JP3787417B2 - 電子ビーム露光方法及び電子ビーム露光装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子ビーム露光方法及びその露光装置に関し、特にウエハ直接描画またはマスク、レチクル露光の為に、複数の電子ビームを用いてパターン描画を行う電子ビーム露光方法及びその露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
基板上に電子ビームを結像させて露光を行う電子ビーム露光装置では、ビーム電流が大きいとクーロン効果によって基板に投影された電子ビームの像にぼけが生じる。このクーロン効果によるぼけは電子ビーム投影用の縮小電子光学系の焦点位置を再調整することで大半が補正できるが、一部は補正できずに残る。電子ビームの断面形状を最大でも10μm角程度の範囲で成形させて転写する可変成形型露光装置では、成形されたビームの面積と装置パラメータ(ビーム電流密度、ビーム入射半角、ビームの加速電圧及び縮小電子光学系の光学長)とからクーロン効果によるぼけを予測し、その予測結果に応じて縮小電子光学系の焦点を調整している。
【0003】
ところで、複数の電子ビームを配列させて基板上に照射し、その複数の電子ビームを偏向させて基板上を走査させるとともに、描画するパターンに応じて複数の電子ビームのそれぞれを個別にon/offしてパターンを描画するマルチ電子ビーム型露光装置では、電子ビームが分散されて配列されているので、すなわち、基板上での実効的な単位面積当たりの電流が少ないので、クーロン効果によるぼけが小さい。このことは、クーロン効果によるぼけを所定値以内に制限した時、マルチ電子ビーム型露光装置は可変成形型露光装置よりも大きなビーム電流を与えて露光のスループットを向上させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】
クーロン効果によるぼけを所定値以内に制限するために、マルチ電子ビーム型露光装置では、すべての電子ビームがウエハ上に照射される場合を想定して、電子ビームの電流密度を制限していた。しかし、マルチ電子ビーム型露光装置では、複数の電子ビームが互いに異なるパターンを描画するので、同時にすべての電子ビームがウエハ上に照射されることは希である。
【0005】
本発明の目的は、各電子ビームの電流密度を適切に設定することにより、クーロン効果によるぼけを所定値以内にしながら、より大きなスループットを達成できるマルチ電子ビーム型露光方法及び装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する為の本発明の電子ビーム露光方法のある形態は、複数の電子ビームを用いて、基坂上にパターンを露光する電子ビーム露光方法において、縮小電子光学系を介して、複数の電子ビームを前記基板上に投影する段階と、前記複数の電子ビームを前記基板上を偏向させる段階と、偏向毎に、各電子ビームの照射を個別に制御する段階と、偏向毎の前記基板上に照射される電子ビームの数を予め検出する検出段階と、前記検出された電子ビームの数に基づいて、前記複数の電子ビームの電流密度を決定する決定段階とを有することを特徴とする。
【0007】
前記検出段階は、前記パターンのパターンデータに基づいて、偏向毎の前記基板上に照射される電子ビームの数を予め検出することを特徴とする。
【0008】
前記決定段階は、決定された前記複数の電子ビームの電流密度に対応して、前記複数の電子ビームを偏向する際の偏向周期を決定する段階を有することを特徴とする。
【0009】
前記決定段階は、予め決められた偏向領域内での前記検出された偏向毎の電子ビームの数の最大値に基づいて、前記偏向領域内での前記複数の電子ビームの電流密度を決定することを特徴とする。
【0010】
前記偏向領域内では、前記複数の電子ビームの電流密度を一定にすることを特徴とする。
【0011】
前記複数の電子ビームは、電子を放射する電子源からの電子ビームであって、決定された前記複数の電子ビームの電流密度に基づいて前記電子源の輝度を調整する段階を有することを特徴とする。
【0012】
前記電子源の輝度の調整に対応して、前記複数の電子ビームの大きさを調整する段階を有することを特徴とする。
【0013】
前記電子源の輝度の調整に対応して、前記複数の電子ビームの位置を調整する段階を有することを特徴とする。
【0014】
本発明の電子ビーム露光装置は、複数の電子ビームを用いて、基坂上にパターンを露光する電子ビーム露光装置において、複数の電子ビームを前記基板上に投影する縮小電子光学系と、前記複数の電子ビームを前記基板上を偏向させる偏向手段と、偏向毎に各電子ビームの照射を個別に制御する照射制御手段と、前記複数の電子ビームの電流を調整する電流調整手段と、予め検出された、偏向毎の前記基板上に照射される電子ビームの数に基づいて、前記複数の電子ビームの電流密度を前記電流調整手段によって調整させる制御手段とを有することを特徴とする。
【0015】
