JP5425394B2 - 濾過モジュール、濾過モジュール積層体、および濾過装置 - Google Patents

濾過モジュール、濾過モジュール積層体、および濾過装置 Download PDF

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本発明は、上下が開放されたハウジング内に中空糸膜が渡されて収容された濾過モジュール、複数の該濾過モジュールを積層した濾過モジュール積層体、および該濾過モジュール積層体が設置された濾過装置に関するものである。
このような濾過モジュールとしては、上方および下方が開口した外形直方体状の箱枠型のケーシング内に、多数の中空糸膜を束ねた膜エレメントを、その両端をケーシングの長手方向に対向する一対の端板に取り付けることにより中空糸膜がこの長手方向に渡されるようにして収容したものが、例えば非特許文献1に提案されている。さらに、この非特許文献1には、このような濾過モジュールを多段積層してユニット化することにより大型化・高集積化し、浄水場の沈殿池等の貯水槽や貯水池に浸漬して濾過を行うこと、および濾過モジュールの下方に設置した散気管によりエアースクラビングを行う際にスクラビングエアーの有効利用を図ることも開示されている。
鹿島田、中山、笹川、松田「浸漬膜を用いた大容量膜濾過システムの開発(I)」、第55回全国水道研究発表会講演集、社団法人日本水道協会、平成16年5月10日、p.182−183
ところで、同形同大のこのような濾過モジュールを上述のように複数段、多段積層してユニット化する場合、ケーシングが、上下が開放された外形直方体状の箱枠型であるため、これを積層すると下段のケーシングの上端周縁に上段のケーシングの下端周縁が全周に亙って密着した状態となる。
しかしながら、このようなケーシング内に収容される中空糸膜は、上記散気管から散気されたエアーによる洗浄の際に揺動可能なように、ある程度の弛みを持って渡されているため、上述のようにケーシングの上下端周縁が密着して積層されると、特に中空糸膜が渡された長手方向に延びるケーシングの一対の側板の上下端縁の間に上段の濾過モジュールの弛んだ中空糸膜が噛み込まれて破損してしまうおそれがある。なお、この中空糸膜の噛み込みは、こうして濾過モジュールを積層する場合以外に、例えば中空糸膜の交換等のメンテナンスの際などに、濾過モジュールを上記沈殿槽等から引き上げて床面に載置したときにも起こり得る。
また、こうして複数の濾過モジュールのケーシングが互いの上下端周縁を密着させて1本の筒状をなすように構成されていると、散気管から散気されたエアーはケーシング外に漏れ難くなるため上述のようにスクラビングエアーの有効利用を図ることができる反面、エアーによる洗浄によって中空糸膜から剥離した濁質もケーシング外に排出され難くなり、例えば洗浄後に貯水槽内の原水を濁質とともに排出した場合には、ケーシング内での水位の低下に伴い濁質が中空糸膜に再付着してしまうおそれがある。
その一方で、上述のような複数の濾過モジュールを積層した際の中空糸膜の噛み込みを防いだり、洗浄後の濁質の再付着を防いだりするため、ケーシング同士の間に間隔があけられるように例えばスペーサ等を介して積層したのでは、上記散気管により中空糸膜の洗浄を行う際に散気されたエアーがこの間隔部分から漏れ出てしまうので、特に上段の濾過モジュールにおいて洗浄効率が損なわれてしまうことが避けられない。
