JP2007108500A - 現像ローラー及びこれを用いた電子写真装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】現像剤に含有されるトナーに負荷電性を付与するため現像剤と接触する表面にアミノ基を存在させることにより、本来の硬度や弾性などの特性を損なわず、少量でその最表面において適切な正荷電性を有する現像ローラーを提供する。
【解決手段】通電性のシャフトと、該シャフトの外周に弾性層、一層以上の被覆層を順次有し、その表面に担持された負荷電性現像剤により、静電荷像担持体上の静電潜像を現像する現像ローラーにおいて、表面層である被覆層が、特定の(メタ)アクリル酸エステルモノマー及びアミノ基含有モノマーを重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂を含有し、表面を飛行時間型二次イオン質量分析装置で測定した際に、分子量1850までのトータルイオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の百分率が0.5%以上である。
【選択図】なし
【解決手段】通電性のシャフトと、該シャフトの外周に弾性層、一層以上の被覆層を順次有し、その表面に担持された負荷電性現像剤により、静電荷像担持体上の静電潜像を現像する現像ローラーにおいて、表面層である被覆層が、特定の(メタ)アクリル酸エステルモノマー及びアミノ基含有モノマーを重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂を含有し、表面を飛行時間型二次イオン質量分析装置で測定した際に、分子量1850までのトータルイオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の百分率が0.5%以上である。
【選択図】なし
Description
本発明は、乾式電子写真法に用いる現像剤に負電荷を付与する正電荷性の現像ローラー、およびこれを用いた電子写真装置に関する。
乾式電子写真法においては、ブレード、ローラーなどの電子写真機能部品の加圧などにより、トナーと電子写真機能部品表面の摩擦力によってトナーを荷電させてトナーを担持させている。したがって、電子写真機能部品の表面層としては、トナーを正荷電させたい場合には負荷電性の材料を、また、トナーを負荷電させたい場合には正荷電性制御剤の材料を選定する必要があり、前者としては、フッ素系樹脂など、後者としてはナイロン系樹脂、ウレタン系樹脂などが提案されている。
一方で、電子写真機能部品には、ニップ幅の向上、トナーストレスなどを削減するために、ゴム状材料を主基材層とした柔軟なものを用いることが好ましい。しかしながら、柔軟な主基材層を用いた場合、トナーと電子写真機能部品表面の摩擦力だけでは荷電量が少なく、上記のような従来から提案されているフッ素系樹脂、ナイロン系樹脂、ウレタン系樹脂を用いただけでは良好な画像を得ることが困難である場合もある。
前記課題を解決するために、積極的に電子写真機能部品表面層の荷電性の改質を行うことを考え、トナーと接触する電子写真機能部品に荷電制御剤を添加する手段がとられている(例えば特許文献1、2、3)。こうした技術の流れの中で、荷電制御剤を添加した電子写真機能部品表面層のより適正な評価法を適用して電子写真機能部品に荷電制御剤を添加する事が望まれていた。
上記の文献に記載された荷電制御樹脂を現像ローラーに適用しても、表面層の荷電性はある程度改善できると期待されている。しかしながら、実際にアミノ基を含む有機化合物が正荷電制御剤として機能するためには、正荷電性を呈するアミノ基が正荷電制御剤含有樹脂の最表面に存在する必要がある。従って、現像ローラーの最表面におけるアミノ基の存在量を検出する手段を確立し、実際にアミノ基が最表面に存在できるように正荷電制御剤を設計する必要があった。
さらには、アミノ基を含む正荷電制御樹脂を添加した際、多量に添加すると樹脂本来が持つ諸特性が変化し、現像ローラーとして使用する際に弊害を生じる場合がある。樹脂本来の物理特性を変化させないよう、少量の添加でアミノ基が最表面に存在できるように正荷電制御樹脂を設計する必要があった。
特開2000−242033号公報
特開2002−244426号公報
特開2003−005507号公報
本発明の目的は、実際に少量でアミノ基が最表面に存在できるような正荷電制御樹脂を設計し、それを含有することにより本来の硬度や弾性などの特性を損なわず、少量でその最外面を適切な正荷電性とすることができ、良好な画像を得ることができる現像ローラーを提供することにある。また、本発明の目的は、最表面におけるアミノ基の存在量を検出することにより、その正荷電性の評価を容易に行うことができる現像ローラーを提供することにある。
本発明は、通電性のシャフトと、該シャフトの外周に弾性層、一層以上の被覆層を有し、その表面に担持された負荷電性現像剤により、静電荷像担持体上の静電潜像を現像する現像ローラーにおいて、表面層となる被覆層が、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(2)で示されるアミノ基含有モノマー、または、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(3)で示されるアミノ基含有モノマー、または、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー、式(2)で示されるアミノ基含有モノマー及び式(3)で示されるアミノ基含有モノマーを重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂を含有し、表面を飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)で測定した際に、分子量1850までのトータルイオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の百分率が0.5%以上であることを特徴とする現像ローラーに関する。
(式中、R1は炭素数4以上のアルキル基、R2、R2a、R2bは各々水素原子またはメチル基を表す。R3a、R3bは各々炭素数1〜7の二価の有機基を表し、R4a、R4b、R5a及びR5bは、各々水素原子、または炭素数1〜20の有機基を表し、R4aとR5a又はR4bとR5bが化学的に結合した炭素数4〜20の環状構造、または、R4aとR5a又はR4bとが化学的に結合した、酸素原子、窒素原子、イオウ原子の少なくとも一種を含む炭素数4〜19の環状構造を表す。)
また、本発明は、通電性のシャフトと、該シャフトの外周に弾性層、一層以上の被覆層を順次設け、その表面に担持された負荷電性現像剤により、静電荷像担持体上の静電潜像を現像する現像ローラーにおいて、表面層となる被覆層が、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(2)で示されるアミノ基含有モノマー、または、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(3)で示されるアミノ基含有モノマー、または、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー、式(2)で示されるアミノ基含有モノマー及び式(3)で示されるアミノ基含有モノマーを重合した共重合体からなるアミノ基を含む正荷電制御樹脂と、ポリオール成分、イソシアネート成分からなる組成物をウレタン化することで得られるウレタン樹脂とからなる正荷電制御樹脂含有樹脂を含み、表面を飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)で測定した際に、ウレタン樹脂に由来する最大イオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の比率が0.05以上であることを特徴とする現像ローラーに関する。
