JP2007110978A - 紫外線殺菌装置とこれを具備した鶏卵選別包装システム - Google Patents
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Abstract
【課題】鶏卵への過剰な紫外線照射を防いで、卵殻の変色を防止できる紫外線殺菌装置とこれを備えた鶏卵選別包装システムを提供する。
【解決手段】紫外線殺菌灯2と光量調節機構3を具備し、鶏卵選別包装システムの起動/停止信号8の入力を受けた開閉制御部7は起動信号であれば、鶏卵に紫外線を照射するために光量調節機構3を開く方向にモータ4を回転させ、停止信号であれば、鶏卵への紫外線照射を防ぐために光量調節機構3を閉じる方向にモータ4を回転させて鶏卵への紫外線照射を制御する。
【選択図】図1
【解決手段】紫外線殺菌灯2と光量調節機構3を具備し、鶏卵選別包装システムの起動/停止信号8の入力を受けた開閉制御部7は起動信号であれば、鶏卵に紫外線を照射するために光量調節機構3を開く方向にモータ4を回転させ、停止信号であれば、鶏卵への紫外線照射を防ぐために光量調節機構3を閉じる方向にモータ4を回転させて鶏卵への紫外線照射を制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、紫外線照射による鶏卵殻の変色防止を特徴とする紫外線殺菌装置とこれを備えた鶏卵選別包装システムに関する。
日本では、年間約400億個(約250万トン)の鶏卵が生産されているが、これらの中の約70%(約280億個)が、平均10個単位で包装卵に供されており、数万個〜十数万個/時の鶏卵処理能力を持つ自動選別包装システムが多用されている。このような鶏卵の選別包装工程では、鶏卵を回転させながら搬送するコンベア上において有効塩素濃度が150ppm以上の次亜塩素酸ナトリウム水溶液、または同等以上の殺菌効果を有する殺菌剤で卵殻表面を洗浄して殺菌後、さらに乾燥させた卵殻表面に波長254nmの紫外線を照射して殺菌するのが一般的である。
食品の安全性を確保する手段として、加熱殺菌や化学的殺菌が普及しているが、鶏卵の殺菌に適用すると、前者は生卵を茹卵に変質させ、後者は薬品の残留性や殺菌速度などに難点がある。これに対して紫外線殺菌は光が照射された部分の殺菌速度が迅速で残留性もないため、古くから様々な分野で利用されている。鶏卵の殺菌に関しては、洗浄、乾燥、検査工程後、コロ式コンベア上を回転しながら搬送される鶏卵に紫外線を照射して、卵殻表面を迅速に殺菌する方式の紫外線殺菌装置が提案された(例えば、特許文献1参照。)。また、鶏卵を回転させながらその向きを整える整列装置の上方に紫外線殺菌灯を配置して卵殻の全表面を殺菌する殺菌装置が提案された(例えば、特許文献2参照。)。以下、従来の鶏卵の紫外線殺菌技術に関する特許文献を挙げる。
特開平07−194295号公報(第1−2項、第3図)
特開平07−289159号公報(第1−2項、第1−2図)
搬送コンベア上に鶏卵が積載された状態で選別包装システムが停止した場合、波長254nmの紫外線を鶏卵に照射し続けると、白色卵は日焼け現象によって卵殻の色が黄褐色に変色するので商品価値が著しく低下する。しかし、これまで提案された鶏卵の紫外線殺菌装置には卵殻の変色を防止する技術は見当たらない。本発明が解決しようとする課題は、鶏卵への過剰な紫外線照射を防げることによって、卵殻の変色を防止できる紫外線殺菌装置の実現である。
紫外線殺菌灯から放射された紫外線の照度を、鶏卵の選別包装システムと同期して開閉する光量調節機構で制御すれば、鶏卵への過剰な紫外線照射が防がれ、卵殻の変色を防止できる。具体的には、鶏卵搬送コンベアが停止している時は光量調節機構を閉じて遮光板として機能させると、鶏卵への過剰な紫外線照射を防止できる。また鶏卵搬送コンベアが稼動している時だけ光量調節機構を開くと、紫外線反射効果によって鶏卵への紫外線照射が高められる。
前記のような鶏卵選別包装システムと同期して開閉する光量調節機構を利用すると、(1)光量調節機構を閉じると遮光板として機能するので、鶏卵への過剰な紫外線照射は防止でき、鶏卵殻の変色を防止できる。(2)光量調節機構を開くと反射板として機能するので、紫外線の有効利用に役立つ。(3)別の効果として、紫外線殺菌灯を常時点灯のままで鶏卵への紫外線照射量を制御できるため、選別包装システムと同期して紫外線殺菌灯をON/OFF制御した場合と比べて、紫外線殺菌灯の延命が期待できる。
