しかしながら、特許文献1に記載の映像信号記録再生装置は、指定した時間間隔ごとにチャプターを設定するため、映像信号の記録時間によってチャプター数が変化する。記録時間が長時間である映像信号を記録したときには多数のチャプターが作成される。この結果、見たい場面を多数のチャプターの中から探すことになり、使いにくい。逆に、記録時間が短時間である映像信号を記録したときには設定されるチャプター数が少なくなるので、見たい場面を探すのにチャプターを使用する機会が少ない。
本発明は、このような問題点を解決するものであり、映像信号の記録時間に応じてチャプターを自動的に設定することにより、編集が簡単に行える映像信号記録再生装置及びチャプター設定方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、自動的に設定するチャプターの数を受け付けるチャプター数受付手段を設けることにより、編集が簡単に行える映像信号記録再生装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、様々な記録時間の映像信号に対して、受け付けた数のチャプターを等間隔で設定する映像信号記録再生装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、チャプターの間隔の比率を受け付ける手段を設けることにより、重要箇所付近に密にチャプターを設定することができる映像信号記録再生装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、映像信号の任意の箇所にチャプターを入力するチャプター入力手段を設けることにより、編集者が、映像の見たい場面にチャプタ−を入力することができる映像信号記録再生装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、記録媒体に記録されている映像信号を他の記録媒体にダビングする時に不必要なチャプターを解除する手段を設けることにより、ダビングされた映像信号は必要なチャプターが残るため再生に便利となる映像信号記録再生装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、映像信号の再生箇所をジャンプさせる手段を設けることにより、編集者が映像信号から見たい場面を探すのが簡単に行える映像信号記録再生装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、ジャンプさせる時間を受け付ける時間受付手段を設けることにより、編集が簡単に行える映像信号記録再生装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、ジャンプさせる時間を映像信号の記録時間に応じて設定する時間設定手段を設けることにより、記録時間に応じて再生箇所をジャンプさせる時間が調整される映像信号記録再生装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、ジャンプさせる時間を映像信号の記録時間を分割値で等分して求めるように構成し、分割値を受け付ける手段を設けることにより、記録時間に応じてジャンプさせる時間が設定される映像信号記録再生装置を提供することを目的とする。
本発明に係る映像信号記録再生装置は、記録媒体に映像信号を記録する記録手段と、前記記録媒体に記録されている前記映像信号を再生する再生手段と、前記映像信号に区切りを示すチャプターを設定するチャプター設定手段とを備えた映像信号記録再生装置において、前記チャプター設定手段は、前記記録媒体に記録されている前記映像信号の記録時間に応じて前記チャプターを設定するように構成してあることを特徴とする。
また、本発明に係る映像信号記録再生装置は、前記チャプター設定手段が設定するチャプターの数を受け付けるチャプター数受付手段を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る映像信号記録再生装置は、前記記録時間を前記記録媒体から読み込む手段と、読み込んだ記録時間を、受け付けた数で除算する手段とを備え、前記チャプター設定手段は、除算した時間をチャプターの間隔とするように構成してあることを特徴とする。
また、本発明に係る映像信号記録再生装置は、前記チャプターの間隔の比率を受け付ける手段を備え、前記チャプター設定手段は受け付けたチャプター数及び比率に応じて前記チャプターを設定することを特徴とする。
