JP2007109175A - コード情報の読取りを制限する装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コード情報の一部を選択的に破棄できるようにする。
【解決手段】コード情報が記録された媒体を載置するための供給トレイ84と、媒体を装置内部へ送り込むフィードロール85と、送り込まれた媒体からコード画像の印刷位置を読み取るコード情報読取り部82と、読み取られたコード画像の記録位置の中から指示されたコード情報に対応するコード画像の印刷位置を選択する制御部81と、選択された印刷位置に対し所定の加工処理を行うことによりコード情報を消去するコード情報消去部83と、コード情報が消去された媒体を装置外へ排出する排出ロール86と、排出された媒体を積載する排出トレイ87とを備える。
【選択図】図3
【解決手段】コード情報が記録された媒体を載置するための供給トレイ84と、媒体を装置内部へ送り込むフィードロール85と、送り込まれた媒体からコード画像の印刷位置を読み取るコード情報読取り部82と、読み取られたコード画像の記録位置の中から指示されたコード情報に対応するコード画像の印刷位置を選択する制御部81と、選択された印刷位置に対し所定の加工処理を行うことによりコード情報を消去するコード情報消去部83と、コード情報が消去された媒体を装置外へ排出する排出ロール86と、排出された媒体を積載する排出トレイ87とを備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、印刷後の媒体を処理する装置等に関し、より詳しくは、媒体上に印刷されたコード情報に対して加工処理を施す装置等に関する。
近年、電子文書を印刷した印刷物に加筆すると、加筆情報がその電子文書に反映される、所謂、紙ベースのタブレットシステムが種々考案されている。このような紙ベースのタブレットシステムを実現するためには、電子文書と印刷物とを関連付けておく必要があるが、例えば、媒体のコードをコードシンボルにより予め印刷しておき、電子文書の媒体への印刷と同時にこのコードシンボルを読み取ることで、かかる関連付けは可能である。
ところで、コードシンボルとしては、一般にバーコードや2次元コード等の機械が判読可能なシンボルが用いられるが、これらのシンボルにエンコードできる情報量は限られている。従って、日常の業務で用いられる多量の媒体に割り当てるコードをエンコードするとなると、コードシンボルが不足することも考えられる。
ところで、コードシンボルとしては、一般にバーコードや2次元コード等の機械が判読可能なシンボルが用いられるが、これらのシンボルにエンコードできる情報量は限られている。従って、日常の業務で用いられる多量の媒体に割り当てるコードをエンコードするとなると、コードシンボルが不足することも考えられる。
そこで、コードシンボルを有効に活用するために、媒体へ付与されたコードシンボルを破棄することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、具体的なコードシンボルの破棄方法の例として、判別が容易な「×」や「使用不可」等の文字を、既に印刷された媒体上に重ねて印字することが挙げられている。また、媒体としてロイコ染料に代表される熱可逆性発色材料を用いた場合には、適当な温度に媒体を加熱することで情報を消去できることについても述べられている。
このように、媒体へ付与されたコード情報を破棄することは従来から考えられていた。
しかしながら、特許文献1では、媒体上のコード情報を全部消去してしまうことはできても、コード情報の一部を選択的に破棄して再利用することはできないという問題点があった。
また、媒体上のコード情報の一部のみを消去せずに残してそのまま利用し続けることができないという問題点もあった。
しかしながら、特許文献1では、媒体上のコード情報を全部消去してしまうことはできても、コード情報の一部を選択的に破棄して再利用することはできないという問題点があった。
また、媒体上のコード情報の一部のみを消去せずに残してそのまま利用し続けることができないという問題点もあった。
例えば、媒体のコードを破棄することにより、電子文書との関連付けは解除されるものの、媒体上の位置を示すコードが残っていれば、専用のペンによる手書き文字等を電子化可能なメモ用紙として用いることは可能である。また、手書きによる追記はできないが、電子文書との関連付けはそのままにしておきたい場合もある。
こういった要請に対し、特許文献1の技術は、何ら有効な解決策を提供するものではなかった。
こういった要請に対し、特許文献1の技術は、何ら有効な解決策を提供するものではなかった。
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的は、コード情報の一部を選択的に破棄できるようにすることにある。
また、本発明の他の目的は、コード情報の一部を残してそのまま利用し続けることができるようにすることにある。
また、本発明の他の目的は、コード情報の一部を残してそのまま利用し続けることができるようにすることにある。
かかる目的のもと、本発明では、複数の部分からなるコードのうち一部分のコードの読取りを制限する(例えば、不可能になる)ようにした。即ち、本発明の装置は、所定の情報を読取り可能に画像化して媒体に印刷したコード画像からの情報の読取りを制限するものであり、媒体上のコード画像の印刷位置を特定する特定手段と、この特定手段により特定された印刷位置の中から特定のコード画像の印刷位置を選択する選択手段と、この選択手段により選択された印刷位置に対し、特定のコード画像からの情報の読取りを制限するための加工を行う加工手段とを備えている。
ここで、加工手段による加工は、選択手段により選択された印刷位置への光の照射であってもよいし、選択手段により選択された印刷位置へのコード画像と分離困難なパターン画像の形成であってもよい。
ここで、加工手段による加工は、選択手段により選択された印刷位置への光の照射であってもよいし、選択手段により選択された印刷位置へのコード画像と分離困難なパターン画像の形成であってもよい。
また、本発明は、媒体上のコード画像の印刷位置を特定する特定手段を設けない構成として捉えることもできる。その場合、本発明の装置は、所定の情報を読取り可能に画像化して媒体に印刷したコード画像からの情報の読取りを制限するものであり、媒体上の特定の位置を選択する選択手段と、この選択手段により選択された位置に対し、その位置に印刷されているコード画像からの情報の読取りを制限するための加工を行う加工手段とを備えている。
一方、本発明は、複数の部分からなるコードのうち一部分のコードの読取りを制限する(例えば、不可能になる)方法として捉えることもできる。その場合、本発明の方法は、所定の情報を読取り可能に画像化して媒体に印刷したコード画像からの情報の読取りを制限するものであり、コード画像からの読取りを制限する情報の種類を特定するステップと、媒体上のコード画像の印刷位置の中から、特定された情報の種類に対応する特定のコード画像の印刷位置を選択するステップと、選択された印刷位置に対し、特定のコード画像からの情報の読取りを制限するための加工を行うステップとを含んでいる。
本発明によれば、コード情報の一部を選択的に破棄できるようになる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施の形態」という)について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の前提となるシステムの構成の一例を示したものである。このシステムは、少なくとも、電子文書の印刷を指示する端末装置100と、電子文書を蓄積する文書リポジトリ200と、電子文書の画像にコード画像を重畳して印刷する画像形成装置400とがネットワーク900に接続されることにより構成されている。また、このシステムは、画像形成装置400にて出力される印刷物500と、印刷物500に文字又は図形を記録し、その文字又は図形の軌跡を読み取るペンデバイス600とを含む。更に、ネットワーク900には、ペンデバイス600から受信した軌跡と、文書リポジトリ200から取得した電子文書とを重ね合わせて表示する端末装置700も接続されている。