前記制御手段は、前記複数の電子ビームの電流密度の調整に対応して、前記複数の電子ビームを偏向する際の前記偏向手段の偏向周期を調整することを特徴とする。
【0016】
前記制御手段は、予め決められた偏向領域内での偏向毎の照射される電子ビームの数の最大値に基づいて前記複数の電子ビームの電流密度を前記電流調整手段によって調整することを特徴とする。
【0017】
前記偏向領域内では、前記電流調整手段よって前記複数の電子ビームの電流密度を一定にすることを特徴とする。
【0018】
前記複数の電子ビームは、電子を放射する電子源からの電子ビームであって、前記電流調整手段は、前記電子源の輝度を調整する手段を有することを特徴とする。
【0019】
前記複数の電子ビームの大きさを調整する形状調整手段を有し、前記制御手段は、前記電子源の輝度の調整に対応して、前記形状調整手段によって各電子ビームの大きさを調整することを特徴とする。
【0020】
前記複数の電子ビームの位置を調整する位置調整手段を有し、前記制御手段は、前記電子源の輝度の調整に対応して、前記位置調整手段によって各電子ビームの位置を調整することを特徴とする。
【0021】
本発明のデバイス製造方法は、上記電子ビーム露光方法および装置を用いてデバイスを製造することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
(電子ビーム露光装置の構成要素説明)
図1は本発明に係る電子ビーム露光装置の要部概略図である。
【0023】
図1において、1は、カソード1a、グリッド1b、アノード1cよりなる電子銃であって、カソード1aから放射された電子はグリッド1b、アノード1cの間でクロスオーバ像を形成する。(以下、このクロスオーバ像を電子源と記す)
【0024】
図2に電子銃の詳細をしめす。CVは一定の電圧を供給する固定電源BVは電圧を可変できるバイアス電源である。バイアス電源BVによりカソード1aに対しグリッド1bに負のバイアス電位を与え、固定電源CVによりカソード1aに対しアノード1cに正の電位を与えている。そして、可変電源BVの電圧を変更することにより、電子源の輝度(A/sr/cm2)を変更している。
【0025】
図1に戻り、この電子源から放射される電子は、その前側焦点位置が電子源位置にある照明電子光学系2によって略平行の電子ビームとなる。略平行な電子ビームは、要素電子光学系アレイ3に照明する。照明電子光学系2は、電子レンズ2a、2b、2cで構成されいる。そして、電子レンズ2a、2b、2cの少なくとも2つの電子レンズの電子光学的パワー(焦点距離)を調整することにより、照明電子光学系2の電子源側の焦点位置を保持しながら、照明電子光学系2の焦点距離を変化させることができる。すなわち、照明電子光学系2からの電子ビームを略平行にしながら照明電子光学系2の焦点距離を変更できる。
【0026】
照明電子光学系2からの略平行な電子ビームは、要素電子光学系アレイ3に入射する。要素電子光学系アレイ3は、開口と電子光学系とブランキング電極とで構成される要素電子光学系が光軸AXに直交する方向に複数配列されて形成されたものである。要素電子光学系アレイ3の詳細については後述する。
【0027】
要素電子光学系アレイ3は、電子源の中間像を複数形成し、各中間像は後述する縮小電子光学系4によって縮小投影され、ウエハ5上に略同一の大きさの電子源像を形成する。ここで電子源の中間像の大きさWmは、電子源の大きさをWs,照明電子光学系2の焦点距離をFi、要素電子光学系のそれぞれの電子光学系の焦点距離をFeとすると、下記の式で表される。
【0028】
Wm = Ws * Fe / Fi
したがって、照明電子光学系2の焦点距離を変化させると、同時に複数の電子源の中間像の大きさが変更でき、よって、同時にウエハ5上の複数の電子源像の大きさも変更できる。
【0029】
電子源の輝度(A/sr/cm2)を変更する際若しくは照明電子光学系2の焦点距離を変化させる際、照明電子光学系の光軸が変化する事がある。すなわち照明電子光学系2の焦点距離を変化させる前後で、照明電子光学系2と電子源との位置関係が変化する。その結果、電子源の輝度を変更する前後若しく照明電子光学系2の焦点距離を変化させる前後で、電子源の中間像の位置がずれ、当然のことながら、ウエハ5上の複数の電子源像も、電子源の輝度を変更する前後若しくは照明電子光学系2の焦点距離を変化させる前後で位置ずれが生じる。ADは、照明電子光学系2に対する電子源の位置をX方向およびY方向に移動させる軸調整用偏向器であって、照明電子光学系2に対する電子源の位置を調整する事によって、前述の電子源の輝度を変更する前後若しくは照明電子光学系2の焦点距離を変化させる前後での、電子源の中間像の位置ずれを補正して、ウエハ5上の複数の電子源像の位置ずれを補正する。
【0030】
また、ウエハ5上の電子源像の大きさが略同一になるように、各要素電子光学系の焦点距離等は設定されている。更に、要素電子光学系アレイ3は、各中間像の光軸方向の位置を縮小電子光学系4の像面湾曲に応じて異ならせるとともに、各中間像が縮小電子光学系4よってウエハ5に縮小投影される際に発生する収差を予め補正している。
【0031】