また、本発明に係る映像信号記録再生装置は、前記映像信号に任意のチャプターを受け付けるチャプター受付手段を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る映像信号記録再生装置は、前記チャプター設定手段で設定されたチャプターを解除するとともに、前記記録媒体から前記映像信号を他の記録媒体にダビングさせる手段を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る映像信号記録再生装置は、前記映像信号の再生箇所を所定の時間分ジャンプさせる手段を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る映像信号記録再生装置は、前記所定の時間を受け付ける時間受付手段を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る映像信号記録再生装置は、前記所定の時間を前記記録時間に応じて決定する時間決定手段を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る映像信号記録再生装置は、分割値を受け付ける手段と、受け付けた分割値で前記記録時間を等分してジャンプさせる時間を決定する時間決定手段と、前記映像信号の再生箇所を時間決定手段で決定した時間分だけジャンプさせる手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係るチャプター設定方法は、映像信号に区切りを示すチャプターを設定するチャプター設定方法において、記録媒体に記録されている前記映像信号の記録時間を求め、求めた記録時間に応じて前記チャプターを設定することを特徴とする。
本発明では、まず記録手段が映像信号を記録媒体に記録する。次に、映像信号の記録時間に応じてチャプター設定手段は映像信号にチャプターを設定する。記録時間に応じてチャプターが設定されるので、様々な記録時間の映像信号に対して適切にチャプターが設定される。
また、本発明では、チャプター設定手段がチャプター数受付手段で受け付けたチャプター数のチャプターを映像信号に設定する。
また、本発明では、映像信号記録再生装置が記録媒体から記録されている映像信号の記録時間を読み込み、読み込んだ記録時間を受け付けた数で除算した時間をチャプターの間隔とする。
また、本発明では、受け付けたチャプター数と、チャプター間の比率を受け付ける手段で設定された比率に応じて、チャプター設定手段が映像信号にチャプターを設定する。例えば、チャプターの数を4としたとき、比率1:3:1:1というように設定する。
また、本発明では、編集者が映像の見たい場面にチャプター入力手段でチャプターを入力する。
また、本発明では、まず映像信号にチャプター設定手段でチャプターが自動的に設定される。次に、編集者がチャプター入力手段で見たい場面にチャプターを入力する。記録媒体に記録されている映像信号を他の記録媒体にダビングする時に、映像信号記録再生装置は、チャプター設定手段で自動的に設定されたチャプターを解除するとともに、編集者が入力したチャプターを残す。
また、本発明では、再生箇所を所定の時間分ジャンプさせる手段が設けられている。したがって、再生時に再生箇所をジャンプさせることによって、簡単に映像信号から見たい場面を探すことができる。
また、本発明では、時間受付手段がジャンプさせる時間を受け付ける。ジャンプさせる時間を編集者が希望する時間に受け付けることができる。
また、本発明では、記録媒体に記録されている映像信号の記録時間に応じて時間設定手段がジャンプさせる時間を設定する。例えば、記録時間が長くなるにつれて、ジャンプさせる時間が長くなるにように構成されている。
また、本発明では、分割値を受け付ける手段で分割値が受け付けされ、受け付けた分割値で記録時間を等分し、等分した時間がジャンプさせる時間として求められる。
本発明では、記録媒体に記録されている映像信号の記録時間に応じてチャプターが映像信号に自動的に設定される。したがって、様々な記録時間の映像信号に対して適切にチャプターが設定され、編集が簡単に行える。
また、本発明では、編集者が希望するチャプター数を入力するようになっているので、編集が簡単に行える。
本発明では、記録媒体から記録時間を読み込んで、記録時間を設定されているチャプター数で除算した時間がチャプターの間隔となる。したがって、記録時間の長短に関係なく、受け付けた数でチャプターが等間隔で設けられる。
また、本発明では、入力されたチャプター数とチャプターのそれぞれの時間の比率に応じてチャプターが設定される。例えば、重要箇所付近にチャプターを密に設定することができるので、編集に便利である。
また、本発明では、編集者が映像の見たい場面にチャプター入力手段でチャプターを入力することができる。したがって、映像信号を再生するとき、チャプターを指定することにより、見たい場面の再生をすばやく行うことができる。
また、本発明では、記録媒体に記録されている映像信号を他の記録媒体にダビングする時に映像信号記録再生装置は、チャプター設定手段で自動的に設定されたチャプターを解除し、編集者が入力したチャプターを残すので、ダビングされた映像信号では、残ったチャプターで再生箇所を指定することによって、素早く簡単に見たい場面の再生を行うことができる。
また、本発明では、再生箇所をジャンプさせる手段が設けられている。したがって、再生時に再生箇所をジャンプさせることによって、簡単に映像信号から見たい場面を探すことができる。
また、本発明では、ジャンプさせる時間を受け付ける手段が設けられているので、映像信号の記録時間に応じて適当な時間となるように編集者がジャンプさせる時間を受け付ける。
