JP2007108075A - 分析用マイクロチップ及びこれを用いた分析用マイクロチップ装置並びにその再利用方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】その表面に反応物質が固定化された微粒子を主要要素とする分析用マイクロチップの再利用信頼性を高める。
【解決手段】検液を注入する検液注入口31と、処理済み検液を排出する検液排出口34と、これらを結ぶ主流路32と、主流路32内に設置され、主流路を流れる検液中の特定物質に対し特異的に反応する物質が固定された固体微粒子群と、主流路内に設置され、固体微粒子群が下流側に流去するのを堰き止める堰止め部33と、主流路32より分岐して設けられた使用済み微粒子排出路35と、を有し、上記使用済み微粒子排出路35が、堰止め部33の近傍上流側に微粒子導入口37を有し、マイクロチップ30の表面に微粒子をチップ外に排出する微粒子排出口36を有する流路であることを特徴とする分析用マイクロチップ。
【選択図】 図4
【解決手段】検液を注入する検液注入口31と、処理済み検液を排出する検液排出口34と、これらを結ぶ主流路32と、主流路32内に設置され、主流路を流れる検液中の特定物質に対し特異的に反応する物質が固定された固体微粒子群と、主流路内に設置され、固体微粒子群が下流側に流去するのを堰き止める堰止め部33と、主流路32より分岐して設けられた使用済み微粒子排出路35と、を有し、上記使用済み微粒子排出路35が、堰止め部33の近傍上流側に微粒子導入口37を有し、マイクロチップ30の表面に微粒子をチップ外に排出する微粒子排出口36を有する流路であることを特徴とする分析用マイクロチップ。
【選択図】 図4
Description
本発明は微量化学分析やマイクロリアクター等に用いる分析用のマイクロチップに関する。
近年、半導体の微細加工技術などを応用したマイクロ化技術(Micro Electro−Mechanical System、MEMS)が発展しており、分析化学分野においては、タンパク質、遺伝子などの生化学分野で抗原抗体反応を用いたマイクロ化技術(Micro Total Analytical System、m−TAS)が急速に進展している。抗原抗体反応を用いたマイクロ化技術としては、従来、反応部に直接、反応物質(例えば抗体)を固定し、この部分に抗原を含む液を流して抗原抗体反応させる方法が採用されていた。
しかし、この方法では、反応表面積が小さいために、抗原を含む液を確実に反応面に接触させることができないので反応ムラが生じやすく、それゆえに十分な検出精度が得られないという問題がある。また、反応部に固定させた反応物質を取り替えることができないため、反応部を再利用しにくいという問題がある。
このような状況にあって、特許文献1には、基板に形成する微細流路チャンネル内の一部に多孔質構造を構築し、この多孔質構造に抗原・抗体等を固定することにより反応表面積を大きくする技術が提案されている。この技術によると、マイクロチャンネル内部の任意の場所に機能性構造を簡便に形成でき、この構造によって分離、反応、分析等を高度に制御等することができるとされる。
しかし、この技術では、多孔質構造を構築するのに高分子の光硬化という微細技術を必要とするため、製造工程が複雑になる。また、抗原・抗体等を多孔質構造に直接固定しているので、反応物質を簡単に取り替えることができない。このため、多孔質構造を再利用することができ難い。
これに対して、マイクロチャンネル内に反応固相としてガラスビーズなどの固体微粒子の表面に反応物質を固定したものを設ける技術が、非特許文献1や特許文献2に提案されており、これらの技術は、
(1)反応後に使用済みビーズを取り出し、未反応のビーズを充填するという単純な操作により、装置を再利用できる、
(2))多孔質構造よりもビーズの方が取り扱い易いので、抗体などの反応物質の固定化が容易である、
(3)固体微粒子を小さくしたり、固体微粒子の充填密度を高くすることにより、簡単に反応表面積を大きくでき、これにより高感度且つ短時間の分析が可能となる、
という利点を有している。
(1)反応後に使用済みビーズを取り出し、未反応のビーズを充填するという単純な操作により、装置を再利用できる、
(2))多孔質構造よりもビーズの方が取り扱い易いので、抗体などの反応物質の固定化が容易である、
(3)固体微粒子を小さくしたり、固体微粒子の充填密度を高くすることにより、簡単に反応表面積を大きくでき、これにより高感度且つ短時間の分析が可能となる、
という利点を有している。
Kiichi Sato, Manabu Tokeshi, et al, Anal. Chem.Vol.72、Page1144-1145.
特開2001-4628号公報
ところで非特許文献1や特許文献2の技術では、反応固相としてのビーズが流去しないようにするために、ビーズを堰き止める構造が採用されている。例えば非特許文献1では、図9に示すように、ビーズ堰止め部94を設け、蓋部材102との間に形成される流路をビーズの径よりも狭くする構造が提案されており、この構造であると、ビーズ堰止め部94の上流側にチューブを接続し、このチューブを介して流路内にビーズ懸濁液を流すことにより所定位置(ビーズ堰止め部94)の上流側にビーズを充填することができると共に、使用時にビーズが下流側に流れ去ってしまうことが防止できる。
また、特許文献2では、円形のマイクロチャンネル反応槽に固体微粒子を充填し、固体微粒子の径よりも小さい縦断面積を有するマイクロチャンネル分離部とを備えた分析装置が提案されている。この技術によると、固体微粒子の径よりも小さい縦断面積を有するマイクロチャンネル分離部が、マイクロチャンネル反応槽から固体微粒子が流去するのを防止するので、簡単な手段でもって反応・分離検出を短時間で高精度に行えるとされる。
ここで固体反応相としてビーズを用いたこれらの技術にかかる分析装置においては、装置を繰り返し使用するためにビーズを再充填する必要がある。このためには先ず使用済みのビーズを取り除く必要があり、この方法の1つに逆洗法と呼ばれる方法がある。
逆洗法は、洗浄液を下流側(検液排出口)から上流側(検液注液口)へ逆に流し、液圧によってビーズを検液注液口からチップ外に押し出す方法である。ところが、上述したように、流路上にはビ−ズが下流側に流去するのを防止する堰止め部が設けられており、この堰止め部が洗浄液の流速を減少させるので洗浄に多くの時間を要する。また、堰止め部の上流側にビーズが堆積されており、堰止め部の上流側根元部分は洗浄死角となる。このため、逆洗法でビーズを完全に洗浄・排出することは容易でなく、それゆえに使用済みビーズが残留した状態で新規なビーズを充填することになり、これが分析精度の低下や検出バラツキの原因となる。
更にまた、逆洗法を実施するためには、予め上流側と下流側の双方に送液ポンプを備え付けておくか、又は必要に応じて上流側のポンプを下流側に付け替え、使用後に戻すという煩雑な操作をする必要がある。
ビーズなどの固体微粒子を反応固相とする分析用マイクロチップは、構造が簡単で使い勝って性がよく、短時間に高感度な検出ができ、しかも再利用することができるという利点を有する。しかし、上述したように、従来技術にかかるマイクロチップ構造は、逆洗を必要とするため、再利用を図る上での取り扱い性に課題を有している。
本発明は、上記課題を解決することを目的とするものであり、マイクロチップ内の所定部位に充填された使用済み固体微粒子を、簡単な操作で短時間に完全に排出することができ、かつ新たな固体微粒子を簡便に再充填できるマイクロチップ構造を提供し、及びこのような分析用マイクロチップを用いた分析用マイクロチップ装置、並びにこの分析用マイクロチップの再利用方法を提供する。
上記課題を解決するための一連の発明は次のように構成されている。
分析用マイクロチップにかかる第1の発明は、検液を注入する検液注入口と、処理済み検液を排出する検液排出口と、これらを結ぶ主流路と、前記主流路内に設置された、前記主流路を流れる検液中の特定物質に対し特異的に反応する物質が固定された固体微粒子群と、前記主流路内に設置され、前記固体微粒子群が下流側に流去するのを堰き止める堰止め部と、前記主流路より分岐して設けられた使用済み微粒子排出路と、を有するマイクロチップであって、使用済み微粒子排出路が、前記堰止め部の近傍上流側に微粒子導入口を有し、前記マイクロチップの表面に微粒子をチップ外に排出する微粒子排出口を有する流路である、ことを特徴とする分析用マイクロチップである。