縮小電子光学系4は、第1投影レンズ41(43)と第2投影レンズ42(44)とからなる対称磁気ダブレットで構成される。第1投影レンズ41(43)の焦点距離をf1、第2投影レンズ42(44)の焦点距離をf2とすると、この2つのレンズ間距離はf1+f2になっている。光軸上AXの物点は第1投影レンズ41(43)の焦点位置にあり、その像点は第2投影レンズ42(44)の焦点に結ぶ。この像は-f2/f1に縮小される。また、2つのレンズ磁界が互いに逆方向に作用する様に決定されているので、理論上は、球面収差、等方性非点収差、等方性コマ収差、像面湾曲収差、軸上色収差の5つの収差を除いて他のザイデル収差および回転と倍率に関する色収差が打ち消される。
【0032】
6は、要素電子光学系アレイ3からの複数の電子ビームを偏向させて、複数の電子源像をウエハ5上でX,Y方向に略同一の偏向幅だけ偏向させる偏向器である。偏向器6は、偏向幅が広いが整定するまでの時間すなわち整定待ち時間が長い主偏向器61と偏向幅が狭いが整定待ち時間が短い副偏向器62で構成されていて、主偏向器61は電磁型偏向器で、副偏向器62は静電型偏向器である。
【0033】
7は偏向器6を作動させた際に発生する偏向収差による電子源像のフォーカス位置のずれを補正するダイナミックフォーカスコイルであり、8は、ダイナミックフォーカスコイル7と同様に、偏向により発生する偏向収差の非点収差を補正するダイナミックスティグコイルである。
【0034】
9は、リフォーカスコイルで、ウエハに照射される複数の電子ビームの数若しくはウエハに照射される電流の総和が多くなるとクーロン効果による電子ビームのぼけが発生するので、これを補正するために縮小電子光学系4の焦点位置を調整するものである。
【0035】
10は、X及びY方向にのびる2つのシングルナイフエッジを有するファラデーカップで要素電子光学系からの電子ビームが形成する電子源像の電荷量を検出する。
【0036】
11は、ウエハを載置し、光軸AX(Z軸)方向とZ軸回りの回転方向に移動可能なθ-Zステージであって、前述したステージ基準板13とファラデーカップ10が固設されている。
【0037】
12は、θ-Zステージを載置し、光軸AX(Z軸)と直交するXY方向に移動可能なXYステージである。
【0038】
次に、図3を用いて要素電子光学系アレイ3について説明する。
【0039】
要素電子光学系アレイ3は、複数の要素電子光学系をグループ(サブアレイ)とし、そのサブアレイが複数形成されている。そして、本実施例では5つのサブアレイA〜Eが形成されている。各サブアレイは、複数の要素電子光学系が2次元的に配列されていて、本実施例の各サブアレイではC(1,1)〜C(3,9)のように27個の要素電子光学系が形成されている。
【0040】
各要素電子光学系の断面図を図4に示す。
【0041】
図4において、AP-Pは、照明電子光学系2によって略平行となった電子ビームにより照明され、透過する電子ビームの形状を規定する開口(AP1)を有する基板で、他の要素電子光学系と共通の基板である。すなわち、基板AP-Pは、複数の開口を有する基板である。
【0042】
301は一対の電極で構成され、偏向機能を有するブランキング電極であり、302は、開口(AP1)より大きい開口(AP2)を有する基板で他の要素電子光学系と共通である。また、基板302の上にブランキング電極301と電極on/offするための配線(W)が形成されている。すなわち、基板302は、複数の開口と複数のブランキング電極を有する基板である。
【0043】
303は、3つの開口電極で構成され、上下の電極を加速電位V0と同じにし、中間の電極を別の電位V1またはV2に保った収斂機能を有するユニポテンシャルレンズ303a、303bの2つを用いた電子光学系である。各開口電極は、基板上に絶縁物を介在させて積層されていて、その基板は他の要素電子光学系と共通の基板である。すなわち、その基板は、複数の電子光学系303を有する基板である。
【0044】
ユニポテンシャルレンズ303aの上、中、下の電極及びユニポテンシャルレンズ303bの上、下の電極の形状は図5(A)に示すような形状であり、ユニポテンシャルレンズ303a、303bの上下電極は、後述する第1焦点・非点制御回路によって全ての要素電子光学系において共通の電位に設定している。
【0045】
ユニポテンシャルレンズ303aの中間電極は、第1焦点・非点制御回路によって要素電子光学系毎に電位が設定出来る為、ユニポテンシャルレンズ303aの焦点距離が要素電子光学系毎に設定できる。
【0046】
また、ユニポテンシャルレンズ303bの中間電極は、図5(B)に示すような4つの電極で構成され、焦点・非点制御回路によって各電極の電位が個別に設定でき、要素電子光学系毎にも個別設定出来るため、ユニポテンシャルレンズ303bは直交する断面において焦点距離が異なるようにでき、かつ要素電子光学系毎にも個別に設定出来る。
【0047】