また、本発明では、ジャンプさせる時間を記録媒体に記録されている映像信号の記録時間に応じて時間設定手段が設定するので、様々な記録時間の映像信号に対してジャンプする時間が適切な時間となる。
また、本発明では、ジャンプする時間は映像信号の記録時間を分割値で等分した時間であり、分割値は編集者によって入力されるように構成されているので、編集が簡単に行えるように分割値を入力することができる。
以下、本発明の実施形態について図1〜図23に基づいて説明する。図1は本実施形態のチューナ・ハードディスク内蔵型DVDレコーダ(以下レコーダという)のブロック図である。レコーダは、レコーダ本体1とリモートコントローラ2とを備えている。
レコーダ本体1は、内蔵されているハードディスク5aに磁気ヘッドを使用して映像信号及び音声信号(以下これらを併せて映像信号と略記する)の記録及び再生を行うハードディスクドライブ(以下HDDという)6aと、DVD5bにレーザ光を照射することにより映像信号の記録及び再生を行うDVDドライブ6bと、記憶部を内蔵している制御部7と、入力端子9から入力される映像信号を処理する映像入力部8と、制御部7から与えられる映像信号を処理して出力端子11及び12に出力する映像出力部10と、操作キー13と、リモートコントローラ2から出力される操作信号を受信する受信部14と、アンテナ端子15にアンテナ4から与えられる放送電波から復調して映像信号を映像入力部8へ出力するチューナ16とを、扁平な直方体のケースに収容して成るものである。DVDドライブ6bはDVD5bの装填及び取り出しが可能となっている。
液晶ディスプレイ3は、レコーダ本体1の出力端子11又は12に接続される。液晶ディスプレイ3はレコーダ本体1から与えられる映像信号に対応する映像を表示する。
HDD6aはハードディスク5aに映像信号及び音声信号の記録を行う一方、ハードディスク5aに記録されている映像信号の再生を行う。DVDドライブ6bは、装填されたDVD5bに映像信号の記録を行う一方、DVD5bに記録されている映像信号の再生を行う。
制御部7は、映像を液晶ディスプレイ3に表示するときは、HDD6a、DVDドライブ6b又は映像入力部8から与えられる映像信号を映像出力部10へ出力する。
制御部7は、DVD5bに映像信号を記録するときは、HDD6a又は映像入力部8から与えられる映像信号をDVDドライブ6bへ出力する。制御部7は、ハードディスク5aに映像信号を記録するときは、DVDドライブ6b又は映像入力部8から与えられる映像信号をHDD6aへ出力する。
制御部7は、映像を液晶ディスプレイ3に表示しつつ、映像信号をハードディスク5a又はDVD5bに記録するときは、映像入力部8から与えられる映像信号を映像出力部10へ出力するとともにHDD6a又はDVDドライブ6bへ出力する。
映像出力部10は、制御部7から与えられる映像信号を処理して、出力端子11及び12へ出力する。アンテナ4で受信した放送電波がアンテナ端子15よりレコーダ本体1に入力され、チューナ16に与えられる。チューナ16は、放送電波から復調して映像信号を映像入力部8へ出力する。
映像入力部8は、入力端子9に他のDVDプレーヤ、ビデオデッキ等から入力される映像信号及びチューナ16から与えられる映像信号を処理して制御部7へ出力する。
レコーダはダビング可能となっており、HDD6aでハードディスク5aから再生された映像信号は制御部7によってDVDドライブ6bに与えられ、DVD5bに記録される。逆に、DVDドライブ6bでDVD5bから再生された映像信号は制御部7によってHDD6aに与えられ、ハードディスク5aに記録される。
リモートコントローラ2は、再生、停止、録画、チャプターの指定、タイムジャンプ、チャプターの自動設定等を受け付けるキーを備え、キー操作されることによって操作信号を出力する。受信部14はリモートコントローラ2から出力される操作信号を受信し、制御部7へ出力する。操作キー13はリモートコントローラ2で使用頻度の高いもの及びDVD5bをDVDドライブ6bから取り出すことを制御部7へ指示する取り出しキーがレコーダ本体1のケースに設けられている。
図2はリモートコントローラ2の操作キーの詳細を示す平面図である。数字キー21は「0」から「9」までの数の入力用キーである。ハードディスクキー22は映像信号の記録及び再生をHDD6aを用いてハードディスク5aに行うことを選択することを受け付けるキーである。DVDキー23は映像信号の記録及び再生をDVDドライブ6bを用いてDVD5bに行うことを受け付けるキーである。チャプター指定キー24は、チャプターを指定することを受け付けるキーである。
再生キー25は映像信号の再生の開始を受け付けるキーである。停止キー26は映像信号の再生の停止を受け付けるキーである。録画キー38はチューナ16より与えられる映像信号をハードディスク5a又はDVD5bに記録することを受け付けるキーである。ダビングキー27はハードディスク5aに記録されている映像信号をDVD5bに又はDVD5bに記録されている映像信号をハードディスク5aに記録することを受け付けるキーである。
