JP2007100856A - ゴム製筒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造工程及び工数が少なく、製造コストを安く、かつ安定した性能を得ることができるゴム製筒体を提供する。
【解決手段】中心軸を取り巻くように補強コード5を筒状ゴム膜2に埋設する。補強コード5を中心軸方向に対して一定の傾斜角度で傾斜させて筒状ゴム膜2の両端部を通るようにする。補強コード5で中心軸を複数回取り巻く。一回の取り巻きごとに周方向に所定のピッチだけずらしながら配列位置を中心軸周りに一周させる。中心軸方向に対して傾斜する補強コード5が周方向かつ二層に配列される。各層の補強コードの傾斜方向が互いに交差する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、筒状ゴム膜に補強コード層を設けてなり、例えば鉄道車両に装備される空気ばねのダイヤフラムとして使用されるゴム製筒体に関するものである。
一般に、鉄道車両などに装備される空気ばねは、一対の金具間にダイヤフラムとしてのゴム製筒体を止着した構造とされ、そのゴム製筒体には、耐圧補強用の補強コード層が埋設されている(例えば特許文献1)。
補強コード層は、内面ゴム及び外面ゴム間に、平行に並べた複数本の補強コードを横糸で繋いだものを薄いシート状のゴムで包んで構成される幅広のプライを介在させてなり、バイアス裁断した二枚のプライをそのバイアス方向を互いに交差させて配置することにより、二層の補強コード層が形成される。プライは、その端部を折り返されて上下のビードワイヤに係止され、このビードワイヤが埋設されたゴム製筒体端部が上下の金具に止着されている。
特開2001−20148
ところが、内面ゴム及び外面ゴム間に幅広のプライを介在させて補強コード層を形成するには、あらかじめ幅広のプライを製造する工程と、内面ゴムの周りに巻き付けたプライの端部外側にビードワイヤを巻き付ける工程と、プライの端部を折り返してビードワイヤに係止する工程とを必要とし、ゴム製筒体の製造工程及び工数を多くしやすい。
また、上記の構成を採用する場合、プライの製造やプライ端部の折り返しに高価な設備が必要であると共に、長さや径の異なる他品種のゴム製筒体を少数ずつ製造する場合にはプライの裁断ロスが大きくなり、ゴム製筒体の製造コストが高くなる。さらに、プライの横糸が加硫成形する際の拡径を阻害するなどして、ゴム製筒体の性能を不安定にするおそれがある。
本発明は、その製造工程及び工数が少なく、製造コストが安く、かつ安定した性能を得ることができるゴム製筒体の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るゴム製筒体は、両端部が中央部よりも小径の筒状ゴム膜に、その中心軸方向に対して傾斜する補強コードを周方向に配列してなる二層の補強コード層を設け、各層の補強コードの傾斜方向が互いに交差するように設定したものであり、筒状ゴム膜に補強コードを、中心軸を取り巻きつつ中心軸方向に対して一定の傾斜角度で傾斜して筒状ゴム膜の両端部を通るよう埋設し、かつ一回の取り巻きごとに周方向に所定のピッチだけずらしながら配列位置が中心軸周りに一周するまで中心軸を複数回取り巻けることにより、補強コードが周方向かつ二層に配列されている。
この構成によれば、中心軸を複数回取り巻くようにして補強コードを周方向かつ二層に配列するので、補強コード層の形成に、高価な設備を必要とする幅広のプライを製造する工程、ビードワイヤを巻き付ける工程、及びプライの端部を折り返す工程を不要にすることができ、さらに、長さや径の異なる他品種のダイヤフラムを少数ずつ製造する場合であっても補強コードのロスをなくすことができる。また、幅広プライのような横糸が存在しないので、加硫成形する際の拡径を阻害されることがなく、ゴム製筒体の性能を安定させることができる。
