JP2007104060A - 音声の指向性制御機能を有するテレビジョン受信機システム - Google Patents

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Abstract

【課題】マルチスピーカーを用いることにより、テレビジョン受信機の音声出力に電気的な指向性を持たせ、室内の音声空間を分割することが可能なテレビジョン受信機システムを提供する。
【解決手段】リモコン装置200内にマイクロフォン201を設置し、視聴位置において集音した信号を参照信号としてマルチスピーカー170の前段に設置された指向性制御用乗算器150の係数を調整することにより、スピーカー170の角度を物理的に動かすことなく、音声出力に指向性を持たせる。
【選択図】図1

Description

本発明は、テレビジョン受信機システムに係り、詳しくは、マルチスピーカーとデジタル信号処理を用いて電気的に音声の指向性を制御する機能を有するテレビジョン受信機システムに関するものである。
近年、テレビジョン受信機はこれまでのアナログ放送に加えてデジタル放送も開始される等に対応して多チャンネル化や高画質化の追及や周辺機器の制御や双方向通信の実現等でテレビジョン受信機システムとして様々に進化している。音声についても同様であり、ステレオやマルチスピーカーでサラウンド音響や臨場感溢れ、迫力ある音声を再現しようとしている。特に、フロントに3チャンネルプラスウーハーとリアスピーカー2個で構成されるドルビー5.1chと呼ばれる音響システムを搭載した製品も見られるようになってきた。
上述したようにテレビジョン受信機システムは、音声再生においてはマルチスピーカー化が進行しており、テレビジョン受信機システムが再生する音声を、より迫力があって立体的な音響空間を実現するかに注力されている。
しかしながら、一般的にテレビジョン受信機システムが設置される室内は、テレビジョン受信機を視聴するスペースと音響空間を共有する別の活動空間がある場合が多々ある。例えば、家庭内のリビングダイニングルームにおけるリビングスペースとダイニングスペースである。リビングスペースに大画面のテレビジョン受信機システムを設置している場合テレビジョン受信機システムの視聴位置はリビングスペースにあり、ダイニングスペースではないことが多い。
このような場合、室内空間的にはリビングスペースとダイニングスペースで空間を共有しているので音響空間もまた共有していると見ることができる。即ち、音響空間を共有する複数の活動スペースが存在し、それぞれの活動スペースは複数の人間により同時に使用される機会も多く、それぞれの活動スペースで活動しているそれぞれの人々にとっては、互いに相手側の活動スペースから放出される音声は不要な音声であるにも拘らず音響空間を共有しているために、互いの音声が混じり合うのが普通である。特に、それぞれのスペースにテレビジョン受信機等の音声出力機器が備えられ、同時に別々の音声ソース再生により別々の音声が出力される場合等ではそれぞれのスペースにおける所望の音声が聞き取りにくくなってしまう。
このため、空間を共有する複数の活動ペースがある場合でも互いの音声が交じり合わないように、相手側の音声の音圧レベル(音量)を気にならないレベルまで下げることで所望する音声S/N比を改善し聞き取り易くする快適な視聴空間を得ることが望まれている。
この課題に対し、アクティブノイズコントロールの原理を用いて不要な音声の音圧レベルを小さくする、マルチスピーカーを有するテレビジョン受信機システムが公知である(例えば、特許文献1参照)。
このシステムでは、上述した課題に対して、テレビジョン受信機の音声と同振幅逆位相の音声を、テレビジョン受信機システムとは別のスピーカーからテレビジョン受信機システムの音を消したい領域に放出し、消音地点でテレビジョン受信機システムの音を打ち消すことで音声の音圧レベルを小さくすることが可能である。
特開2004−7039号公報
しかしながら、(特許文献1)に記載のマルチスピーカーを有するテレビジョン受信機システムでは、テレビジョン受信機セットとは別に、消音用のスピーカーを設置する必要があった。
また、上記システムを有効に動作させるためにはテレビジョン受信機の視聴位置とは異なる消音位置に、一旦集音マイクを移動させる必要があった。
さらには、(特許文献1)のようなシステムを動作させた場合、消音用スピーカーから消音用音声が出力されるため、消音地点以外では余計に騒音源が増えてしまうという問題もあった。