ジャンプキー28a及び28bは第1のジャンプ処理によって再生箇所を正負にそれぞれジャンプさせることを受け付けるキーである。第1のジャンプ処理は再生箇所を制御部7に設定されている時間T1分正又は負方向にジャンプさせる処理である。
ジャンプキー29a及び29bは第2のジャンプ処理によって再生箇所を正負にそれぞれジャンプさせることを受け付けるキーである。
チャプター数変更キー30は、チャプター自動付与処理によって設定されるチャプター数を変更することを受け付けるキーである。チャプター追加キー31は編集者によって任意の箇所にチャプターを追加することを受け付けるキーである。
分割値変更キー32は第2のジャンプ処理で必要となる分割値mを変更することを受け付けるキーである。チャプター解除キー33は映像信号に設定されたチャプターを解除することを受け付けるキーである。
比率変更キー34はチャプター自動付与処理の際にチャプター間の比率を設定することを受け付けるキーである。ジャンプ時間変更キー37は第1のジャンプ処理でジャンプする時間の変更を受け付けるキーである。チャプター自動設定キー35はチャプター自動設定をすることを受け付けるキーである。電源キー36はレコーダ本体1の電源をオン/オフするのを受け付けるキーである。
なお、操作キー13はリモートコントローラ2で使用頻度の高いもの及びDVD5bをDVDドライブ6bから取り出すことを制御部7へ指示する取り出しキー等を有する。
図3及び図4は制御部7での処理の手順を示すフローチャートである。電源キー36の操作によって電源がオンとなった場合、制御部7はまず初期化を行う(S1)。初期化によって、制御部7は内蔵の記憶部に記憶されている最後に電源がオフされた直前の設定にしたがって、チャプター数n(nは自然数)、分割値m(mは自然数)、比率R(i)(ただし、i=1,・・・,n、R(i)は実数)等の設定を行う。
次に、制御部7はDVDキー23の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S2)。DVDキー23の入力操作を受け付けた場合、制御部7は、図5に示す第1のタイトル選択処理(S3)を行い、処理をステップS2に戻す。DVDキー23の入力操作を受け付けていない場合、制御部7はハードディスクキー22の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S4)。
ハードディスクキー22の入力操作を受け付けた場合、制御部7は、図6に示す第2のタイトル選択処理(S5)を行い、処理をステップS2に戻す。
ハードディスクキー22の入力操作を受け付けていない場合、制御部7は再生キー25の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S6)。再生キー25の入力操作を受け付けた場合、制御部7はハードディスクキー22及びDVDキー23で選択されたハードディスク5a又はDVD5bから映像信号の再生(S7)を行い、処理をステップS2に戻す。再生キー25の入力操作を受け付けていない場合、制御部7は停止キー26の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S8)。
停止キー26の入力操作を受け付けた場合、制御部7は映像信号の再生及び録画を停止し(S9)、処理をステップS2に戻す。停止キー26の入力操作を受け付けていない場合、制御部7はジャンプキー28a又は28bの入力操作を受け付けたか否かを判断する(S10)。
ジャンプキー28a又は28bの入力操作を受け付けた場合、制御部7は第1のジャンプ処理により、再生箇所を記憶部に記憶している時間T1分だけ正負にそれぞれジャンプさせ(S11)、処理をステップS2に戻す。例えば、図21に示すように、時間T1を10分に設定している場合、再生箇所が映像の開始より15分経過している時点で、ジャンプキー28aの入力操作を受け付けたとき、制御部7は再生箇所を10分進めて開始から25分の時点から再生する。再生箇所が映像の開始より15分経過している時点で、ジャンプキー28bの入力操作を受け付けた場合、制御部7は再生箇所を10分戻して映像の開始より5分経過している時点から再生する。
ジャンプキー28a又は28bの入力操作を受け付けていない場合、制御部7はジャンプキー29a又は29bの入力操作を受け付けたか否かを判断する(S12)。ジャンプキー29a又は29bの入力操作を受け付けたとき、制御部7は、図7に示す第2のジャンプ処理(S13)を行い、処理をステップS2に戻す。第2のジャンプ処理(S13)によって、映像信号の記録時間を制御部7に内蔵の記憶部に記憶されている分割値mで等分した時間分だけ再生箇所がジャンプする。
なお、第1のジャンプ処理(S11)及び第2のジャンプ処理(S13)は映像信号をHDD6a又はDVDドライブ6bで再生している場合及び再生を停止している場合に機能する。