また、本発明は、通電性のシャフトと、該シャフトの外周に弾性層、一層以上の被覆層を順次設け、その表面に担持された負荷電性現像剤により、静電荷像担持体上の静電潜像を現像する現像ローラーにおいて、表面層となる被覆層が、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(2)で示されるアミノ基含有モノマー、または、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(3)で示されるアミノ基含有モノマー、または、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー、式(2)で示されるアミノ基含有モノマー及び式(3)で示されるアミノ基含有モノマーを重合した共重合体からなるアミノ基を含む正荷電制御樹脂と、ポリオール成分、イソシアネート成分からなる組成物をウレタン化することで得られるウレタン樹脂とからなる正荷電制御樹脂含有樹脂を含み、表面を飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)で測定した際に、ウレタン樹脂に由来する最大イオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の比率が0.05以上であることを特徴とする現像ローラーに関する。
(式中、R1は炭素数4以上のアルキル基、R2、R2a、R2bは各々水素原子またはメチル基を表す。R3a、R3bは各々炭素数1〜7の二価の有機基を表し、R4a、R4b、R5a及びR5bは、各々水素原子、または炭素数1〜20の有機基を表し、R4aとR5a又はR4bとR5bが化学的に結合した炭素数4〜20の環状構造、または、R4aとR5a又はR4bとR5bが化学的に結合した、酸素原子、窒素原子、イオウ原子の少なくとも一種を含む炭素数4〜19の環状構造を表す。)
さらに、本発明は、表面層となる被覆層に含まれるポリオール成分、イソシアネート成分からなる組成物をウレタン化することで得られるウレタン樹脂の質量に対する正荷電制御樹脂の質量の比率をA、飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)で測定した現像ローラー表面のウレタン樹脂に由来する最大イオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度をBとしたときに、B/Aが5以上であることを特徴とする請求項2記載の現像ローラーに関する。
さらに、本発明は、表面層となる被覆層に含まれるポリオール成分、イソシアネート成分からなる組成物をウレタン化することで得られるウレタン樹脂の質量に対する正荷電制御樹脂の質量の比率をA、飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)で測定した現像ローラー表面のウレタン樹脂に由来する最大イオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度をBとしたときに、B/Aが5以上であることを特徴とする請求項2記載の現像ローラーに関する。
さらに、本発明は、表面層となる被覆層に含まれるアミノ基がN(CH3)2であり、飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)で測定した表面のアミノ基に由来する最大イオンが[C2H4N]、[C3H8N]、[C4H10N]のいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の現像ローラーに関する。
さらに、本発明は、表面層となる被覆層に含まれるアミノ基がN(C2H5)2であり、飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)で測定した表面のアミノ基に由来する最大イオンが[C2H4N]、[C2H5N]、[C3H6N]、[C4H10N]、[C5H12N]、[C6H14N]のいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の現像ローラーに関する。
さらに、本発明は、飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)で測定した表面のウレタン樹脂に由来する最大イオンが[C3H5]、[C3H7]、[C2H3O]、[C2H5O]、[C3H7O]、[C4H7]、[C3H7O]、[C4H9O]のいずれかであることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の現像ローラーに関する。
さらに、本発明は、表面層となる被覆層に含まれる正荷電制御樹脂が、式(4)で示される水酸基含有モノマーを重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の現像ローラーに関する。
(式中、R2Cは水素原子またはメチル基を、R3Cは炭素数1〜7の二価の有機基を表す。)
また、本発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の現像ローラーを用いた電子写真装置に関する。
また、本発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の現像ローラーを用いた電子写真装置に関する。
本発明の現像ローラーは、TOF−SIMSの測定に基づき、アミノ基に由来するイオン強度が特定の値を有する正荷電制御樹脂を含有する表面層を有することにより、良好な画像を得ることができる。さらには、現像ローラーの表面層となる被覆層の樹脂本来の物理特性を変化させず、正荷電制御樹脂の少量添加でアミノ基が最表面に存在でき、良好な画像を得ることができる。
本発明の現像ローラーにおいて、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(2)で示されるアミノ基含有モノマー、または、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(3)で示されるアミノ基含有モノマー、または、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(2)で示されるアミノ基含有モノマー及び式(3)で示されるアミノ基含有モノマーを重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂を表面に用いることで、表面の正帯電性をより高くし、良好な画像を与えることができる。さらには前記正荷電制御樹脂を用いることで、少量の添加でアミノ基が最表面に存在するため、現像ローラーの表面層となる被覆層の樹脂本来の物理特性を損なうことがない。
(式中、R1は炭素数4以上のアルキル基、R2、R2a、R2bは各々水素原子またはメチル基を表す。R3a、R3bは各々炭素数1〜7の二価の有機基を表し、R4a、R4b、R5a及びR5bは、各々水素原子、または炭素数1〜20の有機基を表し、R4aとR5a又はR4bとR5bが化学的に結合した炭素数4〜20の環状構造、または、R4aとR5a又はR4bとR5bが化学的に結合した、酸素原子、窒素原子、イオウ原子の少なくとも一種を含む炭素数4〜19の環状構造を表す。)
本発明の現像ローラーに用いられる通電性のシャフトは、成形時や使用時に耐えうる強度を有し、現像ローラー表面に付着させたトナーを感光体上の静電潜像に転着できるように、静電潜像との関連において現像ローラー表面を適切な導電性とするための電極となり得るものが好ましく、その材質としては、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼等の金属または合金などの導電性の材質が好ましい。シャフトは中実や円筒体のものが好ましく、外径は、搭載される電子写真装置との関連において適宜選択することができ、例えば、外径4〜10mmとすることができる。
本発明の現像ローラーに用いられる通電性のシャフトは、成形時や使用時に耐えうる強度を有し、現像ローラー表面に付着させたトナーを感光体上の静電潜像に転着できるように、静電潜像との関連において現像ローラー表面を適切な導電性とするための電極となり得るものが好ましく、その材質としては、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼等の金属または合金などの導電性の材質が好ましい。シャフトは中実や円筒体のものが好ましく、外径は、搭載される電子写真装置との関連において適宜選択することができ、例えば、外径4〜10mmとすることができる。
