JP2007107761A - 復水器冷却水流量調節装置 - Google Patents

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Kazumasa Takehara
一雅 竹原
Kimiyuki Nishitani
公之 西谷
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Abstract

【課題】簡単な構造で設備コストを削減でき、復水器冷却管の詰りを容易に把握できる復水器冷却水流量調節装置を提供する。
【解決手段】蒸気タービン1からの蒸気を凝縮する復水器10を有してこの復水器10に冷却水を供給する冷却水送水管12とこの冷却水送水管12の一端側で分岐して冷却水を供給する複数のポンプ13とを備えて水流量を調節する復水器冷却水流量調節装置であって、復水器10を一対に設け、この一対の復水器10a、10bに冷却水を供給する2つの冷却水送水管12a、12bと、この2つの冷却水送水管12を連通させる連通送水管14と、この連通送水管14に開閉調節する送水管連絡弁15とを備え、2つの冷却水送水管12一端側に分岐して冷却水を供給する複数のポンプ13いずれかが停止した時、送水管連絡弁15を開度調節し、一対の復水器10の各真空度を調節可能に設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、復水器冷却水流量調節装置に係り、より詳細には、蒸気タービンから排出される蒸気を凝縮する復水器に、冷却水を供給する冷却水送水管と、この冷却水送水管の一端側で分岐して各々冷却水を供給する複数のポンプとを備えて、ポンプの運転台数により水流量を調節する復水器冷却水流量調節装置に関する。
従来、復水器冷却水流量調節装置は、蒸気タービンから排出される蒸気を凝縮する復水器(熱交換器)を備え、この復水器に冷却水(海水)を供給する冷却水送水管と、この冷却水送水管の一端側で分岐して各々冷却水を供給する複数のポンプとを備えて、このポンプの運転台数により水流量を調節する構造を備えた復水器冷却水流量調節装置がよく知れている(例えば、特許文献1参照)。
特公昭46−28046号公報 前述した構造による実施の形態を、図4を参照して説明する。図4は、このようにポンプの運転台数により水流量を調節する従来の復水器冷却水流量調節装置の一実施形態を示す構成図である。
図4に示すように、従来の復水器冷却水流量調節装置の一実施形態は、蒸気タービン1から排出される蒸気を凝縮する復水器20を有し、この復水器20に冷却水を供給する冷却水送水管22と、この冷却水送水管22の一端側で分岐して各々冷却水を供給する複数(図4では2台)のポンプ23(23a、23b)とを備えている。ここで、蒸気タービン1は、火力発電所のボイラー(図示せず)で発生させた高温・高圧蒸気により回転し、この回転軸に発電機2を直結して発電を行っている。また、複数のポンプ23a、23bには、冷却水送水管22との分離、併合のため冷却水送水管22を分岐した途中にポンプ用弁27(27a、27b)を各々設けている。また、復水器20は、内部の真空度(大気圧を基準として真空に近いほど大きな値)調節をポンプ23の運転台数による冷却水(海水)の流量調節によって行うが、これとは別に多くの火力発電所でよく用いられる方法として入口側と出口側とに備えられた復水器用弁28を用いて小流量の調節を可能にしている(入口側は全開し、小流量の調節は出口側で行う:通常50%程度)。
このような構成からなる従来の復水器冷却水流量調節装置の一実施形態は、蒸気タービン1で仕事を終えて温度及び圧力が低下した蒸気を、復水器20に誘引することで冷却(凝縮)している。この際、復水器20内は、真空度を高くすることで、蒸気タービン熱落差を大きくとり熱効率の向上を図るようにしている。また、復水器20では、熱効率を向上させるため、常に真空度を高く維持することが必要であるが、過度に高くとると、蒸気の湿り度が増して蒸気タービン1の翼や復水器20内の復水器冷却管等の侵食及び蒸気タービン1の回転軸における振動発生等の不具合の原因となり、これを抑えることも重要になる。また、真空度がある程度上昇した後は、熱効率の向上効果が小さくなるため、目標値を定めて運用することが最も重要になる。