図1は、本実施の形態の前提となるシステムの構成の一例を示したものである。このシステムは、少なくとも、電子文書の印刷を指示する端末装置100と、電子文書を蓄積する文書リポジトリ200と、電子文書の画像にコード画像を重畳して印刷する画像形成装置400とがネットワーク900に接続されることにより構成されている。また、このシステムは、画像形成装置400にて出力される印刷物500と、印刷物500に文字又は図形を記録し、その文字又は図形の軌跡を読み取るペンデバイス600とを含む。更に、ネットワーク900には、ペンデバイス600から受信した軌跡と、文書リポジトリ200から取得した電子文書とを重ね合わせて表示する端末装置700も接続されている。
以下、本システムの動作の概略を説明する。
まず、端末装置100は、文書リポジトリ200から印刷対象の電子文書を取得する(A)。そして、画像形成装置400に対し、この電子文書の印刷を指示する(B)。このとき、端末装置100は、印刷に関するパラメータである印刷属性を指定する。この印刷属性には、通常の印刷と同様、用紙サイズ、向き、縮小/拡大、両面印刷、N−up(用紙の1ページ内に電子文書のNページを割り付ける印刷)等が含まれる。また、コード画像に関し、コード画像を印刷すべき領域の指定等が含まれてもよい。
この電子文書の印刷指示を受けると、画像形成装置400は、電子文書の画像にコード画像を重畳した画像を紙等の媒体に印刷し、印刷物500を出力する(C)。この場合、コード画像は、識別情報に対応する識別コードと、位置情報に対応する位置コードとを画像化したものである。或いは、その他の情報である付加情報を含めて画像化したものであってもよい。
まず、端末装置100は、文書リポジトリ200から印刷対象の電子文書を取得する(A)。そして、画像形成装置400に対し、この電子文書の印刷を指示する(B)。このとき、端末装置100は、印刷に関するパラメータである印刷属性を指定する。この印刷属性には、通常の印刷と同様、用紙サイズ、向き、縮小/拡大、両面印刷、N−up(用紙の1ページ内に電子文書のNページを割り付ける印刷)等が含まれる。また、コード画像に関し、コード画像を印刷すべき領域の指定等が含まれてもよい。
この電子文書の印刷指示を受けると、画像形成装置400は、電子文書の画像にコード画像を重畳した画像を紙等の媒体に印刷し、印刷物500を出力する(C)。この場合、コード画像は、識別情報に対応する識別コードと、位置情報に対応する位置コードとを画像化したものである。或いは、その他の情報である付加情報を含めて画像化したものであってもよい。
ここで、識別情報としては、個々の媒体を一意に識別する情報を採用することができる。例えば、画像形成装置400の識別番号と画像形成装置400における媒体の印刷の一連番号又は印刷の日時とを組み合わせて得られる情報であってもよいし、所定のサーバにて重複がないように一元管理されている情報であってもよい。或いは、個々の媒体を一意に識別する情報ではなく、媒体に印刷された電子文書を一意に識別する情報を、識別情報として採用してもよい。
また、位置情報とは、個々の媒体上の座標位置(X座標、Y座標)を特定するための情報である。例えば、媒体の左上点を原点とし、媒体の右方向にX軸をとり、下方向にY軸をとることにより設定した座標系で、座標を表すことが考えられる。或いは、1つの媒体上には、1つの座標系ではなく、領域ごとに座標系を設ける等、複数の座標系を設定してもよい。
更に、付加情報としては、印刷指示を行ったユーザの識別情報や、コピー禁止であるかどうかの情報等がある。
また、位置情報とは、個々の媒体上の座標位置(X座標、Y座標)を特定するための情報である。例えば、媒体の左上点を原点とし、媒体の右方向にX軸をとり、下方向にY軸をとることにより設定した座標系で、座標を表すことが考えられる。或いは、1つの媒体上には、1つの座標系ではなく、領域ごとに座標系を設ける等、複数の座標系を設定してもよい。
更に、付加情報としては、印刷指示を行ったユーザの識別情報や、コピー禁止であるかどうかの情報等がある。
また、画像形成装置400は、コード画像を、赤外光の吸収率が一定の基準以上である不可視のトナーを用いて不可視画像として形成する。一方、電子文書の文書画像は、赤外光の吸収率が一定の基準以下である可視のトナーを用いて可視画像として形成することが好ましい。尚、コード画像の形成に用いるトナーと文書画像の形成に用いるトナーとで、赤外光の吸収率に差を設けたのは、赤外光を照射してコード画像を読み取る際の読取り精度を確保するためである。尚、本明細書では、赤外光照射によるコード画像の読取りを前提として説明するが、紫外光によりコード画像を読み取るものであってもよい。
その後、ユーザが、ペンデバイス600を用いて印刷物500に文字又は図形を筆記したとする(D)。これにより、ペンデバイス600は、印刷物500に対し赤外光を照射し、その反射光を検出することでコード画像を入力する。そして、コード画像から情報を取得又は生成し、有線通信又は無線通信を介して、その情報を端末装置700に送信する(E)。尚、ここで送信される情報には、例えば、印刷物500の識別情報や、印刷物500に対して筆記された文字又は図形の位置情報がある。或いは、位置情報は、一定の時間における文字又は図形の位置情報を連結させた軌跡情報として送信するようにしてもよい。
その後、端末装置700は、ペンデバイス600から受信した識別情報に基づいて、印刷物500に印刷された文書画像の元となる電子文書を文書リポジトリ200から取得する(F)。そして、文書リポジトリ200から取得した電子文書と、ペンデバイス600から取得した情報とを重ね合わせて表示する。
その後、端末装置700は、ペンデバイス600から受信した識別情報に基づいて、印刷物500に印刷された文書画像の元となる電子文書を文書リポジトリ200から取得する(F)。そして、文書リポジトリ200から取得した電子文書と、ペンデバイス600から取得した情報とを重ね合わせて表示する。
ところで、ペンデバイス600から受信した識別情報が、個々の媒体を一意に識別する情報である場合、この識別情報に基づいて電子文書を取得できるようにするためには、識別情報と電子文書との対応関係を管理しておく必要がある。図1では、この対応関係をどこで管理するかについては明示しなかったが、端末装置700からアクセス可能であれば、どこで管理するようにしてもよい。例えば、文書リポジトリ200であってもよいし、画像形成装置400であってもよい。尚、ペンデバイス600から受信した識別情報が、媒体に印刷された電子文書を一意に識別する情報である場合は、このような対応関係を参照することなく、電子文書を取得することができる。
また、ペンデバイス600から軌跡情報を受信した場合、この軌跡情報は、印刷物500上での筆記位置に対応する電子文書上の位置に重ね合わせて表示される。これは、ペンデバイス600で読み取ったコード画像に筆記位置の情報が含まれるので、その情報から電子文書の表示イメージにおける対応する位置が特定できるからである。
また、ペンデバイス600から軌跡情報を受信した場合、この軌跡情報は、印刷物500上での筆記位置に対応する電子文書上の位置に重ね合わせて表示される。これは、ペンデバイス600で読み取ったコード画像に筆記位置の情報が含まれるので、その情報から電子文書の表示イメージにおける対応する位置が特定できるからである。
以上、本実施の形態の前提となるシステムについて述べてきたが、このような構成はあくまで一例に過ぎない。例えば、画像形成装置400における文書画像とコード画像とを重畳する画像処理部の機能を、端末装置100、文書リポジトリ200、又はその他の装置で実現するようにしてもよい。また、文書リポジトリ200は、端末装置100内にあってもよい。更に、端末装置100と端末装置700とは、同一の端末装置であってもよい。
尚、本明細書では、「電子文書」の文言を用いるが、これは、テキストを含む「文書」を電子化したデータのみを意味するものではない。例えば、絵、写真、図形等の画像データ(ラスタデータかベクターデータかによらない)、その他の印刷可能な電子データも含めて「電子文書」としている。
尚、本明細書では、「電子文書」の文言を用いるが、これは、テキストを含む「文書」を電子化したデータのみを意味するものではない。例えば、絵、写真、図形等の画像データ(ラスタデータかベクターデータかによらない)、その他の印刷可能な電子データも含めて「電子文書」としている。
図2(a)〜(c)は、上述したコード画像を説明するための図である。図2(a)は、不可視画像として形成される2次元コード配列を模式的に示している。また、図2(b)は、図2(a)における2次元コード配列の1単位である2次元コードを拡大して示した図である。更に、図2(c)は、バックスラッシュ「\」とスラッシュ「/」のパターン画像を説明するための図である。