本発明は上記事情を鑑みてなされたもので、テレビジョン受信機の音声出力に指向性を持たせることにより、視聴者以外の方向の音声の音圧レベルを減衰させ、室内の音声空間を分割するシステムを提供する。
本発明のテレビジョン装置は、装置本体に備わった2つ以上のスピーカーと、視聴者によって操作される操作装置に備わった集音用マイクロフォンと、集音用マイクロフォンにて集音される音声信号に基づいて、スピーカーの音声出力の指向性制御を行う手段を備えることを特徴とするものである。
また本発明のテレビジョン装置は、スピーカーから操作装置までの音響特性を推定する推定手段と、推定手段によって推定された音響特性を有する適応フィルタとをさらに備えることを特徴とするものである。
また本発明のテレビジョン装置は、指向性制御と音響特性の推定に用いられる同定用信号発生部と、スピーカーから出力される音声を、テレビ音声と同定用信号の切り替えを行う手段とをさらに備えることを特徴とするものである。
また本発明のテレビジョン装置は、同定用信号は、白色信号であることを特徴とするものである。
また本発明のテレビジョン装置は、指向性制御と音響特性の推定の精度を検出する手段をさらに備え、精度検出手段によって得られる精度情報に基づいて指向性制御と音響特性の推定の続行、終了を判断することを特徴とするものである。
また本発明のレビジョン装置は、不揮発メモリをさらに備え、前記指向性制御と前記音響特性の推定結果を保存することが可能であることを特徴とするものである。
本発明によれば、テレビジョン受信機の音声出力に電気的に指向性を持たせることができるため、視聴者以外への方向の音圧レベルを減衰させ、室内の音声空間を分割することが可能となる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる音声の指向性制御機能を有するテレビジョン受信機システムを示すブロック図である。
テレビジョン受信機100は、主電源スイッチ101と、マイコン102と、不揮発メモリ103と、テレビジョン映像出力部105と、テレビジョン映像表示部106と、テレビジョン音声出力部110と、スピーカー出力切り替え部120と、同定用信号発生部130と、A/D変換部140と、指向性制御用乗算器150、指向性制御用乗算器155と、D/A変換機160、D/A変換機165と、スピーカー170,スピーカー175と、適応信号処理部180と、リモコン受信部190及びリモコン装置200から構成される。
また、図2は上記適応信号処理部180の詳細構成を示す図である。
図2に示すように適応信号処理部180は、音響特性推定用誤差検出部181と、音響特性推定用信号処理部182と、音響特性推定用適応フィルタ183と、指向性制御用誤差検出部184及び指向性制御用信号処理部185から構成される。
また、図3はリモコン装置200の詳細構成図を示す図である。図3に示すように、リモコン装置200は集音用マイクロフォン201と、A/D変換部202及びリモコン送信部203から構成される。
また図4は、本発明の実施の形態にかかる音声の指向性制御機能を有するテレビジョン受信機システムの動作の流れを示したフローチャートである。
以下に図1、図2、図3及び図4を用いて本テレビジョン受信機システムの動作説明をする。
まず、視聴者はテレビジョン受信機100の主電源スイッチ101を用いて、テレビジョン受信機100の電源を入れる(ステップ1)。テレビジョン受信機100内のマイコン102は、電源が入るとテレビジョン映像出力部105からテレビジョン映像信号を出力し、出力された映像信号はテレビジョン映像表示部106にて表示される。また、マイコン102は、テレビジョン音声出力部110からテレビジョン音声信号を出力し、スピーカー出力切り替え部120をテレビジョン音声出力部110に切り替える。このスピーカー出力切り替え部120は、テレビジョン音声出力部110の出力信号と、後述する同定用信号発生部130の出力信号のどちらかをスピーカー170、スピーカー175から出力するかを選択するものである。
テレビジョン音声出力部110から出力されるテレビジョンの音声信号は、A/D変換部140に入力されてデジタルデータに変換される。A/D変換部140から出力されたテレビジョン音声のデジタルデータは、指向性制御用乗算器150と指向性制御用乗算器155でそれぞれ重み付けが行われた後に、おのおのD/A変換部160、D/A変換部165でアナログデータに再変換され、スピーカー170、スピーカー175から出力される(ステップ2)。
指向性制御用乗算器150と指向性制御用乗算器155は、A/D変換部140から出力された音声のデジタルデータに、それぞれある特性の重み付けをすることにより、スピーカー170、スピーカー175の角度を物理的に動かすことなく音声の出力に指向性をもたせるものである。
