JP2007100825A - ガスケット - Google Patents

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Mitsumori Kameike
満守 亀池
Kazunori Takeno
一記 武野
Shuji Yoshitsune
修司 義経
Kiyohiro Suzuki
清宏 鈴木
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Abstract

【課題】ハウジングの装着溝に嵌合される基部2の先端に装着時圧縮荷重が作用したときに圧縮変形するシールリップ3を設けるとともにシールリップ3の両側に着座安定用リップ4を設けてなるガスケット1において、装着状態において発生する反力を低く設定することが可能なガスケット1を提供する。
【解決手段】着座安定用リップ4を、装着時圧縮荷重が作用したときに圧縮変形ではなく曲げ変形する形状とし、変形し易くする。シールリップ3の高さhを着座安定用リップ4の高さhよりも大きく設定し、高面圧かつ低反力を実現する。
【選択図】図1

Description

本発明は、密封装置の一種であるガスケットに係り、更に詳しくは、装着状態において発生する反力を低く設定することが可能なガスケットに関するものである。本発明のガスケットは例えば、自動車もしくはその補機の分野、一般産業機械の分野または家庭用電気機器の分野等において用いられる。
従来から、図3に示すように、ハウジング21の装着溝22に嵌合される基部52の先端にこの基部52よりも幅広のシール部53を一体成形するとともに、シール部53のシール面54に、シールリップ55と、その両側に配置される着座安定用リップ56とを設けたガスケットが知られている(特許文献1参照)。
一方、近年、シリンダヘッドカバー(カムカバー)やインテークマニホールド等の樹脂化が進んでおり、これら樹脂製のハウジングにゴム状弾性体製のガスケットを装着すると、ガスケットの圧縮により生じる反力によって樹脂ハウジングに変形が生じ、シール面に所定の面圧を発生させることができず、面圧の低下による漏れが生じるという不具合が発生しており、この不具合を回避すべく、高面圧が得られるとともに低反力のガスケットが要求されている。
しかしながら、上記従来のガスケット51においては、シールリップ55およびその両側に配置される着座安定用リップ56よりなる三つのリップがいずれも装着時圧縮荷重が作用したときに圧縮変形する形状とされているために、変形したときに大きな反力が発生する。
特開2002−71024号公報
本発明は以上の点に鑑みて、装着状態において発生する反力を低く設定することが可能なガスケットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1によるガスケットは、ハウジングの装着溝に嵌合される基部の先端に、装着時圧縮荷重が作用したときに圧縮変形するシールリップを設けるとともに、前記シールリップの両側に着座安定用リップを設けてなるガスケットにおいて、前記着座安定用リップは、装着時圧縮荷重が作用したときに曲げ変形する形状を有することを特徴とする。
また、本発明の請求項2によるガスケットは、上記した請求項1のガスケットにおいて、シールリップは、その高さを着座安定用リップの高さよりも大きく設定されていることを特徴とする。
上記構成を備えた本発明の請求項1によるガスケットにおいては、着座安定用リップが装着時圧縮荷重が作用したときに圧縮変形するのではなく、曲げ変形する。圧縮変形と比較して曲げ変形は、リップが変形し易く、よって発生する反力を低減させることが可能である。
またこれに加えて、上記構成を備えた本発明の請求項2によるガスケットにおいては、シールリップの高さが着座安定用リップの高さよりも大きく設定されているために、比較的低く設定された着座安定用リップが低反力化を一層促進するとともに、比較的高く設定されたシールリップが高面圧を確保する。
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明の請求項1によるガスケットにおいては、着座安定用リップが装着時圧縮荷重が作用したときに圧縮変形するのではなく、曲げ変形することから、発生する反力を低く設定することが可能とされている。したがって、樹脂製のハウジングと組み合わせて使用しても樹脂ハウジングに変形を生じさせることがなく、所定の面圧を発生させることができ、よって面圧低下による漏れの発生を抑えることができる。
またこれに加えて、本発明の請求項2によるガスケットにおいては、シールリップの高さが着座安定用リップの高さよりも大きく設定されているために、着座安定用リップにおいて低反力化が一層促進されるとともにシールリップにおいて高面圧が確保される。したがって、シールリップは高面圧でありながらも全体としては低反力のガスケットを提供することができる。
本発明には、以下の実施形態が含まれる。
(1)断面略T字形であって、基部の相手材側にシールリップを設けたガスケット(カムカバー用ガスケット)において、
シールリップの両側にシール面圧を確保するためでなく、ガスケット圧縮時にシールリップを支持するためのリップ部を設け、
リップ部を形成するつば部の曲げ変形により低反力を実現することを特徴とするガスケット。
(2)断面略T字形であって、基部の相手材側にシールリップを設けたガスケットにおいて、
シールリップの両側にシール面圧を確保するためでなく、ガスケット圧縮時にシールリップを支持するためのリップ部を設け、
リップ部は、つば部の端部であり、
リップ部は、つば部の曲げ変形モードにより変形し、
シールリップの高さは、リップ部の高さより大きいことを特徴とするガスケット。
(3)シールリップおよびリップ部を上記(1)または(2)の構成にすることにより、高面圧が得られ、かつ低反力であって、シールリップが破損しないガスケットが得られる。
すなわち、高面圧については、ガスケット圧縮の際にシールリップが面圧を発生させることから、高面圧が確保される。低反力については、ガスケット圧縮の際にリップ部を有するつば部が曲げ変形によりシールリップを支持するため、圧縮変形モードの着座安定用リップに対し、同一つぶし代としても、発生する反力は小さくなる。シールリップ破損の防止については、ガスケット圧縮の際にリップ部がシールリップを支持するため、シールリップが座屈することなく圧縮されることから破損が防止される。
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の実施例に係るガスケット1の要部断面を示している。
当該実施例に係るガスケット1は、シリンダヘッドカバー(カムカバー)、インテークマニホールドまたはスロットル等において、互いに対向する二部材(いずれも図示せず、例えばシリンダヘッドおよびシリンダヘッドカバー)のうちの一方の部材に設けた装着溝に装着されて他方の部材に密接することにより二部材間をシールするものであって、以下のように構成されている。
すなわち、当該ガスケット1は、所定のゴム状弾性体によってエンドレス状に成形されており、上記シリンダヘッドカバー等の周縁部平面形状に沿った平面レイアウトに成形されている(この平面レイアウトに沿ってエンドレス状に成形されている)。
図1に示すように、当該ガスケット1は、装着溝に嵌合される基部2の先端にシールリップ3を設けるとともに、このシールリップ3の両側に着座安定用リップ4を対称的に設けたものである。
このうち、シールリップ3は、相手部材に密接して接触面圧(シール面圧)を確保し、もってシール作用をなすシール目的で設けられたものであって、断面略三角形状に成形され、装着時圧縮荷重が作用したときに圧縮変形するように構成されている(図では上下方向に圧縮変形する)。
また、その両側の着座安定用リップ4は、接触面圧を確保するためではなくガスケット圧縮時にシールリップ3を支持してその着座姿勢を安定させるために設けられたものであって、基部2の側面2aから斜め外方へ向けて突出するように形成され、つば部4aとその先端のリップ端4bとを有し、装着時圧縮荷重が作用したときに曲げ変形するように構成されている(図では下方へ向けて曲げ変形する)。リップ4の側面4cは、当該ガスケット1全体の断面中心線Cと平行ないし略平行に形成されている。
また、図示する装着前の自由状態において、シールリップ3の高さ寸法hは着座安定用リップ4の高さ寸法(シールリップ3底部よりの高さ寸法)hよりも大きく設定されている(h>h)。
上記したように、着座安定用リップ4は、装着時圧縮荷重が作用したときに圧縮変形するのではなく曲げ変形することから、発生する反力を低く設定することが可能とされている。したがって、当該ガスケット1を樹脂製ハウジングと組み合わせて使用しても樹脂製ハウジングに変形を生じさせることがなく、所定のシール面圧を発生させることができ、よって面圧低下による漏れの発生を抑えることができる。
また、シールリップ3の高さ寸法hが着座安定用リップ4の高さ寸法hよりも大きく設定されているために、着座安定用リップ4において低反力化が一層促進されるとともに、シールリップ3において高面圧が確保される。したがって、シールリップ3は高面圧でありながらも、全体としては低反力のガスケット1が構成されることになる。
尚、上記実施例では、着座安定用リップ4の先端リップ端4bを尖端状に形成したが、図2に示すように、このリップ端4bを断面円弧状に形成し、すなわちこのリップ端4bの断面に丸みを持たせるようにしても良い。図では、リップ端4bに環状の凸部4dが設けられ、この凸部4dの先端が断面円弧状に形成されている。そして、このように着座安定用リップ4のリップ端4bを断面円弧状に形成し、すなわちこのリップ端4bの断面に丸みを持たせることにより、着座安定用リップ4の支持作用が得られ易くなり、着座安定用リップ4は着座安定作用を奏し易くなる。
本発明の実施例に係るガスケットの要部断面図(端面図) 本発明の他の実施例に係るガスケットの要部断面図(端面図) 従来例に係るガスケットの要部断面図(端面図)
符号の説明
1 ガスケット
2 基部
2a 基部側面
3 シールリップ
4 着座安定用リップ
4a つば部
4b リップ端
4c リップ側面
4d 凸部

