は凹部と静止部材に設けた凹部又は凸部とを噛み合わせることにより、前記第2光伝送路とそれぞれの前記第1光伝送路とを光結合させる各光反射部材位置で前記反射部材を位置決めする位置決め手段と、
    前記位置決め手段における可動部分の凸部又は凹部と前記静止部材の凹部又は凸部が、噛み合い状態と解除状態と緩い噛み合い状態の少なくとも3つの状態となるように制御する噛み合い制御手段と、
    を備えた光スイッチ。
  2. 前記噛み合い制御手段は、無通電で前記可動部分の凸部又は凹部と前記静止部材の凹部又は凸部を噛み合い状態として前記光反射部材を位置決めし、異なる電圧値による通電で前記可動部分の凸部又は凹部と前記静止部材の凹部又は凸部を解除状態又は緩い噛み合い状態とするラッチ手段を備え、
    前記光反射部材を移動させて各光反射部材位置に位置決めする際に、前記ラッチ手段に電圧値の異なる複数の電圧を印加することを特徴とする、請求項1に記載の光スイッチ。
  3. 前記ラッチ手段は異なる2種類のアクチュエータにより構成され、各アクチュエータのラッチ動作タイミングを非同期としたことを特徴とする、請求項2に記載の光スイッチ。
  4. 前記ラッチ手段は力の強さが異なる2種類のアクチュエータにより構成され、強い側のアクチュエータが前記可動部分を前記静止部材と噛み合う側に駆動させる際には、弱い側のアクチュエータにより前記可動部分を前記静止部材から解除される方向に向けて付勢していることを特徴とする、請求項2に記載の光スイッチ。
  5. 前記移動手段は、前記第2光伝送路とそれぞれの前記第1光伝送路とを光結合させる各光反射部材位置の間で前記光反射部材を移動させる際には、移動開始時に前記反射部材を移動させる駆動力を徐々に増大させることを特徴とする、請求項1に記載の光スイッチ。
  6. 前記移動手段にローパスフィルタ又はノッチフィルタを介して駆動電圧を印加させるようにしたことを特徴とする、請求項5に記載の光スイッチ。
  7. 請求項1に記載の光スイッチを駆動するための光スイッチ駆動方法であって、
    前記移動手段により前記光反射部材を前記第1光伝送路と前記第2光伝送路とが光結合する光反射部材位置へ移動させる第1の工程と、
    前記第1の工程の後、噛み合い制御手段により前記可動部分の凸部又は凹部と前記静止部材の凹部又は凸部を前記噛み合い状態にする第2の工程と、
    前記第2の工程の後、噛み合い制御手段により前記可動部分の凸部又は凹部と前記静止部材の凹部又は凸部を前記緩い噛み合い状態に変化させた後、再度前記噛み合い状態に変化させる第3の工程と、
    を備えた光スイッチ駆動方法。
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