JP2007109677A - 荷電ビーム装置および荷電粒子検出方法 - Google Patents

荷電ビーム装置および荷電粒子検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】小型の光学系でも高い効率で二次電子を検出する。
【解決手段】リターディング電位をウェーハWに印加するときは、縮小レンズ63とプリ主偏向器95’との間に配設された二次電子検出器31で二次電子を検出し、リターディング電位をウェーハWに印加しないときは、対物レンズ65とウェーハWとの間に配設された二次電子検出器33で二次電子を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、荷電ビーム装置および荷電粒子検出方法に関し、例えばLSI、超LSIの半導体製造工程において荷電ビームの照射を受けた基板から発生する二次電子の検出を対象とする。
走査型の電子顕微鏡において試料表面で発生した二次電子の検出効率を上げる方法としては、対物レンズの下部にMCP(Micro Channel Plate)検出器とマイナス電位を印加する金属製筒体5とを配置する方法(例えば特許文献1)の他、MCP検出器を対物レンズ上部に配置する方法(例えば特許文献2および3)など、様々な提案がされている。なお、本明細書において、特に明記しない限り、荷電粒子は反射荷電粒子を含む広義の概念であり、二次電子も反射電子を含む広義の概念で用いられる。
特許文献1に提案された荷電粒子検出装置を図17に示す。同図に示す検出装置では、電子線EBを絞ってウェーハW上に照射させる対物レンズ241の下部に、二次電子を検出するMCP検出器244と金属製筒体245が設けられている。ウェーハWの電子線EBが照射された位置から発生した二次電子は、対物レンズ241の磁界により光軸方向に引き込まれようとするが、電源249から金属製筒体245に印加されるマイナスの電位(−50〜−150V)によって発生する電界により二次電子が反発し、軌道Esbを辿ってMCP検出器244で検出される。
特許文献2に開示された走査電子顕微鏡の概略構成を図18のブロック図に示す。同図に示す電子顕微鏡は、2つの電子検出器174,175を備え、ウェーハWから放出された二次電子(反射電子を含まない狭義の二次電子)を電子検出器174で検出し、かつ、ウェーハWから放出された反射電子を電子検出器175により検出することにより、(狭義の)二次電子と反射電子とを同時に検出することを可能にするものである。
また、図19は、特許文献3に開示された走査電子顕微鏡の概略構成を示すブロック図である。ウェーハWにマイナス電位(リターディング電位)が印加された状態では、ウェーハWから放出された二次電子は電子銃101側に引き出す電界により放出直後にウェーハWと対物レンズ265との間で加速されるので、対物レンズ265の下部で検出することは困難である。そこで、図19の電子顕微鏡では、対物レンズ265とその上流側に配置されたMCP検出器211との間にウィーンフィルタ208を設け、このウィーンフィルタ208により直交電磁界を励起する。この直交電磁界により、一次電子線EBに対しては偏向力が相殺されるが、ウェーハWで発生して対物レンズ265内を飛来した二次電子信号ESに対しては偏向力が相殺されないので、二次電子信号ESが光軸外に偏向され、光軸周辺に配置されたMCP検出器211で検出することができる。
特開昭63−175325 特開平06−243814 特開平11−162384
しかしながら、上述した検出方法には以下のような問題があった。
即ち、特許文献1に開示された方法は、対物レンズ241からウェーハWまでの距離が十分に長い光学系でしか効果が無く、また、金属製筒体245に印加するマイナス電位は比較的大きい(−50〜−150V)ので、これによるフォーカスズレが問題となる。