このようなシャフトの外周に設けられる弾性層は、その外周に設けられる被覆層を正荷電とできるように導電性であって、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)またはウレタン等のエラストマーやフォーム材料、あるいはその他の樹脂を基材として用い、導電性を付与するために電子導電性物質や、イオン導電物質を配合し、適切な抵抗領域103〜1010Ωcm、好ましくは104〜108Ωcmに調整した樹脂などを用いて作製される。
かかる基材として用いられる材料としては、具体的には、公知の材料で形成されていればよく、例えば、天然ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ネオプレンゴム、イソプレンゴム、NBR等のゴム材料に、必要に応じてカーボンブラック、グラファイト、導電性粒子、導電性ゴム等を添加したものなどが使用できる。
上記弾性層の外周に設けられる被覆層は、1層または2層以上設けることができ、2層以上設ける場合の中間層の材質は相互に関連付け、または関連なく選択することができる。被覆層として1層設ける場合や、2層以上設ける場合の最外層は、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(2)で示されるアミノ基含有モノマー、または、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(3)で示されるアミノ基含有モノマー、または、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(2)で示されるアミノ基含有モノマー及び式(3)で示されるアミノ基含有モノマーを重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂を含む。
式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、具体的には例えばn−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、iso−オクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、iso−デシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等が例示される。なお、「(メタ)アクリレート」は、メタクリレートあるいはアクリレートを意味する(以下、同様)。これらのモノマーは単独あるいは2種以上併用して使用できる。
式(2)で示されるアミノ基含有モノマーの例としては、例えば、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジメチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジエチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジプロピルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジブチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N−ラウリルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N−ステアリルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジメチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジエチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジプロピルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジブチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N−ラウリルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N−ステアリルアミノベンジル(メタ)アクリレート、N−モルホリノメチル(メタ)アクリレート、N−モルホリノエチル(メタ)アクリレート等が例示される。これらのモノマーは単独あるいは2種以上併用して使用できる。
式(3)で示されるアミノ基含有モノマーの例としては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジメチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジエチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジプロピルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジブチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N−ラウリルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N−ステアリルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジメチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジエチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジプロピルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジブチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N−ラウリルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N−ステアリルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、N−モルホリノメチル(メタ)メタ)アクリルアミド、N−モルホリノエチルメタ)アクリルアミド等が例示される。「(メタ)アクリルアミド」は、メタクリルアミドあるいはアクリルアミドを意味する(以下、同様)。これらのモノマーは単独あるいは2種以上併用して使用できる。
式(2)または(3)で示されるアミノ基を有するモノマーとしては、式(2)で示されるアミノ基を有するモノマーのみを用いることもでき、式(3)で示されるアミノ基を有するモノマーのみを用いることもでき、式(2)で示されるアミノ基を有するモノマーと式(3)で示されるアミノ基を有するモノマーとを併用することもできる。
本発明の現像ローラーに用いられる正荷電制御樹脂としてはまた、前記共重合体からなる正荷電制御樹脂の共重合成分として式(4)で示される水酸基含有モノマーを追加することができる。
(式中、R2Cは水素原子またはメチル基を、R3Cは炭素数1〜7の二価の有機基を表す。)
式(4)で示される水酸基含有モノマーとしては、具体的には例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート等が例示される。これらの2種以上のモノマーを共重合したものでもよい。
式(4)で示される水酸基含有モノマーとしては、具体的には例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート等が例示される。これらの2種以上のモノマーを共重合したものでもよい。
上記正荷電制御樹脂としては、上記モノマーの他、これら成分と共重合可能なモノマーとを共重合させたものであってもよい。共重合可能なモノマーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンなどのスチレン誘導体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルなどのビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンなどのビニルケトン等を挙げることができ、現像ローラーとして要求される物性に応じて1種類または2種類以上を適宜選択して用いることができる。