その結果、電子光学系303の中間電極をそれぞれ制御することによって、要素電子光学系の電子光学特性(中間像形成位置、非点収差)を制御することができる。ここで、中間像形成位置を制御する際、中間像の大きさは、前述したように照明電子光学系2の焦点距離と電子光学系303の焦点距離との比で決まるので、電子学系303の焦点距離を一定にしてその主点位置を移動させて中間像系形成位置を移動させている。それにより、すべての要素電子光学系が形成する中間像の大きさが略同一でその光軸方向の位置を異ならせることができる。
【0048】
照明電子光学系2で略平行にされた電子ビームは、開口(AP1)、電子光学系303を介して、電子源の中間像を形成する。ここで、電子光学系303の前側焦点位置またはその近傍に、対応する開口(AP1)が位置し、電子光学系303の中間像形成位置(電子光学系303の後側焦点位置)またはその近傍に、対応するブランキング電極301が位置する。その結果、ブランキング電極301の電極間に電界をかけていないと電子ビーム束305の様に偏向されない。一方、ブランキング電極301の電極間に電界をかけると電子ビーム束306の様にに偏向される。すると、電子光束305と電子ビーム束306は、縮小電子光学系4の物体面で互いに異なる角度分布を有するので、縮小電子光学系4の瞳位置(図1のP面上)では電子ビーム束305と電子ビーム束306は互いに異なる領域に入射される。したがって、電子ビーム束305だけを透過させるブランキング開口BAを縮小電子光学系の瞳位置(図1のP面上)に設けてある。
【0049】
また、各要素電子光学の電子レンズは、それぞれが形成する中間像が縮小電子光学系4によって被露光面に縮小投影される際に発生する像面湾曲・非点収差を補正するために、各電子光学系303の2つの中間電極の電位を個別に設定して、各要素電子光学系の電子光学特性(中間像形成位置、非点収差)を異ならしめている。ただし、本実施例では、中間電極と第1焦点・非点制御回路との配線を減らす為に同一サブアレイ内の要素電子光学系は同一の電子光学特性にしてあり、要素電子光学系の電子光学特性(中間像形成位置、非点収差)をサブアレイ毎に制御している。
【0050】
さらに、複数の中間像が縮小電子光学系4によって被露光面に縮小投影される際に発生する歪曲収差を補正するために、予め縮小電子光学系4の歪曲特性を予め知り、それに基づいて、縮小電子光学系4の光軸と直交する方向の各要素電子光学系の位置を設定している。
【0051】
次に本実施例のシステム構成図を図6に示す。
【0052】
輝度制御回路BRCは、電子源の輝度(A/sr/cm2)を変更してウエハ上に投影される電子ビームの電流密度を制御する為に、電子銃1の可変電源BVの電圧を制御する回路で、軸制御回路AXCは、照明電子光学系2の焦点距離を変化させる前後での電子源の中間像の位置ずれを補正するために、軸調整用偏向器ADを制御する回路で、焦点距離制御回路FCは、電子レンズ2a、2b、2cの少なくとも2つの電子レンズの電子光学的パワー(焦点距離)を調整することにより、照明電子光学系2の電子源側の焦点位置を保持しながら、照明電子光学系2の焦点距離を制御する回路である。
【0053】
ブランキング制御回路14は、要素電子光学アレイ3の各要素電子光学系のブランキング電極のon/offを個別に制御する制御回路、第1焦点・非点制御回路15は、要素電子光学アレイ3の各要素電子光学系の電子光学特性(中間像形成位置、非点収差)を個別に制御する制御回路である。
【0054】
第2焦点・非点制御回路16は、ダイナミックスティグコイル8及びダイナミックフォーカスコイル7を制御して縮小電子光学系4の焦点位置、非点収差を制御する制御回路で、偏向制御回路17は偏向器6を制御する制御回路、倍率調整回路18は、縮小電子光学系4の倍率を調整する制御回路、リフォーカス制御回路19は、リフォーカスコイル9に流す電流を制御して縮小電子光学系4の焦点位置を調整する制御回路である。
【0055】
ステージ駆動制御回路20は、θ-Zステージを駆動制御し、かつXYステージ12の位置を検出するレーザ干渉計21と共同してXYステージ12を駆動制御する制御回路である。
【0056】
制御系22は、メモリ23からの露光制御データに基づく露光及び位置合わせの為に上記複数の制御回路および反射電子検出器9・ファラデーカップ10を同期して制御する。制御系22は、インターフェース24を介して電子ビーム露光装置全体をコントロールするCPU25によって制御されてる。
【0057】
(露光動作の説明)
図6を用いて本実施例の電子ビーム露光装置の露光動作について説明する。
【0058】
制御系22は、メモリ23からの露光制御データに基づいて、偏向制御回路17に命じ、偏向器6の副偏向器62によって、要素電子光学系アレイからの複数の電子ビーム偏向させるとともに、ブランキング制御回路14に命じ各要素電子光学系のブランキング電極をウエハ5に露光すべきパターンに応じてon/offさせる。この時XYステージ12はX方向に連続移動している。要素電子光学系からの電子ビームは、図7(A)に示すようにウエハ5上の要素露光領域(EF)を黒四角を起点として走査し露光する。また、図7(B)に示すように、サブアレイ内の複数の要素電子光学系の要素露光領域(EF)は、隣接するように設定されていて、その結果、ウエハ5上において、複数の要素露光領域(EF)で構成されるサブアレイ露光フィールド(SEF)を露光される。同時に、ウエハ5上において、図8(A)に示すようなサブアレイAからEのそれぞれが形成するサブアレイ露光フィールド(SEF)で構成されるサブフィールドが露光される。言い換えれば、複数の要素露光領域(EF)で構成されるサブフィールドが露光される。