電子ビームを高加速に加速してウェーハW上のレジストへ打ち込むと、照射された電子ビームがウェーハW上面のレジスト下面に成膜された各種多層薄膜で反射して再びレジスト上方に向かう現象である近接効果が発生し、これにより描画パターンにボケや解像度の劣化が発生してしまうため、近年、低加速電圧の電子ビームを用いた成形アパーチャ方式の荷電ビーム露光装置が提案されている。このような低加速電圧型の荷電ビーム露光装置では、空間電荷効果によるビームボケが問題になるため、このようなビームボケを低減するために光学系の小型化が必須とされる。特許文献2および3の検出方法では、MCP検出器を対物レンズの上方に配置するため、いずれもウェーハWとMCP検出器との間に十分な距離が必要になる。このため、光学系を小型化しなければならない低加速電圧型の荷電ビーム露光装置には適用できない、という問題点があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は小型の光学系を有する場合でも高い効率で荷電粒子を検出できる荷電ビーム装置および荷電粒子検出方法を提供することにある。
本発明によれば、
荷電ビームを発生させて基板に照射する荷電ビーム出射手段と、
上記荷電ビームを縮小させる縮小手段と、
上記荷電ビームを偏向して上記基板の表面を走査する偏向手段と、
上記荷電ビームの照射を受けて上記基板から発生する荷電粒子を検出する荷電粒子検出手段であって、その荷電粒子検出面が上記荷電ビーム出射手段に対向するように配置される第1の荷電粒子検出手段と、
を備える荷電ビーム装置が提供される。
また、本発明によれば、
荷電ビームを発生させて試料に照射する荷電ビーム出射手段と、
前記荷電ビームを縮小させる縮小手段と、
前記荷電ビームを偏向して前記試料の表面を走査する偏向手段と、
前記荷電ビームの照射を受けて前記試料から発生する荷電粒子を検出する荷電粒子検出手段であって、その荷電粒子検出面が前記荷電ビームの光軸に面し、かつ、前記光軸に対して回転対称に配設される第1の荷電粒子検出手段と、
を備える荷電ビーム装置が提供される。
また、本発明によれば、
荷電ビームを発生させて基板に照射する荷電ビーム出射手段と、上記荷電ビームを縮小させて上記基板に結像させる縮小手段と、上記荷電ビームを偏向して上記基板の表面を走査する偏向手段と、上記荷電ビームの照射を受けて上記基板から発生する荷電粒子を検出する荷電粒子検出手段と、を備える荷電ビーム装置に用いられる荷電粒子の検出方法であって、
上記荷電粒子検出手段の荷電粒子検出面を上記荷電ビーム出射手段に対向するように配置し、
上記荷電粒子の軌道を電界で制御することにより上記荷電粒子検出面で上記荷電粒子を検出する、荷電粒子検出方法が提供される。
また、本発明によれば、
荷電ビームを発生させて試料に照射する荷電ビーム出射手段と、前記荷電ビームを縮小させて前記試料に結像させる縮小手段と、前記荷電ビームを偏向して前記試料の表面を走査する偏向手段と、前記荷電ビームの照射を受けて前記試料から発生する荷電粒子を検出する荷電粒子検出手段と、を備える荷電ビーム装置に用いられる荷電粒子の検出方法であって、
前記荷電粒子検出手段の荷電粒子検出面を、前記荷電ビームの光軸に面し、かつ、前記光軸に対して回転対称になるように配置し、
前記荷電粒子検出面で前記荷電粒子を検出する、荷電粒子検出方法が提供される。
さらに、本発明によれば、
荷電ビームを発生させて基板に照射する荷電ビーム出射手段と、上記荷電ビームを第1の電界により縮小させる第1の縮小手段と、上記第1の縮小手段により縮小した上記荷電ビームを磁界または第2の電界によりさらに縮小させて上記基板に結像させる第2の縮小手段と、上記荷電ビームを偏向して上記基板を走査する偏向手段と、を備え、上記荷電ビームの上記基板への入射速度を減速させるリターディング電位を上記基板に印加する外部電源に接続可能な荷電ビーム装置に用いられ、上記荷電ビームの照射を受けて上記基板から発生する荷電粒子を検出する方法であって、
上記リターディング電位を上記基板に印加するときは、上記第1の縮小手段と上記第2の縮小手段との間で上記荷電粒子を検出し、
上記リターディング電位を上記基板に印加しないときは、上記第2の縮小手段と上記基板との間で上記荷電粒子を検出する、
荷電粒子検出方法が提供される。
本発明によれば、高い効率で荷電粒子を検出できる荷電ビーム装置および荷電粒子検出方法を提供することができる。
本発明の実施の形態のいくつかについて図面を参照しながら説明する。以下では、荷電ビームとして電子ビームを用いる電子ビーム描画システムを取り上げ、電子ビームを基板に照射して荷電粒子としての二次電子を検出する場合について説明するが、本発明はこのような露光装置に限ることなく、荷電ビーム装置全般に適用できるものである。また、本発明は、例えば荷電ビームとしてイオンビームを用いる場合にも勿論適用可能である。
(1)第1の実施の形態