ここで、復水器20の真空度は、蒸気タービン1からの蒸気量(熱負荷)と、冷却水送水管22を介して復水器20に供給される冷却水(海水)の流量・温度とにより決定される。即ち、蒸気量は発電機出力(電力需要)によって決まり、冷却水の水流量は複数(一般的に図4に示した2台)設置されているポンプ23a、23bの運転台数で供給量が定まる。この際、電力需要及び冷却水の温度は管理(調節)できないため、真空度は、冷却水の流量調節で行うことになる。小流量の調節は復水器用弁28により行うが、調節範囲が狭く、流量調節の多くはポンプ23a、23bの運転台数を増減することで行っている。従って、図4に示したようにポンプ23a、23bが2台設置されている場合は、ポンプの運転台数の増減により冷却水の水流量が約倍または半分に大きく変化して、真空度も同時に大きく変動する。そして、蒸気タービン1からの蒸気を冷却(凝縮)した冷却水(海水)は海に放水され、復水器20内で凝縮された蒸気(復水)は、ボイラーに供給されて再利用される。
このように従来の復水器冷却水流量調節装置は、復水器20に冷却水送水管22を介して冷却水を供給する複数のポンプ23a、23bを備えて運転台数を増減することで、復水器20内の真空度を調節して蒸気タービン1からの蒸気を良好に冷却し、火力発電所での安定した運転状態を保持している。
しかしながら、従来の復水器冷却水流量調節装置では、蒸気量(熱負荷)の大幅な減少による過度の真空度上昇、同じ蒸気量でも夏季に比べて冬季では冷却水(海水)の温度低下(冷却能力の向上)によって過度の真空度上昇が起きるため、冷却水の流量調節としてポンプ23a、23bの運転台数を削減(1台を停止)している。この場合、冷却水の水流量が約半分に減少し、復水器用弁28では小流量の調節しかできないため、多くの場合、最適な冷却水の水流量より減少してしまい真空度も大幅に低下し、不要に熱効率を低下させてしまうという不具合があった。
また、従来の復水器冷却水流量調節装置では、不要な熱効率(真空度)低下を防止するため、ポンプ23の台数を増加(例えば、小容量ポンプに変更して台数を増加)、可動羽根ポンプの採用により冷却水の水流量を調節する方法も存在するが、大規模な設備改造やポンプの構造が複雑になるなど設備コストがかかるという不具合があった。
本発明は前述の点に鑑みなされたもので、その目的は、ポンプ運転台数削減に伴う復水器の真空度(熱効率)低下を抑え、設備コストを削減できる簡単な構造で、また、復水器冷却管内の詰りを容易に把握できる復水器冷却水流量調節装置を提供することにある。
本発明は前述した課題を解決するために、蒸気タービンから排出される蒸気を凝縮する復水器を有してこの復水器に冷却水を供給する冷却水送水管とこの冷却水送水管の一端側で分岐して各々冷却水を供給する複数のポンプとを備えて水流量を調節する復水器冷却水流量調節装置であって、復水器を一対に設け、この一対の復水器に冷却水を各々供給する2つの冷却水送水管と、この2つの冷却水送水管をお互い連通させる連通送水管と、この連通送水管に水流量を開閉調節する送水管連絡弁とを備え、2つの冷却水送水管の一端側で分岐して冷却水を供給する複数のポンプいずれかが停止した時に、送水管連絡弁を開度調節することで、一対の復水器の各真空度を各々調節可能に設ける。