本実施の形態において、図2(a)〜(c)に示すコード画像は、可視光領域(400nm〜700nm)における最大吸収率が例えば7%以下であり、近赤外領域(800nm〜1000nm)における吸収率が例えば30%以上の不可視トナーによって形成される。また、この不可視トナーは、画像の機械読取りのために必要な近赤外光吸収能力を高めるために、平均分散径は100nm〜600nmの範囲のものが採用される。ここで、「可視」及び「不可視」は、目視により認識できるかどうかとは関係しない。印刷された媒体に形成された画像が可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性の有無により認識できるかどうかで「可視」と「不可視」とを区別している。また、可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性が若干あるが、人間の目で認識し難いものも「不可視」に含める。
また、このコード画像は、赤外光照射による機械読取りと復号化処理とが長期に亘って安定して可能で、且つ、情報が高密度に記録できる不可視画像で形成される。更に、画像を出力する媒体表面の可視画像が設けられた領域とは関係なく、任意の領域に設けることが可能な不可視画像であることが好ましい。更に、例えば、目視した際に光沢差によって認識できる不可視画像であることが更に好ましい。また、例えば、印刷される媒体の大きさに合わせて媒体面(紙面)の全面に不可視画像が形成される。但し、「全面」とは、用紙の四隅を全て含む意味ではない。電子写真方式等の装置では、通常、紙面の周囲は印刷できない範囲である場合が多いことから、かかる範囲には不可視画像を印刷する必要はない。
図2(b)に示す2次元コードは、媒体上の座標位置を示す位置コードが格納される領域と、媒体等を一意に特定するための識別コードが格納される領域とを含んでいる。また、同期コードが格納される領域も含んでいる。そして、図2(a)に示すように、この2次元コードが媒体面に複数、格子状に配置される。即ち、媒体面に、図2(b)に示すような2次元コードが複数個、配置され、その各々が、位置コード、識別コード、及び同期コードを備えている。そして、複数の位置コードの領域には、それぞれ配置される場所により異なる位置情報が格納されている。一方、複数の識別コードの領域には、配置される場所によらず同じ識別情報が格納されている。
図2(b)において、位置コードは、6ビット×6ビットの矩形領域内に配置されている。各ビット値は、回転角度が異なる複数の微小ラインビットマップで形成され、図2(c)に示されるパターン画像(パターン0とパターン1)で、ビット値0とビット値1を表現している。より具体的には、相互に異なる傾きを有するバックスラッシュ「\」及びスラッシュ「/」を用いてビット0とビット1とを表現している。パターン画像は600dpiで8×8画素の大きさで構成されており、左上がりの斜線のパターン画像(パターン0)がビット値0を、右上がりの斜線のパターン画像(パターン1)がビット値1を表現する。従って、1つのパターン画像で1ビットの情報(0又は1)を表現できる。このような2種類の傾きからなる微小ラインビットマップを用いることで、可視画像に与えるノイズが極めて小さく、且つ、大量の情報を高密度にデジタル化して埋め込むことが可能な2次元コードを提供することが可能となる。
即ち、図2(b)に示した位置コード領域には合計36ビットの位置情報が格納されている。この36ビットのうち、18ビットをX座標の符号化に、18ビットをY座標の符号化に使用することができる。各18ビットを全て位置の符号化に使用すると、218通り(約26万通り)の位置を符号化できる。各パターン画像が図2(c)に示したように8画素×8画素(600dpi)で構成されている場合には、600dpiの1ドットは0.0423mmであることから、図2(b)の2次元コード(同期コードを含む)の大きさは、縦横共に3mm程度(8画素×9ビット×0.0423mm)となる。3mm間隔で26万通りの位置を符号化した場合、約786mの長さを符号化できる。このように18ビット全てを位置の符号化に使用してもよいし、或いは、パターン画像の検出誤りが発生するような場合には、誤り検出や誤り訂正のための冗長ビットを含めてもよい。
また、識別コードは、2ビット×8ビット及び6ビット×2ビットの矩形領域に配置されており、合計28ビットの識別情報を格納できる。識別情報として28ビットを使用した場合は、228通り(約2億7千万通り)の識別情報を表現できる。識別コードも位置コードと同様に、28ビットの中に誤り検出や誤り訂正のための冗長ビットを含めることができる。
また、識別コードは、2ビット×8ビット及び6ビット×2ビットの矩形領域に配置されており、合計28ビットの識別情報を格納できる。識別情報として28ビットを使用した場合は、228通り(約2億7千万通り)の識別情報を表現できる。識別コードも位置コードと同様に、28ビットの中に誤り検出や誤り訂正のための冗長ビットを含めることができる。
尚、図2(c)に示す例では、2つのパターン画像は互いに角度が90度異なるが、角度差を45度とすれば4種類のパターン画像を構成できる。このように構成した場合は、1つのパターン画像で2ビットの情報(0〜3)を表現できる。即ち、パターン画像の角度種類を増やすことで、表現できるビット数を増加することができる。
また、図2(c)に示す例では、パターン画像を使用してビット値の符号化を説明しているが、パターン画像以外を採用してもよい。例えば、ドットのON/OFFや、ドットの位置を基準位置からずらす方向により符号化することも可能である。
また、図2(c)に示す例では、パターン画像を使用してビット値の符号化を説明しているが、パターン画像以外を採用してもよい。例えば、ドットのON/OFFや、ドットの位置を基準位置からずらす方向により符号化することも可能である。
ところで、本実施の形態では、複数種類のコード情報がプリントされた媒体において、特定の種類のコード情報のみを選択的に消去(無効化)できるようにするものである。
尚、本明細書では、便宜上「消去」という文言を用いるが、これは、媒体上に印刷されたコード画像を物理的に消去することを意味するものではなく、コード画像から情報を読み出せなくすることを意味するものである。また、コード画像から情報を完全に読み出せなくすることに加え、コード画像から情報を読み出し難くすることを「消去」の概念に含めることもできる。従って、「消去」は「コード画像からの情報の読取りを制限すること」と捉えることもできる。
尚、本明細書では、便宜上「消去」という文言を用いるが、これは、媒体上に印刷されたコード画像を物理的に消去することを意味するものではなく、コード画像から情報を読み出せなくすることを意味するものである。また、コード画像から情報を完全に読み出せなくすることに加え、コード画像から情報を読み出し難くすることを「消去」の概念に含めることもできる。従って、「消去」は「コード画像からの情報の読取りを制限すること」と捉えることもできる。
本実施の形態では、図1には示さなかったが、コード情報消去装置800にて、上述したコード情報の消去を行う。このコード情報消去装置800については、次の2つの構成例が考えられる。
図3は、コード情報消去装置800の第1の構成例を示したものである。
このコード情報消去装置800は、装置全体の制御を行う制御部81と、媒体からコード画像の印刷位置を読み取るコード情報読取り部82と、媒体上のコード画像からコード情報を読めなくするコード情報消去部83とを含む。尚、コード情報読取り部82は、コード画像の記録位置を特定するという観点から、特定手段として把握することができる。制御部81は、この特定した記録位置の中から消去対象のコード情報に対応するコード画像の記録位置を選択するという観点から、選択手段として把握することができる。コード情報消去部83は、この選択された記録位置に対し所定の加工を行うという観点から、加工手段として把握することができる。
また、装置外から媒体を供給する供給トレイ84と、この供給トレイ84に載置された媒体を1枚ずつ装置内部へ送り込むフィードロール85と、コード情報読取り部82及びコード情報消去部83を通過後の媒体を装置外へ排出する排出ロール86と、排出された媒体を積載する排出トレイ87とを備えている。
図3は、コード情報消去装置800の第1の構成例を示したものである。