また、補強コードが筒状ゴム膜の端部を通って中心軸を取り巻くので、端部を通る部位をビードワイヤの代わりとして利用することにより、ビードワイヤを不要にすることができる。つまり、補強コードが両端部に高密度に配列されるので、ビードワイヤを設けることなく、締結金具による締結力を高めることができる。さらに、両端部を通る部位と中央部の補強コード層に配列される部位とが連続するので、ビードワイヤを設けることなく、補強コード層に配列される補強コードを十分に係止することができる。
ビードワイヤがない分、締結金具を内側に挿入する際に端部を変形させやすく、所望の締結金具を容易に取り付けることができ、ビードワイヤやこのビードワイヤに係止するための補強コードの端部折り返しがない分、厚さが薄くコンパクトなゴム製筒体を得ることができる。さらに、補強コードのコード端を極めて少なくすることができ、このコード端や補強コードの端部折り返しのような疲労亀裂の起点となりやすい部位が少なくなる分、ゴム製筒体の耐久性を高めることができる。
筒状ゴム膜の中心軸を取り巻く補強コードは、単数であっても複数であってもよく、補強コードの太さなどを勘案して適宜選択することができる。筒状ゴム膜の中心軸を取り巻く単数の補強コードから補強コード層を形成すれば、補強コードの配列を乱すことなく、かつ正確な傾斜角度で配列しやすくすることができる。一方、互いに所定のコードピッチを維持させながら筒状ゴム膜の中心軸を取り巻く複数の補強コードから補強コード層を形成すれば、少ない取り巻き回数で補強コードを配列することができ、補強コードの配列に要する時間を短くすることができる。
中心軸方向両端部の内径を互いに異なる大きさに設定すれば、締結金具の挿入をより容易にすることができる。また、本発明に係るゴム製筒体の用途としては、両端部に金具を止着して空気ばねのダイヤフラムとして使用することを例示することができる。
また、本発明は、両端部が中央部よりも小径の筒状ゴム膜に、その中心軸方向に対して傾斜する補強コードを周方向に配列してなる二層の補強コード層が設けられ、各層の補強コードの傾斜方向が互いに交差するように設定されたゴム製筒体の製造方法を提供する。
すなわち、本発明は、中心軸方向両端部の外径が中央部の外径よりも小径に設定された成型フォーマに内面未加硫ゴムを巻き付け、次いで、前記補強コードを中心軸方向に対して一定の傾斜角度で傾斜させて、内面未加硫ゴムの両端部に掛けつつ中心軸を取り巻き、一回の取り巻きごとに周方向に所定のピッチだけずらしながら配列位置が中心軸周りに一周するまで中心軸を複数回取り巻くことにより、補強コードを周方向に配列して内面未加硫ゴムの外側全周に二層の補強コード層を形成し、その後、補強コード層の外側に外面未加硫ゴムを巻き付けて、筒状未加硫ゴム膜を構成し、該筒状未加硫ゴム膜の内面未加硫ゴム及び外面未加硫ゴムを加硫成形して前記筒状ゴム膜を形成することを特徴とするゴム製筒体の製造方法を提供する。
この製造方法によれば、補強コードが中心軸を一回取り巻くことにより、中央部の補強コード層に配列される補強コードが中心軸を挟んで反対側に一列ずつ互いにほぼ並行に配列される。この一回の取り巻きごとに周方向に所定のピッチ分だけずれるので、複数回の取り巻きにより、中心軸に対する傾斜角度を維持しつつ中心軸周りに傾斜方向が変化し、補強コードが周方向に配列される。
一回の取り巻きによって配列された一対の補強コードは、それぞれを外周側から見たとき、中心軸に対して同じ大きさの傾斜角度で反対側に傾斜しており、それぞれの補強コードの配列が一周した時点で、補強コードの傾斜方向が互いに交差する二層の補強コード層が形成される。反対側に傾斜する一対の補強コードが一回の取り巻きによって中心軸を挟んで反対側に配列されるので、傾斜方向が交差する補強コードが互いに編み込まれるように配列されることはなく、補強コードのパンタグラフ作用を阻害することはない。