本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。図1に示すように6列搬送コンベアに搭載できる紫外線殺菌装置1は、波長254nmの紫外線を主として放射する紫外線殺菌灯2、鶏卵選別包装システムと同期して開閉する光量調節機構3、信号電流が加えられる度に定まった角度分だけ回転するモータ4、開閉駆動部5、開閉位置検出センサ6、開閉制御部7などで構成される。図2のフローチャートに示すように選別包装システムの起動/停止信号8の入力を開閉制御部7が受けて、その信号が起動信号S10であれば、開閉位置検出センサの反応を確認S11し、停止信号が入力されていないことを確認S12後、光量調節機構3を開く方向にモータ4を1ステップ角度分だけ回転S13させ、この動作を繰り返す。開閉位置検出センサ6が反応するとモータ4の回転を停止させて、光量調節機構3を開く動作が完了する。停止信号S20であれば、反対に光量調節機構3を閉じる方向に、開閉位置検出センサ6が反応するまでモータ4を回転させ、光量調節機構3の閉じる動作が完了する。以上のように光量調節機構3を鶏卵選別包装システムと同期させて開閉すると、鶏卵Eへの紫外線照射を制御することができる。
紫外線殺菌装置1は、図3に概念を示すように、鶏卵選別包装システム21に搭載される。このシステムは、システム制御部22、洗浄部23、乾燥部24、殺菌部25、検査部26、秤量部27、転送部28、搬送駆動機構29、不合格卵排除部30、包装部31、などから成り、紫外線殺菌装置1は、殺菌部25に搭載され、システム制御部22から送信された起動/停止信号8に基づいて紫外線殺菌装置1は制御される。
以下に本発明の実施例を示し、その技術内容を具体的に説明するが、本発明の範囲は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
図1に示す紫外線殺菌装置1を用いて、紫外線照度を調べた。紫外線殺菌灯2には30W殺菌灯、光量調節機構3には波長254nmの紫外線の反射率が約80%のアルミニウム板を用い、殺菌灯の管から50mmの距離で各種条件において紫外線照度を測定した結果、光量調節機構3を取り外すと1.8mW/cm2、光量調節機構3を開いて反射板として機能させると5.4mW/cm2、閉じて遮光板として機能させると0.1mW/cm2であった。光量調節機構3を反射板として機能させると反射板が無い場合と比べて紫外線照度が約3倍向上するため、紫外線を効率的に照射できること、光量調節機構3を遮光板として機能させると紫外線が殆ど照射されないこと、が明らかとなった。
前記と同じ条件で、紫外線照射による鶏卵殻の変色を調べた。光量調節機構3を開いて鶏卵に紫外線を照射すると15分以内で卵殻は黄褐色に変色した。これに対して閉じて遮光板として機能させると紫外線は殆ど鶏卵に照射されないため、60分では卵殻は変色しなかった。搬送コンベア上に鶏卵が積載された状態での選別包装システムの停止は小休憩や選別包装システムの故障などで起り得るが、本発明の紫外線殺菌装置は過剰な紫外線照射を防げるため、卵殻の変色防止に実用上十分役立つことが明らかとなった。
図1に示す紫外線殺菌装置1を10.8m/分の速度のコンベアに搭載して、鶏卵殻の殺菌効果を調べた。小売店から購入した鶏卵20個中、10個は紫外線照射せず対照とし、他方の10個はコンベア上に載せて搬送しながら紫外線殺菌装置1で紫外線照射した。卵殻表面に付着した一般生菌は次に示す方法で採取した。まずストマッカー袋に入れた滅菌生理食塩水50mlの中に殻付卵1個を投入し、袋の外側から卵殻の表面を指で擦りながら60秒間揉んで、該食塩水中に一般生菌を洗い落とした後、卵挟を用いて殻付卵を袋の外に取り出した。さらに次に示す方法で一般生菌数を計数した。例えば、この袋の中に残った50mlの試料原液から1ml(50倍希釈)と該原液1mlに滅菌生理食塩水9mlを加えた10mlから1ml(500倍希釈)を、それぞれ滅菌したシャーレに採り、15〜20mlの寒天培地を注入した。該寒天培地が完全に凝固した後、35℃で48時間培養した。各生菌単位での増殖によって観察可能な大きさまで成長した集落の数を計数後、各希釈倍率を乗じて卵殻表面に付着していた生菌数に換算した。この結果、表1に示すように紫外線照射していない鶏卵殻(対照)には9.1×103〜4.4×105個(平均8.6×104個)の一般生菌が存在していたが、紫外線殺菌装置1で紫外線照射した鶏卵殻の一般生菌数は5.0×10〜6.6×103個(平均1.4×103個)であった。個々の鶏卵により卵殻に存在する一般生菌数には差があるが、紫外線照射すると明らかに生菌数は減少しており、実用的な殺菌効果を確認できた。