このコード情報消去装置800は、装置全体の制御を行う制御部81と、媒体からコード画像の印刷位置を読み取るコード情報読取り部82と、媒体上のコード画像からコード情報を読めなくするコード情報消去部83とを含む。尚、コード情報読取り部82は、コード画像の記録位置を特定するという観点から、特定手段として把握することができる。制御部81は、この特定した記録位置の中から消去対象のコード情報に対応するコード画像の記録位置を選択するという観点から、選択手段として把握することができる。コード情報消去部83は、この選択された記録位置に対し所定の加工を行うという観点から、加工手段として把握することができる。
また、装置外から媒体を供給する供給トレイ84と、この供給トレイ84に載置された媒体を1枚ずつ装置内部へ送り込むフィードロール85と、コード情報読取り部82及びコード情報消去部83を通過後の媒体を装置外へ排出する排出ロール86と、排出された媒体を積載する排出トレイ87とを備えている。
次に、図3に示すコード情報消去装置800の動作を説明する。
このコード情報消去装置800にて媒体上のコード情報を選択的に消去する場合、まず、消去したいコード情報の種類(例えば、識別コード)を含むコード情報消去指示を制御部81に入力しておく。また、制御部81内の図示しないメモリには、コード情報の配置規則(例えば、図2(b)に示したような識別コードと位置コードの区分け)が記憶されているものとする。
この状態で、コード画像が記録された媒体が供給トレイ84に載置されると、フィードロール85がこの媒体を装置内部へと送り込み、コード情報読取り部82に搬送する。すると、コード情報読取り部82は、媒体のどの位置にコード画像が記録されているかを読み取り、媒体をコード情報消去部83に搬送する。
このコード情報消去装置800にて媒体上のコード情報を選択的に消去する場合、まず、消去したいコード情報の種類(例えば、識別コード)を含むコード情報消去指示を制御部81に入力しておく。また、制御部81内の図示しないメモリには、コード情報の配置規則(例えば、図2(b)に示したような識別コードと位置コードの区分け)が記憶されているものとする。
この状態で、コード画像が記録された媒体が供給トレイ84に載置されると、フィードロール85がこの媒体を装置内部へと送り込み、コード情報読取り部82に搬送する。すると、コード情報読取り部82は、媒体のどの位置にコード画像が記録されているかを読み取り、媒体をコード情報消去部83に搬送する。
一方、読み取ったコード画像の記録位置は、制御部81に送られる。そして、制御部81は、コード情報消去指示に含まれるコード情報の種類と、メモリ内のコード情報の配置規則と、コード情報読取り部82から送られた記録位置とを照合し、消去すべきコード情報を表すコード画像の記録位置をコード情報消去部83に伝える。これにより、コード情報消去部83は、媒体上のコード画像に対して所定の加工処理を行い、コード情報を消去する。
尚、この第1の構成例では、コード情報消去部83の上流にコード情報読取り部82を設け、このコード情報読取り部82にてコード画像の正確な記録位置を認識してから、消去すべきコード情報に対応するコード画像に対し加工処理を施すこととした。それは、図1の画像形成装置400にてコード画像が印刷される際、その印刷位置にズレが生ずるのが普通だからである。もしコード画像の印刷位置にズレが生じない場合には、次のような構成でもよい。
尚、この第1の構成例では、コード情報消去部83の上流にコード情報読取り部82を設け、このコード情報読取り部82にてコード画像の正確な記録位置を認識してから、消去すべきコード情報に対応するコード画像に対し加工処理を施すこととした。それは、図1の画像形成装置400にてコード画像が印刷される際、その印刷位置にズレが生ずるのが普通だからである。もしコード画像の印刷位置にズレが生じない場合には、次のような構成でもよい。
図4は、コード情報消去装置800の第2の構成例を示したものである。
このコード情報消去装置800は、装置全体の制御を行う制御部81と、媒体上のコード画像からコード情報を読めなくするコード情報消去部83とを含む。即ち、第1の構成例とは異なり、コード情報読取り部82は存在しない。尚、制御部81は、媒体上の位置を選択するという観点から、選択手段として把握することができる。コード情報消去部83は、この選択された位置に対し所定の加工を行うという観点から、加工手段として把握することができる。
また、第1の構成例と同様に、供給トレイ84、フィードロール85、排出ロール86、排出トレイ87とを備えている。
このコード情報消去装置800は、装置全体の制御を行う制御部81と、媒体上のコード画像からコード情報を読めなくするコード情報消去部83とを含む。即ち、第1の構成例とは異なり、コード情報読取り部82は存在しない。尚、制御部81は、媒体上の位置を選択するという観点から、選択手段として把握することができる。コード情報消去部83は、この選択された位置に対し所定の加工を行うという観点から、加工手段として把握することができる。
また、第1の構成例と同様に、供給トレイ84、フィードロール85、排出ロール86、排出トレイ87とを備えている。
次に、図4に示すコード情報消去装置800の動作を説明する。
このコード情報消去装置800にて媒体上のコード情報を選択的に消去する場合、まず、消去したいコード情報の種類(例えば、識別コード)を含むコード情報消去指示を制御部81に入力しておく。また、制御部81内の図示しないメモリには、コード情報の記録位置(印刷時のズレがないと仮定した場合のコード情報の種類ごとの記録位置)が記憶されているものとする。
この状態で、コード画像が記録された媒体が供給トレイ84に載置されると、フィードロール85がこの媒体を装置内部へと送り込み、コード情報消去部83に搬送する。
このコード情報消去装置800にて媒体上のコード情報を選択的に消去する場合、まず、消去したいコード情報の種類(例えば、識別コード)を含むコード情報消去指示を制御部81に入力しておく。また、制御部81内の図示しないメモリには、コード情報の記録位置(印刷時のズレがないと仮定した場合のコード情報の種類ごとの記録位置)が記憶されているものとする。
この状態で、コード画像が記録された媒体が供給トレイ84に載置されると、フィードロール85がこの媒体を装置内部へと送り込み、コード情報消去部83に搬送する。
一方、制御部81は、コード情報消去指示に含まれるコード情報の種類と、メモリ内のコード情報の記録位置とを照合し、消去すべきコード情報を表すコード画像の記録位置をコード情報消去部83に伝える。これにより、コード情報消去部83は、媒体上のコード画像に対して所定の加工処理を行い、コード情報を消去する。
尚、ここでは、コード情報消去指示として、消去したいコード情報の種類を制御部81に入力することとしたが、消去したいコード情報に対応するコード画像の記録位置を直接制御部81又はコード情報消去部83に入力するようにしてもよい。
尚、ここでは、コード情報消去指示として、消去したいコード情報の種類を制御部81に入力することとしたが、消去したいコード情報に対応するコード画像の記録位置を直接制御部81又はコード情報消去部83に入力するようにしてもよい。
ところで、コード情報を消去する具体的な方法としては、次の2つがある。
1つは、特定波長の光を当てることによりコード画像の印字に用いた色材を分解し、赤外光の吸収量を減少させて情報を読み取れなくする方法である。
そして、もう1つは、コード画像の上から無意味なパターン画像を上書きすることにより、情報を読み取れなくする方法である。
以下、前者を第1の実施の形態、後者を第2の実施の形態として、詳細に述べる。
1つは、特定波長の光を当てることによりコード画像の印字に用いた色材を分解し、赤外光の吸収量を減少させて情報を読み取れなくする方法である。
そして、もう1つは、コード画像の上から無意味なパターン画像を上書きすることにより、情報を読み取れなくする方法である。
以下、前者を第1の実施の形態、後者を第2の実施の形態として、詳細に述べる。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態におけるコード消去の様子を図5に示す。尚、ここでは、識別コード及び位置コードが、図2(b)に示したように配置されているものとする。
このうち、図5(a)は、識別コード及び位置コードを含むコード画像が文書画像に重畳されて印刷された印刷物500を示している。一方、図5(b)は、特定波長の光により識別コードが消去され、位置コードのみが読取り可能となった印刷物520を示している。
このように光によりコード情報を消去するためには、光によって吸収曲線等の光学特性が変化する画像形成材料でコード画像を印刷する必要がある。