この製造方法において、補強コードをゴムで被覆した状態で内面未加硫ゴムの外周側に巻き付ければ、そのゴムが滑り止めとなって補強コードの配列の乱れを防止することができる。
以上のとおり、本発明によると、中心軸を複数回取り巻くようにして補強コードを周方向かつ二層に配列するので、幅広のプライを製造する工程、ビードワイヤを巻き付ける工程、及びプライの端部を折り返す工程を不要にして、少ない工程及び工数で補強コード層を形成することができ、ゴム製筒体の製造コストを安くすることができる。
また、幅広プライを用いる場合のような補強コードのロスをなくすことができるので、長さや径の異なる他品種のゴム製筒体を少数ずつ製造する場合にもその製造コストを安くすることができる。さらに、加硫成形する際の拡径を阻害する横糸を不要にして、安定した性能を得ることができる。
以下、本発明に係るゴム製筒体を実施するための最良の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明に係るゴム製筒体の断面図であり、左半分は加硫成形前の状態を示し、右半分は加硫成形後の状態を示す。図2は補強コード層を示す斜視図であり、成型フォーマ及び内面未加硫ゴムの外側に形成した状態を示している。なお、図2において、成型フォーマ及び内面未加硫ゴムは、上部のみを図示している。
このゴム製筒体1は、例えば両端部に金具を止着されて空気ばねのダイヤフラムとして使用されるものであり、中央部が両端部よりも大径で全体として略球状の筒状ゴム膜2に、内圧や伝達力に対する抵抗を高めるための補強コード層3を設けた構造とされる。
筒状ゴム膜2は、補強コード層3を介在させる内面ゴム2a及び外面ゴム2bからなり、内面未加硫ゴム4a及び外面未加硫ゴム4bから構成される筒状未加硫ゴム膜4を加硫成形してなる。筒状未加硫ゴム膜4は、中央部が一定径で両端部が中央部よりも小径に設定され、加硫成形する際に略球状とされる。
補強コード層3は、筒状ゴム膜2の中央部に設けられた内面側及び外面側の二層の補強コード層3a、3bからなり、この二層の補強コード層3a、3bが、ゴム製筒体1の中心軸を取り巻く一本の補強コード5から構成される。
補強コード5は、中心軸を取り巻きつつ中心軸方向に対して一定の傾斜角度で傾斜して筒状ゴム膜2の両端部を通り、さらに、一回の取り巻きごとに周方向に所定のピッチだけずれながら配列位置が中心軸周りに一周するまで中心軸を複数回取り巻いている。これにより、各補強コード層3a、3bに、補強コード5がゴム製筒体1の中心軸方向に対して傾斜しつつ周方向に配列され、さらに、二層の補強コード層3a、3bに配列される補強コード5が、互いに編み込まれることなく、その傾斜方向が互いに交差する方向に設定されている。
補強コード層3a、3bに配列される補強コード5の中心軸に対する傾斜角度は、未加硫ゴム膜4に埋設された状態でβ(−β)に設定され、筒状ゴム膜2に加硫成形した後にβ1(−β1)に変化するようになっている。なお、補強コード5のうち、筒状ゴム膜2の端部を通る部位の直線長さ(H)は、中心軸に対する傾斜角度(β)とゴム製筒体1の高さ(B)により決定される。
次に、ゴム製筒体1の製造方法を説明する。図3は補強コードが中心軸を取り巻く様子を示す斜視図、図4は補強コードが中心軸を取り巻く様子を示す平面図である。図5は成型フォーマの周りに形成した筒状未加硫ゴム膜を示す図であり、(a)は軸方向断面図、(b)は軸直角方向断面図である。図6は筒状未加硫ゴム膜及び筒状ゴム膜の軸方向断面図である。