Claims (2)

  1. ハウジングの装着溝に嵌合される基部(2)の先端に、装着時圧縮荷重が作用したときに圧縮変形するシールリップ(3)を設けるとともに、前記シールリップ(3)の両側に着座安定用リップ(4)を設けてなるガスケット(1)において、
    前記着座安定用リップ(4)は、装着時圧縮荷重が作用したときに曲げ変形する形状を有することを特徴とするガスケット。
  2. 請求項1のガスケットにおいて、
    シールリップ(3)は、その高さhを着座安定用リップ(4)の高さhよりも大きく設定されていることを特徴とするガスケット。
JP2005291111A 2005-10-04 2005-10-04 ガスケット Withdrawn JP2007100825A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010065836A (ja) * 2008-09-12 2010-03-25 Sumitomo Wiring Syst Ltd シール構造及びシールリング
CN102358118A (zh) * 2011-08-24 2012-02-22 中国北方车辆研究所 一种用于车体附座的安装装置的支撑件
DE102014210130A1 (de) * 2014-05-27 2015-12-03 Aktiebolaget Skf Elastische Abdeckvorrichtung zur partiellen Abdeckung eines Lagerringes in einem Beschichtungsbad und Verfahren zur Herstellung einer elastischen Abdeckvorrichtung

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DE102014210130B4 (de) * 2014-05-27 2021-01-14 Aktiebolaget Skf Elastische Abdeckvorrichtung zur partiellen Abdeckung eines Lagerringes in einem Beschichtungsbad und Verfahren zur Herstellung einer elastischen Abdeckvorrichtung

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