第1の実施の形態におけるコード消去の様子を図5に示す。尚、ここでは、識別コード及び位置コードが、図2(b)に示したように配置されているものとする。
このうち、図5(a)は、識別コード及び位置コードを含むコード画像が文書画像に重畳されて印刷された印刷物500を示している。一方、図5(b)は、特定波長の光により識別コードが消去され、位置コードのみが読取り可能となった印刷物520を示している。
このように光によりコード情報を消去するためには、光によって吸収曲線等の光学特性が変化する画像形成材料でコード画像を印刷する必要がある。
ここで、本実施の形態で使用する不可視トナーについて説明する。
本実施の形態における不可視トナーとしては、次の材料を用いることができる。
即ち、不可視領域に吸収波長を持ち、光により吸収曲線が変化する材料である。ここでは、不可視領域として近赤外領域を例示し、近赤外光の吸収量が光を当てることにより極めて少なくなるものとする。以下では、この材料を「消去可能記録材」と呼ぶ。
本実施の形態における不可視トナーとしては、次の材料を用いることができる。
即ち、不可視領域に吸収波長を持ち、光により吸収曲線が変化する材料である。ここでは、不可視領域として近赤外領域を例示し、近赤外光の吸収量が光を当てることにより極めて少なくなるものとする。以下では、この材料を「消去可能記録材」と呼ぶ。
この消去可能記録材としては、例えば下記のようなものがある。
(1) 経時の可視光で分解して吸収曲線の変化(消色)が生ずる消去可能記録材
このような消去可能記録材としては、シアニン系色素と有機ホウ素化合物の混合物がある。
図6は、この場合の消色反応式を示した図である。左辺第1項がシアニン系色素を示し、左辺第2項が有機ホウ素化合物を示している。
ここで、シアニン系色素とは、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等を含む複素環等がポリメチン(−CH=)nで結合された、広義の所謂シアニン系色素を指している。具体的には、キノリン系(所謂、狭義のシアニン系)、インドール系(所謂、インドシアニン系)、ベンゾチアゾール系(所謂、チオシアニン系)、オキサゾール系(所謂、オキサシアニン系)、アミノベンゼン系(所謂、ポリメチン系)等である。これらは、いずれも色素内にメチン鎖を有しており、このメチン鎖が光によって容易に分解するため、経時の可視光で分解し消色する。
このように経時の可視光で分解するシアニン系色素には、次のようなものがある。
(1) 経時の可視光で分解して吸収曲線の変化(消色)が生ずる消去可能記録材
このような消去可能記録材としては、シアニン系色素と有機ホウ素化合物の混合物がある。
図6は、この場合の消色反応式を示した図である。左辺第1項がシアニン系色素を示し、左辺第2項が有機ホウ素化合物を示している。
ここで、シアニン系色素とは、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等を含む複素環等がポリメチン(−CH=)nで結合された、広義の所謂シアニン系色素を指している。具体的には、キノリン系(所謂、狭義のシアニン系)、インドール系(所謂、インドシアニン系)、ベンゾチアゾール系(所謂、チオシアニン系)、オキサゾール系(所謂、オキサシアニン系)、アミノベンゼン系(所謂、ポリメチン系)等である。これらは、いずれも色素内にメチン鎖を有しており、このメチン鎖が光によって容易に分解するため、経時の可視光で分解し消色する。
このように経時の可視光で分解するシアニン系色素には、次のようなものがある。
また、シアニン系色素のうち、ホウ素アニオンを含むものは、経時の可視光だけでなく、近赤外光でも分解する。近赤外光を照射すれば、ホウ素アニオンを含む化合物が分解開始剤として働き、分解して消色する。即ち、近赤外線吸収及び可視吸収が共にゼロとなる。
このように経時の可視光だけでなく近赤外光でも分解するシアニン系色素には、次のようなものがある。
このように経時の可視光だけでなく近赤外光でも分解するシアニン系色素には、次のようなものがある。
式中、Rは、各々独立して、n−ブチル基、n−ヘキシル基、又はn−オクチル基を示し、Arは、各々独立して、フェニル基又はアニシル基を示す。
式中、Rは、各々独立して、n−ブチル基、n−ヘキシル基、又はn−オクチル基を示し、Arは、各々独立して、フェニル基又はアニシル基を示す。
式中、Rは、各々独立して、n−ブチル基、n−ヘキシル基、又はn−オクチル基を示し、Arは、各々独立して、フェニル基又はアニシル基を示す。
式中、Rは、各々独立して、n−ブチル基、n−ヘキシル基、又はn−オクチル基を示し、Arは、各々独立して、フェニル基又はアニシル基を示す。
一方、有機ホウ素化合物としては、4級ホウ素アニオンのアンモニウム塩の構造を有するものを用いることができる。例えば、次のようなものが挙げられる。
(2) 近赤外光で分解して吸収曲線の変化(消色)が生ずる消去可能記録材
このような消去可能記録材としては、ホウ素アニオンを含むシアニン系色素と、有機ホウ素化合物と、アミニウム塩(イモニウム塩)との混合物がある。アミニウム塩(イモニウム塩)が光分解防止剤(酸化防止剤)として働くため、シアニン系色素が可視光で分解しない(し難い)からである。また、アミニウム塩(イモニウム塩)と有機ホウ素化合物との混合物でもよい。アミニウム塩(イモニウム)塩も近赤外光を吸収するカチオン系化合物であるため、これに有機ホウ素化合物を併用すれば、近赤外光で分解、消色し、(1)と同様に消色トナーになる。
ここで、アミニウム塩としては、N,N−ジアリールイミニウム塩骨格を少なくとも1個有するものが好ましく、特に、次の一般式で表されるものが好ましい。
このような消去可能記録材としては、ホウ素アニオンを含むシアニン系色素と、有機ホウ素化合物と、アミニウム塩(イモニウム塩)との混合物がある。アミニウム塩(イモニウム塩)が光分解防止剤(酸化防止剤)として働くため、シアニン系色素が可視光で分解しない(し難い)からである。また、アミニウム塩(イモニウム塩)と有機ホウ素化合物との混合物でもよい。アミニウム塩(イモニウム)塩も近赤外光を吸収するカチオン系化合物であるため、これに有機ホウ素化合物を併用すれば、近赤外光で分解、消色し、(1)と同様に消色トナーになる。
ここで、アミニウム塩としては、N,N−ジアリールイミニウム塩骨格を少なくとも1個有するものが好ましく、特に、次の一般式で表されるものが好ましい。
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8は、各々独立して、水素原子、アルキル基、又はフェニル基を示し、キノン環及びベンゼン環は置換基を有していてもよい。この置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、ニトロ基、又はハロゲン原子等が挙げられる。
また、X−は対アニオンを示す。この対アニオンX−としては、例えば、Cl−、Br−、I−、ClO4−、PF6−、及び、BF4−等の無機硼酸等の無機酸アニオン、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、酢酸、及び、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、メトキシフェニル、ナフチル、ジフルオロフェニル、ペンタフルオロフェニル、チエニル、ピロリル等の有機基を有する有機硼酸等の有機酸アニオンを挙げることができる。
また、X−は対アニオンを示す。この対アニオンX−としては、例えば、Cl−、Br−、I−、ClO4−、PF6−、及び、BF4−等の無機硼酸等の無機酸アニオン、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、酢酸、及び、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、メトキシフェニル、ナフチル、ジフルオロフェニル、ペンタフルオロフェニル、チエニル、ピロリル等の有機基を有する有機硼酸等の有機酸アニオンを挙げることができる。
また、イモニウム塩としても、N,N−ジアリールイミニウム塩骨格を少なくとも1個有するものが好ましく、特に、次の一般式で表されるものが好ましい。