上記モノマーの共重合体としては、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステル単位と式(2)で示されるアミノ基を有するモノマー単位、または、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステル単位と式(3)で示されるアミノ基を有するモノマー単位、または、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステル単位と式(2)で示されるアミノ基を有するモノマー単位と式(3)で示されるアミノ基を有するモノマー単位を、共重合成分の30〜100質量%含有することが好ましい。30質量%以上とすることで摩擦帯電量が充分なものとなりやすい。より好ましくは50〜100質量%である。各単位をこの範囲で含有することによりアミノ基を含む正荷電制御樹脂を含有する正荷電性樹脂含有樹脂において、後述する飛行時間型二次イオン質量分析装置(Time-of-Flight Secondary Ion Mass Spectrometry:TOF−SIMS)の測定による分子量1850までのイオン強度の合計に対する、アミノ基に由来する最大イオン強度の百分率を0.5%以上とすることができる。
このようなモノマーから正荷電制御樹脂を得る重合方法としては、塊状重合法、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法等を挙げることができる。反応を容易に制御できる点から溶液重合法が好ましく、使用する溶媒としては、キシレン、トルエン、酢酸エチル、酢酸イソブチル、イソプロピルアルコール、メタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド等を挙げることができ、かかる溶媒の使用量としては、モノマー30〜400質量部に対して溶媒100質量部などを挙げることができる。
上記重合反応において使用する重合開始剤としては、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、クミルパーピバレート、t−ブチルパーオキシラウレート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等を挙げることができ、これらを1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。重合開始剤の使用量としては、モノマー100質量部に対し、0.05〜30質量部、好ましくは0.1〜15質量部である。反応温度としては、特に限定するものではなく、使用する溶媒、開始剤、モノマーに応じて設定することができ、例えば、40℃〜150℃などとすることができる。
本発明の現像ローラーで用いられる正荷電制御樹脂と共に使用する樹脂としては公知のものがすべて使用可能であるが、例えば、スチレン樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単重合体又は共重合体)、アクリル樹脂((メタ)アクリル酸エステルを含む単重合体又は共重合体)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フエノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ナイロン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等があるが、ポリオール成分、イソシアネート成分からなる組成物をウレタン化することで得られる樹脂(以下ウレタン樹脂と称す)が実施上特に好ましい樹脂として用いられる。
本発明に用いるポリオール成分としては、ポリウレタンの材料としての一般的なポリオール成分を使用することができる。例えば、ポリエーテルポリオール(PPG)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)、THF−アルキレンオキサイド共重合体ポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリオレフィンポリオール、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分鹸化物、フォスフェート系ポリオール、ハロゲン含有ポリオール、アジペート系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、ポリカプローラークトン系ポリオール、ポリブタジエンポリオール等が挙げられ、これらを単独あるいは併用して使用できる。
本発明に用いるイソシアネート成分としては、ポリウレタンの材料としての一般的なイソシアネート成分を用いることができる。TDI、MDI、粗製−MDI(ポリメリックMDI)、および変性MDIだけでなく、特殊なイソシアネートを用いても差し支えない。特殊なイソシアネートしては、例えば、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン1,4ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添−XDI、水添−MDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニール)チオフェスフェート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロへプタントリイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられ、これらも好適に用いることができる。また、イソシアネートをブロック剤でマスクした構造のブロック型イソシアネートを用いることもできる。ブロック型イソシアネートは、常温では反応せず、ブロック剤が解離する温度まで加熱すると、イソシアネート基が再生する。
本発明に用いるイソシアネート成分としては、さらにイソシアネート末端プレポリマーを用いることができる。イソシアネート末端プレポリマーの製造方法としては、通常の製造条件で前記イソシアネート成分と前記ポリオール成分を反応させることで得られる。
前記正荷電制御樹脂、ポリオール成分、イソシアネート成分からなる組成物をウレタン化して本発明の現像ローラーを得る際、必要に応じて触媒や溶媒を用いることができる。触媒は、一般的にウレタン化に用いる触媒、例えばアミン化合物等を用いることができる。溶媒も特に限定されるものではなく、用途に応じて使用することができる。
本発明の現像ローラーの表面層には、前記正荷電制御樹脂、ポリオール成分、イソシアネート成分以外に、他の成分を添加することができる。添加成分は前記組成物、またはその溶液に溶解、または分散させることで添加できる。添加成分としては特に制限されるものではなく、例えばカーボンブラックや金属酸化物等の導電剤や各種安定剤等を使用することができる。
本発明の現像ローラーの表面層となる被覆層をTOF−SIMSで測定した際に検出されるアミノ基に由来する最大イオンは、使用した正荷電制御樹脂に含まれるアミノ基の構造に起因する。即ち、正荷電制御樹脂に含まれるアミノ基がN(CH3)2であれば[C2H4N]、[C3H8N]、[C4H10N]のいずれかが、N(C2H5)2であれば[C2H5N]、[C2H4N]、[C3H6N]、[C4H10N]、[C5H12N]、[C6H14N]のいずれかが最大ピークとして検出される。
本発明の現像ローラーの表面層が正荷電制御樹脂を含有するウレタン樹脂である場合、現像ローラー表面をTOF−SIMSで測定した際に検出されるウレタン樹脂に由来するイオンは、ウレタン樹脂の構造に起因するが、[C2H3]、[C3H5]、[C3H7]、[C2H3O]、[C2H5O]、[C3H7O]、[C4H7]、[C3H7O]、[C4H9O]のいずれか、最大イオンとして検出されることが多い。