本発明は、このような背景の下になされたもので、特に複数段積層した場合や床面に載置した際の中空糸膜の破損を防ぐことができるとともに、散気によるエアーは逃がすことなく効率的な洗浄が可能である一方で、洗浄によって剥離した濁質は中空糸膜の周囲から排出され易くして再付着するのを抑えることが可能な濾過モジュール、該濾過モジュールを積層した濾過モジュール積層体、およびこの濾過モジュール積層体を用いた濾過装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の濾過モジュールは、互いに平行に対向配置される一対の等脚台形型の端板と、該端板がなす上記等脚台形の斜辺であるこれらの端板の両側縁に連なり、両端板が対向する対向方向に各端板に垂直に延びる一対の側板とを備えて上下が開放されたハウジングの内部に、上記対向方向に中空糸膜が渡されて収容された濾過モジュールであって、上記端板は、上記等脚台形型の長さの短い上底を上側にして上端縁とするとともに、長さの長い下底を下側にして下端縁として、上記一対の側板間の間隔が、上端側より下端側が拡げられており、上記端板の下端縁の幅方向中央部には上端縁側に凹む凹所が形成されていて、この凹所の上記上端縁側の底縁の幅が該端板の上記上端縁の幅より大きくされており、この端板の上端縁と上記下端縁の凹所とは、上記凹所の底縁に上記上端縁が密着させられて互いに係合可能な形状とされていることを特徴とする。
また、本発明の濾過モジュール積層体は、同形同大の上記ハウジングを有する複数のこのような濾過モジュールが上下に積層されてなる濾過モジュール積層体であって、上下に隣接する一対の上記濾過モジュールは、下段の濾過モジュールの上記ハウジングにおける上記端板の上端縁部が、上段の上記濾過モジュールの上記ハウジングにおける上記端板の下端縁部に形成された上記凹所の上記底縁に密着させられることにより突き合わされて積層されていること特徴とし、さらに本発明の濾過装置は、このような濾過モジュール積層体が、原水が保持された貯水槽内または貯水池内、あるいは該貯水槽内または貯水池内に浸漬されて上記原水が導入されるケーシング内に設置されるとともに、最下段の濾過モジュールの上記ハウジングの下方には、散気手段が配設されていることを特徴とする。
本発明の濾過モジュールでは、ハウジングの一対の端板が対向する対向方向に延びる一対の側板間の間隔が、上端側より下端側が拡げられているので、同形同大の上記ハウジングを有する複数のこのような濾過モジュールを積層した本発明の濾過モジュール積層体では、これら複数の濾過モジュールのうち、下段の濾過モジュールのハウジングにおける側板の上端縁と、上段の濾過モジュールのハウジングにおける側板の下端縁とは密着することがなく、この上段の側板下端縁が下段の側板上端縁より外側に張り出すようにして間隔があけられることになる。
従って、上記対向方向に渡された中空糸膜にある程度の弛みが与えられていても、この中空糸膜が上下段の濾過モジュールのハウジング側板の上下端縁に噛み込まれるのを防ぐことができ、その破損を防止することが可能となる。なお、これは、濾過モジュールのメンテナンス等の際にハウジングを床面に載置する場合も同様であり、このようなハウジングの下端縁を床面に接地させて載置しても、一対の側板の下端縁は側板同士の間隔が上端縁よりも拡げられて側方に張り出して設置する一方で、中空糸膜は一対の端板の内面から上記対向方向に向けて鉛直下方に弛むので、ハウジングの下端縁によって中空糸膜が噛み込まれることはない。
また、このような濾過モジュール積層体を、原水が保持された貯水槽内または貯水池内、あるいは該貯水槽内または貯水池内に浸漬されて上記原水が導入されるケーシング内に設置するとともに、最下段の濾過モジュールの上記ハウジングの下方に散気手段を配設した本発明の濾過装置では、上述のように上段のハウジングの側板下端縁は下段のハウジングの側板上端縁よりも外側に張り出しているので、散気手段から散気されたエアーは下段の濾過モジュールの上方開口部から上段の濾過モジュールに上昇する際に外に漏れ出ることはない。