式中、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16は、各々独立して、水素原子、アルキル基、又はフェニル基を示し、キノン環及びベンゼン環は置換基を有していてもよい。この置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、ニトロ基、又はハロゲン原子等が挙げられる。
また、X−は対アニオンを示す。この対アニオンX−としては、例えば、Cl−、Br−、I−、ClO4−、PF6−、及び、BF4−等の無機硼酸等の無機酸アニオン、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、酢酸、及び、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、メトキシフェニル、ナフチル、ジフルオロフェニル、ペンタフルオロフェニル、チエニル、ピロリル等の有機基を有する有機硼酸等の有機酸アニオンを挙げることができる。
また、X−は対アニオンを示す。この対アニオンX−としては、例えば、Cl−、Br−、I−、ClO4−、PF6−、及び、BF4−等の無機硼酸等の無機酸アニオン、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、酢酸、及び、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、メトキシフェニル、ナフチル、ジフルオロフェニル、ペンタフルオロフェニル、チエニル、ピロリル等の有機基を有する有機硼酸等の有機酸アニオンを挙げることができる。
また、不可視トナーには、通常のトナーと同様、結着樹脂も含まれる。
この結着樹脂としては、電子写真用トナーとして作製した際に、既述したような可視光領域における吸収率と、平均分散径を満たす無機材料粒子であれば、特に限定されるものではないが、次のような材料を用いることができる。
例えば、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酢酸ビニル等のビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン等の単独重合体或いは共重合体等である。
特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンを挙げることができる。更に、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィン、ワックス類を挙げることができる。
この結着樹脂としては、電子写真用トナーとして作製した際に、既述したような可視光領域における吸収率と、平均分散径を満たす無機材料粒子であれば、特に限定されるものではないが、次のような材料を用いることができる。
例えば、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酢酸ビニル等のビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン等の単独重合体或いは共重合体等である。
特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンを挙げることができる。更に、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィン、ワックス類を挙げることができる。
次に、本実施の形態を実現するためのコード情報読取り部82及びコード情報消去部83の具体例について説明する。
図7は、コード情報読取り部82の一例であるCIS(Contact Image Sensor)の断面図を示している。
このコード情報読取り部82は、ハウジング874と、このハウジング874に装着されるガラス875と、このガラス875を透過して媒体面に光を照射する光源としてのLED(Light Emitting Diode)アレイ876と、LEDアレイ876からの反射光を集光するレンズとしてのセルフォック(登録商標)レンズアレイ877と、このセルフォックレンズアレイ877により集光された光を読み取る受光素子或いはセンサとしてのラインセンサ878とを備えている。尚、図に示すことはできないが、LEDアレイ876は、多数のLEDチップ879が図面に向かって奥の方向へ千鳥状に配置されることにより構成されている。
図7は、コード情報読取り部82の一例であるCIS(Contact Image Sensor)の断面図を示している。
このコード情報読取り部82は、ハウジング874と、このハウジング874に装着されるガラス875と、このガラス875を透過して媒体面に光を照射する光源としてのLED(Light Emitting Diode)アレイ876と、LEDアレイ876からの反射光を集光するレンズとしてのセルフォック(登録商標)レンズアレイ877と、このセルフォックレンズアレイ877により集光された光を読み取る受光素子或いはセンサとしてのラインセンサ878とを備えている。尚、図に示すことはできないが、LEDアレイ876は、多数のLEDチップ879が図面に向かって奥の方向へ千鳥状に配置されることにより構成されている。
ところで、本実施の形態では、このコード情報読取り部82によって、赤外領域に吸収波長を持つ色材で形成された不可視画像を認識する必要がある。従って、LEDチップ879としては、所謂赤外LEDを用いる。また、ラインセンサ878としては、CCD(Charge Coupled Devices)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等を用いることができるが、同様の理由により、赤外光に感度を有する(赤外カットフィルター等を設けない)ものを用いる。
図8は、コード情報消去部83の一例であるLEDプリントヘッド(LPH)83aの断面図を示している。
このLPH83aは、媒体面に光を照射する光源としてのLEDアレイ851と、LEDアレイ851を支持すると共にLEDアレイ851の駆動を制御するためのドライバICが取り付けられた配線基板852と、配線基板852を支持する支持部材853と、LEDアレイ851から出射された光ビームを媒体上に結像させるセルフォックレンズアレイ854と、配線基板852が取り付けられた支持部材853及びセルフォックレンズアレイ854を保持するハウジング855とを備えている。尚、図に示すことはできないが、LEDアレイ851は、多数のLEDチップ856が図面に向かって奥の方向へ千鳥状に配置されることにより構成されている。
このLPH83aは、媒体面に光を照射する光源としてのLEDアレイ851と、LEDアレイ851を支持すると共にLEDアレイ851の駆動を制御するためのドライバICが取り付けられた配線基板852と、配線基板852を支持する支持部材853と、LEDアレイ851から出射された光ビームを媒体上に結像させるセルフォックレンズアレイ854と、配線基板852が取り付けられた支持部材853及びセルフォックレンズアレイ854を保持するハウジング855とを備えている。尚、図に示すことはできないが、LEDアレイ851は、多数のLEDチップ856が図面に向かって奥の方向へ千鳥状に配置されることにより構成されている。
ところで、本実施の形態では、このLPH83aによって、コード情報を消去するための光を照射する必要がある。従って、LEDチップ856としては、コード画像の形成に用いた色材を分解することの可能な特定波長の光を射出するLEDを用いる。また、LPH83aは、制御部81から伝えられたコード画像の記録位置が通過するタイミングで、その記録位置に対向するLEDチップ856から光が照射されるように制御される。
尚、コード情報消去部83として、ここではLPHを例示したが、通常のレーザプリンタにおける光走査装置の原理を用いて、特定波長の光を射出するように構成してもよい。
尚、コード情報消去部83として、ここではLPHを例示したが、通常のレーザプリンタにおける光走査装置の原理を用いて、特定波長の光を射出するように構成してもよい。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態におけるコード消去の様子を図9に示す。尚、ここでも、識別コード及び位置コードが、図2(b)に示したように配置されているものとする。
このうち、図9(a)は、識別コード及び位置コードを含むコード画像が文書画像に重畳されて印刷された印刷物500を示している。一方、図9(b)は、意味のないパターン画像が識別コードに上書きされ、位置コードのみが読取り可能となった印刷物520を示している。