図1は、本発明にかかる荷電ビーム装置の第1の実施の形態を示すブロック図である。同図に示す電子ビーム描画システム1は、電子光学系と制御部とXYステージ19とを備える。
制御部は、システム全体を制御する制御コンピュータ80と、各電源51〜56と、偏向制御電源57,58と、本実施形態において特徴的な電子検出器コントローラ83とを含む。電子検出器コントローラ83は、スイッチSWを切り換えることにより、後述する二次電子検出器31,33により検出された二次電子の信号を選択的に受け取って処理し、SEM画像となる二次電子信号として制御コンピュータ80に与える。この点は後に詳述する。制御コンピュータ80は、この二次電子信号を処理することによりSEM画像を出力する。
XYステージ19は、上面でウェーハWを載置し、図示しないコントローラから制御信号を受けてウェーハWをX−Y平面内で移動させる。
電子光学系は、電子ビームEBを発生させる電子銃11と、矩形または円形の開口を有する第1アパーチャ13と、照明レンズ15と、第1成形偏向器17と、成形アパーチャ(セルアパーチャ)89と、第2成形偏向器21と、縮小レンズ63と、二次電子検出器31と、対物レンズ65と、プリ主偏向器95’と、副偏向器93と、主偏向器95と、ポスト主偏向器97と、レーザ変位センサ99と、制御電極91と、二次電子検出器33とを含む。
照明レンズ15は、2個の静電レンズ(アインツェルレンズ)で構成され、それぞれ中央の電極へ電源52から負の電圧が印加されて使用され、成形アパーチャ89のセルパターンに対して十分大きく、かつ、必要な大きさのビーム径となるように電子ビームEBの倍率を調整する。第2成形アパーチャ89には、所望の描画パターンの形状に応じてセルアパーチャが複数個配列されている。
第1成形偏向器17は、照明レンズ15を通過した電子ビームEBが第2成形アパーチャ89の所望のセルパターンに入射するように、電子ビームEBを偏向制御する。
第2成形偏向器21は、成形アパーチャ89を通過した電子ビームEBを光軸上に振り戻す。縮小レンズ63は、成形アパーチャ89を起点とするセルパターン像を縮小させ、対物レンズ65は、縮小したセルパターン像をさらに縮小させてウェーハW上に結像させる。プリ主偏向器95'、主偏向器95、およびポスト主偏向器97は、それぞれ偏向制御電源58から電圧の印加を受け、XYステージ19の位置を参照しながらウェーハWの描画領域(ストライプ)が走査されるように、電子ビームEBを偏向制御する。副偏向器93は、上記ストライプ内をさらに細かく分割した描画範囲に対して電子ビームEBの照射位置を制御する。
二段の二次電子検出器31,33は電子ビームEBの照射によりウェーハWの表面から発生する二次電子を検出する。二次電子検出器31は、縮小レンズ63とプリ主偏向器95’との間に設けられ、本実施形態において、その二次電子検出面31aが成型アパーチャ89側を向くように配置される。二次電子検出器33は、ポスト主偏向器97とウェーハWとの間に設けられ、その二次電子検出面33aはウェーハW側を向いて設置される。
制御電極91は、ポスト主偏向器97と二次電子検出器33との間に設けられ、電源56に接続され、電子検出器コントローラ83による二次電子検出器33,31の選択に応じて印加電圧が制御され、選択された二次電子検出器の検出効率が高まるように二次電子の軌道を制御する。この点は後に詳述する。
レーザ変位センサ99は、レーザ光を発生させてウェーハWの上面に対して斜めに入射させることにより、ウェーハWと縮小投影光学系との距離を計測する。
電子ビームEBの軌道について簡単に説明する。まず、電子ビームEBは、電子銃11により低加速で生成され、第1アパーチャ13の開口を通過した後、照明レンズ15でその倍率を調整されながら成形アパーチャ89のセルパターンに照射する。照明レンズ15を通過した電子ビームEBは、成形アパーチャ89を起点とするセルパターンビームとしてスタートし、第2成形偏向器21により光学系光軸上に振り戻された状態で縮小レンズ63を通過する。
成形アパーチャ89を起点とするセルパターンビームは、成形アパーチャ89と縮小レンズ63と間で第1のクロスオーバ9aをまず形成した後に縮小レンズ63によりセルパターン像が縮小され、縮小レンズ63の像面位置7の近傍でそのビーム径を最も小さく絞られた後、プリ主偏向器95'、副偏向器93、主偏向器95、ポスト主偏向器97を通過するとともに、対物レンズ65の中心近傍で第2のクロスオーバ9bを再度形成し、対物レンズ65によりウェーハWの上面に投影される。