そして、こうして散気手段から散気されたエアーにより中空糸膜から剥離した濁質が浮遊する原水を上記貯水槽や貯水池、あるいはケーシング内から排出する際には、その水位の低下に伴い原水は、各濾過モジュールのハウジング内からその下段の濾過モジュールのハウジング内に流れるとともに、下段のハウジングの側板上端縁と上段のハウジングの側板下端縁との間の上記間隔をあけた部分からも流れ出ることになる。従って、このような濁質が浮遊した原水すべてがそのまま下段の濾過モジュールに流れ込むのが防がれることにより、この下段の濾過モジュールの中空糸膜に濁質が再付着するのも抑制することができ、汚れた原水を排出した後に新たな原水を貯水槽等内に供給して濾過を再開することが可能となる。
なお、上記構成の濾過モジュールにおいて、上述のように一対の側板間の間隔を上端側より下端側が拡げるようにするには、例えばこれら一対の側板を、上端縁から下端縁に向かうに従い漸次側方にせり出す凹曲線状や凸曲線状に形成したり、あるいは上端縁側では真っ直ぐ下方に延びて下端縁側で漸次側方にせり出すように傾斜させて形成したり、逆に上端縁側で下端縁に向かうに従い側方にせり出すように傾斜して下端縁側では真っ直ぐ延びるように形成したりしてもよいが、これらの場合には側板をこのように曲折して形成しなければならない。
そこで、上記一対の側板間の間隔は、上端側から下端側に向かうに従い一定の割合で漸次両側に拡げられるようにするのが望ましく、これにより側板は平板状のものを上端側から下端側に向けて傾斜させて配設すればよくなって、当該濾過モジュールのハウジングを容易に形成することが可能となる。
そして、さらに本発明の濾過モジュールでは、等脚台形型の上記端板の下端縁の幅方向中央部上端縁側に凹む凹所を形成して、この凹所の上記上端縁側の底縁の幅を該端板の上記上端縁の幅より大きくし、この端板の上端縁と上記下端縁の凹所とを、凹所の底縁に上端縁を密着させて互いに係合可能な形状とすることにより、上記濾過モジュール積層体のように下段の濾過モジュールのハウジングにおける端板の上端縁部を、上段の濾過モジュールのハウジングにおける端板の下端縁部に形成された凹所の底縁に密着させられることによって突き合わせて積層するときに、この上段の濾過モジュールの端板下端縁部の凹所に下段の濾過モジュールの端板上端縁部を挿入して係合させることができる。
従って、例えば端板の上下端に側板の上下端が一致するように側板の両側縁を端板の両側縁に連設しておけば、この係合状態で上段の濾過モジュールのハウジングにおける上記一対の側板の下端縁部は、上述のように下段の上記濾過モジュールの上記ハウジングにおける上記一対の端板の上端縁部よりも下方に配置されて、間隔が大きくされた上段の濾過モジュールの一対の側板間に挿入されることになるので、散気手段からのエアーの漏れを一層確実に防ぐことが可能となる。しかも、一対の端板は、その下端縁中央部に上記凹所が形成されることにより、下端縁の両端部は下方に突出した脚部をなすことになり、メンテナンスの際にはこの脚部をそのまま床面に接地させて載置することができるので、メンテナンス性の向上を図ることもできる。
以上説明したように、本発明の濾過モジュール、濾過モジュール積層体、および濾過装置によれば、メンテナンス等の際に濾過モジュールを単体で床面に載置するときや、複数の濾過モジュールを積層して上記濾過モジュール積層体を構成するときに、中空糸膜が噛み込まれて破損を生じるような事態を防ぐことができる。また、積層体として原水の濾過を行った後に散気によって中空糸膜の洗浄を行う際には、散気によるエアーを逃がすことなく上段の濾過モジュールにまで上昇させて効率的な洗浄を図ることができる一方、こうして洗浄により中空糸膜から濁質が剥離した原水を排出する際には、濁質が下段の濾過モジュールの中空糸膜に再付着するのを抑制して、新たな原水の濾過を効率よく行うことが可能となる。
図1ないし図4は本発明の濾過モジュールの一実施形態を示すものであり、図5ないし図8は同形同大の複数(2つ)のこの実施形態の濾過モジュールを上下に積層した本発明の濾過モジュール積層体の一実施形態を示すものであり、図9ないし図12は同濾過モジュールを4つ上下に積層した他の実施形態の濾過モジュール積層体を原水が保持される貯水槽に浸漬した本発明の濾過装置の一実施形態を示すものである。なお、図9ないし図12には、非特許文献1に記載されたような従来の濾過モジュールを上下に積層した濾過モジュール積層体も比較のために示してある。
