JP2007114371A - 光制御シート、面光源装置 - Google Patents

光制御シート、面光源装置 Download PDF

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【課題】照明光を必要な範囲内に効率よく集光でき、製造が容易な光制御シート、面光源装置を提供する。
【解決手段】単位レンズ141の頂点と凸部142の中央とを、シート面に対する法線方向から見たときに重なる位置に配置する。また、凹部143には、反射層144を形成する。この反射層144は、拡散反射面として印刷により形成する。さらに、凹部143の深さは、5μm以上60μm以下として、反射層144の形成を容易にする。
【選択図】図5

Description

本発明は、液晶表示装置等の照明に用いられる光制御シート、面光源装置に関するものである。
このような光制御シートとしては、直角プリズムを複数並べたシートが知られている。
しかし、直角プリズムを並べたシートでは、不必要に大きな出射角度方向に出射してしまう光が多いという問題があった。
なお、以下の説明において、入射角度、出射角度とは、シート面(光制御シート全体としてみたときのシート面)に対する角度であって、シート面における法線と光の進む方向とが成す角度を示すものとする。
この不必要に大きな出射角度方向に出射してしまう光を防止するために、出射側にレンズを設け、入射側には、出射側のレンズに対応した遮光部を配置した例が、特許文献1〜3に記載されている。
しかし、入射側に設けられる遮光部は、出射側のレンズ位置に対応して正確に位置合わせする必要があり、その形成が困難であるという問題があった。
また、製造が困難であることから、遮光部の位置精度も悪く、必要な光を遮ってしまい、光の利用効率が悪くなる場合があった。
特開平8−95038号公報 特開平10−241434号公報 特開2000−284268号公報
本発明の課題は、照明光を必要な範囲内に効率よく集光でき、製造が容易な光制御シート、面光源装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施例に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、直下型の面光源装置に設けられ、光源(13)から出射した光を均一化、及び/又は、収束させる光制御シートであって、出射側に突出して多数並べて配列された少なくとも1種類の単位レンズ(141)と、入射側に突出した凸部(142)と前記凸部に挟まれた領域である凹部(143)とが多数順番に並べられた凹凸形状と、を備え、前記単位レンズの頂点と前記凸部の中央とは、シート面に対する法線方向から見たときに重なる位置に配置されており、前記凹部には、反射層(144,144−2,144−3)が形成されていること、を特徴とする光制御シート(14,14−2,14−3)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の光制御シートにおいて、前記反射層(144,144−2,144−3)は、光を拡散反射すること、を特徴とする光制御シート(14,14−2,14−3)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の光制御シートにおいて、前記凹部(143)の前記凸部(142)からの深さは、5μm以上60μm以下であること、を特徴とする光制御シートである。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の光制御シートにおいて、前記単位レンズ(141)と前記凸部(142)及び前記凹部(143)は、一体で成型されていること、を特徴とする光制御シート(14,14−2,14−3)である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の光制御シートにおいて、前記凹部は、入射側よりも出射側の幅が狭くなっていること、を特徴とする光制御シート(14−2,14−3)である。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の光制御シートにおいて、前記凸部(142)には、撥水層が形成されていること、を特徴とする光制御シート(14,14−2,14−3)である。
請求項7の発明は、透過型表示部(11)を背面から照明する面光源装置であって、複数の光源(13)を並べた光源部(12,13)と、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の光制御シート(14,14−2,14−3)と、を備える面光源装置である。
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)単位レンズの頂点と凸部の中央とは、シート面に対する法線方向から見たときに重なる位置に配置されており、凹部には、反射層が形成されているので、照明光を必要な範囲内に効率よく集光でき、かつ、容易に製造できる。
(2)反射層は、光を拡散反射するので、光の利用効率が高く、また、オーバーコート等が必要なく、生産性を高めることができる。
(3)凹部の凸部からの深さは、5μm以上60μm以下であるので、反射層の形成を容易に行うことができる。また、反射層の厚さを容易に厚くできることから、高い反射率の反射層を容易に形成できる。
(4)単位レンズと凸部及び凹部は、一体で成型されているので、生産性がよく、また、耐環境性を高くできる。
(5)凹部は、入射側よりも出射側の幅が狭くなっているので、反射層に近い位置で凸部に入射する光であっても、反射層に当たることなく出射させることができ、光をより効率よく集光できる。
(6)凸部には、撥水層が形成されているので、スキージング等を行わなくとも、凹部のみに反射層を容易に形成できる。
本発明は、照明光を必要な範囲内に効率よく集光でき、製造が容易な光制御シート及び面光源装置にするという目的を、入射側の形状を凹凸形状とし、凹部に反射層を設けることにより実現した。
図1は、本発明による面光源装置を含む透過型表示装置の実施例1を示す図である。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
本実施例における透過型表示装置10は、LCD(Liquid Crystal Display)パネル11,反射板12,発光管13,光制御シート14,乳白板16等を備え、LCDパネル11に形成される映像情報を背面から照明して表示する装置である。なお、LCDパネル11を背面から照明する面光源装置としては、反射板12,発光管13,光制御シート14,乳白板16が該当している。
LCDパネル11は、透過型の液晶表示素子により形成されており、30インチサイズ、800×600ドットの表示を行うことができる。LCDパネル11は、発光管13の長手方向に沿った方向が、水平方向として使用され、発光管13が並ぶ方向が、垂直方向として使用される。
発光管13は、面光源装置の光源部を形成する線光源の冷陰極管であり、本実施例では、略75mm間隔で等間隔に6本が並列に並べられている。発光管13の背面には、反射板12が設けられている。
反射板12は、発光管13の光制御シート14とは反対側(背面側)の全面にわたって設けられており、背面側へ進む照明光を拡散反射して光制御シート14方向(出射方向)へ向かわせ、入射光照度を均一に近付ける働きを持つ。
乳白板16は、無指向性の光拡散特性を有した拡散板であり、光制御シート14の光源側に配置されている。
図2は、光制御シート14を示す斜視図である。