【0059】
制御系22は、図8(B)に示すサブフィールド1を露光後、サブフィールド2を露光する為に、偏向制御回路17に命じ、偏向器6の主偏向器61によって、要素電子光学系アレイからの複数の電子ビーム偏向させる。そして、再度、前述したように、偏向制御回路17に命じ、偏向器6の副偏向器62によって、要素電子光学系アレイからの複数の電子ビーム偏向させるとともに、ブランキング制御回路14に命じ各要素電子光学系のブランキング電極をウエハ5に露光すべきパターンに応じてon/offさせ、サブフィールド2を露光する。そして、図8(B)示すようにサブフィールド3、4というようにサブフィールドを順次露光してウエハ5にパターンを露光する。すなわち、図9に示すように、PAをパターンデータに基づいたパターンが描画されるウエハ5上のパターン領域とすると、本実施例の電子ビーム露光装置は、パターン領域PAをサブフィールドを単位として順次露光する。
【0060】
(露光制御データ作成処理の説明)
本実施例の電子ビーム露光装置の露光制御データの作成方法について説明する。
【0061】
CPU25は、ウエハに露光するパターンのパターンデータが入力されると図10に示すような露光制御データの作成処理を実行する。
【0062】
各ステップを説明する。
【0063】
(ステップS101)
パターンデータよりパターンの特徴情報(最小線幅、線幅の種類、形状)を検出する。本実施例では、最小線幅を検出する。
【0064】
(ステップS102)
検出された特徴情報に基づいて、副偏向器62が電子ビームに与える最小偏向幅と電子ビーム径(ウエハに結像される電子源像の大きさ)を決定する。本実施例では、その最小偏向幅の整数倍が、複数の電子ビームの配列ピッチ(ウエハ上)であって、最小線幅の略4分の1である最小偏向幅に決定し、電子ビーム径を最小偏向幅を辺とする正方形の外接円に略等しくなるように決定している。
【0065】
(ステップS103)
入力されたパターンデータを本実施例の電子ビーム露光装置が定めるサブフィールドを単位としたデータに分割する。
【0066】
(ステップS104)
一つのサブフィールドを選択する。
【0067】
(ステップS105)
選択されたサブフィールドを露光する際の、主偏向器61が定める偏向位置(基準位置)を決定する。
【0068】
(ステップS106)
選択されたサブフィールドのパターンデータを各要素電子光学系の露光領域毎のパターンデータに分割し、決定された副偏向器62の最小偏向幅を配列間隔として、配列要素FMEで構成される共通の配列を設定し、各要素電子光学系毎にパターンデータを共通の配列上で表したデータに変換する。以下、説明を簡略にするために、2つの要素電子光学系a,bを用いて露光する際のパターンデータに関する処理について説明する。
【0069】
図11(A)、(B)に共通の偏向用の配列DMに隣り合う要素電子光学系a,bが露光するべきパターンPa、Pbを示す。すなわち、それぞれに要素電子光学系は、パターンが存在するハッチングされた配列位置で、ブランキング電極をoffにして電子ビームをウエハ上に照射する。そこで、図11(A)(B)に示したような要素電子光学系毎の露光すべき配列位置のデータから、CPU25は、図11(C)に示すように、要素電子光学系a,bのうち少なくとも一つが露光する時の配列位置から成る第1の領域FF(黒塗り部)と、要素電子光学系a,b双方が共通して露光しない時の配列位置から成る第2の領域NN(白抜き部)とを決定する。複数の電子ビームが配列上の第1の領域FFに位置する時は、最小偏向幅(配列の配列間隔)を単位として、偏向器6によって電子ビームを偏向して露光することにより、ウエハ上に露光される全てのパターンの露光できる。また複数の電子ビームが配列上の第2の領域NNに位置する時は、電子ビームの位置を整定せずに偏向することにより、電子ビームの無駄な偏向を減らして露光できる。言い換えれば、第1の領域(FF)を露光した後、第2の領域(NN)を飛び越して、次の第1の領域(FF)に偏向して露光することより、整定時間を有する偏向を減らしてより短時間で露光できる。そして、図11(C)に示す領域FF、NNに関するデータから、CPU25は露光すべき配列要素の配列位置を決定し、さらに、図11(A)(B)を示すデータから、電子ビームが整定される配列位置に対応した要素電子光学系毎のブランキング電極のon/offを決定する。ここで、最小偏向幅及びその配列内の偏向順序は既に決定されているため、各配列要素には配列番号が決められているので、配列位置としてその配列番号を決定する。
【0070】
(ステップS107)