図1に示す電子ビーム描画システム1による二次電子検出方法について図2および図3を参照しながら説明する。
まず、図2に示すように、電源55からウェーハWにリターディング電位が印加された状態では、電子検出器コントローラ83は、検出面31aがセルアパーチャ89側を向いて配置された二次電子検出器31が選択されるようにスイッチSWを切り換える。この一方、図3に示すようにウェーハWにリターディング電位が印加されていない状態では、電子検出器コントローラ83は、検出面33aがウェーハW側を向いて設置された二次電子検出器33が選択されるようにスイッチSWを切り換える。このように、リターディング電位の印加の有無に応じて二段の二次電子検出器31,33を使い分けることにより検出効率が高くなり、常に高画質のSEM画像を観察することが可能になり、電子ビームの調整等の制御も容易になる。リターディング電位がウェーハWに印加されている場合、図2に示すように、ウェーハWで発生した二次電子ESは、対物レンズ65を通過した後、縮小レンズ63の電位によってその速度が減速されるとともに、その軌道EsaがウェーハWの方向へ変化する。この結果、二次電子ESが二次電子検出器31で検出される。二次電子ESは、縮小レンズ63の電位により追い戻される過程でエネルギーを失うことなく、軌道Esaのみ変化して電子ビーム検出器31に入射するので、プラス電位を検出面31aの表面に印加して電子を引き込む必要も無い。このように、本実施形態によれば、検出面31aがセルアパーチャ89側を向くように二次電子検出器31を配置し、上方を向いた検出面31aで二次電子ESが検出されるように二次電子ESの軌道Esaを制御するので、高い効率でかつ簡易な構成で二次電子ESを検出することができる。
各二次電子検出器31,33での検出効率を高めるため、電源56から制御電極91に印加される電圧は、電子検出器コントローラ83による二次電子検出器33,31の選択に応じて制御される。電源55からウェーハWにリターディング電位が印加されて電子検出器コントローラ83により二次電子検出器31が選択された場合には、図2に示すように、電源56から制御電極91にウェーハWへの印加電圧に対して正の電圧が印加され、これにより、基板Wから発生した二次電子ESは縮小レンズ63に向けて加速される。この結果、二次電子検出器31での検出効率が向上する。
この一方、ウェーハWにリターディング電位が印加されず、従って電子検出器コントローラ83により二次電子検出器33が選択された場合には、図3に示すように、制御電極91には電源56から負の電圧が印加され、これにより、基板Wから発生した二次電子ESが押し戻され、ウェーハW側を向いて設置された検出面33aにより検出される。この結果、二次電子検出器33での検出効率が向上する。この場合は、二次電子ESが制御電極91よりも第2成形アパーチャ89側に侵入することが防止されるので、レンズ電極および偏向電極の各表面へのコンタミネーションとチャージアップとを同時に抑制することができる。
二次電子検出器31での検出効率をさらに向上し、かつ、アクセプタンスの調整を可能にするためには、縮小レンズ63が生成する電界の二次電子検出器31側への浸み出し(電界の分布形状および強度分布など)を調整することが好ましい。このため、図4に示すように、本実施形態では縮小レンズ63を構成する電極63a〜63cのうち最も二次電子検出器31側に位置する電極63cの内径ID3は、他の電極63a,63bの内径ID1よりも大きくなるように調整される。このような内径の調整に加え、図5に示す変形例64のように、二次電子検出器31側からみて逆テーパ状になるように電極64cの内壁にテーパ角CAを持たせるとさらに好ましい。これらの調整と代替的に、またはこれらの調整に加え、電極63c,64cに二次電子ESの速度を減速させるための電位を印加しても良い。
このように、本実施形態によれば、電子ビーム検出器33とウェーハW間の距離が短い光学系においてもリターディング電位を印加した状態で検出効率を高めることができる。
なお、本実施形態では、各二次電子検出器31,33での検出効率を高めるために二次電子の軌道を制御する制御電極91を特に設けた場合について説明したが、これに限ることなく、例えば縮小レンズ63,対物レンズ65の各電極のうち、最もウェーハW側に位置する電極に対して上述した電位制御を実行しても良い。