分析用マイクロチップにかかる第1の発明は、検液を注入する検液注入口と、処理済み検液を排出する検液排出口と、これらを結ぶ主流路と、前記主流路内に設置された、前記主流路を流れる検液中の特定物質に対し特異的に反応する物質が固定された固体微粒子群と、前記主流路内に設置され、前記固体微粒子群が下流側に流去するのを堰き止める堰止め部と、前記主流路より分岐して設けられた使用済み微粒子排出路と、を有するマイクロチップであって、使用済み微粒子排出路が、前記堰止め部の近傍上流側に微粒子導入口を有し、前記マイクロチップの表面に微粒子をチップ外に排出する微粒子排出口を有する流路である、ことを特徴とする分析用マイクロチップである。
この構成であると、液体を一方方向(上流から下流方向)に流す簡易な方法により、分析・洗浄・再生を行うことができる使い勝手性に優れた分析用マイクロチップを実現することができる。すなわち、上記構成では、使用済み微粒子排出路系を閉鎖した状態で、検液注入口より洗浄液を注入することによりチップ内の反応系を洗浄でき、同じ検液注入口より検液を注入することにより固体微粒子と検液成分とを反応させることができ、また使用済み微粒子排出路系を開放した状態で、検液注入口より洗浄液を注入することにより使用済み微粒子をチップ外に排出でき、更に使用済み微粒子排出路系を閉鎖して上記検液注入口より固体微粒子縣濁液を注入することにより、固体微粒子の再充填ができる。
上記構成において、使用済み微粒子排出路系の開閉により微粒子の排出と再充填ができるのは、使用済み微粒子排出路が、堰止め部の上流側でかつ堰止め部の近傍に配置された微粒子導入口と、前記マイクロチップの表面に微粒子排出口を有するからである。ここで、使用済み微粒子排出路系の開閉は、下記するように使用済み微粒子排出路の途中に開閉手段を設けることによって実現できるが、これに限られるものではない。例えば、微粒子排出口に取り外し可能な栓をする方法や、微粒子排出口に延設されたゴムチューブ等をクリップで挟むなどすればよい。
つまり、上記構成のマイクロチップでは、分析、洗浄、再充填の三者を同一方向の液流(順方向の液流)で行うことができるので、液流ポンプの付け替え等を必要としない。また、従来技術にかかる逆洗浄方式(順方向とは逆の液流によって固体微粒子を流し出す方式)では、堰止め部が液流の流れを阻害するため、洗浄死角ができるが、微粒子導入口が堰止め部の上流側に配置されている上記構造であると、堰止め部によって洗浄死角ができない。よって、使用済み微粒子を完全に排出して新たな固体微粒子に完全置換することができ、それゆえ、分析精度の低下を伴うことのない完全再利用が可能になる。
なお、チップ内の使用済み微粒子を、新たな固体微粒子(未使用固体微粒子)を縣濁した縣濁液で押し出す方法によれば、チップ内の使用済み微粒子の排出と未使用固体微粒子の再充填を同時に行うこともできる。
第2の発明は、上記第1の発明にかかる分析用マイクロチップにおいて、前記分析用マイクロチップは、少なくとも主流路用の溝が形成された主基板と、少なくとも前記検液注入口、検液排出口、微粒子導入口及び微粒子排出口が形成された蓋基板と、が重ね合わされた構造であることを特徴とする。
基板に溝や孔を形成することは容易である。したがって、上記構成であると、上記第1の発明にかかる分析用マイクロチップを容易に実現することができる。
第3の発明は、上記第2の発明にかかる分析用マイクロチップにおいて、前記使用済み微粒子排出路が、前記蓋基板に形成された貫通孔からなることを特徴とする。
この構成では、蓋基板に形成された貫通孔を使用済み微粒子排出路とする。したがって、この貫通孔の主基板側の開口が微粒子導入口となり、その反対側の開口が微粒子排出口となる。この構造であると、極めて容易に使用済み微粒子排出路を形成できるので生産性がよく、またその流路長が最短であるので、使用済み微粒子を短時間で排出することができるという利点がある。
第4の発明は、上記第2の発明にかかる分析用マイクロチップにおいて、前記主基板には、前記主流路用の溝とともに、上記主流路用溝の途中から分岐した分岐溝からなる使用済み微粒子排出路用の溝が形成されており、前記堰止め部が、上記分岐溝の基端よりも下流側でかつ分岐溝基端近傍の主流路用溝内に設けられていることを特徴とする。
主流路用の溝から分岐する溝を主基板に形成し、これを使用済み微粒子排出路用溝とする上記構成であると、主流路と使用済み微粒子排出路(微粒子導出口を除く)とが同一の平面(主基板面)内に含まれるので、使用済み微粒子の移動・排出が容易である。
第5の発明は、上記第2の発明にかかる分析用マイクロチップにおいて、前記主基板には、前記主流路用の溝とともに、上記主流路用溝の途中から左右に分岐した2つの分岐溝からなる使用済み微粒子排出路用の溝が形成されており、前記堰止め部が、上記2つの分岐溝の各基端よりも下流側でかつ基端近傍の主流路用溝内に設けられていることを特徴とする。
使用済み微粒子排出路が、主流路の途中から左右に分岐した2つの分岐路からなるものとする上記構成であると、1つの流路からなるものに比較し使用済み微粒子排出路の断面容積が2倍となり、これに加え、上記第4の発明で記載したと同様な効果(例えば段差をなくすことができるという効果)が加わるので、使用済み微粒子を短時間で確実に排出することができる。また、2つの分岐路を主流路に対し左右同一の交差角度とすることもでき、このようにすると、使用済み微粒子が概ね左右に均等に分割されるので、一層円滑に排出することができる。
第6の発明は、上記第4または5の発明にかかる分析用マイクロチップにおいて、前記分析用マイクロチップが、更に使用済み微粒子排出路を開閉する流路開閉手段を有することを特徴とする。
使用済み微粒子排出路上に流路開閉手段が設けられていると、便宜であるとともに、その延長部分(例えば使用済み微粒子導出口に接続されたチューブ)を閉鎖する場合に比べ、反応に関与しない微粒子の存在空間を狭めることができるので、微粒子の充填必要量を少なくすることができる。
第7の発明は、上記第1ないし6のいずれかの発明にかかる分析用マイクロチップにおいて、前記固体微粒子が、抗原または抗体が固定されてなるものであることを特徴とする。
上記一連の発明は、抗原抗体反応を用いた微量分析に好適に適用できるので、この構成であると、その作用効果が顕著に発揮される。
上記一連の発明は、抗原抗体反応を用いた微量分析に好適に適用できるので、この構成であると、その作用効果が顕著に発揮される。
第8の発明は、検液を注入する検液注入口と、処理済み液を排出する検液排出口と、これらを結ぶ主流路と、前記主流路内に配置され、前記主流路を流れる検液中の特定物質に対し特異的に反応する物質を含む固体微粒子群と、を備え、前記主流路内に、前記固体微粒子群が下流側に流去するのを堰き止める堰止め部を有し、前記堰止め部の上流側でかつ前記堰止め部の近傍に固体微粒子群を導き入れる微粒子導入口が設けられ、前記分析用マイクロチップ表面に前記微粒子群をマイクロチップ外に排出する微粒子排出口が設けられた使用済み微粒子排出路を有する分析用マイクロチップを備える分析用マイクロチップ装置であって、前記検液注入口には、検液または固体微粒子懸濁液を注入する注入チューブが接続され、前記検液排出口には、処理済み検液をマイクロチップ外に導く排出チューブが接続され、前記微粒子排出口には、流路を開閉する開閉手段を有する微粒子導出チューブが接続されてなる分析用マイクロチップ装置である。
この構成の分析用マイクロチップ装置は、その主要部である分析用マイクロチップが簡単な構造で取替え容易であり、かつチップの中核部分である固体微粒子群をも簡単に再充填することができるので、使い勝手性、経済性に優れる。
また、第9の発明は、上記第8の発明にかかる分析用マイクロチップ装置において、前記分析用マイクロチップが光透過性基板で構成され、前記固体微粒子群の変化をマイクロチップ外から測定する測定部が、前記マイクロチップ外に設けられていることを特徴とする。
この構成は、固体微粒子群の変化を直接測定する方式であるので、装置のコンパクト化が図れる。
また、第10の発明は、上記第8の発明にかかる分析用マイクロチップ装置において、前記排出チューブが処理済み検液中の特定物質またはこれと特異的に反応する物質を測定する測定部に接続されていることを特徴とする。
この構成は、チップ外に導出した処理済み検液中の特定物質を測定する方式である。この構成であると、装置設計の自由度が高まる。
第11の発明は、上記第1の発明にかかる分析用マイクロチップの再利用方法に関する発明であり、次のように構成されている。