本発明の現像ローラーの表面層となる被覆層は、TOF−SIMSで測定した樹脂表面の分子量1850までのトータルイオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の百分率が0.5%以上であることを特徴とする。トータルイオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオンが0.5%未満であると、現像ローラー最表面のアミノ基の存在量が不足し、実際に用いた場合に正帯電性が不足し、良好な画像を与えることが出来ないことがある。トータルイオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオンが0.5%以上であると、表面のアミノ基の存在量が充分となり、現像剤を負荷電性とするのに充分な正荷電性を備え、良好な画像を得ることができる。最外層において、このようなイオン強度の関係を有するものとするには、現像ローラーの表面層となる被覆層の樹脂本来の物理特性を変化させないよう、少量の添加でアミノ基が最表面に存在できるようにすることにより達成することができる。
本発明の現像ローラーは、表面層となる被覆層が、正荷電制御樹脂と、ポリオール成分、イソシアネート成分からなる組成物をウレタン化することで得られるウレタン樹脂とを含む場合は、TOF−SIMSで測定した現像ローラー表面のウレタン樹脂に由来する最大イオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の比率が0.05以上であることを特徴とする。比率が0.05未満であると、現像ローラー最表面のアミノ基の存在量が不足し、実際に用いた場合に正帯電性が不足し、良好な画像を与えることができないことがある。比率が0.05以上であると、表面のアミノ基の存在量が充分となり、現像剤を負荷電性とするのに充分な正荷電性を備え、良好な画像を得ることができる。
さらに本発明の現像ローラーは、表面層となる被覆層が、正荷電制御樹脂と、ポリオール成分、イソシアネート成分からなる組成物をウレタン化することで得られるウレタン樹脂とである場合は、ウレタン樹脂の質量に対する正荷電制御樹脂の質量の比率をA、TOF−SIMSで測定した現像ローラー表面のウレタン樹脂に由来する最大イオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の比率をBとしたときに、B/Aが5以上であることを特徴とする。B/Aが5未満であると、アミノ基が最表面に存在できるように正荷電制御樹脂を多量に添加することになり、その結果として現像ローラー本来が持つ諸特性が変化し、現像ローラーとして使用する際に弊害を生じる場合がある。
本発明の現像ローラーに用いられる正荷電制御樹脂は、トナーと接触する現像ローラーの表面層の荷電を改質することを目的としている。本発明の正荷電制御樹脂を現像ローラーの表面に形成する方法としては特に制限されるものではなく、成型や塗工などの方法を用いることができる。
上記被覆層の最外層には、上記正電荷性樹脂以外の正電荷性樹脂や、その他の樹脂が含有されていてもよい。かかる樹脂としては、例えば、スチレンやスチレン誘導体の単重合体若しくはこれらを含む共重合体のスチレン系樹脂、上記本発明に用いる(メタ)アクリル酸エステル以外の(メタ)アクリル酸エステルの単重合体若しくはこれらを含む共重合体のアクリル系樹脂、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フエノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ナイロン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等を挙げることができる。これらのうち特に好ましい樹脂としては耐摩耗性やトナー帯電性、トナー搬送性等が要求されるため、上記本発明に用いる正荷電性樹脂に含有されるアクリル系樹脂やウレタン系樹脂以外のウレタン樹脂やアクリル樹脂、ナイロン樹脂、フッ素樹脂等を挙げることができる。
また、上記被覆層の最外層には、上記樹脂の機能を損なわない範囲で、例えば、現像ローラー表面の正電荷を促進させるカーボンブラックや金属酸化物等の導電剤や各種安定剤、その他の添加物が含有されていてもよい。これらのうちカーボンブラックは、チャージアップによる現像剤の現像ローラー上への固着や、現像剤のチャージアップに伴って生じる現像ローラーの表面から現像剤への帯電付与不良を抑制するために、好ましい。かかるカーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラックを挙げることができる。また、被覆層の最外層に、表面粗し材として、平均粒子径が5〜30μmの絶縁性粒子、例えばウレタン粒子、ナイロン粒子、アクリル粒子、シリコーン粒子等を分散することが、現像ローラーにおいて凹凸表面にトナーの保持を容易とするため好ましい。
このような成分からなる被覆層の最外層を製造するには、金型を用いて成型する方法や、塗布、漬浸方法などによることができるが、例えば、表面を処理したシャフトがセットされた金型を用い、シリコーン樹脂にカーボンブラックを混合した弾性層調製用の樹脂液をキャビティに注入し、適宜加熱して樹脂を硬化する方法などにより弾性層を作製し、作製した弾性層上に、上記正荷電性樹脂やカーボンブラックなどを含む成分を、例えばメチルエチルケトン、トルエン、アルコール、水等の溶媒で適宜希釈し、適時必要に応じ現像ローラー表面粗さを形成するための粗し粒子を添加し分散した後、硬化剤もしくは硬化触媒を添加し、攪拌することにより得られる塗料を、スプレー、ロールコート、カーテンコート、ディッピング等の方法で塗布する。塗布後、適切な硬化温度にて樹脂を硬化させ、被覆層を作製し現像ローラーを得ることができる。
かかる被覆層の厚みは弾性層の柔軟性を損なうことなく、また耐摩耗性を考慮し、2〜100μmが好ましい。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明の現像ローラーの一実施形態を、図1の概略構成図の、(a)軸方向からみた側面図、(b)軸線に沿った概略断面図に示す。本発明の一実施形態の現像ローラーとしては、芯金114a上に弾性層114bを備え、その外周に被覆層として最外層114c一層を設けたものを挙げることができる。被覆層は最外層の一層のみ設けたものを示すが、本発明の現像ローラーは被覆層として、二層以上設けたものであってもよく、その場合、最外層は表面に配置される層である。
次に、本発明の電子写真装置を説明する。本発明の電子写真装置は上記本発明の現像ローラーを用いたものであれば、特に制限されるものではない。本発明の電子写真装置を非磁性一成分現像方式のレーザービームプリンターに適用した一実施態様を図2の概略構成図を参照して説明する。図2に示すように、レーザービームプリンターには、回転機構により回転する感光ドラム9と、この感光ドラムの周囲に、感光体を帯電させる帯電ローラー19、画像を通して感光ドラムに光を照射し画像に相当する部分以外、あるいは画像に相当する部分を放電することにより画像に対応した静電潜像を感光ドラム上に形成する露光装置L、感光ドラム上に形成された静電潜像に現像剤を供給し現像する現像装置10が設けられている。この他、感光ドラム周囲には、静電潜像に付着した現像剤を転写体上へ転写する転写装置、更に転写体上の現像剤を記録材上へ転写、定着する、図示しない転写・定着装置や、現像剤を転写した後の感光体の表面を除電しクリーニングを行なうクリーニング装置が設けられている。上記現像装置10には、負帯電性の非磁性トナーの一成分現像剤11を収納する現像剤容器12が設けられ、現像剤容器12の感光ドラム9と対向した開口部内に、感光ドラム9と接触するように本発明の現像ローラー24が設置されている。現像ローラー24は、上述したように、芯金24a上に、弾性層24b及び被覆層24cが積層された構造を有し、その表面に接触してまたは僅かな間隔を保持して現像剤11を現像ローラー24に担持させる現像剤供給ローラー25と、現像ローラー24に担持された現像剤を適切な量とした薄層11aとして感光ドラム1に供給するためのブレード16とが設けられる。