まず、中心軸方向両端部の外径が中央部の外径よりも小径に設定されたコア式成型フォーマ6に内面未加硫ゴム4aを巻き付ける。
次いで、図3及び図4に示すように、未加硫ゴムで被覆した一本の補強コード5を中心軸に対して一定の傾斜角度β(−β)で傾斜させて、内面未加硫ゴム4aの両端部に掛けつつ中心軸を取り巻き、かつ一回の取り巻きごとに周方向に所定のピッチだけずらしながら配列位置が中心軸周りに一周するまで中心軸を複数回取り巻く。これにより、補強コード5が周方向に配列されて内面未加硫ゴム4aの外側全周に二層の補強コード層3a、3bが形成されて、図2に示す状態を得る。
ここで、補強コード5が中心軸を取り巻く様子をより詳しく説明する。まず、補強コード5をあらかじめ定めた傾斜角度(β)で内面未加硫ゴム4aの中央部外周面に配列し、内面未加硫ゴム4aの端部外周面に掛けて、中心軸を挟んで反対側の外周面まで導く。次いで、傾斜角度(−β)で内面未加硫ゴム4aの反対側の中央部外周面に配列し、内面未加硫ゴム4aの端部外周面に掛けて元の外周面まで導く。
このとき、一回の掛け回しにおける始点5aと終点5bとを、コード径以上に設定された所定のコードピッチ分だけ周方向にずらす。また、端部外周面に掛ける際、補強コード5の傾斜角度をできるだけ変化させないようにする。なお、端部を中央部よりも小径に設定しているので、端部と中央部との段差が補強コード5を係止してずれを阻止する。
これにより、補強コード5が中心軸を挟んで反対側に一列ずつ互いにほぼ平行に配列され、補強コード5の一回の取り巻き操作が完了する。このとき、中心軸を挟んで反対側に配列された補強コード5は、外周側から見て同じ大きさで傾斜方向が反対の傾斜角度(β、−β)に設定されている。
取り巻きの際のコードピッチ分のずれにより、中心軸に対する補強コード5の傾斜角度(β、−β)を維持しつつ中心軸周りに傾斜方向が変化し、補強コード5の取り巻き操作を繰り返すことにより、補強コード5が周方向に配列される。同一方向に傾斜する補強コード5の配列が周方向に一周するまで取り巻き操作を繰り返すことにより、補強コード5が互いに編み込まれることなく、傾斜方向が互いに交差する二層の円筒状の補強コード層3a、3bが形成される。
その後、補強コード層3の外側に外面未加硫ゴム4bを巻き付けて、筒状未加硫ゴム膜4を構成し、図1の左半分、図5、及び図6の実線に示す状態を得る。さらに、コア式成型フォーマ6を分解して筒状未加硫ゴム膜4を取り外し、これを外型に組み込んで内側にバッグを挿入し、筒状未加硫ゴム膜4を加圧加熱して略球状の筒状ゴム膜2に加硫成形することにより、図1の右半分、及び図6の二点鎖線に示す状態のゴム製筒体1を得る。
次に、本発明の方法と従来の方法とを空気ばねに適用した場合について比較する。本発明の方法で製造するゴム製筒体1は、図1に断面図を示すものである。従来の方法で製造する金具付きゴム製筒体7は、図7に断面図を示すものであり、図7の左半分は加硫成形前の状態を示し、図7の右半分は加硫成形後の状態を示す。
いずれのゴム製筒体1、7も内径(D)がφ150mmで、中央部の外径がφ240mm、高さ(B1)が140mm、補強コード5の傾斜角度(β1)が55°の空気ばね用ダイヤフラムとし、加硫成形前の中央部の外径をφ216mm、高さ(B)を170mm、補強コード5の傾斜角度(β)を48°とする。また、補強コード5は、コード径が0.6mmのポリエステルコードでコードピッチを1mmとする。なお、本発明に係るゴム製筒体1では、未加硫ゴムで被覆した状態の補強コード5の径をφ1.0mmとする。
本発明のゴム製筒体1の補強コード層3は、中心軸を取り巻く一本の補強コード5から形成したものであり、傾斜角度(β=48°)及び高さ(B=170mm)より、筒状ゴム膜2の端部を通る部位の直線長さ(H)を153mmとしている。従来のゴム製筒体7の補強コード層8は、筒状ゴム膜2にバイアス裁断した二枚のプライを埋設してなり、その端部をφ5mmのビードワイヤ9に係止するよう折り返するようになっている。