1・・・紫外線殺菌装置、 2・・・紫外線殺菌灯、
3・・・光量調節機構、 4・・・モータ、
5・・・開閉駆動部、 6・・・開閉位置検出センサ、
7・・・開閉制御部、 8・・・鶏卵選別包装システムの起動/停止信号、
21・・・鶏卵選別包装システム、 22・・・システム制御部、
23・・・洗浄部、 24・・・乾燥部、
25・・・殺菌部、 26・・・検査部、
27・・・秤量部、 28・・・転送部、
29・・・搬送駆動機構、 30・・・不合格卵排除部、
31・・・包装部、 E・・・鶏卵
3・・・光量調節機構、 4・・・モータ、
5・・・開閉駆動部、 6・・・開閉位置検出センサ、
7・・・開閉制御部、 8・・・鶏卵選別包装システムの起動/停止信号、
21・・・鶏卵選別包装システム、 22・・・システム制御部、
23・・・洗浄部、 24・・・乾燥部、
25・・・殺菌部、 26・・・検査部、
27・・・秤量部、 28・・・転送部、
29・・・搬送駆動機構、 30・・・不合格卵排除部、
31・・・包装部、 E・・・鶏卵
Claims (1)
- 波長254nmの紫外線を主として放射する紫外線殺菌灯と、鶏卵への紫外線照射量を制御する開閉式の光量調節機構を具備し、鶏卵搬送コンベアが稼動している時は鶏卵に紫外線を照射する目的で、光量調節機構を開いて反射板として機能させ、停止している時は光量調節機構を閉じて鶏卵への過剰な紫外線照射を防ぐ遮光板として機能させることを特徴とする紫外線殺菌装置とこれを具備した鶏卵選別包装システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005306483A JP2007110978A (ja) | 2005-10-21 | 2005-10-21 | 紫外線殺菌装置とこれを具備した鶏卵選別包装システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005306483A JP2007110978A (ja) | 2005-10-21 | 2005-10-21 | 紫外線殺菌装置とこれを具備した鶏卵選別包装システム |
Publications (1)
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JP2007110978A true JP2007110978A (ja) | 2007-05-10 |
Family
ID=38093724
Family Applications (1)
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JP2005306483A Pending JP2007110978A (ja) | 2005-10-21 | 2005-10-21 | 紫外線殺菌装置とこれを具備した鶏卵選別包装システム |
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JP (1) | JP2007110978A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102795357A (zh) * | 2012-09-14 | 2012-11-28 | 扬州福尔喜果蔬汁机械有限公司 | 一种蛋品自动分级生产线及其工作方法 |
EP3067687A4 (en) * | 2013-11-09 | 2017-06-28 | Nabel Co., Ltd. | Egg inspection device and method |
WO2022219972A1 (ja) | 2021-04-13 | 2022-10-20 | ウシオ電機株式会社 | 不活化方法および精算システム |
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2005
- 2005-10-21 JP JP2005306483A patent/JP2007110978A/ja active Pending
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