この電子写真装置の現像ローラー24が矢印方向に回転すると、現像剤11が負荷電され、現像剤容器12内の現像剤供給ローラー25の回転に伴いない現像剤11が正荷電性現像ローラー24上に担持される。現像ローラー24上の現像剤はブレード16によりその過剰量が取り除かれて、現像ローラー24上の薄層11aとして感光ドラム9と対向した現像領域13へ搬送される。現像ローラー24と感光ドラム9間には、定電圧電源18により現像バイアスが印加されており、負荷電が付与された現像剤が感光ドラム9上の静電潜像に付着し、静電潜像が現像される。
以下、本発明の現像ローラーを実施例により具体的に説明するが、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではない。本発明の現像ローラーの被覆層成分として実施例で用いるアクリル系樹脂のモノマーとして、式(1)で示す(メタ)アクリル酸エステルモノマーA1〜A5の構造式をそれぞれ式(5)〜(9)に、式(2)または式(3)で示すアミノ基含有モノマーB1〜B3の構造式をそれぞれ式(10)〜(12)に、式(4)で示す水酸基含有モノマーC1、C2の構造式をそれぞれ式(13)、(14)に示す。
[正荷電制御樹脂の製造]
〔製造例1〕
正荷電制御樹脂CCR1の製造
撹拌機、冷却器、温度計および窒素導入管を付した4つ口セパラブルフラスコに、(メタ)アクリル酸エステルとして2−エチルヘキシルメタクリレート(A2)25g、アミノ基含有化合物としてN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(B1)35g、溶媒としてトルエン37.5gおよびエタノール12.5g、重合開始剤としてジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)を2.0g仕込み、撹拌し、窒素下還流状態で8時間溶液重合した。その後、減圧乾燥することで 正荷電制御樹脂CCR1を得た。
〔製造例1〕
正荷電制御樹脂CCR1の製造
撹拌機、冷却器、温度計および窒素導入管を付した4つ口セパラブルフラスコに、(メタ)アクリル酸エステルとして2−エチルヘキシルメタクリレート(A2)25g、アミノ基含有化合物としてN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(B1)35g、溶媒としてトルエン37.5gおよびエタノール12.5g、重合開始剤としてジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)を2.0g仕込み、撹拌し、窒素下還流状態で8時間溶液重合した。その後、減圧乾燥することで 正荷電制御樹脂CCR1を得た。
得られた正荷電制御樹脂CCR1のアミノ価、重量平均分子量(Mw)、Tgをそれぞれ全自動滴定装置(京都電子工業(株)製AT−510)、GPC測定(装置:東ソー(株)製HLC−8120GPC、カラム:昭和電工(株)製KF−805L×2本)、DSC測定(セイコーインスツルメンツ(株)製DSC6200)により測定した。結果を表1に示す。
〔製造例2〜6〕
正荷電制御樹脂CCR2〜6の製造
(メタ)アクリル酸エステルモノマー、アミノ基含有モノマー、水酸基含有モノマーを表1に示すものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、正荷電制御樹脂CCR2〜6を得た。得られた正荷電制御樹脂CCR2〜6のアミノ価、Mw、Tgをそれぞれ実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
〔製造例2〜6〕
正荷電制御樹脂CCR2〜6の製造
(メタ)アクリル酸エステルモノマー、アミノ基含有モノマー、水酸基含有モノマーを表1に示すものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、正荷電制御樹脂CCR2〜6を得た。得られた正荷電制御樹脂CCR2〜6のアミノ価、Mw、Tgをそれぞれ実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
[現像ローラーの製造とTOF−SIMS測定および画像評価]
〔実施例1〕
下記の要領で、本発明の、表面層に正荷電制御樹脂を含有する現像ローラー1を作製した。
〔実施例1〕
下記の要領で、本発明の、表面層に正荷電制御樹脂を含有する現像ローラー1を作製した。
外径8mmの芯金(SUM製)を内径16mmの円筒状金型内に同心となるように設置し、弾性層として液状導電性シリコーンゴム(東レダウシリコーン社製、AskerC硬度35度、体積固有抵抗10×109Ωcm)を注型後、130℃のオーブンに入れ20分加熱成型し、脱型後、200℃のオーブンで4時間2次加硫を行い、弾性層厚み4mmのローラーを得た。
次いで、ポリオール成分のウレタン塗料(商品名:ニッポランN5033、日本ポリウレタン社製)を固形分濃度10質量%となるようにメチルエチルケトンで希釈し、ウレタン塗料の固形分100質量部に対して、正荷電制御樹脂として製造例1で製造したCCR1を10質量部、導電剤としてカーボンブラック(商品名:MA−100、三菱化学製)を30質量部、表面粗し材として平均粒子径10μmのウレタン粒子(商品名:アートパールCF600T、根上工業製)を2質量部添加した。各成分が十分に分散したものに、硬化剤(変性TDI、商品名:コロネートL、日本ポリウレタン社製)をウレタン塗料の固形分100質量部に対し10質量部添加し正荷電制御樹脂含有樹脂製造用の塗液を調製した。
その正荷電制御樹脂含有樹脂製造用の塗液を先に成型した弾性層上にディッピングにより塗布し、80℃のオーブンで15分乾燥後、140℃のオーブンで4時間硬化し、現像ローラー1を得た。
表面層に含まれる、ウレタン成分の質量に対する正荷電制御樹脂の質量の比率は表2に示す。
[現像ローラー1のTOF−SIMS測定]
現像ローラー1の表面分析をTOF−SIMSで行った。測定条件を以下に示す。
[現像ローラー1のTOF−SIMS測定]
現像ローラー1の表面分析をTOF−SIMSで行った。測定条件を以下に示す。
測定機種:アルバックファイ社製TRIFT II
一次イオン種 69Ga+
一次イオン電流(DC) 600 [pA]
一次イオンエネルギー 15 [kV]
試料電位 +3.2 [kV]
二次イオン検出モード Positive
測定真空度 1×10-7 [Pa]
測定領域 100μm×100μm
測定積算時間 300秒
検出質量範囲 1.5〜1850amu
実施例1で現像ローラー1を測定して得られたチャート1のマススペクトルを解析したところ、アミノ基含有モノマーB1に含まれるジメチルアミノ基に由来する最大イオンとして[C3H8N]がm/z=58に観測された。
一次イオン種 69Ga+
一次イオン電流(DC) 600 [pA]
一次イオンエネルギー 15 [kV]
試料電位 +3.2 [kV]
二次イオン検出モード Positive
測定真空度 1×10-7 [Pa]
測定領域 100μm×100μm
測定積算時間 300秒
検出質量範囲 1.5〜1850amu
実施例1で現像ローラー1を測定して得られたチャート1のマススペクトルを解析したところ、アミノ基含有モノマーB1に含まれるジメチルアミノ基に由来する最大イオンとして[C3H8N]がm/z=58に観測された。
比較例2で正荷電制御樹脂を含有しない現像ローラー10を測定して得られたチャート10のマススペクトルを解析したところ、ウレタンに由来する最大イオンとして[C3H7O]がm/z=59に測定された。
ウレタン樹脂の質量に対する正荷電制御樹脂の質量の比率A、トータルイオン強度、及び[C3H8N]イオン強度、分子量1850までのトータルイオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の百分率、ウレタン樹脂に由来する最大イオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の比率 B、 B/Aを表2に示す。
[現像ローラー1の画像評価]
上記で得られた現像ローラー1を、負帯電性の非磁性トナーからなる一成分現像剤を使用する評価用レーザービームプリンターに取付け、32.5℃×80%RHの環境下で所定の画像(文字パターン画像)を18000枚、連続的に印刷した後、現像ローラー1上に付着しているトナーの帯電量、カブリを評価した。結果を表3に示す。