配列番号毎の(偏向毎の)ウエハ上に同時に照射される電子ビームの数を検出する。さらに、サブフィールド内(予め決められた偏向領域内)での配列番号毎のウエハ上に照射される電子ビームの数の最大値(Nmax)を検出する。
【0071】
(ステップS108)
電子ビームが同時にウエハに照射される領域が略一定のとき、クーロン効果による電子ビームのぼけはその時のウエハに照射される総電流に依存する。本発明では、クーロン効果によるぼけを所定値以内に制限するために、ウエハに照射される総電流を一定にし、ウエハ上に照射される電子ビームの数に応じて電子ビームの電流密度を決定することを基本とする。ただし、偏向毎に各電子ビームの電流を変更することは複雑な制御を必要とするため、本実施例では、ステップS107で検出された配列番号毎のウエハ上に同時に照射される電子ビームの数の最大値(Nmax)より、選択されたサブフィールドを露光する際の電子ビームの電流密度を決定する。すなわち、クーロン効果によるぼけを所定値以内に制限するためのウエハに照射される総電流をImax(A)、同一の大きさを有する各電子ビームのウエハ上での大きさをσ(cm2)として、選択されたサブフィールドを露光する際の電子ビームの電流密度j(A/ cm2)を以下のように決定する。
【0072】
j= Imax/ Nmax/σ
(ステップS109)
各電子ビームがウエハに所望の点状パターンを形成するための露光量いわゆるウエハ表面に塗布されたレジストの感度をD(C/cm2)とすると、各電子ビームの偏向位置での整定時間(いわゆる露光時間)Ts(sec)は以下のように決定される。
【0073】
Ts = D / j
通常、電子ビームが偏向されて所望の偏向位置に整定するまでの整定待ち時間をTo(sec)とすると、副偏向器62の偏向周期Td(sec)は、Td=Ts+Toとなる。そこで、本実施例では、Toは大体一定であるので、副偏向器62の偏向周期Tdを決定された電子ビームの電流密度に対応して決定する。ここで、ウエハ上に照射される電子ビームの数が少ないと、電子ビーム1本あたりの電流が増え偏向周期が短くなり、短い時間でウエハが露光できスループットが向上する。
【0074】
(ステップS110)
すべてのサブフィールドについて、ステップS104〜S109の処理を終了したか否かを判断し、未処理のサブフィールドがある場合はステップS104へ戻って未処理のサブフィールドを選択する。
【0075】
(ステップS111)
すべてのサブフィールドについて、ステップS104〜S109の処理を終えると、図12に示すような、副偏向器62の最小偏向幅、電子ビーム径の露光制御データと、主偏向器61が定める基準位置、電子ビーム電流密度、副偏向器62の偏向周期、副偏向器62が定める配列位置、及び各配列位置における各要素電子光学系の電子ビーム照射の開閉を要素とするサブフィールド毎の露光制御データとを記憶する。
【0076】
本実施例では、これらの処理を電子ビーム露光装置のCPU25で処理したが、それ以外の処理装置で行い、その露光制御データをCPU25に転送してもその目的・効果は変わらない。
【0077】
(露光制御データに基づく露光の説明)
CPU25は、インターフェース24を介して制御系22に「露光の実行」を命令すると、制御系22は転送されたメモリ23上の上記の露光制御データに基づいて図13に示すようなステップを実行する。
【0078】
各ステップを説明する。
【0079】
(ステップS201)
焦点距離制御回路FCに命じ、照明電子光学系2の焦点距離を変更して、決定された電子ビーム径に設定する。
【0080】
(ステップS202)
偏向制御回路17に命じ、副偏向器62の最小偏向幅を決定された最小偏向幅に設定する。
【0081】
(ステップS203)
要素電子光学系アレイからの複数の電子ビームがサブフィールドを露光する際の起点である基準位置に位置するように、偏向制御回路17に命じ、主偏向器61により露光するサブフィールドに複数の電子ビームを偏向する。更に、主偏向器61が定める偏向位置に対応して、第2焦点・非点制御回路17に命じ、予め求めた動的焦点補正データに基づいて、縮小電子光学系4の焦点位置を補正するようにダイナミックフォーカスコイル7を制御するとともに、予め求めた動的非点補正データに基づいて縮小電子光学系の非点収差を補正するようにダイナミックスティグコイル8を制御する。
【0082】
(ステップS204)
輝度制御回路BRCに命じ、可変電源BVの電圧を制御して、電子銃1の電子源の輝度(A/sr/cm2)を変更して、ウエハ上に投影される電子ビームの電流密度を露光するサブフィールドに対応した電流密度に変更する。そして、対応するサブフィールド内では、電子ビームの電流密度を一定にするように制御する。
【0083】
(ステップS205)
電子銃1の電子源の輝度を変更すると、電子源の大きさ及び位置も若干変化する。そこで、焦点距離制御回路FCに命じ、照明電子光学系2の焦点距離を変更して、決定された電子ビーム径に戻るように電子ビーム径を調整する。また、軸調整用偏向器ADによって照明電子光学系2に対する電子源の位置をX方向およびY方向に移動させてその位置ずれを補正する。