テレビジョン受信機100の電源がオンになった直後は、指向性制御用乗算器150、指向性制御用乗算器155で付加される重みは初期値に設定されており、スピーカー170,スピーカー175から出力される音声は指向性を有していない。
次に、視聴者がテレビジョン受信機システムの音声出力の指向性制御を行う場合について説明する。
視聴者は視聴する位置おいてリモコン装置200に備えられている同定キー(図示せず)を押下する(ステップ4)。ここで同定とは、後述する音響特性推定用適応フィルタ183と、指向性制御用乗算器150、指向性制御用乗算器155の係数を算出することを意味する。同定キーを押下すると、スピーカー出力切り替え部120が、テレビジョン音声出力部110からの信号から同定用信号発生部130からの信号を出力するように切り替わる(ステップ5、ステップ6)。
同定用信号発生部130は、スピーカー170またはスピーカー175から、視聴者の位置までの音響特性である、音響特性推定用適応フィルタ183の同定と、指向性制御用乗算器150と指向性制御用乗算器155の係数を求めるために用いられる同定信号を発生するものである。
なお、スピーカー170、スピーカー175から出力されるあらゆる周波数帯域の音声の指向性制御を行うために、同定用信号発生部130から出力される同定用信号は、あらゆる周波数成分を含んだ白色信号であることが望ましい。
同定用信号発生部130から出力される信号は、A/D変換部140に入力され、デジタルデータに変換される。A/D変換部140から出力された同定用信号のデジタルデータは、指向性制御用乗算器150、指向性制御用乗算器155及び適応信号処理部180に入力される。
同定用信号のデジタルデータは、指向性制御用乗算器150、指向性制御用乗算器155に入力され、重み付けが行なわれた後にD/A変換部160、D/A変換部165にてアナログデータに再変換され、スピーカー170、スピーカー175から音声として出力される。指向性制御用乗算器150、指向性制御用乗算器155において適切な重み付けが行なわれると、スピーカー170、スピーカー175から出力される音声信号の位相の適切な調整が行なわれ、スピーカー170、スピーカー175から出力される音声信号に指向性を持たせることが可能となる。すなわち、スピーカーの位置を物理的に動かすことなく、テレビジョン装置の出力信号を視聴者の方向にのみ向けることが可能となる。
スピーカー170、スピーカー175から出力された同定用信号は、視聴位置にあるリモコン装置200内に設置された集音用マイクロフォン201に入力される。集音用マイクロフォン201では、室内の障害物や反射などの影響により劣化した同定用信号が受信される。従って、集音用マイクロフォンの目的は、スピーカー170、スピーカー175から出力された音声信号が、視聴者の位置でどのように変化しているのかを知るためのものである。
図3において、集音用マイクロフォン201にて集音された音声は、A/D変換部202に入力され、デジタルデータに変換された後にリモコン送信部203を経て、テレビジョン受信機100内に設置されたリモコン受信部190に入力される。リモコン受信部190に入力された集音用マイクロフォン201にて集音された音声のデジタルデータは、適応信号処理部180へ入力される。
上述のように、適応信号処理部180には、同定用信号のデジタルデータ及び集音用マイクロフォン201にて集音した視聴位置での同定用信号の音声データのデジタルデータが入力される。
次に、図2を用いて適応信号処理部180について詳細に説明する。適応信号処理部180の役割は、音声の指向性制御を行なう指向性制御用乗算器150、指向性制御用乗算器155の係数を算出することである。指向性の制御を行なうということは、テレビ音声の出力を視聴者の方向に向けることを意味し、指向性制御用乗算器150、指向性制御用乗算器155の適切な係数を算出すると、スピーカー170、スピーカー175の向きを物理的に変化させることなく、テレビ音声の出力方向を変化させることができる。
指向性制御用乗算器150、指向性制御用乗算器155の係数を算出するためには、スピーカー170、スピーカー175から出力された音声信号が、視聴環境(室内環境)の影響を受けて視聴者の位置でどのように変化(劣化)しているのかを知る必要がある。従って、音声の指向性制御のまずはじめのステップとして、スピーカー170及びスピーカー175から視聴位置であるリモコン装置200内の集音用マイクロフォン201までの室内の音響特性を、音響特性推定用適応フィルタ183を用いて同定する必要がある。