検液を注入する検液注入口と、処理済み検液を排出する検液排出口と、これらを結ぶ主流路と、前記主流路内に設置され、前記主流路を流れる検液中の特定物質に対し特異的に反応する物質を含む固体微粒子群と、を備え、前記主流路内に、前記固体微粒子群が下流側に流去するのを堰き止める堰止め部を有し、前記堰止め部の上流側でかつ前記堰止め部の近傍に固体微粒子群を導き入れる微粒子導入口が設けられ、前記分析用マイクロチップ表面に前記微粒子群をマイクロチップ外に排出する微粒子排出口が設けられてなる使用済み微粒子排出路を有する分析用マイクロチップの再利用方法であって、前記再利用方法は、前記使用済み微粒子排出路が開放された状態で、前記検液注入口より、洗浄液を主流路内に注入して、主流路内に存在する使用済み固体微粒子群を前記微粒子導入口を介して前記使用済み微粒子排出路に流し出す工程と、前記使用済み微粒子排出路が閉鎖された状態で、前記検液注入口より、固体微粒子が液体に懸濁された固体微粒子懸濁液を主流路内に注入し、主流路内に固体微粒子が充填された後、前記固体微粒子懸濁液の注入を止める工程と、を備えることを特徴とする。
検液を注入する検液注入口と、処理済み検液を排出する検液排出口と、これらを結ぶ主流路と、前記主流路内に設置され、前記主流路を流れる検液中の特定物質に対し特異的に反応する物質を含む固体微粒子群と、を備え、前記主流路内に、前記固体微粒子群が下流側に流去するのを堰き止める堰止め部を有し、前記堰止め部の上流側でかつ前記堰止め部の近傍に固体微粒子群を導き入れる微粒子導入口が設けられ、前記分析用マイクロチップ表面に前記微粒子群をマイクロチップ外に排出する微粒子排出口が設けられてなる使用済み微粒子排出路を有する分析用マイクロチップの再利用方法であって、前記再利用方法は、前記使用済み微粒子排出路が開放された状態で、前記検液注入口より、洗浄液を主流路内に注入して、主流路内に存在する使用済み固体微粒子群を前記微粒子導入口を介して前記使用済み微粒子排出路に流し出す工程と、前記使用済み微粒子排出路が閉鎖された状態で、前記検液注入口より、固体微粒子が液体に懸濁された固体微粒子懸濁液を主流路内に注入し、主流路内に固体微粒子が充填された後、前記固体微粒子懸濁液の注入を止める工程と、を備えることを特徴とする。
この再利用方法によると、順方向の送液のみで、マイクロチップ内の使用済み固体微粒子の完全な排出と、新たな固体微粒子の充填を行うことができるので、再利用効率がよいとともに、再利用により分析用マイクロチップの能力が低下するといったことがない。なお、使用済み微粒子排出路を閉鎖する方法は特に限定されない。例えば微粒子排出口に栓をする方法や粘着テープを貼る方法であってもよい。
第12の発明は、再利用方法の他の態様にかかる発明であり、次のように構成されている。検液を注入する検液注入口と、処理済み検液を排出する検液排出口と、これらを結ぶ主流路と、前記主流路内に設置され、前記主流路を流れる検液中の特定物質に対し特異的に反応する物質を含む固体微粒子群と、を備え、前記主流路内に、前記固体微粒子群が下流側に流去するのを堰き止める堰止め部を有し、前記堰止め部の上流側でかつ前記堰止め部の近傍に固体微粒子群を導き入れる微粒子導入口が設けられ、前記分析用マイクロチップ表面に前記微粒子群をマイクロチップ外に排出する微粒子排出口が設けられてなる使用済み微粒子排出路を有する分析用マイクロチップの再利用方法であって、前記再利用方法は、
前記使用済み微粒子排出路が開放された状態で、前記検液注入口より、固体微粒子が液体に懸濁された固体微粒子懸濁液を主流路内に注入して、主流路内に存在する使用済み固体微粒子群を前記微粒子導入口を介して前記使用済み微粒子排出路に押し出す工程と、使用済み固体微粒子群が主流路内から押し出されて新たな固体微粒子群に置換された段階で、前記固体微粒子懸濁液の注入を止め、前記使用済み微粒子排出路を閉鎖する工程と、を備えることを特徴とする。
前記使用済み微粒子排出路が開放された状態で、前記検液注入口より、固体微粒子が液体に懸濁された固体微粒子懸濁液を主流路内に注入して、主流路内に存在する使用済み固体微粒子群を前記微粒子導入口を介して前記使用済み微粒子排出路に押し出す工程と、使用済み固体微粒子群が主流路内から押し出されて新たな固体微粒子群に置換された段階で、前記固体微粒子懸濁液の注入を止め、前記使用済み微粒子排出路を閉鎖する工程と、を備えることを特徴とする。
この再利用方法によると、使用済み固体微粒子群の排出と再充填を同時に行うことができるので、再生に要する時間を短縮できる。なお、使用済み固体微粒子群が主流路内から押し出されたか否かは、例えば、反応液が蛍光物質であった場合、使用済み固体微粒子と未使用固体微粒子の蛍光強度の違いで見分けることができる。
本発明の分析用マイクロチップは、使用済み固体微粒子と新しい固体微粒子との置き換えを、検液の送液方向と同一方向の流れで実行できるので、使い勝って性がよい。また、本発明の分析用マイクロチップは、洗浄死角が生じない構造であるので、逆洗法を用いる従来構造のマイクロチップのような再利用による性能低下がない。よって本発明によると、簡素な構造でありながら信頼性の高いマイクロ分析ができ、しかも繰り返し使用しても分析精度が低下しないという顕著な作用効果が得られる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づいて説明する。
[実施の形態1]
図1〜3に基づいて実施の形態1の分析用マイクロチップを説明する。図1は平面模式図であり、図2は図1のA−A線矢示断面模式図、図3は図1のチップにチューブや開閉弁、ポンプを繋いだ状態を模式的に示す斜視図である。
[実施の形態1]
図1〜3に基づいて実施の形態1の分析用マイクロチップを説明する。図1は平面模式図であり、図2は図1のA−A線矢示断面模式図、図3は図1のチップにチューブや開閉弁、ポンプを繋いだ状態を模式的に示す斜視図である。
<マイクロチップの構造>
図1,2に基づいてマイクロチップの主要部(本発明の必須構成)を説明する。実施の形態1にかかるマイクロチップ1は、液体を流す主流路12と、主流路12内にチップ外より検液等を注入するための検液注入口11と、主流路12の途中に形成された堰止め部14と、堰止め部14の上流側に堆積された固体微粒子群21と、堰止め部14の近傍上流側の上方に設けられた使用済み微粒子排出路13と、上記検液注入口11の反対側に設けられ、主流路12内を流れる検液をチップ外に排出するための検液排出口15を有する。
図1,2に基づいてマイクロチップの主要部(本発明の必須構成)を説明する。実施の形態1にかかるマイクロチップ1は、液体を流す主流路12と、主流路12内にチップ外より検液等を注入するための検液注入口11と、主流路12の途中に形成された堰止め部14と、堰止め部14の上流側に堆積された固体微粒子群21と、堰止め部14の近傍上流側の上方に設けられた使用済み微粒子排出路13と、上記検液注入口11の反対側に設けられ、主流路12内を流れる検液をチップ外に排出するための検液排出口15を有する。
上記主流路12は、主基板22上に形成された凹溝からなり、堰止め部14は、固体微粒子が下流側に流去するのを留めるために主流路12の一部に設けられた構造物(障害物)である。このものは、主流路12の一部を固体微粒子の最大径よりも狭くすればよいので、例えば主流路12用の凹溝よりも浅い溝とすればよく(主流路側から見ると突起状の障害物となる)、また相互の隙間を固体微粒子の最大径よりも狭く構成した複数の柱からなる構造物、網目状の構造物などとすることによりその目的が達成できる。
また、上記検液注入口11および検液排出口15は、蓋基板3の対応する位置にそれぞれ形成された貫通孔からなる。また、この実施の形態1では、使用済み微粒子排出路13も蓋基板3に開けられた貫通孔からなる。この場合、貫通孔の主基板側の開口が微粒子導入口となり、蓋基板3の表面側の開口が微粒子排出口となり、両口とその間の通路を含む貫通孔全体が使用済み微粒子排出路13となる。この構造であると、極めて容易に使用済み微粒子排出路を形成できる。この構造において、上記貫通孔を蓋基板に対して斜めとすることもでき、また垂直とすることもできる。
次に、上記した3つの貫通孔が形成された蓋基板3と主基板2とを、重ね合わせ接合し、チップ本体を構成する。この接合方法は、液漏れが生じない方法であれば、接着剤による方法、熱圧着による方法等どのような方法であってよい。なお、貫通孔を開ける前に蓋基板3を主基板2に接合し、その後、貫通孔を開けてもよい。