図6は、本実施形態の荷電ビーム装置の変形例の要部を示すブロック図である。同図に示す電子ビーム描画システム2は、検出面31aがセルアパーチャ89側を向いて配置された二次電子検出器31に代えて、検出面32aが電子ビームEBの光軸に平行な面に配置された二次電子検出器32を備える。二次電子ESは縮小レンズ63の電位により追い戻されるので、本変形例のように、電子ビームEBの光軸に平行になるように検出面32aを設置しても、同様に高い効率で二次電子を検出することができる。電子ビーム描画システム2のその他の構成は、図1に示す電子ビーム描画システム1と実質的に同一である。
(2)第2の実施の形態
図7は、本発明にかかる荷電ビーム装置の第2の実施の形態の要部を示すブロック図であり、また、図8は、図7に示す電子ビーム描画システム3が備えるX−Yステージ19の平面図である。
図7および図8に示すように、本実施形態の電子ビーム描画システム3の特徴は、X−Yステージ19上でウェーハWを載置する領域と離隔して配設された電子ビーム調整/検出ユニット141を備え、このユニット141に二次電子検出器33が一体的に形成されている点にある。電子ビーム描画システム3のその他の構成は、図1に示す電子ビーム描画システム1と実質的に同一である。
電子ビーム調整/検出ユニット141の拡大正面図を図9に示す。電子ビーム調整/検出ユニット141は、ビーム調整用パターン41a,41b,41cが上面に形成されたビーム調整試料41と、ユニットの側面部をなすようにビーム調整試料41の端部に設けられた支持部45と、この支持部45に支持されてその検出面33aがビーム調整試料41側を向くように配設された二次電子検出器33とを含む。電子ビーム調整/検出ユニット141は、ビーム調整用パターン41a〜41cを用いた電子ビームEBの調整時にのみ対物レンズ65の下方に位置するように、X−Yステージ19で搬送され、ビーム調整用パターン41a〜41cのSEM画像を検出することにより、電子ビームEBのフォーカス、偏向量および非点補正等が調整される。電子ビームEBの調整時に試料41から発生した二次電子は、例えば図9に示す軌道Esbを辿って二次電子検出器33の検出面33aで検出される。ウェーハWの露光工程中では、電子ビーム調整/検出ユニット141は露光の妨げにならない位置にX−Yステージ19で搬送され、例えば図10に示す状態で露光工程が実行される。
図11は、ビーム調整試料41に設けられたビーム調整用パターン41a〜41cの具体的形状を示す拡大図である。本実施形態において各ビーム調整用パターン41a〜41cは、段差部41as〜41csと、これらの段差部41as〜41csの上面でほぼ等間隔に位置するように形成された複数の十字マークP41とを含む。段差部41as〜41csは、いずれも辺の長さがDの矩形平面形状で形成されるが、それぞれ異なる高さha〜hcを有する。十字マークP41は、例えばタングステン等の金属材料で形成される。各段差部の平面形状における矩形の辺の長さDは、主偏向器95等による主偏向の偏向範囲に対応しており、偏向エリア内でのビーム位置は、十字マークP41を電子ビームで偏向走査してSEM画像を取得することにより調整される。このとき、段差部41as〜41csの高さha〜hcがそれぞれ異なるので、それぞれの高さにおけるフォーカス条件を調整することができ、さらに、各高さ条件における偏向エリア内でのビーム位置も調整することができる。
図12は、電子ビーム調整/検出ユニットの第1の変形例を示す拡大正面図である。同図に示す電子ビーム調整/検出ユニット143は、検出面35aが電子ビームEBの光軸に平行になるように配置された二次電子検出器35を含む。このように光軸に平行に配置された検出面を有する構成でも良い。
図13は、電子ビーム調整/検出ユニットの第2の変形例の要部を示す図である。同図に示す電子ビーム調整/検出ユニット145は、所望のサイズと形状を有する各種調整用パターン42a〜42cが形成されたビーム調整試料42と、検出面37aがビーム調整試料42側を向いた二次電子検出器37とを含み、調整パターン42a〜42cの位置に対応させて電子ビームEBが通過するために十分な大きさの開口Ha〜Heを二次電子検出器37に設けたものである。
