JP2007111623A - 濾過ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】 超音波振動子により好適な膜モジュールの洗浄を可能にしつつ、原水の濾過を行なうことが可能な濾過ユニットを提供する。
【解決手段】 原水中に浸漬され、この原水を濾過する膜モジュール3を備えた濾過ユニットAであって、内部に膜モジュール3を収容する略筒状のケーシング2と、ケーシング2の内部に設けられ、膜モジュール3の洗浄に供される超音波振動子5とを備える。そして、この超音波振動子5は、ケーシング2の内面に設けられるとともに、少なくとも膜モジュール3の両端部3b側に設けられている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、原水中に浸漬した膜モジュールを用いて原水を濾過する濾過ユニットに関する。
近年、各種水処理において、例えば平膜や中空糸膜などからなる膜モジュールを、貯水槽に貯留した原水中に浸漬し、この原水を膜モジュールで濾過することによって浄化処理する浸漬膜濾過装置の実用化が急速に進められている。この種の浸漬膜濾過装置に具備される膜モジュールは、例えば平膜状の分離膜を有するエレメントや中空糸膜をスクリーン状に張ったエレメントを多数積層したり、あるいは管状のセラミック膜エレメントを多数本束ねたりして、その両端部がヘッダ等によりまとめられてモジュール化されている。また、膜モジュールの一端部側に取り付けられたヘッダには、濾過ポンプを備えた膜濾過水管の一端が接続され、濾過ポンプを駆動することにより、膜モジュールで原水を濾過するとともに、得られた濾過水を、例えば膜濾過水管の他端が接続された浄水槽などに送水することが可能とされている。
一方で、この種の浸漬膜濾過装置においては、原水を濾過するとともに、原水中に含まれる生物スライムや高分子有機物、金属析出物などの不純物質が膜モジュールの外面に付着したり、膜モジュールの内孔に目詰まりしてゆき、徐々にその濾過性能が低下して浸漬膜濾過装置の濾過効率が低下してゆく。このため、一般に、濾過効率の低下状況に応じて膜モジュールの洗浄を行ない、付着物を膜モジュールから除去して濾過効率の回復が図られている。
膜モジュールから付着物を除去して洗浄を行なう方法としては、例えば原水を濾過するときと逆の方向に、処理した濾過水を膜モジュールに供給して、この流れにより外面に付着あるいは内孔に目詰まりした付着物を原水側に追い出して除去する、いわゆる逆洗と称される方法や、貯水槽内の膜モジュールの下方に散気装置を設け、この散気装置から吐出した空気を気泡として直上の膜モジュールに接触させ、この気泡の接触によって、あるいはこの空気の吐出に伴って撹拌される原水の流動によって、膜モジュールの外面に付着した付着物を除去する方法(エアスクラビング)や、これらを併用する方法などが用いられている。
そして、さらに特許文献1〜3には、これら逆洗や散気装置に併せて、貯水槽内に超音波振動子を設け、貯水槽内の原水に超音波を放出し、この超音波によるキャビテーション現象や原水に伝わる超音波の振動を利用して膜モジュールの外面や内孔に付着した付着物を効果的に剥離させ除去するようにしたものも提案されている。
特開平8−257373号公報 特開平11−319517号公報 特開2001−17970号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3記載の浸漬膜濾過装置では、超音波振動子を設けた場合においても、この超音波振動子が貯水槽に設けられて、貯水槽全体の原水に超音波を放出するように構成されているため、放出した超音波が貯水槽の他の部分にも伝播されて分散し、超音波のエネルギーを集中的に膜モジュールに作用させることができず、放出する超音波のエネルギーに対し膜モジュールに作用する超音波のエネルギーが小さくなり、効率的に膜モジュールの付着物を除去することができないという問題があった。
特に、中空糸膜をスクリーン状に張ったエレメントなどを多数積層し、その両端部側をヘッダ等でまとめるように形成した膜モジュールを用いた場合において、この両端部側に対して中央部分に付着した付着物は、エアスクラビング等による膜の揺動によって比較的容易に除去可能とされる一方、両端部側の膜モジュールに付着した付着物は、膜が揺動しないため、超音波洗浄方法が有効な手段となる。しかしながら、この部分に、十分に大きなエネルギーをもった超音波を到達させることが困難になると、この部分の付着物を確実に除去できなくなるという問題があった。
本発明は、上記事情を鑑み、超音波振動子により好適な膜モジュールの洗浄を可能にしつつ、原水の濾過を行なうことが可能な濾過ユニットを提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の濾過ユニットは、原水中に浸漬され、該原水を濾過する膜モジュールを備えた濾過ユニットであって、内部に前記膜モジュールを収容する略筒状のケーシングと、該ケーシングの前記内部に設けられ、前記膜モジュールの洗浄に供される超音波振動子とが具備されていることを特徴とする。
また、本発明の濾過ユニットにおいては、前記超音波振動子が、前記ケーシングの内面に設けられていることが望ましい。
さらに、本発明の濾過ユニットにおいては、前記超音波振動子が、超音波振動子支持枠に取り付けられて、前記ケーシングの内部に挿脱可能に設けられていてもよい。