上記主基板2、蓋基板3の材質としては、化学発光法を利用する検出方法を用いる等の場合には、自発蛍光性の小さい透明性のあるプラスチック材料とするのが好ましい。また、マイクロチップ内に電極を形成し電気化学的に検出を行うような場合には、一方かまたは両方の基板をガラスやシリコン等の材料とすることが好ましい。基板厚みとしては、主基板2が0.1〜10mm程度、蓋基板3が0.01〜10mm程度であり、また、主流路12の凹溝の深さは、10nm〜1000mm程度、溝幅は、10nm〜1000mm程度である。貫通孔の直径は、通常、10mm〜1mmである。
主流路用の溝や堰止め部14の形成方法としては、機械加工による方法、レ−ザ−加工による方法、金型を用いた射出成型法、プレス成型法、鋳造による方法などが例示でき、このうち金型を用いた射出成型法が、量産性に優れかつ形状の再現性にも優れるので好ましい。ただし、基板材料がシリコンまたはガラスである場合には、リソグラフィー法やエッチング法を用いるのがよい。また、蓋基板に形成する貫通孔は、通常、機械加工法による。
〈装置の組み立て〉
主基板2と蓋基板3とを接合し、貫通孔を開けたチップ本体の各々の口に、チューブ16、17、18を取り付け、更にチューブ16には送液用のポンプ20、チューブ18には微粒子排出経路を開閉するためのバルブ19を取り付けた。なお、チューブとしては、その先端に接着部を有する軟質ゴムチューブを用い、その接着は、上記接着部にシアノアクリレート系の接着剤を塗り基板表面に接着する方法によった(図3参照)。
主基板2と蓋基板3とを接合し、貫通孔を開けたチップ本体の各々の口に、チューブ16、17、18を取り付け、更にチューブ16には送液用のポンプ20、チューブ18には微粒子排出経路を開閉するためのバルブ19を取り付けた。なお、チューブとしては、その先端に接着部を有する軟質ゴムチューブを用い、その接着は、上記接着部にシアノアクリレート系の接着剤を塗り基板表面に接着する方法によった(図3参照)。
<固体微粒子の充填>
バルブ19を閉じた状態とし、0.1%BSA(Bovine Serum Albumin)を含むPBS(Phosphate Buffered Saline)溶液に下記の固体微粒子を縣濁した縣濁液をチューブ16からポンプ20を駆動させて主流路12内に注入した。これにより、せき止め部14の手前に固体微粒子を充填することができる。ここで固体微粒子について説明する。固体微粒子とは、形状を特定しない粒子をいい、例えば球状、楕円状(鶏卵状)、多角状、棒状、等の何れであってもよい。ただし、充填性がよく、反応面積が一定することから球状のものが好ましいので、実施の形態1では、球形の固体微粒子を用いた。なお、球形の固体微粒子を、ビーズと称することがある。
バルブ19を閉じた状態とし、0.1%BSA(Bovine Serum Albumin)を含むPBS(Phosphate Buffered Saline)溶液に下記の固体微粒子を縣濁した縣濁液をチューブ16からポンプ20を駆動させて主流路12内に注入した。これにより、せき止め部14の手前に固体微粒子を充填することができる。ここで固体微粒子について説明する。固体微粒子とは、形状を特定しない粒子をいい、例えば球状、楕円状(鶏卵状)、多角状、棒状、等の何れであってもよい。ただし、充填性がよく、反応面積が一定することから球状のものが好ましいので、実施の形態1では、球形の固体微粒子を用いた。なお、球形の固体微粒子を、ビーズと称することがある。
固体微粒子(ビーズ)の材質としては、スチレン、塩化ビニル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等のビニル系モノマーの単一重合体又は共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等のブタジエン系共重合体等が例示できるが、特段の制限はない。特定物質に対し特異的に反応する物質をその表面に固定できるものであればよい。
固体微粒子表面へ固定化する反応物質としては、例えば、抗原・抗体などのタンパク質や、これらのタンパク質のフラグメント、cDNA(complementary DNA)などホスト分子となりうる特異的にターゲットを認識する分子などがある。固定方法としては、物理的吸着法、化学結合法、共有結合法などの公知の方法を用いればよい。なお、本明細書で特に断りなく「固体微粒子」や「ビーズ」と記載したときには、その表面に反応物質の固定されたものを指している。
ビーズの大きさは、好ましくは0.1〜10μmである。
<測定手順>
例えば次のような手順で測定を行う。検液(例えば、抗原を含む液)を検液注入口11から注入する。注入液は、主流路12を通って検液排出口15よりチップ外に排出されるが、この過程で検液中の特定物質が主流路12内に蓄積された固体微粒子群21に接触し、固体微粒子表面に固定された反応物質と反応する。
例えば次のような手順で測定を行う。検液(例えば、抗原を含む液)を検液注入口11から注入する。注入液は、主流路12を通って検液排出口15よりチップ外に排出されるが、この過程で検液中の特定物質が主流路12内に蓄積された固体微粒子群21に接触し、固体微粒子表面に固定された反応物質と反応する。
なお、通常、検液を流した後、pH調整した緩衝溶液などからなる洗浄液を主流路12内に流して主流路中の残留検液を洗浄する。この洗浄は、検液に代えて洗浄液をチューブ16から送り込むことによって行う。
次いで、標識物質を付した認識物質を含む液(例えば、蛍光色素を付した第2抗体を含む液)をチューブ16を介して注入し、固体微粒子群21に捕捉された特定物質(抗原)と認識物質(抗体)とを反応(抗原抗体反応)させる。これにより、固体微粒子群21表面に複合体が形成される。この後、上記と同様にして洗浄液を流して主流路12内を洗浄し、しかる後に反応区画内の蛍光色素量を光学的な公知の方法により検出する等して、検出目的物の定量を行う。
〈チップの再利用〉
使用済みの固体微粒子をチップ外に排出し、新たな固体微粒子を充填する。これにより、分析用マイクロチップとしての機能が回復するので、チップを何回でも再利用することができる。再利用手順は次のとおりである。
使用済みの固体微粒子をチップ外に排出し、新たな固体微粒子を充填する。これにより、分析用マイクロチップとしての機能が回復するので、チップを何回でも再利用することができる。再利用手順は次のとおりである。
(1)簡便法
先ず、固体微粒子を例えば0.1%BSA(Bovine Serum Albumin)を含むPBS(Phosphate Buffered Saline)溶液に縣濁し微粒子縣濁液を作製する。次に、図3においてバルブ19を開放した状態とし、かつ好ましくはチューブ17を閉鎖状態とし、チューブ16から主流路12内に微粒子縣濁液を流し込む。この際、ポンプ20を駆動する。これにより、主流路12の堰止め部14の手前に蓄積されていた固体微粒子群21は、使用済み微粒子排出路13の内側開口である微粒子導入口を介してチップ外に押し出され、新たな固体微粒子に置換される。この後、バルブ19を閉じ、チューブ17を開放すれば、再び分析に使用できる状態(再利用状態)となる。
先ず、固体微粒子を例えば0.1%BSA(Bovine Serum Albumin)を含むPBS(Phosphate Buffered Saline)溶液に縣濁し微粒子縣濁液を作製する。次に、図3においてバルブ19を開放した状態とし、かつ好ましくはチューブ17を閉鎖状態とし、チューブ16から主流路12内に微粒子縣濁液を流し込む。この際、ポンプ20を駆動する。これにより、主流路12の堰止め部14の手前に蓄積されていた固体微粒子群21は、使用済み微粒子排出路13の内側開口である微粒子導入口を介してチップ外に押し出され、新たな固体微粒子に置換される。この後、バルブ19を閉じ、チューブ17を開放すれば、再び分析に使用できる状態(再利用状態)となる。
上記において、バルブ19を開放し、チューブ17も開放状態で微粒子縣濁液を注入することもでき、この場合には、使用済み微粒子と新たな微粒子とが置換された段階でバルブ19を閉じ、その後に微粒子縣濁液の注入を止める(またはポンプの駆動を止める)こともできる。この方法であると、バブルの開閉のみでビーズの排出と再充填を行うことができる。
(2)通常法