本実施形態の濾過モジュール1は、図1および図2に示すように略等脚台形型の平板状をなして互いに平行に対向配置される一対の端板2と、これらの端板2の両側縁2A、すなわち該端板2がなす上記等脚台形の斜辺に連なり、両端板2が対向する対向方向に各端板2に垂直に延びる一対の側板3とから構成される上下が開放されたハウジング4を有している。なお、このハウジング4を構成する端板2および側板3は、例えばABS樹脂等により形成されている。
端板2は、その上記等脚台形の長さの短い上底を上側にして上端縁2Bとするとともに、長さの長い下底を下側にして下端縁2Cとしており、従って両側縁2A間の幅は上端縁2B側から下端縁2C側に向かうに従い一定の割合で漸次幅広となるようにされる。また、端板2の下端縁2Cには、その中央部に、上端縁2B側に向けて凹む凹所5が形成されている。この凹所5は、上記下端縁2C中央部をやはり等脚台形状に切り欠くようにして形成されたものであって、上下端縁2B、2Cに平行な底縁5Aと、この底縁5Aの両端からそれぞれ端板2の両側縁2Aに平行に下端縁2Cに向かうに従い互いに離間するように延びる一対の内縁5Bとを備えている。
なお、底縁5Aの長さは端板2の上端縁2Bの長さよりも僅かに長くされ、下端縁2Cからこの底縁5Aまでの凹所5の深さは、例えば上端縁2Bから底縁5Aまでの長さが上端縁2Bの長さと略等しくなる程度とされていて、上端縁2Bが下端縁2Cの凹所5に係合可能な形状とされている。また、このような凹所5が形成されることにより、端板2の下端縁2C両端側には相対的に下方に向けて突出する一対の脚部6が形成される。
側板3は、この脚部6も含めた端板2の上記側縁2Aと等しい長さと、この長さよりも大きな上記対向方向への幅とを有する長方形平板状とされており、側縁2Aに接合されたり、あるいは側縁2Aから端板2に垂直に折れ曲がるように一体形成される図示されない板片部などにボルト止めされたり、場合によっては端板2と一体成形されたりすることにより、該側板3の上端縁3Aから下端縁3Bに向かうに従い側方に張り出すように傾斜して上記側縁2Aに連設されている。従って、一対の側板3間の間隔(端板2の幅方向(各図において左右方向)の間隔)は、その上端縁3Aから下端縁3Bに向かうに従い一定の割合で漸次大きくなる。なお、これら端板2の上端縁2Bと側板3の上端縁3A、端板2の脚部6における下端縁2Cと側板3の下端縁3Bとは、互いの上下端がそれぞれ一致させられて同一平面上に位置させられている。
さらに、こうして構成されたハウジング4内には、中空糸膜7が上記対向方向に渡されるようにして収容されている。この中空糸膜7は、例えば上下方向に配列されたシート状のものを端板2の幅方向(各図において左右方向)に多数並列に配置して膜エレメント7Aをなし、その両端部が端板2の互いに対向する内面に取り付けられたヘッダ7Bに接続されて固定されている。本実施形態では、このような膜エレメント7Aが4つ、上記ヘッダ7Bを端板2の上端縁2Bと凹所5の底縁5Aとの間に位置させるようにして、上記対向方向に見て格子状をなすように配設されている。
このように構成された濾過モジュール1が、そのメンテナンスなどのために図3に示すように床面G上に載置される際には、上記脚部6における端板2の下端縁2Cと、この脚部6の上記側縁2Aに連なる側板3の下端縁3Bとが接地して、内部に収容された中空糸膜7が支持される。従って、この中空糸膜7にある程度の弛みが与えられていても、端板2に固定された両端部では中空糸膜7は床面Gに接することはなく、また中央部で中空糸膜7が床面Gに接しても、側板3の下端縁3Bは図3や図4に示すように側方に張り出すようにして一対の側板3間に大きな間隔があけられているので、この下端縁3Bと床面Gとの間に中空糸膜7が噛み込まれることはない。