ジャンプキー29a又は29bの入力操作を受け付けていない場合、制御部7はチャプター指定キー24の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S14)。チャプター指定キー24の入力操作を受け付けた場合、制御部7は、図8に示す、数字キー21の入力操作で受け付けた数で指定されるチャプターに再生箇所が移動するチャプター指定処理(S15)を行い、処理をステップS2に戻す。
チャプター指定キー24の入力操作を受け付けていない場合、制御部7はチャプター自動設定キー35の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S16)。チャプター自動設定キー35の入力操作を受け付けた場合、制御部7は、図9及び図10に示す、ハードディスク5a又はDVD5bに記録されている映像信号に自動的にチャプターを設定するチャプター自動設定処理(S17)を行い、処理をステップS2に戻す。
チャプター自動設定キー35の入力操作を受け付けていない場合、制御部7はジャンプ時間変更キー37の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S18)。ジャンプ時間変更キー37の入力操作を受け付けた場合、制御部7は、図14に示すジャンプ時間T1の変更処理(S19)を行い、処理をステップS2に戻す。
ジャンプ時間変更キー37の入力操作を受け付けていない場合、制御部7は分割値変更キー32の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S20)。分割値変更キー32の入力操作を受け付けた場合、制御部7は、図15に示す、第2のジャンプ処理(S13)で記録時間を等分してジャンプ時間T2を求めるときに使用される分割値mの変更処理(S21)を行い、処理をステップS2に戻す。
分割値変更キー32の入力操作を受け付けていない場合、制御部7はダビングキー27の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S22)。ダビングキー27の入力操作を受け付けた場合、制御部7は、図16に示すダビング処理(S23)を行い、処理をステップS2に戻す。
ダビングキー27の入力操作を受け付けていない場合、制御部7は録画キー38の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S24)。録画キー38の入力操作を受け付けた場合、制御部7はチューナ16より入力される映像信号をハードディスクキー22又はDVDキー23で選択されているハードディスク5a又はDVD5bに記録するのを開始し(S25)、処理をステップS2に戻す。
録画キー38の入力操作を受け付けていない場合、制御部7は数字キー21の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S26)。数字キー21の入力操作を受け付けた場合、制御部7は受け付けた数で特定されるチャンネルで選局をすることを決定し(S27)、処理をステップS2を戻す。数字キー21の入力操作を受け付けていない場合、制御部7は処理をステップS2に戻す。
図5は第1のタイトル選択処理のフローチャートである。第1のタイトル選択処理はDVDキー23の入力操作により実行される。第1のタイトル選択処理によって、DVD5bに対して映像信号の記録・再生・編集を行うことが決定され、DVD5bに記録されている映像信号のタイトルが数字キー21の入力操作で選択される。
まず制御部7は、DVD5bの取り出しキーの入力操作及びDVDドライブ6bのレーザ光照射によって、DVD5bがDVDドライブ6bに装填されているか否かを判断する(S28)。
制御部7は、取り出しキーが入力操作され、DVD5bがDVDドライブ6bから取り出されたときにはDVD5bがDVDドライブ6bに装填されていないと判断し、レーザ光の照射によってDVD5bからの反射光が検出されたときにはDVD5bがDVDドライブ6bに装填されていると判断し、反射光が検出されないときにはDVD5bがDVDドライブ6bに装填されていないと判断する。
DVD5bがDVDドライブ6bに装填されていない場合、制御部7は処理をリターンする。DVD5bがDVDドライブ6bに装填されている場合、制御部7はDVD5bに記録されている映像信号のすべてのタイトルの代表画像をDVDドライブ6bから読み込む(S29)。次に、制御部7はすべての読み込んだ代表画像を映像出力部10へ出力し、液晶ディスプレイ3に表示させる(S30)。次に、制御部7は数字キー21の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S31)。数字キー21の入力操作を受け付けていない場合、制御部7はステップS31の判断を繰り返す。数字キー21の入力操作を受け付けた場合、制御部7は受け付けた数で指定されるタイトルに対して再生・編集等を行うことを決定する(S32)。
図6は第2のタイトル選択処理のフローチャートである。第2のタイトル選択処理は、ハードディスクキー22の入力操作により実行される。第2のタイトル選択処理によって、ハードディスク5aに対して映像信号の記録・再生・編集が行うことが決定され、ハードディスク5aに記録されている映像信号のタイトルが数字キー21の入力操作で選択される。