このように、パターン画像を上書きすることによりコード情報を消去することにより、第1の実施の形態のような特定波長の光でコード情報が消去されるような色材を用いなくても、コード情報を消去することができる。
第2の実施の形態におけるコード消去の様子を図9に示す。尚、ここでも、識別コード及び位置コードが、図2(b)に示したように配置されているものとする。
このうち、図9(a)は、識別コード及び位置コードを含むコード画像が文書画像に重畳されて印刷された印刷物500を示している。一方、図9(b)は、意味のないパターン画像が識別コードに上書きされ、位置コードのみが読取り可能となった印刷物520を示している。
このように、パターン画像を上書きすることによりコード情報を消去することにより、第1の実施の形態のような特定波長の光でコード情報が消去されるような色材を用いなくても、コード情報を消去することができる。
ここで、本実施の形態でも使用可能な不可視トナーについて説明する。
本実施の形態では、上述したように、不可視領域に吸収波長を持ち、光により吸収曲線が変化しない材料を用いることも可能である。ここでは、不可視領域として近赤外領域を例示し、近赤外光の吸収量が光を当てても変わらないものとする。以下では、この材料を「消去不可能記録材」と呼ぶ。
本実施の形態では、上述したように、不可視領域に吸収波長を持ち、光により吸収曲線が変化しない材料を用いることも可能である。ここでは、不可視領域として近赤外領域を例示し、近赤外光の吸収量が光を当てても変わらないものとする。以下では、この材料を「消去不可能記録材」と呼ぶ。
この消去不可能記録材としては、例えば、燐酸、シリカ、ホウ酸等の可視域の波長を透過する公知のガラス網目形成成分に、少なくとも近赤外域の波長を吸収する、遷移金属イオンや、無機及び/又は有機化合物からなる色素等の材料を添加したガラスや、これを熱処理により結晶化した結晶化ガラス等を用いることができる。
尚、ガラスの作製や、熱処理を容易にするために、その他のアルミナやアルカリ酸化物、アルカリ土類酸化物等の、公知のガラス網目修飾成分を添加してもよい。また、このようなガラスは一旦溶融し、これを冷却することにより作製してもよいが、ガラス原料に近赤外域の波長を吸収する有機化合物からなる色素等の材料を添加して作製する場合には、高温加熱が必要な溶融プロセスを用いることなくガラスの作製が可能なゾルゲル法等により作製してもよい。
また、不可視トナーには、通常のトナーと同様、結着樹脂も含まれる。この結着樹脂としては、第1の実施の形態で挙げたような材料を用いることができる。
尚、ガラスの作製や、熱処理を容易にするために、その他のアルミナやアルカリ酸化物、アルカリ土類酸化物等の、公知のガラス網目修飾成分を添加してもよい。また、このようなガラスは一旦溶融し、これを冷却することにより作製してもよいが、ガラス原料に近赤外域の波長を吸収する有機化合物からなる色素等の材料を添加して作製する場合には、高温加熱が必要な溶融プロセスを用いることなくガラスの作製が可能なゾルゲル法等により作製してもよい。
また、不可視トナーには、通常のトナーと同様、結着樹脂も含まれる。この結着樹脂としては、第1の実施の形態で挙げたような材料を用いることができる。
次に、本実施の形態を実現するためのコード情報消去部83の具体例について説明する。尚、コード情報読取り部82については、第1の実施の形態で述べたものと同様のものを用いることができるので、説明を省略する。
図10は、コード情報消去部83の一例である印刷機構83bの断面図を示している。
この印刷機構83bは、像担持体801と、帯電器802と、露光装置803と、ロータリ現像装置804と、一次転写ロール805と、クリーニング装置806と、中間転写ベルト807と、中間転写ベルト807の支持ロール808及び809と、二次転写部に設けられる対向ロール810と、二次転写ロール811と、定着装置840とを含む。
図10は、コード情報消去部83の一例である印刷機構83bの断面図を示している。
この印刷機構83bは、像担持体801と、帯電器802と、露光装置803と、ロータリ現像装置804と、一次転写ロール805と、クリーニング装置806と、中間転写ベルト807と、中間転写ベルト807の支持ロール808及び809と、二次転写部に設けられる対向ロール810と、二次転写ロール811と、定着装置840とを含む。
像担持体801は、その外周面に感光層を備えた感光体ドラムである。この像担持体801は図10の矢印方向に回転可能に設けられている。帯電器802は、像担持体801の表面を一様に帯電する。露光装置803は、帯電器802によって一様に帯電された像担持体801の表面に例えばレーザ光を照射することにより、静電潜像を形成する。ロータリ現像装置804は、それぞれ不可視用、イエロー用、マゼンタ用、シアン用、ブラック用のトナーを収容する5つ現像器804I、804Y、804M、804C、804Kを有している。図10に示す装置では、画像形成のための現像剤にトナーを用いることから、現像器804Iには不可視トナー、現像器804Yにはイエロー色トナー、現像器804Mにはマゼンタ色トナー、現像器804Cにはシアン色トナー、現像器804Kにはブラック色トナーがそれぞれ収容されることになる。このロータリ現像装置804は、上記5つの現像器804I、804Y、804M、804C、804Kが順に像担持体801と近接、対向するように回転駆動することにより、それぞれの色に対応する静電潜像にトナーを転移して可視トナー像及び不可視トナー像を形成する。
一次転写ロール805は、像担持体801との間で中間転写ベルト807を挟持しつつ、像担持体801表面に形成されたトナー像(可視トナー像又は不可視トナー像)を中間転写ベルト807の外周面に一次転写している。クリーニング装置806は、この一次転写後に像担持体801表面に残ったトナーをクリーニング(除去)する。中間転写ベルト807は、複数の支持ロール808及び809と、対向ロール810とによってその内周面を張架され、矢印方向に周回可能に支持されている。二次転写ロール811は、図示しない用紙搬送手段によって矢印方向に搬送される媒体(用紙)上に、中間転写ベルト807の外周面に転写されたトナー像を二次転写する。
このように構成される印刷機構83bでは、順次、像担持体801表面にトナー像が形成され、中間転写ベルト807の外周面にトナー像が多重転写される。即ち、まず、像担持体801が回転駆動され、帯電器802によって像担持体801の表面が一様に帯電された後、その像担持体801に露光装置803による像光が照射されて静電潜像が形成される。この静電潜像形成工程では、まず、不可視トナー像が形成される。即ち、不可視用の現像器804Iによって現像された後、そのトナー像が一次転写ロール805によって中間転写ベルト807の外周面に転写される。このとき中間転写ベルト807に転写されずに像担持体801表面に残った不可視トナーは、クリーニング装置806によりクリーニングされる。その後、不可視トナー像が外周面に形成された中間転写ベルト807は、この外周面に不可視トナー像を保持したまま、次のイエロー色のトナー像が、不可視トナー画像の上に積層されて転写される位置に備えられる。以降、マゼンタ、シアン、ブラックの各色についても、上記と同様に帯電器802による帯電、露光装置803による像光の照射、各現像器804M、804C、804Kによるトナー像の形成、中間転写ベルト807外周面へのトナー像の転写が順次、繰り返される。
こうして中間転写ベルト807の外周面には、不可視トナー像と4色のトナー像からなるフルカラートナー像(可視トナー像)の両方のトナー像が担持される。このフルカラーの可視トナー像及び不可視トナー像は、二次転写ロール811により一括して媒体(用紙)に転写される。
このとき、印刷機構83bは、制御部81から伝えられたコード画像の記録位置が通過するタイミングで、その記録位置にパターン画像を記録するように制御される。
このとき、印刷機構83bは、制御部81から伝えられたコード画像の記録位置が通過するタイミングで、その記録位置にパターン画像を記録するように制御される。
尚、ここでは、不可視用の現像器804Iに加え、イエロー用、マゼンタ用、シアン用、ブラック用の現像器804Y、804M、804C、804Kも備えた印刷機構83bについて説明した。即ち、この印刷機構83bは、コード情報を、消去するだけでなく、文書画像に重畳して印刷することもできるものである。従って、このコード情報消去装置800で記録されたコード情報をこのコード情報消去装置800で消去する限り、コード画像の印字に使用する不可視トナーとパターン画像の形成に使用する不可視トナーとは同一になるので、コード情報の消去は比較的容易に行える。