光制御シート14は、発光管13から出射した光の輝度ムラを低減させて均一化するとともに必要な出射角度範囲内に出射光を集光するレンズシートであり、出射側に光を収束して出射する単位レンズ141が形成されている。単位レンズ141は、連続する楕円筒の一部の形状となっており、光制御シート14の出射側表面は、この単位レンズ141が平行に多数並べて配置されている。単位レンズ141の並ぶ方向は、発光管13の並ぶ方向と一致している(図1参照)。
本実施例の光制御シート14は、屈折率1.49の透明なPMMA(Polymethyl Methacrylate:アクリル樹脂)を用いた押し出し成型により一体成型されている。
光制御シート14の成型に押し出し法を用いて両面の賦型を同時に行うことにより、生産性をよくできる。また、光制御シート14の入射側と出射側とが同じ材料により形成されているので、吸水率や線膨張係数が等しくなる。よって、温度及び湿度の変化があったとしても、入射側と出射側が略同様な挙動をして、片面のみに大きな変形や反り等が発生することがなく、耐環境性を高めることができる。
なお、光制御シート14は、PMMAに限らず、光透過性の有る他の熱可塑性樹脂を適宜選択して使用してもよい。また、光制御シート14は、紫外線硬化樹脂を用いた紫外線成型と呼ばれる方法により作製してもよい。
図3は、光制御シート14を図2中に矢印で示したS1−S2断面で切断した断面図である。なお、図3は、図中の上方が出射側となっている。
単位レンズ141は、図3に示した断面において、長半径が400μm、短半径が200μmの楕円筒の一部形状がピッチ300μmで並べられており、その長軸が光制御シート14のシート面に対して直交している。
光制御シート14の入射側には、凸部142,凹部143,反射層144が設けられている。
凸部142は、その中心がシート面に対する法線方向から見たときに単位レンズ141の頂点と重なる位置に幅150μmで配置されている。
凹部143は、凸部142に挟まれた部分に凸部142からの深さD=50μmとなるように設けられており、その幅は、150μmである。
また、光制御シート14の厚さは、300μmである。
ここで、凹部143の凸部142からの深さDは、5μm≦D≦60μmの範囲であることが望ましい。深さDの下限値(5μm)は、後述の反射層144を形成することができる限界値から決められた値である。また、深さDの上限値(60μm)は、凸部142の入射面から入射した必要な光を遮ってしまい、視野角を狭くすること、及び、インキの乾燥が悪くなり、生産性が悪くなることを鑑みて決められた値である。
反射層144は、凹部143内に形成されており、照明光を拡散反射する拡散反射面となっている。本実施例の反射層144は、顔料として酸化チタンを使用した白色インキを凹部143内にのみ残し、凸部142の表面に残さないようにして形成されている。上記白インキを使用すると、反射しない光は、拡散透過するので光の利用効率を高くできる。
この反射層144を白色インキ等の拡散反射面とせずに、アルミニウムや銀等を用いた反射面としてしまうと、幾分かの光は吸収してしまい、光の利用効率がよくない。また、これらの金属を使用すると、酸化によって黒化や反射率低下の現象が起こることがあり、これを防ぐためオーバーコート層等を設ける必要があり、コストアップに繋がってしまう。よって、この反射層144は、白色インキ等の拡散反射面とすることが望ましい。
反射層144の形成時に、白色インキを凹部143内にのみ残し、凸部142の表面に残さないようにするには、光制御シート14の入射側全面に白色インキを塗布した後、スキージング(ワイピング)を行うとよい。
図4は、反射層144の形成方法の他の例を示す図である。
図4に示した反射層144の形成方法は、スキージングを行わない方法である。まず、反射層144を形成する前の光制御シート14の形状のみのシートを成型する(図4(a))。次に、凸部142のシート面に平行な面(最も突出した面)にのみ、インクをはじく撥水層145を印刷により設ける。この撥水層145の形成(塗り分け)は、凸部142が突出していることから簡単に行える(図4(b))。最後に、シートの入射側全面を反射層用のインキに浸し、そのまま引き上げることにより、撥水層145の形成された部分はインキが乗らず、凹部143にのみインキが残る。撥水性を発現するには、フッ素樹脂系のインキを使うとよい。
なお、撥水層145として必要な撥水特性としては、水の接触角度60度以上の撥水性を示すことが望ましい。ここで、水の接触角度の評価方法は、JIS R3257の基板ガラス表面のぬれ性試験方法に記載の静滴法により行った。
このように、スキージングを行ったり、撥水層145を設けたりすることにより、反射層144の形成を容易に行える。また、凹部143の深さに応じて反射層144の厚さを調整できるので、簡単に反射層144の厚さを厚くでき、反射層144の反射率を簡単に高くできる。反射層の反射率は、その層厚に依存し、反射層144を印刷により形成する場合に、高い反射率を確保するためには、数回〜数十回の印刷を繰返す必要があり、現実的ではない。しかし、本実施例のように、凹部143内に反射層144を形成することにより、簡単に高い反射率を確保できる。
図5は、光制御シート14に入射する光の進み方を説明する図である。
光線A及び光線Bのように、凸部142に入射する光は、小さな出射角度(シート面に対する法線方向に近い方向)で出射する。
また、光線Cのように反射層144に到達する光は、反射層144により反射されて光源側に戻されて再利用される。
なお、光線Dのように凸部142に入射した後、反射層144の側面に当たる光は、不必要な方向へ反射されてしまうおそれがある。この現象は、反射層144の厚さを厚くすると発生する。この光線Dのような光により悪影響がある場合には、凹部の幅寸法を、入射側の幅よりも出射側の幅が狭くなるようにするとよい。
図6は、入射側の幅よりも出射側の幅を狭くした凹部を持つ光制御シートの例を示す図である。
図6(a)に示す例は、断面形状が楕円筒を略半分にした形状となっている凹部に反射層144−2が形成されている光制御シート14−2である。
図6(b)に示す例は、断面形状が略台形形状となっている凹部に反射層144−3が形成されている光制御シート14−3である。
図6に示すように、凹部の幅寸法を、入射側の幅よりも出射側の幅が狭くなるようにすることにより、反射層144−2,反射層144−3の間近で斜めに入射する光線E,光線Fのような光線であっても、反射層144−2,反射層144−3の側面に当たることなく出射できる。
(変形例)
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)本実施例において、線光源を並列に並べた面光源装置を例に挙げて説明したが、これに限らず、例えば、点光源を用いる面光源装置であってもよい。
(2)本実施例において、光制御シートは、1種類の単位レンズが出射側に並べられている例を示したが、これに限らず、複数種類の単位レンズを組み合わせて出射側に配置してもよい。
(3)本実施例において、光制御シートを上下方向で光の制御を行うことができるように1枚配置した例を示したが、これに限らず、例えば、上下方向で光の制御を行う光制御シートと同様な光制御シートを左右方向の制御を行うことができるようにもう1枚さらに配置してもよい。
本発明による面光源装置を含む透過型表示装置の実施例1を示す図である。 光制御シート14を示す斜視図である。 光制御シート14を図2中に矢印で示したS1−S2断面で切断した断面図である。 反射層144の形成方法の他の例を示す図である。 光制御シート14に入射する光の進み方を説明する図である。 入射側の幅よりも出射側の幅を狭くした凹部を持つ光制御シートの例を示す図である。
符号の説明
10 透過型表示装置
11 LCDパネル
12 反射板
13 発光管
14 光制御シート
141 単位レンズ
142 凸部
143 凹部
144 反射層
16 乳白板