ここで、一対の復水器に冷却水の水流量を検出する流量計と、一対の復水器の真空度を検出する真空計とを各々備え、蒸気量(熱負荷)に応じて送水管連絡弁の開度を調節する第1調節と、真空計による真空度に応じて送水管連絡弁の開度を微調整する第2調節とを行うことで、一対の復水器の各真空度を各々調節可能に設けることが好ましい。また、流量計は、復水器の入口側と出口側とに接続されて圧力差を検出し、この圧力差から予め保有している演算機能を用いて冷却水の水流量を算出する差圧流量計であることが好ましい。また、流量計、真空計、及び送水管連絡弁に各々接続されて、第1調節と第2調節とを自動的に行う制御部を更に備えることが好ましい。また、制御部は、一対の復水器の各真空度を各々調節可能なデータを予め入力し、このデータと、流量計及び真空計による検出データとを比較して、冷却水の各水流量、即ち一対の復水器としての真空度が最適になる送水管連絡弁の開度を求めて、第1調節と第2調節とを行うように制御することが好ましい。
以上、本発明による復水器冷却水流量調節装置によれば、一対の復水器で各々冷却水を供給する2つの冷却水送水管を連通送水管により連通させて送水管連絡弁を設けた簡単な構造により、この一対の復水器分のポンプを1組として複数台の中から運転台数を選択できるため、冷却水の水流量調節を数段階に分けて細かく調節でき、蒸気量(熱負荷)の大幅な減少や、海水温度の低下(冷却能力の向上)によってポンプ運転台数を削減しても、真空度が大幅に低下して不要な熱効率の低下が生じることを確実に抑えることができる。
また、本発明による復水器冷却水流量調節装置によれば、前述した2つの冷却水送水管を連通送水管により連通させた簡単な構造によって、不要な熱効率の低下を防止できるため、新たに小容量ポンプに変更しての台数増加、または可動羽根ポンプの採用により冷却水の水流量を調節するなどの大規模な設備改造での不要な熱効率(真空度)低下を防止する対策に比べ、設備コストを大幅に低減することができる。
次に、添付図面を参照して本発明による復水器冷却水流量調節装置の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明による復水器冷却水流量調節装置の一実施形態を示す構成図である。また、図2は、図1に示した復水器冷却水流量調節装置を制御部19により制御する構造を示す図である。また、図3は、本発明による復水器冷却水流量調節装置の他の実施形態を示す構成図である。
図1に示すように、本発明による復水器冷却水流量調節装置の一実施形態は、図4に示した従来技術と同様に、蒸気タービン1(1a、1b)から排出される蒸気を冷却して凝縮させる復水器10(10a、10b)を有し、この復水器10に冷却水(海水)を供給する冷却水送水管12(12a、12b)と、この冷却水送水管12の一端側で分岐して各々冷却水を供給する2台のポンプ13(13a、13b、13c、13d)とを備えている。そして、本実施の形態では、従来技術とは異なり、一対に蒸気タービン1a、1bと復水器10a、10bとを備えており、この一対(2台)の復水器10a、10bに冷却水を各々供給する2つの冷却水送水管12a、12bと、この2つの冷却水送水管12a、12bをお互い連通させる連通送水管14と、この連通送水管14に水流量を開閉調節する送水管連絡弁15とを備えるとともに、2つの冷却水送水管12a、12bの一端側で分岐して冷却水を供給する複数のポンプ13a、13b、13c、13dいずれかが停止した時に、送水管連絡弁15を開度調節することで、一対の復水器10a、10bの各真空度を各々調節可能に設けている。即ち、本実施の形態は、従来技術のように復水器が1台である1ユニット単体ではポンプの設置台数を増加させることは困難であるが、図1に示した運転中の一対の復水器10a、10bを1組とし、ポンプ13a、13b、13c、13dが4台あると考え、この一対で1組のポンプ13a、13b、13c、13dと復水器10a、10bとの間を各々接続する2つの冷却水送水管12a、12bを、連通送水管14により連通させて送水管連絡弁15で流量調節することで、ポンプ13の運転台数を1台、2台、3台、4台の中から選べるようにしたものである。