まず制御部7はハードディスク5aに記録されている映像信号のすべてのタイトルの代表画像をHDD6aから読み込む(S33)。次に、制御部7はすべての読み込んだ代表画像を映像出力部10へ出力し、液晶ディスプレイ3に表示させる(S34)。次に、制御部7は数字キー21の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S35)。数字キー21の入力操作を受け付けていない場合、制御部7はステップS35の判断を繰り返す。数字キー21の入力操作を受け付けた場合、制御部7は受け付けた数で指定されるタイトルに対して再生・編集等を行うことを決定する(S36)。
図7は第2のジャンプ処理のフローチャートである。第2のジャンプ処理は、ジャンプキー29a又は29bの入力操作により実行される。第2のジャンプ処理によって、記録時間を分割値mで等分した時間分だけ再生箇所がジャンプする。
まず制御部7は決定したタイトルの映像信号の記録時間をハードディスクキー22又はDVDキー23で選択されているハードディスク5a又はDVD5bから読み込む(S37)。次に、制御部7は記録時間を分割値mで除算して記録時間T2を求め、制御部7に内蔵の記憶部に記憶する(S38)。制御部7はジャンプキー29aの入力操作を受け付けた場合は再生箇所を時間T2だけ進め、ジャンプキー29bの入力操作を受け付けた場合は再生箇所を時間T2だけ戻す(S39)。
したがって、図22(a)に示すように、記録時間の短い映像信号に対してはジャンプする時間Taは短くなり、図22(b)に示すように、記録時間の長い映像信号に対してはジャンプする時間Tbは長くなる。したがって、映像信号記録時間に応じてジャンプする時間が自動的に調節される。
図8はチャプター指定処理のフローチャートである。チャプター指定処理は、チャプター指定キー24の入力操作により実行される。チャプター指定処理によって、数字キー21の入力操作で受け付けた数で指定されるチャプターに再生箇所が移動する。
まず制御部7は数字キー21の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S40)。入力操作を受け付けていない場合、制御部7はステップS40の判断を繰り返す。入力操作を受け付けた場合、制御部7は、受け付けた数で指定されるチャプターに再生箇所を移動させ、リターンする(S41)。
図9及び図10はチャプター自動設定処理のフローチャートである。チャプター自動設定処理は、チャプター自動設定キー35の入力操作により実行される。チャプター自動設定処理によって、映像信号にチャプターが自動的に設定されるとともに、チャプターの追加、解除等も可能である。
まず制御部7は、決定したタイトルが記録されている映像信号の記録時間をHDD6a又はDVDドライブ6bから読み込む(S42)。
次に、制御部7は、記録時間と内蔵の記憶部に記憶している比率R(i)との積から比率R(i)の和を除算することによって各チャプターの間隔t(i)を求める(S43)。比率R(i)はi番目のチャプターの間隔の比率である。次に、制御部7は求めた間隔t(i)にしたがってチャプターを設定し、内蔵の記憶部に記憶する(S44)。
次に、制御部7はチャプター数変更キー30の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S45)。入力操作を受け付けた場合、制御部7は、図11に示すチャプター数nの変更処理(S46)を行い、処理をステップS43に戻す。
入力操作を受け付けていない場合、制御部7は比率変更キー34の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S47)。入力操作を受け付けた場合、制御部7は、図12に示す比率R(i)変更処理(S48)を行い、処理をステップS43に戻す。
入力操作を受け付けていない場合、制御部7はチャプター追加キー31の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S49)。入力操作を受け付けた場合、制御部7は再生中の箇所又は再生を停止している箇所にチャプターを追加し(S50)、処理をステップS43に戻す。
入力操作を受け付けていない場合、制御部7はチャプター解除キー33の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S51)。入力操作を受け付けた場合、制御部7は、図13に示すチャプター解除処理(S52)を行い、処理をステップS43に戻す。
チャプター解除キー33の入力操作を受け付けていない場合、制御部7はチャプター自動設定キー35の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S53)。チャプター自動設定キー35の入力操作を受け付けた場合、制御部7は処理をステップS45に戻す。チャプター自動設定キー35の入力操作を受け付けていない場合、制御部7は処理をリターンする。