1)現像ローラー上トナー帯電量(Q/M) 現像ローラー上に担持されたトナーを、金属円筒管と円筒フィルターにより吸引捕集し、その際金属円筒管を通じてコンデンサーに蓄えられた電荷量Q、捕集されたトナー質量Mから、単位質量当たりの電荷量Q/M(μC/g)を計算し、トナー帯電量(Q/M)とした。
2)画像テスト
ベタ白画像の反射率を測定し、さらに未使用の転写紙の反射率を測定し、ベタ白画像の反射率の最悪値から未使用転写紙の反射率の最高値を引いたものをカブリ濃度とした。反射率はTC−6DS(商品名、東京電色製)で測定した。
[カブリの評価]
A : 非常に良好 (1.0%未満)
B : 良好 (1.0%以上2.0%未満)
C : 悪い (2.0%以上)
また、黒ベタ画像を出力し、マクベス濃度計RD−918(サカタインクス(株))を用いて画像濃度を測定した。
[画像濃度の評価]
A : 非常に良好 (1.4以上)
B : 良好 (1.2以上1.4未満)
C : 悪い (1.2未満)
[現像ローラー1のMD−1硬度測定]
現像ローラー1をMICKO DUROMETER MD−1(ASKER 製)で測定した。結果を表3に示す。
〔実施例2〜8、比較例1〕
[現像ローラー2〜9の製造]
現像ローラー1と同様に現像ローラー2〜9を製造した。表面層に含まれる、ウレタン成分の質量に対する正荷電制御樹脂の質量の比率は表2に示す。
[現像ローラー2〜9のTOF−SIMS測定]
現像ローラー1と同様に、TOF−SIMS測定した。測定結果をチャート2〜9に示す。チャート2〜6、8、9からは、いずれもアミノ基としてジメチルアミノ基を含有し、アミノ基に由来する最大イオンとして[C3H8N]がm/z=58に観測された。チャート7からは、アミノ基含有モノマーB3に含まれるジエチルアミノ基に由来する最大イオンとして[C5H12N]がm/z=86に観測された。それぞれのチャートから、トータルイオン強度、及び[C3H8N]または[C5H12N]のイオン強度と分子量1850までのトータルイオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の百分率、ウレタン成分の質量に対する正荷電制御樹脂の質量の比率A、ウレタン樹脂に由来する最大イオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の比B、B/Aを表2に示す。
[現像ローラー2〜9の画像評価]
現像ローラー1と同様に、画像評価した。結果を表3に示す。
[現像ローラー2〜9のMD−1硬度測定]
現像ローラー1と同様に、硬度測定した。結果を表3に示す。
〔比較例2〕
[現像ローラー10の製造]
正荷電制御樹脂を用いない他は、現像ローラー1と同様に現像ローラー10を製造した。
[現像ローラー10のTOF−SIMS測定]
現像ローラー1と同様に、TOF−SIMS測定した。結果を表2に示す。実施例1と同様にTOF−SIMSで現像ローラー10表面を測定した。測定結果をチャート10に示す。
[現像ローラー10の画像評価]
現像ローラー1と同様に、画像評価した。結果を表3に示す。
[現像ローラー10のMD−1硬度測定]
現像ローラー1と同様に、硬度測定した。結果を表3に示す。
[現像ローラー1の画像評価]
上記で得られた現像ローラー1を、負帯電性の非磁性トナーからなる一成分現像剤を使用する評価用レーザービームプリンターに取付け、32.5℃×80%RHの環境下で所定の画像(文字パターン画像)を18000枚、連続的に印刷した後、現像ローラー1上に付着しているトナーの帯電量、カブリを評価した。結果を表3に示す。
1)現像ローラー上トナー帯電量(Q/M) 現像ローラー上に担持されたトナーを、金属円筒管と円筒フィルターにより吸引捕集し、その際金属円筒管を通じてコンデンサーに蓄えられた電荷量Q、捕集されたトナー質量Mから、単位質量当たりの電荷量Q/M(μC/g)を計算し、トナー帯電量(Q/M)とした。
2)画像テスト
ベタ白画像の反射率を測定し、さらに未使用の転写紙の反射率を測定し、ベタ白画像の反射率の最悪値から未使用転写紙の反射率の最高値を引いたものをカブリ濃度とした。反射率はTC−6DS(商品名、東京電色製)で測定した。
[カブリの評価]
A : 非常に良好 (1.0%未満)
B : 良好 (1.0%以上2.0%未満)
C : 悪い (2.0%以上)
また、黒ベタ画像を出力し、マクベス濃度計RD−918(サカタインクス(株))を用いて画像濃度を測定した。
[画像濃度の評価]
A : 非常に良好 (1.4以上)
B : 良好 (1.2以上1.4未満)
C : 悪い (1.2未満)
[現像ローラー1のMD−1硬度測定]
現像ローラー1をMICKO DUROMETER MD−1(ASKER 製)で測定した。結果を表3に示す。
〔実施例2〜8、比較例1〕
[現像ローラー2〜9の製造]
現像ローラー1と同様に現像ローラー2〜9を製造した。表面層に含まれる、ウレタン成分の質量に対する正荷電制御樹脂の質量の比率は表2に示す。
[現像ローラー2〜9のTOF−SIMS測定]
現像ローラー1と同様に、TOF−SIMS測定した。測定結果をチャート2〜9に示す。チャート2〜6、8、9からは、いずれもアミノ基としてジメチルアミノ基を含有し、アミノ基に由来する最大イオンとして[C3H8N]がm/z=58に観測された。チャート7からは、アミノ基含有モノマーB3に含まれるジエチルアミノ基に由来する最大イオンとして[C5H12N]がm/z=86に観測された。それぞれのチャートから、トータルイオン強度、及び[C3H8N]または[C5H12N]のイオン強度と分子量1850までのトータルイオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の百分率、ウレタン成分の質量に対する正荷電制御樹脂の質量の比率A、ウレタン樹脂に由来する最大イオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の比B、B/Aを表2に示す。
[現像ローラー2〜9の画像評価]
現像ローラー1と同様に、画像評価した。結果を表3に示す。
[現像ローラー2〜9のMD−1硬度測定]
現像ローラー1と同様に、硬度測定した。結果を表3に示す。
〔比較例2〕
[現像ローラー10の製造]
正荷電制御樹脂を用いない他は、現像ローラー1と同様に現像ローラー10を製造した。
[現像ローラー10のTOF−SIMS測定]
現像ローラー1と同様に、TOF−SIMS測定した。結果を表2に示す。実施例1と同様にTOF−SIMSで現像ローラー10表面を測定した。測定結果をチャート10に示す。
[現像ローラー10の画像評価]
現像ローラー1と同様に、画像評価した。結果を表3に示す。
[現像ローラー10のMD−1硬度測定]
現像ローラー1と同様に、硬度測定した。結果を表3に示す。
以上の結果から、実施例1〜7においては、トータルイオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の百分率が0.5%以上であり、ウレタン樹脂に由来する最大イオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の比率が0.05以上であり、なおかつB/Aが5以上であった。正荷電制御樹脂を含有しない比較例2と比較して、荷電量が増加する一方でMD−1硬度は殆ど変化しない。少量の添加でアミノ基が最表面に存在するため、樹脂本来の物理特性を変化させずに帯電量を増加させることができた。
実施例8においては、トータルイオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の百分率が0.5%以上であり、ウレタン樹脂に由来する最大イオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の比率が0.05以上であるが、B/Aが5未満であった。正荷電制御樹脂を含有しない比較例2と比較して、荷電量が増加するもののMD−1硬度が上昇していた。帯電量を増加させるために正荷電制御樹脂を多量に添加したため、樹脂本来の物理特性が変化する傾向がみられた。