ここで、蒸気タービン1a、1bは、火力発電所のボイラー(図示せず)で発生させた高温・高圧蒸気により回転し、この回転軸に発電機2(2a、2b)を直結して発電を行っている。また、4台のポンプ13a、13b、13c、13dには、冷却水送水管との分離、併合のため冷却水送水管12a、12bを分岐した途中にポンプ用弁17(17a、17b、17c、17d)を各々(4箇所)設置している。また、復水器10a、10bは、真空度の調節をポンプ13a、13b、13c、13dの運転台数による冷却水(海水)の水流量調節で行っているが、これとは別に多くの火力発電所でよく用いられる方法として入口側と出口側とに備えられた復水器用弁18(18a、18b)を用いて小流量の調節を可能にしている(入口側は全開し、小流量の調節は出口側で行う:通常50%程度)。
また、この連通送水管14は、図1に示したように、一対の復水器10a、10bが両方同一の蒸気量(熱負荷:発電機出力)、復水器性能で、4台のポンプ13a、13b、13c、13dも各々同じ性能である場合、このポンプ13a、13b、13c、13dの4台中1台または3台(或いは、2つの冷却水送水管12a、12bで一方が0台で他方が2台)の奇数台運転で冷却水(海水)を一対の復水器10a、10bに各々供給する場合に必要であって、例えば、一対の復水器10a、10bに接続した2つの冷却水送水管12a、12b両方においてポンプ13a、13b、13c、13dを各々同じ台数で運転する2台(両方に各1台)または4台(両方に各2台)の偶数台運転の場合には冷却水送水管12a、12bを連通送水管14でお互いに連通させる必要がない。この場合、連通送水管14は、開閉可能な送水管連絡弁15を備えており、ポンプ13a、13b、13c、13dが2台(両方に各1台)または4台(両方に各2台)の運転の時に閉止して分離(他にも定期点検などで閉止して分離)できるようにしている。
また、ポンプ13a、13b、13c、13dが前述した1台または3台等の奇数台運転により冷却水(海水)を一対の復水器10a、10bに各々配分する場合は、送水管連絡弁15を閉止した状態から開いて開度調節を行うことで、水流量を調節して復水器10a、10bの各真空度を良好にさせる必要がある。尚、一対の復水器10a、10bの各蒸気量(熱負荷:発電機出力)が異なる場合や、復水器性能の差(冷却管の閉止栓数、冷却管の経年的な汚れ、ボール洗浄実施時期、閉塞物付着量など)がある場合においても、送水管連絡弁15の開度調節が適宜必要になる。そこで、本実施の形態では、一対の復水器10a、10bに、冷却水の水流量を検出する流量計16(16a、16b)と、真空度を検出する真空計11(11a、11b)とを各々備え、蒸気量に応じて送水管連絡弁15の開度を調節する第1調節と、真空計11による真空度に応じて送水管連絡弁15の開度を微調整する第2調節との2段階調節を行うことで、一対の復水器10a、10bを良好な真空度に調節可能にしている。
ここで、第1調節では、蒸気量(熱負荷:発電機出力)に応じて送水管連絡弁15の開度を調節して、主に、一対の復水器10a、10bの各蒸気量が異なる場合の運転に対応して最適な水流量に調節する役割をしている。一方、第2調節では、第1調節の調節量に対して更に、真空計11の真空度に基づいて、復水器性能の差、流量計16の誤差に対応した最適な水流量に微調節する役割をしている。この流量計16は、冷却水送水管12a、12bにオリフィスを各々設けることで水流量を検出しており、復水器10a、10bの蒸気量に応じた適切な水流量を検出(把握)できるように設けている。また、真空計11は、一般的に復水器10a、10bによく装着されており、これを利用して第1調節の調節量に加えて更に真空度に基づいて最適な水流量に微調節できるように設けている。
このように形成された本発明による復水器冷却水流量調節装置の一実施形態を用いる場合、まず、一対の復水器10a、10bがお互いに同じ蒸気量(熱負荷:発電機出力)、復水器性能で、2つの冷却水送水管12a、12bに各々同じ台数、即ち、ポンプ13a、13b、13c、13dの4台中の2台または4台の偶数台運転の際には、前述したように送水管連絡弁15を閉状態する。また、送水管連絡弁15は、4台のポンプ13a、13b、13c、13dがトリップ(自動停止)等の異常時においても閉状態に調節される。