また、本発明の濾過ユニットにおいては、前記超音波振動子が、少なくとも前記ケーシングに収容された前記膜モジュールの両端部側に配置されていることがより望ましい。
さらに、本発明の濾過ユニットにおいては、前記ケーシングが、有底筒状に形成されていることが望ましい。
本発明の濾過ユニットによれば、ケーシングの内部に膜モジュールとともに超音波振動子を収容してユニット化されていることによって、従来の超音波振動子を貯水槽に設けた場合と比較して、超音波振動子を膜モジュールに近接させて配置することが可能となる。このため、超音波振動子から放出した超音波を確実に膜モジュールに作用させることが可能となり、さらに、膜モジュールとこの超音波振動子がケーシングで囲繞されることにより、濾過ユニットを浸漬した原水に超音波が発散されることを抑制でき、超音波振動子が放出した超音波を集中的に、かつ効率的に膜モジュールに作用させることが可能となる。これにより、従来の貯水槽に超音波振動子を設けた場合と比較して、膜モジュールの付着物を確実に除去することができるため、膜モジュールの濾過性能を好適に回復させることが可能になる。
また、本発明の濾過ユニットにおいては、超音波振動子がケーシングの内面に設けられることにより、膜モジュールの付着物が効率的に除去可能な位置に、容易に、かつ安定的に超音波振動子を設置することが可能になる。
さらに、本発明の濾過ユニットにおいては、超音波振動子が、超音波振動子支持枠に取り付けられて、ケーシングの内部に挿脱可能に設けられていることによって、例えば膜モジュールを収容した複数のケーシングを貯水槽に浸漬させて原水の浄化処理を行うような場合に、1つの超音波振動子支持枠をケーシングに挿脱させて使い回すことができ、各ケーシングに収容した膜モジュールを順次洗浄することが可能になる。これにより、ケーシング毎に比較的高価な超音波振動子を設ける必要がないため、濾過ユニットに掛かるコストを低減することが可能になる。
また、超音波振動子が、少なくとも膜モジュールの両端部側に配置されていることによって、特に、中空糸膜をスクリーン状に張ったエレメントなどを多数積層し、その両端部側をヘッダ等でまとめるように膜モジュールを形成した場合においても、この膜モジュールの両端部側に、放出した超音波のエネルギーを確実に作用させることができ、この部分に付着した除去しにくい付着物を確実に除去することが可能になる。
さらに、本発明の濾過ユニットにおいては、ケーシングが有底筒状に形成されていることによって、ケーシングの底部が閉塞され、ケーシング内に導入した原水及びケーシングに収容された膜モジュールと超音波振動子とを、ケーシング外の原水に対して隔離することが可能になる。これにより、超音波振動子から放出した超音波がケーシング外に発散されることを抑制でき、より確実に膜モジュールに超音波の大きなエネルギーを作用させることが可能になるため、膜モジュールの付着物を除去して、確実に濾過効率の回復を図ることが可能になる。
以下、図1から図3を参照し、本発明の第1実施形態に係る濾過ユニットについて説明する。本発明の第1実施形態は、膜モジュールの洗浄を行なうための超音波振動子を設けた濾過ユニットに関するものである。
本実施形態の濾過ユニットAは、図1から図3に示すように、原水W中に浸漬され、この原水Wを内部に導入可能とされた筒状のケーシング2と、このケーシング2の内部に収容された複数の膜モジュール3と、ケーシング2内の膜モジュール3の下方に配置され、吐出する空気により膜モジュール3の洗浄を行なう第1洗浄手段4と、超音波を発して膜モジュール3の洗浄を行なう超音波振動子5とが主な構成要素とされている。ここで、本実施形態では、濾過ユニットAによって濾過する原水Wが、貯水槽1に貯留された原水Wであるものとしている。また、超音波振動子5が第2洗浄手段を構成するものとされている。
本実施形態の濾過ユニットAに具備されるケーシング2は、例えばステンレスなどの耐蝕性の高い金属で形成されたものであり、上方からの平面視で長方矩形状を呈し、上下方向の高さが、前記平面視における長方矩形状の長辺及び短辺よりも大きな寸法で形成されている。また、このケーシング2は、上端2aと下端2bが開口されて筒状を呈するものとされ、ケーシング2の高さ方向に延びる4つの側壁のうち、互いに対向する一対の第1側壁2cが上端2aの短辺を画成し、互いに対向する残りの一対の第2側壁2dが上端2aの長辺を画成している。
また、ケーシング2には、このケーシング2を貯水槽1内の原水W中に懸架して支持するための支持部材6が設けられており、この支持部材6は、例えばステンレスなどの金属材が断面矩形の筒状あるいは管状(角パイプ状)で形成されたものとされ、ケーシング2の一対の第2側壁2dのそれぞれの上端2a外側端部に、その長手方向を互いに平行させつつ、かつ第2側壁2dの上端2aとも平行するように、第2側壁2dにボルト等による締結または溶接などによる接合によって固定されている。また、この支持部材6は、その両端部6aが一対の第1側壁2cから互いに等しい長さだけ突出するように設けられている。