また、端板2にはその下端縁2C中央部に凹所5が形成されて、これとは相対的に両端部には脚部6が形成されており、床面Gに濾過モジュール1を載置した状態では端板2と床面Gとの間に、図3に示すように凹所5による空間があけられることになる。従って、この空間を介して、例えば収容された中空糸膜7の膜エレメント7Aすべてを取り外したりせずとも、下側の膜エレメント7A両端部のヘッダ7Bのメンテナンスを行ったりすることができ、メンテナンス性の向上を図ることも可能となる。
一方、このような濾過モジュール1を複数積層した本実施形態の濾過モジュール積層体では、図5ないし図7に示すように下段の濾過モジュール1の端板2上端縁部が、上段の濾過モジュール1の端板2の下端縁2C中央部に突き合わされ、より詳しくはこの下端縁2C中央部に形成された凹所5に挿入されて、この凹所5の上記底縁5Aに下段の端板2の上端縁2Bが密着させられて係合し、ハウジング4同士が一体化させられる。なお、このようにハウジング4同士を一体化するには、例えばこれら密着させられる底縁5Aと上端縁2Bとに、やはり端板2に垂直に折れ曲がるように一体形成される図示されない板片部をそれぞれ形成しておいて、これらの板片部同士をボルト止め等により締結したりして固定すればよい。
このように構成される濾過モジュール積層体においては、中空糸膜7が端板2の対向方向に渡されてその両端部が端板2に支持されているので、互いに密着する上段の濾過モジュール1のハウジング4における端板2の凹所5の底縁5Aと、下段の濾過モジュール1のハウジング4における端板2の上端縁2Bとの間に中空糸膜7が噛み込まれることはない。そして、さらに上下段の濾過モジュール1のハウジング4における側板3同士では、図8に示すように上段の側板3の下端縁3Bが下段の側板3の上端縁3Aよりも下方にあって側方に張り出すように位置させられ、これら上下端縁3A、3Bが密着することがないので、中空糸膜7に弛みが与えられていても、上端縁3Aからはみ出す程度で、やはり噛み込みを生じるようなことはない。
従って、上記構成の濾過モジュール1およびこれを複数積層した濾過モジュール積層体によれば、このように濾過モジュール1のメンテナンス時や複数の濾過モジュール1を積層して上記濾過モジュール積層体を構成する際に中空糸膜7の噛み込みによる破損が生じるのを防ぐことができる。このため、コストの低減を図ることができるのは勿論、メンテナンスの手間が余計に増えたり、複数の濾過モジュール1を積層して濾過モジュール積層体を組み立てる際に中空糸膜7が噛み込まれないように細心の注意を払う必要が生じたりするのを避けることができる。
さらにまた、このような濾過モジュール積層体を、図9ないし図12の右側に示したように原水Wが保持される貯水槽11に浸漬した濾過装置では、図9に示すように積層された濾過モジュール1のうち最下段の濾過モジュール1の下方に、例えば多数の下向きに開口する空気孔を有する1本または複数本の散気管あるいは焼結管等よりなる散気手段12が配設される。なお、こうして浸漬された濾過モジュール積層体の各濾過モジュール1には、その膜エレメント7Aの上記ヘッダ7Bに図示されない濾過水管が接続され、中空糸膜7を介して原水Wを濾過した濾過水はこの濾過水管を通して排出される。
また、同図9ないし図12の左側に示すのは、上述したように従来の上下が開放された外形直方体状の箱枠型のハウジング(ケーシング)21を有してその内部に中空糸膜よりなる膜エレメント22が収容された濾過モジュール23を複数積層した濾過モジュール積層体であって、図9に示すように上下段の濾過モジュール23はハウジング21の上下端縁を互いに密着させて固定されており、従ってハウジング21は全体として上下に延びる方形角筒状を呈することになる。また、最下段の濾過モジュール23の下方にはやはり散気手段24が配設されている。