バルブ19を開放した状態とし、かつ好ましくはチューブ17を閉鎖状態とし、チューブ16から十分量の洗浄液を送液する。これにより、主流路12の堰止め部14の手前に蓄積されていた固体微粒子群21が、使用済み微粒子排出路13の内側開口である微粒子導入口を介してチップ外に洗い出される。この後、バルブ19を閉じ、かつチューブ17を開放し、チューブ16を介して同上の固体微粒子縣濁液を送液する。これにより、固体微粒子縣濁液中の粒子は堰止め部14に堰き止めされ、堰止め部14の手前に堆積され、液体のみが堰止め部14を超えて下流側に流れる。これにより再充填できる。なお、再充填後、必要に応じてさらに洗浄液のみを流して固体微粒子群の充填状態を整えるのがよい。
(2)通常法
バルブ19を開放した状態とし、かつ好ましくはチューブ17を閉鎖状態とし、チューブ16から十分量の洗浄液を送液する。これにより、主流路12の堰止め部14の手前に蓄積されていた固体微粒子群21が、使用済み微粒子排出路13の内側開口である微粒子導入口を介してチップ外に洗い出される。この後、バルブ19を閉じ、かつチューブ17を開放し、チューブ16を介して同上の固体微粒子縣濁液を送液する。これにより、固体微粒子縣濁液中の粒子は堰止め部14に堰き止めされ、堰止め部14の手前に堆積され、液体のみが堰止め部14を超えて下流側に流れる。これにより再充填できる。なお、再充填後、必要に応じてさらに洗浄液のみを流して固体微粒子群の充填状態を整えるのがよい。
以上、本実施の形態1においては、堰止め部14の近傍上流側直上に貫通孔(すなわち固体微粒子検液排出口)を設けるという簡単な構造の採用により、分析、洗浄、再充填の三者を同一方向の液流(順方向の液流)で行うことができるという顕著な効果を実現した。
[実施の形態2]
実施の形態2は、微粒子排出路が主流路から分岐した分岐路からなり、堰止め部がこの分岐路の基端よりも下流側でかつ分岐路基端近傍の主流路内に設けられている点に特徴を有し、その他の事項については上記実施の形態1と同様である。よって以下では、実施の形態1と同様である事項についての説明を省略する。
実施の形態2は、微粒子排出路が主流路から分岐した分岐路からなり、堰止め部がこの分岐路の基端よりも下流側でかつ分岐路基端近傍の主流路内に設けられている点に特徴を有し、その他の事項については上記実施の形態1と同様である。よって以下では、実施の形態1と同様である事項についての説明を省略する。
図4に、実施の形態2にかかるマイクロチップ30の模式図を示す。図4中の符号31は、検液注入口、32は主流路、33は堰止め部、34は検液排出口、35は使用済み微粒子排出路、36は微粒子排出口、37は微粒子導入口部分を示し、38の矢印は使用状態(分析時)における検液の流れ方向を示している。この構造のマイクロチップ30は、主基板に、主流路32用の溝とともに、主流路32用の溝の途中から分岐させた分岐溝(使用済み微粒子排出路用の溝)を形成する。また、上記分岐溝の基端(符号37)よりも下流側(主流路32における下流側)に堰止め部33を形成する。
ここで、上記堰止め部33は、微粒子導入口(37)への固体微粒子の取り込みが障害されない、その直近下流側に設けるのが好ましい。具体的には、堰止め部33の上流側端面が使用済み微粒子排出路35の下流側側面を延長した仮想面とが一致するのが好ましい。この構造であると、使用済み微粒子の洗い出しが容易であり、検液注入口31より洗浄液を注入することにより使用済み微粒子を完全に排出することができる。
使用済み微粒子排出路35の流路幅や深さは、主流路32と同一としてもよいし、主流路32と異ならせても良い。例えば使用済み微粒子排出路35と主流路32との間に段差(通常、主流路32を深くする)を設けた構造とすると、微粒子が使用済み微粒子排出路35に入りにくいというメリットがある。他方、段差を設けない構造であると、使用済み微粒子の排出が容易であるというメリットがある。また、微粒子導入口37と主流路32との深さを同一とし、微粒子導入口37から微粒子排出口36に向かって次第に溝を浅くする構造としてもよい。
流路の切り替えは、次のようにする。検液を処理しているときは、使用済み微粒子排出路35またはその延長部分を閉鎖することにより、検液注入口31より注入された検液を矢印37方向に流す。他方、使用済み微粒子を排出するときには、検液排出口34またはその延長上を閉鎖し、使用済み微粒子排出路35またはその延長部分を開放する。これにより、検液注入口31より注入された洗浄液が使用済み微粒子排出路35に流れる。
流路の開閉手段としては、例えば微粒子排出口36または検液排出口34にテープを貼る等すればよい。また好ましくは、図5に示すように、使用済み微粒子排出路35上に当該排出路を開閉する開閉手段41を設ける。この場合、開閉手段41は、可能な限り微粒子導入口(37)に近くに設置するのがよい。開閉手段41が微粒子導入口(37)に近いほど、使用済み微粒子排出路35内への固体微粒子の入り込みを少なくできるからである。開閉手段の具体例としては、例えば回転ねじ式バルブ、出し入れ自在の堰板などが例示できる。
[実施の形態3]
実施の形態3は、使用済み微粒子排出路が主流路から分岐した2つの分岐路からなる点に特徴を有し、その他の事項については上記実施の形態2と同様である。実施の形態3にかかるチップ50の模式図を図6に示し、このチップを実際に駆動する使用状態を模式的に示す斜視図を図7に示す。なお、図7は本発明分析用マイクロチップ装置の基本構成である。この構成に例えば固体微粒子群からの蛍光を検出することのできる光学分析手段などを外付け要素とし付加する。
実施の形態3は、使用済み微粒子排出路が主流路から分岐した2つの分岐路からなる点に特徴を有し、その他の事項については上記実施の形態2と同様である。実施の形態3にかかるチップ50の模式図を図6に示し、このチップを実際に駆動する使用状態を模式的に示す斜視図を図7に示す。なお、図7は本発明分析用マイクロチップ装置の基本構成である。この構成に例えば固体微粒子群からの蛍光を検出することのできる光学分析手段などを外付け要素とし付加する。
図6中、符号51は検液注入口、52は主流路、53は堰止め部、54は検液排出口、55は第1使用済み微粒子排出路、59は第1微粒子導入口、57は第1微粒子排出口、56は第2使用済み微粒子排出路、60は第2微粒子導入口、58は第2微粒子排出口である。また、図7の符号72、73,74,77は、検液注入口51、検液排出口54、第1微粒子排出口57、第2微粒子排出口58のそれぞれに接続されたチューブである。符号75はチューブ72内に送液する例えばポンプなどの送液手段であり、76および78は使用済み微粒子排出路55・56を開閉する例えばバルブなどからなる開閉手段である。図7の装置の使用方法は、前記図3で説明したと概ね同様である。
ここで、図6では、第1使用済み微粒子排出路と第2使用済み微粒子排出路が、主流路52に対して直交させて配置されているが、必ずしも主流路に直交する必要はない。主流路52を挟むようにして左右に分岐していればよく、例えば主流路に対し2つの使用済み微粒子排出路がY字状に交差する構成すると、洗浄排出における抵抗が小さくなるので微粒子を排出し易い。また、主流路と使用済み微粒子排出路との関係は、左右対称形でなくともよく、また分岐路を3つ以上としてもよい。更に、上記実施の形態2に記載したように、第1微粒子導入口59および第2微粒子導入口60と主流路52との深さを同一とし、各微粒子導入口が微粒子排出口に向かって溝が浅くなるように傾斜させた構造とするのもよい。
また、図7では、バルブ76・78でチューブ74・77を開閉することを通して、間接的に使用済み微粒子排出路の開閉を行っているが、図8に示すように、第1使用済み微粒子排出路55と第2使用済み微粒子排出路56の各々に開閉手段62、61を設けることもできる。この構造は、固体微粒子が無用に使用済み微粒子排出路内に入ることがない点で好ましい。開閉手段の設置位置や具体的方法については、上記図5の場合と同様である。
ところで、堰止め部の上流側には、反応面積を増やすために、固体微粒子群を密に充填する。このため、使用済み微粒子の排出に際して高い水圧を必要とする。ここにおいて、図6,8のマイクロチップは、使用済み微粒子排出路を主流路と同一平面または概ね同一平面上に左右に設けられた構造であり、通常、マイクロチップは水平面(重力方向に直交する面)に静置して用いるので、図6,8の構造であると、より低い水圧でもって使用済み微粒子をチップ外に排出することができる。なお、使用済み微粒子排出路内やチュ−ブ内に固体微粒子が入り込んでも、これらの微粒子は殆ど分析結果に影響を与えない。なぜなら、マイクロチップにおける流路径は数μmから数mmの細い流路であるので、閉鎖された流路には殆ど検液が入り込まないからである。