ビーム調整用パターンのサイズを大きくしたい場合や数量を多くしたい場合は、電子ビームEBが各調整用パターンすべてに照射できるように二次電子検出器に設けられた開口の内径(例えば図12の内径ID5)を大きくする必要が生じる。しかしながら、単に開口の内径を大きくしてしまうと、電子ビームEBの照射位置と二次電子検出器の検出面との間の距離が長くなり、その結果、二次電子ESの検出効率が低下してしまう。このような場合に、本変形例の電子ビーム調整/検出ユニット145を用いることにより、所望の調整パターンの観察毎にX−Yステージ19により各調整用パターンを光軸上に移動させて電子ビームEBを照射すれば、検出効率を落とすことなく観察することが可能になる。これにより、ビーム調整試料に配置する調整用パターンの数量や大きさの制限を無くすことができる。
図14は、電子ビーム調整/検出ユニットの第3の変形例の要部を示す図である。同図に示す電子ビーム調整/検出ユニット147は、ビーム調整用パターン39a〜39cが形成されたビーム調整試料39と、これらのビーム調整用パターン39a〜39cを囲むようにビーム調整試料39の上面に形成され、検出面が成形アパーチャ89側を向くように配設された二次電子検出器43とを含む。電子ビーム調整/検出ユニット147は、二次電子検出器43の検出面とは逆の面にビーム調整試料39を貼り付けることにより形成しても良い。
本変形例の電子ビーム調整/検出ユニット147によれば、二次電子検出器43がビーム調整試料39を介してX−Yステージ19に接するように配設され、X−Yステージ19から離隔していないので、例えば図12の支持部47の高さに応じた分だけ、対物レンズ65からウェーハWまでの距離を短縮することができる。これにより、光学特性を大幅に向上させることができる。
図14に示す電子ビーム調整/検出ユニット147において、ビーム調整用パターン39a〜39cのサイズは、対物レンズ65を磁界型レンズで構成した場合、ビーム調整試料39から発生する二次電子のビーム調整試料39上での広がり(軌道Esb)よりも小さくすると、検出効率をさらに高めることができる。
この一方、静電型レンズで対物レンズ65を構成する場合は、縮小レンズ63,64の構成に関する前述の説明と同様に、図15に示すように対物レンズ65を構成する電極65a〜65cのうち最もウェーハW側に位置する電極65cの内径ID9を他の電極の内径ID7よりも大きくしたり、図16に示す対物レンズ66のように内壁にテーパ角CAを持たせて、そのテーパ角を調整することにより、対物レンズ66の電界のウェーハW側への浸み出し(電界の分布形状および強度分布など)が調整されるので、二次電子検出器33,35,37または43での検出効率をさらに向上させ、アクセプタンスを調整することも可能になる。また、縮小レンズについて前述した点と同様に、これらの調整と代替的に、またはこれらの調整に加え、対物レンズ65,66を構成する電極のうち最もウェーハW側に位置する電極65c,66cに二次電子ESの速度を減速させるための電位を印加しても良い。
(3)半導体装置の製造方法
上述した荷電粒子の検出方法を半導体装置の製造工程に用いることにより、高い効率で荷電粒子を検出でき、基板表面の画像を高品質で取得することができるので、短いTAT(Turn Around Time)でかつ高い歩留まりで半導体装置を製造することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記形態に限ることなく、その技術的範囲内で種々変更して実施することができる。上述した実施形態では低加速の電子ビーム描画システムに適用する場合について説明したが、本発明は、例えば高加速の荷電ビーム露光装置にも勿論適用することができる。
本発明にかかる荷電ビーム装置の第1の実施の形態を示すブロック図である。 本発明にかかる荷電粒子検出方法の実施の一形態の説明図である。 本発明にかかる荷電粒子検出方法の実施の一形態の説明図である。 図1に示す荷電ビーム装置が備える縮小レンズの電極構成を示す正面図である。 図4に示す電極構成の変形例を示す正面図である。 図1に示す荷電ビーム装置の変形例である。 本発明にかかる荷電ビーム装置の第2の実施の形態の要部を示すブロック図である。 図7に示す荷電ビーム装置が備えるX−Yステージの平面図である。 図7に示す荷電ビーム装置が備える電子ビーム調整/検出ユニットの拡大正面図である。 