このような支持部材6は、ケーシング2の底部(下端)2bを下向きにして高さ方向を鉛直縦方向に向けた状態で、内部に原水Wを貯留した貯水槽1の上に渡された図示せぬフレームやレールなどの支持部や、あるいは貯水槽1の上側開口部を間にした両側の開口端面に、第1側壁2cから突出したその両端部6aの下面を載置または固定させて、ケーシング2を貯水槽1の原水W中に懸架しつつ浸漬させるものとされている。このとき、支持部材6によりケーシング2が原水W中に懸架されて浸漬された状態で、全ての膜モジュール3が原水W中に浸漬される。
ケーシング2内に収容された膜モジュール3は、例えば中空糸膜をスクリーン状に張ったエレメントや平膜状の分離膜を有するエレメントを多数積層したり、あるいは管状のセラミック膜エレメントを多数本束ねたりして、両端部3b側が図示せぬヘッダ等によりまとめられてモジュール化されたものである。また、本実施形態においては、膜モジュール3が略横長の直方体状を呈するように形成されており、同形同大の複数の膜モジュール3(図では4つ)が、それぞれの長手方向に延びる一対の側面3aを第2側壁2dに平行するように対向させて配置され、各膜モジュール3が、高さ方向に重なるように並べられて整列されている。このように配置された膜モジュール3は、高さ方向に隣り合う膜モジュール3同士が適度な間隔をもって重なるように配置されている。なお、高さ方向に隣り合う膜モジュール3同士は、互いに密着して配置されていてもよいものである。
また、各膜モジュール3のそれぞれの図示せぬヘッダには、図示せぬ吸引ポンプを備えた膜濾過水管7の分岐したそれぞれの一端側が接続されており、吸引ポンプの駆動によって各膜モジュール3で原水Wが濾過され、濾過水がこの膜濾過水管7に集水されて、例えば膜濾過水管7の他端が接続された図示せぬ浄水槽に送水される。
さらに、本実施形態では、図1及び図3に示すように、ケーシング2の上端2a側の開口部分に、板状のケーシング覆蓋8が着脱自在に被せられており、このケーシング覆蓋8によってケーシング2の上端2a側の開口部分が閉塞可能とされている。ただし、このケーシング覆蓋8には、膜濾過水管7や送気管4aが挿通される挿通孔部が設けられている。
第1洗浄手段4は、多数の散気孔を有する管状に形成された散気装置4aと、散気装置4aに一端が接続され、散気装置4aに空気を供給するための送気管4bと、ケーシング2の上端2a側から外方に延出した送気管4bの他端に接続された図示せぬブロアとから構成されている。このように構成された第1洗浄手段4は、散気装置4aが、ケーシング2内で、最下方の膜モジュール3の下方に配置されており、この散気装置4aからケーシング2内の原水W中に吐出した空気を気泡として膜モジュール3の外面に接触させたり、空気の吐出に伴う原水Wの流動によって、原水Wを濾過するに従い膜モジュール3の外面に付着した付着物(不純物質)を除去するものとされている。
第2洗浄手段を構成する複数の超音波振動子5は、図2及び図3に示すように、ケーシング2内の一対の第2側壁2dの内面において、ケーシング2の高さ方向に重なるように設けられた各膜モジュール3の一対の側面3aと対向する位置にそれぞれ固着されて、高さ方向に並設されている。また、本実施形態においては、超音波振動子5が、それぞれの膜モジュール3の両端部3bに近接するように設けられ、1つの膜モジュール3に対して、一対の側面3a側で両端部3b側の、合計4つの超音波振動子5が配置されている。このように配置された複数の超音波振動子5は、ケーシング2の内側、ひいては対応した膜モジュール3に向けて超音波を放出するものとされ、放出した超音波によって、膜モジュール3に付着した付着物を除去することが可能とされる。
すなわち、超音波振動子5から超音波が放出されると、ケーシング2内の原水Wには、この超音波が伝播してゆき、弾性波である超音波の周期によって、ある期間では原水Wに負圧力(張力)が作用し、原水Wが引きちぎられて真空状態の隙間が生じ、その中に原水W中に溶解していた気体が入り込んで気泡が発現される。そして、この気泡に、超音波の周期によって今度は正圧力(圧縮力)が作用し、気泡が圧縮されつつ高温高圧状態となって爆発的に破壊される(キャビテーション現象)。超音波を原水W中に放出している間は、このようなキャビテーション現象が繰り返し生じることになるため、この間、気泡の破壊エネルギーが膜モジュール3の外面に繰り返し作用して、これに付着した付着物を剥離させることが可能になる。ちなみに、膜モジュール3に付着した付着物には、原水Wを伝播する超音波の振動も作用することになるため、この振動によっても付着物が膜モジュール3から剥離される。
ついで、上記の構成からなる濾過ユニットAを用いて原水Wを濾過するとともに膜モジュール3に付着した付着物を除去する方法について説明する。
はじめに、上記構成からなる濾過ユニットAの支持部材6を、原水Wを貯留する貯水槽1の図示せぬフレームやレールなどの支持部や、あるいはこの貯水槽1の上側開口部を間にした両側の開口端面に載置または固定して、ケーシング2をこの貯水槽1内の原水W中に懸架して浸漬する。このように、濾過ユニットAを設置した際には、ケーシング2の開口する下端2b側から貯水槽1内の原水Wがケーシング内に導入されて、膜モジュール3及び超音波振動子5が原水W中に浸漬される。
膜モジュール3によって原水Wの濾過を行う際には、各膜モジュール3のヘッダに接続された膜濾過水管7に備える吸引ポンプを駆動し、ケーシング2内の原水Wを膜モジュール3に流通させつつ原水W中の不純物質を除去して、処理した濾過水を膜濾過水管7から膜濾過水管7の他端が接続された浄水槽に送る。