音響特性推定用適応フィルタ183には、(ステップ6)でスピーカー170、スピーカー175からリモコン装置200に出力される同定用信号と同じ同定用信号が入力される。従って、音響特性推定用適応フィルタ183の出力信号は、リモコン装置200の集音用マイクロフォン201での集音信号であるとみなすことができる。
音響特性推定用誤差検出部181では、音響特性推定用適応フィルタ183の出力信号と、リモコン装置200から送信された信号とが入力される。すなわち、音響特性推定用適応フィルタ183の出力と、スピーカー170、スピーカー175から出力されたあと視聴位置で集音された信号との差分が抽出される。
音響特性推定用誤差検出部181で検出される誤差が小さければ小さいほど、音響特性推定用フィルタ183で推定した室内の音響特性と、スピーカー170、スピーカー175から視聴位置までの実際の室内の音響特性とが近似していることになる。
次に音響特性推定用信号処理部182では、音響特性推定用誤差検出部181で検出される誤差信号が小さくなるように、同定用信号のデジタルデータを用いて音響特性推定用適応フィルタ183のフィルタ係数を、例えば「LMSアルゴリズム」などを用いて更新する(ステップ7)。
上述したように、音響特性推定用適応フィルタ183の出力信号は、集音用マイクロフォン201での集音信号であるとみなすことができる。よって音響特性推定用適応フィルタ183が、スピーカー170及びスピーカー175から視聴位置までの室内の音響特性を十分な精度で同定できると、音響特性推定用適応フィルタ183の出力信号は、集音用マイクロフォン201で集音した信号とほぼ一致するため、音響特性推定用誤差検出部181で検出する値は小さなものになる。
従って、音響特性推定用誤差検出部181にて検出される誤差パワーが一定値以下になると、音響特性推定用適応フィルタ183は十分な精度で室内の音響特性を同定できたと判断し、音響特性推定用信号処理部182は演算を終了し、システムは音声の指向性制御のステップへと移行する(ステップ8、ステップ9)。
音響特性の同定が終了すると、指向性制御用乗算器150、指向性制御用乗算器155の係数算出の演算が開始される。視聴位置への音声の指向性制御を行なうということは、視聴位置であるリモコン装置200内の集音用マイクロフォン201で集音される信号が、スピーカー170、スピーカー175から出力される音声信号と同じであるということと等価である。従って指向性制御用誤差検出部184では、スピーカー170、スピーカー175の出力信号である同定用信号のデジタルデータと、リモコン装置200から送信された集音用マイクロフォン201にて集音された音声のデジタルデータとの差分を抽出する。
指向性制御用信号処理部185では、指向性制御用誤差検出部184で検出される誤差信号パワーが小さくなるように、音響特性推定用適応フィルタ183の出力信号を用いて、指向性制御用乗算器150、指向性制御用乗算器155の乗算係数を、例えば、「Filtered−x LMSアルゴリズム」などを用いて更新する(ステップ10)。指向性制御用誤差検出部184で検出される誤差信号のパワーが一定値以下になると、指向性制御用乗算器150、155は十分な精度での指向性制御が完了したと判断し、音声の指向性制御を終了する(ステップ12)。
音声の指向性制御が終了すると、テレビジョン映像表示部106に、現在計算したフィルタ係数を保存するかどうかを表示させる(ステップ13)。視聴者がリモコン装置200に設置された保存ボタン(図示せず)を押下すると、マイコン102は不揮発メモリ103に音響特性推定用適応フィルタ183のフィルタ係数と、指向性制御用乗算器150、指向性制御用乗算器155の乗算係数を保存する(ステップ14)。
上記動作が終了するとマイコン102は、スピーカー出力切り替え部120のスイッチを同定用信号発生部130からテレビジョン音声出力部110に再び切り替え、テレビジョン受信機100内のスピーカー170、スピーカー175からは、視聴者の方向に指向性制御されたテレビジョン音声信号が出力される(ステップ3)。
以上のように、本実施の形態では、スピーカー170、スピーカー175というマルチスピーカーを用い、それぞれのスピーカー出力に前記指向性制御用乗算器150、指向性制御用乗算器155のような電気的な指向性制御を加えることにより、テレビジョン受信機の音声出力に電気的な指向性を持たせ、室内の音声空間を分割するという効果を得ることができる。その結果、テレビ視聴者以外にとっては不要な雑音であるテレビ音声の音圧レベルを低減し、テレビ視聴者以外の所望する音声S/N比を改善するという効果を奏することができるものである。