例えば、図17(a)に示すように、チャプター数nが5で、比率R(i)=1(ただし、i=1,・・・,5)に設定されている場合、記録時間が30分である映像信号には、6分ごとに5つのチャプターが自動的に設定される。また、図17(b)に示すように、記録時間が45分である映像信号には9分ごとに5つのチャプターが自動的に設定される。したがって、映像信号の記録時間に関係なく、チャプター数nのチャプターが設定され、制御部7に内蔵の記憶部に記憶される。
また、複数のタイトルの映像信号が記録されている場合、第1のタイトル選択処理(S3)又は第2のタイトル選択処理(S5)で選択されたタイトルに制御部7はチャプター自動設定処理を行う。したがって、図20に示すように、映像信号の記録時間が30分であるタイトル1と、映像信号の記録時間が30分であるタイトル2と、映像信号の記録時間が60分であるタイトル3とが記録されている場合、タイトル1、2、3それぞれに同一設定でチャプター自動設定処理を行ったとき、制御部7は、タイトル1及び2の映像信号に間隔t1でチャプターを設定し、タイトル3の映像信号に間隔t1の2倍の間隔でチャプターを設定する。
図11はチャプター数n変更処理のフローチャートである。チャプター数n変更処理は、チャプター自動設定処理においてチャプター数変更キー30の入力操作により実行される。チャプター数n変更処理によって、チャプター自動設定処理で設定されるチャプター数nが数字キー21の入力操作で設定され、制御部7に内蔵の記憶部に記憶される。
まず制御部7は数字キー21の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S55)。入力操作を受け付けていない場合、制御部7はステップS55の判断を繰り返す。入力操作を受け付けた場合、制御部7は受け付けた数にチャプター数nを設定して内蔵の記憶部に記憶する(S56)。
次に、制御部7は、内蔵の記憶部に記憶されているチャプター数nが更新によって変更されたか否かを判断する(S57)。変更されていない場合、制御部7は処理をリターンする。変更されている場合、制御部7は比率R(i)(ただし、i=1,・・・,n)を1にして制御部7に内蔵の記憶部に記憶してリターンする(S58)。
例えば、チャプター数nを5から4に変更した場合、30分の記録時間の映像信号に対しては、図18(a)に示すように、6分間隔で5つのチャプターが設定された状態から、図18(b)に示すように、7.5分間隔で4つのチャプターが設定された状態になる。
図12は比率R(i)変更処理のフローチャートである。比率R(i)変更処理は、チャプター自動設定処理において、比率変更キー34の入力操作により実行される。比率R(i)変更処理によって、チャプターの間隔の比率R(i)が設定され、制御部7に内蔵の記憶部に記憶される。
まず制御部7は内蔵の記憶部に記憶されている比率R(i)(ただし、i=1,・・・,n)を映像出力部10へ出力し、液晶ディスプレイ3に表示させる(S60)。次に、制御部7は比率変更キー34の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S61)。
比率変更キー34の入力操作を受け付けた場合、制御部7は比率R(i)の映像出力部10への出力を終了し、液晶ディスプレイ3での比率R(i)の表示を消去させ(S66)、リターンする。
比率変更キー34の入力操作を受け付けていない場合、制御部7はジャンプキー28a、28b、29a又は29bの入力操作を受け付けたか否かを判断する(S62)。入力操作を受け付けた場合、制御部7は入力操作にしたがって比率R(i)の入力操作を受け付けるチャプターを選択する(S63)。
入力操作を受け付けていない場合及びステップS63の処理後に、制御部7は数字キー21の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S64)。入力操作を受け付けていない場合、制御部7は処理をステップS62に戻す。入力操作を受け付けた場合、制御部7は受け付けた数に比率R(i)を設定して内蔵の記憶部に記憶し(S65)、処理をステップS60に戻す。
例えば、チャプター数nが4で、比率R(1):R(2):R(3):R(4)=1:3:1:1に設定されている場合、図19に示すように、制御部7は、映像信号の開始から順に時間t、3t、t、tとなるようにチャプターを設定する。したがって、映像信号の重要箇所付近に密にチャプターを設定することができる。
図13はチャプター解除処理のフローチャートである。チャプター解除処理は、チャプター自動設定処理において、チャプター解除キー33の入力操作により実行される。チャプター解除処理によって、数字キー21の入力操作で指定されるチャプターの設定が解除される。
まず制御部7はチャプター数nを映像出力部10へ出力し、液晶ディスプレイ3に表示させる(S70)。次に、制御部7は数字キー21の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S71)。入力操作を受け付けていない場合、制御部7はステップS71の判断を繰り返す。入力操作を受け付けた場合、制御部7は受け付けた数で指定されるチャプターの設定を解除する(S72)。