上記のような濾過に膜モジュール3が供されると、この膜モジュール3には、原水W中に含まれる生物スライムや高分子有機物、金属析出物などの不純物質がその外面に付着したり、膜モジュール3の内孔に目詰まりしてゆき、徐々に濾過効率が低下してゆくことになる。このため、濾過効率の低下状況に応じて膜モジュール3の洗浄を行い、付着物を膜モジュール3から除去して濾過効率の回復を図ることが必要とされる。
この膜モジュール3の洗浄を行なう際には、まず、第1洗浄手段4のブロアを駆動することにより送気管4bから供給された空気を散気装置4aからケーシング2内の原水W中に吐出させる。この散気装置4aが膜モジュール3の下方に配置されているため、散気装置4aから吐出した空気は、気泡として膜モジュール3の外面に接触し、あるいは空気の吐出に伴うケーシング2内の原水Wの流動によって膜を揺動させ、外面に付着した付着物が剥離されて除去され、原水W中に浮遊状態とされる。
また、この散気装置4aによる膜モジュール3の洗浄と同時に、濾過時とは逆方向に、浄水槽に貯留した濾過水を、膜濾過水管7を介して各膜モジュール3に供給し、膜モジュール3を通過する濾過水の流れによって、内孔に目詰まりした付着物や外面に付着した付着物を剥離させつつ原水W側に追い出す逆洗を行なう。
しかしながら、この第1洗浄手段4において、多数積層されてまとめられた各中空糸膜や平膜などの膜からなる膜モジュール3の中央側では、隣り合う膜の間に吐出した空気が気泡として流通しやすく、かつ空気の吐出により流動された原水が隣り合う膜の間に流通しやすく、膜を揺動させることが可能であり、この部分に付着した付着物を好適に除去することが可能である一方で、ヘッダなどでまとめられた膜モジュール3の両端部3b側には、気泡や流動する原水が流通しにくく、これに加えて、この両端部3b側は膜が固定されているので揺動が生じにくいため、空気を吐出して膜モジュール3の洗浄を施す第1洗浄手段4では、膜モジュール3の両端部3b側の付着物を完全に除去することが困難であった。また、逆洗によっても膜モジュール3の付着物を完全に除去することが困難な場合があった。
これに対して、本実施形態では、複数の超音波振動子5が第2洗浄手段として設けられており、この超音波振動子5が、膜モジュール3に近接したケーシング2の第2側壁2dの内面に設置されている。また、超音波振動子5が、各一対の第1側壁2c及び第2側壁2dとで面的に各膜モジュール3を囲繞したケーシング2の内部に設けられている。このため、この超音波振動子5から放出した超音波は、ケーシング2の第1側壁2c及び第2側壁2dで反射されてケーシング2内に留められ、ケーシング2外の貯水槽1の原水W中に発散されることが抑制される。これにより、放出した超音波を大きなエネルギーをもって膜モジュール3に作用させることが可能とされ、すなわち、超音波の大きなエネルギーによって、大きなエネルギーの振動やキャビテーション現象を発現させて膜モジュール3に付着した付着物を確実に除去することが可能になる。
また、このとき、各超音波振動子5が、各膜モジュール3の両端部3b側に近接させて設けられるため、特に第1洗浄手段4や逆洗では除去が困難とされた膜モジュール3の両端部3b側の付着物に、放出した超音波の大きなエネルギーを集中的に作用させることが可能とされ、確実に、かつ効率的にこの部分の付着物を除去することが可能とされる。
したがって、上記の構成からなる濾過ユニットAによれば、膜モジュール3をケーシング2内に収容し、このケーシング2内に超音波振動子5を設けることによって、膜モジュール3の付着物を確実に除去して濾過効率を確実に回復させることが可能になる。
なお、本発明は、上記の第1実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、本実施形態では、ケーシング2内に収容される各膜モジュール3が、高さ方向に重なるように設けられ、これを洗浄する超音波振動子5が、高さ方向に並設された各膜モジュール3の両端部3b側に近接配置されているものとしたが、各膜モジュール3は、図4から図6に示すように、両端部3bをケーシング2の上端2a側と下端2b側にそれぞれ配して設置されていてもよく、この場合には、超音波振動子5を、ケーシング2の上端2a側と下端2b側のそれぞれに位置する膜モジュール3の両端部3b側の第2側壁2dの内面に設けることにより、上記と同様の効果を得ることが可能とされる。また、超音波振動子5は、膜モジュール3の両端部3b側にのみ設けられる必要はなく、中央側にも同様に設置してもよく、このような場合には、膜モジュール全体に付着した付着物をより確実に除去することが可能になる。さらに、超音波振動子5は、必ずしもケーシング2の内面に固着されて設けられる必要はなく、例えば膜モジュール3の両端部3b側に直接設置したり、膜モジュール3とケーシング2との間に設けられていてもよいものである。
さらに、本実施形態では、濾過ユニットAを、貯水槽1に貯留した原水W中に浸漬させて、この原水Wの濾過に供するものとして説明を行なったが、本発明の濾過ユニットAは、濾過に用いる膜モジュール3と、これを洗浄する超音波振動子5とをケーシング2で収容してユニット化され、この濾過ユニットAを原水W中に浸漬させるのみで原水Wの濾過を行なうことが可能とされるため、必ずしも貯水槽1に貯留した原水Wのみに適用される必要はなく、例えば河川や湖沼、池などの原水Wに浸漬させて、これらの原水Wの濾過に供されてもよいものである。