補強コード層の形成方法、ビードワイヤ、金具、補強コード層の自動形成、補強コードの配列、ゴム厚、耐疲労性、シール強度、補強コードのロス、補強コードの事前処理、少量生産の可否の11項目について、本発明の方法と従来の方法とを比較した結果を表1に示す。
Figure 2007100856
表1により、本発明の方法は、補強コード層の形成方法の違いを示す項目を除いて、ビードワイヤ以降の10項目の全てについて従来の方法よりも優れていることがわかる。すなわち、本発明の方法は、部材点数を少なくし、金具の止着を容易にし、補強コード層の形成に要する工数を半減し、補強コードの配列を乱れさせず、プライ端部の折り返しによるゴム厚の増厚をなくし、耐疲労性及びシール強度を高め、補強コードの裁断ロスをなくし、安価な設備で補強コードに未加硫ゴムで被覆し、少量生産を可能にする。
上記構成によれば、中心軸を取り巻く補強コード5が筒状ゴム膜2の端部を高密度で通るので、この部位をビードワイヤの代わりとして利用することができ、ビードワイヤを不要にすることができる。これにより、端部内側への金具の挿入を容易にして外部金具への締結を簡単にすることができ、特に、比較的低圧で小型のゴム製筒体として好適に用いることができる。
補強コード5の取り巻きは、幅広プライを用いる場合のような裁断ロスをなくすことができ、補強コード5を未加硫ゴムで被覆する被覆装置も従来の方法に用いる幅広プライを製造する装置よりも安価である。これにより、材料ロスを少なくすると共に、補強コード層5を安価に形成することができる。
補強コード層3は、一本の補強コード5から形成するので、補強コード5としてスチールコードのような剛性の大きい繊維を使用することもできる。補強コード8の巻き始め及び巻き終わりを除いて端部の露出がないので、補強コード5の端部を起点とする疲労亀裂の発生を防止することができる。ゴム製筒体1の端部にビードワイヤや折り返しがない分、厚さを薄くして製品をコンパクトにすることができる。
補強コード5が互いに編み込まれないので、補強コード5同士の接触による抵抗及び摩耗を発生させずにすみ、補強コード層3のパンタグラフ作用を阻害することなく上下方向変位を吸収することができる。さらに、加硫成形する際にバッグを挿入して球面に加硫することができるので、上下方向を主体とする大きな変位を許容することができる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、適宜変更を加えることができる。例えば、一本の補強コード5によって補強コード層3を構成する代わりに、複数の補強コード5を互いに所定のコードピッチを維持させながら筒状ゴム膜2の中心軸を取り巻いて形成するようにしてもよい。
この場合、同時に取り巻く補強コード5の本数が多くなると筒状ゴム膜2の端部を通るときに配列の乱れを生じやすく、全体として正確な傾斜角度で掛け回すことが難しくなりやすいことを考慮し、1000〜2000dtex程度の太い補強コード8を使用するときに1本、600dtex程度以下の細い補強コード8を使用するときに2本とするのがよい。
図8に示すように、ゴム製筒体1の中心軸方向両端部の内径は、互いに異なる大きさ(D1<D2)に設定してもよく、大径(D2)側から内部に金具を挿入することにより、その挿入をより簡単にすることができる。また、ゴム製筒体1は、略球状に限らず、一定径の円筒状であってもよい。
図9に示すように、成型フォーマは、コア式成型フォーマ6に限らず、例えば鋼管10aの周りに筒状ゴム10bを配置してなるゴム式成型フォーマ10を用いることもできる。ゴム式成型フォーマ10は、筒状未加硫ゴム膜4を形成した後、まず鋼管10aを引き抜いてから筒状ゴム10bを変形させて引き抜くものである。