次に、制御部7は映像出力部10へのチャプター数nの出力を終了し、液晶ディスプレイ3でのチャプター数nの表示を消去させ(S73)、リターンする。
図14はジャンプ時間T1の変更処理のフローチャートである。ジャンプ時間T1の変更処理は、ジャンプ時間変更キー37の入力操作により実行される。ジャンプ時間T1の変更処理によって、第1のジャンプ処理でジャンプする時間T1が数字キー21の入力操作で設定され、制御部7に内蔵の記憶部に記憶される。
まず制御部7は数字キー21の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S75)。入力操作を受け付けていない場合、制御部7はステップS75の判断を繰り返す。入力操作を受け付けた場合、制御部7はジャンプ時間T1を受け付けた数に設定して内蔵の記憶部に記憶し、リターンする(S76)。
図15は分割値mの変更処理のフローチャートである。分割値mの変更処理は分割値変更キー32の入力操作により実行される。分割値mの変更処理によって、第2のジャンプ処理で使用される分割値mが数字キー21の入力操作で設定され、制御部7に内蔵の記憶部に記憶される。
まず制御部7は数字キー21の入力操作を受け付けたか否かを判断する(S80)。入力操作を受け付けていない場合、制御部7はステップS80の判断を繰り返す。入力操作を受け付けた場合、制御部7は分割値mを受け付けた数に設定して内蔵の記憶部に記憶し、リターンする(S81)。
図16はダビング処理のフローチャートである。ダビング処理は、ダビングキー27の入力操作により実行される。ダビング処理によって、ハードディスク5a又はDVD5bの一方に記録されている映像信号が他方に記録される。このとき、自動設定されたチャプターは解除される。
まず制御部7は自動的に設定されたチャプターを解除する(S85)。これによって編集者が入力したチャプターが残る。次に、制御部7はハードディスク5a又はDVD5bのチャプターの設定を行った方から映像信号を読み込む(S86)。次に、制御部7はDVDドライブ6b又はHDD6aのチャプターの設定を行っていない方へ映像信号を出力し、ハードディスク5a又はDVD5bに映像信号を記録し、リターンする(S87)。
図23(a)に、編集によってチャプターが設定された映像信号の一例を示す。符号F1〜F5は制御部7によって自動的に映像信号に設定されたチャプターを示している。符号E1は編集者によって入力されたチャプターを示している。符号E2はチャプターF5を利用して編集者によって入力されたチャプターを示している。
編集済の映像信号をダビングするとき、制御部7は、図23(b)に示すように、編集者が入力したチャプターE1及びE2を残し、制御部7が自動的に設定したチャプターF1〜F5を解除する。したがって、ダビングされた映像信号は編集者が見たい場面にチャプターが入力されたものとなり、アクセスが簡単に行える。
以上のように、制御部7によって自動的に映像信号に設定されたチャプターから特定のチャプターを指定することにより、編集者は再生箇所を指定することができる。また、タイムジャンプキーも使用でき、編集者が映像信号から見たい場面を探してチャプターを設定する。
このとき、制御部7によって自動的に設定されたチャプターを編集者が設定するチャプターとしてもよい。また、編集者が一旦設定したチャプターを解除することもできる。制御部7が自動的に設定したチャプターで不要なチャプターを解除することができる。
また、本実施形態のレコーダ本体1では、ハードディスク5a及びDVD5bに記録されている映像信号に自動的にチャプターが設定されるので、編集者は簡単に編集を行うことができる。また、タイムジャンプキー28a、28b、29a又は29bで映像信号の再生箇所をジャンプすることができるので、編集者が見たい場面を探すのが簡単に行える。さらに、チャプターを自動的に設定するときのチャプター数n、タイムジャンプするときの時間T及び分割値mを編集者が設定することができるので、編集が簡単に行える。
なお、レコーダ本体1はハードディスク5a及びDVD5b以外の記録媒体としてさらに磁気テープを用いてもよい。磁気テープに記録されている映像信号にチャプター自動設定処理によって自動的にチャプターが設定されるので、編集者はチャプターの指定又はタイムジャンプキーの操作によって頭出しと巻戻しを行うことができる。
さらに、レコーダ本体1が取り扱う映像信号はデジタル信号とアナログ信号の何れでもよく、映像圧縮した映像信号と映像圧縮していない映像信号の何れでもよい。
また、操作キー13及びリモートコントローラ2に、「+2分」、「+10分」、「−2分」及び「−10分」のようにジャンプする時間が異なるタイムジャンプキーが設けられ、制御部7は、キー操作で入力された時間で再生箇所をジャンプするようにしてもよい。
また、制御部7は比率R(i)の設定をせず、記録時間をチャプター数nで等分して各チャプターの時間tとするように構成してあってもよい。