また、本実施形態では、超音波振動子5とともに、ケーシング2の内部には、空気を吐出して膜モジュール3の洗浄を行なう第1洗浄手段4が設けられているものとしたが、ケーシング2内には、洗浄手段として超音波振動子5のみが設けられていてもよく、さらに、本実施形態では、第1洗浄手段4によって膜モジュール3の洗浄を施すと同時に、超音波振動子5から超音波を放出して膜モジュール3の洗浄を行なうものとしたが、第1洗浄手段4と超音波振動子5は、必ずしも同時に膜モジュール3の洗浄に供される必要はなく、濾過効率の低下状況などに応じて適宜選択的に洗浄に供されてもよいものである。
また、本実施形態では、第1洗浄手段4が膜モジュール4の洗浄時にのみ空気を吐出するものとして説明を行なったが、膜モジュール3で原水Wの濾過を行なっている最中にも空気の吐出を行なうものとされてもよい。この場合には、原水Wの溶存酸素が上昇し、これに伴い好気性菌による原水W中の有機物の分解が行なわれ、原水Wを浄化する効果を得ることが可能になるとともに、膜モジュール3の外面に付着物が付着することを抑制することができる。また、第1洗浄手段4の散気装置4aから吐出される気体は、空気であるものとしたが、例えばオゾンを吐出するようにしてもよく、この場合には、吐出したオゾンによって、原水W中の有機物を分解したり、殺菌することができるとともに、空気を吐出するよりも膜モジュール3の外面の付着物を効果的に除去することが可能になる。
これと同様に、膜モジュール3で原水Wの濾過を行なっている最中に、超音波振動子5で超音波を放出するようにしてもよく、この場合には、膜モジュール3に付着物が付着することを極力防止して、濾過効率の低下を阻止しながら濾過を行なうことが可能とされる。
ついで、図7から図9を参照し、本発明の第2実施形態に係る濾過ユニットについて説明する。本実施形態の説明においては、第1実施形態に共通する構成について同一符号を付し、その詳細についての説明を省略する。
第1実施形態の濾過ユニットAのケーシング2が上端2a及び下端2bに開口部を備えた筒状に形成されているのに対して、本実施形態の濾過ユニットBは、図7から図9に示すように、ケーシング2の下端2bが閉塞された有底筒状に形成されている。また、本実施形態の濾過ユニットBでは、ケーシング2内に貯水槽1内の原水Wを導入する流入口11と、流入口11を取り囲むように設けられた仕切り板12と、ケーシング2内に設けられ、流入口11から導入した原水Wの流路を規定する下降管路13と、ケーシング2内の原水Wを外部に排出するための排出手段14とが、第1実施形態の濾過ユニットAに対して別途設けられている。
このケーシング2は、上端2aが開口されているのに対し、下端2b側に底部2eが形成されて閉塞されており、この底部2eは、前記長辺に沿う長手方向の断面視で、下方に向かうに従い漸次小となる下方外側に凸の曲面形状で形成されている。具体的には、図8及び図9に示すように、ケーシング2の高さ方向に延びる4つの側壁面のうち、互いに対向する一対の第1側壁2cの下端部が、第1側壁2cに対向する側面視において下方に凸とされており、互いに対向する一対の第2側壁2dの下端部が、第1側壁2cの下端縁に沿うように、下方に向かうに従い漸次互いに近接させられた凸曲面状とされていて、これらの第1、第2側壁2c、2dの下端部が、ケーシング2の底部2eを画成するように形成されている。また、本実施形態の第1側壁2cの下端部は、単一の円弧とされていて、特に本実施形態では半円弧とされており、従って第1側壁2cの下端部は互いに滑らかに連なって半円筒状を呈することになる。さらに、ケーシング2の下端2bには、図7に示すように、ドレン口10が配設されている。
ただし、ケーシング2の底部2eは、本実施形態の凸曲面形状に限定されるものではなく、例えば一対の第2側壁2dを一定の傾斜角で下方に向かうに従い互いに接近する傾斜平面状としたり、一対の第1側壁2cも下方に向かうに従い漸次接近する凸曲面状あるいは傾斜平面状としたりして、このケーシング2の底部2eを全体に亘って凸曲面状としたり、あるいは角錐台形状や下向きに凸となる切妻屋根形状としてもよい。
さらに、本実施形態では、第2洗浄手段の複数の超音波振動子5が、第1実施形態と同様に、第2側壁2dの内面に固着されているとともに、膜モジュール3の下方に位置するケーシング2の底部2eの内面、特に本実施形態では最深部にも設けられている。
一方、前記流入口11は、ケーシング2の一方の第1側壁2cの上部のケーシング2の短辺に沿う幅方向中央に設けられており、第1側壁2cを貫通するように突設した一つの管状部材の内周面によって構成されている。さらに、この管状部材の根元部分には、バタフライ弁などの開閉バルブが設けられている。この流入口11は、図7に示すように、貯水槽1内に貯留した原水Wの水面部Hに開口する高さ、より具体的には、水面部Hよりも僅かに下方に水没する高さに設けられている。これにより、流入口11は、開閉バルブを図示せぬ駆動手段によって開放または閉止することにより、開放時には、流入口11を介して原水Wがケーシング2内に導入され、閉止時には、原水Wのケーシング2内への流入及びケーシング2内からの原水Wの流出が阻止されるように構成されている。