一方で、このコード情報消去装置800をコード情報消去専用の装置として捉えることも可能である。その場合は、コード画像の形成に用いた不可視トナーと同等の光学特性を有する不可視トナーを、このコード情報消去装置800においても用いることが好ましい。
また、既に記録されていたコード画像と、上書きしたパターン画像とは、分離困難である必要がある。例えば、両者は、画像の大きさ、間隔、形状等において、同等であることが好ましい。
一方で、このコード情報消去装置800をコード情報消去専用の装置として捉えることも可能である。その場合は、コード画像の形成に用いた不可視トナーと同等の光学特性を有する不可視トナーを、このコード情報消去装置800においても用いることが好ましい。
また、既に記録されていたコード画像と、上書きしたパターン画像とは、分離困難である必要がある。例えば、両者は、画像の大きさ、間隔、形状等において、同等であることが好ましい。
ところで、本実施の形態で破棄したコード情報については、再利用を行うことができる。また、破棄したはずのコード情報に対しアクセスがあった場合には、そのアクセスを不正なものとして拒絶する必要もある。そのため、通常、コード情報が破棄されたかどうかは、サーバコンピュータ等の管理装置にて管理される。そこで、本実施の形態において、コード情報消去装置800に対し、破棄されたコード情報について管理装置に通知する通知手段を設けることとしてもよい。
以上述べたように、本実施の形態では、消去したいコード情報の記録位置を特定し、特定波長の光をその記録位置に照射することにより、又は、意味のないパターン画像をその記録位置に上書きすることにより、コード情報を消去するようにした。これにより、コード情報の一部を選択的に破棄し、一部を残してそのまま利用し続けることができるようになった。
例えば、識別情報を消去して位置情報のみを残した媒体は、元の電子文書を辿るために用いることはできなくなるが、手書き文字を電子化するために用いることはできる。一方、位置情報を消去して識別情報のみを残した媒体に対し、追記してそれを電子化することはできないが、そこから元の電子文書を追跡することはできるようになる。
また、消去したい情報の指定は、識別情報や位置情報といった大きな括りではなく、もっと小さな括りで行うようにしてもよい。例えば、識別情報がグローバルID(印刷したプリンタのID)とローカルID(プリンタ内のプリント番号)とからなるとすると、グローバルIDのみを消去することにより、どのプリンタで出力されたかは分からなくなるものの、手書き文字の電子化が可能な複数ページからなるメモ帳を得ることができる。
或いは、消去する部分は、コード情報との対応に関係なく、コード画像の部分として指定することもできる。
また、消去したい情報の指定は、識別情報や位置情報といった大きな括りではなく、もっと小さな括りで行うようにしてもよい。例えば、識別情報がグローバルID(印刷したプリンタのID)とローカルID(プリンタ内のプリント番号)とからなるとすると、グローバルIDのみを消去することにより、どのプリンタで出力されたかは分からなくなるものの、手書き文字の電子化が可能な複数ページからなるメモ帳を得ることができる。
或いは、消去する部分は、コード情報との対応に関係なく、コード画像の部分として指定することもできる。
100,700…端末装置、200…文書リポジトリ、400…画像形成装置、500…印刷物、600…ペンデバイス
Claims (10)
- 所定の情報を読取り可能に画像化して媒体に印刷したコード画像からの情報の読取りを制限する装置であって、
前記媒体上の前記コード画像の印刷位置を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された印刷位置の中から特定のコード画像の印刷位置を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された印刷位置に対し、前記特定のコード画像からの情報の読取りを制限するための加工を行う加工手段と
を備えたことを特徴とする装置。 - 前記コード画像は、光を照射することにより情報の読取りを制限する色材で形成され、
前記加工手段による加工は、前記選択手段により選択された印刷位置への光の照射であることを特徴とする請求項1記載の装置。 - 前記加工手段による加工は、前記選択手段により選択された印刷位置への前記コード画像と分離困難なパターン画像の形成であることを特徴とする請求項1記載の装置。
- 前記パターン画像は、前記コード画像と同等の大きさ、間隔、又は、形状で形成されることを特徴とする請求項3記載の装置。
- 前記特定のコード画像からの読取りが制限された情報を、当該情報の読取りの制限状況を管理する装置に通知する通知手段を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の装置。
- 前記コード画像は、不可視の色材で形成されていることを特徴とする請求項1記載の装置。
- 所定の情報を読取り可能に画像化して媒体に印刷したコード画像からの情報の読取りを制限する装置であって、
前記媒体上の特定の位置を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された位置に対し、当該位置に印刷されているコード画像からの情報の読取りを制限するための加工を行う加工手段と
を備えたことを特徴とする装置。 - 前記コード画像は、光を照射することにより情報の読取りを制限する色材で形成され、
前記加工手段による加工は、前記選択手段により選択された位置への光の照射であることを特徴とする請求項7記載の装置。 - 前記加工手段による加工は、前記選択手段により選択された位置への前記コード画像と分離困難なパターン画像の形成であることを特徴とする請求項7記載の装置。
- 所定の情報を読取り可能に画像化して媒体に印刷したコード画像からの情報の読取りを制限する方法であって、
前記コード画像からの読取りを制限する情報の種類を特定するステップと、
前記媒体上の前記コード画像の印刷位置の中から、特定された前記情報の種類に対応する特定のコード画像の印刷位置を選択するステップと、
選択された前記印刷位置に対し、前記特定のコード画像からの情報の読取りを制限するための加工を行うステップと
を含むことを特徴とする方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005302138A JP2007109175A (ja) | 2005-10-17 | 2005-10-17 | コード情報の読取りを制限する装置及び方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005302138A JP2007109175A (ja) | 2005-10-17 | 2005-10-17 | コード情報の読取りを制限する装置及び方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007109175A true JP2007109175A (ja) | 2007-04-26 |
Family
ID=38034979
Family Applications (1)
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JP2005302138A Pending JP2007109175A (ja) | 2005-10-17 | 2005-10-17 | コード情報の読取りを制限する装置及び方法 |
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---|---|
JP (1) | JP2007109175A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008521914A (ja) * | 2004-12-01 | 2008-06-26 | バイエル・シエーリング・ファーマ アクチエンゲゼルシャフト | システインプロテアーゼインヒビターとしてのハロアルキル含有化合物 |
-
2005
- 2005-10-17 JP JP2005302138A patent/JP2007109175A/ja active Pending
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