【0084】
(ステップS206)
偏向制御回路17に命じ、副偏向器62の偏向周期を、露光するサブフィールドに対応した偏向周期に切り換える。さらに、偏向周期により定まる周期信号に発生させる。そして、その周期信号に同期させて、切り換えた最小偏向幅を単位として要素電子光学系アレイからの複数の電子ビームを、副偏向器62によって露光制御データにより定められた偏向位置に偏向させる。同時に、その周期信号に同期させて、ブランキング制御回路14に命じ各要素電子光学系のブランキング電極をウエハ5に露光すべきパターンに応じてon/offさせる。更に、クーロン効果による電子ビームのぼけを補正するために、リフォーカス回路に命じ、ブランキング電極により遮断されずにウエハに照射される電子ビームの数に基づいて、リフォーカスコイル9によって縮小電子光学系4の焦点位置を調整する。この時XYステージ12はX方向に連続移動しており、偏向制御回路17は、XYステージ12の移動量も含めて電子ビームの偏向位置を制御している。前述したように、その結果、一つの要素電子光学系からの電子ビームは、図7(A)に示すようにウエハ5上の要素露光領域(EF)を黒四角を起点として走査し露光する。また、図7(B)に示すように、サブアレイ内の複数の要素電子光学系の要素露光領域(EF)は、隣接するように設定されていて、その結果、ウエハ5上において、複数の要素露光領域(EF)で構成されるサブアレイ露光フィールド(SEF)を露光される。同時に、ウエハ5上において、図8(A)に示すようなサブアレイAからEのそれぞれが形成するサブアレイ露光フィールド(SEF)で構成されるサブフィールドが露光される。言い換えれば、複数の要素露光領域(EF)で構成されるサブフィールドが露光される。
【0085】
(ステップS207)
次に露光するサブフィールドがある場合はステップS203へ戻り、ない場合は、露光を終了する。
【0086】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、サブフィールド内での偏向毎のウエハに同時に照射される電子ビームの数を検出し、更にその最大値を検出し、対応するサブフィールドを露光する際、その最大値に基づいて、電子ビームの電流密度を決定している。第2の実施形態では、ウエハのすべての露光領域内での、偏向毎のウエハに同時に照射される電子ビームの数を検出し、更にその最大値を検出し、その最大値に基づいて電子ビームの電流密度を決定して、その電流密度で、ウエハ全面を露光する。
【0087】
(本発明のデバイスの生産方法の説明)
上記説明した電子ビーム露光装置を利用したデバイスの生産方法の実施例を説明する。
【0088】
図14は微小デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造のフローを示す。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。ステップ2(露光制御データ作成)では設計した回路パターンに基づいて露光装置の露光制御データを作成する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意した露光制御データが入力された露光装置とウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0089】
図15は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記説明した露光装置によって回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0090】
本実施例の製造方法を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度の半導体デバイスを低コストに製造することができる。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、電子ビームの電流密度を適切に設定することにより、クーロン効果によるぼけを所定値以内にしながら、より大きなスループットを達成できるマルチ電子ビーム型露光方法及び装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子ビーム露光装置の要部概略を示す図。
【図2】電子銃1について説明する図。
【図3】要素電子光学系アレイ3について説明する図。
【図4】要素電子光学系を説明する図。
【図5】要素電子光学系の電極を説明する図。
【図6】本発明に係るシステム構成を説明する図。
【図7】要素露光領域(EF)及びサブアレイ露光フィールド(SEF)を説明する図。
【図8】サブフィールドを説明する図。
【図9】サブフィールドとパターン領域の関係を説明する図。
【図10】露光制御データ作成処理を説明する図。
【図11】各要素電子光学系が露光するべきパターンおよび偏向器が定める配列の領域決定を説明する。
【図12】露光制御データを説明する図。