一方、前述した閉状態以外で、例えば、一対の復水器10a、10bの各蒸気量が異なったり、またはポンプ13a、13b、13c、13dが1台または3台等の奇数台運転(或いは、2つの冷却水送水管12a、12bで一方が0台で他方が2台)で復水器10a、10bに各々冷却水を配分する場合は、まず、蒸気量(熱負荷:発電機出力)、冷却水(海水)温度及び発電機出力補正係数などから一対の復水器10a、10bが総合的(ひとつの復水器として)に最適な真空度、言い替えれば熱効率(発電機出力が最大、電力需要で発電機出力が制限されている場合は燃料量が最小)が最も高くなる各々の水流量を求めて、その水流量に応じて送水管連絡弁15の開度を調節する第1調節を実行する。そして、第1調節が完了した後、一定時間が経過した時点または真空計11により検出した真空度が安定した(落ち着いた)時点で、最適な真空度と実際の真空度との差を修正するために復水器10a、10bの間で融通する水流量(この時点からの変化量)を求め、送水管連絡弁15の開度を微調整する第2調節を実行する。第2調節は、一定時間が経過した時点または真空度が安定した時点で水流量の調節を繰り返し、常に最適な真空度を維持する。なお、第1調節で求めた水流量に対しての過不足については復水器用弁18a、18bを開閉しての微調節も可能であるため必要に応じて実施する。
ここで、第1調節及び第2調節での送水管連絡弁15の開度調節は、復水器10の蒸気量(熱負荷:発電機出力)、冷却水(海水)量、温度から真空度を算出できるデータ、真空度変化による発電機出力補正係数、送水管連絡弁15開度から水流量を算出できるデータ、更にポンプ13の運転台数・パターンや復水器用弁18a、18b開度、復水器性能の経年劣化、冷却管の閉止栓数、冷却管の経年的な汚れ、ボール洗浄実施時期、閉塞物付着量などに応じて復水器10a、10bが総合的(ひとつの復水器として)に最適な真空度となる冷却水の水流量が予め算出できるデータを蓄積して置き、このデータを用いて送水管連絡弁15の開度量を求めて調節している。
ところで、送水管連絡弁15の開度調節は、運転員が流量計16a、16b及び真空計11a、11bを視認して手動で調節できるが、これとは異なり流量計16a、16b及び真空計11a、11bの検出データを受けて自動的に調節させることも可能である。ここで、自動による調節は、例えば、図2に示すように、制御部19を、流量計16a、16b、真空計11a、11b、及び送水管連絡弁15に各々接続することで、この制御部19によって送水管連絡弁15の開度調節を自動的に行うことができる。従って、制御部19は、流量計16a、16b及び真空計11a、11bからの検出データを受信した場合、この検出データに応じて一対の復水器10a、10bが総合的(ひとつの復水器として)に最適な真空度、言い替えれば熱効率(発電機出力が最大、電力需要で発電機出力が制限されている場合は燃料量が最小)が最も高くなる送水管連絡弁15の開度を求めることができ、これによって自動的に調節している
この制御部19には、図示されていないが、流量計16及び真空計11からの検出データを含む種々のデータを受信するデータ収録部と、このデータ収録部のデータに基づいて発電機出力補正等を演算装置(コンピュータ)により算出して最適な冷却水の水流量(真空度)になる送水管連絡弁15の開度を求める最適冷却水分配演算部と、運転員が操作するための流量計、開度計、自動または手動の切替えスイッチなどを配置した操作盤とにより構成されている。即ち、制御部19は、送水管連絡弁15の開度を良好に調節するため、前述した予め水流量を算出できるデータを蓄積し、このデータと水流量及び真空度の検出データとを比較して自動的に送水管連絡弁15の開度調節を行えるように設けている。