ウェーハの露光工程中における電子ビーム調整/検出ユニットの位置の一例を示すブロック図である。 図9に示す電子ビーム調整/検出ユニットに設けられたビーム調整用パターンの拡大図である。 図9に示す電子ビーム調整/検出ユニットの第1の変形例を示す拡大正面図である。 図9に示す電子ビーム調整/検出ユニットの第2の変形例の要部を示す図である。 図9に示す電子ビーム調整/検出ユニットの第3の変形例の斜視図である。 図7に示す荷電ビーム装置が備える対物レンズの電極構成を示す正面図である。 図15に示す電極構成の変形例を示す正面図である。 従来の技術による荷電粒子検出装置の一例を示す図である。 従来の技術による走査電子顕微鏡の一例を示すブロック図である。 従来の技術による走査電子顕微鏡の他の一例を示すブロック図である。
符号の説明
1〜3 電子ビーム描画システム
7 縮小レンズの像面位置
9a,9b クロスオーバ
11 電子銃
13 第1アパーチャ
15 照明レンズ
17 第1成形偏向器
19 X−Yステージ
21 第2成形偏向器
31,33,35,244 MCP検出器
31a,32a,33a,35a 検出面
39,41〜43 ビーム調整試料
39a〜39c,41a〜41c,42a〜42c,43a〜43c ビーム調整用パターン
45,47,49 支持部
51〜56,249 電源
63,64 縮小レンズ
65,66,265 対物レンズ
80 制御コンピュータ
83 電子検出器コントローラ
89 成形アパーチャ(セルアパーチャ)
93 副偏向器
95 主偏向器
95’ プリ主偏向器
97 ポスト主偏向器
99 レーザ変位センサ
141,143,145,147 電子ビーム調整/検出ユニット
245 金属製筒体
CA テーパ角
EB 電子ビーム
Esa,Esb 二次電子軌道
Ha〜He 開口
ID1,ID3,ID5,ID7,ID9 電極内径
SW スイッチ
W ウェーハ

Claims (5)

  1. 荷電ビームを発生させて試料に照射する荷電ビーム出射手段と、
    前記荷電ビームを縮小させる縮小手段と、
    前記荷電ビームを偏向して前記試料の表面を走査する偏向手段と、
    前記荷電ビームの照射を受けて前記試料から発生する荷電粒子を検出する荷電粒子検出手段であって、その荷電粒子検出面が前記荷電ビームの光軸に面し、かつ、前記光軸に対して回転対称に配設される第1の荷電粒子検出手段と、
    を備える荷電ビーム装置。
  2. 前記縮小手段と前記試料との間に配設され、前記荷電ビームの照射を受けて前記試料から発生する荷電粒子を検出する第2の荷電粒子検出手段と、
    前記荷電ビームの前記試料への入射速度を減速させるリターディング電位が外部の電源から前記試料へ印加されるときに前記第1の荷電粒子検出手段が選択され、前記試料へ前記リターディング電位が印加されないときに前記第2の荷電粒子検出手段が選択されるように、前記第1の荷電粒子検出手段と前記第2の荷電粒子検出手段とを選択的に切り換える荷電粒子検出制御部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の荷電ビーム装置。
  3. 前記縮小手段は、複数の電極を有する静電レンズを含み、前記複数の電極のうち前記試料側に位置する電極の内径が前記荷電ビーム出射手段側に位置する電極の内径よりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の荷電ビーム装置。
  4. 前記複数の電極のうち前記試料に最も近い位置に配設された電極は、その内壁が前記試料に向けて逆テーパ形状を有するように形成されることを特徴とする請求項3に記載の荷電ビーム装置。
  5. 荷電ビームを発生させて試料に照射する荷電ビーム出射手段と、前記荷電ビームを縮小させて前記試料に結像させる縮小手段と、前記荷電ビームを偏向して前記試料の表面を走査する偏向手段と、前記荷電ビームの照射を受けて前記試料から発生する荷電粒子を検出する荷電粒子検出手段と、を備える荷電ビーム装置に用いられる荷電粒子の検出方法であって、
    前記荷電粒子検出手段の荷電粒子検出面を、前記荷電ビームの光軸に面し、かつ、前記光軸に対して回転対称になるように配置し、
    前記荷電粒子検出面で前記荷電粒子を検出する、荷電粒子検出方法。
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