本発明に係るゴム製筒体の断面図であり、左半分は加硫成形前の状態を示し、右半分は加硫成形後の状態を示す ゴム製筒体の補強コード層を示す斜視図 補強コードが中心軸を取り巻く様子を示す斜視図 補強コードが中心軸を取り巻く様子を示す平面図 成型フォーマの周りに形成した筒状未加硫ゴム膜を示す図であり、(a)は軸方向断面図、(b)は軸直角方向断面図 筒状未加硫ゴム膜及び筒状ゴム膜の軸方向断面図 従来のゴム製筒体の断面図であり、左半分は加硫成形前の状態を示し、右半分は加硫成形後の状態を示す 別の形態の筒状未加硫ゴム膜及び筒状ゴム膜の軸方向断面図 別の形態の成型フォーマの周りに形成した筒状未加硫ゴム膜を示す図であり、(a)は軸方向断面図、(b)は軸直角方向断面図
符号の説明
1 ゴム製筒体
2 筒状ゴム膜
3 補強コード層
5 補強コード
6 コア式成型フォーマ
7 未加硫ゴム膜
8 補強コード
9 開口
10 円筒部

Claims (7)

  1. 両端部が中央部よりも小径の筒状ゴム膜に、その中心軸方向に対して傾斜する補強コードを周方向に配列してなる二層の補強コード層が設けられ、各層の補強コードの傾斜方向が互いに交差するように設定されたゴム製筒体であって、
    前記補強コードは、筒状ゴム膜に、中心軸を取り巻きつつ中心軸方向に対して一定の傾斜角度で傾斜して筒状ゴム膜の両端部を通るよう埋設され、かつ一回の取り巻きごとに周方向に所定のピッチだけずれながら配列位置が中心軸周りに一周するまで中心軸を複数回取り巻くことにより、周方向かつ二層に配列されたことを特徴とするゴム製筒体。
  2. 前記補強コード層は、筒状ゴム膜の中心軸を取り巻く単数の補強コードから形成されたことを特徴とする請求項1に記載のゴム製筒体。
  3. 前記補強コード層は、互いに所定のコードピッチを維持させながら筒状ゴム膜の中心軸を取り巻く複数の補強コードから形成されたことを特徴とする請求項1に記載のゴム製筒体。
  4. 中心軸方向両端部の内径が互いに異なる大きさに設定されたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のゴム製筒体。
  5. 両端部に金具を止着され、空気ばねのダイヤフラムとして使用されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のゴム製筒体。
  6. 両端部が中央部よりも小径の筒状ゴム膜に、その中心軸方向に対して傾斜する補強コードを周方向に配列してなる二層の補強コード層が設けられ、各層の補強コードの傾斜方向が互いに交差するように設定されたゴム製筒体の製造方法であって、
    中心軸方向両端部の外径が中央部の外径よりも小径に設定された成型フォーマに内面未加硫ゴムを巻き付け、次いで、前記補強コードを中心軸方向に対して一定の傾斜角度で傾斜させて、内面未加硫ゴムの両端部に掛けつつ中心軸を取り巻き、一回の取り巻きごとに周方向に所定のピッチだけずらしながら配列位置が中心軸周りに一周するまで中心軸を複数回取り巻くことにより、補強コードを周方向に配列して内面未加硫ゴムの外側全周に二層の補強コード層を形成し、その後、補強コード層の外側に外面未加硫ゴムを巻き付けて、筒状未加硫ゴム膜を構成し、該筒状未加硫ゴム膜の内面未加硫ゴム及び外面未加硫ゴムを加硫成形して前記筒状ゴム膜を形成することを特徴とするゴム製筒体の製造方法。
  7. 前記補強コードをゴムで被覆した状態で前記内面未加硫ゴムの外周側に巻き付けることを特徴とする請求項6に記載のゴム製筒体の製造方法。
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