〔実施例1〕
上記実施の形態3と同様な構成の実施例1にかかるマイクロチップを作成した。図6および図7を参照しながら、実施の形態3に記載しなかった詳細をさらに説明する。先ず、アクリル系透明樹脂であるPMMA(ポリメチルメタクリレ−ト)を用い、金型を用いた加熱プレス成型法で、主流路52、第1使用済み微粒子排出路55および第2使用済み微粒子排出路58用の溝と、堰止め部53を有する主基板70を加工成形した。これらの溝のサイズは、幅100mm、深さは50mmであり、堰止め部53は各柱間の隙間間隔を5μmとした複数の柱からなる構造物とした。
上記実施の形態3と同様な構成の実施例1にかかるマイクロチップを作成した。図6および図7を参照しながら、実施の形態3に記載しなかった詳細をさらに説明する。先ず、アクリル系透明樹脂であるPMMA(ポリメチルメタクリレ−ト)を用い、金型を用いた加熱プレス成型法で、主流路52、第1使用済み微粒子排出路55および第2使用済み微粒子排出路58用の溝と、堰止め部53を有する主基板70を加工成形した。これらの溝のサイズは、幅100mm、深さは50mmであり、堰止め部53は各柱間の隙間間隔を5μmとした複数の柱からなる構造物とした。
また、上記と同様のPMMAを用いて、厚さ2mmの蓋基板71を作製し、この蓋基板71を上記主基板70に熱圧着した後、ドリルを用いて、それぞれ対応する箇所に検液注入口51、検液排出口54、微粒子排出口57・58としての貫通孔(内径1mm)を4つ開けた。これによりマイクロチップ50を完成させた。
次いで上記マイクロチップ50のそれぞれの開口に、シアノアクリレ−ト系の接着剤を用い、先端に接着するための鍔部を有する軟質ゴムチュ−ブ72,92,93を取り付けた。また、チュ−ブ72には送液手段としてのポンプ75を取り付け、チューブ74、77の途中には開閉手段としてのバルブ76、78をそれぞれ取り付けた。
次に特定物質に対して特異的に反応する物質が固定された固体微粒子の作成方法およびその充填方法について説明する。
<固体微粒子への抗体固定化>
スギ花粉アレルゲン抗体である抗cryj I−IgGを通常行われている共有結合法を用い固定化した。具体的には、平均粒径15mmのカルボキシル基修飾ポリスチレンラテックスを固体微粒子とし、これに抗cryj I−IgG抗体を、N−ヒドロキシスクシンイミド/カルボジイミド塩酸塩を用いて固定化した。なお、以下では、その表面に反応物質が固定されたものを単に固体微粒子と称する。
スギ花粉アレルゲン抗体である抗cryj I−IgGを通常行われている共有結合法を用い固定化した。具体的には、平均粒径15mmのカルボキシル基修飾ポリスチレンラテックスを固体微粒子とし、これに抗cryj I−IgG抗体を、N−ヒドロキシスクシンイミド/カルボジイミド塩酸塩を用いて固定化した。なお、以下では、その表面に反応物質が固定されたものを単に固体微粒子と称する。
<第1回目充填>
先ず上記した固体微粒子を0.1g/mlの割合で0.1%BSAを含むPBS溶液に縣濁した微粒子縣濁液を用意した。次にバルブ76・78を閉鎖し、チューブ73を開放した状態で、ポンプ75を駆動させ、この微粒子縣濁液をチューブ72を介して主流路内に連続的に注入した。これにより、堰止め部53の手前に必要量の固体微粒子が堆積された固体微粒子群領域を形成した。この後、上記縣濁液に代えて0.1%BSAを含むPBS溶液からなる洗浄液を流し反応路内を洗浄した。これにより実施例1の分析用マイクロチップ装置を完成させ、更に、この分析用マイクロチップ装置の固体微粒子群領域の上方に、固体粒子群が発する蛍光を検出することのできる蛍光分析器(不図示)を配置した。
先ず上記した固体微粒子を0.1g/mlの割合で0.1%BSAを含むPBS溶液に縣濁した微粒子縣濁液を用意した。次にバルブ76・78を閉鎖し、チューブ73を開放した状態で、ポンプ75を駆動させ、この微粒子縣濁液をチューブ72を介して主流路内に連続的に注入した。これにより、堰止め部53の手前に必要量の固体微粒子が堆積された固体微粒子群領域を形成した。この後、上記縣濁液に代えて0.1%BSAを含むPBS溶液からなる洗浄液を流し反応路内を洗浄した。これにより実施例1の分析用マイクロチップ装置を完成させ、更に、この分析用マイクロチップ装置の固体微粒子群領域の上方に、固体粒子群が発する蛍光を検出することのできる蛍光分析器(不図示)を配置した。
〔比較例1〕
図9(a)、(b)に示す従来型のマイクロチップ90およびこれを用いたマイクロチップ装置を作製し、これを比較例1とした。図9において、符号101は主基板であり、102は蓋基板である。また、符号91は検液注入口、92は検液排出口、93は主流路、94は堰止め部である。更に95は検液注入口に検液等を注入するチュ−ブ、96は検液排出口92に取り付けられた排出用のチューブであり、97はチューブ95に液体を送液するためのポンプである。
図9(a)、(b)に示す従来型のマイクロチップ90およびこれを用いたマイクロチップ装置を作製し、これを比較例1とした。図9において、符号101は主基板であり、102は蓋基板である。また、符号91は検液注入口、92は検液排出口、93は主流路、94は堰止め部である。更に95は検液注入口に検液等を注入するチュ−ブ、96は検液排出口92に取り付けられた排出用のチューブであり、97はチューブ95に液体を送液するためのポンプである。
比較例1にかかる図9(a)のチップは、第1使用済み排出路55および第2使用済み排出路56(排出口57、58を含む)を形成しなかったこと以外は、全て実施例1と同様とした。
<第1回目充填>
図9(b)の装置に、実施例1で作成したと同じ微粒子縣濁液を連続的に注入し、堰止め部94の手前に固体微粒子群領域を形成し、その後、実施例1の場合と同様に流路系を洗浄液で洗浄して、比較例1にかかる分析用マイクロチップ装置を完成させた。この後、実施例1と同様に、固体微粒子群領域の上方に固体粒子群が発する蛍光を検出することのできる蛍光分析器(不図示)を配置した。
図9(b)の装置に、実施例1で作成したと同じ微粒子縣濁液を連続的に注入し、堰止め部94の手前に固体微粒子群領域を形成し、その後、実施例1の場合と同様に流路系を洗浄液で洗浄して、比較例1にかかる分析用マイクロチップ装置を完成させた。この後、実施例1と同様に、固体微粒子群領域の上方に固体粒子群が発する蛍光を検出することのできる蛍光分析器(不図示)を配置した。
〔実験〕
上記実施例1の装置と比較例1の装置について、スギ花粉アレルゲンを用い、使用済み固体微粒子の排出と新規粒子の再充填を繰り返す再利用法における分析精度のバラツキ程度を調べた。また、使い勝って性を排出時間と充填時間の面から調べた。具体的には次のようにして行った。
上記実施例1の装置と比較例1の装置について、スギ花粉アレルゲンを用い、使用済み固体微粒子の排出と新規粒子の再充填を繰り返す再利用法における分析精度のバラツキ程度を調べた。また、使い勝って性を排出時間と充填時間の面から調べた。具体的には次のようにして行った。
[実施例1の場合]
(1)スギ花粉アレルゲンの定量分析
図7のバルブ76、78を閉じ、ポンプ75を駆動させチューブ72を介して、検液としてビオチン修飾cryjIを1ml/minの流量で10分間流し、固体微粒子群領域の微粒子表面で抗原抗体反応させた。その後チューブ72からPBSからなる洗浄液を30ml/minで3分間流し流路を洗浄した。次いでチューブ72から蛍光標識ストレプトアビジンを1ml/minで10分間流しビオチン−アビジン反応させた。その後、同上洗浄液を30ml/minで3分間流し、しかる後に固体微粒子群領域の蛍光量を外付けの蛍光分析器で測定した(1回目の測定)。
(1)スギ花粉アレルゲンの定量分析
図7のバルブ76、78を閉じ、ポンプ75を駆動させチューブ72を介して、検液としてビオチン修飾cryjIを1ml/minの流量で10分間流し、固体微粒子群領域の微粒子表面で抗原抗体反応させた。その後チューブ72からPBSからなる洗浄液を30ml/minで3分間流し流路を洗浄した。次いでチューブ72から蛍光標識ストレプトアビジンを1ml/minで10分間流しビオチン−アビジン反応させた。その後、同上洗浄液を30ml/minで3分間流し、しかる後に固体微粒子群領域の蛍光量を外付けの蛍光分析器で測定した(1回目の測定)。
(2)チップの再生