Claims (7)

  1. 直下型の面光源装置に設けられ、光源から出射した光を均一化、及び/又は、収束させる光制御シートであって、
    出射側に突出して多数並べて配列された少なくとも1種類の単位レンズと、
    入射側に突出した凸部と前記凸部に挟まれた領域である凹部とが多数順番に並べられた凹凸形状と、
    を備え、
    前記単位レンズの頂点と前記凸部の中央とは、シート面に対する法線方向から見たときに重なる位置に配置されており、
    前記凹部には、反射層が形成されていること、
    を特徴とする光制御シート。
  2. 請求項1に記載の光制御シートにおいて、
    前記反射層は、光を拡散反射すること、
    を特徴とする光制御シート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の光制御シートにおいて、
    前記凹部の前記凸部からの深さは、5μm以上60μm以下であること、
    を特徴とする光制御シート。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の光制御シートにおいて、
    前記単位レンズと前記凸部及び前記凹部は、一体で成型されていること、
    を特徴とする光制御シート。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の光制御シートにおいて、
    前記凹部は、入射側よりも出射側の幅が狭くなっていること、
    を特徴とする光制御シート。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の光制御シートにおいて、
    前記凸部には、撥水層が形成されていること、
    を特徴とする光制御シート。
  7. 透過型表示部を背面から照明する面光源装置であって、
    複数の光源を並べた光源部と、
    請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の光制御シートと、
    を備える面光源装置。
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