(実施の形態2)
図5は、本発明の第2の実施の形態例における音声の指向性制御機能を有するテレビジョン受信機システムを示すブロック図である。
テレビジョン受信機500は、主電源スイッチ101と、マイコン102と、不揮発メモリ103と、テレビジョン映像出力部105と、テレビジョン映像表示部106と、テレビジョン音声出力部110と、スピーカー出力切り替え部120と、同定用信号発生部130と、A/D変換部140と、指向性制御用適応フィルタ151、156と、D/A変換機160、165と、スピーカー170,175と、適応信号処理部180と、リモコン受信部190及びリモコン装置200から構成される。リモコン装置200の詳細構成は、(実施の形態1)の図3と同様である。
また、図6は適応信号処理部280の詳細構成を示す図である。図6に示すように、適応信号処理部280は音響特性推定用誤差検出部181と、音響特性推定用信号処理部182と、音響特性推定用適応フィルタ183と、指向性制御用誤差検出部184と、指向性制御用信号処理部185及び周波数特性補正用遅延器186から構成される。
(実施の形態1)との違いは、(実施の形態1)のテレビジョン受信機100の指向性制御用乗算器150、指向性制御用乗算器155がそれぞれ、指向性制御用適応フィルタ151、指向性制御用適応フィルタ156に変わったことと、(実施の形態1)の適応信号処理部180に周波数特性補正用遅延器186が追加されたことである。
周波数特性補正用遅延器186は、指向性制御用適応フィルタ151、指向性制御用適応フィルタ156の導入に伴って必要となる。(実施の形態1)において、指向性制御用乗算器150、指向性制御用乗算器155では、音声の指向性制御のみを行なっている。しかし、本実施の形態における指向性制御用適応フィルタ151、指向性制御用適応フィルタ156では、音声の指向性制御に加えて、スピーカーの周波数特性および室内環境による音声の劣化の補正を行なう。
スピーカーの周波数特性や、室内の環境による音声の劣化の補正を行なうためには、指向性制御用信号処理部185において、スピーカーの周波数特性や、スピーカーから視聴位置までの物理的な距離の影響による音声の時間遅延を考慮して演算を行なう必要がある。この音声遅延を補償するために、本実施の形態においては周波数特性補正用遅延器186を導入する。
(実施の形態1)で用いた指向性制御用乗算器150及び指向性制御用乗算器155を、本実施の形態の指向性制御用適応フィルタ151、指向性制御用適応フィルタ156のようなフィルタに変更することにより、本実施の形態のテレビジョン受信機システムでは、音声の指向性制御に加えて、スピーカーや視聴室内の周波数特性を補正することが可能となる。
すなわち本実施の形態を用いると、音声の指向性制御と同時に、周波数特性の良くないスピーカーや、障害物などの影響により劣化する音声信号を補正することが可能となり、より高音質な音声を視聴者に届けることが可能となる。
周波数特性補正用遅延器186は、上述のように周波数特性の補正をより正確に実施するために追加したものである。指向性制御用適応フィルタ151、指向性制御用適応フィルタ156のフィルタ係数を算出する際、同定用信号は、周波数特性補正用遅延器186に入力され、適切な遅延が加えられてから指向性制御用誤差検出部184に入力される。そして、指向性制御用誤差検出部184では、遅延された同定用信号とリモコン集音信号との誤差を検出し、指向性制御用信号処理部185は、この誤差パワーが小さくなるように指向性制御用適応フィルタ151、指向性制御用適応フィルタ156の更新を行う。
上記の他の動作に関しては、(実施の形態1)と同様である。全てのステップが終了すると、テレビジョン受信機100内のスピーカー170、スピーカー175からは、視聴者の方向に指向性制御され、さらに周波数特性を補正した高音質なテレビジョン音声信号が出力される。
以上のように、本実施の形態では、スピーカー170、スピーカー175というマルチスピーカーを用い、それぞれのスピーカーの出力前信号に前記指向性制御用適応フィルタ151、指向性制御用適応フィルタ156にてフィルタリング処理を加えた後に音声出力することにより、テレビジョン受信機の音声出力に電気的な指向性を持たせ、室内の音声空間を分割するとともに、スピーカーの周波数特性や室内環境の影響などにより劣化した音声信号を補正し、視聴者の位置において高音質な音声信号を視聴する事ができると言う効果を得ることができる。