このような、従来の濾過モジュール23を複数積層した濾過モジュール積層体によって原水Wの濾過を行った後に、上記散気手段24からエアーを散気して膜エレメント22の洗浄を行おうとすると、エアーは図10左側に白抜き矢線で示すようにハウジング21外に逃げることなく上昇するものの、このエアーの上昇に伴って原水Wがハウジング21内に流入しようとしても、図10左下側に黒矢線で示すようにその流入口は最下段の濾過モジュール23におけるハウジング21の下側開口部しかなく、このため膜エレメント22の中空糸膜表面からエアースクラビングによって剥離した濁質を十分にハウジング21外に排出することができない。
これに対して、本実施形態の濾過装置では、散気手段12から散気されたエアーの上昇に伴い濾過モジュール積層体の各濾過モジュール1におけるハウジング4内の原水Wが上昇すると、これに引き込まれるようにして同図10の右側に黒矢線で示すようにハウジング4外の原水Wが、積層された下段のハウジング4における側板3の上端縁3Aと上段のハウジング4における側板3の下端縁3Bとの間の間隙から上段の濾過モジュール1のハウジング4内に個々に流入するので、エアースクラビングにより剥離した濁質を確実かつ効率的にハウジング4外に排出することができる。
また、こうして散気手段12、24のエアースクラビングによる洗浄の後に、剥離した濁質が浮遊した貯水槽11内の原水Wを、例えば図11および図12に示すように該貯水槽11の底部に設けた排水口11Aから一旦排出し、次いで新たな原水Wを貯水槽11に導入して濾過を行う場合も、従来の濾過モジュール23よりなる濾過モジュール積層体を浸漬した濾過装置では、同図11および図12左側に示すように貯水槽11内の原水Wの水位低下に伴い、積層されたハウジング21内の原水Wはそのまま該ハウジング21内を順に通って最下段の濾過モジュール23におけるハウジング21の下側開口部から排出されるだけである。すなわち、上述のようにハウジング21外に十分に排出されなかった濁質を伴う原水Wが、そのままハウジング21内を通って排水されるため、濁質が膜エレメント22の中空糸膜に再付着してしまい、新たな原水Wを導入して濾過を再開したときに濾過効率を損なう結果となる。
ところが、これに対しても本実施形態では、図11および図12の右側に黒矢線で示すように、貯水槽11内の原水Wの水位低下に伴い濾過モジュール積層体の各ハウジング4から排出される原水Wは、下段側の濾過モジュール1のハウジング4内に流れ込むほかに、上下段の濾過モジュール1のハウジング4における上記側板3同士の上下端縁3A、3B間にあけられた間隔部分からハウジング4外にも排出される。従って、エアースクラビングによる洗浄の際に濁質をハウジング4外に排出できることとも相俟って、本実施形態の濾過装置によれば、こうして貯水槽11内の原水Wを排出した際に濁質が中空糸膜7に再付着するのを防ぐことができ、新たな原水Wを貯水槽11内に導入したときにも高い効率で濾過を再開することができる。
なお、これら図9ないし図12に示した実施形態の濾過装置では、図5ないし図8に示した実施形態の濾過モジュール積層体を、底部に排水口11Aを設けた貯水槽11に浸漬する場合について説明したが、例えば排水管を槽内に挿入して底部に開口させるようにしてもよく、またそのようにした貯水池に上記実施形態の濾過モジュール積層体を浸漬するとともに、その最下段の濾過モジュール1の下方に散気手段12を配設するようにしてもよい。
さらに、こうして貯水槽11や貯水池に保持された原水Wに濾過モジュール積層体を直接浸漬するのに代えて、本発明の発明者が例えば特開2005−046698号公報等で提案しているように、原水が保持された貯水槽や貯水池内に浸漬される有底筒状のケーシング内に上記実施形態の濾過モジュール積層体と散気手段12とを収容し、このケーシング内に貯水槽や貯水池の原水を導入して濾過を行うようにしてもよい。