詳しく説明すると、データ収録部には、発電機の出力などの熱負荷関係と、海水の温度、流量やポンプの運転台数などの冷却能力関係と、復水器10a、10b内の温度や真空度などの復水器性能関係と、送水管連絡弁15開度、復水器用弁18a、18b開度などの各データを一括して収録できるようになっている。また、最適冷却水分配演算部は、予め運転員または管理者により送水管連絡弁15の開度を最適に補正する発電機出力補正係数等を数式化して演算装置に入力しておくことで、送水管連絡弁15を自動に調節できるようにしている。そして、操作盤は、運転状況に応じて自動から手動に切替えて、緊急時には運転員が適宜対応できるように形成されている。これにより制御部19は、予め種々のデータを蓄積し、このデータと流量計16及び真空計11での検出データとを比較することで、運転状況に応じた送水管連絡弁15の正確な開度を求めて調節することが可能になる。
このように本発明による復水器冷却水流量調節装置の一実施形態によると、一対の復水器10a、10bで各々冷却水を供給する2つの冷却水送水管12a、12bを連通送水管14により連通させて送水管連絡弁15を設ける簡単な構造により、この一対の復水器分のポンプ13a、13b、13c、13dを1組として4台の中から運転台数を選択できるため、冷却水の水流量を数段階に分けて細かく調節でき、冬季の冷却水(海水)温度低下や蒸気量低下などで選択されたポンプを停止して水流量を調節した場合に、真空度が大幅に低下して不要な熱効率の低下が生じることを確実に抑えることができる。
また、本発明による復水器冷却水流量調節装置の一実施形態によると、前述した2つの冷却水送水管12a、12bを連通送水管14により連通させる簡単な構造により不要な熱効率の低下を防止できるため、新たに小容量ポンプに変更しての台数増加、または可動羽根ポンプの採用により冷却水の水流量を調節するなどの大規模な設備改造での不要な熱効率(真空度)低下を防止する対策に比べ、設備コストを大幅に低減することができる。
また、本実施の形態によると、流量計16a、16b及び真空計11a、11bと送水管連絡弁15とに各々接続した制御部19によって、流量調節の制御が可能になり、送水管連絡弁15の開閉調節を全て自動で行うことができ、より一層、真空度(熱効率)低下の防止及び復水器の性能(真空度)管理業務にかかる労力を抑えることができる。
ここで、流量計16a、16bは、一対の復水器10a、10bそれぞれの水流量を各々検出できるが、図1及び2に示した流量計16a、16bでは、復水器10の入口側にオリフィスを設けて水流量を検出する方法であり、オリフィスプレートにフジツボやムラサキイガイなどが付着するとオリフィスプレート前後の圧力差が正しく検出できず水流量を長期間にわたって正確に検出することが困難になる。また、超音波流量計等もムラサキイガイなどの付着によってオリフィスと同様に正確な水流量の検出を長期間維持することが困難である。そこで、本実施の形態では、復水器10a、10bの入口側と出口側との圧力差を検出する差圧流量計を設けることで、長期間にわたって水流量を検出できるように形成することが可能である。
このような差圧流量計を用いた本発明による復水器冷却水流量調節装置の他の実施形態を、図3を参照して詳細に説明する。ここで、図3に示した流量計16aa、16bb以外は、全て図1に示した構成要素と同じ構成要素であり、同一構成要素には同じ符号を記載するとともに、重複する説明は省略する。
図3に示すように、本発明による復水器冷却水流量調節装置の他の実施形態は、図1に示した装置と同様に、蒸気タービン1(1a、1b)から排出される蒸気を冷却して凝縮させる復水器10(10a、10b)を有し、この復水器10に冷却水(海水)を供給する冷却水送水管12(12a、12b)と、この冷却水送水管12の一端側で分岐して各々冷却水を供給する2台のポンプ13(13a、13b、13c、13d)とを備えている。この2つの冷却水送水管12a、12bには、お互い連通させる連通送水管14を設け、この連通送水管14に水流量を開閉調節する送水管連絡弁15を備えている。そして、一対の復水器10a、10bには、内部の真空度を検出する真空計11a、11bを各々備えている。