【図13】露光制御データに基づく露光を説明する図。
【図14】微小デバイスの製造フローを説明する図。
【図15】ウエハプロセスを説明する図。
【符号の説明】
1 電子銃
2 照明電子光学系
3 要素電子光学系アレイ
4 縮小電子光学系
5 ウエハ
6 偏向器
7 ダイナミックフォーカスコイル
8 ダイナミックスティグコイル
9 リフォーカスコイル
10 ファラデーカップ
11 θ−Zステージ
12 XYステージ
13 強度分布制御回路
14 ブランキング制御回路
15 第1焦点・非点制御回路
16 第2焦点・非点制御回路
17 偏向制御回路
18 倍率調整回路
19 リフォーカス制御回路
20 ステージ駆動制御回路
21 レーザ干渉計
22 制御系
23 メモリ
24 インターフェース
25 CPU
AP−P 開口を有する基板
BRC 輝度制御回路
FC 焦点距離制御回路
Claims (17)
- 複数の電子ビームを用いて、基坂上にパターンを露光する電子ビーム露光方法において、
縮小電子光学系を介して、複数の電子ビームを前記基板上に投影する段階と、
前記複数の電子ビームを前記基板上を偏向させる段階と、
偏向毎に、各電子ビームの照射を個別に制御する段階と、
偏向毎の前記基板上に照射される電子ビームの数を予め検出する検出段階と、
前記検出された電子ビームの数に基づいて、前記複数の電子ビームの電流密度を決定する決定段階と
を有することを特徴とする電子ビーム露光方法。 - 前記検出段階は、前記パターンのパターンデータに基づいて、偏向毎の前記基板上に照射される電子ビームの数を予め検出することを特徴とする請求項1の電子ビーム露光方法。
- 前記決定段階は、決定された前記複数の電子ビームの電流密度に対応して、前記複数の電子ビームを偏向する際の偏向周期を決定する段階を有することを特徴とする請求項1乃至2の電子ビーム露光方法。
- 前記決定段階は、予め決められた偏向領域内での前記検出された偏向毎の電子ビームの数の最大値に基づいて、前記偏向領域内での前記複数の電子ビームの電流密度を決定することを特徴とする請求項1乃至3の電子ビーム露光方法。
- 前記偏向領域内では、前記複数の電子ビームの電流密度を一定にすることを特徴とする請求項4の電子ビーム露光方法。
- 前記複数の電子ビームは、電子を放射する電子源からの電子ビームであって、決定された前記複数の電子ビームの電流密度に基づいて前記電子源の輝度を調整する段階を有することを特徴とする請求項1乃至5の電子ビーム露光方法。
- 前記電子源の輝度の調整に対応して、前記複数の電子ビームの大きさを調整する段階を有することを特徴とする請求項6の電子ビーム露光方法。
- 前記電子源の輝度の調整に対応して、前記複数の電子ビームの位置を調整する段階を有することを特徴とする請求項6乃至7の電子ビーム露光方法。
- 請求項1乃至8の電子ビーム露光方法を用いてデバイスを製造することを特徴とするデバイス製造方法。
- 複数の電子ビームを用いて、基坂上にパターンを露光する電子ビーム露光装置において、
複数の電子ビームを前記基板上に投影する縮小電子光学系と、
前記複数の電子ビームを前記基板上を偏向させる偏向手段と、
偏向毎に各電子ビームの照射を個別に制御する照射制御手段と、
前記複数の電子ビームの電流を調整する電流調整手段と、
予め検出された、偏向毎の前記基板上に照射される電子ビームの数に基づいて、前記複数の電子ビームの電流密度を前記電流調整手段によって調整させる制御手段と
を有することを特徴とする電子ビーム露光装置。 - 前記制御手段は、前記複数の電子ビームの電流密度の調整に対応して、前記複数の電子ビームを偏向する際の前記偏向手段の偏向周期を調整することを特徴とする請求項10の電子ビーム露光装置。
- 前記制御手段は、予め決められた偏向領域内での偏向毎の照射される電子ビームの数の最大値に基づいて前記複数の電子ビームの電流密度を前記電流調整手段によって調整することを特徴とする請求項8乃至9の電子ビーム露光装置。
- 前記偏向領域内では、前記電流調整手段よって前記複数の電子ビームの電流密度を一定にすることを特徴とする請求項12の電子ビーム露光装置。
- 前記複数の電子ビームは、電子を放射する電子源からの電子ビームであって、前記電流調整手段は、前記電子源の輝度を調整する手段を有することを特徴とする請求項10乃至13の電子ビーム露光方法。
- 前記複数の電子ビームの大きさを調整する形状調整手段を有し、前記制御手段は、前記電子源の輝度の調整に対応して、前記形状調整手段によって各電子ビームの大きさを調整することを特徴とする請求項14の電子ビーム露光装置。
- 前記複数の電子ビームの位置を調整する位置調整手段を有し、前記制御手段は、前記電子源の輝度の調整に対応して、前記位置調整手段によって各電子ビームの位置を調整することを特徴とする請求項14乃至15の電子ビーム露光装置。
- 請求項10乃至16の電子ビーム露光装置を用いてデバイスを製造することを特徴とするデバイス製造方法。
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