本発明の濾過モジュールの一実施形態を示す斜視図である。 図1に示す実施形態の側板3を取り外した状態を示す分解斜視図である。 図1に示す実施形態の端板2と膜エレメント7Aとを示す、一対の端板2の対向方向に直交する断面図である。 図1に示す実施形態の側板3と膜エレメント7Aとを示す、一対の端板2の対向方向に直交する断面図である。 本発明の濾過モジュール積層体の一実施形態を示す斜視図である。 図5に示す実施形態の上段の濾過モジュール1の側板3を取り外した状態を示す分解斜視図である。 図5に示す実施形態の端板2と膜エレメント7Aとを示す、一対の端板2の対向方向に直交する断面図である。 図5に示す実施形態の側板3と膜エレメント7Aとを示す、一対の端板2の対向方向に直交する断面図である。 本発明の濾過装置の一実施形態(右側)および従来の濾過モジュール23による濾過装置(左側)の側板3と膜エレメント7A、22とを示す、一対の端板2の対向方向に直交する断面図である。 図9に示す濾過装置において膜エレメント7A、22を洗浄する状態を示す断面図である。 図9に示す濾過装置において貯水槽11内の原水Wを排出し始める状態を示す断面図である。 図9に示す濾過装置において貯水槽11内の原水Wを排出している状態を示す断面図である。
符号の説明
1 濾過モジュール
2 端板
2B 端板2の上端縁
2C 端板2の下端縁
3 側板
3A 側板3の上端縁
3B 側板3の下端縁
4 ハウジング
5 凹所
5A 凹所5の底縁
6 脚部
7 中空糸膜
7A 膜エレメント
7B ヘッダ
11 貯水槽
11A 排水口
W 原水

Claims (5)

  1. 互いに平行に対向配置される一対の等脚台形型の端板と、該端板がなす上記等脚台形の斜辺であるこれらの端板の両側縁に連なり、両端板が対向する対向方向に各端板に垂直に延びる一対の側板とを備えて上下が開放されたハウジングの内部に、上記対向方向に中空糸膜が渡されて収容された濾過モジュールであって、上記端板は、上記等脚台形型の長さの短い上底を上側にして上端縁とするとともに、長さの長い下底を下側にして下端縁として、上記一対の側板間の間隔が、上端側より下端側が拡げられており、上記端板の下端縁の幅方向中央部には上端縁側に凹む凹所が形成されていて、この凹所の上記上端縁側の底縁の幅が該端板の上記上端縁の幅より大きくされており、この端板の上端縁と上記下端縁の凹所とは、上記凹所の底縁に上記上端縁が密着させられて互いに係合可能な形状とされていることを特徴とする濾過モジュール。
  2. 上記一対の側板間の間隔が、上端側から下端側に向かうに従い一定の割合で漸次両側に拡げられていることを特徴とする請求項1に記載の濾過モジュール。
  3. 同形同大の上記ハウジングを有する複数の請求項1または請求項2に記載の濾過モジュールが上下に積層されてなる濾過モジュール積層体であって、上下に隣接する一対の上記濾過モジュールは、下段の濾過モジュールの上記ハウジングにおける上記端板の上端縁部が、上段の上記濾過モジュールの上記ハウジングにおける上記端板の下端縁部に形成された上記凹所の上記底縁に密着させられることにより突き合わされて積層されていることを特徴とする濾過モジュール積層体。
  4. 請求項3に記載の濾過モジュール積層体であって、上下に隣接する一対の上記濾過モジュールは、上段の濾過モジュールの上記ハウジングにおける上記一対の側板の下端縁が、下段の上記濾過モジュールの上記ハウジングにおける上記一対の側板の上端縁よりも下方に配置されていることを特徴とする濾過モジュール積層体。
  5. 請求項3または請求項4に記載の濾過モジュール積層体が、原水が保持された貯水槽内または貯水池内、あるいは該貯水槽内または貯水池内に浸漬されて上記原水が導入されるケーシング内に設置されるとともに、最下段の濾過モジュールの上記ハウジングの下方には、散気手段が配設されていることを特徴とする濾過装置。
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