さらに、前記仕切り板12は、流入口11が配設された第1側壁2cの上部外面のうち、その幅方向における両端部からそれぞれ第2側壁2cと平行に、かつ互いにも平行に突出するように延びる2枚の板材と、これらの板材の突端を繋げるように設けられ、第1側壁2cの外面に平行に延びる矩形状の板材とから構成されて、平面視にコ字状を呈するように形成されている。また、この仕切り板12は、上端側と下端側とが開放状態とされている。
また、前記下降管路13は、その下端開口部が第1洗浄手段4の散気装置4aよりも下方に位置されている。ここで、本実施形態の下降管路13は、断面が偏平したコ字状をなすアングル型の条材が、流入口11のケーシング2内側開口部から散気装置4aよりも下方のケーシング2の底部2e直上に亘って、この断面の開口部を、流入口11が配設されたケーシング2の第1側壁2cの内面のうち、流入口11と対応する部分(幅方向中央部)に向けて接合されることにより形成されたものであり、その上端部は、流入口11の高さを超えてケーシング2の上端2aと略同等の高さで開口している。
ただし、下降管路13は、上記形態に限られるものではなく、例えば条材を平面視に流入口11側に開口する断面半円形状としたり、またケーシング2の内側に、第1側壁2cの内面と平行で、かつ間隔をかけるように別の壁面を新たに配設して、ケーシング2の内部空間を仕切ることにより、壁面と上記内面との間の隙間を下降管路13としてもよく、この断面形状は限定されるものではない。また、円管状や角管状等のパイプを流入口11からケーシング2内の下方に延びるように配設して下降管路13としてもよい。
さらに、本実施形態における排出手段14は、一端がケーシング2内の底部2eに開口するとともに、他端がケーシング2の外部に配設される図示せぬ吸引ポンプに接続された排出管14aを備えている。この排出管14aは、吸引ポンプ側から濾過ユニットBのケーシング2直上に延びてケーシング2上部の開口部から高さ方向にケーシング2内に通され、その一端がケーシング2の底部2eに至るように延設されており、しかも、この排出管14aの一端は、凸曲面状とされて下向きに凸とされた底部2eの下端2b近傍に下向きに開口するように配設されている。
ついで、上記の構成からなる濾過ユニットBを用いて原水Wを濾過するとともに膜モジュール3に付着した付着物を除去する方法について説明する。
はじめに、第1実施形態と同様に、上記構成からなる濾過ユニットBの支持部材6を、内部に原水Wが導入された貯水槽1の上に渡された図示せぬフレームやレールなどの支持部や、あるいはこの貯水槽1の上側開口部を間にした両側の開口端面に載置または固定して、ケーシング2をこの貯水槽1内の原水W中に懸架して浸漬する。このように、濾過ユニットBを設置した際には、ケーシング2の流入口11と仕切り板12とが原水Wの水面部Hの高さに位置され、流入口11から導入された原水W中に膜モジュール3の全てが浸漬される。また、このとき、超音波振動子5も原水W中に浸漬される。
本実施形態の濾過ユニットBにおいては、仕切り板12によって原水Wの水面部Hに浮遊する粗大物などの浮遊物質がケーシング2内に流入することを防止しつつ、流入口11から原水Wがケーシング2内に導入される。このとき、流入口11を流通した原水Wは、ケーシング2の底部2e側まで延出された下降管路13によって、ケーシング2の底部2e側から供給されることにより、膜モジュール3に原水Wの流入に伴う衝撃が作用して膜モジュール3が損傷することが防止される。このように、ケーシング2内に導入された原水Wを濾過する際には、各膜モジュール3のヘッダに接続された膜濾過水管7に備える吸引ポンプを駆動し、これにより、ケーシング2内の原水Wが膜モジュール3で濾過されてこの濾過水が膜濾過水管7を流通し、膜濾過水管7の他端が接続された浄水槽に送水される。
本実施形態において、膜モジュール3の洗浄を行なう際には、まず、流入口11を閉止して貯水槽1からの原水Wの導入を停止する。ついで、第1実施形態と同様に、第1洗浄手段4で空気を吐出し膜モジュール3の洗浄を行なうとともに、第2洗浄手段の各超音波振動子5から超音波を放出させる。
本実施形態では、ケーシング2の下端2b側が底部2eにより閉塞されているため、放出した超音波は、ケーシング2外に発散されることがなく、超音波の振動を膜モジュール3に作用させるとともに、キャビテーション現象を生じさせて確実に膜モジュール3から付着物を剥離させることが可能とされる。また、このとき、各超音波振動子5が、各膜モジュール3の両端部3b側に近接させてそれぞれケーシング2の第2側壁2dの内面に設置されているため、第1洗浄手段4では除去が困難とされた膜モジュール3の両端部3b側の付着物に、大きなエネルギーを作用させることが可能とされ、確実にこの部分の付着物を除去することが可能とされる。
また、膜モジュール3から除去した付着物は、ケーシング2の下端2bが閉塞されているため、ケーシング2外に分散されることがなく、本実施形態においては、膜モジュール3の洗浄を終えた段階で、除去した付着物が浮遊して懸濁状態のケーシング2内の原水Wを、排出管14aからケーシング2外に排出することが可能とされる。