ここで、本発明による復水器冷却水流量調節装置の他の実施形態は、図1に示した装置とは異なり、復水器10の入口側と出口側との冷却水送水管12a、12bに各々接続されて圧力差を検出し、この圧力差から予め保有している演算機能を用いて冷却水の概略水流量を算出する差圧流量計のように形成された流量計16aa、16bbを設けている。差圧計には、予め保有している演算機能があり、この演算機能を利用することで検出した圧力差から水流量を算出して計器に表示できるようにしている。即ち、流量計16aa、16bbは、復水器10a、10b全体を流量検出用のオリフィスと考え、この復水器10a、10bの入口側と出口側との圧力差を検出し、予め保有している演算機能によりオリフィスで検出した値に近似した水流量に補正することで概略水流量であっても復水器の性能(真空度)管理業務に用いる水流量としては満足できるレベルにすることができる。
そして、前述の復水器10a、10bの蒸気量(熱負荷:発電機出力)、冷却水の水流量、海水温度から真空度を算出できるデータ等について概略水流量との相関を数式化しておくことで、前述と同様に適切な送水管連絡弁15の開度を素早く算出して調節することができる。尚、図示していないが、流量計16aa、16bb、真空計11a、11b、及び送水管連絡弁15には、図2に示したように、制御部19を更に接続することで、自動的に送水管連絡弁15の開度調節を行うことも可能である。
このように本発明による復水器冷却水流量調節装置の他の実施形態は、冷却水送水管12a、12bに連通送水管14及び送水管連絡弁15を備え、且つ、一対の復水器10a、10bに流量計16aa、16bbと真空計11a、11bとを各々設けているため、図1に示した復水器冷却水流量調節装置と同様の効果を得ることができるとともに、この流量計16aa、16bbが復水器10の入口側と出口側との圧力差を検出することで、復水器10a、10bに供給される冷却水の水流量ばかりでなく、復水器冷却管の詰まり状況を容易に把握できる。
これは、海水をポンプ13により汲み上げると、除塵装置をキャリーオーバした異物や冷却水送水管12等から剥離したカキ等が流入して復水器10の冷却管内や管端に詰まって熱交換を阻害し、真空度(復水器性能)を低下させてしまうため、復水器冷却管内を逆洗(洗浄)して異物等を除去している。詰まりを発見する方法として、真空度の低下を調べるが、真空度の低下は運転員に視認できるほどの大きな変化ではなく、電力需要などにより発電機出力の変更が多いユニットでは真空度が安定する(落ち着く)ことが少なく、詰まり状況の把握は容易ではなく、このため、復水器の逆洗は経験則から定期的に行っていた。逆洗中は冷却水の水流量が半分近くにまで減少して真空度の低下となるため頻繁に実施できず、復水器冷却管内の詰りを放置すれば熱交換が阻害されるため復水器の性能(真空度)管理業務には多くの労力が必要になるという不具合があった。
そこで復水器10a、10bに流量計16aa、16bbを設置することで、カキ等が復水器10a、10bの冷却管内や管端に詰まると通常とは異なる復水器10a、10bの入口側と出口側との圧力差を検出することができる。この通常との差異は、送水管連絡弁15が閉まっている場合に顕著に現れ、差圧流量計が予め保有している演算機能を用いて算出した冷却水の水流量と送水管連絡弁15開度、ポンプ13の運転台数・パターン、復水器用弁18a、18b開度との相関を数式化しておく事により詰まりの判定が可能となる。これにより復水器冷却管内の詰まり状況を、経験則によらず容易に把握できるため、復水器の性能(真空度)管理業務にかかる労力を抑えることができる。