バルブ76・78を開放した状態とし、チューブ73を閉じた状態(開閉手段は図7に不図示)とし、チューブ72からポンプ75を駆動させて十分量の洗浄液を送液し、主流路52の堰止め部53の手前に蓄積されていた使用済み固体微粒子群(不図示)を第1使用済み微粒子排出路55および第2使用済み微粒子排出路56に押し出し、チューブ74・77を介してチップ外に洗い出した。
バルブ76・78を開放した状態とし、チューブ73を閉じた状態(開閉手段は図7に不図示)とし、チューブ72からポンプ75を駆動させて十分量の洗浄液を送液し、主流路52の堰止め部53の手前に蓄積されていた使用済み固体微粒子群(不図示)を第1使用済み微粒子排出路55および第2使用済み微粒子排出路56に押し出し、チューブ74・77を介してチップ外に洗い出した。
次にバルブ76・78を閉じた状態とし、チューブ73を開いた状態とし、チューブ72を介して新たな固体微粒子を縣濁した縣濁液を送液した。バルブ76・78が閉じた状態でチューブ73が開いた状態であると、固体微粒子縣濁液の液体のみが堰止め部53を通過し、縣濁粒子が堰止め部53に堰き止めされるので、堰止め部53の手前に固体微粒子群を堆積させることができるので、これにより新規な固体微粒子群が集積した固体微粒子群領域が形成される。なお、再充填後に更に0.1%BSAを含むPBS溶液を流して、主流路内の固体微粒子群の洗浄を行うと共に充填状態を整えた。
なお、上記に代えて、チューブ73はそのまま(開放状態)とし、バルブ76・78を開放し、この状態で微粒子縣濁液を送液して使用済み微粒子を使用済み微粒子排出路55・56に押し出し、しかる後にバルブ76・78を閉じ、更に微粒子縣濁液を送液する排出・充填法を採用することもできる。この方法であると、一層簡便に固体微粒子の排出と再充填を行うことができる。
(3)2〜5回の測定
チップ再生後に再生チップを用いて上記(1)と同様な条件で同様な定量分析を行う工程(1回の再生と1回の測定を1工程とする)を更に4回繰り返し、同一の検液について全5回の測定を行った。そして、各再生工程において、主流路52および使用済み微粒子排出路55・56から固体微粒子が完全に排出されるのに要した時間、及び新たな固体微粒子を主流路内に集積させるのに要した時間を測定した。なお、排出・集積の判断は、肉眼観察によった。これらの結果を表1に示す。
チップ再生後に再生チップを用いて上記(1)と同様な条件で同様な定量分析を行う工程(1回の再生と1回の測定を1工程とする)を更に4回繰り返し、同一の検液について全5回の測定を行った。そして、各再生工程において、主流路52および使用済み微粒子排出路55・56から固体微粒子が完全に排出されるのに要した時間、及び新たな固体微粒子を主流路内に集積させるのに要した時間を測定した。なお、排出・集積の判断は、肉眼観察によった。これらの結果を表1に示す。
[比較例1の場合]
比較例1についても上記実施例1と同様に行った。ただし、比較例1と実施例1とでは装置構造が異なるため、この相違により操作方法等に違いがある。
(1)スギ花粉アレルゲンの定量分析
ポンプ97を駆動させチューブ95より、実施例1と同様の検液を同様な条件で流し、固体微粒子表面で抗原抗体反応させた。その後ポンプ97から同上洗浄液を同上条件で流して流路内を洗浄し、しかる後にチューブ95を介して、同上の蛍光標識ストレプトアビジンを同様な条件で流しビオチン−アビジン反応させた。その後、同上洗浄液を同上条件で流した後、固体微粒子群領域の蛍光量を外付けの蛍光分析器を用いて測定した(1回目の測定)。
比較例1についても上記実施例1と同様に行った。ただし、比較例1と実施例1とでは装置構造が異なるため、この相違により操作方法等に違いがある。
(1)スギ花粉アレルゲンの定量分析
ポンプ97を駆動させチューブ95より、実施例1と同様の検液を同様な条件で流し、固体微粒子表面で抗原抗体反応させた。その後ポンプ97から同上洗浄液を同上条件で流して流路内を洗浄し、しかる後にチューブ95を介して、同上の蛍光標識ストレプトアビジンを同様な条件で流しビオチン−アビジン反応させた。その後、同上洗浄液を同上条件で流した後、固体微粒子群領域の蛍光量を外付けの蛍光分析器を用いて測定した(1回目の測定)。
(2)チップの再生
第1回の測定・洗浄が終了した後に、チューブ95からポンプ97を取り外し、このポンプをチュ−ブ96の途中に取り付けた(不図示)。次いで、このポンプ97を駆動させ、チューブ96→主流路93→検液注入口91→チューブ95の方向に、実施例1と同様の液圧で洗浄液を流し、主流路93内の使用済み固体微粒子をチップ外に洗い流した。なお、チューブ96→主流路93→検液注入口91→チューブ95の方向に洗浄液を流す洗浄方式を、逆洗法と称する。
第1回の測定・洗浄が終了した後に、チューブ95からポンプ97を取り外し、このポンプをチュ−ブ96の途中に取り付けた(不図示)。次いで、このポンプ97を駆動させ、チューブ96→主流路93→検液注入口91→チューブ95の方向に、実施例1と同様の液圧で洗浄液を流し、主流路93内の使用済み固体微粒子をチップ外に洗い流した。なお、チューブ96→主流路93→検液注入口91→チューブ95の方向に洗浄液を流す洗浄方式を、逆洗法と称する。
その後、チューブ96に取り付けられていたポンプ97を、再びチューブ95に付け替え、しかる後にこのポンプ97を駆動させ、チューブ95を介して実施例1の場合と同じ液圧(単位時間当たり液量も同じ)で固体微粒子縣濁液を注入し、実施例1の場合と同量の固体微粒子量を主流路93内に集積させた。なお、実施例1の場合と同様にして、再充填後に洗浄液を流し主流路内の固体微粒子群の洗浄等を行った。
(3)2〜5回の測定
実施例1の場合と同様、再生チップを用いて同様な定量分析を更に4回繰り返し、同一の検液について全5回の測定を行った。そして、実施例1の場合と同様にして、各再生工程において主流路93から固体微粒子が完全に排出されるのに要した時間、及び新たな固体微粒子を主流路93内に集積させるのに要した時間を測定した。また、ポンプ取替えに要する時間を測定した。これらの結果を表1に表示した。
実施例1の場合と同様、再生チップを用いて同様な定量分析を更に4回繰り返し、同一の検液について全5回の測定を行った。そして、実施例1の場合と同様にして、各再生工程において主流路93から固体微粒子が完全に排出されるのに要した時間、及び新たな固体微粒子を主流路93内に集積させるのに要した時間を測定した。また、ポンプ取替えに要する時間を測定した。これらの結果を表1に表示した。
〔実験結果〕
実験結果を表1に示す。表1の各数値は5回の平均値であり、バラツキは式1により算出した値である。
実験結果を表1に示す。表1の各数値は5回の平均値であり、バラツキは式1により算出した値である。
バラツキ%={|平均値から最も離れた測定値−平均値|/平均値}×100
ただし、||は絶対値を表している。
ただし、||は絶対値を表している。
表1より明らかなように、実施例1は、比較例1に比較し、固体微粒子排出に要する時間が顕著に短くなるとともに、微粒子の排出が完全になることが認められた。この理由は次のようであると考えられる。実施例1のチップでは、主流路52の左右に2つの使用済み微粒子排出路55・56が設けられているので排出路容量が大きいことに加え、使用済み微粒子排出路55・56は堰止め部53の手前(液流を考慮した場合における手前)に設けられているので、堰止め部に起因する洗浄死角が生じない。よって、使用済み微粒子が洗浄液の流れに従って円滑に排出される。
これに対して、比較例1のチップは、排出路容量が実施例1のチップに比較し小さいとともに、堰止め部94の存在が液流を妨げるので単位当たりの液量が小さくなる。このため、実施例1に比べ、多くの洗浄時間を必要とする。
また、実施例1は、固体微粒子の充填、測定、使用済み固体微粒子の排出、流路内洗浄の全てを同一方向の液流で行えるのでポンプの付け替えを必要としない。よって、その分の時間が節約できると共に、使い勝って性も良かった。なお、比較例1のチップにおいても、当初から順路方向と逆方向の双方にポンプを付けておけば、ポンプの付け替え作業が不要になるが、このようにするとコスト高になるとともに装置が大型化する。
更に、実施例1は、比較例1に比べ検出値のバラツキが顕著に小さかった。これは比較例1のチップでは、堰止め部94の根元部分に洗浄死角ができるので、微粒子を完全に洗浄できないことに起因するものと考えられる。
以上の結果により、実施例1の分析用マイクロチップ装置は、検出再現性と使い勝って性の双方に優れることが実証できた。