さらに、このように、ケーシング2内で放出された超音波がケーシング2外に伝達されることがないため、例えば汚泥やフロックなどの沈殿物が水槽内の底部に沈殿した状態で原水Wを濾過するような場合においても、超音波振動子5から放出した超音波で、汚泥やフロックなど沈殿物が撹拌されて巻き上げられて膜モジュール3に付着したり、また撹拌された沈殿物の膜モジュール3への付着を避けるために汚泥やフロックなどが沈降するまで濾過作業を中断する必要が生じたりするのを防止できる。さらに、第1洗浄手段4の散気装置4aによって洗浄を行う際にも同様の効果が得られる。
したがって、上記の構成からなる濾過ユニットBによれば、膜モジュール3を、底部2eを閉塞したケーシング2内に収容し、このケーシング2内に超音波振動子5を設けることによって、超音波振動子5から放出した超音波を効率的に膜モジュール3に作用させて確実に付着物を除去することが可能になり、また、沈殿物の巻上げを防止して濾過を行なうことが可能とされる。
なお、本発明は、上記の第2実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、本実施形態では、ケーシング2内に収容される各膜モジュール3が、上下方向に重なるように設けられ、これを洗浄する超音波振動子5が、水平方向に並ぶ両端部3b側に設けられているものとしたが、各膜モジュール3は、図10から図12に示すように、両端部3bを上方と下方とに配置して、水平方向に各モジュール3が重なるように並設されていてもよく、この場合には、超音波振動子5を、ケーシング2の上方と下方に位置する両端部3b側に設けることで、上記の効果を得ることが可能とされる。
ついで、図13及び図14を参照し、本発明の第3実施形態に係る濾過ユニットについて説明する。本実施形態の説明においては、第1から第2実施形態に共通する構成について同一符号を付し、その詳細についての説明を省略する。
本実施形態の濾過ユニットCは、図13及び図14に示すように、図1から図3に示した第1実施形態の濾過ユニットAに対して、第2洗浄手段を構成する複数の超音波振動子5をケーシング2内の一対の第2側壁2dの内面に固着せずに、ケーシング2内に挿脱可能な超音波振動子支持枠20に複数の超音波振動子5が固着されて構成されている。
本実施形態の超音波振動子支持枠20は、超音波振動子5が固着された枠本体部20aと、この枠本体部20aをケーシング2内に懸架して支持する支持部20bとから構成されている。支持部20bは、例えば断面矩形の角パイプ状の同形同大に形成された2本の支持部材20cが互いに平行に並設されて構成されている。また、枠本体部20aは、支持部20bの2本の支持部材20cの同一水平面上に位置する各下面の長手方向両端部側から垂直縦方向下側に向けて延びる4本の縦枠材20d、20eと、このうち2本の支持部材20cの長手方向一端側に上端が接続された2本の縦枠材20dの下端同士、及び2本の支持部材20cの長手方向他端側に上端が接続された2本の縦枠材20eの下端同士をそれぞれ繋ぐように設けられた2本の横枠材20fとから構成されている。
また、本実施形態において、枠本体部20aの4本の縦枠材20d、20eには、それぞれ4つの超音波振動子5が高さ方向に並んで固着されている。ここで、各縦枠材20d、20eに固着された複数の超音波振動子5は、ケーシング2内に超音波振動子支持枠20の枠本体部20aを挿入しつつ支持部20bを前述のケーシング2の支持部材6に支持させた状態で、ケーシング2内の各膜モジュール3の一対の側面3aとケーシング2の内面との間に配されつつ、それぞれの膜モジュール3の両端部3bに近接するように設けられている。これにより、超音波振動子支持枠20の枠本体部20aをケーシング2内に懸架させた状態で、各縦枠材20d、20eには、1つの膜モジュール3に対して一対の側面3a側で両端部3b側の合計4つの超音波振動子5が配置されるように設けられている。
上記の構成からなる濾過ユニットCにおいては、図1に示した第1実施形態と同様に、ケーシング2を貯水槽1内の原水W中に懸架して浸漬させて、ケーシング2の開口する下端2b側から貯水槽1内の原水Wをケーシング2内に導入して、ケーシング2内の原水Wが膜モジュール3で濾過される。
この一方で、超音波振動子5による第2洗浄手段により膜モジュール3の洗浄を行なう際には、枠本体部20aの縦枠材20dと縦枠材20eとがケーシング2の一対の第2側壁2dの内面と各膜モジュール3の一対の側面3aとの間にそれぞれ配されるように、超音波振動子支持枠20の枠本体部20aをケーシング2内に挿入する。このとき、支持部20bの一対の支持部材20cは、ケーシング2の上端2aの短辺と平行になるようにして、両端部がケーシング2に設けられた一対の支持部材6のそれぞれに載置され、これにより、超音波振動子支持枠20が支持される。このように設けられた超音波振動子支持枠20は、枠本体部20aがケーシング2内に懸架され、各縦枠材20d、20eに設けられた複数の超音波振動子5が、それぞれの膜モジュール3の両端部3bに近接するように設けられる。
したがって、上記の構成からなる濾過ユニットCによれば、ケーシング2に超音波振動子支持枠20を設置することによって、枠本体部20aに設けられた超音波振動子5を膜モジュール3の両端部3bに近接するように挿入することができるため、このように配置された超音波振動子5により、膜モジュール3の付着物を確実に除去して濾過効率を確実に回復させることが可能になる。