比較例1では、実施例8と同じ正荷電制御樹脂を少量添加しているが、トータルイオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の百分率が0.5%未満であり、ウレタン樹脂に由来する最大イオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の比率が0.05未満であった。アミノ基が最表面に存在せず、帯電量が増加しなかった。
9:感光ドラム
10:現像装置
11:現像剤(負帯電性非磁性トナーからなる一成分現像剤)
11a:現像剤の薄膜
12:現像剤容器
13:現像領域
16:ブレード
18:定電圧電源
19:帯電ローラー
24:現像ローラー
24a:芯金
24b:弾性層
24c:表面層
25:供給ローラー
25a:芯金
25b:弾性層
25c:表面層
114:現像ローラー
114a:芯金
114b:弾性層
114c:表面層
L:レーザビーム
10:現像装置
11:現像剤(負帯電性非磁性トナーからなる一成分現像剤)
11a:現像剤の薄膜
12:現像剤容器
13:現像領域
16:ブレード
18:定電圧電源
19:帯電ローラー
24:現像ローラー
24a:芯金
24b:弾性層
24c:表面層
25:供給ローラー
25a:芯金
25b:弾性層
25c:表面層
114:現像ローラー
114a:芯金
114b:弾性層
114c:表面層
L:レーザビーム
Claims (8)
- 通電性のシャフトと、該シャフトの外周に弾性層、一層以上の被覆層を有し、その表面に担持された負荷電性現像剤により、静電荷像担持体上の静電潜像を現像する現像ローラーにおいて、表面層となる被覆層が、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(2)で示されるアミノ基含有モノマー、または、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(3)で示されるアミノ基含有モノマー、または、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー、式(2)で示されるアミノ基含有モノマー及び式(3)で示されるアミノ基含有モノマーを重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂を含有し、表面を飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)で測定した際に、分子量1850までのトータルイオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の百分率が0.5%以上であることを特徴とする現像ローラー。
- 通電性のシャフトと、該シャフトの外周に弾性層、一層以上の被覆層を順次設け、その表面に担持された負荷電性現像剤により、静電荷像担持体上の静電潜像を現像する現像ローラーにおいて、表面層となる被覆層が、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(2)で示されるアミノ基含有モノマー、または、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(3)で示されるアミノ基含有モノマー、または、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー、式(2)で示されるアミノ基含有モノマー及び式(3)で示されるアミノ基含有モノマーを重合した共重合体からなるアミノ基を含む正荷電制御樹脂と、ポリオール成分、イソシアネート成分からなる組成物をウレタン化することで得られるウレタン樹脂とからなる正荷電制御樹脂含有樹脂を含み、表面を飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)で測定した際に、ウレタン樹脂に由来する最大イオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度の比率が0.05以上であることを特徴とする現像ローラー。
- 表面層となる被覆層に含まれるポリオール成分、イソシアネート成分からなる組成物をウレタン化することで得られるウレタン樹脂の質量に対する正荷電制御樹脂の質量の比率をA、飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)で測定した現像ローラー表面のウレタン樹脂に由来する最大イオン強度に対するアミノ基に由来する最大イオン強度をBとしたときに、B/Aが5以上であることを特徴とする請求項2記載の現像ローラー。
- 表面層となる被覆層に含まれるアミノ基がN(CH3)2であり、飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)で測定した表面のアミノ基に由来する最大イオンが[C2H4N]、[C3H8N]、[C4H10N]のいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の現像ローラー。
- 表面層となる被覆層に含まれるアミノ基がN(C2H5)2であり、飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)で測定した表面のアミノ基に由来する最大イオンが[C2H4N]、[C2H5N]、[C3H6N]、[C4H10N]、[C5H12N]、[C6H14N]のいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の現像ローラー。
- 飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)で測定した表面のウレタン樹脂に由来する最大イオンが[C3H5]、[C3H7]、[C2H3O]、[C2H5O]、[C3H7O]、[C4H7]、[C3H7O]、[C4H9O]のいずれかであることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の現像ローラー。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の現像ローラーを用いた電子写真装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005300219A JP2007108500A (ja) | 2005-10-14 | 2005-10-14 | 現像ローラー及びこれを用いた電子写真装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005300219A JP2007108500A (ja) | 2005-10-14 | 2005-10-14 | 現像ローラー及びこれを用いた電子写真装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007108500A true JP2007108500A (ja) | 2007-04-26 |
Family
ID=38034395
Family Applications (1)
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JP2005300219A Pending JP2007108500A (ja) | 2005-10-14 | 2005-10-14 | 現像ローラー及びこれを用いた電子写真装置 |
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JP (1) | JP2007108500A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001056597A (ja) * | 1999-06-11 | 2001-02-27 | Canon Inc | 帯電用磁性粒子、帯電部材、帯電装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジ |
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-
2005
- 2005-10-14 JP JP2005300219A patent/JP2007108500A/ja active Pending
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