本発明によると、簡単な構造で固体微粒子を用いた分析用マイクロチップの検出再現性と使い勝って性の双方を顕著に向上させることができる。よってその産業上の利用可能性は大きい。
1、30、40、50、80、90 分析用マイクロチップ
2、70、101 主基板
3、7、102 蓋基板
11,31、51、91 検液注入口
15、34、54、92 検液排出口
12、32、52、93 主流路
14、33、53、94 堰止め部
21 固体微粒子群
13、35、 使用済み微粒子排出路
55 第1使用済み微粒子排出路
56 第2使用済み微粒子排出路
37 微粒子導入口
59 第1微粒子導入口
60 第2微粒子導入口
36 微粒子排出口
57 第1微粒子排出口
58 第2微粒子排出口
16、17、18、72、73、74、77、95、96 チューブ
20、75、97 ポンプ
2、70、101 主基板
3、7、102 蓋基板
11,31、51、91 検液注入口
15、34、54、92 検液排出口
12、32、52、93 主流路
14、33、53、94 堰止め部
21 固体微粒子群
13、35、 使用済み微粒子排出路
55 第1使用済み微粒子排出路
56 第2使用済み微粒子排出路
37 微粒子導入口
59 第1微粒子導入口
60 第2微粒子導入口
36 微粒子排出口
57 第1微粒子排出口
58 第2微粒子排出口
16、17、18、72、73、74、77、95、96 チューブ
20、75、97 ポンプ
Claims (12)
- 検液を注入する検液注入口と、
処理済み検液を排出する検液排出口と、
これらを結ぶ主流路と、
前記主流路内に設置された、前記主流路を流れる検液中の特定物質に対し特異的に反応する物質が固定された固体微粒子群と、
前記主流路内に設置され、前記固体微粒子群が下流側に流去するのを堰き止める堰止め部と、
前記主流路より分岐して設けられた使用済み微粒子排出路と、
を有するマイクロチップであって、
前記使用済み微粒子排出路は、前記堰止め部の近傍上流側に微粒子導入口を有し、前記マイクロチップの表面に微粒子をチップ外に排出する微粒子排出口を有する流路である、
ことを特徴とする分析用マイクロチップ。 - 請求項1に記載の分析用マイクロチップにおいて、
前記分析用マイクロチップは、少なくとも主流路用の溝が形成された主基板と、
少なくとも前記検液注入口、前記検液排出口、前記微粒子導入口及び微粒子排出口が形成された蓋基板と、が重ね合わされた構造である、
ことを特徴とする分析用マイクロチップ。 - 請求項2に記載の分析用マイクロチップにおいて、
前記使用済み微粒子排出路は、前記蓋基板に形成された貫通孔からなる、
ことを特徴とする分析用マイクロチップ。 - 請求項2に記載の分析用マイクロチップにおいて、
前記主基板には、前記主流路用の溝とともに、上記主流路用溝の途中から分岐した分岐溝からなる使用済み微粒子排出路用の溝が形成されており、
前記堰止め部は、上記分岐溝の基端よりも下流側でかつ分岐溝基端近傍の主流路用溝内に設けられている、
ことを特徴とする分析用マイクロチップ。 - 請求項2に記載の分析用マイクロチップにおいて、
前記主基板には、前記主流路用の溝とともに、上記主流路用溝の途中から分岐した2つの分岐溝からなる使用済み微粒子排出路用の溝が形成されており、
前記堰止め部は、上記2つの分岐溝の各基端よりも下流側でかつ基端近傍の主流路用溝内に設けられている、
ことを特徴とする分析用マイクロチップ。 - 請求項4または5に記載の分析用マイクロチップにおいて、
前記分析用マイクロチップは、更に使用済み微粒子排出路を開閉する流路開閉手段を有する、
ことを特徴とする分析用マイクロチップ。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載の分析用マイクロチップにおいて、
前記固体微粒子は、抗原または抗体が固定されてなるものである、
ことを特徴とする分析用マイクロチップ。 - 検液を注入する検液注入口と、処理済み液を排出する検液排出口と、これらを結ぶ主流路と、前記主流路内に配置され、前記主流路を流れる検液中の特定物質に対し特異的に反応する物質を含む固体微粒子群と、を備え、
前記主流路内に、前記固体微粒子群が下流側に流去するのを堰き止める堰止め部を有し、前記堰止め部の上流側でかつ前記堰止め部の近傍に固体微粒子群を導き入れる微粒子導入口と前記分析用マイクロチップ表面に前記微粒子群をマイクロチップ外に排出する微粒子排出口とが設けられた使用済み微粒子排出路と、
を有する分析用マイクロチップを備える分析用マイクロチップ装置であって、
前記検液注入口には、検液または固体微粒子懸濁液を注入する注入チューブが接続され、
前記検液排出口には、処理済み検液をマイクロチップ外に導く排出チューブが接続され、
前記微粒子排出口には、流路を開閉する開閉手段を有する微粒子導出チューブが接続されてなる分析用マイクロチップ装置。 - 請求項8に記載の分析用マイクロチップ装置において、
前記分析用マイクロチップが光透過性基板で構成され、前記固体微粒子群の変化をマイクロチップ外から測定する測定部が、前記マイクロチップ外に設けられている、
ことを特徴とする分析用マイクロチップ装置。 - 請求項8に記載の分析用マイクロチップ装置において、
前記排出チューブが処理済み検液中の特定物質またはこれと特異的に反応する物質を測定する測定部に接続されている、
ことを特徴とする分析用マイクロチップ装置。 - 検液を注入する検液注入口と、処理済み検液を排出する検液排出口と、これらを結ぶ主流路と、前記主流路内に設置され、前記主流路を流れる検液中の特定物質に対し特異的に反応する物質を含む固体微粒子群と、を備え、前記主流路内に、前記固体微粒子群が下流側に流去するのを堰き止める堰止め部を有し、前記堰止め部の上流側でかつ前記堰止め部の近傍に固体微粒子群を導き入れる微粒子導入口が設けられ、前記分析用マイクロチップ表面に前記微粒子群をマイクロチップ外に排出する微粒子排出口が設けられてなる使用済み微粒子排出路を有する分析用マイクロチップの再利用方法であって、
前記再利用方法は、
前記使用済み微粒子排出路が開放された状態で、前記検液注入口より、洗浄液を主流路内に注入して、主流路内に存在する使用済み固体微粒子群を前記微粒子導入口を介して前記使用済み微粒子排出路に流し出す工程と、
前記使用済み微粒子排出路が閉鎖された状態で、前記検液注入口より、固体微粒子が液体に懸濁された固体微粒子懸濁液を主流路内に注入し、主流路内に固体微粒子が充填された後、前記固体微粒子懸濁液の注入を止める工程と、
を備えることを特徴とする分析用マイクロチップの再利用方法。 - 検液を注入する検液注入口と、処理済み検液を排出する検液排出口と、これらを結ぶ主流路と、前記主流路内に設置され、前記主流路を流れる検液中の特定物質に対し特異的に反応する物質を含む固体微粒子群と、を備え、前記主流路内に、前記固体微粒子群が下流側に流去するのを堰き止める堰止め部を有し、前記堰止め部の上流側でかつ前記堰止め部の近傍に固体微粒子群を導き入れる微粒子導入口が設けられ、前記分析用マイクロチップ表面に前記微粒子群をマイクロチップ外に排出する微粒子排出口が設けられてなる使用済み微粒子排出路を有する分析用マイクロチップの再利用方法であって、
前記再利用方法は、
前記使用済み微粒子排出路が開放された状態で、前記検液注入口より、固体微粒子が液体に懸濁された固体微粒子懸濁液を主流路内に注入して、主流路内に存在する使用済み固体微粒子群を前記微粒子導入口を介して前記使用済み微粒子排出路に押し出す工程と、
使用済み固体微粒子群が主流路内から押し出されて新たな固体微粒子群に置換された段階で、前記固体微粒子懸濁液の注入を止め、前記使用済み微粒子排出路を閉鎖する工程と、
を備えることを特徴とする分析用マイクロチップの再利用方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005300711A JP2007108075A (ja) | 2005-10-14 | 2005-10-14 | 分析用マイクロチップ及びこれを用いた分析用マイクロチップ装置並びにその再利用方法 |
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-
2005
- 2005-10-14 JP JP2005300711A patent/JP2007108075A/ja not_active Withdrawn
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