また、第1実施形態や第2実施形態の濾過ユニットA、Bのように、比較的高価な超音波振動子5がケーシング2に予め固着されて具備されず、ケーシング2に対して挿脱可能な超音波振動子支持枠20に設けられることによって、例えば膜モジュール3を収容した複数のケーシング2を貯水槽1に浸漬させながら原水Wの浄化処理を行うような場合に、1つの超音波振動子支持枠20を各ケーシング2に挿脱させて使い回しながら、各ケーシング2に収容した膜モジュール3を順次洗浄することが可能になる。これにより、ケーシング2毎に超音波振動子5を設ける必要がないため、濾過ユニットCに掛かるコストを低減することが可能になる。
なお、本発明は、上記の第3実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、図15及び図16に示すように、超音波振動子支持枠20の一対の縦枠材20d、20eを繋ぐ横枠材20fを、縦枠材20d、20eの下端の他に上端側にも高さ方向に間隔をあけて設け、これらの横枠材20fに複数の超音波振動子5を設けるように構成してもよいものである。この場合には、第1実施形態や第2実施形態の変形例に示したのと同様に、両端部3bを上方と下方とに配置して、水平方向に各モジュール3が重なるように並設されているときに、各膜モジュール3の両端部3b側に超音波振動子5を近接配置させて、膜モジュール3全体に付着した付着物をより確実に除去することが可能になる。また、本実施形態のケーシング2に対して挿脱可能とされた超音波振動子支持枠20は、第2実施形態やその変形例のように有底筒状のケーシング2を備えた濾過ユニットにも適用可能である。
本発明の第1実施形態に係る濾過ユニットを示す図である。 本発明の第1実施形態に係る濾過ユニットを示す図である。 本発明の第1実施形態に係る濾過ユニットを示す図である。 本発明の第1実施形態に係る濾過ユニットの変形例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る濾過ユニットの変形例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る濾過ユニットの変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る濾過ユニットを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る濾過ユニットを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る濾過ユニットを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る濾過ユニットの変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る濾過ユニットの変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る濾過ユニットの変形例を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る濾過ユニットを示す図である。 本発明の第3実施形態に係る濾過ユニットを示す図である。 本発明の第3実施形態に係る濾過ユニットの変形例を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る濾過ユニットの変形例を示す図である。
符号の説明
1 貯水槽
2 ケーシング
2a 上端
2b 下端
2c 第1側壁
2d 第2側壁
2e 底部
3 膜モジュール
3a 側面
3b 端部
4 第1洗浄手段
4a 散気装置
4b 送気管
5 超音波振動子(第2洗浄手段)
6 支持部材
7 膜濾過水管
8 ケーシング覆蓋
10 ドレン口
11 流入口
12 仕切り板
13 下降管路
14 排出手段
20 超音波振動子支持枠
20a 枠本体部
20b 支持部
20c 支持部材
20d 縦枠材
20e 縦枠材
20f 横枠材
A 濾過ユニット
B 濾過ユニット
C 濾過ユニット
H 水面部
W 原水

Claims (5)

  1. 原水中に浸漬され、該原水を濾過する膜モジュールを備えた濾過ユニットであって、
    内部に前記膜モジュールを収容する略筒状のケーシングと、該ケーシングの前記内部に設けられ、前記膜モジュールの洗浄に供される超音波振動子とが具備されていることを特徴とする濾過ユニット。
  2. 請求項1に記載の濾過ユニットにおいて、
    前記超音波振動子が、前記ケーシングの内面に設けられていることを特徴とする濾過ユニット。
  3. 請求項1に記載の濾過ユニットにおいて、
    前記超音波振動子が、超音波振動子支持枠に取り付けられて、前記ケーシングの内部に挿脱可能に設けられていることを特徴とする濾過ユニット。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の濾過ユニットにおいて、
    前記超音波振動子が、少なくとも前記ケーシングに収容された前記膜モジュールの両端部側に配置されていることを特徴とする濾過ユニット。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の濾過ユニットにおいて、
    前記ケーシングが、有底筒状に形成されていることを特徴とする濾過ユニット。

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