なお、復水器冷却水流量調節装置の他の実施形態で用いる、流量計16aa、16bbが復水器冷却管内の詰り加減となり通常と差異のある冷却水の水流量を検出したとすると前述の第一調節で復水器10a、10bに適切な冷却水を配分する制御ができないが、真空度が安定した時点で、最適な真空度と実際の真空度との差を修正するために復水器10a、10bの間で融通する水流量(この時点からの変化量)を求め、送水管連絡弁15の開度を微調整する第2調節が繰り返し行われるため若干の遅れは生じるが最適な真空度に調節される。
以上、本発明による復水器冷却水流量調節装置の実施の形態を詳細に説明したが、本発明は前述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、一対の復水器を1組だけ設けた実施の形態を詳細に説明したが、これに限定されるものではなく、一対の復水器を複数組設けて、大容量の火力発電所として連設させても良い。
本発明による復水器冷却水流量調節装置の一実施形態を示す構成図。(実施例1) 図1に示した復水器冷却水流量調節装置を制御部により制御する構造を示す図。 本発明による復水器冷却水流量調節装置の他の実施形態を示す構成図。(実施例2) 従来の復水器冷却水流量調節装置の一実施形態を示す構成図。
符号の説明
1a、1b 蒸気タービン
2a、2b 発電機
10a、10b 復水器
11a、11b 真空計
12a、12b 冷却水送水管
13a、13b、13c、13d ポンプ
14 連通送水管
15 送水管連絡弁
16a、16b 流量計
17a、17b、17c、17d ポンプ用弁
18a、18b 復水器用弁
19 制御部

Claims (5)

  1. 蒸気タービンから排出される蒸気を凝縮する復水器を有し、この復水器に冷却水を供給する冷却水送水管と、この冷却水送水管の一端側で分岐して各々冷却水を供給する複数のポンプとを備えて水流量を調節する復水器冷却水流量調節装置において、
    前記復水器を一対に設け、この一対の復水器に冷却水を各々供給する2つの前記冷却水送水管と、この2つの冷却水送水管をお互い連通させる連通送水管と、この連通送水管に水流量を開閉調節する送水管連絡弁とを備え、前記2つの冷却水送水管の一端側で分岐して冷却水を供給する前記複数のポンプいずれかが停止した時に、前記送水管連絡弁を開度調節することで、前記一対の復水器の各真空度を各々調節可能に設けたことを特徴とする復水器冷却水流量調節装置。
  2. 請求項1に記載の復水器冷却水流量調節装置において、
    前記一対の復水器に冷却水の水流量を検出する流量計と、前記一対の復水器の真空度を検出する真空計とを各々備え、前記流量計の水流量に応じて前記送水管連絡弁の開度を調節する第1調節と、前記真空計による真空度に応じて前記送水管連絡弁の開度を微調整する第2調節とを行うことで、前記一対の復水器の各真空度を各々調節可能に設けたことを特徴とする復水器冷却水流量調節装置。
  3. 請求項2に記載の復水器冷却水流量調節装置において、
    前記流量計は、前記復水器の入口側と出口側とに接続されて圧力差を検出し、この圧力差から予め保有している演算機能を用いて前記冷却水の水流量を算出する差圧流量計であることを特徴とする復水器冷却水流量調節装置。
  4. 請求項2に記載の復水器冷却水流量調節装置において、
    前記流量計、真空計、及び送水管連絡弁に各々接続されて、前記第1調節と第2調節とを自動的に行う制御部を更に備えたことを特徴とする復水器冷却水流量調節装置。
  5. 請求項4に記載の復水器冷却水流量調節装置において、
    前記制御部は、前記一対の復水器の各真空度を各々調節可能なデータを予め入力し、このデータと、前記流量計及び真空計による検出データとを比較して、前記冷却水の各水流量が最適になる前記送水管連絡弁の開度を求めて、前記第1調節と第2調節とを行うように制御することを特徴とする復水器冷却水流量調節装置。
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