その結果、テレビ視聴者は視聴位置において高音質なテレビ音声を視聴することができ、さらにテレビ視聴者以外にとっては不要な雑音であるテレビ音声の音圧レベルを低減し、テレビ視聴者以外の所望する音声S/N比を改善するという効果を奏することができるものである。
本発明は、複数の音源が近くにある状況において、特定の音声を特定の場所に効率よく伝えることを可能とするもので、テレビジョン受信機、ラジオ、コンピュータ、またはステレオ等に用いることが可能である。
本発明の(実施の形態1)におけるマルチスピーカーを有するテレビジョン受信機システムの構成を示すブロック図 本発明の(実施の形態1)におけるマルチスピーカーを有するテレビジョン受信機システムのうち、適応信号処理部の詳細な構成を示すブロック図 本発明の(実施の形態1)におけるマルチスピーカーを有するテレビジョン受信機システムのうち、リモコン装置の詳細な構成を示すブロック図 本発明の(実施の形態1)におけるマルチスピーカーを有するテレビジョン受信機システムの処理の流れを示すフローチャート 本発明の(実施の形態2)におけるマルチスピーカーを有するテレビジョン受信機システムの構成を示すブロック図 本発明の(実施の形態2)におけるマルチスピーカーを有するテレビジョン受信機システムのうち、適応信号処理部の詳細な構成を示すブロック図
符号の説明
100、500 テレビジョン受信機
101 主電源スイッチ
102 マイコン
103 不揮発メモリ
105 テレビジョン映像出力部
106 テレビジョン映像表示部
110 テレビジョン音声出力部
120 スピーカー出力切り替え部
130 同定用信号発生部
140 A/D変換部
150 指向性制御用乗算器
151 指向性制御用適応フィルタ
155 指向性制御用乗算器
156 指向性制御用適応フィルタ
160 D/A変換部
165 D/A変換部
170、175 スピーカー
180、280 適応信号処理部
181 音響特性推定用誤差検出部
182 音響特性推定用信号処理部
183 音響特性推定用適応フィルタ
184 指向性制御用誤差検出部
185 指向性制御用信号処理部
186 周波数特性補正用遅延器
190 リモコン受信部
200 リモコン装置
201 集音用マイクロフォン
202 A/D変換部
203 リモコン送信部

Claims (6)

  1. 装置本体と操作手段を備えるテレビジョン装置において、前記装置本体に備えられた少なくとも2つのスピーカーと、前記操作手段に備えられた集音用マイクロフォンと、前記集音用マイクロフォンにて集音される音声信号に基づいて、前記スピーカーの音声出力の指向性制御を行う手段とを備えることを特徴とするテレビジョン受信機システム。
  2. スピーカーから前記操作装置までの音響特性を推定する推定手段と、
    前記推定手段によって推定された前記音響特性を有する適応フィルタをさらに備えることを特徴とする請求項1記載のテレビジョン受信機システム。
  3. 指向性制御と音響特性の推定に用いられる同定用信号発生部と、スピーカーから出力される音声をテレビジョン音声と同定用信号の切り替えを行う手段とをさらに備えることを特徴とする請求項2記載のテレビジョン受信機システム。
  4. 同定用信号は白色信号であることを特徴とする請求項3記載のテレビジョン装置。
  5. 前記指向性制御と前記音響特性の推定の精度を検出する手段をさらに備え、
    前記精度検出手段によって得られる精度情報に基づいて前記指向性制御と前記音響特性の推定の続行、終了を判断することを特徴とする請求項3記載のテレビジョン受信機システム。
  6. 不揮発メモリをさらに備え、指向性制御と音響特性の推定結果を保存することが可能であることを特徴とする請求項3記載のテレビジョン受信機システム。

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JP2005288076A Pending JP2007104060A (ja) 2005-09-30 2005-09-30 音声の指向性制御機能を有するテレビジョン受信機システム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009218655A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 音響信号変換装置、その方法及びそのプログラム

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